JPH01501042A - 拡大可能なバルーンを有する膨張カテーテル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 発明の名称 拡大可能なバルーンを有する膨張カテーテル［産業上の利用分野］ 本発明は拡大可能なバルーンを存する膨張カテーテルに関する。より詳しくは９ 本発明の膨張カテーテルは誘導カテーテルを通して伸びている誘導線にそって収 縮した心臓の冠状動脈中に導入することが可能であり、またバルーン拡大用媒体 をバルーン内部空間に導入するための膨張用媒体送給管と接続している形式のも のである。

［技術的背景］ この種の膨張カテーテルは西独特許公開公報（ＤＥ−Ｏ８）　３４４２７３Ｂに より公知となっていて、特に心臓の冠状血管の収縮部を拡大するために用いられ ている。このため広い内部空胴を有する誘導カテーテルは病人の鼠径部または肘 窩から身体の大動脈を通して心臓の冠状血管の欠陥部迄導入されるが、この場合 造影剤を間欠的に投与して、の透視法による心臓の冠状血管の状況およびその狭 窄状況の放射線観察は誘導カテーテルを用いて行われている。膨張カテーテルを 血管中に導入するために誘導カテーテルの先端が柔軟な細い誘導針をもまた誘導 線が心臓冠状動脈中の狭窄部に導入される。この場合誘導線の制御は自由に動く ことのできる湾曲している先端を回転することによつて行うことができる。膨張 カテーテルは次に外部から誘導レールとしての役目をする誘導線と誘導カテーテ ルによってバルーンが血管狭窄部に達する迄導入される。約５００〜１２００　 ｋＰａのゲージ圧に於て１回またはそれ以上吹込むことによりカテーテルは膨張 する。血管狭窄部を拡大した後で良好に固定化するためにバルーン拡大にかける 時間が長い方が短かい場合より有利なことが臨床的に知られている。従来公知の 膨張カテーテルを使用した場合、バルーンを膨張させている間は冠状動脈内の血 液の流れが遮断されるが、心臓筋肉中での血液の流れの遮断時間は３０−１２０ 秒をこえてはならない。

［発明が解決しようとする問題点〕 バルーン圧力で心臓の冠状動脈の狭窄部が拡大すると血管壁の層状構造が恐らく 損傷され、それにより併発症が生じる可能性がある。この併発症としては血管が 閉鎖した場合血管内壁層が切断したり、突出したりするため拡大後の血管が閉鎖 すること、およびまれには血管壁が引裂かれ、出血することである。バルーンが 拡大したり、拡大が取除かれた後で、上述の血管閉鎖を伴なう併発症がおこると 応急手術が必要になったり、患者の危険が増したりする。従って大きな冠状血管 を拡大するときは緊急手術の準備をして行うことが必要であり、そのため準備費 用と手術費用は（膨張カテーテルを使用した場合）実質的に高くなる欠点がある 。

従来公知の膨張カテーテルの、他の欠点はバルーン拡大中は血液の流れが遮断さ れるが、このため、下流の組織の血管への血液流入が低下することである。

上述した従来技術において１本発明の課題は血管拡大を行なった場合や併発症が 生じている場合に、充分な時間にわたり連続的に血流を確保し、しかも従来より も長い時間の拡大を可能とするカテーテルを作製することにある。

ｃ問題点を解決するための手段］ かかる本発明の課題は次のようにして解決された。即ちバルーンは管状バルーン 外壁と管状バルーン内壁からなり、バルーン内壁は少くとも軸方向の端でバルー ン外壁と結合しており、しかもバルーン外壁とバルーン内壁の間では膨張用媒体 送給管と結合し横断面が実質的に環状のバルーン内部空間が軸方向両端を貫通開 口した中心空胸部の周囲に形成されている。このようなバルーンを有する膨張カ テーテルにより本発明の課題は解決される。

［発明の効果］ バルーン内部空間と貫通中心空胴部により環状膨張使用すると、血管内の血液の 流れはカテーテルを膨張させている間も遮断されない。そのためカテーテル膨張 時間を著しく長くすることができる。このようにして拡大した血管壁に従来より 良好な固定化を生じさせ、また併発症の場合には手術を行なうまで時間を延ばす か、または更に血管壁が固定した後で手術なしですますこともできるという利点 がある。

