JPH02112432A - ヨット用帆布 - Google Patents

ヨット用帆布

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JPH02112432A
JPH02112432A JP63266820A JP26682088A JPH02112432A JP H02112432 A JPH02112432 A JP H02112432A JP 63266820 A JP63266820 A JP 63266820A JP 26682088 A JP26682088 A JP 26682088A JP H02112432 A JPH02112432 A JP H02112432A
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JP
Japan
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molecular weight
ultra
high molecular
copolymer
ethylene
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JP63266820A
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Kazuo Yagi
和雄 八木
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Mitsui Petrochemical Industries Ltd
Original Assignee
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 発明の技術分野 本発明は、ヨツト用帆布に関し、さらに詳しくは、機械
的強度に優れ、しかも耐クリープ性および耐衝撃性に優
れたヨツト用帆布に関する。
発明の技術的背景ならびにその問題点 ヨツト用帆布は、風を受けてヨツトに帆走力を付与する
働きをしているが、縦糸としては高弾性率で伸びの少な
い糸が好ましく、また横糸としてはある程度伸びる糸が
好ましい。このようなヨツト用帆布の縦糸あるいは横糸
は、いずれも耐クリープ性に優れていることが好ましい
従来市販されているヨツト用帆布では、縦糸としてケブ
ラーなどの芳香族ポリアミド繊維が用いられ、横糸とし
てはポリエステル繊維が用いられて織成されてなる布あ
るいはこの布の両面にポリエステルフィルムがラミネー
トされてなる布が用いられている。
ところがケブラーなどの芳香族ポリアミド繊維は、耐候
性、耐水性および耐衝撃性に劣るという大きな問題点が
あった。
また縦糸として超高分子量ポリエチレン繊維が用いられ
てなるヨツト用帆布も検討されているが、超高分子量ポ
リエチレン繊維は耐クリープ性に劣り、しかも耐衝撃性
にも劣るという問題点があった。
発明の目的 本発明は、上記のような従来技術に伴う問題点を解決し
ようとするものであって、機械的強度に優れ、しかも耐
候性、耐クリープ性および耐衝撃性にも優れたヨツト用
帆布を提供することを目的としている。
発明の概要 本発明に係るヨツト用帆布は、極限粘度[η]が少なく
とも5dR/gであり、しかも炭素数3以上のα−オレ
フィンの含有量が炭素数1000個あたり平均0.1〜
20個である超高分子量エチレン・α−オレフィン共重
合体の分子配向体を、縦糸および/または横糸として含
んでなることを特徴としている。
本発明に係るヨツト用帆布は、上記のような超高分子量
エチレン・α−オレフィン共重合体の分子配向体を、縦
糸および/または横糸として含んでいるので、機械的強
度に優れ、しかも耐候性、耐クリープ性および耐衝撃性
にも優れている。
発明の詳細な説明 以下本発明に係るヨツト用帆布について具体的に説明す
る。
本発明で用いられる分子配向体(以下、分子配向成形体
ともいう)を構成する超高分子量エチレン・α−オレフ
ィン共重合体としては、超高分子量エチレン・プロピレ
ン共重合体、超高′分子量エチレン・1−ブテン共重合
体、超高分子量エチレン・4−メチル−1−ペンテン共
重合体、超高分子量エチレン・1−ヘキセン共重合体、
超高分子量エチレン・1−オクチン共重合体、超高分子
量エチレン・1−デセン共重合体などのエチレンと炭素
原子数が3ないし20.好ましくは4ないし10のα−
オレフィンとの超高分子量エチレン・α−オレフィン共
重合体を例示することができる。この超高分子量エチレ
ン・α−オレフィン共重合体では、炭素数3以上のα−
オレフィンは、該重合体の炭素数1000個当り0.1
〜20個好ましくは0.5〜10個さらに好ましくは1
〜7個の量で含有されている。
このような超高分子量エチレン・α−オレフィン共重合
体から得られる分子配向成形体は、超高分子量ポリエチ
レンから得られる分子配向成形体と比較して特に耐衝撃
性および耐クリープ性に優れている。この超高分子量エ
