JPH0158472B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はエンベロープを有するメロデイー発生
装置に関する。

従来のメカニカル式のオルゴールは複数の曲の
発生、複数種の音色の発生が困難であり、たとえ
複数を具備しても選択が困難であつた。

本発明の目的は以上の欠点を除去することであ
り、純電子的な手段によりエンベロープを有する
メロデイーの発生を可能とするメロデイー発生装
置を提供することにある。以下、本発明の一実施
例であるメロデイー発生装置付時計について説明
する。第１図は本発明の実施例を示す構成図であ
る。１０１は発振回路であり、精度上水晶発振回
路が望ましい。１０２は分周回路であり、たとえ
ば１秒信号を出力する。１０３はプリセツト可能
な時間計数回路であり、その出力はデコーダ回路
および駆動回路１０４に供給され、さらに表示器
１０５に供給されて時、分、秒等の時刻を表示す
る。１１９は時刻修正部であり、外部から時刻修
正できるようになつている。以上が本発明による
メロデイー発生装置付時計の時計部に関する説明
である。次にメロデイー発生装置部について説明
する。

１２０はメロデイー発生時刻設定部であり、プ
リセツト可能な時間計数回路１０３にメロデイー
発生時刻を設定する。その設定時刻に達すると図
面では信号経路を省略したが、メロデイー発生装
置部のリセツト状態を解除するよう構成されてい
る。メロデイー発生時刻になりリセツト状態が解
除されるとアドレス指定回路１１５からアドレス
信号が出力されはじめ記憶回路１１６や１１７の
アクセスが開始される。アドレス指定回路１１５
としてはバイナリカウンタ、記憶回路１１６，１
１７としてはROMやRAM、特にメロデイー発
生装置付時計としてはROMが適当である。記憶
回路１１６は音階情報と音長情報を持ち、それら
の情報はアドレス信号に従つて順次読み出され、
音階情報はプログラマブルデバイダ１０７に、音
長情報はプログラマブルデバイダ１１４に与えら
れてそれぞれプログラマブルデバイダ１０７，１
１４の分周比を決定する。プログラマブルデバイ
ダ１０７はメロデイー発生装置部の音階用発振回
路１０６からの出力を前記音階情報に基づいて所
要の分波数に分周する。分周後、波形成形回路１
０８にて矩形波を正弦波やのこぎり波あるいは三
角波等に成形してメロデイー音の基本音色を決定
する。１２１は波形選択部であつて、波形を矩形
波か正弦波かあるいはのこぎり波等かを選択する
部分である。記憶回路１１６から音長情報を得た
プログラマブルデバイダ１１４はメロデイー発生
装置部の拍子用発振回路１１２から分周回路１１
３を経た信号を所要の周波数に分周する。この所
要の周波数はアドレス指定回路１１５からのアド
レス信号出力の速度を決定し、しいては音長を決
定するものである。たとえば４分音符は８分音符
の２分の１の周波数になるようプログラマブルデ
バイダ１１４によつて分周され、４分音符は８分
音符の２分の１の速度で記憶回路１１６からの読
出を行なう。メロデイー発生装置部では以上の様
にして音階、音長および基本音色波形を決定す
る。なお１２２はメロデイー選択部であり、外部
より記憶回路の読出開始番地を設定可能とするこ
とにより複数の曲のなかから所望の曲を選択する
ことができる。

記憶回路１１７はエンベロープ情報を記憶して
おり、音の長さに対応して発生するアドレス指定
回路１１５からのアドレス指定に従つてエンベロ
ープ情報はエンベロープ発生回路１１８に読出さ
れる。エンベロープ発生回路１１８はたとえば第
３図の３０１のごときエンベロープを生成して
後、乗算回路１０９に供給する。第３図３０２は
波形成形回路１０８からの出力波形例であり、こ
の波形は必要な音長分のみ同一周波数の所要の音
長、音階を持つた波形である。乗算回路１０９に
て波形とエンベロープ波形が乗算され出力として
例えば第３図の３０３のような波形を得る。なお
記憶回路１１７に複数種のエンベロープ情報を用
意することにより、種々の音色の変化を出力する
ことができる。乗算回路１０９の出力は増幅回路
１１０を経てスピーカ１１１に与えられ音となつ
て外部に出力される。なお１２３は時計部の電源
部であり、１２４はメロデイー発生装置部の電源
部である。一般に時計部としては1.5V単電源、
メロデイー発生装置部として3V単電源が適して
いる。

