JPH0147584B2 - - Google Patents

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JPH0147584B2
JPH0147584B2 JP59050186A JP5018684A JPH0147584B2 JP H0147584 B2 JPH0147584 B2 JP H0147584B2 JP 59050186 A JP59050186 A JP 59050186A JP 5018684 A JP5018684 A JP 5018684A JP H0147584 B2 JPH0147584 B2 JP H0147584B2
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JP
Japan
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nonwoven fabric
fiber
elongation
fibers
refractive index
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JP59050186A
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Akira Futaki
Hirobumi Iwasaki
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
<技術分野> 本発明は、ポリエチレンテレフタレート長繊維
不織布に関する。より詳しくは、緻密な繊維密度
を有し、弾性に富み、外力に対して、伸びの異方
性が改善された嵩高性不織布に関する。 <従来技術> 一般に、スパンボンドのような長繊維不織布に
おいて、嵩高性不織布を得るには、長繊維ウエブ
をニードルパンチ加工することが知られているが
長繊維ウエブの場合は短繊維の場合と異なつて、
種々の問題を有する。例えば、長繊維のために局
所的な動きが拘束されて上下、且つランダムに交
絡しにくい。このために、繊維密度(単位体積中
の繊維量)を下げて嵩高性不織布を得ようとして
も得られにくく、交絡を強化するために、ニード
ルパンチ回数を増加した場合は、繊維が切断され
て強力が低下するという問題が発生する。短繊維
のウエブ形成の場合、各方向に繊維をランダムに
配列形成することが容易であるのに対して、スパ
ンボンド法のような長繊維ウエブの場合は、製法
上これが比較的困難である。スパンボンド法によ
る不織布は、強力ならびに伸度が、方向によつて
大きな差を有するのが通常である。一般にタテ方
向(機械方向)の強力が、ヨコ方向より大であ
り、その繊維配列の異方性に起因するタテ/ヨコ
の破断強力比は通常2〜3である。一方破断伸度
は強力の弱いヨコ方向が高い値を示す傾向にあ
る。かかる現状の不織布にニードルパンチを行つ
ても交絡度が充分にあがらず、交絡を強化するた
めにパンチ回数を増加すると前記繊維破断による
強力低下が発生する他、局部的に大きな空隙を有
し且つ異方性の一層拡大したものとなる。すなわ
ち不織布構造として粗な構造のものとなり弾生回
復の劣つたものとなる。 不織布では一般にタテ、ヨコ方向共に伸び易い
もの、逆にタテ、ヨコ方向共に伸びにくいものの
いずれかが種々の用途に対応出来て好ましい。一
方、タテ、ヨコ方向のどちらかが伸びて、他方が
伸びにくいものは特定用途を除いて好ましくな
い。最近、緻密な構造で且つ、弾性に富んだもの
で、タテ、ヨコ方向のどちらも同様に伸び易い不
織布が熱望されている。然も使用時における比較
的外力が小なる場合は、タテ、ヨコ方向共に同程
度伸びにくく(ヤング率が大)、成型加工等の大
なる外力を付加する場合には、タテ、ヨコ方向共
に同程度に伸びるものが望まれている。従来の長
繊維不織布でかかる物性を持たせることは、上述
のごとき理由から極めて困難であつた。かかる特
