JPH0211234B2 - - Google Patents

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JPH0211234B2
JPH0211234B2 JP10632986A JP10632986A JPH0211234B2 JP H0211234 B2 JPH0211234 B2 JP H0211234B2 JP 10632986 A JP10632986 A JP 10632986A JP 10632986 A JP10632986 A JP 10632986A JP H0211234 B2 JPH0211234 B2 JP H0211234B2
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  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明は実質的に残存酵素活性を有さないリゾ
リン脂質含有物の製造法に関するものである。 〔従来の技術〕 リゾリン脂質はリン脂質から脂肪酸が一つ切断
されて水酸基により置換されたものなので、リン
脂質より親水性が高く、よつてこのものよりPHや
温度変化に対してより安定なエマルジヨンを形成
しうる天然の強力な界面活性剤である。このため
にリゾリン脂質は食品、化粧品、医薬品等の分野
においてリン脂質よりその応用範囲が広いとされ
ている。 リゾリン脂質は従来天然のリン脂質含有物質か
ら製造されている。例えば、特開昭55−315号公
報が開示している「天然型リゾレシチンの新規な
製造法」を代表的な方法として挙げることができ
る。この従来法によれば、レシチン含有量の多い
動植物組織ホモジネートにパンクレアチンを作用
させ、反応後加熱処理して蛋白質を熱変性させた
のち過により分別した凝固蛋白質からそれに吸
着しているリゾレシチンを一連の有機溶媒抽出等
の手段により分離し、次いでこの有機溶媒抽出の
場合には抽出液から使用溶媒を留去して目的とす
る天然性リゾレシチンを得ている。 〔発明が解決しようとする問題点〕 しかしこうして得られたリゾレシチンにはパン
クレアチンの一構成酵素であるホスホリパーゼ
A2の酵素活性が残存しているのが認められてい
る。ホスホリパーゼA2は分子内に多数のジスル
フイド結合を含み、そのために加熱や有機溶媒等
に対して極めて高い安定性を示し、これらによつ
ては容易に失活しないことが知られている
(Biochim.Biophys.Acta.、第159巻、第113頁、
1968年参照)。それ故、ホスホリパーゼA2の酵素
活性が残存しているリゾレシチンは、食品、化粧
品、医薬品等の製造に用いた際例えばその基質で
あるリン脂質が存在するなどするとPHが4以下の
場合を除いてこのリン脂質を加水分解して新たに
脂肪酸を生成してしまうなど、製品の安定性を低
下させてしまいその商品価値を著しく損ねるよう
になる。よつて、このようなリゾレシチンの使用
は制限されてしまう。 ホスホリパーゼA2の残存酵素活性を実質的に
有さないリゾリン脂質含有物を得るために、その
製造工程ににおいて各種の溶剤を用いた溶剤分
別、シリカゲル等を用いたカラム処理等を組合わ
せて実施することによりある程度の目的達成は期
待し得ても、その操作には時間や費用がかかりす
ぎ、しかも収率も低下するなど種々の問題点が認
められる。 このような現状にあつて、本発明は、実質的に
残存酵素活性を有さないリゾリン脂質含有物を工
業的規模で容易にしかも高い収率で製造しうる方
法を提供することを目的とする。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明者は上記の目的に即して鋭意研究を重ね
た結果、天然のリン脂質含有物質を酵素反応に付
