JPH0195177A - 粉末接着剤 - Google Patents

粉末接着剤

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JPH0195177A
JPH0195177A JP25092587A JP25092587A JPH0195177A JP H0195177 A JPH0195177 A JP H0195177A JP 25092587 A JP25092587 A JP 25092587A JP 25092587 A JP25092587 A JP 25092587A JP H0195177 A JPH0195177 A JP H0195177A
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Koichiro Oka
紘一郎 岡
Ikuo Hagiwara
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、粉末接着剤に関する。
特に、熱硬化性樹脂として、エポキシ樹脂を使用すると
、ガラスならびにフィルムを基板とする液晶表示素子お
よび調光ガラスに代表される液晶素子の基板間の点接着
剤として好適に使用される。
[従来の技術] 熱硬化性樹脂は、−船釣な特徴として硬化後の堅さを挙
げることができる。大部分の用途では特に問題なく使用
されているものの、一部の用途では硬さ、もろさ、靭性
の欠如が致命的になることがある。特に接着剤として剥
離強度が充分に必からないのが問題であった。
熱硬化性樹脂の硬さを改善する方法の一つにゴム成分を
ブレンドする方法が一般的に知られている。熱硬化性樹
脂とゴム成分の混合物から粒子状物を得るためには、ブ
ロックを凍結機械粉砕する方法がとられている。
しかしながら、凍結機械粉砕する方法は、ゴム成分を含
有しているために微細な粒子状に粉砕することが困難で
あり、また、その粒子は無定形状であった。
また、一般に、液晶表示素子において、衝撃や液晶の移
動に対する安定性を出すために、画像表示部分の基板を
肉眼では見えないような微小な接着粒子で分散接着し、
画像表示部分を固定化する方法が有効であると言われて
いる。
液晶表示素子の基板間を点状に接着する粒子としては、
すでに特開昭60−208333号公報、特開昭60−
208334号公報、特開昭61−57617号公報が
知られている。
しかしながら、接着殿能に重点を置くこれらの粒子には
以下のような問題がある。
液晶表示素子は、商品の移送中および使用中に低温にさ
らされることがあり、−30’C程度での安定性および
一20’C程度での作動性が一般に要求されている。液
晶表示素子を構成する部材のうち、液晶の線膨脹係数が
およそ10’/’Cのオーダーであるのに対して、ガラ
スやスペーサ粒子、接着粒子はおよそ10−5/’Cの
オーダで必る。このため、常温付近から低温へ冷却され
て行くにつれて、液晶の方が一方的に収縮する結果とな
り、室温から一30’Cへおよそ50’Cの低下に対し
て、少なくとも表示面積の15%近くの液晶が非充填状
態、つまり真空泡となって表示画面内に空隙を形成する
ことが単純な計算からも予測できる。現実には、基板の
たわみやスペーサ粒子および接着粒子の変形があるため
に、計算結果よりはかなり少ない発生口になるが、真空
泡が発生することは明らかな事実であり、低温における
液晶表示素子の品位が著しく損なわれるのである。
[発明が解決しようとする問題点] 本発明は、かかる問題点を解決しようとするものであり
、微細な球状の粉末接着剤を提供することを特徴とする 特に、真空泡の発生しない液晶素子を製造するために好
適に使用される粉末接着剤を提供する。
さらには、フィルムに対して高い剥離強度を持ち、フィ
ルムベース液晶表示素子を製造するために好適に使用さ
れる粉末接着剤を提供する。
[問題点を解決するための手段] 上記目的を達成するために本発明は次の構成を有する。
「熱硬化性樹脂成分30〜95重量%、ゴム成分5〜7
0重量%から少なくとも構成され、かつ実質的に球形状
を有し、ざらに、平均粒子径が0゜1〜500μmの範
囲におることを特徴とする粉末接着剤。」 本発明の詳細について以下に順次説明する。
本発明で使用される熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹
脂、尿素ホルムアルデヒド樹脂、フェノールホルムアル
デヒド樹脂、レゾルシンホルムアルデヒド樹脂、ポリイ
ソシアネート、エポキシアクリレート、不飽和ポリエス
テルなどがある。いずれも液体または固体状でざしつか
えないが、有機溶媒に可溶性でおることが好ましい。
これらの熱硬化性樹脂のうち、接着力が高いエポキシ樹
脂が特に好ましく、以下に本発明で使用されるエポキシ
樹脂について説明する。
本発明で使用されるエポキシ樹脂としては、分子内にエ
ポキシ基を2gあるいはそれ以上含むものが好ましい。
エポキシ基を2個含むものとしては、ビスフェノールA
、B、F、S、Hなどビスフェノール系樹脂、特に付加
体としてn=Q〜30程度のもの、ダイマー酸変性ビス
フェノール類、ネAペンプルグリコールジグリシジルエ
ーテル、1,6−ヘキサンシオールジグリシジルエーテ
ル、脂環式エポキシ樹脂などがある。エポキシ基を3個
以上持つものとしてはフェノールノボラック型化合物の
ポリグリシジルエーテルやN、N、N”、N−−テトラ
グリシジル−m−キシレンジアミンなどがおる。
本発明ではエポキシ基を2個含むエポキシ樹脂、なかで
もビスフェノール系樹脂が後述の潜在型硬化剤との相溶
性などの観点から好適に用いられ、エポキシ基を3個以
