JPH0150694B2 - - Google Patents
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- JPH0150694B2 JPH0150694B2 JP56110460A JP11046081A JPH0150694B2 JP H0150694 B2 JPH0150694 B2 JP H0150694B2 JP 56110460 A JP56110460 A JP 56110460A JP 11046081 A JP11046081 A JP 11046081A JP H0150694 B2 JPH0150694 B2 JP H0150694B2
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Description
本発明は正の誘電異方性を有する液晶物質及び
非液晶物質に関する。 液晶表示素子は液晶物質が持つ光学異方性及び
誘電異方性を利用したものであるが、その表示様
式によつてTN型(ねじれネマチツク型)、DS型
(動的散乱型)、ゲスト・ホスト型、DAP型など
各種の方式に分けられ、夫々の使用に適する液晶
物質の性質は異る。しかし、いずれの液晶物質
も、水分、空気、熱、光等に安定でなければなら
ないことは共通しており、又室温を中心として出
来るだけ広い温度範囲で液晶相であり、更に表示
素子の様式に適した誘電異方性値(Δε)を有し
ていなければならない。しかし現在のところ、単
一化合物ではこの様な条件をみたす物質はなく、
数種の液晶化合物や非液晶化合物を混合して得ら
れる液晶組成物を使用しているのが現状である。 本発明の目的はこの様な液晶組成物の一成分と
して有用な、特にΔεの値を調節し、更に粘度を
低くするのに適した新規な液晶化合物を提供する
ことにある。 即ち、本発明は一般式 (上式中nは1又は2であり、Rは炭素数1〜10
のアルキル基を示す) で表わされるトランス−4−置換シクロヘキサン
カルボン酸3−クロロ−4−フルオロフエニルエ
ステル及びこれを少なくとも一種含有することを
特徴とする液晶組成物である。 本発明の化合物はΔεが+4程度であり、又粘
度が低く、組成物に加えることによりもとの組成
物の電気的特性を向上させること、すなわちしき
い値電圧及び飽和電圧を下げることができる。ま
た()式中、n=1の化合物は非晶化合物であ
るが、n=2の化合物は広い範囲で、高温までネ
マチツク液晶相を示すので、組成物のN−Iを上
昇させるのに有効である。 つぎに本発明の化合物の製造法を示す。まず目
的物に対応するトランス−4−置換シクロヘキサ
ンカルボン酸を塩化チオニルを反応させて、トラ
ンス−4−置換シクロヘキサンカルボン酸クロリ
ドとし、ついでピリジン存在下3−クロロ−4−
フルオロフエノールと反応して目的の化合物を得
る。これを化学式で示すと 以下実施例により本発明の化合物の製造方法及
び使用例について更に詳細に説明する。 実施例 1 〔トランス−4−(トランス−4′−エチルシク
ロヘキシル)シクロヘキサンカルボン酸3−ク
ロロ−4−フルオロフエニルエステルの製造〕 トランス−4−(トランス−4′−エチルシクロ
ヘキシル)シクロヘキサンカルボン酸2.4g
(0.01モル)と塩化チオニル10mlをフラスコに入
れ、50℃に加温する。3時間で均一となる。過剰
の塩化チオニルを減圧にて留去する。残つた油状
物がトランス−4−(トランス−4′−エチルシク
ロヘキシル)シクロヘキサンカルボン酸クロリド
である。一方3−クロロ−4−フルオロフエノー
ル1.5g(0.01モル)をピリジン10mlにとかして
おいたものに先に得られた酸クロリドを加え、乾
燥トルエン100ml加え、よくふりまぜ、一晩放置
する。反応液を水にあけ、6N塩酸、2N水酸化ナ
トリウム、ついで中性になるまで水洗する。トル
エン層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後過してか
ら、トルエンを減圧にて留去し、残つた油状物を
エタノールで再結晶すると、目的のトランス−4
−(トランス−4′−エチルシクロヘキシル)シク
ロヘキサンカルボン酸3−クロロ−4−フルオロ
フエニルエステルが得られた。収量1.9g、収率
52%、その融点は84.7〜85.6℃、N−I点は66.0
℃であつた。 実施例 2〜11 実施例1に於けるトランス−4−(トランス−
4′−エチルシクロヘキシル)シクロヘキサンカル
ボン酸の代りに他のアルキル基を有するトランス
