JPH01500803A - 物質、特に薬用物質の注射装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 物質、特に薬用物質の注射装置 本発明は、物質、特に薬用物質の注射装置に関するものである。さらに詳しく言 えば、この装置は、注射液体に溶解させた状態での安定性が悪い有効成分を自動 的に注射する、または極めて迅速に注射するための注射装置に関するものである 。

経皮注射によって投与される薬用物質の多くは、注射に適した溶剤に溶解または 分散させた場合、安定性が悪いか低下する。これらの物質は乾燥状態、凍結乾燥 状態または湿った濃縮状態に維持しておかなければならない。注射をする際には 、先ず、一般に、注射器の針によって容器または小瓶の蓋に穴を開け、注射用液 体賦形剤を乾燥物質と接触するように移し替えて賦形剤中に上記物質を溶解させ 、次いで、注射器内で投与量の溶解した薬剤を吸引して、注射する。

この操作は複雑であり、溶解時間は物質によって変わるので操作に時間が必要で ある。しかし、この時間は、緊急の場合、専門家にとってさえ、障害となる。

まして、一般に自動注射器を使用しなければならない場合、例えば、化学兵器も しくは生物兵器による攻撃を受けて、兵士もしくは市民を保護しなければならな いといった場合には、使用者の大部分が上記の複雑な操作を殆ど実施することが できないので、上記のような溶解時間待っているということを期待することはで きない。

本発明は、上記の欠点を解決して、乾燥状態または少なくとも濃縮状態に維持さ れている薬用物質を注射によって、必要ならば自動注射によって、迅速に投与す る方法を提案するものである。

本発明の対象とする薬用物質の注射装置または自動注射装置は、液体賦形剤を入 れる第１の室と、少なくとも一つの溶解または希釈すべき薬用物質を分散状態で 収容した第２の室とを組み合わせて備え、上記第２の室は上記第１の室から流入 した液体賦形剤が流れるように内部（Ｊ配置されており、さらに、第１の室から 上記液体を流出させ且つ上記薬用物質を確実に素早く溶解または希釈させる拡散 軌道を介して上記第２の室を通過させる手段が設けられており、上記第２の室か ら流出した液体は例えば針等の注射手段によって直ちに注射されるようになって いることを特徴としている。

本発明の好ましい特徴によると、第２の室内の空間の容積は、この空間を通過す る液体の容積よりかなり小さい。

本発明によると、第２の室内の液体用の軌道は、注射器の入口と出口の間で第２ の容器を液体が直接通過するのを防止し且つ」−記液体が上記第２の室に含まれ る薬用物質と接触して移動するようになっている。

本発明の特に好ましい実施態様では、第２の室には球、繊維またはその他の固体 の粒子が充填されており、これらの粒子間を溶解すべき薬用物質が占めている。

従って、第１の室から流入した液体は分散され、充填された球の間に形成された 間隙を通過し、球の間に保持された薬用物質を徐々に且つ迅速に溶解させる。

上記の球または粒子は乾燥または濃縮された薬用物質によって被覆されているの が好ましい。

その結果、例えば、−回の薬の投与のための服用量のような比較的少ない量の液 体で薬用物質全体を溶解させることができる。これによって、第１の室内に含ま れる空気、すなわち、特に装置が自動注射型である場合、注射の開始時に空気が 注射される危険を最少にすることができる。

本発明の装置は、後部のピストンまたはその類似手段とともに滑動する注射器の 本体の形態をした第１の液体収容室を形成する第１の容器と、この第１の容器の 前方に位置して必要に応じて滑動する一定容積の第２の室を形成する第２の容器 と、第１の容器のピストンに駆動手段が作動したときＩＪ第１の室から流出した 液体を第２の室に移動させることができる針手段等の殺菌手段とを、好ましくは 細長い本体に、設けることによって、従来の構成要素を使用することができる。

３従って、例えば、第１の室のピストンの反対側の端部と第２の室の後端部とを 穴を開けることのできる膜によって閉鎮し、両端が尖った針を、これら２つの穴 を開けることのできる膜の間に配置して、ピストンが第１の容器内を移動する前 に、先ず最初に上記駆動手段が第１の容器を第２の容器の方に押した時に上記両 方の膜に穴を開けるようにすることができる。

