JPH0147850B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、リレー又は小型接触器等の電気部品
保持装置に関する。

背景技術 電気部品保持装置は、リレー又は小型接触器等
の特別の装置を収容し、上部の接続端子に対向し
てその下方区域に矩形開口を有する中空多面形状
のケーシング及びカバーを備えている。その開口
には大体矩形状の取り外し可能な底部により密閉
され、底部はケーシング上の保持手段と協働する
ようにされた固着手段と取り外し可能なかぎ掛け
手段とを備え、かぎ掛け手段は外側に配設されか
つ標準化された矩形断面の金属レールの一対の平
行フランジと協働するようにされている。

かかる従来の装置において、カバーは、ケーシ
ングの側面脚にカバーが固着されるような大きい
寸法を有する底基板である。カバーの製造に要す
る材料の量は、比較的重要でない機能の割りには
多く用いられるので、カバーのコストを高する。
ケーシングとカバーとの固着手段は、ケーシング
の寸法がレールの幅が小さいときには使用され得
ない。

発明の概要 従つて、本発明の目的は、底部とケーシングの
両方を造るのに必要なプラスチツク材の量を少な
しつつ、従来の一般構成を利用する電気部品保持
装置を提供することにある。

発明の効果 本発明によれば、ケーシング及び底部が熱塑性
材により作られ、底部にはケーシングの一対の第
１対向側壁間の距離よりも小さい幅の一対の底部
フランジないし垂片を有し、底部フランジ各々
は、底部フランジが延びる平面に平行する平面内
で延びる接続条片によつて互いに接続される一対
の弾性アーチ断面形状部を備え、接続条片はレー
ルの各フランジと協働するようになされる第１の
かぎ掛け用フツクを備え、底部はさらに、壁部に
直角な方向に延びるケーシングの第２の一対の側
壁の対向下方区域においてフランジと協働するよ
うになされる第２の固着用フツクを備えることに
よつて、リレー又は小型接触器等の電気部品を所
定のレール上に堅固に保持し、体積の割には高圧
荷重に耐え得る保持装置が得られる。

本発明によれば、底部の嵌合を助けかつケーシ
ングと底部の組立体の剛性を改善し、構造部品の
剛性は、その寸法が小さくなると該寸法について
増大する。尚、成形時には、このような薄いプラ
スチツク部品、すなわち、表面単位当り高圧荷重
を受けるプラスチツク部品に生ずるプラスチツク
流動現象に特に注意を払うことが重要である。

実施例 本発明の実施例について図面を参照しつつ説明
する。

第１図は固着用レール２が延びる平面にて一部
破断した本発明による電気部品保持装置の立面図
であり、第２図の平面PP′で破断した横断面で示
される。電気部品保持装置１は、小型接触器、リ
レー等の電気部品を保持する装置であつて、標準
化された矩形断面形状のレール２へ固着される。
電気部品保持装置１は、ケーシング５０及び底部
５からなり、ケーシング５０の電気部品を密閉後
嵌合されるようになされている。ケーシング５０
は第２図、第５図及び第６図に示される如く中央
平面TT′の両側に対称的に配設される一対のケー
シング半部分４，４より構成される。ケーシング
５０は第１図に示される如く中央平面PP′の両側
に対象的に配される一対のケーシング半部分４，
４より構成されてもよい。底部５は、接続端子を
備えかつカバーとなるケーシングの前側６に対向
する（第１図及び第６図参照、底部は横断面で示
されていない）。ケーシング５０は薄壁を有する
単一体で構成してもよい。なお、平面TT′はま
た、レールのフランジ２３，２４が延びかつレー
ルの縦軸線YY′（第１図）を貫通する平面に対し
垂直である。

電気部品保持装置の内側へ取り付けられる電気
部品は底部をケーシング５０から取り外した後、
矢印Ｆ方向に底部ハウジング７内に挿入され、つ
いで底部は再び、これを収容するようにしたケー
シングの長方形開口６０内に嵌合される。

第２図は、第１図の矢印Ｆと反対方向より見た
底部５の平面図を示す。底部５は、内設されるリ
レーの例えば電磁石６５を保持又は保持を助ける
平面TT′に平行に底部ハウジング７を備え、さら
にハウジングと一体でかつその両側に配設される
一対の底部フランジ８，９を有する。第３図に示
すように、底部フランジ８，９は夫々の自由端１
０，１１に夫々一対の弾性的に可撓性なアーチ断
面形状部１３，１４と１５，１６を含む。第２図
に示すフランジの各々はケーシングの長手方向す
なわちレールの伸長方向に直角な方向に延び、そ
の幅ａはケーシングの第２対向側壁５１，５２間
の距離すなわち幅ｂよりも小さい（第１図も参
照）。