−4−(トランス−4′−アルキルシクロヘキシル)
シクロヘキサンカルボン酸又はトランス−4−置
換シクロヘキサンカルボン酸を使用して同様の操
作で第1表に示す()式に化合物を製造した。
これらの収率、物性値等を実施例1の結果と共に
第1表に示す。
非液晶物質に関する。 液晶表示素子は液晶物質が持つ光学異方性及び
誘電異方性を利用したものであるが、その表示様
式によつてTN型(ねじれネマチツク型)、DS型
(動的散乱型)、ゲスト・ホスト型、DAP型など
各種の方式に分けられ、夫々の使用に適する液晶
物質の性質は異る。しかし、いずれの液晶物質
も、水分、空気、熱、光等に安定でなければなら
ないことは共通しており、又室温を中心として出
来るだけ広い温度範囲で液晶相であり、更に表示
素子の様式に適した誘電異方性値(Δε)を有し
ていなければならない。しかし現在のところ、単
一化合物ではこの様な条件をみたす物質はなく、
数種の液晶化合物や非液晶化合物を混合して得ら
れる液晶組成物を使用しているのが現状である。 本発明の目的はこの様な液晶組成物の一成分と
して有用な、特にΔεの値を調節し、更に粘度を
低くするのに適した新規な液晶化合物を提供する
ことにある。 即ち、本発明は一般式 (上式中nは1又は2であり、Rは炭素数1〜10
のアルキル基を示す) で表わされるトランス−4−置換シクロヘキサン
カルボン酸3−クロロ−4−フルオロフエニルエ
ステル及びこれを少なくとも一種含有することを
特徴とする液晶組成物である。 本発明の化合物はΔεが+4程度であり、又粘
度が低く、組成物に加えることによりもとの組成
物の電気的特性を向上させること、すなわちしき
い値電圧及び飽和電圧を下げることができる。ま
た()式中、n=1の化合物は非晶化合物であ
るが、n=2の化合物は広い範囲で、高温までネ
マチツク液晶相を示すので、組成物のN−Iを上
昇させるのに有効である。 つぎに本発明の化合物の製造法を示す。まず目
的物に対応するトランス−4−置換シクロヘキサ
ンカルボン酸を塩化チオニルを反応させて、トラ
ンス−4−置換シクロヘキサンカルボン酸クロリ
ドとし、ついでピリジン存在下3−クロロ−4−
フルオロフエノールと反応して目的の化合物を得
る。これを化学式で示すと 以下実施例により本発明の化合物の製造方法及
び使用例について更に詳細に説明する。 実施例 1 〔トランス−4−(トランス−4′−エチルシク
ロヘキシル)シクロヘキサンカルボン酸3−ク
ロロ−4−フルオロフエニルエステルの製造〕 トランス−4−(トランス−4′−エチルシクロ
ヘキシル)シクロヘキサンカルボン酸2.4g
(0.01モル)と塩化チオニル10mlをフラスコに入
れ、50℃に加温する。3時間で均一となる。過剰
の塩化チオニルを減圧にて留去する。残つた油状
物がトランス−4−(トランス−4′−エチルシク
ロヘキシル)シクロヘキサンカルボン酸クロリド
である。一方3−クロロ−4−フルオロフエノー
ル1.5g(0.01モル)をピリジン10mlにとかして
おいたものに先に得られた酸クロリドを加え、乾
燥トルエン100ml加え、よくふりまぜ、一晩放置
する。反応液を水にあけ、6N塩酸、2N水酸化ナ
トリウム、ついで中性になるまで水洗する。トル
エン層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後過してか
ら、トルエンを減圧にて留去し、残つた油状物を
エタノールで再結晶すると、目的のトランス−4
−(トランス−4′−エチルシクロヘキシル)シク
ロヘキサンカルボン酸3−クロロ−4−フルオロ
フエニルエステルが得られた。収量1.9g、収率
52%、その融点は84.7〜85.6℃、N−I点は66.0
℃であつた。 実施例 2〜11 実施例1に於けるトランス−4−(トランス−
4′−エチルシクロヘキシル)シクロヘキサンカル
ボン酸の代りに他のアルキル基を有するトランス
−4−(トランス−4′−アルキルシクロヘキシル)
シクロヘキサンカルボン酸又はトランス−4−置
換シクロヘキサンカルボン酸を使用して同様の操
作で第1表に示す()式に化合物を製造した。
これらの収率、物性値等を実施例1の結果と共に
第1表に示す。
【表】
実施例 12(使用例1)
4−ペンチル−4′−シアノビフエニル 45%
4−ヘプチル−4′−シアノビフエニル 29%
4−オクチルオキシ−4′−シアノビフエニル
15% 4−ペンチル−4′−シアノターフエニル 11% なる組成の液晶混合物のN−I点は63.3℃、粘度
は20℃で46cp、誘電異方性は+12.4である。この
