WO2016139792A1

WO2016139792A1 - 移動観覧席

Info

Publication number: WO2016139792A1
Application number: PCT/JP2015/056467
Authority: WO
Inventors: 章吉森
Original assignee: コトブキシーティング株式会社
Priority date: 2015-03-05
Filing date: 2015-03-05
Publication date: 2016-09-09

Abstract

【課題】移動観覧席の使用方法に自由度を与えることにある。【解決手段】複数段の床台が、全体的に階段状に展開する使用位置と、全体的に上下方向に整列する収納位置との間で、互いに連動して前後移動する移動観覧席において、前記複数段の床台を各々水平状態で前後方向に移動可能に支持するとともに前記床台同士を互いの掛合により連動させる脚部と、互いの掛合位置の変更により前記使用位置における、前記複数段の床台が全体的に階段状に展開する展開長さを伸縮させる使用位置変更手段と、前記床台上に横並び一列に、前記展開長さが伸縮された使用位置に対応して前後方向位置を変更可能に配置された椅子と、を具えることを特徴とするものである。

Description

移動観覧席

　この発明は、複数段の床台が、全体的に階段状に展開する使用位置と、全体的に上下方向に整列する収納位置との間で、互いに連動して前後移動する移動観覧席に関し、特には、その使用位置での展開長さを伸縮可能な移動観覧席に関するものである。なお、この明細書において「前方」とは移動観覧席の階段状に展開した複数段の床台が順に低くなる方向、「後方」とは階段状に展開した複数段の床台が順に高くなる方向をいい、「左右方向」とはその前方を向いたときの左方および右方をいう。

　複数段の床台が、全体的に階段状に展開する使用位置と、全体的に上下方向に整列する収納位置との間で互いに連動して前後移動する移動観覧席としては従来、例えば本願出願人が先に特許文献１にて開示した移動観覧席が知られている。この移動観覧席は、複数段の床台と、各床台上にその長手方向に横並びに起倒可能に装着された座起立型の連結椅子と、各床台を水平状態で移動観覧席の前後方向に移動可能に支持するとともに床台同士を互いの掛合により連動させる脚部とを具え、脚部は、床台の左右方向に間隔が空いた複数の部位に上端部をそれぞれ結合されてその床台から下方に延在する複数本の支柱と、それらの支柱の下端部に後端部付近をそれぞれ結合されて連結椅子の前後方向に延在する複数本の脚材と、それらの脚材にそれぞれ設けられた移動用ローラーとを有している。

　そしてこの移動観覧席は、上記複数本の支柱の長さが床台毎に床台間の段差分ずつ異なるとともに、それら複数本の支柱の下端部がそれぞれ結合される脚材同士の間隔が最上段の床台から順に少しずつ狭まっていて、脚材同士が床台の左右方向に並ぶようになっていることから、ホール等の設置場所に設置した場合に、複数段の床台が、全体的に階段状に展開する使用位置と、設置場所の壁面の凹部内等で全体的に上下方向に整列する収納位置との間で移動することができ、使用位置から収納位置に移動する際には、連結椅子を倒して平坦な収納姿勢として床台間に収納する。

　さらにこの移動観覧席は、使用位置で最後部に位置する最上段の床台を除いた各床台の脚部の支柱下端部に、前端部の下向きの鉤爪と側部のカム状の解除部とを持つ掛合部材を上下方向揺動自在に設けるとともに、使用位置で最前部に位置する最下段の床台を除いた各床台の脚部の脚材前端部にストッパー部材を内向きに突設し、また最上段の床台の脚部の脚材に対し床台の左右方向で外側の位置で、設置場所の床面上に移動観覧席の前後方向に延在してその最上段の床台の脚部の前後移動を案内する固定部材を固設し、その固定部材の前端部にもストッパー部材を内向きに突設して、掛合機構を構成している。

　これにより、収納位置から使用位置への移動観覧席の前進移動時には、電動式の駆動手段等によって最下段の床台を前進移動させると、未だ停止中の下から２段目の床台の脚部の脚材前端部の、最下段の床台の脚部に対し相対的に後退するストッパー部材が、最下段の床台の脚部の支柱下端部の掛合部材の鉤爪を持ち上げながらその下を通過して最下段の床台の支柱下端部に当接し、最下段の床台の脚部の掛合部材の鉤爪が降下してそのストッパー部材と掛合する。その後、下から２段目の床台はストッパー部材を最下段の床台の支柱下端部に押されて最下段の床台に対し階段状にずれた状態で最下段の床台と一緒に前進移動し、同様にして順次に最上段の床台まで連動して前進移動し、最下段から最上段までの複数段の床台全体が使用位置まで前進移動すると、最上段の床台の支柱下端部が固定部材前端部のストッパー部材と掛合して位置決めされ、複数段の床台全体が使用位置で停止する。