した後、一旦その水分含量が10%以下になるまで
乾燥させるならば次いで極性溶媒を用いて溶媒抽
出したのち使用溶媒を除去するだけで容易に残存
酵素活性を実質的に有さないリゾリン脂質含有物
を従来より一段と高い収率で製造することができ
ることを見出し、本発明を完成するに至つた。 本発明は、天然のリン脂質含有物質にホスホリ
パーゼA2製剤あるいはホスホリパーゼA2を含む
酵素製剤を作用させて上記含有物質中のリン脂質
を分解してリゾリン脂質にした後、この物質の水
分含量が10%以下になるまで乾燥させ、次いで極
性溶媒を用いてこの物質からリゾリン脂質を抽出
し、この抽出液から上記極性溶媒を留去すること
を特徴とする、実質的に残存酵素活性を有さない
リゾリン脂質含有物の製造法を提供するものであ
る。 本発明の方法において使用する天然のリン脂質
含有物質は動物、植物、微生物など生体由来のリ
ン脂質を含む物質であつて、具体的には、リン脂
質が多く含まれている動植物組織あるいは微生物
菌体、例えば鶏卵黄、牛脳、豚脳、大豆、菜種、
クロレラ細胞、糸状菌菌体(クスダマカビ属菌菌
体など);およびこれら動植物組織あるいは微生
物菌体から抽出した粗リン脂質抽出物、例えば市
販大豆リン脂質(通常リン脂質含量60%以上)、
市販卵黄リン脂質(通常リン脂質含量30%以上)、
等を挙げることができる。尚、使用に際して、例
えば動植物組織、微生物菌体などを用いるときは
酵素作用を効果的に行なわせるためにこれらは破
砕状物あるいは液状物にして用いるとよい。 本発明の方法によれば、上記したような天然の
リン脂質含有物質にまず、ホスホリパーゼA2
剤あるいはホスホリパーゼA2を含む酵素製剤を
作用させ該物質中のリン脂質を分解してリゾリン
脂質にする。ここにおいて、ホスホリパーゼA2
製剤あるいはホスホリパーゼA2を含む酵素製剤
としては、例えば動物の膵臓から抽出した酵素の
混合物、即ちパンクレアチン;パンクレアチンを
熱処理に付してプロテアーゼ、リパーゼを失活さ
せてホスホリパーゼA2を富化させたもの(特開
昭59−第88040号公報参照);動物膵臓由来の精製
ホスホリパーゼA2製剤;蛇毒、ハチ毒由来のホ
スホリパーゼA2製剤等を用いればよい。これら
の市販品が好ましく用いられる。 これらの酵素製剤を用いた酵素反応は、常法に
従つて実施に際して適宜決定した条件下で行えば
よく、本発明において特に限定的でない。尚、リ
ゾリン脂質への変換率を高めるには酵素による分
解時間を長くすればよい。 本発明の方法によれば、酵素反応によつて得ら
れた反応生成物は次いでその水分含量を10%以下
になるまで乾燥する。この水分含量を10%以下と
することは本発明の方法の臨界的な条件である。
後述の試験例1の結果から明らかなように水分含
量が10%を超えると次の溶媒抽出工程において使
用酵素の一部が抽出液中に移行され易くなり、よ
つてホスホリパーゼA2の酵素活性が残存してい
る最終製品が得られるようになるからである。 この際、乾燥手段は特に限定的でなく、従来の
いかなる乾燥手段も利用しうる。但し、乾燥の際
反応生成物に熱をかけ過ぎて加熱変性を生じさせ
ないようにこのものの温度が80℃以上にならない
ようにすべきである。噴霧乾燥、凍結乾燥等の手
段を採用すると上記生成物自体の温度は高々60℃
程度にしかならないのでこの中に存在する蛋白質
が全く、またはほとんど加熱変性を受けず、それ
故後述の試験例2の結果から明らかなように次の
溶媒抽出工程においてリゾリン脂質の抽出効率が
よく、延いては最終製品の収率を高めうる。尚、
水分含量が10%以下にまで乾燥された反応生成物
は通常粉末状になつている。 本発明の方法によれば、上記のようにして得ら
れた粉末状物は次いで極性溶媒による溶媒抽出に
付し、この物質からリゾリン脂質を抽出する。こ
の際極性溶媒としては、特に限定的でないが、エ
