JPH0210197Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は主に体育館等の建物内に設置使用さ
れる一般にロールバツクスタンドなどと称される
伸縮式階段状観覧席の繋留装置に関する。

近年、体育館等においては多目的利用を可能と
すべく、館内の周壁などに設けた収納部から多数
段の移動床台を順次引き出す如く前進移動させて
階段状即ち、ひな壇状に引き伸ばして観覧席とし
たり、逆に各段の移動床台を順次各々の後段のも
のゝ下側に退入すべく後退移動させて垂直棚状に
短縮して周壁の収納部に収納保管したりできる伸
縮式階段状観覧席が多く使用されて来ている。

ところで上述した伸縮式階段状観覧席は、その
最前段の移動床台を手動操作等で引張り出す如く
前進移動させることで、それに第２段目以降の各
移動床台が順次つらなるようにして次々と前進移
動して全体的に階段状に伸長して、観覧席として
使用可能となるが、その際に最後段の移動床台は
建屋の収納部内に入つたまゝであると観覧席とし
て利用できないので、該収納部内から一定ストロ
ーク進出させるが、その一定ストローク進出した
位置で停止するようにしておかないと、観覧席全
体がどんどん前方に出て来てしまい、不安定であ
ると共に非常に危険である。また不使用時には
次々と後退して垂直棚状に短縮した状態で全体が
収納部内に完全に納まるべく退入可能としなけれ
ばならない。この為に最後段の移動床台を収納部
内壁等に対して一定ストローク前進・後退移動可
能に繋留しておく装置が必要である。更にこの種
観覧席の場合、最近では建屋の収納部から単に階
段状に引き出すだけでなく、観覧席全体を別位置
に移動して建屋内の観覧席の配置を大巾に変更す
ることが要求されて来ており、この為に上記繋留
装置は簡単に脱着できることが必要である。しか
しながら、従来上述した全ての要求を満足するよ
うな装置は開発されておらず、特に脱着時にはボ
ルトを抜き外すなどの面倒な作業が必要であつ
た。

この考案は上記事情に鑑みなされたもので、そ
の目的とする処は、観覧席を建屋の収納部に向け
て後退すべく単に押し込んで行くだけで自動的に
繋留できて、以後観覧席の階段状態への引き出し
伸長時にはその最後段の移動床台が建屋の収納部
から一定ストローク進出した定位置に確実に止め
て、観覧席の安定した使用を可能となすと共に、
観覧席の垂直棚状態への後退時には最後段の移動
床台の後退を許容して、観覧席全体の収納部内へ
の退入を可能となせ、更に簡単な操作で上記繋留
状態を解除できて、観覧席を収納部から離脱して
別の位置に移動可能とできる非常に簡便で実用上
効果的な伸縮式階段状観覧席の繋留装置を提供す
ることにある。

つまり、この考案の繋留装置は、伸縮式階段状
観覧席の建屋の収納部に基端部を枢着することで
突設されフリー時には自重により前方に向け略水
平な転倒状態を維持する起立・転倒可能な第１回
動アームと、上記観覧席の最後段の移動床台に基
端部を枢着することで突設されフリー時は自重に
より上記第１回動アームと対向して後方に向け略
水平な転倒状態を維持する起立・転倒可能な第２
回動アームとを備え、その第１・第２回動アーム
の相対向する先端に前記観覧席と共に該第２回動
アームが後退すると互に自動的に係合して以後作
業者の解除操作以外では離脱しない状態となる係
合部を設け、更に前記観覧席の最後段の移動床台
下側にそれより前段の移動床台が退入して来ると
応動して上記係合部の係合により相互に突張り合
う状態に連結している第１・第２回動アームを相
互に逆Ｖ字状に折畳むべく押し上げ回動せしめて
前記観覧席の建屋の収納部内への退入を許容する
応動レバーを設けた構成のものである。