　また使用位置から収納位置への移動観覧席の後退移動時には、上記駆動手段等によって最下段の床台を後退移動させると、先ず最下段から最上段までの複数段の床台全体が互いの掛合により連動して後退移動し、これにより最上段の床台が収納位置まで後退すると、固定部材前端部のストッパー部材が、上から２段目の床台の脚部の支柱下端部の掛合部材の解除部を押し上げてその掛合部材の鉤爪を持ち上げて、最上段の床台の脚部に対する上から２段目の床台の脚部の掛合を解除し、これにより最上段の床台が収納位置で停止する一方で上から２段目の床台が後退移動を続け、上から２段目の床台が収納位置まで後退すると、最上段の床台の脚部のストッパー部材が、上から３段目の床台の脚部の支柱下端部の掛合部材の解除部を押し上げてその掛合部材の鉤爪を持ち上げて、上から２段目の床台の脚部に対する上から３段目の床台の脚部の掛合を解除し、これにより上から２段目の床台が収納位置で停止する一方で上から３段目の床台が後退移動を続けて収納位置まで後退し、同様にして最下段の床台まで順次に収納位置へ後退移動し、最下段から最上段までの複数段の床台全体が収納位置で停止する。

特開２００３－７４２０３号公報

　ところで、本願発明者は上記従来の移動観覧席についてさらに研究を進めたところ、以下の如き改良の余地を見出した。すなわち、上記従来の移動観覧席では、所定の使用位置に位置して設置場所の床面の大部分を占有するか、収納位置に位置して設置場所の床面を全体的に空けるかの何れかであるため、設置場所での必要に応じて使用位置での移動観覧席の展開長さを変更することで移動観覧席を設置場所の競技エリアから離したり競技エリアに近接させたりするといった使用方法ができないという不都合があった。

　このため本発明者は、使用位置での移動観覧席の展開長さを伸縮可能にすることを検討したが、単に使用位置での移動観覧席の展開長さを伸縮可能にするだけでは、展開長さを短縮した状態で床台上の椅子の位置を設定すると展開長さを伸長した状態では上段の床台前端と下段の椅子との間に下段の高さの隙間が空いて上段の椅子の前方の床台前部を通路として安全に利用しにくくなり、展開長さを伸長した状態で床台上の椅子の位置を設定すると展開長さを短縮した状態では下段の倒した椅子を上段の床台が覆ってしまい下段の椅子を起こして使用できなくなってしまうという問題があった。そこで、各段の床台上に椅子を前後２列に設置することも検討したが、その場合には椅子の台数が増えて費用が嵩んでしまうという問題があった。

　この発明は、上記従来の移動観覧席の課題を有利に解決するものであり、この発明の移動観覧席は、複数段の床台が、全体的に階段状に展開する使用位置と、全体的に上下方向に整列する収納位置との間で、互いに連動して前後移動する移動観覧席において、
　前記複数段の床台を各々水平状態で前後方向に移動可能に支持するとともに前記床台同士を互いの掛合により連動させる脚部と、
　互いの掛合位置の変更により前記使用位置における、前記複数段の床台が全体的に階段状に展開する展開長さを伸縮させる使用位置変更手段と、
　前記床台上に横並び一列に、前記展開長さが伸縮された使用位置に対応して前後方向位置を変更可能に配置された椅子と、
を具えることを特徴とするものである。

　この発明の移動観覧席にあっては、複数段の床台を各々水平状態で前後方向に移動可能に支持するとともに床台同士を互いの掛合により連動させる使用位置変更手段が、互いの掛合位置の変更により使用位置における、複数段の床台が全体的に階段状に展開する展開長さを伸縮させ、その展開長さが伸縮された使用位置に対応して、床台上の横並び一列の椅子の前後方向位置が変更される。

　従って、この発明の移動観覧席によれば、使用位置で複数段の床台が全体的に階段状に展開する展開長さを伸縮させることができるので、必要に応じて設置場所の競技エリアを広くしたり移動観覧席を競技エリアに近接させたりするといった使用方法を選択することができ、しかも床台上の横並び一列の椅子を、使用位置での移動観覧席の展開長さに応じて前後方向位置を適宜に変更して配置するので、椅子の台数が増えて費用が嵩むのを回避することができる。

　なお、この発明の移動観覧席においては、前記使用位置変更手段は互いの掛合位置の変更により、前記複数段の床台を、前記使用位置として、複数段の床台が通常の前後方向長さで全体的に階段状に展開する通常使用位置の他、複数段の床台のうちの一部が上下方向に整列することで通常の前後方向長さよりも短い長さで全体的に階段状に展開する短縮使用位置と、複数段の床台が通常の前後方向長さよりも長い長さで全体的に階段状に展開する伸長使用位置と、の少なくとも一方に選択的に位置させるものであると、使用位置変更手段を簡易な構成にし得るので好ましい。

　また、この発明の移動観覧席においては、前記床台が、前記椅子を前後方向移動可能に支持するとともに複数の前後方向位置で選択的に固定する椅子固定手段を有していると、使用位置での移動観覧席の展開長さに応じて椅子の前後方向位置を容易に変更し得るので、好ましい。

　さらに、この発明の移動観覧席においては、前記椅子固定手段が、前記椅子の複数の前後方向位置間での移動を案内する椅子移動案内手段を有していると、使用位置での移動観覧席の展開長さに応じて床台上の椅子を容易に移動させ得るので、好ましい。