チレン・α−オレフィン共重合体は軽量であって高強度
であり、耐摩耗性、耐衝撃性、耐クリープ性に優れ、耐
候性、耐水性、耐塩水性に優れている。
本発明で用いられる分子配向成形体を構成する超高分子
量ポリオレフィンまたはエチレン・α−オレフィン共重
合体は、その極限粘度[η]が5dΩ/g以上好ましく
は7〜30dD/gの範囲にあり、この共重合体から得
られる分子配向成形体の機械的特性あるいは耐熱性が優
れている。すなわち、分子端末は繊維強度に寄与しなく
、分子端末の数は分子jl(粘度)の逆数であることか
ら、極限粘度[η]の大きいものが高強度を与えること
がわかる。
本発明で用いられる分子配向成形体の密度は0.940
ないし0.990g/−好ましくは0.960ないし0
.985g/adである。
ここで密度は常法(ASTM D 1505)に従い、
密度勾配管法にて測定した。このときの密度勾配管は四
塩化炭素とトルエンを用いることにより調製し、測定は
常温(23℃)で行なった。
本発明で用いられる分子配向成形体の誘電率(lKHz
、23℃)は1.4ないし3.0、好ましくは1,8な
いし2.4であり、正電圧接(lKHz、80℃)は0
.05ないし0.08%、好ましくは0.040ないし
0.010%である。ここで、誘電率および正電正接は
繊維およびテープ状の分子配向成形体を一方向に緻密に
弓き揃え、フィルム状にした試料を用いASTM D 
150によって測定した。
本発明で用いられる分子配向成形体の延伸倍率は5ない
し80倍、好ましくは10ないし50倍である。
本発明で用いられる分子配向成形体における分子配向の
程度は、X線回折法、複屈折法、螢光偏光法等で知るこ
とができる。本発明で用いられる超高分子量重合体が延
伸フィラメントの場合、たとえば呉祐吉、久保輝一部:
工業化学雑誌第39巻、992頁(1939)に詳しく
述べられている半価IJによる配向度、すなわち式 (式中、H″は赤道線上最強のバラトロープ面のデバイ
環に沿っての強度分布曲線の半価幅(°)である。) で定義される配向度(F)が0.90以上、特に0.9
5以上となるように分子配向されていることが、機械的
性質の点で望ましい。
さらに、本発明で用いられる超高分子量エチレン・α−
オレフィン共重合体の分子配向成形体は、機械的特性に
も優れており、たとえば延伸フィラメントの形状で20
0Pa以上、特に30GPa以上の弾性率と、l、  
2GPa以上、特に1,5GPa以上の引張強度とを有
している。
本発明で用いられる分子配向成形体のインパルス電圧破
壊値は110ないし250 K V / nus、好ま
しくは150ないし220 K V / mraである
。インパルス電圧破壊値は誘電率の場合と同様な試料を
用い、銅板上て黄胴(25mmφ)のJIS型電極電極
り、負極性のインパルスを2KV/3回ステップで加え
ながら昇圧し、測定した。
本発明で用いられる分子配向成形体が超高分子量エチレ
ン・α−オレフィン重合体の分子配向成形体である場合
には、この分子配向成形体は耐衝撃性、破断エネルギー
および耐クリープ性が著しく優れているという特徴を有
している。これらの超高分子量エチレン・α−オレフィ
ン共重合体の分子配向成形体の特徴は以下の物性によっ
て表わされる。
本発明に用いる超高分子量エチレン・α−オレフィン共
重合体の分子配向成形体の破断エネルギーは8 kg−
m / g以上、好ましくは10 kg−m7g以上で
ある。
また、本発明で用いられる超高分子量エチレン・α−オ
レフィン共重合体の分子配向成形体は耐クリープ性に優
れている。とくに、常温クリープ性の促進条件に相当す
る高温下での耐クリープ特性に際立って優れており、荷
重を30%破断荷重として、雰囲気温度を70℃とし、
90秒後の伸び(%)として求めたクリープが7%以下
、特に5%以下であり、さらに90秒から180秒後の
クリープ速度(ε、see  )が4 X 10−’s
ee −’以下、特に5 X 10−5sec −’以
下である。
本発明で用いられる分子配向体のうちで超高分子量エチ
レン・α−オレフィン共重合体の分子配向体は前述の常
温物性を有しているが、さらにこれらの常温物性に加え
て次の熱的性質を兼備していると、前述の物性がさらに
向上し、耐熱性にも優れているので好ましい。
本発明で用いられる超高分子量エチレン・α−オレフィ
ン共重合体の分子配向成形体は、該共重合体本来の結晶
融解温度(Tm)よりも少なくとも20℃高い温度に少
なくとも1個の結晶融解ピーり(Tp)に基づく融解熱
量が15%以上好ましくは20%以上、特に30%以上
である。
超高分子量エチレン共重合体本来の結晶融解温度(T 
lりは、この成形体を一度完全に融解した後冷却して、
成形体における分子配向を緩和させた後、再度昇温させ
る方法、いわゆる示差走査型熱量計におけるセカンド・
ランで求めることができる。
さらに説明すると、本発明で用いられる分子配向成形体