以下この考案の一実施例を図面に従い説明す
る。なお、以下全て左右対称をなす構成であるの
で右側半分のみ図示し左側は図示省略する。先ず
第１図乃至第３図において、図中１は体育館等の
建屋の内壁等に横穴の如く凹設した収納部２に収
納可能に設置された伸縮式階段状観覧席で、この
観覧席１はすでに出願されている公知のものと同
様であるので簡単に述べると、順次段違い状に高
さが異にされた複数段の移動床台３ａ，３ｂ，３
ｃ，３ｄ，３ｅからなる。これら各段の移動床台
３ａ乃至３ｅは、前後に走行車輪４を有する断面
形状の左右一対の台車５と、この左右台車５の
各上面後端寄り部に垂直に立設された左右支柱６
と、この左右支柱６の上端寄り部に固着して前方
へ水平に突設された左右支持梁７と、この左右支
持梁７より上側にて左右支柱６前面に横架するよ
うに固定されたチヤンネル状の横貫材８と、上記
左右支持梁７上に敷設された床板１０と、左右支
持梁７の前端に逆Ｌ字状に屈曲した取付金物１１
を介してその上面に取付けられたベンチ形の座板
１２及びその前面の幕板１３とからそれぞれ構成
されている。また、上記各段の移動床台３ａ乃至
３ｅの左右台車５の左右間隔巾（間口）は前段の
ものから後段のものに行くに従い順次広くされて
いると共に、左右支柱６の高さも同様に前段のも
のから後段のものに行くに従い順次段違い状に高
くなるように構成されて、各段の移動床台３ａ乃
至３ｅが各々の後段のものゝ床板１０下側から前
方へ引き出したり逆に退入したりできるようにな
つている。しかも上記最も低い最前段の移動床台
３ａ以外の各段の移動床台３ｂ乃至３ｅの左右台
車５前端部にはそれぞれ内側方に向けて突出する
抜け外れ防止用ストツパー１４が設けられてい
て、上記最前段の移動床台３ａを前進移動させて
引き出して行くと、その最前段の移動床台３ａの
左右支柱６前面に次の２段目の移動床台３ｂの左
右抜け外れ防止用ストツパー１４が引掛かつて該
第２段目の移動床台３ｂが追従するかたちで前進
し、そしてその第２段目の移動床台３ｂが引き出
されるとこの左右支柱６前面に第３段目の移動床
台３ｃの左右抜け外れ防止用ストツパー１４が引
掛かつて該第３段目の移動床台３ｃが追従するか
たちで前進して引き出されて行くと云つた具合
に、最前段の移動床台３ａの前進移動に伴い第２
段目以降の各段の移動床台３ｂ乃至３ｅが次々と
離脱することなく連繋状態で引き出されて前進し
て全体が階段状の伸長状態となる。また、その階
段状態の伸長時に各段の移動床台３ａ乃至３ｄの
左右支柱６外側面部に回動可能に設けた戻り防止
用ロツクカム１５が各々の後段の抜け外れ防止用
ストツパー１４に上側から跨がるように係合し
て、各段の移動床台３ａ乃至３ｄの個々の後退移
動が阻止されるようになつている。更に上記最も
低い最前段の移動床台３ａの戻り防止用ロツクカ
ム１５を後述する手段で抜け外れ防止用ストツパ
ー１４から外した後該最前段移動床台３ａを前回
と逆に後退移動させて行くと、その最前段の移動
床台３ａは次に高い第２段目の移動床台３ｂの床
板１０下側に退入して横貫材８が該第２段目の移
動床台３ｂの戻り防止用ロツクカム１５を押し外
しながらそのまゝ左右支柱６に当り、これにてそ
の第２段目の移動床台３ｂが最前段のものに押さ
れるようにして一緒に後退移動して次の第３段目
の移動床台３ｃの床板１０下側に退入して行くよ
うになると云つた具合に、各々前段のものに順次
押されて各々の後段のものゝ下側に退入して行
き、最後に全体が垂直棚状に短縮する状態とな
る。なお、図中１６は各段の移動床台３ａ乃至３
ｄの左右支柱６上端に設けられた支えローラで、
各々の後段の移動床台３ｂ乃至３ｅの左右支持梁
７を下側から支えるようになつている。

ここまでの構成はすでに公知であつてこれ以上
詳述する必要は無いものと考える。

ここで、上述した構成の伸縮式階段状観覧席に
おいて、この観覧席１を建屋の収納部２内に退入
すべく押し込んで行くことにより繋留する繋留装
置が第１図乃至第３図に加えて第４図乃至第９図
に示す如く設けられている。