（ａ）は、この発明の移動観覧席の一実施形態を伸長使用位置に配置した状態で示す側面図、（ｂ）は、上記実施形態の移動観覧席を通常使用位置に配置した状態で示す側面図、（ｃ）は、上記実施形態の移動観覧席を短縮使用位置に配置した状態で示す側面図、そして（ｄ）は、上記実施形態の移動観覧席を収納位置に配置した状態で示す側面図である。（ａ），（ｂ）および（ｃ）は、上記実施形態の移動観覧席が図１（ａ）に示す伸長使用位置に位置する状態での床台上の椅子の配置を示す平面図、正面図および側面図である。（ａ），（ｂ）は、上記実施形態の移動観覧席を図１（ａ）に示す伸長使用位置に配置するための脚部の脚材上のストッパー部材の配置を示す、上記実施形態の移動観覧席が図１（ｄ）に示す収納位置に位置する状態での脚部の一部を示す平面図および側面図である。（ａ），（ｂ）は、上記実施形態の移動観覧席を図１（ａ）に示す伸長使用位置に配置するための脚部の脚材上のストッパー部材の配置を示す、上記実施形態の移動観覧席が図１（ａ）に示す伸長使用位置に位置する状態での脚部の一部を示す平面図および側面図である。（ａ），（ｂ）は、上記実施形態の移動観覧席を図１（ｂ）に示す通常使用位置に配置するための脚部の脚材上のストッパー部材の配置を示す、上記実施形態の移動観覧席が図１（ｄ）に示す収納位置に位置する状態での脚部の一部を示す平面図および側面図である。（ａ），（ｂ）は、上記実施形態の移動観覧席を図１（ｂ）に示す通常使用位置に配置するための脚部の脚材上のストッパー部材の配置を示す、上記実施形態の移動観覧席が図１（ｂ）に示す通常使用位置に位置する状態での脚部の一部を示す平面図および側面図である。（ａ）～（ｅ）は、上記実施形態の移動観覧席を図１（ａ）に示す伸長使用位置に配置するための床台上の椅子の状態から図１（ｂ）に示す通常使用位置に配置するための床台上の椅子の状態に移行させる手順を示す、図２（ｃ）と同様の側面図である。（ａ）は、この発明の移動観覧席の他の一実施形態を伸長使用位置に配置した状態で示す側面図、（ｂ）は、上記実施形態の移動観覧席を通常使用位置に配置した状態で示す側面図である。（ａ）は、この発明の移動観覧席のさらに他の一実施形態を伸長使用位置に配置した状態で示す側面図、（ｂ）は、上記実施形態の移動観覧席をその伸長使用位置から通常使用位置へ移行させる過程を示す側面図、（ｃ）は、上記実施形態の移動観覧席を通常使用位置に配置した状態で示す側面図である。

　以下、この発明の実施の形態を図面に基づく実施例によって詳細に説明する。ここに、図１（ａ）は、この発明の移動観覧席の一実施形態を伸長使用位置に配置した状態で示す側面図、図１（ｂ）は、上記実施形態の移動観覧席を通常使用位置に配置した状態で示す側面図、図１（ｃ）は、上記実施形態の移動観覧席を短縮使用位置に配置した状態で示す側面図、そして図１（ｄ）は、上記実施形態の移動観覧席を収納位置に配置した状態で示す側面図である。また、図２（ａ）、図２（ｂ）および図２（ｃ）は、上記実施形態の移動観覧席が図１（ａ）に示す伸長使用位置に位置する状態での床台上の椅子の配置をそれぞれ示す平面図、正面図および側面図である。

　この実施形態の移動観覧席は、屋内競技場等の設置場所の床面Ｆ上に設置されて使用されるもので、複数段（図示例では１７段）の床台１と、各床台１上に１列ずつ横並びに配置された座起立型の連結椅子２と、各床台１を水平状態で前後方向に移動可能に支持するとともに床台１同士を互いの掛合により連動させる脚部３とを具えており、ここで、各床台１上の連結椅子２は、図２に示すように、複数の椅子２ａを連結管２ｂおよび脚材２ｃを介して基部２ｄで起倒可能に支持されるとともに、モーター駆動の図示しない椅子起倒装置で駆動されて、図１中に実線で示す起き上がった使用状態と、図１中に仮想線で示す前方に倒れた平坦な収納状態との間で揺動することができ、また後述のように床台１上での固定位置として、前進位置と後退位置とを選択することができる。

　各床台１は、移動観覧席の左右方向に水平に延在する貫材４と、その貫材４の下面に後端部を支持されて貫材４の前方で左右方向に水平に延在する床材５とを有し、また、各脚部３は、貫材４の背面の長手方向に間隔が空いた複数の部位に上端部をそれぞれ結合されてその貫材４から下方に延在する１対または複数対の支柱６と、それらの対をなす支柱６の下端部にそれぞれ結合されて移動観覧席の前後方向に延在し、支柱６と同様の対をなす脚材７と、それらの脚材７にそれぞれ設けられた複数の移動用ローラー８（図３～図６参照）とを有している。