他の実施態様では、上記の移動針の一端のみを尖らせ、この針を第１の容器の前 端部か第２の容器の後端部に固定させることができる。

本発明のその他の利点及び特徴は、添付図面を参照ｊ−た以下の実施例の説明か らより明瞭になるであろう。しかし、以下の説明は、本発明を何ら限定するもの ではない。

第１図は、本発明の装置の第１の実施態様の概略図であり；第２図は、本発明の 装置の第２の実施態様の概略図である。

第１図に示した本発明の装置は、自動注射型の装置を示している。例えば、第１ の室を形成する第１の容器として使用することができる注射器を先ず前進させた 後に、注射器の中に含まれた液体を注射器の前方端部から流出させるようにした 駆動機構の詳細については、１９８１年７月１５Ｌ］に出願されたフランス国特 許願８１．１３７３７号（公開第２．５０９．６１５号）に記載されている。

本発明の装置は、上記の特許に記載されている駆動装置１８を管状の本体１内に 備えている。

この管状の本体１内には、第１の容器２Ｌ第２の容器６が後方から前方へ滑動す ることができるように順番に装着されている。第１の容器２は、円筒形で、その 後端部には容器２内を滑動することのできるピストン３を備え、前端部には穴を 開ける。−とのできる膜を形成するゴム製の気密性の蓋４を備えていて、薬用物 質を溶解させるための液体賦形剤が充填される第１の室５を画成している。第２ の容器６もまた円筒形であり、その内部容積は一定である。この第２の容器６は その前端部に容器６の内部と連通ずる注射針７を備え、後端部には穴を開けるこ とのできるゴム製の膜８を備えていで、第２の室９を画成している。この室内は 、図示したように、ガラス球１０で完全に充填されている。

このガラス球の直径は、０．５から２．５薗であることが好ましい。

ガラス以外の別の材料、特に、プラスチック材料や合成材料を使用することもで きる。また、その粒子は、球形以外の別の形でもよい。

これらの球は、投与される、凍結乾燥した薬用物質によって被覆されている。

Ｆｌ：４と８との間には、軸方向に釘１２を備えた滑動部材１１が配置されてい る。この針は、滑動部１１の両側から突出し、ぞの両端は、各々、斜めに切断さ れている。

未使用時には、この装置は第１図に示した位置関係にある。

この位置は、容器６を引き込んだ位置に引き戻して針７が管状本体】に設けた前 方の穴１３から外に出ないようにするための、例えば小さなバネによって維持す ることができる。

この装置は、以下のように作動する。

注射を実施しなければならない時には、使用者は本体１の孔１３の開いた前端部 を身体の部分に当てて、それ自体公知の方法で駆動手段１８を作動させる。この 駆動手段は、容器２を押して前方に移動させる。この前方移動運動によって、針 １２によって膜４と８とに穴が開けられ、第２の容器６が前方に移動し、その結 果、２つの室５と９が針１２によって連通した瞬間に針７が身体に入る。これら の動作は所定の抵抗及び摩擦に従って、所定の順番で連続して行なわれるか、も しくは同時に行なわれる。容器６が前方位置に達すると、駆動手段１８の作用に よって容器２内でピストン３が押されて移動し、それによって、液体５が針１２ を通過し７て室９へと急速に入る。

この室内で、液体は、球の隙間に、よ−、で形成された複雑な通路中に均一に分 散する。従、）で、球を被覆している物質全体を迅速且つ均一に溶解させる。

必要ならば、針１２によっていくつかの球が粉砕される危険を防ぐ手段を備える こともできる。これは、例えば、穴を開けることができる膜８の内表面を適切な 形状にすることによって実施される。

第２図に示した別の実施態様では、針１２を備える滑動部材１１の代わりに針１ ２が貫通した滑動部材１４が用いられている。

この部材１４は、容器２の本体と一体になっており且つその前方壁を形成してい る。薄い膜１５は未使用時には液体５が針１２内を通過するのを防ぎ、ピストン ３の移動によって圧力が大きくなった時には穴が開けられるようになっている。

また、第２の容器６は、前方の壁１６を備えており、両端が斜めに切断された注 射針１７がこの壁を貫通している。内側の膜１８は、上記の膜１５と同様に、未 使用時には第２の容器６の内部の第２の室９と針１７とが連通するのを防ぎ、液 体が到達；−だ時には、移動して穴が開けられる。