タノール、メタノール、クロロホルム−メタノー
ル混合液、酢酸エチルなどが用いられ、特にエタ
ノールおよびメタノールが好ましく用いられる。
尚、ヘキサン、アセトン等の非極性溶媒ではリゾ
リン脂質に対する抽出力が小さく、よつて本発明
においては好ましくない。また、溶媒抽出は常法
に従つて実施すればよく特に限定的でない。 本発明の方法によれば、こうして得られた抽出
液から用いた溶媒を、例えば減圧下で留去すれ
ば、実質的に残存酵素活性を有さないリゾリン脂
質含有物が得られる。この最終製品は、出発原料
中のリン脂質が一般的には10〜100%の変換率で
リゾリン脂質に換えられたもので、そのリゾリン
脂質としては、組成的に通常リゾホスフアチジル
コリン(LPC)、リゾホスフアチジルエタノール
アミン(LPE)、リゾホスフアチジン酸(LPA)、
リゾホスフアチジルイノシトール(LPI)、リゾ
ホスフアチジルセリン(LPS)等を含むものであ
る。よつて、この最終製品の全組成は、具体的に
は、例えば中性脂質68%、リン脂質32%(このう
ちリゾ型は30%)から成るようなものである。リ
ゾリン脂質の最終製品中で占める割合が10%未満
であるとこのものを食品、化粧品、医薬品等の分
野で用いた際リゾリン脂質の特性が生かされた製
品が得難くなる。また、この最終製品は実質的に
残存酵素活性を有さないものであるが、ここにお
いて「実質的に残存酵素活性を有さない」とは、
残存ホスホリパーゼA2の酵素活性が最終製品1
g当り0.1IU以下であることを意味する。但し、
1IU(1国際単位)は1分間に1μmolの脂肪酸を
基質から遊離する酵素活性の量を示す。残存酵素
活性が0.1IU/gを超すと、このものを原料とし
て他の製品に配合したとき保存中に酵素反応が進
んで遊離脂肪酸が生成するなどしてその製品の変
質を招いてしまう。 本発明の方法によつて得られたリゾリン脂質含
有物は上記したように実質的に残存酵素活性を有
さないものであるので、従来のリン脂質は無論、
従来のリゾリン脂質含有物に比べて、例えば界面
活性剤として使用した場合高温でも、また広いPH
域でも安定なエマルジヨンを形成し得るばかり
か、食品、化粧品、医薬品等の製造に用いた際こ
れら製品の保存安定性を向上させることができ、
よつてこれら分野において従来のリン脂質または
リゾリン脂質含有物では原料となり得ないとされ
ていた製品の開発も期待できるものである。 〔作用〕 従来のリゾリン脂質含有物の製造法、典型的に
は前述した特開昭55−315号公報で開示せる方法、
に比し、本発明の方法において天然のリン脂質含
有物質を酵素反応に付した後リゾリン脂質を溶媒
抽出するに先立ち、従来行なわれていたように酵
素反応生成物を加熱処理後過するに代えてこの
酵素反応生成物を水分含量が10%以下になるまで
乾燥させることにより何故上記したように実質的
に残存酵素活性を有さないリゾリン脂質含有物が
得られるのかその理由は定かでないが、多分、従
来の方法におけるように過しただけの凝固蛋白
質中には後述の試験例の結果より明らかなように
通常約28%程度もの水分がまだ保存されているた
めか、次いで溶媒抽出に付した際加熱処理しても
失活してない使用酵素の一部が水の存在により形
成されているリゾリン脂質のミセル中に取り込ま
れ、そのまま抽出液中に移行してしまうのに対
し、本発明の方法によれば、酵素反応生成物は全
くあるいはほとんど熱変性を受けずにその水分含
量が10%以下にされているために抽出に際して使
用酵素が抽出液に移行し難く、よつて実質的に残
存酵素活性を有さないリゾリン脂質含有物が高収
率で得られるのではないかと推定される。 〔発明の効果〕 本発明の効果を以下の試験例1および2の結果
でもつて説明する。尚、本発明において%はすべ
て重量%である。 試験例 1 この試験例は、本発明の方法において酵素反応