上持ったものや、2−エチルへキシルグリシジルエーテ
ルなど単官能性のエポキシ化合物は、上記2官能性エポ
キシ樹脂に配合使用される副次的な場合が多い。エポキ
シ樹脂と後述のゴム成分および潜在型硬化剤の混合物が
常温付近で液状あるいは粘着状を呈する場合には、部分
硬化(Bステージ化〉することによって予め固体化して
あく必要があり、この場合にはBステージでの架橋結合
を起こさないよう特に3官能以上のエポキシ樹脂の使用
は部分的である方が好ましい。単官能性のエポキシ化合
物は使用量が多くなると硬化後の重合度が低くなる傾向
がある。
本発明で使用されるゴム成分としては、有機溶媒に可溶
性であるものが好ましい。その理由としては、一般にゴ
ム成分の粘度が高く、熱硬化性樹脂と混合しにくいため
に、有機溶媒の動きで粘度の低下をはかり、混合性ある
いは加工性を高めることができるからである。
本発明で使用できるゴム成分の例を次に挙げるが、本発
明は特にこれに限定されるものではない。
ブタジェンを共重合成分の一つとして少なくとも使用し
ているゴム、例えばブタジェンとアクリロニトリル共重
合体およびその末端をカルボキシル基やアミノ阜変性し
たもの、実質上ブタジェン単独のゴムの例として、ポリ
ブタジェンおよびその変性品、例えばマレイン化、メタ
クリル化、アクリル化、エポキシ化物など、また水酸基
末端液状ポリブタジェンおよびその変性品、例えば、末
端もしくは分子内のマレイン化、エポキシ化、またはグ
リシジル化、イソシアネート化物など、さらにはブヂル
アクリレートなど炭素数の比較的多い脂肪族アルコール
と(メタ)アクリル酸のエステルを共重合成分とするア
クリル系ゴムがある。
また、エポキシ樹脂の末端のグリシジル基の全部または
一部をNBRのようなゴム成分で変性したもののように
、熱硬化性樹脂のゴム変性物がある。
これらは、重合体として、あるいは七ツマとして配合さ
れ、モノマの場合は配合後にゴム成分へ重合される。
本発明では、接着力の点で、熱硬化性樹脂成分30〜9
5wt%、ゴム成分5〜70wt%の配合比であること
が必要であり、ざらには熱硬化性樹脂成分40〜90w
t%、ゴム成分10〜60wt%の峙に好ましく達成さ
れる。熱硬化性樹脂成分が3Qwt%未満であると粒子
が一般に柔らかくなりすぎる、また接着力が低下すると
いう問題点を有する。また95wt%を越えるとゴム成
分による改質効果が現われにくい。
また、特に熱硬化性樹脂としてエポキシ樹脂を用い、液
晶素子に使用する場合は、エポキシ樹脂成分40〜g□
wt%、ゴム成分10〜6Qwt%の配合比である時、
ざらにはエポキシ樹脂成分50〜3Qwt%、ゴム成分
20〜50wt%の時に好ましく達成される。エポキシ
樹脂成分が40wt%未満になるとゴム成分が連続層と
なり粒子が一般に柔らかくなりすぎ、また接着力が低下
する。またエポキシ樹脂成分が90wt%を越えるとゴ
ム成分による改質効果が現われにくい。
上記のようなゴム成分のうち、エポキシ基あるいはグリ
シジル基をもつものがエポキシ樹脂に対して熱硬化時に
硬化挙動を同一にできるごとく、熱硬化性樹脂とゴム成
分とが同一の活性基を持っていることが好ましい。また
、熱硬化性樹脂と反応し得る活性基を持つゴム成分も好
ましく使用される。
熱硬化性樹脂とゴム成分は互いに相溶するものであって
もよいし、相分離するものであってもよい。しかし、硬
化前の熱硬化性樹脂とゴム成分の相分離状の混合物を後
述の方法で球状粒子化づる場合は、攪拌の程度(状態)
によって生成物に海鳥構造の違いが現われるので、再環
性に影響を受けるおそれがある。このため、相分離する
場合でも少なくとも粒子化以前の状態では相溶状態にあ
る方が粒子間の組成の均一性から好ましい。
特に、エポキシ樹脂を用いて液晶素子用の接着剤とする
場合は、エポキシ樹脂とゴム成分とは一時的に透明な相
溶体を形成できることが好ましい。
もし相溶体を形成できない場合は、エポキシ樹脂とゴム
成分とが海島状に相分離する。本発明の粒子を得るため
の方法の一つとして、後述するように乳化法による球状
粒子の製造方法がある。相分離しているものに対して、
この方法(乳化法)を用いると、油滴の大きさによって
組成比の異なる粒子ができることは明らかである。即ち
、非常に小さい油滴ではエポキシ樹脂かゴム成分だけの
粒子になり、油滴が大きくなるに従って粒子間の組成比
のバラツキが小さくなる。一般に、エマルジョンでは油
滴に粒子径分布があるのは常識であり、結果的に組成比
のバラツキの必る粉体を19ることになる。このような
ことから、組成比の粒子間のバラツキのない粒子を1q
る方法として、エポキシ樹脂とゴム成分とを一時的に相
溶体にするのが好ましい。その方法の例を次に挙げる。
エポキシ樹脂とゴム成分の少なくともいずれか一方が液
状で、非常に相溶し易いときには、単に混合するだけで
も相溶することがある。しかし、室温付近では相溶しな
いが加熱することによって相溶する場合は、相溶温度以
上に加熱する。しかし、後述するように本発明を具体化
するための一方法としてエポキシ樹脂とゴム成分の相溶
体を水中に乳化する方法を挙げているので、相溶加熱温
度は水の沸点以下であることが好ましい。即ち、常圧系
では100’C以下、加圧系ではそれ以上も可能である
エポキシ樹脂とゴム成分が単に加熱するだけでは相溶し
ない場合には、両者の共通溶媒に溶解することにより相
溶する方法がある。この場合に使用する有機溶媒として
は、後述するように水中への乳化性と乳化後の脱溶媒性
に対する適性を備えていることが好ましい。この目的の
ために、右は溶媒としては沸点が100℃以下で非水溶
性を示すものが好ましい。沸点が100’Cを越えると