【好適な実施の態様］ 本発明の目的にかなう好適な実施の態様においては、バルーン外壁とバルーン内 壁は合せ縫いないしスポット溶接方式で多数の点で互に結合しあい、柱状膨張体 を多数形づくっている。この柱状膨張体にガス又は液体を入れた後でも、中心部 に空胴を有する環状膨張カテーテルは剛性と膨張力の両方が充分高くなるように 保持されている。

本発明の目的にかなう好ましい形状や詳細な構造の特許請求の範囲の従属項中に 記載されている。なお請求項に付記した図面参照符号は、理解を助けるためであ り１本発明を図示の態様に限定する意図を必ずしも有しない。

即ち、該誘導線（１０）はバルーン中の中心空胴部（９）を貫通してのびている （第２項）。

該膨張用媒体送給管（１１）は長さ方向に延びている剛性化部材（１２）により 剛直になっている（第３項）。

該剛性化部材（１２）は剛性の線材（１２）である（第４項）。

該膨張用媒体送給管（１１）は軸方向のバルーン内部空間（３）に軸方向に延び ており、かつバルーン内部空間（３）のいくつかの導入口と接続している（第５ 項）。

該膨張用媒体送給管（１１）はバルーン内部空間（３）の外側に対して閉鎖して いる（第６項）。

該バルーン内壁（２）および該バルーン外壁（１）はいくつかの軸方向に延びて いる破線にそって互に結合している（第７項）。

該バルーン内壁（２）および該バルーン外壁（１）は多数の点（Ｂ）で合せ縫い 方式で結合している（第８項）。

該バルーン外壁（１）と該バルーン内壁（２）は非弾性材料からなる（第９項） 。

該バルーン外壁（１）と該バルーン内壁（２）は弾性材料からなる（第１Ｏ項） 。

該バルーン外壁（１）は弾性材料からなり該バルーン内壁（２）は非弾性材料か らなる（第１１項）。

該バルーン外壁（１）は非弾性材料からなり該バルーン内壁（２）は弾性材料か らなる（第１２項）。

軸方向の端（４，５）は膨張用媒体送給管（１１）の長軸に対して傾斜して存在 し、しかも膨張用媒体送給管（１１）と相対しているバルーン壁の軸方向長さは 膨張用媒体送給管（１１）と結合したバルーン壁の軸方向長さより短かい（第１ ３項）。

［図面の簡単な説明］ 本発明の実施例を図面を用いて以下に詳細に説明する。

第１図は本発明の膨張カテーテルの実施例の縦断面図、第２図は本発明の膨張カ テーテルの実施例の横断面図である。

〔実施例〕

縦断面図の第１図および横断面図の第２図に示された二重壁膨張カテーテルはバ ルーン外壁１を設けていて、このバルーン外壁１はそれぞれ必要に応じて弾性ま たは非弾性材料から作られ、実質的に二重壁膨張カテーテルの外壁管を形成して いる。バルーン外壁１と殆んど同心的にバルーン内壁２が設けられている。

バルーン内！！２は必要に応じて弾性または非弾性材料から作られている。バル ーン外壁１と同様にバルーン内壁２は実質的に管状をなしていて、バルーン外壁 １とバルーン内壁２の間にはバルーン内部空間３が形成されている。バルーン内 部空間３は１例えばバルーン外壁１とバルーン内Ｗ２の間の環状隙間であっても よい。バルーン外壁１とバルーン内壁２は軸端４および５に於て互に接着される か、溶接されているのでバルーン内部空間３は軸方向において閉鎖されている。

このようにして直径の大なるバルーン外壁１と直径の小なるバルーン内壁２によ り環状バルーンが形成されている。この場合例えば多数個所の軸方向および／ま たは半径方向に延在する接着または溶接によってバルーン外壁１とバルーン内壁 ２の間が（つついており、固定かつ安定化されている。

第１図および第２図に示された実施例ではバルーン外壁１とバルーン内壁２によ り形成された環状バルーンは多数の点（スポット）結合部６で合せ縫い方式によ り結合している。なおバルーン外壁１とバルーン内壁２の間で点結合部６は、互 に接着または溶接されていてもよい。このようにして膨張体はバルーン内部空間 ３を形成している杭状部分７からできている。いくつかの杭状部分７がある場合 、１つの杭状部分は他の杭状部分と互に結合しているが、結合してない部分８が あるので、この部分を通じてそれぞれの杭状部分７の間（即ちバルーン内部空間 ３）に二重膨張カテーテル拡大用の液体またはガスを導入することができる。