性を有する不織布を得るために繊維の捲縮又は収
縮挙動に着目し前記目的のためにこれらの繊維が
如可なる利点をもたらすかについて検討した。潜
在性捲縮長繊維としてポリエステル共重合体との
貼合せ型複合繊維を用いた長繊維ウエブをニード
ルパンチ加工して不織布を作り熱処理によつて捲
縮させた。この場合には嵩高性は増すが外力に対
して伸びやすく異方性の改善も充分でないもので
あつた。 一方従来から知られている熱収縮率の高い未延
伸ポリエチレンテレフタレート長繊維からなるウ
エブを同様にニードルパンチ加工して不織布を作
り熱処理により収縮させた。この場合収縮により
緻密な構造の不織布が得られたが繊維が硬直化し
て風合の硬いものとなつた。 本発明者等は、上記未延伸ポリエチレンテレフ
タレート長繊維不織布の欠点、即ち熱収縮の際の
繊維の硬直化による風合の硬化並に、高温物体と
の接触の際の熱劣化を改善させて、本発明の目的
とする不織布を得んとするため鋭意研究し、その
結果、未延伸ポリエチレンテレフタレート長繊維
不織布を構成する単繊維の断面の外周部の結晶性
と配向性を、その中心部より大に成らしめること
で、上記目的を達成出来ることを見出し、本発明
に到達した。 <発明の目的> 本発明は緻密な繊維密度を有し、弾性に富み、
外力に対して伸びの異方性が改善されたポリエチ
レンテレフタレート長繊維嵩高性不織布を提供す
ることを目的とする。 <発明の構成> 本発明の目的は、ポリエチレンテレフタレート
長繊維不織布であつて、その構成繊維断面が半径
Rの円形断面を有し、その中心部の平均屈折率を
n‖(0)、中心から0.8Rの距離の部分における平均
屈折率をn‖(0.8)とすると、1.600≦n‖(0)
1.670,{n‖(0.8)−n‖(0)}≧5×10-3かつ{n‖(
0

.8)−n‖(-0.8)}≦10×10-3を満す、繊度0.5デニ

ル以上のフイラメントからなり、15μ以上の粒子
捕集率が80%以上である繊維密度と50%以上の弾
性回復率を有すると共に150℃における収縮率が
5%以下でその温度での破断伸度が70%以上のニ
ードルパンチ加工で交絡された不織布によつて達
成される。 <構成の具体的説明> 本発明のポリエチレンテレフタレート長繊維不
織布は150℃における収縮率が5%以下で破断伸
度が70%以上の部分的な繊維交絡部を有する不織
布である。 本発明に於けるポリエチレンテレフタレートに
は、本発明の目的を損わない範囲内で、少量の他
の成分との共重合体あるいは少量の他のポリマを
含んでもよい。又、ポリエチレンテレフタレート
に通常使用される添加剤、例えば艷消し剤、制電
剤、難燃剤、顔料等が含まれていても良い。更に
また本発明で使用する未延伸ポリエステル繊維
と、延伸程度の異なるポリエステル繊維や、他の
繊維(例えば、ポリアミド、ポリオレフイン等の
繊維)を本発明の目的を損わない範囲で、積層又
は混繊して用いてもよい。 本発明に於ける不織布を構成する繊維は、条件
(A)1.600≦n‖(0)≦1.670及び、条件(B){n‖(0.8)
n‖(0)}≧5×10-3を満たすことに特徴がある。
条件(B)は繊維断面の外層部では高配向かつ高結晶
性となり、中心部は逆に外層部よりも低配向かつ
低結晶性となつていることを意味している。この
場合、中心部から漸次外層部の方向に結晶性と配
向性が増大して表面の僅か内側に極大値を有する
構造であり、該繊維構造の形成が、熱による繊維
の硬直化を防止して、且つ熱劣化を小ならしめる
改善に寄与しているものと考えられる。本発明で
云う熱劣化とは、熱成型加工に於ける加熱物体、
例えばプレス機、金型等との加圧加熱接触による
熱履歴後に破断強伸度の低下を伴うことを意味す
る。本発明の不織布を構成する繊維に於いて、
150℃における収縮率が5%以下であり、条件(B)
を満たして、n‖(0)が1.600以下の場合は、きわ
めて脆い不織布となり、実用性に乏しい。又、n