、脱溶媒条件が水の沸点に近づくために、同伴水量が増
加して脱溶媒の効率が低下する。また、有機溶媒の水溶
性が増すと水中への乳化が困難になる傾向がある。使用
し得る有機溶媒の例を挙げると、クロロホルム、塩化メ
チレン、四塩化炭素、エチルエーテル、酢酸エチル、ベ
ンゼンなどがある。
なお、これらの有機溶媒にメタノール、エタノール、ア
セトン、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフランの
ような水溶性有機溶媒が5Qwt%程度含有されていて
も一般的には、本発明を具体化することが可能である。
熱硬化性樹脂とゴム成分の相溶性は、一般に両者の分子
量が低いほど、発現するようである。しかし、熱硬化性
樹脂の分子量が低い場合は、生成物(球形状の粒子)を
固体状でとり出すことが困難である場合があり、後述す
るようにBステージ化の必要性が生じる。
熱硬化性樹脂がエポキシ樹脂である場合、粉末接着剤は
、接着に際してキュア処理できる性能を備えていること
が好ましい。この目的のために、エポキシ樹脂とゴム成
分の他にエポキシ樹脂の潜在型硬化剤を粒子内に共存さ
せてあくのが好ましい。その例を挙げると、ジシアンジ
アミド、イミダゾール類、ルイス酸コンプレックス類、
フェノール類、ビスフェノール類およびその縮合物と誘
導体、フェノールノボラック類、ポリビニルフェノール
類、カルボン酸類、酸無水物類、酸性ポリエステル類、
スチレンマレイン酸コポリマなどカルボキシル基含有ポ
リマ類、ポリアミンおよび変性ポリアミン類がある。特
にビスフェノール類及びその縮合物はエポキシ樹脂との
相溶性が優れている。
ビスフェノール類のg1体としては、ビスフェノール類
のジグリシジルエーテルとジアミンやジカルボン酸との
反応物であって、両末端にエポキシ基との反応性を有す
るもの及びビスフェノール類のジグリシジルエーテルか
らm4されたジヒドラジドなどが挙げられる。
酸無水物としては、メチルテトラヒドロ無水フタル酸な
ど無水フタル酸系のもの、無水コハク酸系のもの、マレ
イン化テルピネン、スヂレン系モノマと無水マレイン酸
オリゴマ、トリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸と無
水マレイン酸の付加物などが挙げられ、エチレン性二重
結合の反応性を利用したオリゴマあるいは付加物タイプ
が特に好ましく使用される。
アミン系化合物としては、ジアミノジフェニルメタンや
ジアミノジフェニルスルホンなど芳香族アミン類や2,
5−ジメチル−2,5−ヘキサンジアミン、1,8−ジ
アミノ−P−メンタンなど立体障害性のアミン類が挙げ
られる。
潜在型硬化剤の量は、エポキシ樹脂のエポキシ基1当畠
に対して通常は0.05〜1当量である。
潜在型硬化剤がフェノール系、酸無水物系である場合は
、少聞の3級アミン類が硬化触媒となるため、それらの
使用量は硬化挙動を変更する上で重要な役割を果たす。
しかし、この目的に使用される一般の3級アミンは分子
量が比較的に低いために、硬化中または硬化後に粒子か
らしみ出すことがおる。触媒作用の目的のために、本発
明ではビスフェノール類のジグリシジルエーテルとピペ
ラジンの縮合オリゴマのような相溶性の高分子量の3級
アミン類の使用が推奨される。
次に本発明の実質的に球形状をしている熱硬化性粒子を
1qる方法について説明する。
熱硬化性樹脂とゴム成分の混合物が常温付近で非粘着性
の固体である場合には、その機械的粉砕粒子を加熱筒の
中を浮遊または重力落下させるなどの方法で球状化する
方法がおる(第1方法とする)。
伯の方法として、熱硬化性樹脂とゴム成分の混合物を水
主体あるいは非水溶性の液体中に懸濁(エマルジョン、
またはサスペンション)させて球状化する方法がある(
第2方法とする)。
本発明では上記した第1方法、第2方法について特に限
定しないが、粒子の均一↑4、真珠性などから第2方法
が特に好ましい。中でも、界面活性剤等を用いて水性液
体中にエマルジョン化、またはサスペンション化する方
法が生産性の点で好ましい方法である。
第2の方法で熱硬化性樹脂とゴム成分の混合物を液体中
にVJ、濁させる方法は色々ある。次に代表的な方法を
挙げるが、本発明ではこれらの方法について特に限定す
るものではない。
■ 空中あるいは液中で振動するノズルから該混合物ま
たはその溶液を連続吐出させることによって液滴状に切
断し、それを液中に捕集する方法。
■ 空中あるいは液中のノズルから該混合物またはその
溶液をパルス状に吐出させ、それを液中に捕集する方法
■ 該混合物またはその溶液を界面活性剤を用いて乳化
する方法。
■ 該混合物またはその溶液を粉体乳化剤を用いて乳化
する方法。
■ 保護コロイド性物質を含む水で該混合物またはその
溶液を乳化する方法。
上記方法のうち、生産性の点から■〜■方法が本発明に
好ましく用いられるが、■〜■方法を組合せることも本
発明では好ましく用いられる。
上記方法における懸濁媒体としては、水、ポリエチレン
グリコール、ワックス、流動パラフィン、灯油、ひまし
油、オリーブ油、グリセリン、シリコーンオイルなどが
挙げられる。このなかでも、本発明の具体化の容易性、
ハンドリングしやすさ、使用する有機溶媒からの分離性
および経済的理由から、水性の媒体であることが好まし
い。
また、上記方法にお(プる界面活性剤としては、特に限
定するものではないが、例を挙げるとポリオキシエチレ
ン・フェノール直換ニーデル系やポリオキシエチレン・
ポリオキシプロピレンブロック・ポリエーテル系などエ
ーテル型非イオン界面活性剤、ポリエチレングリコール
の高級脂肪酸エステルや多価アルコールの脂肪酸エステ