では、前述した共重合体本来の結晶融解温度域には結晶
融解ピークは全く存在しないか、存在するとしても極く
わずかにテーリングとして存在するにすぎない。結晶融
解ピーク(Tp)は−般に、温度範囲Tm+20℃〜T
ll+50℃、特にTl11+b れるのが普通で゛あり、このピーク(T p)は上記温
度範囲内に複数個のピークとして表われることが多い。
すなわち、この結晶融解ピーク(Tp )は、温度範囲
Tm→−35℃〜Tm+100℃における高温側融解ピ
ーク(Tp 1)と、温度範囲Tm +20℃〜Tm+
35℃における低温側融解ピーク(Tp2)との2つに
分離して表われることが多く、分子配向成形体の製造条
件によっては、Tp  やT p 2がさらに複数個の
ピークから成ることもある。
これらの高い結晶融解ピーク(Tp  、Tp2)■ は、超高分子量エチレン・α−オレフィン共重合体の分
子配向成形体の耐熱性を著しく向上させ、かつ高温の熱
履歴後での強度保持率あるいは弾性率保持率に寄与する
ものであると思われる。
また温度範囲TI!1+35℃〜Tm+100℃の高温
側融解ピーク(Tp 1)に基づく融解熱量の総和は、
全融解熱量当り、1.5%以上、特に3.0%以上にあ
ることが望ましい。
また高温側融解ピーク(Tpt)に基づく融解熱量の総
和が上述の値を満している限りにおいては、高温側融解
ピーク(Tp 1)が主たるピークとして突$して現わ
れない場合、つまり小ピークの集合体もしくはブロード
なピークになったとしても、耐熱性は若干失われる場合
もあるが、耐クリープ特性についでは優れている。
本発明における融点および結晶融解熱量は以下の方法に
より測定した。
融点は示差走査熱量計で以下のように行なった。
示差走査熱量計はDSCII型(パーキンエルマー社製
)を用いた。試料は約3 mgを4 m+g x 4 
mm、厚さ0.2mmのアルミ板に巻きつけることによ
り配向方向に拘束した。次いでアルミ板に巻きつけた試
料をアルミパンの中に封入し、測定用試料とした。また
、リファレンスホルダーに入れる通常、空のアルミパン
には、試料に用いたと同じアルミ板を封入し、熱バラン
スを取った。まず試料を30℃で約1分間保持し、その
後10℃/分の昇温速度で250℃まで昇温し、第1回
目昇温時の融点測定を完了した。引き続き250℃の状
態で10分間保持し、次いで20℃/分の降温速度で降
温し、さらに30℃で10分間試料を保持した。
次いで二回目の昇温を1−0℃/分の昇温速度で250
℃まで昇温し、この際2回目昇温時(セカンドラン)の
融点測定を完了した。このとき融解ピークの最大値をも
って融点とした。ショルダーとして現われる場合は、シ
ョルダーのすぐ低温側の変曲点とすぐ高温側の変曲点で
接線を引き交点を融点とした。
また吸熱曲線の60℃と240℃との点を結び該直線(
ベースライン)と二回目昇温時の主融解ピークとして求
められる超高分子量エチレン共重合体本来の結晶融解温
度(T m)より20℃高い点に垂線を引き、これらに
よって囲まれた低温側の部分を超高分子量エチレン共重
合体本来の結晶融解(Tm)に基づくものとし、また高
温側の部分を本発明で用いられる分子配向成形体の機能
を発現する結晶融解(Tp)に基づくものとし、それぞ
れの結晶融解熱量は、これらの面積より算出した。
また、T p iおよびT p 2の融解に基づく融解
熱量も上述の方法に従い、Tm+20’Cからの垂線と
T曽+35℃からの垂線に囲まれた部分をTp2の融解
に基づく融解熱量のものとし、高温側部分をT p t
の融解に基づく融解熱量のものとして同様に算出した。
本発明で用いられる超高分子量エチレン・α−オレフィ
ン共重合体の延伸フィラメントは、170℃で5分間の
熱履歴を与えた後での強度保持率が95%以上で、弾性
率保持率が90%以上、特に95%以上であり、従来の
ポリエチレンの延伸フィラメントには全く認められない
優れた耐熱性を有17ている。
超高分子量ポリオレフィンの分子配向成形体の製造方法 前述の高弾性、高引張強度を有する超高分子量ポリオレ
フィン延伸物を得る方法としては、たとえば特開昭56
−15408号公報、特開昭58−5228号公報、特
開昭59−130313号公報、特開昭59−1876
14号公報等に詳述されているような、超高分子量ポリ
エチレンを稀薄溶液にするか、あるいは超高分子量ポリ
エチレンにパラフィン系ワックスなどの低分子量化合物
を添加して超高分子量ポリエチレンの延伸性を改良して
高倍率に延伸する方法を例示することができる。
超高分子量エチレン・α−オレフィン共重合体の分子配
向成形体の製造方法 次に本発明を、その理解が容易なように、原料、製造方
法の順に以下に説明する。
原   料 本発明に用いる超高分子量エチレン・α−オレフィン共
重合体は、エチレンと炭素数3以上のα−オレフィンと
を、チーグラー系触媒を使用し、たとえば有機溶媒中で
スラリー重合させることにより得られる。
炭素数3以上のα−オレフィンとしては、プロピレン、