(0)が1.670以上の場合は本発明の目的とする弾
性に富み外力に対して伸びの異方性が改善された
不織布が得られない。本発明に於いては、更に条
件(A)を満たして、n‖(0.8)が大である程、即ち外
周部の配向性と結晶性が大になる程、熱による繊
維の硬直化を防止して、且つ熱劣化がより改善さ
れて好ましい。 更に、本発明の不織布中における繊維において
は局部的な平均屈折率の分布が、単繊維断面の中
心に関して対称であることが好ましい。即ち、繊
維の中心に於ける平均屈折率(n‖(0))と繊維の
中心から0.8倍の距離の部分に於ける平均屈折率
(n‖(0.8)又は、n‖(-0.8))の間に以下の関係を満
足することである。いわゆる繊維の局部的な平均
屈折率の分布が、繊維の中心に対して対称である
と熱劣化を低下させないために好ましく、且つ強
伸度斑が少ない。ここで局所的な平均屈折率の分
布が繊維の中心に対して対称であるというのは、
平均屈折率n‖の最少値が(n‖(0)−10×10-3
以上であり、且つn‖(0.8)とn‖(-0.8)の差が10×
10-3以下、より好ましくは5×10-3以下の場合を
いう。 本発明の不織布は、長繊維ウエブをニードルパ
ンチ加工した後、熱収縮によつて、繊維の交絡度
を増大させて得たものである。熱収縮前の繊維の
交絡度の態様は、紡出してウエブを形成させる時
に既に得られている繊維の二次元的な分散状態を
更にニードルパンチ加工で、上下左右の交絡を強
化したものであるが、それだけでは充分な繊維密
度を有する構造を与えることができない。本発明
の不織布は、ニードルパンチ後の不織布を熱収縮
によつて構造内の空隙を消失又は減少させて得た
ものであり、繊維密度が向上して緻密な構造の不
織布となる。この結果本発明の不織布は15μ以上
の粒子補集率が80%以上である繊維密度と50%以
上の弾性回復率を有するものとなつた。 本明細書においては不織布の異方性を、不織布
の破断強度の大なる方向をD1とし、それと直角
の方向をD2とし、D1またはD2の方向での同一伸
度でのそれぞれの応力をσD1,σD2とした場合の応
力比σD1/σD2で表わすものとする。 本発明の不織布は前記異方性が熱収縮によつて
少くなることを特徴とし、その値は伸長領域10%
から30%の範囲で0.8〜3.0であり、より好ましく
は0.8〜2.0である。 次に、本発明不織布の代表的製造例について添
付図面を参照して具体的に説明する。 第2図は、紡糸口金11から吐出されたフイラ
メント群15をエアーサツカー12によつて高速
気流により牽引し、移動するコンベアネツト13
の上でウエブ16を形成させる様子を示すもので
ある。即ち、本発明の二層構造を有する未延伸ポ
リエチレンテレフタレート繊維を得るには、紡糸
直後の比較的短い距離で牽引を終了すること、具
体的には、紡糸口金11とエアーサツカー12の
距離を1000mm以内、好ましくは800mm以内にする
こと、並びに紡糸口金直下400mm以内の位置に於
いて冷風チヤンバー14から20℃以下、好ましく
は15℃以下の温度の冷風をフイラメント群の両側
から少なくとも0.5m/sec以上の速度で吹きつけ
ることが必要である。 ここで、冷風吹出しゾーンの長さLは、例えば
70mmであり、且つ、フイラメント群への吹き付け
角度θは、例えば35゜である。冷風をフイラメン
ト群の両側から均一に吹き付けることが本発明の
局部的な平均屈折率分布が繊維の中心に対して対
称となるために必要であり、且つ、フイラメント
群を乱さずに、併も冷風に近い外側のフイラメン
トと遠くに位置する中央部のフイラメントを同じ
程度に冷却するために前記風速と吹き付け角度が
選ばれる。 以上述べたごとく本発明の不織布を構成するフ
イラメントは、紡糸直後の冷却下に於いて急速に
延伸することにより外層部が急冷され結晶性及び
分子配向性が中心より大となつて本発明の二層構
造となるものと考えられる。 この際、かかる本発明の製造条件においては紡