　そしてこの実施形態の移動観覧席では、支柱６の長さが床台１毎に床台１間の段差分ずつ異なるとともに、各対の支柱６の下端部をそれぞれ結合される各対の脚材７同士の間隔が図１（ａ）～（ｃ）では右端に示す最上段の床台１のものから順に少しずつ狭まっていて、脚材７同士が左右方向に並ぶようになっている。また、各対の最も外側の脚材７の両外側の床面Ｆ上に、それらの脚材７に沿って前後方向へ延在する固定部材９が固定されており、この固定部材９も支柱６を介して最上段の床台１の上に、椅子のない床台１を固定支持している。

　さらにこの実施形態の移動観覧席は、凹部Ｐ内の床面Ｆ上に図示しない床台駆動装置を具えており、この床台駆動装置は、ブレーキ付きのモーターでドラムを正逆回転駆動し、ドラム上に巻かれた、各連結片に車輪を持つ帯状チェーンをそのドラムの正回転で繰り出す一方、そのドラムの逆回転で、帯状チェーンをドラム上に巻き取るように機能する。そしてその帯状チェーンの先端部は、図１（ａ）～（ｃ）では左端に示す最下段の床台１に連結されており、床台駆動装置はその帯状チェーンの繰り出しおよび巻き取りで、最下段の床台１ひいては互いに掛合する複数段の床台１の全体を進退移動させる。

　この床台駆動装置の作動によりこの実施形態の移動観覧席は、図１（ａ）～図１（ｃ）に示すように複数段の床台１が互いに所定長さだけずれて全体的に階段状に展開し、連結椅子２が観覧席として使用可能になる所定の使用位置と、図１（ｄ）に示すように複数段の床台１が設置場所の壁面Ｗに設けられた凹部Ｐ内で互いに上下方向に整列する所定の収納位置との間で進退移動することができる。

　ところでこの実施形態の移動観覧席では、複数段の床台１が全体的に階段状に展開する使用位置として、図１（ａ）に示す伸長使用位置と、図１（ｂ）に示す通常使用位置と、図１（ｃ）に示す短縮使用位置とを選択することができ、その選択を可能にするために最下段の床台１を除いて、図３～図６に示すように、各床台１の脚部３の支柱６の下端部に、前端部の下向きの鉤爪と上部のレバー状の解除部とを持つ掛合部材１０が上下方向揺動自在に設けられるとともに、各床台１の脚部３の脚材７の前端部と中間部とにストッパー部材取付け穴７ａが設けられ、固定部材９の前端部と中間部とにもストッパー部材取付け穴９ａが設けられ、それらのストッパー部材取付け穴７ａに後述の如く各対の脚部３に関して内向きに突出するようにストッパー部材１１が取り付けられて、使用位置変更手段を構成している。

　図３（ａ）および図３（ｂ）は、上記実施形態の移動観覧席を図１（ａ）に示す伸長使用位置に配置するための脚部３の脚材７上のストッパー部材１１の配置を示す、上記実施形態の移動観覧席が図１（ｄ）に示す収納位置に位置する状態での脚部３の一部を示す平面図および側面図であり、図４（ａ）および図４（ｂ）は、上記実施形態の移動観覧席を図１（ａ）に示す伸長使用位置に配置するための脚部３の脚材７上のストッパー部材１１の配置を示す、上記実施形態の移動観覧席が図１（ａ）に示す伸長使用位置に位置する状態での脚部３の一部を示す平面図および側面図である。

　すなわち、図１（ａ）に示す伸長使用位置を選択する場合には、脚材７の前端部のストッパー部材取付け穴７ａと固定部材９の前端部のストッパー部材取付け穴９ａとに、内向きの突出部分が基部よりも少し高くなったＬ字状のストッパー部材１１が例えばボルトで取り付けられ、これにより、収納位置では図３（ａ）および図３（ｂ）に示すように、ストッパー部材１１の内向きの突出部分が隣のストッパー部材１１の基部の上に重なって位置する。また床台１上の連結椅子２の固定位置として、後退位置が選択される。

　この収納位置から伸長使用位置に前進移動する際は、先ず最下段の床台１が前進移動すると、下から２段目の床台１の脚材７の前端部のストッパー部材１１が相対的に後退移動して最下段の床台１の支柱６の下端部に掛合し、これにより最下段の床台１に対し所定長さだけ前後方向にずれて掛合した下から２段目の床台１が前進移動すると、下から３段目の床台１の脚材７の前端部のストッパー部材１１が相対的に後退移動して下から２段目の床台１の掛合部材１０の鉤爪を押し上げた後、その下から２段目の床台１の支柱６の下端部に掛合するとともにその掛合部材１０の鉤爪とも掛合し、これにより下から２段目の床台１に対し所定長さだけ前後方向にずれて掛合した下から３段目の床台１が前進移動し、同様にして順次に掛合しつつ、図４（ａ）および図４（ｂ）に示すように最上段の床台１の脚部３が固定部材９の前端部のストッパー部材１１に掛合するまで各段の床台１の脚部３が前進移動して、複数段の床台１が通常の前後方向長さよりも長い長さで全体的に階段状に展開する伸長使用位置に位置する。そしてその際、下の段の連結椅子２が上の段の床台１の前端縁に近接して位置することで各床台１の連結椅子２の前方に安全な通路が確保される。