以上に述べた本発明の一実施例のメロデイー発
生装置付時計の第１図においては発振回路として
時計部発振回路１０１、メロデイー発生装置部の
音階用発振回路１０６及び拍子用発振回路１１２
の３個の発振回路を具備しているが、これら発振
回路を共用することにより素子数を減らすことが
できる。たとえばメロデイー部の音階用発振回路
と拍子用発振回路との共用、あるいは時計用発振
回路と前記２個のメロデイー発生装置部発振回路
との共用が可能である。第２図は時計部発振回路
１０１をメロデイー発生装置部発振回路として用
いた本発明によるメロデイー発生装置付時計の他
の実施例を示したものである。この場合プログラ
マブルデバイダ１０７への入力周波数としては
1K〜2KHz、プログラマブルデバイダ１１４への
入力周波数として500Hz〜1KHz程度が適当であ
る。従つてプログラマブルデバイダへの入力は分
周回路１０２から取り出している。第２図におい
て他の構成部分は第１図の場合と同様であるため
説明は省略する。

以上が本発明の一実施例であるメロデイー発生
装置付時計についての説明であるが、本発明によ
るメロデイー発生装置は音階及び音長データ、そ
して波形成形回路からの基本音色データにより得
られるメロデイー情報に音色情報の一つであるエ
ンベロープ発生手段より発生するエンベロープ波
形を乗算することによつて豊かな音色付きメロデ
イーを発生するものであり、そのエンベロープ発
生手段はROMまたはRAMに記憶させたエンベ
ロープ波形データをエンベロープ発生回路にてエ
ンベロープ波形として再生させるものであるた
め、ROMまたはRAMに記憶させるエンベロー
プ波形データを書き替えるだけで如何なるエンベ
ロープ特性でも容易に得ることができる。そのた
め、音階データと音長データと基本音色データで
得られるメロデイー情報だけでは表現できない
様々な音色を持つメロデイーを発生させること可
能である。

また本発明のメロデイー発生装置においては以
下のような構成を採用することもできる。すなわ
ち記憶容量の増加とプログラマブルデバイダの複
数個の設置による和音の発生、エンベロープ波形
の調整部の設置等である。

【図面の簡単な説明】

第１図……本発明の一実施例であるメロデイー
発生装置付時計の構成図、第２図……本発明の一
実施例であるメロデイー発生装置付時計の他の構
成を示す構成図、第３図……波形例 １０１……発振回路、１０２……分周回路、１
０３プリセツト可能な時間計数回路、１０４……
デコーダ回路及び駆動回路、１０５……表示器、
１０６……音階用発振回路、１０７……プログラ
マブルデバイダ、１０８……波形成形回路、１０
９……乗算回路、１１０……増幅回路、１１１…
…スピーカ、１１２……拍子用発振回路、１１３
……分周回路、１１４……プログラマブルデバイ
ダ、１１５……アドレス指定回路、１１６……記
憶回路、１１７……記憶回路、１１８……エンベ
ロープ発生回路、１１９……時刻修正部、１２０
……メロデイー発生時刻設定部、１２１……波形
選択部、１２２……メロデイー曲名選択部、１２
３……時計部の電源部、１２４……メロデイー発
生装置部の電源部、３０１……エンベロープ波形
の例、３０２……波形成形回路からの出力波形
例、３０３……乗算回路からの出力波形例。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ メロデイーの音階及び音長データを記憶する
   第１の記憶手段と、発振回路と、前記発振回路の
   出力が入力され前記第１の記憶手段のデータによ
   り分周比が制御されてなる音階用の第１のプログ
   ラマブルデバイダ並びに音長用の第２のプログラ
   マブルデバイダと、前記第２のプログラマブルデ
   バイダの出力を受け一音毎に前記第１の記憶手段
   の読出アドレスを進めるアドレス指定回路と、エ
   ンベロープ発生手段と、前記第１のプログラマブ
   ルデバイダからの出力を受け波形を成形する波形
   成形回路と、前記波形成形回路から出力される音
   階出力に前記エンベロープ発生手段から発生する
   エンベロープ波形を乗算する乗算回路と、前記乗
   算回路の出力を増幅してスピーカへ供給する増幅
   回路とにより構成されるメロデイー発生装置にお
   いて、 前記エンベロープ波形発生手段はエンベロープ
   波形データを記憶するROMまたはRAMである
   第２の記憶手段と、前記第２の記憶手段のデータ
   に基づいてエンベロープ波形を発生するエンベロ
   ープ発生回路とにより構成され、前記第２の記憶
   手段からエンベロープ波形データを１音毎の区切
   りに同期して読出制御することを特徴とするメロ
   デイー発生装置。