ブテン−1、ペンテン−1,4−メチルペンテン−1、
ヘキセン−1、ヘプテン−1、オクテン−1などが用い
られるが、このうち特にブテン−1,4−メチルペンテ
ン−1、ヘキセン−1、オクテン−1などが好ましい。
このようなα−オレフィンは、得られる共重合体の炭素
数1000個当り前述の量で存在するようにエチレンと
共重合される。また、本発明で分子配向体を製造する際
にベースとして用いられる超高分子量エチレン・α−オ
レフィン共重合体は、前述した極限粘度[η]に対応す
る分子量を有するべきである。
本発明で用いられる超高分子量エチレン・α−オレフィ
ン共重合体中のα−オレフィン成分の定量は、赤外分光
光度計(日本分光工業製)によって行なわれる。具体的
には、エチレン鎖の中に取り込まれたα−オレフィンの
メチル基の変角振動を表わす1378cm−’の吸光度
を、赤外分光光度計により測定し、この値を、あらかじ
め13C核磁気共鳴装置にて、モデル化合物を用いて作
成した検量線にて1000炭素原子当りのメチル分枝数
に換算することにより、超高分子量エチレン・α−オレ
フィン共重合体中のα−オレフィン量を定量する。
製造方法 本発明では、上記超高分子量エチレン・α−オレフィン
共重合体から分子配向体を製造するに際して、該共重合
体に希釈剤を配合する。このような希釈剤としては、超
高分子量エチレン共重合体に対する溶剤あるいは超高分
子量エチレン共重合体に対して相溶性を有する各種ワッ
クス状物が用いられる。
このような溶剤としては、前記共重合体の融点以上の沸
点、さらに好ましくは前記共重合体の融点よりも20℃
以上高い沸点を有する溶剤が用いられる。
このような溶剤としては、具体的には、n−ノナン、n
−デカン、n−ウンデカン、n−ドデカン、n−テトラ
デカン、n−オクタデカンあるいは流動パラフィン、灯
油等の脂肪族炭化水素系溶媒、キシレン、ナフタリン、
テトラリン、ブチルベンゼン、p−シメン、シクロヘキ
シルベンゼン、ジエチルベンゼン、ペンチルベンゼン、
ドデシルベンゼン、ビシクロヘキシル、デカリン、メチ
ルナフタリン、エチルナフタリン等の芳香族炭化水素系
溶媒あるいはその水素化誘導体、1,1,2.2−テト
ラクロロエタン、ペンタクロロエタン、ヘキサクロロエ
タン、1.2.3−)リクロロブロバン、ジクロロベン
ゼン、1.2.4−)−ジクロロベンゼン、ブロモベン
ゼン等のハロゲン化炭化水素溶媒、パラフィン系プロセ
スオイル、ナフテン系プロセスオイル、芳香族系プロセ
スオイル等の鉱油が挙げられる。
また希釈剤としてのワックス類としては、具体的には脂
肪族炭化水素化合物あるいはその誘導体が用いられる。
このような脂肪族炭化水素化合物としては、飽和脂肪族
炭化水素化合物を主体とし、通常、分子量が2000以
下好ましくは1000以下さらに好ましくは800以下
のパラフィン系ワックスと呼ばれる化合物が用いられる
このような脂肪族炭化水素化合物としては、具体的には
、トコサン、トリコサン、テトラコサン、トリアコンタ
ン等の炭素数22以上のn−アルカンあるいはこれらを
主成分とした低級n−アルカンとの混合物、石油から分
離精製されたいわゆるパラフィンワックス、エチレンあ
るいはエチレンと他のび一オレフィンとを共重合して得
られる低分子量重合体である中・低圧法ポリエチレンワ
ックス、高圧法ポリエチレンワックス、エチレン共重合
ワックスあるいは中・低圧法ポリエチレン、高圧法ポリ
エチレン等のポリエチレンを熱減成等により分子量を低
下させたワックス、それらのワックスの酸化物あるいは
マレイン酸変性等の酸化ワックス、マレイン酸変性ワッ
クス等が用いられる。
また脂肪族炭化水素化合物誘導体としては、たとえば脂
肪族炭化水素基(アルキル基、アルケニル基)の末端も
しくは内部に1個またはそれ以上、好ましくは1〜2個
、特に好ましくは1個のカルボキシル基、水酸基、カル
バモイル基、エステル基、メルトカプト基、カルボニル
基等の官能基を有する化合物である炭素数8以上、好ま
しくは炭素数12〜50または分子量130〜2000
好ましくは200〜800の脂肪酸、脂肪族アルコール
、脂肪酸アミド、脂肪酸エステル、脂肪族メルカプタン
、脂肪族アルデヒド、脂肪族ケトン等が用いられる。
このような脂肪族炭化水素化合物誘導体としては、具体
的には、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、バル
ミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸などの脂肪酸、ラ
ウリンアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアル
コール、ステアリルアルコールなどの脂肪族アルコール
、カプリンアミド、ラウリンアミド、バルミチンアミド
、ステアリルアミドなどの脂肪酸アミド、ステアリル酢
酸エステルなどの脂肪酸エステル等が用いられる。
超高分子量エチレン・α−オレフィン共重合体と希釈剤