糸速度、吐出量、圧気量、紡口径、紡口ホール数
等を相互に調整する必要がある。さらに冷風吹き
付け角度と吹き付け速度を好ましく調整して各フ
イラメントの周囲を均一に、しかも同じ速度に冷
却させることが重要である。 次いで、かくして得た本発明のポリエチレンテ
レフタレート長繊維を公知の方法でエンドレスの
金網上に取り出してウエブとする。 前記製造条件で単繊維断面の中心部の屈折率が
n‖(0)≦1.640、且つ{n‖(0.8)−n‖(0)}≧5.5×
10-3を満たす繊維を紡出し、この繊維を用いて本
発明の不織布を製造する。これを公知の方法で取
り出して得た当該繊維ウエブにニードルパンチ加
工を行なう。ニードルパンチ加工を行う際にウエ
ブの乱れを防ぐために、表面に凸部を設けたエン
ボスロールによつて100゜以下の温度で熱圧着する
と良い。ただしこの熱圧着は省略してもよい。ニ
ードルパンチ加工は、公知の方法で行ない得るも
ので特に限定しないが、突き回数は50回/cm2
上、好ましくは100回/cm2以上、500回/cm2以下で
ある。 次いで、このニードルパンチ加工された不織布
の熱収縮を行なう。この場合、70℃以上、200℃
以下の温度、好ましくは100℃以上、180℃以下の
温度で熱処理を行なう。 加工の際の熱収縮の程度は少なくとも5%以
上、好ましくは10%から50%、タテ及びヨコ方向
に収縮させる。例えば、熱収縮はテンター又はシ
リンダー、ループドライヤー等で行なう。更に、
必要に応じて150℃以下の温度で適宜幅出し加工、
表面の平滑化加工を行なう。更に、又、熱収縮し
た後で150℃以上の温度で熱エンボス加工を行な
つて表面に模様付けを行つてもよい。これら幅出
し、平滑化又はエンボス等の加工は本発明の不織
布が熱収縮が少なく熱劣化が小なるために行なう
ことが出来る。 尚、本発明に於いては不織布を構成する繊維の
繊度は50デニール以下、好ましくは0.5から30デ
ニールである。繊維は同一又は異繊度の繊維を混
用しても良い。又、不織布の目付けは50から500
g/m2のものが好ましく用いられるが限定するも
のではない。又、必要に応じて少量の加工剤、例
えば、接着剤、制電剤、難燃剤、離型剤等を公知
の方法で処理しても良い。 以上、かくして得たポリエチレンテレフタレー
ト長繊維不織布はその構成単繊維が断面に於いて
中心部が低結晶性を有し、その外周部が高配向
性、並びに高結晶性を有する。この為に、本発明
の不織布は熱収縮させても硬直化及び熱劣化が生
じにくい。本発明の不織布は、熱収縮させたため
に繊維密度の大なる構造となつた。その結果空隙
の大きさ、及びその量が小となり、弾性回復率が
向上した。且つ、外力下に於いて伸度の等方性の
良いものが得られた。その結果タテ、及びヨコ方
向に於いて、外力が小さい時は、等方的に伸びに
くく、外力が大なる時は、等方的に伸び易い不織
布が得られた。 本発明の不織布は前述のように構成されている
ので、フエルト代替品として高品質を有し、イン
テリヤ用途等において広く用いることができる。 <発明の効果> 本発明による不織布は前述のように、均一な繊
維密度を有し、弾性に富み、外力に対して伸びの
異方性が改善されたポリエチレンテレフタレート
長繊維嵩高性不織布である。そのために従来この
種不織布がその性能上用いることのできなかつた
分野に対して用いることができて優れた性能を発
揮する。 <実施例> 以下本発明を実施例をあげて具体的に説明す
る。尚実施例に記載した特性の定義及び測定方法
を以下に示す。 ◎ 平均屈折率(n‖・n⊥)、及び平均複屈折
率 透過定量干渉顕微鏡(例えば、東独カールツア
イスイエナ社製干渉顕微鏡インターフアコ)を使
用して、干渉縞法によつて繊維の側面から観察し
た平均屈折率の分布を測定することができる。こ
の方法は円形断面を有する繊維に適用する。 繊維の屈折率は繊維軸に対して平行な電場ベク
トルを持つ偏光に対する屈折率n‖と、繊維軸に
対し垂直な電場ベクトルを持つ偏光に対する屈折