まず、該建屋の収納部２内奥壁の上部寄りに最
後段の移動床台３ｅの左右支柱６の間口と同じ間
隔で左右受止め金物１７が前方に向け突設され、
この左右受止め金物１７の上面前端寄りにブラケ
ツト１８が取付けられ、このブラケツト１８にピ
ン１９を介して基端部を枢着して左右一対の第１
回動アーム２０が回動可能に取付けられている。
またこれと同高さの位置にて対向すべく最後段の
移動床台３ｅの左右支柱６の後面上端寄りに設け
たブラケツト２１にピン２２を介して基端部を枢
着することにより左右第２回動アーム２３が回動
可能に取付けられている。これら左右各第１・第
２回動アーム２０，２３はそれぞれの基端のピン
１９，２２を中心に起立・転倒自在で、フリー時
には自重によりアングル２４，２５に当るまで転
倒して該第１回動アーム２０は前方に向け水平状
態に、第２回動アーム２３は後方に向け水平状態
になるようになつている。またこの第１・第２回
動アーム２０，２３の相対向する先端部には互に
係合できる係合部が設けられている。なお、その
第１回動アーム２０先端の係合部はピン２０ａを
設けたもので、第２回動アーム２３先端の係合部
は鉤形状の切欠２３ａを形成したものである。ま
たその第２回動アーム２３の基端寄り部には内側
に向けフランジ２６が突設され、その先端に上端
部を固定することで応動レバー２７が該第２回動
アーム２３に対して開き角θ（ほゞ120度）で傾斜
して取付けられ、その下端にコロ２７ａが取付け
られている。なお上記左右受止め金物１７の前端
にはゴムなどの後衝材１７ａが取付けられてい
る。

また、一方上記建屋の収納部２内の床面上には
観覧席１の左右の位置決め案内を行う左右収納ガ
イド２８が前方に向け互にハの字状に拡開すべく
傾いて固定され、これに対して転接する左右ガイ
ドコロ２９を外側に有した左右補助台車５Ａが最
後段の移動床台３ｅの左右台車５の外側に配され
ている。なお、この左右補助台車５Ａは前述した
台車５と同様に走行車輪４Ａを前後に有すると共
に、前端部に抜け外れ防止用ストツパー１４Ａを
有し、最後段の移動床台３ｅの左右支柱６に設け
た戻り防止用ロツクカム１５Ａと係合して前後に
追従移動可能となつている。こうした補助台車５
Ａの上面後端寄り部に短い左右支柱６Ａが立設さ
れ、この左右支柱６Ａ前面に横長なアングル材よ
りなるストツパー３０が横架する如く固着され
て、収納部２の内奥方への後退に伴いそのストツ
パー３０の両端寄り部が上記左右収納ガイド２８
の後端寄り部に立設した短い左右支柱６Ｂ前面に
当つてそれ以上の後退移動が阻止され、しかも該
ストツパー３０は支柱６Ｂに枢着したロツクカム
１５Ｂを手動操作により回動することで係合して
前方へ移動も阻止されるようになつている。

なお、前述した観覧席１の最前段の移動床台３
ａの左右ロツクカム１５は、例えば第４図に示す
如く該観覧席１の前進・後退用手動ハンドル３１
を最前段の移動床台３ａに前方からの差し込み係
止した状態で同図想像線に示す如く立上り角度を
大きくすべく上方へ回動することにより図示しな
いがリンク機構等を介してストツパー１４から外
れるようになつている。

また、その最前段の移動床台３ａの左右ロツク
カム１５と同軸的にフツク３２が常時バネ等によ
り上方に回動偏倚すべく附勢されて設けられ、こ
れが第３図乃至第９図に示す如く観覧席１の後退
時にストツパー３０に弾性係合するようになつて
いる。その係合は上記手動ハンドル３１を差し込
んで第４図実線の状態とすることで解除できるよ
うになつている。