生成物の水分含量を10%以下とすることにより得
られる最終製品が如何に残存酵素活性を実質的に
有さないものであるかを示す。 鶏卵黄100Kgにパンクレアチン(和光純薬製)
5Kgを清水10に溶解した液を加え、1N水酸化
ナトリウム水溶液でPHを7.0〜8.0に保ちつつ撹拌
しながら35〜45℃で6時間酵素反応を行なつた。
得られた酵素反応生成物をそのまま噴霧乾燥に処
し(吸気温度:130〜150℃、排気温度:50〜75
℃、反応生成物自体の温度:50〜60℃)、水分含
量4.8%の乾燥卵黄42Kgを得た。 次いで、こうして得られた乾燥卵黄を用意した
2容ビーカーに各100gずつ取り、それぞれ加
湿操作を行なつた後1日間放置して全体を均一化
し、水分含量が4.8%、9.1%、13.6%および21.0
%の粉末状物を得た。 上記水分含量の粉末状物を収容しているビーカ
ー中にそれぞれエタノール1を加えて40〜45℃
で10分間撹拌下抽出操作を行なつた後過して得
られた抽出液を真空濃縮に処し、いずれも黄色ペ
ースト状のリゾリン脂質含有物を得た。 次いで各含有物を収率および残存酵素活性につ
いて調べた。その結果を下記の表1に示す。尚、
水分含量はケツト式水分計を用いて測定し(温度
105℃)、またホスホリパーゼA2の残存酵素活性
の測定はBiochim.Biophys.Acta.、第159巻、第
105頁(1968年)に記載されている方法に準じて
行なつた。
【表】 上記表1の結果より、水分含量が10%以下では
残存酵素活性が認め難いのみ対して、10%を超え
ると残存酵素活性がかなり認められるようになる
ことがわかる。 試験例 2 この試験例は、酵素反応後の操作において従来
法(特開昭55−315号公報で開示せる方法)によ
る酵素反応生成物の加熱処理後過という操作に
代えて本発明の方法により該生成物を水分含量10
%以下まで乾燥させることにより如何に最終製品
が収率および残存酵素活性の点で有利に得られる
かを示す。 上記の試験例1の方法に準じて得られた酵素反
応後の卵黄液2Kgを95〜100℃にて1時間加熱変
性処理した後加圧過で脱水し、水分含量28.0%
の固形物(A)1194gを得た。この降加圧過ではこ
れ以上水分含量を減らすことはできなかつた。 こうして得られた固形物(A)のうち500gを凍結
乾燥に処して水分含量1.6%の乾燥物(B)365gを得
た。 他方、上記試験例1の方法に準じて得られた酵
素反応後の卵黄液2Kgを加熱変性処理せずにその
まま噴霧乾燥に処し(吸気温度:130〜150℃、排
気温度:50〜75℃、反応生成物自体の温度:50〜
60℃)、水分含量4.3%の粉末(C)840gを得た。 このようにして得られた資料A、BおよびC各
200gに次いでそれぞれエタノール2を加えて
40〜45℃で10分間撹拌下抽出操作を行なつた後
過して得られた抽出液を真空濃縮に処し、いずれ
も黄色ペースト状のリゾリン脂質含有物を得た。 次いで各含有物を収率および残存酵素活性につ
いて調べた。その結果を下記の表2に示す。
〔実施例〕
以下、本発明を実施例でもつて更に詳しく説明
する。 実施例 1 鶏卵黄100Kgパンクレアチン(和光純薬製)5
Kgを清水10に溶解した液を加え、1N水酸化ナ
トリウム水溶液でPHを7.0〜8.0に保ちつつ撹拌し
ながら35〜45℃で6時間酵素反応を行なつた。得
られた酵素反応生成物をそのまま噴霧乾燥に処し
(吸気温度:130〜150℃、排気温度:50〜75℃、
反応生成物自体の温度:50〜60℃)、水分含量5.2
%の乾燥卵黄42.5Kgを得た。 この乾燥卵黄にエタノール400を加えて40〜
45℃で10分間撹拌下抽出操作を行なつた後過し
て得られた抽出液を真空濃縮に処し(品質30℃以
下)、黄色ペースト状のリゾリン脂質含有物19.5
