JPH0198577A - スピンウェルドボビン - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明はスピンウェルドボビンに関する。

（従来の技術） 従来、線材等の長尺な連続体はボビンに巻回されて収納
されたり、ボビンから順次引き出されるようにセットさ
れて使用されることが多い。これらボビンは、使用され
る線材の太さ等により、各種サイズのボビンが提供され
ているが、とくに太い線材を使用したり、きわめて長尺
な連続体を使用するような場合には、大型のボビンが使
用される。この大型ボビンは場合によっては、１ｍｍ径
皮のものが使われることがある。

これら大型ボビンに巻回される線材の重量は相当なもの
であるから、ボビンは十分使用に耐え得るだけの高強度
が要請される。従来の大型ボビンは主として強度をもた
せるという理由から、鉄等の金属材料を用いてつくられ
ることが多い。

（発明が解決しようとする問題点） しかしながら、これらの金属によってつくられたボビン
は、ボビン自体の重量が重いために、取り扱いにくい上
、製造も容易でないという問題点がある。

ところで、最近はきわめて強度の高い合成樹脂が開発さ
ねており、これら合成樹脂は軽量でかつ高強度であると
いう利点を有する。そこで１発明者は上記問題点に鑑み
、これらの高強度の合成樹脂を使用して大型ボビンを製
造する方法を研究し。

十分な強度を有するとともに使い勝手のよいボビンを発
明するに至った。すなおち、本発明の目的とするところ
は、大型であっても軽量で取り扱いやすく、かつ十分な
強度を有し、容易に製造することのできるスピンウェル
ドボビンを提供するにある。

（問題点を解決するための手段） 本発明は上記目的を達成するため次の構成を備える。

すなわち、円筒状に形成された胴部１２と、該胴部１２
の内周壁から延出するリブ１６に連結される筒状の軸受
１４とを有するボビンにおいて、合成樹脂を用いて前記
ボビンを軸線方向に２等分した形状に一体成形された半
体１０であって、該半体１０の胴部１２の一端側の周端
面に回転摩擦によって接合される接合部２０を設け、前
記胴部１２の中途位置に胴部１２の内壁面と前記軸受１
６の外側面、前記リブ１６の側面間にわたって隔板２２
を設けた半体１０を、前記胴部１２の接合部２０を向か
い合わせてスピンウェルドすることにより一体に接合し
て成ることを特徴とする。

（作用） 次に作用について述べる。

半体１０はボビンを軸線方向に２等分した形状であり、
２つの半体１０の接合部２０を向かい合わせてスピンウ
ェルドすることによりボビンを形成する。隔板２２は胴
部１２を補強するとともに、半体１０の接合部を遮蔽し
て、リブ１６位置の不整合を解消する。

（実施例） 以下本発明の好適な実施例を添付図面に基づいて詳細に
説明する。

第１図は、本発明に係るスピンウェルドボビンの一実施
例を示す斜視図である。本発明においては、ボビンの胴
部の中央部でボビンを２つに分割した形状の半体１０を
スピンウェルド法によって胴部を接合して一体化する。

第１図で１０は上記半体の一方であり、第２図はこの半
体１０を胴部の接合部側から見た斜視図である。

図で１２は半体１０の胴部であり、１４はボビンを支持
する軸を挿通するために筒状に形成される軸受である。

この軸受１４は胴部１２と同心に設けられ、軸受１４と
胴部１２の内壁面間は等間隔に設けられた６本のリブ１
６によって連結される。

１８は胴部１２の一端側に設けられるフランジである。

この実施例でのフランジ径は約４５ｃｍである。

第２図で前記胴部１２の他端側め周縁部はスピンウェル
ドする際に接合される接合部２０を形成する。また、２
２は胴部１２の中途部において、胴部１２の軸線方向と
垂直に、胴部１２の内壁面と軸受１４の外側面、リブ１
６の側面間を連絡して設けられる隔板である。この隔板
２２により胴部１２は２部分に遮断される。

第３図は上記半体１０の断面図である。同図で示すよう
に前記隔板２２は板状に形成され、胴部１２の中途部で
胴部１２と軸受１４の側面とを連結している０、 前記軸受１４の上端面１４ａはボビンをスピンウェルド
する際、接合部２０と同様に接合されるように胴部１２
とほぼ同一の高さに設定されると共に、上端面１４ａの
外周縁部が内周縁部にくらべて高くなるようにテーパが
設けられる。これは、スピンウェルドの際に、外周部か
ら接触して接合がはじまり、内周側に進むようにするた
めである。

また、前記リブ１６の上縁１６ａの高さは胴部１２の接
合部２０よりもやや低めに形成され、スピンウェルドの
際にリブ１６の上縁１６　ａがたがいに接触しないよう
にされる。

上述した半体１０を用いてボビンを形成する際は、半体
１０と同形の半体をあらかじめ作成しておき、胴部１２
を向かい合わせにしてスピンウェルドすることにより一
体化する。

上記半体はボビンを半割りにした形状であり。

合成樹脂を射出成形して容易に成形することができる。

実施例では発泡性のポリプロピレンを用いて製造した。

このポリプロピレンを用いて成形した半体は、表面に硬
度のたがい樹脂層が形成されるので、接合部２０および
軸受１４の上端面１４ａは樹脂層から形成され、強度の
たがい接合がなされる。