而して、上述した構成の作用を述べると、先ず
第４図の離脱状態から階段状に伸長した観覧席１
を収納部２内に繋留させるべく後退移動させる。
この際手動ハンドル３１を最前段の移動床台３ａ
に前方から差し込んでそれを作業員が押して行く
が、この際該ハンドル３１を第４図実線へ角度位
置のまゝにして最前段のロツクカム１５のロツク
解除を行わずに押す。これにて観覧席１の各移動
床台３ａ乃至３ｅが相互に階段状に伸長した状態
を維持して全体的に後退移動する。こうして収納
部２内方へ後退させて行くと、最初に左右補助台
車５Ａが左右収納ガイド２８相互間に侵入して左
右方向に案内されるようになり、しかして第６図
の状態から第７図に示す状態となる。つまり繋留
装置の左右それぞれ第１回動アーム２０に対して
最後段の移動床台３ｅの左右支柱６から突出して
いる左右第２回動アーム２３が突き当る如く後退
して、その両者の係合部であるピン２０ａと切欠
２３ａとが自動的に係合する。この際切欠２３ａ
は鉤形状をなしているので一度ピン２０ａが係合
すると単に前後に引張つても外れない。こうして
左右それぞれ第１・第２回動アーム２０，２３が
相互に突張り合う状態で連結して、観覧席１の前
後動を阻止する。云わば観覧席１の収納部２に対
する繋留が図られたことになる。

なお、この際下部の左右補助台車５Ａはそのス
トツパー３０が左右収納ガイド２８の支柱６Ｂ前
面に当る。ここでそのストツパー３０にロツクカ
ム１５Ｂを手動にて係合すれば、その補助台車５
Ａの前後動も阻止される。これにて第１・第２図
に示す状態が得られる。

次に、観覧席１全体を収納部２内に完全に収納
するには、第２図の状態において第４図で示した
手動ハンドル３１を想像線の位置に回動すること
により最前段のロツクカム１５を解除し、しかし
て該手動ハンドル３１を介して最前段の移動床台
３ａを後退させるべく押す。これにて前述した様
に最前段の移動床台３ａから順に各々の後段の移
動床台３ｂ，３ｃ，３ｄ，３ｅの下側に退入して
垂直棚状に短縮するようになるが、その最後段の
移動床台３ｅの下側にそれより前段の移動床台３
ａ乃至３ｄが完全に退入する直前にて、左右応動
レバー２７のコロ２７ａが後から２段目の移動床
台３ｄの左右支柱６後面に第５図想像線に示す如
く当つて後方に押され、これにて第８図に示す如
く応動レバー２７が後方へ回動して第２回動アー
ム２３に押し上げ力を与え、両者水平に転倒した
状態で突張り合うようにして連結していた第１・
第２回動アーム２０，２３を上方に回動して逆Ｖ
字状に折畳むようになす。またこれと略同時に最
前段の移動床台３ａの横貫材に押されてロツクカ
ム１５Ａがストツパー１４Ａから外れる。こうし
て観覧席１は各段の移動床台３ａ乃至３ｅが垂直
棚状に短縮した状態で収納部２内に第３図及び第
９図に示す位置まで後退して、完全に収納部２内
に納まるようになる。なおこの収納状態時には最
後段の移動床台３ｅの左右支柱が受止め金物１７
先端の緩衝材１７ａに当り、また、最前段のフツ
ク３２がストツパー３０に係合して、濫りに移動
床台３ａ乃至３ｅが遊動することなく、特に進出
して来るような不都合がなくなる。

こうした収納保管状態から観覧席１を該収納部
２前方に引き出して使用する時は、最前段の移動
床台３ａに手動ハンドル３１を差し込み係合して
第４図実線の位置で前方に引張る。これにて前記
フツク３２がストツパー３０から外れて、該最前
段の移動床台３ａが前進移動し、これに次々と追
従すべく引張られて第２段目以降の各移動床台３
ｂ乃至３ｅが前進移動して階段状に伸長する。こ
の際最後段の移動床台３ｅは収納部２内に退入し
ていたのでは観覧席として利用できないので、該
収納部２内から座席板１２のみが表出するまでの
一定ストローク前進移動し、その時点で逆Ｖ字状
に折畳まれていた第１・第２回動アーム２０，２
３が徐々に展開して相互に真直な伸長状態となる
ことで、それ以上の前進移動を阻止し、同時に該
第１・第２回動アーム２０，２３の突張り合いで
後退移動も阻止する。つまり最後段の移動床台３
ｅを一定ストローク前進したところで完全に止め
て、収納部２からの完全な離脱はもちろんのこと
使用中の前後遊動をも防止して、安定した安全な
使用を可能とする。なお、この際最後段の移動床
台３ｅの下部のロツクカム１５Ａは補助台車５Ａ
のストツパー１４Ａに係合して上記遊動を更に確
実に防止するようになる。