液晶混合物をケイ素でコーテイングし、ラビング
処理した酸化スズ透明電極を備えた2枚の基板を
組み立てた厚さ10μmのセルに封入して液晶セル
とし、25℃でその特性を測定したところ、しきい
電圧1.65V、飽和電圧は2.31Vであつた。 この液晶混合物90部に本発明実施例10のトラン
ス−4−ヘプチルシクロヘキサンカルボン酸3−
クロロ−4−フルオロフエニルエステル10部から
なる組成の液晶混合物のN−I点は48.8℃と低く
なつたが、粘度も20℃で38cp、誘電異方性は+
11.6と夫々低くなり、又しきい電圧は1.50V、飽
和電圧は2.10Vと低くなつた。 実施例 12(使用例) 4−ペンチル−4′−シアノビフエニル 51% 4−ヘプチル−4′−シアノビフエニル 32% 4−オクチルオキシ−4′−シアノビフエニル
17% なる組成の液晶混合物のN−I点は44.3℃、粘度
は20℃で40cp、誘電異方性は+12.4である。この
液晶混合物をケイ素でコーテイングし、ラビング
処理した酸化スズ透明電極を備えた2枚の基板を
組み立てた厚さ10μmのセルに封入して液晶セル
とし、25℃でその特性を測定したところ、しきい
電圧1.65V、飽和電圧は2.31Vであつた。 この液晶混合物90部に本発明実施例2のトラン
ス−4−(トランス−4′−プロピルシクロヘキシ
ル)シクロヘキサンカルボン酸3−クロロ−4−
フルオロフエニルエステル10部を加えた液晶混合
物のN−I点は50.3℃に上り、誘電異方性値は+
11.5、粘度は20℃で、37cpに下がつた。又しきい
電圧は1.55V、飽和電圧は2.20Vに下つた。
15% 4−ペンチル−4′−シアノターフエニル 11% なる組成の液晶混合物のN−I点は63.3℃、粘度
は20℃で46cp、誘電異方性は+12.4である。この
液晶混合物をケイ素でコーテイングし、ラビング
処理した酸化スズ透明電極を備えた2枚の基板を
組み立てた厚さ10μmのセルに封入して液晶セル
とし、25℃でその特性を測定したところ、しきい
電圧1.65V、飽和電圧は2.31Vであつた。 この液晶混合物90部に本発明実施例10のトラン
ス−4−ヘプチルシクロヘキサンカルボン酸3−
クロロ−4−フルオロフエニルエステル10部から
なる組成の液晶混合物のN−I点は48.8℃と低く
なつたが、粘度も20℃で38cp、誘電異方性は+
11.6と夫々低くなり、又しきい電圧は1.50V、飽
和電圧は2.10Vと低くなつた。 実施例 12(使用例) 4−ペンチル−4′−シアノビフエニル 51% 4−ヘプチル−4′−シアノビフエニル 32% 4−オクチルオキシ−4′−シアノビフエニル
17% なる組成の液晶混合物のN−I点は44.3℃、粘度
は20℃で40cp、誘電異方性は+12.4である。この
液晶混合物をケイ素でコーテイングし、ラビング
処理した酸化スズ透明電極を備えた2枚の基板を
組み立てた厚さ10μmのセルに封入して液晶セル
とし、25℃でその特性を測定したところ、しきい
電圧1.65V、飽和電圧は2.31Vであつた。 この液晶混合物90部に本発明実施例2のトラン
ス−4−(トランス−4′−プロピルシクロヘキシ
ル)シクロヘキサンカルボン酸3−クロロ−4−
フルオロフエニルエステル10部を加えた液晶混合
物のN−I点は50.3℃に上り、誘電異方性値は+
11.5、粘度は20℃で、37cpに下がつた。又しきい
電圧は1.55V、飽和電圧は2.20Vに下つた。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 一般式 (上式中nは1又は2であり、Rは炭素数1〜10
のアルキル基を示す) で表わされるトランス−4−置換シクロヘキサン
カルボン酸3−クロロ−4−フルオロフエニルエ
ステル。 2 一般式 (上式中nは1又は2であり、Rは炭素数1〜10
のアルキル基を示す) で表わされるトランス−4−置換シクロヘキサン
カルボン酸3−クロロ−4−フルオロフエニルエ
ステルを少なくとも一種含有することを特徴とす
る液晶組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11046081A JPS5813544A (ja) | 1981-07-15 | 1981-07-15 | トランス−4−置換シクロヘキサンカルボン酸3−クロロ−4−フルオロフエニルエステル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11046081A JPS5813544A (ja) | 1981-07-15 | 1981-07-15 | トランス−4−置換シクロヘキサンカルボン酸3−クロロ−4−フルオロフエニルエステル |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5813544A JPS5813544A (ja) | 1983-01-26 |