ルなどエステル型の非イオン界面活性剤およびアルコキ
シル化ロジン類などのノニオン系のものが代表的である
。これらの界面活性剤は熱硬化性樹脂およびゴム成分、
要すれば潜在型硬化剤の混合物またはその溶液に対して
2〜30wt%程度加えられる。
また、粉体乳化剤としては、微粉未結品性セルロースや
硫酸バリウム粉末などがあり、2〜20wt%程度使用
される。また、保護コロイド性物質としては、ポリビニ
ルアルコール、アラビアゴム、カルボキシメチルセルロ
ース ン酸ソーダなどがあり、水性の懸濁媒体に0. 5〜2
0wt%程度溶解して使用されるのが一般的である。
次に熱硬化性樹脂およびゴム成分の混合物またはその溶
液を乳化する方法の代表例を説明する。
界面活性剤または粉体乳化剤は熱硬化性樹脂およびゴム
成分、要すれば潜在型硬化剤の混合物に加えられるのが
一般的である。保護コロイド性物質を添加する場合には
水性媒体に溶解してあくのが一般的である。
上記混合物または溶液を水性液体に乳化分散する方法と
して、強く攪拌されている上記混合物または溶液に水性
液体を徐々に加えるか、逆に強く攪拌されている水性液
体に上記混合物または溶液を徐々に加える方法が一般的
でおる。上記混合物または溶液の粘度が低い時には特に
どちらの方法であっても乳化は可能であるが、粘度が高
い場合には、前者の方法、つまり強く攪拌されている上
記混合物または溶液に水性液体を徐々に加える方法が推
奨される。
熱硬化性樹脂成分としてエポキシ樹脂を用いる場合、エ
ポキシ樹脂は、一般に粘度が1ポイズ以上あるため、前
者の方法をとるのが好ましい。さらに具体的に説明すれ
ば以下のようになる。まず、板状翼のような攪拌効率の
高い攪拌翼を備えた容器に、上記混合物または溶液を入
れる。この時、それらが相溶状態にない場合は、相溶温
度以上に4温する。数百ppm以上の攪拌下で、乳化用
の水性液体をそれに加える。水性液体の添加方法として
は、連続的に供給してもよいし、ステップワイズに分割
添加する方法でおってもよいが、IIT要なことは、ま
ず油中水滴型(Wlo)エマルジョンを形成し、しかる
後にさらに水性液体を加えて水中油滴型(0/W>エマ
ルジョン、つまり通常のエマルジョンへ転相することで
おる。いきなり、0/Wエマルジヨンを形成できるよう
に大量の水性液体を短時間で加える時には、良好な結果
がaられないことが多い。上記のような方法で乳化する
のに必要な水性液体の吊は、エポキシ樹脂、ゴム成分、
要すれば潜在型硬化剤の混合物または溶液の容量の20
〜150%程度であり、それ以上の水性液体の使用は、
乳化に作用するよりはむしろエマルジョンの希釈剤とし
て鋤く傾向におる。
0/Wエマルジヨンを好適に形成するためには、上記の
ような水性液体の必要量を1/3ないし1/10等分に
分割し、それを30秒ないし30分程度おきに分割添加
したり、全開が1分ないし5時間程度の間に加えられる
ような速度で連続添加する方法が推奨される。なお水性
液体は相分離温度以上に加熱されていることが好ましい
熱硬化性樹脂とゴム成分の混合物の粘度が高い場合には
、加熱することにより粘度を下げ、懸濁媒体へ微細分散
(乳化)する。また、共通の溶媒に溶解し、懸濁後に加
熱して脱溶媒する方法もある。
共通の溶媒としては、熱硬化性樹脂成分とゴム成分とを
、相溶状態にする際に使用する前記の溶媒が用いられる
本発明において、熱硬化性樹脂とゴム成分、特にエポキ
シ樹脂を用いて、液晶素子用の粉末接着剤として用いる
場合、熱硬化性樹脂成分とゴム成分の最終生成物におけ
る存在状態としては、相分離した海島構造であることが
好ましい。
粒子内で相分離した7Im構造の粒子は、その状態を通
常は光学顕微鏡で確認することができる。
熱硬化性樹脂成分とゴム成分が分相して、いわゆる海島
構造をとっている場合と均一な構造の場合とがおり、そ
れぞれが特有の性質を示す。相分離構造は、熱硬化性樹
脂およびゴム成分の混合物またはその溶液が相溶状態に
おっても、温度の低下や脱溶媒過程で分相したり、さら
にはBステージ化に伴い発生する。どちらの成分が連続
相になっているかや分相部分の大きさにもよるが、一般
に熱硬化性樹脂の硬さとゴム成分の弾力性の両方の性質
が現われるため、特に好ましい状態である。
均一構造の場合は、熱硬化性樹脂とゴム成分の性質の荷
重平均的な値をとりやすく、熱硬化性樹脂を化学的にゴ
ム成分で変性するような場合に現われやすい。
本発明で、相分離構造をしていることが特に好ましい理
由についてはよくわからないが、エポキシ樹脂側に接着
機能と高いガラス転移点を、ゴム成分側に低温可撓性を
うまく機能分担させているからだと思われる。もし、エ
ポキシ樹脂成分とゴム成分とが相溶体を形成していると
、いずれの性質においても一般に両者の中間的な値が1
qられることになり、高いTgと低温可撓性という二律
背反的な性質を粒子に期待することができないと考えら
れる。
相分離状態を形成する代表的な方法を説明する。
相分離は次に示すように、乳化中あるいは乳化後のいず
れかの段階に起こすことが可能でおる。
■ 乳化中または乳化後に、相分離温度以下に下げる。
■ 乳化後に、前記の共通溶媒である低ないし非水溶性
有機溶媒を除去する。これには色々な方法かめるが、常
圧または減圧下で、ゆっくり攪拌しながら有機溶媒の沸
点付近あるいは沸点以上に加熱するのが最も一般的であ
る。
しかし、この方法では、加熱除去中に粒子が互いに接合
しやすく、巨大化ざらにはエマルジョンの破壊が起きて
、水性液体から分相することがある。このような場合に
は、通常はポリビニルアルコールやアラビアゴム、カル
ポキシメチールセルロースなど保護コロイド性の水溶性