とは、これらの種類によっても相違するが、一般的に3
:97〜80 : 20、特に15:85〜60:40
の重量比で用いられる。希釈剤の量が上記範囲よりも低
い場合には、溶融粘度が高くなり過ぎ、溶融混線や溶融
成形が困難となるとともに、得られる成形体の肌荒れが
著しく、延伸切れ等を生じ易い。一方、希釈剤の量が上
記範囲よりも多いと、やはり溶融混線が困難となり、ま
た得られる成形体の延伸性が劣るようになる。
溶融混線は、一般に150〜300℃、特に170〜2
70℃の温度で行なわれる。上記範囲よりも低い温度で
は、溶融粘度が高ずぎて、溶融成形が困難となり、また
上記範囲よりも高い場合には、熱減成により超高分子量
エチレン・α−オレフィン共重合体の分子量が低下し、
優れた高弾性率および高強度を有する成形体を得ること
が困難となる。なお、配合はヘンシェルミキサー V型
ブレンダー等による乾式ブレンドで行なってもよいし、
あるいは単軸押出機または多軸押出機を用いて行なって
もよい。
超高分子量エチレン・α−オレフィン共重合体と希釈剤
とからなるドープ(紡糸原液)の溶融成形は、一般に溶
融押出成形により行なわれる。具体的には、ドープを紡
糸口金を通して溶融押出することにより、延伸用フィラ
メントが得られる。
この際、紡糸口金より押出された溶融物にドラフト、す
なわち溶融状態での引き伸しを加えることもできる。溶
融樹脂のダイ・オリフィス内での押出速度V。と冷却固
化した未延伸物の巻き取り速度Vとの比をドラフト比と
して次式で定義することができる。
ドラフト比−v/vo      ・・・(2)このよ
うなドラフト比は、混合物の温度および超高分子量エチ
レン共重合体の分子量等により変化するが、通常は3以
上好ましくは6以上とすることができる。
次に、このよ、うにして得られた超高分子量エチレン・
α−オレフィン共重合体の未延伸成形体を、延伸処理す
る。延伸は、超高分子量エチレン・a−オレフィン共重
合体から得られた未延伸成形体に少なくとも一軸方向の
分子配向が有効に付与されるように行なわれる。
超高分子量エチレン・α−オレフィン共重合体から得ら
れる未延伸成形体の延伸は、一般に40〜160℃、特
に80〜145℃の温度で行なわれる。未延伸成形体を
上記温度に加熱保持するための熱媒体としては、空気、
水蒸気、液体媒体の何れをも用いることができる。しか
しながら、熱媒体として、前述した希釈剤を溶出除去す
ることができる溶媒で、しかもその沸点が成形体組成物
の融点よりも高い液体媒体、具体的には、デカリン、デ
カン、灯油等を使用して、延伸操作を行なうと、前述し
た希釈剤の除去が可能となるとともに、延伸時の延伸む
らが生ぜずしかも高延伸倍率の達成が可能となるので好
ましい。
超高分子量エチレン・α−オレフィン共重合体から希釈
剤を除去する手段は、前記方法に限らず、未延伸物をヘ
キサン、ヘプタン、熱エタノール、クロロホルム、ベン
ゼン等の溶剤で処理後延伸する方法、延伸物をヘキサン
、ヘプタン、熱エタノール、クロロホルム、ベンゼン等
の溶剤で処理する方法によっても、成形物中の希釈剤を
除去することによって、高弾性率、高強度の延伸物を得
ることができる。
延伸操作は、−段あるいは二段以上の多段で行なうこと
ができる。延伸倍率は、所望とする分子配向およびこれ
に伴う融解温度向上の効果にも依存するが、一般に5〜
80倍好ましくは10〜50倍である。
一般には、二段以上の多段延伸により延伸操作を行なう
ことが好ましく、−段目では80〜120℃の比較的低
い温度で押出成形体中の希釈剤を抽出しながら延伸操作
を行ない、二段目以降では120〜160℃の温度でし
かも一段目延伸温度よりも高い温度で成形体の延伸操作
を行なうことが好ましい。
一軸延伸操作の場合には、周速の異−なるローラ間で引
張延伸を行なえばよい。
このようにして得られた分子配向成形体は、所望により
拘束条件下に熱処理することができる。
この熱処理は、一般に140〜180℃好ましくは15
0〜175℃の温度で、1〜20分間好ましくは3〜1
0分間行なうことができる。熱処理により、配向結晶部
の結晶化が一層進行し、結晶融解温度の高温側への移行
、強度および弾性率の向上、さらには高温での耐クリー
プ性の向上がもたらされる。
このようにして得られる上記のような超高分子量チレン
・α−オレフィン共重合体のフィラメント状分子配向成
形体には、後述するヨツト用帆布として複合化の際にこ
の配向成形体と、他の材料との接着性あるいは親和性を
改良するために、強度、弾性率そして耐クリープ性を著
しくそこねない程度に、電子線、γ−線の照射、コロナ
処理、プラズマエツチングあるいは酸、アルカリによる
表面エツチングをほどこすこともできる。また縦糸と横
糸からなるヨツト用帆布の基布としての網状物を織成す
る際の織成性を改良するために、従来から公知の油剤に
より表面処理をすることもできる。ただしこの場合、上
述の他の材料との接着性あるいは親和性の観点から織成
