JPH019953Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ＜技術分野＞ この考案は複写機の原稿置き台の上に載せた原
稿を押圧する原稿カバーを原稿置き台外装用キヤ
ビネツトに装着する原稿カバー装着装置に関す
る。

＜従来技術とその欠点＞ 従来の複写機における原稿カバーの装着部を第
１図に示す。同図に示すように、この装着部は原
稿カバー１の端部に設けたヒンジプレート２を複
写機のキヤビネツト３の後方に取着したプレート
ガイド４に差し込む構造であつた。しかしなが
ら、このような差込み構造ではプレートガイド部
４の溝幅ａのばらつきに起因して左右に原稿カバ
ー１ががたついたり、また溝深さｂのばらつきに
起因して前後に原稿カバー１ががたついたりする
ため、原稿置き台の原稿載置面５を正しく覆える
位置に原稿カバー１を装着することができない欠
点があつた。しかも、プレートガイド部４をキヤ
ビネツト３に外付けしているために、複写機の外
観を損なう欠点もあつた。

＜考案の目的＞ この考案は上記従来の欠点を解消して、原稿カ
バーを左右、前後、上下にがたつくことなくキヤ
ビネツトにワンタツチで取着でき、これにより原
稿カバーの取付け位置精度が向上し、しかも複写
機の外観を損なう外付け部品を使用しない、原稿
カバー装着装置の提供を目的とする。

＜考案の構成＞ この考案は上記目的を達成するために、原稿カ
バーを開閉自在に軸支する軸着部の下方に設けら
れ、原稿置き台外装用キヤビネツトの後部に嵌合
する嵌合部と、前記キヤビネツトの上面の適所に
設けたガイドピンに嵌合する凹部を先端に形成
し、且つ前記軸着部に延設した平面部と、前記平
面部上に設けられ、押下げにより先端が前記平面
部の裏側に突出して前記キヤビネツトの上面に形
成した凹所に嵌合する可動ストツパ部と、を備
え、前記嵌合部を前記キヤビネツトに嵌合し、且
つ前記平面部の凹部を前記ガイドピンに嵌合し、
その嵌合状態で前記可動ストツパ部の先端を前記
凹所に嵌入して前記原稿カバーを装着するように
したことを特徴とし、前記嵌合部を前記キヤビネ
ツトに嵌合して上方向の抜け止めとし、且つ前記
平面部の先端を前記ガイドピンに嵌合させて左右
方向の移動を規制し、さらに前記可動ストツパ部
の先端を前記キヤビネツトの凹所に嵌入させるこ
とにより前後方向の移動を規制して正しい位置に
前記原稿カバーを簡単に装着できるようにしたも
のである。

＜実施例＞ 第２図はこの考案の原稿カバー装着装置を備え
た複写機における原稿カバーおよび原稿置き台周
辺を示す複写機の部分分解外観斜視図である。

原稿カバー１０はヒンジユニツト１７の軸着部
１２ａ，１２ｂに軸支され、その裏側には長方形
状の原稿押さえ用クツシヨン板１１が取付けられ
ている。ヒンジユニツト１７は上記軸着部１２
ａ，１２ｂと、軸着部１２ａ，１２ｂに延設した
平面部１３と、軸着部１２ａ，１２ｂの下方に設
けたコ字型の嵌合部１５とを板金の折曲加工によ
り形成したものであり、平面部１３の略中央部に
はロツクレバー１６が取着されている。原稿カバ
ー１０は軸着部１２ａ，１２ｂで開閉自在に軸支
され、水平方向から略垂直方向まで回動する。平
面部１３の先端部には凹部１４ａ，１４ｂが切欠
き形成されている。各凹部は原稿置き台外装用後
部キヤビネツト１８の上面に設けた段付きビス１
９ａ，１９ｂに嵌合するＵ字形形状を備え、且つ
両ビス間の取付け間隔を隔てて形成されている。
段付きビス１９ａ，１９ｂは原稿置き台２０の原
稿載置面２１の近傍に取付けられ、後部キヤビネ
ツト１８を複写機本体に固定するとともに凹部１
４ａ，１４ｂと嵌合してヒンジユニツト１７の左
右方向への移動を規制する。嵌合部１５は後部キ
ヤビネツト１８の後部の枠体に嵌合してヒンジユ
ニツト１７の上方向への抜け止めとなる。

ロツクレバー１６は第３図に示すように、レバ
ー部１６ａと、先端が丸みを帯びたロツク部１６
ｂとを略Ｌ字型に一体に形成したものであり、略
中心部に設けた回転軸２３を中心にして回動自在
に平面部１３に軸支されている。ロツクレバー１
６の下方の平面部１３には開口部２４が形成され
ている。第３図の二点鎖線で示すようにロツクレ
バー１６を回動してレバー部１６ａを鉛直方向か
ら水平方向に倒すと、ロツク部１６ｂの先端部は
開口部２４を通じて平面部１３の裏側に突出す
る。嵌合部１５を後部キヤビネツト１８の後部に
外嵌し、且つ平面部１３の凹部１４ａ，１４ｂを
それぞれ段付きビス１９ａ，１９ｂに嵌入して、
ヒンジユニツト１７を後部キヤビネツト１８に嵌
着した状態において、ロツクレバー１６を倒した
ときにロツク部１６ｂが嵌入する凹所２２が、後
部キヤビネツト１８の上面に形成されている。第
３図の二点鎖線で示したようにロツク部１６ｂが
凹所２２に嵌入することにより凹所２２の後背部
を形成するリブ２５にロツク部１６ｂが当接して
ヒンジユニツトの後方への抜け止めとなる。凹所
２２はロツク部１６ｂが密着して嵌合する大きさ
を備え、上記嵌着時のヒンジユニツト１７の前後
方向のばらつきを少なくする。上記の構成からな
るヒンジユニツト１７を介して原稿カバー１０
は、カバーを閉じたときにクツシヨン板１１の前
端１１ａが原稿セツト基準ラインである原稿載置
面２１の前端２１ａに一致する位置に取付けられ
る。