有機ポリマを0゜5〜20wt%程度水性液体に溶解し
ておく方法が有効である。
エポキシ樹脂以外の熱硬化性樹脂は、一般に温度に対す
る硬化反応が敏感であるので、粒子の調製中はできるだ
け長時間加熱しない方が好ましい。
このため、上記第1あにび第2方法のなかでも常温でも
可能なプロセスが好ましい。また、ポリイソシアネート
系の熱硬化性樹脂では、水を使用する粒子の調製方法は
一般に好ましくない。
第2の方法で重要なことは、熱硬化↑4樹脂とゴム成分
、要すれば潜在型硬化剤の混合物が常温で液体であり、
且つ製品を乾燥粉末で使用する場合は必ず部分硬化させ
ることにより、少なくとも常温において固体の球状粒子
の状態(Bステー4ジ)にしておくことである。
この目的のために、熱硬化性樹脂が尿素ホルムアルデヒ
ド樹脂やフェノールホルムアルデヒド樹脂、レゾルシン
ホルムアルデヒド樹脂のようにホルムアルデヒドを原料
として使用する樹脂では、懸濁媒体に分散中の粒子にホ
ルムアルデヒドを加えたり、若干加熱して硬化反応を進
めて、Bステージ状態にする方法がある。また、ポリイ
ソシアネートの場合には、同様に少量の1級アミン類、
2fittiカルボン酸類、水などを加えて重合度を少
し高めて非粘着化する方法がある。
熱硬化性樹脂がエポキシ樹脂の場合には、潜在型硬化剤
以外の硬化剤を使用することがある。このための硬化剤
および硬化方法については特に限定づるものではないが
、 ■ あらかじめ硬化剤を加えてあいたエポキシ樹脂およ
びゴム成分と要すれば潜在型硬化剤の混合物を水主体の
液体中に懸濁(エマルジョン、またはり−スペンジョン
)させてそのまま部分硬化する方法と、 ■ エポキシ樹脂およびゴム成分と要すれば潜在型硬化
剤の混合物の水主体のエマルジョン、またはザスペンシ
ョンに水溶性アミン系硬化剤を加えて部分硬化する方法
などがある。
上記のいずれの方法をとるにしても、懸濁状態におる粒
子を相互に接合させることなく硬化するためには、常温
の硬化であることが好ましく、従って常温硬化型硬化剤
、中でも以下に示すアミン系硬化剤が好ましい結果を与
えることが多い。
アミン系硬化剤は、化学ω論的に;impされる当量の
アミンをエポキシ樹脂と混合し、20’Cて8時間放置
後の混合体のショアA硬度が50以上であることを特徴
とするアミン系化合物であることが好ましい。
もしショアA硬度がこの値よりし小さくなると、懸濁粒
子の硬化性が低下し、良好な粒子状硬化物が得られにく
くなる傾向がある。
本発明で用い得る硬化剤として次のような化合物が挙げ
られるが、特にこれに限定されるものではない。ピペラ
ジン、ヒドラジン、エチレンジアミン、ジエチレントリ
アミン、トリエチレンテトラミンなどポリエチレンポリ
アミン類、モノエタノールアミンなどアルコールアミン
類、N(2−アミノエチル)ピペラジンなどである。
上記硬化剤の使用渠は、目的とする粒子の平均粒子径や
硬化剤を加える時期ヤエマルジョン、またはサスペンシ
ョン濃度などにより異なるが、少なすぎると常温での状
態が固体でありにくく、また多すぎると融点(軟化点)
が高くなって接着力を示さなくなる傾向がある。−船釣
にはエポキシ樹脂に対して0.1〜0.6当笛程度用い
るのが好ましいが、硬化剤をエマルシコン、またはサス
ペンションに加える場合には、硬化反応が不均一反応と
なるため反応効率が悪く、1当足あるいはそれ以上を用
いても良好な結果を得られることがある。
そして、■アミン系硬化剤を予めエポキシ樹脂およびゴ
ム成分と要すれば潜在型硬化剤の混合物に加えてから懸
濁にする場合は懸濁化後、■懸濁してから硬化剤を加え
る場合はアミン系硬化剤添力旧多は、静置あるいはゆる
やかに攪拌しながら硬化反応を起こさせるのが、粒子同
士の接合一体止を防ぐ上で好ましい。
このようにBスデージ化することによって、才☆子内に
アミノ基が導入される。一部の潜在型硬化剤がアミノ基
、特に3級アミノ阜によって硬化反応を促進されること
は周知の事実でおるから、特にフェノール系潜在型硬化
剤を使用している場合には、低温キュアを達成するため
に、上記のようなりスデージ化を行なうことが推奨され
る。なお、前述したように乳化後に有機溶媒を加熱除去
づる場合、上記のようなアミン系硬化剤が共存しでいる
と、フェノール系潜在硬化剤の硬化反応が活性化されて
脱溶媒中にキュアされてしまう可能性かあるので、有機
溶媒を除去した後の常温付近でアミン系硬化剤を加える
こともある。
アミン系硬化剤によるBスデージ化は、必然的にエポキ
シ樹脂の重合度アップを伴う。このため、この過程でエ
ポキシ樹脂とゴム成分との相溶性が低下し、相分離する
ことがしばしば観察される。
つまり、アミン系硬化剤によるBスデージ化は、粒子内
相分離を惹起させるための第3番目の方法になる。
本発明では、その他の添加物を含むことができる。最も
代表的な添加剤は、着色する目的で使用する有機および
無機顔料類と染料類でおる。これらは、上記混合物が懸
濁、または乳化される前に加えられるのが普通である。
またシリカゾルやアルミナゾルなどの0.5μm以下の
超微細な粒子を混合あるいは吸着させて、粒子のブロッ
キング防止や帯電防止を行なうこともできる。
固体化後のサスペンションは、;濾過等の方法で粒子を
懸濁媒体から分離し、洗浄後風乾あるいは低温乾燥すれ
ば、接着力を損わずに乾燥粉末として取り出すことがで
きる。
本発明の粒子は、実質的に球形状をしており、ぞの粒子
径が0.1〜500μm、さらには0゜5〜200μm
の範囲にあるのが好ましい。粒子径が0.1μm未満の
ものを調製するのは実質的に困難でおり、また接着剤と
しての機能が落ちる。