後、清練工程にて上述の油剤を除去することが好ましい
本発明では、上記のような超高分子量エチレン・α−オ
レフィン共重合体のフィラメント状の分子配向体を、縦
糸または横糸あるいはこの両者として用いてヨツト用帆
布を製造している。好ましくは上記のようなフィラメン
ト状分子配向体は、縦糸としであるいは縦糸と横糸とし
て用いられる超高分子量エチレン・α−オレフィン共重
合体のフィラメント状の分子配向体からヨツト用帆布を
製造するには、従来公知の方法が採用される。
縦糸および横糸からなるヨツト用帆布としての基布であ
る網状体の製織方法としては、平織、からみ織(ラッセ
ル織)綾織などが挙げられる。なかても補風時の基布の
伸びを低く抑える観点がら平織が好ましい。この場合、
打ち込み数は1インチあたり3ないし20本、好ましく
は5ないし10本が望ましい。ヨツト用帆布に複合する
方法としては、上述の基布に公知のポリエステル、ナイ
ロン、ポリプロピレン、塩化ビニル等のフィルムを貼り
合せて製作する方法がある。なかでもポリエステルフィ
ルムが高強度、低伸度の観点から好ましい。これらのフ
ィルムの厚さは5ないし200μ、好ましくは10〜5
0μである。貼り合せには基布に接着剤を含浸させ、熱
融着させるか、あるいは上述のフィルムに接着剤を塗布
し熱接着させる方法等がある。この場合、熱融着、熱接
着の際の加熱温度は基布の強度を著しくそこなわない範
囲でなければならない。貼り合せ(ラミネーション)の
方式としてはドライラミネーション、ウェットラミネー
ション、エクストルージョンラミネーション、ホットメ
ルトラミネーションのいづれも可能である。この時に用
いられる接着剤としては、貼り合せプロセス、フィルム
の種類にもよるが、ドライラミネートの場合、溶剤タイ
プでは、ポリウレタン、ポリエステル、エポキシ、塩酢
ビなどを主成分としたもの、無溶剤タイプではポリウレ
タン、ポリエステルを主成分としたもの、ウェットラミ
ネートの場合には水溶性の澱粉、カゼイン、ポリ酢酸ビ
ニル、ポリアクリル酸エステル、アラビアゴム等を主成
分としたもの、エクストルージョンラミネーションの場
合には、溶剤タイプとしてアルキルチタネート、ポリウ
レタン、ポリエステル、変性ポリオレフィンを主成分と
したもの、水溶性、アルコール可溶剤のものとしてポリ
エチレンイミン、ポリブタジェン等を主成分としたもの
、またホットメルトワックスラミネートの場合には、熱
溶融可能なワックス、EVA。
EEA、石油樹脂、低分子量ポリエチレンを主成分とし
たものが挙げられる。
発明の効果 かくして得られる本発明に係るヨツト用帆布では、縦糸
または横糸あるいはこの両者を上記のような超高分子量
エチレン・α−オレフィン共重合体のフィラメント状の
分子配向成形体により形成しているので、機械的強度に
優れ、しかも耐候性、耐クリープ性および耐衝撃性にも
優れている。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明の要旨
を越えない範囲でこれらの実施例に限定されるものでは
ない。
実施例1 く超高分子量エチレン・ブテン−1共重合体の重合〉 チーグラー系触媒を用い、n−デカンIJ2を重合溶媒
として、超高分子量エチレン・ブテン−1共重合体のス
ラリー重合を行なった。エチレンとブテン−1との組成
がモル比で97.2:2.35の比率の混合モノマーガ
スを圧力が5 kg / c−の一定圧力を保つように
反応器に連続供給した。重合は反応温度70℃で約2時
間で終了した。
得られた超高分子量エチレン・ブテン−1共重合体粉末
の収量は160gで極限粘度[η] (デカリン=13
5℃)は8.2dN/g、赤外分光光度計によるブテン
−1含量は1000炭素原子あたり1.5個であった。
く超高分子量エチレン・ブテン−1共重合体延伸配向物
の調製〉 上述の重合により得られた超高分子量エチレン・ブテン
−1共重合体粉末20重量部とパラフィンワックス(融
点−69℃、分子1−490)80重量部との混合物を
次の条件で溶融紡糸した。
該混合物100重量部にプロセス安定剤として3.5−
ジーtert−ブチルー4−ハイドロキシトルエンを0
.1重量部配合した。次いで該混合物をスクリュー式押
出機(スクリュー径−25mm、L/D−25,サーモ
プラスチックス社製)を用いて、設定温度190℃で溶
融混線を行なった。引き続き、該混合溶融物を押出機に
付属するオリフィス径2111の紡糸ダイより溶融紡糸
した。押出溶融物は1800!11のエアーギャップで
36倍のドラフト比で引き取られ、空気中にて冷却、固
化し、未延伸繊維を得た。さらに該未延伸繊維を次の条
件で延伸した。
王台のゴデツトロールを用いて二段延伸を行なった。こ
のとき第−延伸槽の熱媒はn−デカンであり、温度は1
10℃、第二延伸槽の熱媒はトリエチレングリコールで
あり、温度は145℃であった。槽の有効長はそれぞれ
50cmであった。
延伸に際しては、第1ゴデツトロールの回転速度を0.