率n⊥によつて特徴づけられる。 ここで説明する測定は全て緑色光線(波長λ=
549mμ)を使用する。 繊維は光学的にフラツトなスライドガラス及び
カバーガラスを使用し、02〜2波長の範囲内の干
渉縞のずれを与える屈折率(N)を有し、且つ、
繊維に対し不活性な封入剤中に浸漬される。この
封入剤中に数本の繊維を浸漬し、単糸が互いに接
触しないようにする。さらに繊維は、その繊維軸
が干渉顕微鏡の光軸及び干渉縞に対して垂直とな
るようにすべきである。この干渉縞のパターンを
写真撮影し、約1500倍に拡大して解析する。 第1図に示すように、繊維の封入剤の屈折率を
N、繊維の外周上の点S′−S″間の屈折率n‖(ま
たはn⊥)、S′−S″間の厚みt、使用光線の波長
をλ、バツクグランドの平行縞の間隔(1λに相
当)をD、繊維による干渉縞のずれをdとする
と、光路差Γは、Γ=d/D・λ=(n‖(又はn
⊥)−N)・tで表わされる。 繊維の半径をRとすると、繊維の中心R0から
外周までの各位置での光路差から各位置での繊維
の屈折率n‖(又はn⊥)の分布を求めることが
できる。rを繊維の中心から各位置までの距離と
した時、X=r/R=0、即ち、繊維の中心にお
ける屈折率を平均屈折率(n‖(0)又はn⊥(0))と
いう。Xは外周上において1となり、その他の部
分では0〜1の範囲の値となるが、例えばX=
0.8の点に於ける屈折率をn‖(0.8)(又はn⊥(0.8)
と表わす。繊維の平均屈折率(n‖)の内外層差
をn‖(0.8)−n‖(0)と表わす。また、平均屈折率
n‖(0)とn⊥(0)より、平均複屈折率(Δo)はΔo
n‖(0)−n⊥(0)で表わされる。 ◎ 目付 試験片20cm×20cmを取り、その重量を測り、目
付い換算して表わす。 ◎ 厚み 荷重100g/m2のダイヤルゲージを用いて少な
くとも3点以上測り、その平均値で表わす。 ◎ 嵩高性 上記の目付と、厚みの値から単位重量当りの容
積を求めて、嵩高性として表わす。 ◎ 引張強伸度 試験片3cm×20cmを、タテ、ヨコ各々3点以上
取り、定速伸長形引張試験機を用いてつかみ間隔
10cm、引張速度20cm/minで測定して、強力、伸
度を求める。各々その平均値で表わす。(150℃雰
囲気中も同様にして測る。) ◎ 剛軟度 風合の測定として45゜カンチレバー法により、
剛軟度を求める。(JIS−L−1079A法) ◎ 熱収縮率 試料25cm×25cmを取り、その20cmの位置にタ
テ、ヨコ、各々マーキングして、温度150℃で5
分間熱風乾燥機中に入れ、寸法の変化から収縮率
を求めて、その平均値で表わす。 ◎ 弾性回復率 試料3cm×20cmを、タテ、ヨコ、各々とり、定
速伸長形引張試験機を用いてつかみ間隔10cm、引
張速度10cm/minで2.0Kg/3cm一定荷重を1分
間かけた後、除重後5分間してから試験片の寸法
変化から、弾性回復率を求める。つまり、荷重を
かける前の長さをl0、荷重をかけた時l1、除重後
をl2とする。 弾性回復率=l2/l0×100(%) ◎ 熱劣化 加熱物体との接触による熱劣化で示す。即ち、
一対の平滑ロールを用いて、上、下温度150℃、
線圧20Kg/cmで加圧加熱を行ない、熱圧着前後の
引張強力、破断伸度から、熱劣化を求め、その平
均値で表わす。 ◎ 粉じん捕集率 JIS−C−9615(空気清浄機)の図−3の試験機
を用いて、JIS−Z−8901(試験用ダスト)の2種
粉じん(けい砂)を風量1m3/minで100mg/m3
濃度に均一に分散して初期の通気抵抗(Δp1)か
ら2倍の通気抵抗(Δp2)まで試験して、粉じん
捕集率を測定する。(使用した粉じん量w1、捕集
された粉じん量w2とする。) 粉じん捕集率=w2/w1×100(%) ◎ 異方性 3cm×20cmの試験片をタテ、ヨコ各々5点とり
定速伸長型引張試験機を用いてつかみ間隔10cm、
引張速度20cm/minで測定してそれぞれの方向の
平均破断強力を求めその値が大なる方向D1とし、