一方500μmを越えるものは粉末接着剤としても、ま
た粉体塗装用としても粒子径が大きすぎて、実用上の問
題がある。
以上のようにして1qられる球状粒子の粒子径は、一般
に不均一である。液晶素子として使用する場合は、粉末
接着剤の平均粒子径が1〜100μmであることが好ま
しく、さらには1.5〜60μmの範囲にあることが好
ましい。これらの範囲において、下限の数値は、液晶素
子の実現し1!?る基板間隙の下限によって自然に決ま
るものである。
一方、平均粒子径の上限は、実際の使用状態における粒
子の存在が肉眼で著しく感知される下限の大きざと関係
し、これより大きくなると液晶素子の品位が著しく損わ
れるのである。
また、液晶素子として使用する場合、粒子径変動率は、
30%以内であることが好ましく、さらには20%以内
が好ましい。細かい粒子は両塔板間に届かず、片方のみ
に接着するので、接着力には全く寄与しない不用の粒子
となるし、大きい粒子は目立つために液晶素子の品位を
低下させるので、できる限りシャープな分イ11を持っ
ていることが一般に好ましい。
なお、粒子径変動率は、粒子径分子5の標(1(偏差(
σ)を平均粒子径で割って、100倍した値のことを指
す。
微粒子は、相互に凝集して、見掛は上巨体化する傾向が
ある。特に湿式法で調製された粒子は、乾燥過程で凝集
しやすく、使用上において不都合が生じることがある。
また、球形状をした粒子を得るための前記したような方
法のうち、特に、■、■及び■の方法は、凝集がなくて
も一次粒子径の分布の広い粒子群(粉末)になる。
そこで、上記の限定された範囲の平均粒子径および粒子
径分布を持つ粉末を19るために、調製俊の粒子は、一
般に分級する必要かめる。その方法については、特に限
定するものではないが、代表的な方法を次に挙げる。
(1〉  水ヒ法二粒子の水スラリーを深い容器中で自
然沈降または遠心沈降させ、ストークスの沈降速度式に
従い目標粒子の沈降時間を訓粋し、上ずみ液または沈澱
を分離するタイミングを決め、この操作を幾度か繰り返
すことによって、目標とする平均粒子径と粒子径分イ「
のちのに次第に近づけていく方法。水のかわりに右は液
体を用いることもある。
(2)  風ヒ法:最も代表的なものは、特定粒子径の
粒子の自然落下速度に等しい風速の気流を下から上へ流
すことによって、それより大きい粒子は下方へ、小さい
粒子は上方へ分離する方法。気流のかわりに水などの液
流を使用する方法もある。
(3〉1)゛イクロン法:液体または気体サイクロンの
原理によれば特定粒子径より大きいものをボトムから、
小さいものをトップから回収できるので、多段のナイフ
ロンを通過させることにより、平均粒子径及び粒子停会
15を目標に近づけることができる。
(4)  ふるい分は法二目的とする粒子径前後の孔径
を有する2枚のメツシュに試料を通し、粒子径分布の不
用部分をカットする方法である。目詰りが起こりやすく
、生産性が低いのが欠点である。
次に、本発明の粉末接着剤を液晶表示素子に使用する場
合の使用方法の一例を示す。導電膜、配向膜の順に塗布
されて、パターンを形成されたガラス基板に、スペーサ
粒子と粉末接着剤を散布する。続いて、液晶導入部分を
残して四周にシール用のエポキシ樹脂をスクリーン印刷
する。その上から、同様のガラス基板を位置決めして重
ね合わせ、プレス状態で周縁部のエポキシ樹脂と粉末接
着剤を加熱硬化する。最俊に、減圧状態で液晶に浸漬し
てから徐々に圧をもどしながら液晶を導入孔から入れ、
常温硬化型のエポキシ樹脂で導入孔を封止する。
基板への粉末接着剤の散布密度は、o、oo。
5 mc+/−以上、1111g/cnf以下であるの
が一般的である。
[実施例] 実施例1,2 フェノールホルムアルデヒド樹脂の“ベルパールS−9
70”(鐘紡(株)製)をメタノールに溶解し、不溶分
はシ濾過除去した。およそクロロホルム60wt%、メ
タノール4QwL%の組成の溶媒に、フェノールホルム
アルデヒド樹脂とゴム成分E−700−6,5(8石化
学)を表1に示す組成化で溶解し、およそ20v+t%
の溶液とした。常温では白濁しているが、50’Cでは
透明でめった。
この溶液10Qの入った100CCポリカツプに板状の
攪拌翼を挿入し、ジャケットを通して50°Cに加温し
た。予めポリビニルアルコール(PVA〉“’EGO5
”(日本合成化学(株)製)の1Qwt%溶液を乳化用
水として単価しておく。
撹拌翼を80Orpmで回転させながら、」二記PVA
水溶液を1.5cc加え、40秒間乳化覆る。
同様の操作を合δ1で4回繰り返したあと、ざらに上記
PVA水溶液を14cc加えた。40’Cかつ減圧下で
溶媒を除去し、常温で非粘着fケないしわずかに粘着性
のある球状粒子を得た。光学顕微鏡観察により、細かく
粒子内が分相しており、いわゆる高島構造をとっている
ことがわかった。
乾燥後の粉末についてT剥離強度を測定した。
T!IJ離強度とは、片面にITO膜を塗った厚さ10
0μmのポリエーテルスルホン膜の1010X30試験
片に、I’T”O膜側の1010X20の部分へ上記粒
子をおよそ0.22mg/−の密度で散15シた後、同
様の試験片をITOFJ側が粒子と接触するように重ね
、ダブルクリップで固定したスライドグラスの間にはさ
んで、130’C,2時間キュア処理したものについて
測定した。試験片のそれぞれの開放端を手で水平方向に
引張り、いわゆるT剥離強度を観察した。E−700−
6,5を使用しない場合よりも強い時を○、同程度の時
を△、弱い時を×と判定した。また特に強い時を◎とし
た。
表1に、配合比、粒子径、性能の結果を示す。
実施例3 ビスフェノール△ジグリシジルエーテルである2種のエ
