JPH0210546Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔技術分野〕 封筒や紙袋等の開口を閉じるためのラベルを連
続的に巻取つてある封緘用ラベル・ロールに関す
る。この種のラベル・ロールは自動封緘機に用い
られる。

〔従来技術〕

封緘方法には糊付けや圧粘着、縫い付けあるい
は粘着テープによるものなどがあるが、糊付けや
圧粘着による場合は封緘部を直接封筒や袋に設け
る必要があり、加工が難しい。また、粘着テープ
による場合は、封緘部を封筒や袋と一体に設けて
おくこができない。そこで、これら両者の特徴を
備えるものとして封緘ラベルが、例えば、宅配便
用の大形袋など多方面に、多く利用されるように
なつてきた。封緘ラベルは一側面に粘着剤を塗布
したラベル原紙を封緘体として用いるもので、こ
れはあらかじめ封筒もしくは袋に一部で接着して
おき、他の粘着面には使用するまでセパレート紙
を貼着しておくものである。したがつて、封緘ラ
ベルは封筒もしくは袋等の接着される時には、
個々に独立しており、かつ、取付部を除いてセパ
レート紙を残しておく必要があるが、従来のラベ
ル・ロールやラベル・シートではラベルの搬送と
同時にこのような作業をするには装置が非常に複
雑になり、実際上困難である。

〔本考案の目的〕

封緘ラベルを用いる自動封緘機の構造を格別複
雑にすることなく、セパレート紙付き封緘ラベル
の搬送と、封筒や袋への接着が確実に行える封緘
ラベル・ロールの提供を目的とする。

〔考案の構成〕

一面に粘着剤を塗布した帯状のラベル原紙にこ
れにより若干幅の広いセパレート紙を、長さ方向
の一側を揃えて貼着し、これに長手方向の縦切込
線Ｘと横断方向の切込線Ｙ，Ｚを実施例にて示
す、それぞれの態様で施こす。

〔実施例の説明〕

第１，２図は、一例として大形の袋１に本考案
の封緘ラベル・ロール２（第６図）から取出した
封緘ラベル３を接着した状況を示し、封緘ラベル
３は、その一部のセパレート紙４のない接着部５
で袋１に接着されているが、他の部分にはセパレ
ート紙４が貼着されたままであり、未使用の状態
にある。第３，４図は、第１，２図に対応した使
用後の状態を示し、封緘ラベル３は、セパレート
紙４が除去されて折り曲げられ、前記の接着部５
とは反対側の袋部分に接着されている。袋の口は
このようにして封緘される。

第５図は封緘ラベル３を単独で取出したもの
で、記号６は切取られたラベル原紙、記号７はそ
の一側面に塗布された粘着剤の層を示す。図は特
に厚さ方向に関して誇張してある。

第６図は、封緘ラベル３を切離す前の状態で連
続して備えた帯体８であつて、封緘ラベル・ロー
ル２から引出した状況のものである。

帯体８は共に帯状のセパレート紙４とラベル原
紙６とを図のように長手方向の一側（基線とい
う）を揃えて貼着している。ラベル原紙６はその
一側面（セパレート紙側）に粘着剤層７を塗布形
成されている。そして、セパレート紙の幅ｂはラ
ベル原紙の幅ａより若干大きい（ａ＜ｂ）。セパ
レート紙４とラベル原紙６には三種の切込みＸ，
Ｙ，Ｚが施されている。

Ｘは縦切込線であつて、前記の基線と平行で内
側へ取付部５の幅ｃをとつた個所に位置し、この
切込線はセパレート紙のみを切断している。

Ｙは、第１横切込線で帯体８の長手方向に封筒
や袋の幅Ｗの間隔で横断方向に配置され、この切
込線Ｙはセパレート紙４とラベル原紙６を共に切
断する。切込線Ｙの長さは、切込線Ｘからラベル
原紙の他側までの幅（ａ−ｃ）より両側へ若干長
く（ｄ＝２〜３mm）突出するものとする（すなわ
ちａ−ｃ＋2dの長さ）。

Ｚは、第２横切込線で前記の切込線Ｙに連続し
て取付部（幅ｃ）に相当する長さでラベル原紙の
みを切断する。

このようにすると帯体８においてセパレート紙
４には切込線Ｘと切込線Ｙが入るが、ラベル原紙
６より幅の広い部分で連続しており、ラベル原紙
６は切込線ＹとＺによつてセパレート紙４上で完
全に分断されている。しかし、ラベル原紙６は分
断されていても、切込線Ｘで二分されたセパレー
ト紙４を継ぎとめており、全体として、セパレー
ト紙４とラベル原紙６は一体性が保たれている。
切込線Ｘにより分断されたセパレート紙４の取付
部５相当分は、切込線Ｚで切断されないからヒレ
状に連続する。

本考案の封緘ラベル・ロール２はこのような帯
状体８を巻取つたものである。

使用に際しては封緘ラベル・ロール２から帯状
体８を引出して基線と平行にこれからａより大き
くａ＋ｄより小さい位置で新たに切込線X′を適
当な切刃にて入れセパレート紙４を長さ方向に切
断する。すると、この切込線X′は切込線Ｙと交
叉するので個々の封緘ラベル３は、取付部５相当
部分のセパレート紙（切込線Ｘによりヒレ状とな
つている）で連続しているにすぎなくなる。そこ
でこのヒレ部分を連続的に剥離すると取付部５に
粘着剤７を露出させ、他にはセパレート紙４を貼
着した目的の封緘ラベル３を個々に得られる。通
常は、この段階で封筒あるいは袋が送られてき
て、封緘ラベル３はこれらへ個々に接着し、取付
けられる。

以上の構成であるから、従来のラベル貼着機に
切込線X′を形成するための簡単な切刃を付設す
るだけで本考案の封緘ラベル・ロールを利用で
き、簡単、確実にセパレート紙付の封緘ラベルを
封筒や袋に取付けることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は第２図Ａ−Ａ線の断面図。第２図は、
斜視図。第３図は、第４図Ｂ−Ｂ線の断面図。第
４図は、斜視図。第５図は、斜視図。第６図は、
封緘ラベル・ロールと帯状体８を示す、説明のた
めの図。 １……袋、２……封緘ラベル・ロール、３……
封緘ラベル、４……セパレート紙、５……取付
部、６……ラベル原紙、７……粘着剤層、８……
帯状体。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 一側面に粘着剤を塗布した帯状のラベル原紙
   （幅ａ）に帯状のセパレート紙（幅ｂ）を貼着し
   て帯体とし、所定の切込線（Ｘ，Ｙ，Ｚ）を施し
   た後これを巻取つたロールであつて、帯体のラベ
   ル原紙とセパレート紙とはセパレート紙の方が若
   干幅が広く（ａ＜ｂ）、かつ、長さ方向の一側
   （基線）を揃えて貼着されており、前記切込線Ｘ，
   Ｙ，Ｚは、 ・縦切込線Ｘ 前記基線に平行で取付部の幅（Ｃ）だけ内側に
   位置し、セパレート紙のみを切断する、 ・第１横切込線Ｙ 封筒幅（Ｗ）毎に帯体を横断して位置し、（ａ
   −ｃ）より若干長く（ａ−ｃ＋2d）、ラベル原紙
   の他側（基線と反対側）と前記の縦切込線Ｙの外
   側へｄずつ突出し、セパレート紙、ラベル原紙の
   双方を切断する、 ・第２横切込線Ｚ 長さｃで第１横切込線Ｙに連続して基線側へ延
   びラベル原紙のみを切断する、 であることを特徴とした封緘ラベル・ロール。