JPH0158284B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ＜産業上の利用分野＞ 本発明はコンクリート製品の両側壁に形成され
る吊上げ反転穴の補強用埋設具を、あらかじめ迅
速に型枠内に固定出来、かつコンクリートミルク
充填時においても、前記吊上げ反転穴用埋設具が
設置位置からズレることのない、吊上げ反転穴用
埋設具の固定装置に関するものである。

＜従来技術＞ 従来より発明者らは吊上げ反転穴用埋設具の固
定装置として実公昭57−31058号公報、あるいは、
特公昭57−31970号公報に開示された考案、発明
等をすでに創案している。

＜発明の目的＞ しかして、本発明は前記従来の考案、発明をさ
らに改良したものであつて、Ｕ字溝等を成型する
型枠内に、迅速かつスムーズに、また、より強固
に吊上げ反転穴用埋設具を設置して、特にコンク
リートミルク充填作業中に前記埋設具が支持部材
からズレることのない吊上げ反転穴用埋設具の固
定相値を提供することを目的とするものである。

＜発明の構成＞ 本発明による吊上げ反転穴用埋設具の型枠内固
定装置は、 コンクリート製品の両側壁内に、その外表面に
開口を有して埋設される吊上げ反転穴用埋設具の
型枠内固定装置であり、 外型枠に穿設された貫通孔の外側に連通して固
着された、前記貫通孔よりも若干大径の雌ねじ穴
と、この雌ねじ穴の長手方向に、周方向に間隔を
おいて、ねじ山を切欠して形成した切欠溝とを備
えてなる高ナツトと、 基端に、前記高ナツトの切欠溝に各々対応して
形成した雄ねじ状の突条部を設け、その基端の後
方には、周方向に連続する雄ねじ部を設け、かつ
先端には前記雄ねじ部より小径で長尺の支持部材
を設けてなるボルト状の支持杆と、 前記支持杆に被嵌して型枠内に設置される埋設
具の筒状本体と、この筒状本体に貫挿してなる支
持部材との間に介在する可撓性を有する固定部材
と、 から構成されているものである。

＜実施例＞ 以下、本発明の実施例を図面に基いて説明す
る。

図面第１図は、本発明の一実施例を示す概略断
面図である。

第１図において符号１はコンクリート製品の成
型用型枠Ａの外型枠を示す。そして、符号２はそ
の内型枠を示す。

ところで、外型枠１の長手方向略中央部には貫
通孔３が形成されている。

そして、この貫通孔３の外縁には、この貫通孔
３と、後述する雌ねじ穴とを連通せしめた高ナツ
ト４が溶接等により固着されている。

しかして、この高ナツト４内には前記貫通孔３
より若干大径の雌ねじ穴５を有しているものであ
る。

また、この雌ねじ穴５の長手方向には周方向に
間隔をおいてねじ山を切欠した切欠溝２０…が三
箇所に形成されているものである。

次に、符号６は長尺ボルト状をなす係止杆を示
す。該係止杆６は六角状のボルト頭７を有すると
共に、基端には、前記高ナツト４の前記切欠溝２
０…に各々対応して形成された雄ねじ山からなる
突条部２１…が三箇所設けられている。

さらに、この基端の後方には、周方向に連続す
る雄ねじ部８が巾狭に設けられている。そして、
前記突条部２１…の雄ねじ山と、この雄ねじ部８
とは連続する一連のねじ状態に形成されているも
のである。

さらに、係止杆６の先端には、前記雄ねじ部８
より小径で、前記外型枠１の貫通孔３を挿通して
型枠Ａ内に突出する長尺の支持部材９が形成され
ている。

ところで、符号１０は吊上げ反転穴用の埋設具
を示す。該吊上げ反転穴用の埋設具１０は略円筒
状をなす筒状本体１１と、この筒状本体１１の略
中間部に直角に取付けられた係止板１２とを備え
て構成されているものである。

次に、符号１３は固定部材を示す。該固定部材
１３は前記埋設具１０の筒条本体１１と、該筒条
本体１１に貫挿する支持部材９との間に介在して
両者を密接してなるゴム製等の可撓性を有する部
材として形成されている。