ポキシ樹脂、エピコート82B(油化シェルエポキシ、
エポキシ当D187)3.5部、エピコート1001(
同左、エポキシ当ff1470)3.5部、フェノール
系潜在型硬化剤エピキュア171N(同左、フェノール
性OH235(]/eQ、)1.5部およびカルボキシ
ル基変性ブヂルアクリレート・エチルアクリレート・ア
クリロニトリル系共重合体ゴムWSO23(帝国化学産
業〉3゜0部の重量割合で含む固形部30重足%の透明
な酢酸エチル溶液を調製した。この溶液は脱溶媒すると
ゴム成分がエポキシ樹脂成分から相分itbで白濁する
上記溶液10gを100CCのポリエチレンカップにと
り、デフロン製板状翼の付いた攪拌俸を挿入した。
800ppmで攪拌しながら、そこへポリビニルアルコ
ール ゴーセノールEGO5(日本合成化学)4重量%
水溶液を2CCずつ、1.5分間隔て4回、計8cc、
続いて4ccずつ0.5分間隔で3回、計12cc加え
た。第1分割水ではW10エマルジョンが形成され、第
3分割水では完全に転相してO/Wエマルジョンが形成
されていた。非常に良好に乳化されており、乳化不良部
分は見られなかった。
水10Qを追加してから、該ポリエチレンカップをガラ
ス製加温ジャケット内にセットして、周囲を76℃〜8
0°Cに加熱しながら約90分かけて酢酸エチルを系外
へ揮散除去した。揮散中は50rpm程度の撹拌を行な
い、容器から発する酢酸エチル臭のしなくなる時点を溶
媒の終点とした。
常温に冷却してから、水8qにピペラジン0゜7qを溶
解した硬化液を加え、lppm程度のゆるやかな攪拌下
で5日間室温放置して、常温で非粘着性の球状粒子を含
むスラリーを得た。遠心沈降法で測定した平均粒子径は
13μmであり、いずれの粒子も同程度に均一に細かく
海島構造をしていることが微分干渉顕微鏡で観察された
この粒子について、接着力を測定した。ここで接着力と
は、スライドグラス(26X75mm>の26X20t
t1mの部分に、上記で得た乾燥粉末10mgを均一に
散布し、もう1枚のスライドグラスで同じ面積だけ覆っ
た後にダブルクリップで固定したものを180’C12
時間キュア処理して接着したものについて測定した。2
枚のスライドグラスの両端を手で持ち、両者を剥離した
ところ、接着部分が離れずにスライドグラスが割れ、接
着力が、強ツノであることがわかった。
上記粒子を調装する同様の操作を繰り返すことによって
、平均粒子径がおよそ13μmの粒子を200C]程度
含むスラリーをつくった。このスラリーを水ヒ法で湿式
分級し平均粒子径12μm、粒子径変動率18%の分級
粒子のスラリーにした。
この液に、シリカゾル スノーテックスN(Ell生化
学工業を粒子に対して固形分で0.5重M%加え、30
分攪拌して、粒子にシリカゾルを吸着させた。その後粒
子を)濾過、真空乾燥した。
スライドグラスから切り出した一辺”15mmの正方形
ガラス片に0,5n+c+の分級粒子を均一に散イ5し
、同じ大きさのガラス片でカバーしてからダブルクリッ
プで固定し、180′CP8風乾燥機に入れて2時間キ
ュア処理した。この試験片について測定した割裂強度(
JIS  K6853に準ず、引張速度Q、 5mm/
m1n)は70kg/15mでメツた。
またキュア処理後のガラス転移点温度(1g)は105
°Cであった。
一辺が5gmm、厚さ1.1mmのITOおよびポリイ
ミド配向膜付きのガラス板に、0.2m(lの分級粒子
(0,008ma/ cTIf>と0.2JJのスペー
サ粒子(架橋ポリスヂレン製、平均粒子径8゜0部m、
活水ファインケミカル製)を均一に散布した。同じ大き
ざのもう一枚のガラス板の周辺に、硬化剤入りのエポキ
シ樹脂でシール材の印刷をした。両ガラス板を密着させ
、プレス下で180℃。
2時間キュア処理した。いったん0.05トルまで減圧
してから、シール部の開口端(注入口)をTN液晶(Z
LI−1565、メルクジャパン)に浸漬し、徐々に常
圧にもどしながらセル内に液晶を注入した。続いて注入
口を常温硬化型のエポキシ樹脂で封止した。
セルは分級粒子により強固に接@されており、−30℃
の環境下で2日間放置しておいても低温真空泡の発生は
見られなかった。
本実施例で使用した共重合体ゴムWS 023を使用U
ず、その他は本実施例とほぼ同じ方法で調製したゴム成
分を含まない分級粒子では、−30°Cで低温真空泡が
発生した。
実施例4 エピツー88282.フ部、エピコート10012.7
部、エピキュア171N  1.0部およびWSO23
4,6部である以外は実施例3と同様の方法で球状粒子
を調製し、平均粒子径11μm、粒子径変動率16%の
分級粒子を得た。
180’C12時間処I!I!俊の割裂強度が45kg
/15mm、TC)が99°Cでめった。分級粒子の敗
イ■がが0.7mg(0,028mg/ ci)以外は
実施例3と同様にして作製したセルは、−30’Cにお
いて真空泡が発生しなかった。
実施例5 エピコート8282.7g、エピコート10012.7
CI、エピキュア171N  1.5gおよびエポキシ
基変性液状ポリブタジェン E−700−6,5(白石
化学、エポキシ当量およそ310)4.6を95°Cで
攪拌溶解し、透明な液状物を得た。50℃では透明であ
ったが、室温付近では相分離して白濁する。
加温ジャケットで60℃加熱しながら、実施例3と同様
の方法で乳化した。ただし、この場合は、ゴーセノール
EGO5の4重量%水溶液を1.5CCずつ40秒間隔
で4回加え、:t6ccで乳化した。
常温に冷却してから、水8gにピペラジン0.70を溶
解した硬化液を加え、実施例3と同様の方法で部分硬化
して、平均粒子径10μmの球状粒子を含むスラリーを