この実施態様では、注射針を気密性の蓋によって覆う必要がなく、従って、蓋を 外すという予備の操作を行わなくてよい。

ガラス球１０等の粒子に薬用物質を被覆する操作は容器６の内部で実施すること もできるが、容器６の外部で実施した後、製造ロフトごとに各容器に充填するよ うにしてもよい。薬用物質は種々の方法、例えば、製造現場での凍結乾燥、散布 、まぶし２、混合等の方法によって、球や粒子の表面に堆積させることができる 。

また、相溶性の無い互いに異なる物質で被覆した粒子を混合することもできる。

これは、これらの物質が乾燥状態に保たれているため、液相であれば明らかに相 溶性の無いことから生じる変性が防止される。

また、液体５自体が、溶液状態で、他の活性物質を含むことができることは言う までもない。

また、粒子を乾燥した物質で被覆する代わりに、注射の際に液体賦形剤に注射さ れる活性物質の濃縮溶液または懸濁液で湿らせておくこともできる。

さらに、初期に室９内にある空気の容積は、この室の内容積と球および上記物質 の合計容積との差に等しく、この容積は、最初に、注射の全期間または大部分の 期間において、比較的一定の濃度となるように、液体を通過させなければならな いため、０ではないが、小さいということは理解できよう。

本発明の別の実施態様では、上記の球の代わりに、溶解させる前には活性物質を ほぼ空間に均一に分配でき且つ第２の室を液体が通過する際には液体が特別な通 路ではなく容積全体を通過できるような粒子以外の他の構造の充填手段、例えば 、格子、網、孔または等を用いることができる。

以、ヒ、特殊な実施態様によ−、て本発明４説明したが、もちろん、本発明はそ れらに何ら限定されるものではなく、本発明の範囲及び精神を逸脱しない限り、 形状と材料を種々変炉することができるものである。

宝Ｅ！調査報告 ＳＡ　１８９６６

Claims (8)

【特許請求の範囲】
1. １．液体賦形剤を入れる第１の室（５）と、少なくとも一つの溶解もしくは希釈 すべき薬用物質を室内に分散させて入れる第２の室（９）とを組み合わせて備え 、この第２の室（９）は、上記の第１の室（５）から流出した上記液体賦形剤が 流れるように内部に配置されており、さらに、上記液体を上記第１の室（５）か ら流出させ且つ薬用物質を確実に素早く溶解または希釈させる分散された通路を 通って上記第２の室を通過させるように移動させる手段を備えており、上記第２ の室（９）から流出した液体が注射手段（７）によって直ちに注射されるように なっていることを特徴とする薬用物質を注射するまたは自動的に注射する装置。
2. ２．上記の第２の室（９）に固体粒子（１０）が充填されており、これらの粒子 間に上記の溶解すべき薬用物質が存在していることを特徴とする請求項１に記載 の装置。
3. ３．上記粒子（１０）が乾燥された薬用物質または濃縮された薬用物質で被覆さ れていることを特徴とする請求項２に記載の装置。
4. ４．上記の粒子が球であることを特徴とする請求項１から３のいずれか１項に記 載の装置。
5. ５．上記の第２の室に粒子ではない構造物、特に、格子、布、もしくは網等が充 填されていることを特徴とする請求項１に記載の装置。
6. ６．上記液体を入れる第１の容器（２）と、上記薬用物質を入れる第２の容器（ ６）と、駆動手段（２）が作動した際に駆動手段によってピストンもしくは類似 の手段（３）が作動して、上記第１の容器内の第１の室の容積を小さくして第１ の容器中に収容された第１の室から流出した液体を上記第２の容器（６）内の第 ２の室と連通させる上記２つの容器の間の手段（１１、１２、１４）とを本体に 有することを特徴とする請求項１から５のいずれか１項に記載の装置。
7. ７．上記第１の容器の前端部と上記第２の容器の後端部が、針（１２）によって 穴が開けられる膜によって形成されていることを特徴とする請求項６に記載の装 置。
8. ８．上記第２の容器（６）は、バネ手段によって滑動し、且つ静止状態に保持さ れることを特徴とする請求項６もしくは７に記載の装置。