実施例ではフランジ１８が４５ｃｍ程度の半体を用いて
いるが、この程度の半体であっても士数秒程度のきわめ
て短時間のうちにスピンウェルドすることができる。接
合の際には、一方の半体の上に他方の半体をのせ、軸受
１４を共通に支持し、加圧しつつ半体を高速度で回転さ
せ、回転の際の摩擦熱によって接合部を溶融させて一体
化する。このスピンウェルドによって接合部２０および
軸受１４の上端面１４ａが完全ｉこ接合される。

前記接合部２０の面は平らであるので、スピンウェルド
によって胴部１２の外周面にいくらかパリが出るが、こ
のパリは後で削り落とすことにより、滑らかな面に形成
することができる。また、軸受１４の上端面１４ａには
外周が高くなるテーパが設けられているので、接合の際
、外周側から溶接され軸受１４の内周面側にパリを出さ
ないようにすることができる。

こうして形成されたボビンについて見ると、このボビン
の結合された胴部１２内には２つの隔板２２が間隔をお
いて内設されており、胴部１２はこの隔板２２によって
補強される。小型のボビンでは隔板２２の効果はさほど
ではないが、１ｍ程度の径を有する大型のボビンにあっ
ては、ボビンに巻回される連続体の重量が増大するので
、胴部等の強度が問題となり、隔板２２はこのような場
合に有効に作用するものである。

また、この隔板２２は半体間のリブ位置の不一致を解消
させる点でも有効である。すなわち、半体を接合した際
、軸受１４および胴部１２の位置は一致しているが、リ
ブ１６の位置は一致しない。

これは、リブ１６位置が一致する位置で半体の回転を停
止させることが困難なためである。しかしながら、隔板
２２を設けたことにより、リブ１６の位置が異なること
が外観からは一見して知ることができず、良好な外観を
有するボビンを提供することができる０本来、リブ１６
位置を一致させる必要はまったくないので、隔板２２を
設けることによって、リブ１６位置を一致させるような
操作が省かれるという利点がある。この結果、スピンウ
ェルド操作が簡単になり、かつ品質のよいボビンを提供
できるという相乗的な効果を有する。

なお、上記半体１０は合成樹脂を用いて一体成形される
ので製造効率をきわめて向上させることができる。半体
１０はその形状から形抜き等の取り扱いが容易であり、
また、ボビンの半分の大きさのものを成形すればよいの
で、使用する金型および装置をつくる上でもきわめて有
利である。実際、大型のボビン全体をそのまま射出成形
することはほとんど実用的ではなく、上述したように半
割り状の半体を使用することにより実用的となり、さら
に大型のボビンを製造することが可能となる。

また、接合される半体は全く同形のものであるので、た
だ１種類の金型を用意すれば済む点においてもコスト的
に有利である。　上述した実施例においては、６本のリ
ブ１６を設けたが、リブの数および形状、また、フラン
ジ１８の形状あるいはフランジの有無についても特に限
定されるものではない。

以上１本発明について好適な実施例を挙げて種々説明し
たが、本発明はこの実施例に限定されるものではなく、
発明の精神を逸脱しない範囲内で多くの改変を施し得る
のはもちろんのことである。

（発明の効果） 本発明のスピンウェルドボビンは、上述したように、胴
部に隔板が設けられた半体をスピンウェルドによって接
合して形成されることにより、次のような顕著な効果を
奏する。すなわち、■　隔板を設けたことにより、胴部
の強度を補強することができ、ことに大型のボビンの強
度を向上させる点で効果的である。

■　隔板によって半体の接合部が遮蔽され、各半体のリ
ブの位置が一致しなくても外観上の問題とならない。こ
れにより、リブ位置を気にせずにスピンウェルドするこ
とができ、スピンウェルド操作を容易にするとともに出
来上がり製品の品質を高めることができる。

■　合成樹脂製であるので、全体重量を軽量にでき、か
つスピンウェルドによって一体化しているので十分な強
度を保持することができる。

■　半体がボビンを半分に割った形状であるので、大型
の金型を使用しないで済ますことができ、ことに大型の
ボビンを成形する場合に効果的である。

■　完全に同形の半体を用いて接合するから、１種類の
金型で済ませることができ、コスト面で有利である。

■　スピンウェルド法によって接合するので、ポリプロ
ピレン等の接着剤が使用できない素材であっても好適に
接合することができ、ボルト締め等によって組み立てる
必要がない。

■　大型のボビンを製造する場合であってもスピンウェ
ルドによってきわめて短時間に接合することができ、作
業性を大幅に向上させることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係るスピンウェルドボビンの一実施例
を示す斜視図、第２図および第３図は半体の斜視図およ
び断面図である。 １０・・・半体、　１２・・・胴部、 １４・・・軸受、　　１６・・・リブ、　　１８・・・
フランジ、　２０・・・接合部、 ２２・・・隔板。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、円筒状に形成された胴部と、該胴部の内周壁から放
   射状に延出するリブに連結される筒状の軸受とを有する
   ボビンにおぃて、 合成樹脂を用いて前記ボビンを軸線方向に ２等分した形状に一体成形された半体であって、該半体
   の胴部の一端側の周端面に回転摩擦によって接合される
   接合部を設け、前記胴部の中途位置に胴部の内壁面と前
   記軸受の外側面、前記リブの側面間にわたって隔板を設
   けた半体を、前記胴部の接合部を向かい合わせてスピン
   ウェルドすることにより一体に接合して成ることを特徴
   とするスピンウェルドボビン。