　そしてこの伸長使用位置から収納位置に後退移動する際は、各床台１上の連結椅子２が前方に倒されて収納状態とされた後、先ず最下段の床台１が後退移動すると、下から２段目の床台１の脚材７が相対的に前進移動してその最下段の床台１の脚材７と左右方向に並び、最下段の床台１の左右方向に水平に延在する貫材４が下から２段目の床台１の支柱６に設けられた掛合部材１０のレバー状の解除部を押して掛合部材１０を揺動させて下から３段目の床台１の脚材７の前端部のストッパー部材１１との掛合を解除させるとともにその支柱６を押し、これにより最下段の床台１と下から２段目の床台１とが一緒に後退移動すると、下から３段目の床台１の脚材７が相対的に前進移動してその下から２段目の床台１の脚材７と左右方向に並び、最下段の床台１の左右方向に水平に延在する貫材４が下から３段目の床台１の支柱６に設けられた掛合部材１０のレバー状の解除部を押して掛合部材１０を揺動させて下から４段目の床台１の脚材７の前端部のストッパー部材１１との掛合を解除させるとともにその支柱６を押し、これにより下から３段目の床台１が最下段の床台１および下から２段目の床台１と上下方向に整列した状態で一緒に後退移動し、同様にして順次に掛合を解除しつつ各段の床台１が後退移動して、図３（ａ）および図３（ｂ）に示すように、複数段の床台１の脚材７が左右方向に互いに整列するとともに固定部材９とも整列する収納位置に位置する。

　また、図１（ｂ）に示す通常使用位置を選択する場合には、脚材７の中間部のストッパー部材取付け穴７ａと固定部材９の中間部のストッパー部材取付け穴９ａとに、上記Ｌ字状のストッパー部材１１が例えばボルトで取り付けられ、これにより、収納位置では図５（ａ）および図５（ｂ）に示すように、ストッパー部材１１の内向きの突出部分が隣のストッパー部材１１の基部の上に重なって位置する。また床台１上の連結椅子２の固定位置として、前進位置が選択される。

　この収納位置から通常使用位置に前進移動する際は、先ず最下段の床台１が前進移動すると、下から２段目の床台１の脚材７の中間部のストッパー部材１１が相対的に後退移動して最下段の床台１の支柱６の下端部に掛合し、これにより最下段の床台１に対し伸長使用位置を選択する場合より短い所定長さだけ前後方向にずれて掛合した下から２段目の床台１が前進移動すると、下から３段目の床台１の脚材７の前端部のストッパー部材１１が相対的に後退移動して下から２段目の床台１の掛合部材１０の鉤爪を押し上げた後、その下から２段目の床台１の支柱６の下端部に掛合するとともにその掛合部材１０の鉤爪とも掛合し、これにより下から２段目の床台１に対し伸長使用位置を選択する場合より短い所定長さだけ前後方向にずれて掛合した下から３段目の床台１が前進移動し、同様にして順次に掛合しつつ、図６（ａ）および図６（ｂ）に示すように最上段の床台１の脚部３が固定部材９の中間部のストッパー部材１１に掛合するまで各段の床台１の脚部３が前進移動して、複数段の床台１が通常の前後方向長さで全体的に階段状に展開する通常使用位置に位置する。そしてその際、下の段の連結椅子２が上の段の床台１の前端縁に近接して位置することで各床台１の連結椅子２の前方に安全な通路が確保される。

　そしてこの通常使用位置から収納位置に後退移動する際は、各床台１上の連結椅子２が前方に倒されて収納状態とされた後、先ず最下段の床台１が後退移動すると、下から２段目の床台１の脚材７が相対的に前進移動してその最下段の床台１の脚材７と左右方向に並び、最下段の床台１の左右方向に水平に延在する貫材４が下から２段目の床台１の支柱６に設けられた掛合部材１０のレバー状の解除部を押して掛合部材１０を揺動させて下から３段目の床台１の脚材７の前端部のストッパー部材１１との掛合を解除させるとともにその支柱６を押し、これにより最下段の床台１と下から２段目の床台１とが一緒に後退移動すると、下から３段目の床台１の脚材７が相対的に前進移動してその下から２段目の床台１の脚材７と左右方向に並び、最下段の床台１の左右方向に水平に延在する貫材４が下から３段目の床台１の支柱６に設けられた掛合部材１０のレバー状の解除部を押して掛合部材１０を揺動させて下から４段目の床台１の脚材７の前端部のストッパー部材１１との掛合を解除させるとともにその支柱６を押し、これにより下から３段目の床台１が最下段の床台１および下から２段目の床台１と上下方向に整列した状態で一緒に後退移動し、同様にして順次に掛合を解除しつつ各段の床台１が後退移動して、図５（ａ）および図５（ｂ）に示すように、複数段の床台１の脚材７が左右方向に互いに整列するとともに固定部材９とも整列する収納位置に位置する。