以上において、次に本発明の使用状態について
説明する。

先づ、外型枠１に溶接等によつて固着してある
高ナツト４の雌ねじ穴５内に係止杆６を差し込
む。

ところで、高ナツト４の雌ねじ穴５内には、三
箇所の切欠溝２０…が形成されている。よつて、
係止杆６を差し込む際には、係止杆６の基端に設
けてなる突条部２１…を前記切欠溝２０…対応さ
せて差し込む様にする。

すると、係止杆６の基端の大部分はねじ込む作
業をすることなしに高ナツト４内に差し込まれる
ことになる。

そして、基端の後方に形成されてなる雄ねじ部
８の部分から高ナツト４の雌ねじ穴５に螺合させ
ればよいのである。しかして、この様な構造を採
用することにより、数千、数万とある型枠の支持
杆６の取付け作業、すなわち支持杆６のねじ込み
作業を迅速に行なうことが出来、この面において
も吊上げ反転穴付きコンクリート製品の製造コス
トを安価にすることが出来るのである。

次いで、前記支持部材９に埋設具１０を被嵌す
る。この際、埋設具１０の他方の端面は外型枠１
の内表面に密着させておくものとする。

ところで、前記支持部材９の先端外周と、筒状
本体１１間にはあらかじめ、可撓性を有する固定
部材１３…を嵌着、介在させてあるから、埋設具
１０の筒条本体１１と支持杆６とは密着すること
になり、埋設具１０がズレることがない。

しかして、この状態からコンクリートミルクを
型枠Ａ内に充填し、吊上げ反転穴付きのクンクリ
ート二次製品を成型するのであるが、前記埋設具
１０は可撓性のある固定部材１３によつて支持部
材９に係止されているから、特にコンクリートミ
ルク充填作業時に埋設具１０が支持部材９から離
脱するおそれは全くないものである。

＜発明の効果＞ かくして、本発明は以上の構成からなる。

そして、本発明による吊上げ反転穴用埋設具の
型枠内固定装置であれば、支持杆を高ナツト４内
に迅速、スムーズに貫挿出来、かつ支持部材に対
し埋設具を被嵌し、この両者の間に固定部材を介
在させるだけで埋設具を型枠内に、迅速、確実、
正確に設置することが出来、もつて、作業能率良
く埋設具を設置出来るのみならず、コンクリート
ミルク充填中に前記埋設具が支持部材から絶対に
離脱することがなく、特に外型枠の内表面から前
記埋設具の他の端面が絶対に離れることがないか
ら、成型後のコンクリート製品の美的外観もすぐ
れているという各種の優秀な効果を奏するもので
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の使用状態を示す概略使用状態
図、第２図、第３図は本発明による高ナツトを示
す正面図、断面図、第４図は支持杆の基端を示す
正面図、第５図は支持杆を示す概略図である。 Ａ……コンクリート製品成型用型枠、１……外
型枠、２……内型枠、３……貫通孔、４……高ナ
ツト、５……雌ねじ穴、６……係止杆、７……ボ
ルト頭、８……雄ねじ部、９……支持部材、１０
……埋設具、１１……筒状本体、１２……係止
板、１３……固定部材、２０……切欠溝、２１…
…突条部。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ コンクリート製品の両側壁内に、その外表面
   に開口を有して埋設される吊上げ反転穴用埋設具
   １０の型枠Ａ内固定装置であり、 外型枠１に穿設された貫通孔３の外側に連通し
   て固着された、前記貫通孔３よりも若干大径の雌
   ねじ穴５と、この雌ねじ穴５の長手方向に、周方
   向に間隔をおいて、ねじ山を切欠して形成した切
   欠溝２０…とを備えてなる高ナツト４と、 基端に、前記高ナツト４の切欠溝２０…に各々
   対応して形成した雄ねじ状の突条部２１…を設
   け、その基端の後方には、周方向に連続する雄ね
   じ部８を設け、かつ先端には前記雄ねじ部８より
   小径で長尺の支持部材９を設けてなるボルト状の
   支持杆６と、 前記支持杆６に被嵌して型枠内に設置される埋
   設具１０の筒状本体１１と、この筒状本体１１に
   貫挿してなる支持部材９との間に介在する可撓性
   を有する固定部材１３…と、 からなる吊上げ反転穴用埋設具の型枠内固定装
   置。