5m/分として第3ゴデツトロールの回転速度を変更す
ることにより、所望の延伸比の配向繊維を得た。第2ゴ
デツトロールの回転速度は安定延伸可能な範囲で適宜選
択した。初期に混合されたパラフィンワックスは、はぼ
全量が延伸時n−デカン中に抽出された。このあと配向
繊維は、水洗し、減圧下室温にて一昼夜乾燥し、諸物性
の測定に供した。なお延伸比は、第1ゴデツトロールと
第3ゴデツトロールの回転速度比から計算で求めた。
く引張特性の測定〉 弾性率および引張強度は島津製作所製DC3−50M型
引張試験機を用い、室温(23℃)にて測定した。
この時クランプ間の試料長は100 mmであり、引張
速度は1.OOmn+/分(100%/分歪速度)であ
った。弾性率は初期弾性率で接線の傾きを用いて計算し
た。計算に必要な繊維断面積は密度を0.960g/c
cとして重量から計算で求めた。
く熱履歴後の引張弾性率、強度保持率〉熱履歴試験はギ
ヤーオーブン(パーフェクトオーブン二田葉井製作所製
)内に放置することによって行なった。
試料は約3mの長さでステンレス枠の両端に複数個の滑
車を装置したものに折り返しかけて試料両端を固定した
。この際試料両端は試11がたるまない程度に固定し、
積極的に試料に張力はかけなかった。熱履歴後の引張特
性は、前述の引張特性の測定の記載に基づいて測定した
く耐クリープ性の測定〉 クリープ特性の測定は熱応力歪測定装置TMA/331
0(セイコー電子工業社製)を用いて、試料長1ω、雰
囲気温度70℃、荷重は室温での破断荷重の30%に相
当する重量の促進条件下で行なった。クリープ量を定量
的に評価するため以下の二つの値を求めた。つまり荷重
後、90秒経た後のクリープ伸び(%)CR9oと、9
0秒後から180秒後の間の平均クリープ速度e (s
ec −1)とを求めた。
表1に得られた延伸配向繊維の引張特性を示す。
表  1 超高分子量エチレン・ブテン料共重合体延伸フィラメン
ト(試料−1)の配向度は0.975、またこの本来の
結晶融解ピークは126.7℃、全結晶畿解ピーク面積
に対するTpの割り合いは33.8%であった。また耐
クリープ性はcR9゜−3,1%、ε−3,03X 1
0−5sec−’であった。さらに170℃、5分間の
熱履歴後の弾性率保持率は102.2%、強度保持率は
]、02.5%で、熱履歴により性能の低下を示さなが
った。
また、延伸フィラメントの破断に要する仕事量は10.
3kg−m/g、密度は0.973g/cd、比誘電率
は2,2、誘電正接は0.024、インパルス電圧破壊
値は180 K、 V / m+sであった。
上述のようにして調製した繊維は50本に束ねられ、1
インチ当り、1回のせ瑳りをすることにより、マルチフ
ィラメントとした。該マルチフィラメントの引張特性を
表2に示す。なお、マルチフィラメントの引張特性は、
インストロン社製、万能試験機1123型を用い、クラ
ンプはタイヤコードグリップ4D(同じくインストロン
社製)で試料長10インチ、引張速度10インチ/分で
測定した。
表  2 くヨツト用帆布の調製〉 上述の超高分子量エチレン・ブテン−1共重合体マルチ
フィラメントを用いて以下のようなヨツト用帆布を調製
した。縦糸に上述の超高分子量エチレン・ブテン−1共
重合体を用い、横糸にポリエステルのマルチフィラメン
ト(ユニチカ■製、銘柄500/96、タイプE123
、単糸デニール−5,21、強度9.30g/d、強力
−4,65kg、伸度−15,2%、合計デニール−5
00)を用いて手織にてクロス布を調製した。このとき
、縦糸密度および横糸密度はそれぞれ7本/25關であ
った。このとき平織クロスをヨツト用帆布の基布として
以下のようにしてヨツト用帆布とした。
2枚のポリエステルフィルム(25μ厚)の芯に上述の
基布を用い、接着剤としてウレタン変性ポリエステル(
商品名:ニラポラン3oo4、日本ポリウレタン■製)
の85重量部に酢酸エチル15重回部混合物を用いて、
貼り合せ複合フィルム(ヨツト用帆布)とした。
このとき接着は等速の二本の加熱ロールを用い、加熱温
度は130℃で圧着時間はロールの周速から推定し、約
5秒であった。調製したヨツト用帆布の物性を表3に示
す。
表  4 表3 厚さはマイクロナーターによる測定値の平均的な値であ
る。また抗張力、引裂強力、伸度の、’DI定は、JI
S L 109Bに準じた。
また超高分子量エチレン・ブテン−1共重合体マルチフ
ィラメントが構造部材となる縦方向のクリープ性を表4
に示した。測定方法は、室温(23℃)でサンプル幅5
0++usの試料に種々の荷重を荷して荷重開始から9
0秒後の伸び(CH2O)を%で示した。
実施例2 く超高分子量エチレン・オクテン−1共重合体の重合〉 チーグラー系触媒を用いて、n−デカン1gを重合溶媒
としてエチレンのスラリー重合を行なった。
このとき、共単量体としてオクテン−1を125 ml
と分子量調整のための水素4ONmlを重合開始前に添
加し、重合を開始した。エチレンガスを反応器の圧力が
5 kg / c−の一定圧力を保つように連続供給し
、重合は70℃、2時間で終了した。得られた超高分子
量エチレン・オクテン−1共重合体粉末の収量は178
gでその極限粘度[ηコ(デカリン、135℃)は10
.66  dil/g。
赤外分光光度計によるオクテン−1共単量体含量は10