　さらに、図１（ｃ）に示す短縮使用位置を選択する場合には、単独で用いる最下段および最上段の床台１およびそれらの間で重ねて用いる複数組の２段の床台１の各々の下側の床台１の脚材７の中間部のストッパー部材取付け穴７ａと固定部材９の中間部のストッパー部材取付け穴９ａとに、上記Ｌ字状のストッパー部材１１が取り付けられ、これにより、収納位置では図５（ａ）および図５（ｂ）に示すように、ストッパー部材１１の内向きの突出部分が隣のストッパー部材１１の基部の上に重なって位置する。また床台１上の連結椅子２の固定位置として、前進位置が選択される。さらに、例えば重ねて用いる各組の２段の床台１の脚材７の前端部のストッパー部材取付け穴７ａに、図５（ａ）中仮想線で示すように連結板１２を例えばボルトで取り付けることで、それら２段の床台１の脚材７同士を一体的に連結する。

　この収納位置から短縮使用位置に前進移動する際は、通常使用位置に前進移動する場合と同様に最下段の床台１から前進移動させると、重ねて用いる各組の２段の床台１は上下方向に整列したまま一体となって前進移動するので、最上段の床台１が固定部材９の中間部のストッパー部材１１に掛合するまで各段の床台１が前進移動して、最終的に図１（ｃ）に示すように、複数段の床台１が通常の前後方向長さよりも短い長さで全体的に階段状に展開する短縮使用位置に位置する。そしてその際、下の段の連結椅子２が上の段の床台１の前端縁に近接して位置することで各床台１の連結椅子２の前方に安全な通路が確保される。

　そしてこの短縮使用位置から収納位置に後退移動する際は、各床台１上の連結椅子２が前方に倒されて収納状態とされた後、通常使用位置から後退移動する場合と同様に最下段の床台１から後退移動させることで、順次に掛合を解除しつつ各段の床台１が後退移動して、複数段の床台１の脚材７が左右方向に互いに整列するとともに固定部材９とも整列する収納位置に位置する。

　図７（ａ）～図７（ｅ）は、上記実施形態の移動観覧席を図１（ａ）に示す伸長使用位置に配置するための床台上の椅子の状態すなわち連結椅子２が後退位置で固定された状態から、図１（ｂ）に示す通常使用位置に配置するための床台上の椅子の状態すなわち連結椅子２が前進位置で固定された状態に移行させる手順を示す、図２（ｃ）と同様の側面図である。

　上記連結椅子２の後退位置での固定と前進位置での固定とを選択可能にするために、床台１の床材５上には前後方向に延在する案内長孔１３ａを持つ支持板１３が固設されており、連結椅子２の基部２ｄは、その案内長孔１３ａに挿通された２本のピン２ｅを介して椅子の前向き状態を維持しつつ床台１上での前後移動を案内されるとともに、支持板１３に設けられた前側および後側の椅子取付け孔１３ｂに選択的に、基部２ｄの前端部に固設された例えばアングル状の取付け部材２ｆを介して例えばボルトで位置決め固定される。

　これにより、図２（ｃ）に示す後退位置から、ボルトを外して連結椅子２の基部２ｄを案内長孔１３ａに挿通された２本のピン２ｅの案内下で図７（ａ）中矢印で示すように前進移動させ、次いで図７（ｂ）に示すように、基部２ｄの前端部の取付け部材２ｆを支持板１３の前側の椅子取付け孔１３ｂにボルトで締着固定することで、前進位置で固定される。また、図７（ｃ）に示す前進位置から図２（ｃ）に示す後退位置に移動させる場合には、上記と逆の手順をとる。

　この実施形態の移動観覧席を収納位置に移動させる際には、図７（ｃ）中矢印で示すように、連結椅子２は前方に倒されて収納状態とされる。この実施形態の移動観覧席を通常使用位置および短縮使用位置で使用する際には、図７（ｄ）中矢印で示すように、連結椅子２は前進位置で起こされて使用状態とされる。この連結椅子２は座起立型のものであるので、着座者が不在の場合は図７（ｅ）に実線で示すように座部２ｇが自動的に起立して連結椅子２の前方に通路を形成し、着座者がいる場合は図７（ｅ）に仮想線で示すように座部２ｇが図示しない着座者により着座されて略水平に維持される。そしてこの実施形態の移動観覧席を伸長使用位置で使用する際には、図２（ｃ）に示すように、連結椅子２は後退位置で起こされて使用状態とされる。

　従って、この実施形態の移動観覧席によれば、使用位置で複数段の床台１が全体的に階段状に展開する展開長さを伸縮させることができるので、必要に応じて設置場所の競技エリアを広くしたり移動観覧席を競技エリアに近接させたりするといった使用方法を選択することができ、しかも床台１上に横並び一列の連結椅子２を、使用位置での移動観覧席の展開長さに応じて前後方向位置を適宜に変更して配置するので、連結椅子２の台数が増えて費用が嵩むのを回避することができる。