なお、その引き出し使用状態から再び収納部２
内に収納する場合は前述同様最前段のものから後
退させて行けばよい。また、建屋内の観覧席の大
巾な配置替えをすべく該観覧席１を現在の場所か
ら全く別の位置に移動する場合は、上記同様第２
図の状態に収納部２から引出して、その状態で作
業員が収納部２内に入つて、手動で第１・第２回
動アーム２０，２３を少し押し上げながら相互の
係合を外し、また下部のロツクカム１５Ｂを回動
してロツク解除する。これだけで観覧席１は収納
部２に対する繋留が外れて完全に前方へ第４図に
示す如く離脱できて別の目的の個所に移動して行
けるようになる。

なお、この考案は上記実施例のみに限定される
ことなく、例えば繋留装置としては、第１・第２
回動アーム２０，２３及び応動レバー２７だけで
もよく、必ずしも補助台車５Ａやロツクカム１５
Ａ，１５Ｂは設けなくてもよい。また観覧席１の
前進・後退移動も手動以外は電動式としても可で
ある。その他本願の要旨を逸脱しない範囲であれ
ば種々変更可である。

この考案は上述した如くなしたから、観覧席を
建屋の収納部に向け後退すべく押し込んで行くだ
けで自動的に繋留状態となすことができ、以後観
覧席の階段状態への引き出し伸長時にはその最後
段の移動床台が収納部から一定ストローク進出し
た定位置に確実に停止できて、観覧席の安定した
使用を可能となせると共に、観覧席の垂直棚状態
への後退短縮時には収納部内への退入を許容し
て、観覧席全体の収納保管を可能となせ、更に簡
単に繋留を解除できて観覧席を別の位置に移動す
ることも可能となせる非常に簡便で実用上効果的
なものとなる。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の一実施例を示すもので、第１
図は観覧席の繋留状態での引き出し伸長時の一部
省略した平面図、第２図は同側面図、第３図は同
収納状態の側面図、第４図は繋留前の離脱状態の
側面図、第５図は同離脱状態時の要部平面図、第
６図は同離脱状態時の要部側面図、第７図、第８
図、第９図は繋留状態時のそれぞれ作用を説明の
要部側面図である。 １……観覧席、２……建屋の収納部、３ａ乃至
３ｅ……移動床台、２０……第１回動アーム、２
３……第２回動アーム、２０ａ，２３ａ……係合
部（２０ａ……ピン、２３ａ……切欠）、２７…
…応動レバー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 高さが順次異なる複数段の移動床台を有し、そ
   の各段の移動床台が最も低い最前段のものを前進
   移動させることで順次つらなつて建屋の収納部よ
   り進出して階段状に伸長し、逆に上記最前段のも
   のを後退移動させることで順次各々の後段のも
   のゝ下側に退入しながら後退して建屋内の収納部
   に垂直棚状に短縮して収納される構成の伸縮式階
   段状観覧席を前記建屋の収納部に繋留するものに
   おいて、上記建屋の収納部に基端部を枢着するこ
   とで突設されフリー時には自重により前方に向け
   略水平な転倒状態を維持する起立・転倒可能な第
   １回動アームと、上記最も高い最後段の移動床台
   に基端部を枢着することで突設されフリーの時は
   自重により上記第１回動アームと対向して後方に
   向け略水平な転倒状態を維持する起立・転倒可能
   な第２回動アームとを備え、その第１、第２回動
   アームの相対向する先端に前記観覧席と共に該第
   ２回動アームが後退すると互に自動的に係合して
   以後作業者の解除操作以外では離脱しない状態と
   なる係合部を設け、更に前記観覧席の最後段の移
   動床台下側にそれより前段の移動床台が退入して
   来ると応動して上記係合部の係合により相互に突
   張り合う状態に連結している第１、第２回動アー
   ムを相互に逆Ｖ字状に折畳むべく押し上げ回動せ
   しめて前記観覧席の建屋の収納部内への退入を許
   容する応動レバーを設けて構成したことを特徴と
   する伸縮式階段状観覧席の繋留装置。