Kg(収率19.5%)を得た。 次いでこの含有物の脂質組成をイヤトロスキヤ
ンTH10((株)ヤトロン社製)を用いて下記の測定
条件の下で調べたところ、中性脂質(主にトリグ
リセリド、コレステロール)67.9%およびリン脂
質32.1%(このうちLPCおよびLPEは30.6%)で
あつた。 測定条件 ロツド:クロマロツドS−(シリカゲル) 展開溶剤:クロロホルム:メタノール:水 80 : 35 :3 (v/v/v) 展開距離:10cm 更に最終製品を残存酵素活性について調べたと
ころ0.1IU/g以下であつた。尚、抽出液を分離
した後の残渣には約20IU/gの残存活性が認め
られた。 実施例 2 市販の大豆リン脂質製品(リン脂質含量62%)
200Kgに市販の精製ホスホリパーゼA2製剤(動物
膵臓由来品:100IU/mg)70gを清水3に溶解
した液を加え、4N水酸化カルシウム水溶液でPH
8.5に保ちつつ撹拌しながら50〜55℃で24時間酵
素反応を行なつた。次いで清水200Kgおよび賦形
剤としてデキストリン粉末40Kgを加えてホモジナ
イザーで乳化したのち噴霧乾燥に処し(吸気温
度:150〜170℃、排気温度:50〜75℃、乳化物自
体の温度:60℃)、水分含量3.8%の粉末228Kgを
得た。 この粉末にメタノール2000を加えて40〜45℃
で20分間撹拌下抽出操作を行なつた後過して得
られた抽出液を真空濃縮に処し、褐色ペースト
182Kg(収率91%)を得た。 次いでこのペーストの脂質組成を上記実施例1
の場合と同様にして調べたところ、中性脂質(主
にトリグリセリド、ステロール類)22.0%および
リン脂質78.0%(このうちリゾ型34.2%)であつ
た。 また、残存酵素活性は0.1IU/g以下であつた。 実施例 3 用意した牛脳(破砕状物)150Kgに市販のホス
ホリパーゼA2製剤(蛇毒由来品300IU/g)30g
を清水5に溶解した液を加え、1N水酸化カル
シウム水溶液でPH8.5に保ちつつ撹拌しながら40
〜50℃で6時間酵素反応を行なつた。得られた酵
素反応生成物をそのまま凍結乾燥に処して水分含
量1.4%の乾燥物68.4Kg得た。 この乾燥物にエタノール680を加えて40〜45
℃で10分間撹拌下抽出操作を行なつた後過して
得られた抽出液を真空濃縮に処し、黄色ペースト
状リゾリン脂質含有物10.2Kg(収率6.8%)を得
た。 次いでこの含有物の脂質組成を上記実施例1の
場合と同様にした調べたところ、中性脂質(主に
コレステロール)20%およびリン脂質46%(この
うちリゾ型21%)および糖脂質(主にセレブロシ
ド)34%であつた。 また、残存酵素活性は0.1IU/g以下であつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 天然のリン脂質含有物質にホスホリパーゼ
    A2製剤あるいはホスホリパーゼA2を含む酵素製
    剤を作用させて上記含有物質中のリン脂質を分解
    してリゾリン脂質にした後、この物質の水分含量
    が10%以下になるまで乾燥させ、次いで極性溶媒
    を用いてこの物質からリゾリン脂質を抽出し、こ
    の抽出液から上記極性溶媒を留去することを特徴
    とする、実質的に残存酵素活性を有さないリゾリ
    ン脂質含有物の製造法。 2 乾燥は噴霧乾燥あるいは凍結乾燥により行な
    う、特許請求の範囲第1項に記載の実質的に残存
    酵素活性を有さないリゾリン脂質含有物の製造
    法。 3 極性溶媒としてエタノールあるいはメタノー
    ルを用いる、特許請求の範囲第1項に記載の実質
    的に残存酵素活性を有さないリゾリン脂質含有物
    の製造法。
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