　また、この実施形態の移動観覧席によれば、使用位置変更手段が、ストッパー部材１１の取り付け位置の変更による脚部３の互いの掛合位置の変更により、複数段の床台１が通常の前後方向長さで全体的に階段状に展開する通常使用位置の他、複数段の床台１のうちの一部が上下方向に整列することで通常の前後方向長さよりも短い長さで全体的に階段状に展開する短縮使用位置と、複数段の床台１が通常の前後方向長さよりも長い長さで全体的に階段状に展開する伸長使用位置と、に選択的に位置させることから、使用位置変更手段を簡易に構成することができる。

　さらに、この実施形態の移動観覧席によれば、床台１が、椅子固定手段として、連結椅子２を前後方向移動可能に支持するとともに複数の前後方向位置で椅子取付け孔１３ｂにより選択的に固定する支持板１３を有しているので、使用位置での移動観覧席の展開長さに応じて連結椅子２の前後方向位置を容易に変更することができる。

　さらに、この実施形態の移動観覧席によれば、椅子固定手段としての支持板１３が、連結椅子２の複数の前後方向位置間での移動を案内する、椅子移動案内手段としての案内長孔１３ａを有しているので、使用位置での移動観覧席の展開長さに応じて床台１上の連結椅子２を容易に前方に向けて維持しつつ移動させることができる。

　図８（ａ）は、この発明の移動観覧席の他の一実施形態を伸長使用位置に配置した状態で示す側面図、（ｂ）は、上記実施形態の移動観覧席を通常使用位置に配置した状態で示す側面図である。

　この実施形態の移動観覧席は、複数段の床台１が全体的に階段状に展開する使用位置として、図１（ａ）に示す伸長使用位置と、図１（ｂ）に示す通常使用位置とを選択可能にするために、脚材７の前端部のストッパー部材１１に代えて、最下段の床台１を除いて、各床台１の床材５の下側に例えばアングル状のストッパー部材１４が取付け位置変更可能にボルト固定され、また最上段の床台１を除いて、各床台１の貫材４の背面に、貫材４よりも上方に突出して上段の床台１の床材５のストッパー部材１４と当接し、上段の床台１に対する当該床台１の前進位置を特定する例えばボルト状の当接部材１５がねじ込みにより前後位置調節可能に設けられて、それらストッパー部材１４および当接部材１５が使用位置変更手段を構成しており、他の点では先の実施形態と同様の構成を具えている。

　これによりこの実施形態の移動観覧席は、図８（ａ）に示すように、床台１に対するストッパー部材１４の取付け位置を前方位置にすることで、使用位置を図１（ａ）に示す伸長使用位置とすることができ、また、図８（ｂ）に示すように、床台１に対するストッパー部材１４の取付け位置を後方位置にすることで、使用位置を図１（ｂ）に示す通常使用位置とすることができる。

　図９（ａ）は、この発明の移動観覧席のさらに他の一実施形態を伸長使用位置に配置した状態で示す側面図、図９（ｂ）は、上記実施形態の移動観覧席をその伸長使用位置から通常使用位置へ移行させる過程を示す側面図、図９（ｃ）は、上記実施形態の移動観覧席を通常使用位置に配置した状態で示す側面図である。

　この実施形態の移動観覧席は、複数段の床台１が全体的に階段状に展開する使用位置として、図１（ａ）に示す伸長使用位置と、図１（ｂ）に示す通常使用位置とを選択可能にするために、脚材７の前端部のストッパー部材１１に加えて、最上段の床台１を除いて、各床台１の床材５の上側に例えばハット状の支持部材１６を介して、上段の床台１の床材５の前端と当接し上段の床台１に対する当該床台１の前進位置を特定する例えばアングル状のストッパー部材１７がボルトで取外し可能に位置決め固定されて、そのストッパー部材１７が使用位置変更手段を構成しており、他の点では先の実施形態と同様の構成を具えている。

　これによりこの実施形態の移動観覧席は、図９（ａ）に示すように、ストッパー部材１７を床台１から外しておくことで、脚材７の前端部のストッパー部材１１を用いて、使用位置を図１（ａ）に示す伸長使用位置とすることができ、また、図９（ｂ）中矢印で示すように、その伸長使用位置でストッパー部材１７を床台１に取り付けた後、その伸長使用位置から床台１を後退移動させることで、図９（ｃ）に示すように、使用位置を図１（ｂ）に示す通常使用位置とすることができる。

　以上、図示例に基づき説明したが、この発明は上述の例に限定されるものでなく、特許請求の範囲の記載範囲内で適宜変更し得るものであり、例えば、各床台１上には、連結椅子２に代えて独立した椅子を配置してもよく、あるいはそれら連結椅子２や独立した椅子を撤去可能に、使用位置への展開時に床台１の前後方向複数個所の所定位置に選択的にボルト等で固定してもよい。

　さらに、前記床台の数は、図示例では１７段となっているが、所要に応じて適宜増減することができ、また、短縮使用位置での床台１同士の重ね合わせ状態も、所要に応じて単独で使用する床台１を間に挟んだりして適宜変更することができる。