従って膨張カテーテルの環状バルーン外壁とバルーン内壁は膨張状態では９合わ せ縫い掛けぶとんに類似した構造になっている。定常状態ではバルーン内部空間 ３の内部圧はすべての杭状部分７において同一であるので、バルーン外壁１とバ ルーン内壁２をもつバルーンは１つの管状構造、詳しくは二重壁管構造をなして いる。これにより機械的強度と特有の固定化の両方が優れたものが得られる。バ ルーン内壁２は中心空胴部９の両端を開口した貫通状態になっている。この開口 した貫通中心空胴部９は膨張カテーテルの軸方向に伸びているので、膨張カテー テルが膨張した状態では。

この中心空胴部９を通り血液が流れることを可能にしている。

第１図および第２図にみられるように中心空胴部９を通り、誘導線１０がのびて いて、この誘導線１０はスライドガイドまたは誘導レールとしての役割りを果す 。

誘導線１０にそって、膨張カテーテルのバルーンは通常の管状誘導カテーテルに 誘導されて、希望する措置個所まで移動させることができる。この場合バルーン 内部空間３には移動中、膨張用媒体が充填されていないことが好ましい。そのた め膨張カテーテルのバルーンと中心空胴部９の半径方向の寸法は手術位置に到達 するまでの間は、第１図および第２図に示した寸法より小さくなっている。

第１図および第２図にみられるように膨張カテーテルのバルーン内に偏心位置に 貫入した膨張用媒体送給管１１があり、これは剛性を有し１図に示されていない 軸方向の誘導カテーテル内部において、バルーンの前進や後退に必要な力を伝え る働きをする。座屈強さを増し、剛直にするため、膨張用媒体送給管１１の内部 には第１図およびＮ２図に示されているような剛性の線材１２が設けられている 。好ましくは膨張用媒体送給管１１は軸方向の一端５から発してバルーン内壁２ およびバルーン外壁１の他の端４までのびていて、端４から充填媒体を送入する ための接続部までさらにのびている。膨張用媒体送給管と平行して、軸方向に間 隔をおいていくつかの互に直線上に点結合部６があって、これらの点結合部６に より、膨張用媒体送給管１１は、第２図に示したようにバルーン外壁１とバルー ン内壁２の間の環状空間部のなかに固定されている。さらに膨張用媒体送給管は バルーン外壁１およびバルーン内壁２との接触線１３および１４にそってバルー ン外壁および内壁と接着するか溶接されている。

Ｎ１図の左側の膨張用媒体送給管１１はＮ１図に詳細に示されていないが、その 外部表面にそって（周方向で）膨張カテーテルと結合していて、バルーン内部空 間３の外側に対して塞いでいる。第１図の右側の膨張用媒体送給管１１はその前 方の端１５で閉鎖されている。

前方の端１５にそって結合するための環状のふくらみが設けられており、バルー ン外壁１とバルーン内壁２はバルーン内部空間３を閉鎖するために互に結合して いる。

第１図および第２図から明らかなように膨張用媒体送給管１１は多数の孔１７に よりバルーン内部空間３と結合しているので媒体送給管１工中で圧縮された充填 用媒体は柱状部分７に入り、空の状態で折り重ねられていた管状バルーンを拡大 させると共に剛直にする。

バルーン内壁２が弾性材料から作られ、バルーン外壁１が非弾性材料から作られ ていると、膨張カテーテルのバルーンの外側の直径は充填媒体の圧力とは実質的 に無関係になる。かくしてバルーン外壁１は外形を維持する膜として働く。弾性 のあるバルーン内壁２は媒体が充填されていない状態では極めて小さい（小さな 表面を示す）。そしてバルーンから媒体を取除いた時は２弾性反作用により実質 的に直径を減少させる。

このようにして誘導カテーテルおよび／または血管を通して膨張カテーテルが前 進および後退する際、膨張カテーテルを移動することが容易になる利点がある。

バルーン内壁２が非弾性材料がら作られ、バルーン外壁１が弾性材料から作られ ている時は、バルーンの拡大は充填用媒体の充填圧力によって決まり、しかもこ の場合中心空胴部９の横断面はバルーンを媒体で充填した後でも圧力に拘わらず 実質的に一定に留まる。