アーチ断面形状部の端部は、図面の底部の方
へ、すなわち、電気部品保持装置の内側スペース
にまで及び、湾曲して前面６と反対の方向へ延び
る。アーチ断面形状部の端部は、夫々接続片１
７，１８により互いに接続され、これら接続条片
は両方共、レールに平行に延び、さらに、ケーシ
ングの下方区域５８，５７が位置する中央平面
RR′に平行となつている。

接続条片の各々には、第２図の中央平面TT′の
方へ面する表面に夫々第１フツク１９，２０が平
行に設けられている。

第１フツク１９，２０は、底部フランジ８，９
（第４図参照）の外面２１，２２と共にフランジ
２３，２４を挾持して、電気部品保持装置の底部
５を標準化されたレール２のフランジ２３，２４
に固着するために設けられている。

第１図及び第５図の右半分に示すように各ケー
シング半部分３，４には、底部５と一体をなす２
対の第２フツク２７，２８及び２９，３０が係合
する切欠２５，２６を備える。これら切欠は、第
５図の左半分に示すように内側突起６１，６２と
して設けられてもよい。かかる切欠２５，２６及
び内側突起６１，６２は固着手段を構成する。

底部のケーシングへの嵌着、着脱固着用の２対
の第２フツクは、底部ハウジング７を一体に形成
した弾性材よりなり、壁部弾性部分３１，３２及
び３３，３４に設けられかつ、底部ハウジング７
の対向端部７′，７″に突出して配設される。

弾性材よりなる壁部弾性部分３１，３２及び３
３，３４はフランジ８，９と平行な方向へ延長し
かつ、各々傾斜部分すなわち突出曲り４３，４４
を形成する後退曲形状部分３９，４０，４１，４
２を介して符号３５，３６，３７，３８で示す可
撓のアーチ断面形状部の可動区域へ接続される。

突出曲り４３，４４は、フランジ９と２つの壁
部弾性部分３１，３２との間にて夫々空間４５，
４６を置いて位置される。従つて、弾性材部分は
平面RR′において荷重が加わると移動できる。

底部５がケーシング５０の開口６０に嵌合する
と、第２フツク２７，２８，２９，３０は後退し
て切欠２５及び２６に係合し又は突起６１，６２
を横断して、底部５及びケーシング５０は互に固
着、係合する。このような係合は、後退曲形状部
分３９，４０，４１より可能となる。

底部５及びケーシング５０が係合した電気部品
保持装置が矢印Ｆと反対の方向へ前進してレール
２に達すると、かぎ掛け用の第１フツク１９，２
０は、アーチ断面形状部１３，１４及び１５，１
６の弾性及び、かぎ掛け用フツクの外面の傾斜面
の存在により、後方かつ外方に移動する。

このような第１フツクの後退により、可動区域
３５，３６，３７，３８が移動して後退曲形状部
分３９，４０，４１，４２を上記変形と反対方向
に曲げまた変形させることになり、それで、第２
フツク２７，２８及び２９，３０の切欠２５，２
６内へ又は突起６１，６２への係合がさらに確実
となり底部はケーシングにかなり剛的に固定され
る。これが重要なのは、電気部品保持装置とレー
ルとが任意に分離されると、第１フツク２０，１
９が開放して底部５及びケーシング３，４が不用
に分離されないようにするためであり、さらにま
た、レールへの嵌着後、荷重が第２フツク２７，
２８，２９，３０へ連続的に伝達されると、底部
すなわちケーシング材のプラスチツクの滑りを補
償する。

第２図の如く圧力荷重を矢印Ｇ及びＨ方向に接
続条片１７，１８に対し加えることによつて、電
気部品保持装置がレールから分離されると、取り
外し可能な底部はケーシングから後退され、事実
このような荷重により後退曲形状部分３９，４
０，４１，４２を移動させかつ曲げて、それで壁
部弾性部分３１，３２２，３３，３４は矢印Ｋ及
びＪの方向へ内方に弾性的に変形し、第２フツク
２７，２８，２９，３０は切欠又は突起から離脱
するので、例えば、電磁石コイルの交換の際、底
部の取り外しがきわめて容易になる。

ケーシングが２つの部分より成る第２図の場
合、２つのケーシング半部分３，４の接続面は平
面TT′を通過し、それで第２フツク２７，２８，
２９，３０を固着することによつて横方向（すな
わち、矢印Ｊ及びＫと反対の方向）に加わる荷重
は、ケーシングの下方区域５７，５８を曲げ又は
開放するために横方向（すなわち矢印Ｇ及びＨと
反対の方向に荷重力を補強しない。第３図に示す
ようにケーシングの開口６０に隣接する下方区域
６６に、アーチ断面形状部から延びてケーシング
に接触しないように第２対向側壁に〓間６３，６
４を設けるのが好ましく、これにより、構造がさ
らにコンパクトになりケーシングの所要材料の使
用量が少なくなる。