JPH0150694B2 true JPH0150694B2 (ja) | 1989-10-31 |
Family
ID=14536266
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11046081A Granted JPS5813544A (ja) | 1981-07-15 | 1981-07-15 | トランス−4−置換シクロヘキサンカルボン酸3−クロロ−4−フルオロフエニルエステル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5813544A (ja) |
Families Citing this family (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4502974A (en) * | 1982-03-31 | 1985-03-05 | Chisso Corporation | High temperature liquid-crystalline ester compounds |
US4550981A (en) * | 1982-09-30 | 1985-11-05 | Hoffmann-La Roche Inc. | Liquid crystalline esters and mixtures |
JPS6045549A (ja) * | 1983-08-23 | 1985-03-12 | Dainippon Ink & Chem Inc | 新規ネマチツク液晶化合物 |
CH660003A5 (de) * | 1984-04-16 | 1987-03-13 | Merck Patent Gmbh | Anisotrope verbindungen und fk-mischungen mit diesen. |
JPH0825957B2 (ja) * | 1985-03-12 | 1996-03-13 | チッソ株式会社 | ジフルオロ芳香族化合物 |
DE3676740D1 (de) * | 1985-05-22 | 1991-02-14 | Chisso Corp | Fluessigkristalline ester. |
JP5641286B2 (ja) * | 2010-03-29 | 2014-12-17 | Dic株式会社 | 透明絶縁性組成物 |
JP5811417B2 (ja) * | 2013-10-21 | 2015-11-11 | Dic株式会社 | 透明絶縁性組成物 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS52134978A (en) * | 1977-02-01 | 1977-11-11 | Fukutarou Komori | Fixing material adding antiiabrasion on friction material for braking of motorrcar |
-
1981
- 1981-07-15 JP JP11046081A patent/JPS5813544A/ja active Granted
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS52134978A (en) * | 1977-02-01 | 1977-11-11 | Fukutarou Komori | Fixing material adding antiiabrasion on friction material for braking of motorrcar |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5813544A (ja) | 1983-01-26 |
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JPH0150693B2 (ja) | ||
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