上記のように、平面部１３および嵌合部１５と
ともに可動ストツパ部としてのロツクレバー１６
によつて原稿カバー装着装置を構成している。な
おこの例では、後部キヤビネツト１８の固定用段
ビス１９ａ，１９ｂをガイドピンとして兼用して
いるが、突起状のガイドピンを後部キヤビネツト
１８の上面に形成してもよい。

以下、原稿カバー１０の取付け手順並びに上記
原稿カバー装着装置の作用を説明する。

嵌合部１５を後部キヤビネツト１８の後部の枠
体に引つ掛けて嵌合し、平面部１３の凹部１４
ａ，１４ｂをそれぞれ段付きビス１９ａ，１９ｂ
に嵌入させ、さらにロツクレバー１６を押下げて
ロツクすることにより、原稿カバー１０は後部キ
ヤビネツト１８に取付けられる。このような取付
け状態において、嵌合部１５と後部キヤビネツト
１８との嵌合により上方に引き抜けず、また凹部
１４ａ，１４ｂと段付きビス１９ａ，１９ｂとの
嵌合により左右に移動せず、さらにロツクレバー
１６のロツクにより前後方向にずれることがな
く、原稿カバー１０はヒンジユニツト１７を介し
て上下、左右、前後の位置ずれやがたつきを起こ
すことなく取付けられる。そして、左右および前
後方向の原稿カバー１０の位置設定を後部キヤビ
ネツト１８に設けた段付きビス１９ａ，１９ｂお
よび凹所２２によつて行なえるので、装着装置を
外付けする場合に比べ成形寸法誤差の影響を受け
ず位置決め精度を高めることができる。すなわ
ち、クツシヨン板１１の前端１１ａが原稿載置面
２１の原稿セツト基準ライン２１ａに一致するよ
うに、ヒンジユニツト１７、段付きビス１９ａ，
１９ｂ、凹所２２を設けることにより、クツシヨ
ン板１１が原稿載置面２１を覆う正しい位置に原
稿カバー１０をセツトすることができる。さら
に、原稿カバー１０の装着状態においては、嵌着
部１５の背面は後部キヤビネツト１８の後面に沿
つてセツトされるので、後部キヤビネツト１８の
後部を平坦な外観に保持することができ、複写機
の外観が損なわれない。

＜考案の効果＞ 以上のようにこの考案によれば、嵌合部をキヤ
ビネツトの後部に嵌合させて上下方向の移動を規
制し、また平面部の先端をガイドピンに嵌入して
左右方向の移動を規制し、さらに可動ストツパ部
で上記キヤビネツトの表面にロツクすることによ
り前後方向の移動を規制するので、原稿カバーの
抜け落ちや位置ずれを確実に防止することができ
る。さらに、原稿載置面上の原稿カバーのセツト
位置をガイドピンおよびキヤビネツトの凹所の位
置設定で簡単に決められるので、カバー閉成時に
原稿載置面を正しく覆う位置に高精度に原稿カバ
ーを装着することができる。しかも、嵌合部をキ
ヤビネツトに外嵌するだけであるので、キヤビネ
ツトの外面を平坦に保持できるなど、複写機の外
観を損なうことなく原稿カバーを取付けることが
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の原稿カバー装着装置を説明する
ための複写機の部分分解外観斜視図、第２図はこ
の考案に係る原稿カバー装着装置を備えた複写機
の部分分解斜視図、第３図は第２図の複写機の原
稿カバー装着装置に用いるロツクレバー周辺の断
面図である。 １０……原稿カバー、１２ａ，１２ｂ……軸着
部、１３……平面部、１４ａ，１４ｂ……（平面
部１３の）凹部、１５……嵌合部、１６……（可
動ストツパ部としての）ロツクレバー、１８……
（原稿置き台外装用キヤビネツトとしての）後部
キヤビネツト、１９ａ，１９ｂ……（ガイドピン
としての）段付きビス、２０……原稿置き台、２
１……（原稿置き台２０の）原稿載置面、２２…
…（後部キヤビネツト１８の上面に形成した）凹
所。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 開閉自在に軸着部で軸支された原稿カバーを、
   カバー閉成時に複写機の原稿置き台の原稿載置面
   を覆う位置に、原稿置き台外装用キヤビネツトに
   着脱自在に取付ける原稿カバー装着装置におい
   て、前記軸着部の下方に設けられ前記キヤビネツ
   トの後部に嵌合する嵌合部と、前記キヤビネツト
   の上面の適所に設けたガイドピンに嵌合する凹部
   を先端に形成し、且つ前記軸着部に延設した平面
   部と、前記平面部上に設けられ、押下げにより先
   端が前記平面部の裏側に突出して前記キヤビネツ
   トの上面に形成した凹所に嵌合する可動ストツパ
   部と、を備え、前記嵌合部を前記キヤビネツトに
   嵌合し、且つ前記平面部の凹部を前記ガイドピン
   に嵌合し、その嵌合状態で前記可動ストツパ部の
   先端を前記凹所に嵌入して前記原稿カバーを装着
   するようにした原稿カバー装着装置。