　さらに、移動観覧席の通常使用位置と伸長使用位置との選択を可能にする使用位置変更手段は、ストッパー部材１１を、ボルト留めでなくピンにより抜き挿し可能に床台１の脚材７の前端部および中間部のストッパー部材取付け穴７ａに選択的に装着するとともに固定部材９の前端部および中間部のストッパー部材取付け穴９ａに選択的に装着するようにしてもよい。また、通常使用位置を選択する場合はストッパー部材１１を、床台１の脚材７の前端部と中間部との両方のストッパー部材取付け穴７ａに装着するとともに固定部材９の前端部と中間部との両方のストッパー部材取付け穴９ａに装着するようにしてもよい。さらに、ストッパー部材１１を、床台１の脚材７および固定部材９の前端部に固定するとともに中間部に側方に出し入れ可能に設けるようにしてもよい。さらに、従来のように前端部の下向きの鉤爪と側部のカム状の解除部とを持つ掛合部材を用いることで、収納位置への後退移動時に最上段の床台から順次に移動するように構成してもよい。

　また、移動観覧席の通常使用位置と短縮使用位置との選択を可能にする使用位置変更手段は、連結部材１２を、ボルト留めでなく隣の脚材７との掛合位置に出入り可能に床台１の脚材７の前端部に設けてもよく、あるいは床台１の脚材７の中間部の２箇所以上にストッパー部材取付け穴７ａを設けることで、通常使用位置よりも前端の傾斜が急な状態で全体的に階段状に展開するようにしてもよい。

　そして、使用位置と収納位置との間での各床台の移動方法は、ドラムの正逆回転で帯状チェーンを出し入れする上記実施形態の床台駆動装置によるものに限定されず、最下段の床台に自走装置を設ける構成等によってもよい。

　かくしてこの発明の移動観覧席によれば、使用位置で複数段の床台が全体的に階段状に展開する展開長さを伸縮させることができるので、必要に応じて設置場所の競技エリアを広くしたり移動観覧席を競技エリアに近接させたりするといった使用方法を選択することができ、しかも床台上に横並び一列の椅子を、使用位置での移動観覧席の展開長さに応じて前後方向位置を適宜に変更して配置するので、椅子の台数が増えて費用が嵩むのを回避することができる。

　１　床台　　２　連結椅子　　２ａ　椅子　　２ｂ　連結管　　２ｃ　脚材　　２ｄ　基部　　２ｅ　ピン　　２ｆ　取付け部材　　２ｇ　座部　　３　脚部　　４　貫材　　５　床材　　６　支柱　　７　脚材　　７ａ　ストッパー部材取付け穴　　８　ローラー　　　９　固定部材　　９ａ　ストッパー部材取付け孔　　１０　掛合部材　　１１　ストッパー部材　　
１２　連結板　　１３　支持板　　１３ａ　案内長孔　　１３ｂ　椅子取付け孔　　１４　ストッパー部材　　１５　当接部材　　１６　支持部材　　１７　ストッパー部材　　F　床面　　Ｐ　凹部　　Ｗ　壁面

Claims

　複数段の床台が、全体的に階段状に展開する使用位置と、全体的に上下方向に整列する収納位置との間で、互いに連動して前後移動する移動観覧席において、
　前記複数段の床台を各々水平状態で前後方向に移動可能に支持するとともに前記床台同士を互いの掛合により連動させる脚部と、
　互いの掛合位置の変更により前記使用位置における、前記複数段の床台が全体的に階段状に展開する展開長さを伸縮させる使用位置変更手段と、
　前記床台上に横並び一列に、前記展開長さが伸縮された使用位置に対応して前後方向位置を変更可能に配置された椅子と、
を具えることを特徴とする移動観覧席。
　前記使用位置変更手段は互いの掛合位置の変更により、前記複数段の床台を、前記使用位置として、
　複数段の床台が通常の前後方向長さで全体的に階段状に展開する通常使用位置と、
　複数段の床台が通常の前後方向長さよりも長い長さで全体的に階段状に展開する伸長使用位置と、
に選択的に位置させるものであることを特徴とする、請求項１記載の移動観覧席。
　前記使用位置変更手段は互いの掛合位置の変更により、前記複数段の床台を、前記使用位置として、
　複数段の床台が通常の前後方向長さで全体的に階段状に展開する通常使用位置と、
　複数段の床台のうちの一部が上下方向に整列することで通常の前後方向長さよりも短い長さで全体的に階段状に展開する短縮使用位置と、
に選択的に位置させるものであることを特徴とする、請求項１または２記載の移動観覧席。
　前記床台は、前記椅子を前後方向移動可能に支持するとともに複数の前後方向位置で選択的に固定する椅子固定手段を有していることを特徴とする、請求項１から３までの何れか１項記載の移動観覧席。
　前記椅子固定手段は、前記椅子の複数の前後方向位置間での移動を案内する椅子移動案内手段を有していることを特徴とする、請求項４記載の移動観覧席。