00炭素原子あたり0.5個であった。
く超高分子量エチレン・オクテン−1共重合体延伸配向
物の調製とその物性〉 実施例1に記載した方法により延伸配向繊維の調製を行
なった。
表5に得られた超高分子量エチレン・オクテン−1共重
合体延伸配向繊維の引張特性を示す。
表  5 Tplの割り合いはそれぞれ97.7%および5.0%
であった。試料−2フイラメントの耐クリープ性はCH
2O−2,0%、ε−9,50X10−6sec−1で
あった。また、170℃、5分間の熱履歴の後の弾性率
保持率は108.2%、強度保持率は102.1%であ
った。さらに試料−2のフィラメントの破断に要する仕
事量は10.1kg・m/g、密度は0.971−g/
cn、比誘電率は2.2、誘電正接は0.031、イン
パルス電圧破壊値は]−85K V / +n+sであ
った。
上述のようにして調製した繊維は50本に束ねられ、1
インチ当り1回のせ嵯りをすることによりマルチフィラ
メントとした。該マルチフィラメントの引張特性を表6
に示す。
超高分子量エチレン・オクテン−1共重合体延伸フィラ
メント(試料−2)の配向度は0.978、またこの本
来の結晶融解ピークは131.1℃であり、全結晶融解
ピーク面積に対するTpおよび表  6 〈ヨツト用帆布の調製〉 上述の超高分子量エチレン・オクテン−1共重合体マル
チフィラメント(試料−2)を用いて、実施例1の方法
で試料−1マルチフイラメントの代わりに試料−2マル
チフイラメントを用いヨツト用帆布の調製を行なった。
調製したヨツト用帆布の物性を表7に示す。
表7 また超高分子量エチレン・オクテン−1共重合体マルチ
フィラメントが構造部材となる帆布の縦方向のクリープ
性を表8に示した。
表  8 クリープ性の測定条件は実施例1と同一の条件である。
比較例1 超高分子量ポリエチレン(ホモポリマー)粉末(極限粘
度[η] =7.42 dg/g、デカリン。
135℃):20重量部とパラフィンワックス(融点−
69℃、分子量−490):80重量部の混合物を実施
例1の方法で溶融紡糸、延伸し、延伸・配向繊維を得た
表9に得られた延伸配向繊維の引張特性を示す。
表  9 上述のようにして調製した繊維は50本に束ねられ、1
インチあたり、1回のifりをすることにより、マルチ
フィラメントとした。該マルチフィラメントの引張特性
を表10に示す。
超高分子量ポリエチレン延伸フィラメント(試料−3)
の配向度は0980、また本来の結晶融解ピークは13
5.1℃、全結晶融解ピーク面積に対するTpの割り合
いは8.8%であった。また同様に全結晶融解ピーク面
積に対する高温側ピークT p 1の割り合いは1%以
下であった。耐クリープ性はCR9o−11,9%、ε
−1,07X 10−”5ee−’??あった。また1
70℃、5分間の熱履歴後の弾性率保持率は80.4%
、強度保持率は78.2%であった。さらに試料−3の
破断に要する仕事量は10.2kg−m/g、密度は0
.985g/c+4、比誘電率は2.3、誘電正接は0
.030、インパルス電圧破壊値は182K V / 
mmであった。
表  10 〈ヨツト用帆布の調製〉 上述の超高分子量ポリエチレンマルチフィラメント(試
料−2)を用いて実施例1の方法で試料−1マルチフイ
ラメントの代わりに試料−2マルチフイラメントを用い
てヨツト用帆布の調製を行なった。
調製したヨツト用帆布の物性を表1,1に示す。
表11 また超高分子量ポリエチレンマルチフィラメントが構造
部材となる帆布の縦方向のクリープ性を表12に示した
表 較して縦方向の抗張力に優れており、また縦方向の補風
時の耐クリープ性に著しく優れていることがクリープ性
の測定より明らかであり、ヨツト用帆布として好適であ
ることが明らかである。また本発明に用いるフィラメン
トは従来の超高分子量ポリエチレンフィラメントに比較
して外表面のケバ立ちが少なく、またフィブリル化も起
しにくいため結果的にマルチファイバーを通しての毛細
管現象によるフィルム内面への吸水性もいたって少なか
った。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1)極限粘度[η]が少なくとも5dl/gであり、し
    かも炭素数が3以上のα−オレフィンの含有量が炭素数
    1000個あたり平均0.1〜20個である超高分子量
    エチレン・α−オレフィン共重合体の分子配向体を、縦
    糸および/または横糸として含んでなるヨット用帆布。 2)α−オレフィンが、ブテン−1,4−メチルペンテ
    ン−1、ヘキセン−1、オクテン−1またはデセン−1
    である請求項第1項に記載のヨット用帆布。 3)α−オレフィンの含有量が炭素数1000個あたり
    平均0.5〜10個である請求項第1項に記載のヨット
    用帆布。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20180093985A (ko) * 2015-12-15 2018-08-22 디에스엠 아이피 어셋츠 비.브이. 저 크리프 섬유

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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