バルーン外壁１とバルーン内壁２の両者が弾性材料で作られている時は充填用媒 体の充填圧が増加すると、上に外部膜、即ちバルーン外壁１が延びる。

バルーン内部空間３の容積が特に小さいため充填用媒体として溶液のかわりにＣ ｏ、Ｎｏのような迅速再吸収性ガスを利用してもよい。膨張カテーテルのバルー ン空間に例えば１／ｌＯ−の空気があると存寄であるが、１／１０−以下の量の Ｎ２０およびＣＯ２ならば迅速に吸収されるため殆んど無害である。また膨張用 媒体送給管ｌｌ内の空間を極端に小さくすることができる。このようにした場合 は、膨張カテーテルの上述した構造は僅かな圧力しか及ぼさない。このことから 高圧が必要でない場合は、二重壁環状バルーンを有する膨張カテーテルを使用す ることは殊に有効なことが判明した。従って石灰の沈着してない血管が縮小した 場合や従来のバルーンカテーテルを用いて既に狭窄を拡大した場合、しかも中心 空胴部をもたない通常のバルーンカテーテルを使用し、併発症があられれた場合 さえも同様に本発明のカテーテルは有効である。即ち、このような場合に上述し た膨張カテーテルを従来使用した一重壁のバルーンカテーテルのかわりに迅速に 使用して併発症を防止することができるし、また併発症が生じた場合は長期間固 定させるか手術まで固定化させるという利点がある。

手続補正書（自発） 昭和６３年１２月２６日

Claims (13)

【特許請求の範囲】
1. （１）誘導カテーテルを通して伸びている誘導線にそって狭窄した心臓の冠動脈 中に導入することが可能であり，かつバルーン拡大用媒体をバルーン内部空間に 導入する送給管と接続している拡大可能なバルーンを有する膨張カテーテルであ って， バルーンは管状バルーン外壁と管状バルーン内壁からなり， 該バルーン内壁は少くとも軸方向の両端において，該バルーン外壁と結合してお り， 該バルーン外壁と該バルーン内壁の間には膨張用媒体送給管と接続した横断面が 実質的に環状のバルーン内部空間が軸方向両端の閉口した中心空胴部の周りに形 成される ことを特徴とする膨張カテーテル。
2. （２）該誘導線（１０）がバルーン中の中心空胴部（９）を貫通してのびている ことを特徴とする請求項第１項記載の膨張カテーテル。
3. （３）該膨張用媒体送給管（１１）が長さ方向に延びている剛性化部材（１２） により剛直になっていることを特徴とする請求項第１項または第２項記載の膨張 カテーテル。
4. （４）該剛性化部材は剛性の線材（１２）であることを特徴とする請求項第３項 記載の膨張カテーテル。
5. （５）該膨張用媒体送給管（１１）は軸方向のバルーン内部空間（３）に軸方向 に延びており，かつバルーン内部空間（３）のいくつかの導入口と接続している ことを特徴とする請求項第１〜４項の何れかに記載の膨張カテーテル。
6. （６）核膨張用媒体送給管（１１）はバルーン内部空間（３）の外側に対して閉 鎖していることを特徴とする請求項第１〜５項の何れかに記載の膨張カテーテル 。
7. （７）該バルーン内壁（２）および該バルーン外壁（１）はいくつかの軸方向に 延びている破線にそって互に結合していることを特徴とする請求項第１〜６項の 何れかに記載の膨張カテーテル。
8. （８）該バルーン内壁（２）および該バルーン外壁（１）は多数の点（６）で合 せ縫い方式で結合していることを特徴とする請求項第１〜６項の何れかに記載の 膨張カテーテル。
9. （９）該バルーン外壁（１）と該バルーン内壁（２）は非弾性材料からなること を特徴とする請求項第７項または第８項記載の膨張カテーテル。
10. （１０）該バルーン外壁（１）と該バルーン内壁（２）は弾性材料からなること を特徴とする請求項第７項または第８項記載の膨張カテーテル。
11. （１１）該バルーン外壁（１）は弾性材料からなり該バルーン内壁（２）は非弾 性材料からなることを特徴とする請求項第７項または第８項記載の膨張カテーテ ル。
12. （１２）該バルーン外壁（１）は非弾性材料からなり該バルーン内壁（２）は弾 性材料からなることを特徴とする請求項第７項または第８項記載の膨張カテーテ ル。
13. （１３）軸方向の端（４，５）は膨張用媒体送給管（１１）の長軸に対して傾斜 して存在し，しかも膨張用媒体送給管（１１）と相対しているバルーン壁の軸方 向長さは膨張用媒体送給管（１１）と結合したバルーン壁の軸方向長さより短か いことを特徴とする請求項第１〜１２項の何れかに記載の膨張カテーテル。