上記取り外し可能な底部が特に有利なのは、第
６図に示すようにケーシングの横寸法ｃがレール
の横寸法ｄとほぼ同じ場合である。

【図面の簡単な説明】

第１図は固着用レールが延びる平面にて一部破
断した本発明による保持装置の立面図、第２図は
本装置の取り外し可能な底部の平面図、第３図は
TT′に垂直な中央平面PP′で破断した底部の平面
断面図、第４図は底部の外平面図、第５図は平面
SS′で破断した装置のケーシングの側断面図、第
６図はケーシングと底部が互いに固着されている
装置の斜視外面図である。 主要部分の符号の説明、１……電気部品保持装
置、２……レール、３，４……ケーシング半部
分、５……底部、７……底部ハウジング、８，９
……底部フランジ、１３，１４，１５，１６……
アーチ断面形状部、１７，１８……接続条片、１
９，２０……第１フツク、２７，２８，２９，３
０……第２フツク、２３……レールのフランジ、
２５，２６……切欠、３１，３１，３３，３４…
…壁部弾性部分、５０……ケーシング、５１，５
２……第２対向側壁、５３，５４，５５，５６…
…第１対向側壁、６０……開口、６５……電磁
石、６１，６２……突起。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ フランジを有したレール上に着脱自在な電気
   部品保持装置であつて、上部に設けられた接続端
   子に接続された電磁石等の電気部品を収容するケ
   ーシング及び底部からなり、 前記ケーシングは、前記レールの伸長方向にお
   いて互いに距離ｂだけ離間した少なくとも２つの
   第１対向側壁と前記第１対向側壁に直角に伸長し
   た２つの第２対向側壁とを有し、前記第１及び第
   ２対向側壁は前記ケーシングの下部に開口を画定
   し、前記開口の第１対向側壁の下部に配置されか
   つ前記第２対向側壁に直交する方向に伸長する固
   着手段とを有し、 前記底部は、熱可塑性材料からなりかつ前記開
   口を閉塞する矩形状をなしかつ前記ケーシングの
   対向側壁間の距離ｂよりも狭い幅ａを有する同一
   平面に伸長する一対の底部フランジを有し、 前記底部フランジは、同じく熱可塑性材料から
   形成されかつ互いの向かい合う方向に伸長し、前
   記底部フランジの各々は一対の可撓性のアーチ断
   面形状部を有して前記底部フランジの伸長する平
   面に平行な平面Ｒ上に伸長する接続条片によつて
   互いに接続されており、前記接続条片の各々は前
   記レールの前記フランジの各々に協働する第１フ
   ツクを有しており、前記底部は、前記固着手段に
   係合するようになされた第２フツクを有している
   ことを特徴とする電気部品保持装置。 ２ 前記底部は、電磁石等の電気部品の前記底部
   への固着を助けるように少なくとも二対の対向壁
   を有する底部ハウジングを有しており、前記底部
   ハウジング中において前記第１及び第２フツクが
   互いに直交する方向、すなわち方向Ｇ，Ｈ及び
   Ｋ，Ｊへ可撓的に移動自在であり、かつ前記底部
   ハウジングの対向壁上に配置されていることを特
   徴とする特許請求の範囲第１項記載の装置。 ３ 前記第２フツクは前記底部ハウジングから伸
   長する壁部弾性部分上に形成され、壁部弾性部分
   は前記アーチ断面形状部の可動区域へ接続され、
   前記壁部弾性部分は前記底部ハウジングの方へ面
   する突出曲りを形成する後退曲形状部分を介し前
   記アーチ断面形状部へ接続され、かつ前記底部フ
   ランジと前記底部ハウジングとの間に配設されか
   つ反対圧力荷重Ｇ，Ｈを前記第１フツクに加えて
   前記第１フツクを開放して前記第２フツクを方向
   Ｊ，Ｋと反対の方向へ移動させ、前記反対圧力荷
   重を前記第１フツクに対して方向Ｇ，Ｈと反対の
   方向に加えると前記第２フツクを方向Ｊ，Ｋへ互
   いに移動させることを特徴とする特許請求の範囲
   第２項記載の装置。 ４ 前記ケーシングは前記ハウジングを貫通しか
   つ前記レールの伸長方向と平行して延びる接続面
   に沿つて互いに接合される一対のケーシング半部
   分からなり、前記ケーシング半部分は内方に延び
   る第１対向側壁において前記第２フツクと協働す
   るフランジを有する切欠又は内側突起を有するこ
   とを特徴とする特許請求の範囲第１項記載の装
   置。 ５ 前記開口に隣接する前記ケーシングの下方区
   域は前記アーチ断面形状部が部分的に伸長する〓
   間を有することを特徴とする特許請求の範囲第１
   項記載の装置。