得た。いずれの粒子も同程度に均一に細かく海島構造を
していた。
湿式分級により、平均粒子径12μm、粒子径変動率1
5%の粒子を得た。180℃、2時間処理1多の割裂強
度が40kq/ 15mm、丁qが95°Cであった。
実施例4と同様にして測定した真空泡は発生しなかった
実施例6 エピコート828 1q、NBR変性エポキシ樹脂R1
415−1(ニー・シー・アール、NBR含右率35重
量%)9gおよびエピキュア171N  10を95°
Cで溶解し、透明な相溶体を得た。80’Cに加温しな
がら、実施例5と同様の方法で乳化および部分硬化して
平均粒子径15μmの球状粒子を含むスラリーを得た。
いずれの粒子も同程度に均一に細かく海島構造をしてい
た。
湿式分級により平均粒子径13μm、粒子径変動率15
%の分級粒子を得た。180’C12時間処理後に測定
した割裂強度が70kg/ 15mm、 Tqが78°
Cでおった。実施例4と同様にして測定した真空泡は発
生しなかった。
実施例7 エピコート828 5.4g、エピキュア171N  
1C]およびエポキシ基変性液状ポリブタジェンE−1
800−6,5(日石化学、エポキシ当ff1JLにヒ
310) 4.6gヲ95°Cで溶解し、透明な液状物
を得た。このものは室温に冷却しても相分離しない。
実施例5と同様の方法で乳化と部分硬化を行なったが、
この場合は、ゴーセノールEGO5の2重足%の水溶液
を2−5CCずつ1分間隔で4回加え、it 10 C
Gで乳化した。また、ピペラジンのかわりに水和ヒドラ
ジン0.5gを用いた。硬化日数は10日である。いず
れの粒子も同程度に均一かつ細かい海鳥構造をしており
、平均粒子径28μmの球状粒子であった。湿式分級に
より、平均粒子径30μ、粒子径変動率12%の分級粒
子を得た。
180℃、2時間処理後の割裂強度42kg/15mm
、Tg 92°Cあった。厚さ24μmのポリエステル
フィルムの小月をスペーサにして、散布No、5m(]
(00,02m1/ ci) 、キュア条件130℃、
2時間の条件で実施斜3と同様の方法でセルを組み立っ
た。−30’Cで真空泡は発生しなかった。
実施例8 エピコート8285.4部、■ピキュア171N0.5
部およびエポキシ変性液状ポリブタジェンPo l V
bdR−45EPT (出光石化、エポギシ当帛およそ
1450)4.6部の重量割合で含む固形分50重但%
の透明なりロロホルム溶液を19だ。この溶液は脱溶媒
すると分相して白濁する。
実施例3と同様の方法で乳化と脱溶媒を行なった。ただ
し、この場合の溶媒加熱温度は60’Cである。常温に
冷却後水和ヒドラジン0.5gを加え、ゆっくり攪拌し
ながら10日間かけて室温部分硬化した。平均粒子径1
0μm、いずれの粒子も同程度に均一で細かい海島+r
IS造をしており、かつ球状でめった。湿式分級ににり
平均粒子径10μm、粒子径変動率17%の分級粒子を
1qだ。180℃、2時間処理後の割裂強度が50kC
I/1’5mm5l’−gが98°Cであツタ。
実施例4と同様にして測定した真空泡は発生しなかった
実施例9〜12 100CCポリエチレンカツプにエポキシ樹脂エピコー
ト828(油化シェルエポキシ)および1001と、ポ
リブタジェン系液状ゴムE−700−6,5(日石化学
)を表2に示す量比関係でとった。ざらに潜在型硬化剤
エピキュア171Nを1.50加え、95℃で混ぜたと
ころ透明な混合物が得られた。以下実施例5と同様にし
て、常温で非粘着性の球状粒子を1qだ。いずれの粒子
も細かな海島構造をしていた。実施例1,2と同様にし
て測定したT剥離強度と粒子径を表2に示す。
[発明の効果] 本発明によって、強い接着力、高い剥離強度を示す球状
の粉末接着剤を提供することができる。
特に、本発明の粉末接着剤は、液晶表示素子および調光
ガラスに代表される液晶素子(セル)の基板間の点接着
剤として、強い接着力を示し、間隙を一定に維持する高
い性能を持つ。このため、特に強誘電性液晶や8丁N液
晶など基板間隙の精度を要求されるセルヤー股大型セル
において好適に使用できる。しかも、セルを一30℃の
低温下に置いておいても真空泡が発生しないので、商品
として高い品位を保てる。
また、高い剥離強度を示すために、フィルム基板の液晶
セルの点接着にも適する。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)熱硬化性樹脂成分30〜95重量%、ゴム成分5
    〜70重量%から少なくとも構成され、かつ実質的に球
    形状を有し、さらに、平均粒子径が0.1〜500μm
    の範囲にあることを特徴とする粉末接着剤。
  2. (2)熱硬化性樹脂が、フェノール樹脂であることを特
    徴とする特許請求の範囲第(1)項記載の粉末接着剤。
  3. (3)熱硬化性樹脂が、エポキシ樹脂であることを特徴
    とする特許請求の範囲第(1)項記載の粉末接着剤。
  4. (4)平均粒子径が、1〜100μmであり、かつ粒子
    径変動率が30%以内であることを特徴とする特許請求
    の範囲第(1)項または第(3)項記載の粉末接着剤。
  5. (5)熱硬化性樹脂成分が、ゴム成分と相分離状態にあ
    ることを特徴とする特許請求の範囲第(3)項または第
    (4)記載の粉末接着剤。
  6. (6)エポキシ樹脂成分40〜90重量%、ゴム成分1
    0〜60重量%から少なくとも構成されていることを特
    徴とする特許請求の範囲第(1)項または第(5)項記
    載の粉末接着剤。
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