それと直角の方向をD2とする。この際得られた
各方向の応力−歪曲線(各々5点)における10,
20,30%伸長時の応力の平均値σD1及びσD2を求め
それぞれの伸長時におけるσD1/σD2の値を異方性
の評価基準とする。すなわちこの値が大きいほど
異方性が大であることを意味する。 実施例10,20,30、比較例40,50,60,70 本発明による不織布の3つの実施例(10,20,
30)と4つの比較例(40,50,60,70)とを中間
製品、すなわち形成されたウエブを部分熱圧着し
ニードルパンチング加工した状態での不織布と、
本発明による不織布、すなわち前記中間製品の不
織布を熱収縮させた不織布との2つの状態で構成
繊維および不織布の物性を比較検討した。 孔径0.25、孔数1000個の矩形紡糸口金を開いて
吐出量850g/minで固有粘度0.75のポリエチレ
ンテレフタレートを溶融温度290℃で紡出し、紡
糸口金から索引用エアーサツカー迄の距離(H・
D)と紡出速度を変えて金網上に捕集して均一な
ウエブを取り出した。それを、熱圧着率12%のエ
ンボスロールと表面が平滑なロールの二本ロール
の温度60℃、線圧20Kg/cmで熱圧着をしてから、
ニードルパンチング加工を行なつた。この条件は
繊維量各々目付100g/m2で針40番、突き深さ15
mm、パンチ回数300回/cm2で行ない前記中間製品
を得た。 この場合は紡糸口金直下300mmの位置において
第2図のごとくフイラメント群の両側に配置した
冷風チヤンバーより13℃の冷風を、吹出しゾーン
長(l)70mm、吹出し角度(θ)35゜の条件下で
冷風速度0.8m/secで均一に吹き付けた。 得られた中間製品としての不織布の物性とその
不織布を構成する繊維の物性を第1表に示す。第
1表において実施例1,2および3は後述の本発
明の不織布の実施例10,20および30にそれぞれ用
いられる中間製品としての不織布であり、比較例
4,5,6,7はそれぞれ比較例の不織布40,
50,60,70に用いられる中間製品としての不織布
である。ただし比較例4,5,7の不織布を構成
する繊維は特に冷風を使用せずにH,Dとエアー
サツカ圧着量を適宜変化させて所定の紡糸速度の
ウエブを得た場合の繊維であり、比較例6の不織
布を構成する繊維は冷風チヤンバを片側だけに配
置することにより前述の非対称の構造を有する繊
維である。 次いで、第1表のニードルパンチ加工をした中
間製品の不織布を熱収縮させた。加工条件は、タ
テ方向、ヨコ方向それぞれ30%熱収縮させるよう
巾、長さを規制して、ピンテンタ−の温度100℃
で30秒間で、熱収縮を行なつた。ただし比較例50
は熱収縮を生ぜず、単に100℃30sec間の熱履歴を
受けたものである。その結果を第2表に示す。 第2表に示すように、本発明の不織布の実施例
10,20,30は緻密な繊維密度を有し、弾性に富
み、剛軟度、粉じん捕集率、又、外力に対しての
伸びの異方性が満足できる嵩高性不織布が得られ
た。一方、比較例40,50は、いずれも、本発明の
目的を満足するものは得られなかつた。ただし比
較例60,70は第2表で示す物性に関する限りは実
施例10,20,30に準ずる性能を示した。 前記実施例10,20および30と比較例40,50,
60,70のそれぞれに対して熱劣化の試験を行つ
た。その結果を第3表に示す。第3表に示すよう
に本発明の不織布10,20および30では破断伸度の
低下の程度が低く熱劣化の点でも大幅に改善され
ている。比較例60,70では破断伸度が大幅に低下
すると共に引張強力も低下し、実施例10,20およ
び30に比して熱劣化において著しく劣つている。
なお本発明による不織布において熱劣化試験によ
つて引張強力が向上したのは平滑ロールによつて
加熱加圧されることによつて不織布内の繊維の接
合が増加したことに基因する。
【表】
【表】
【表】
【表】 【図面の簡単な説明】
第1図は繊維の断面半径方向屈折率(n‖又は
n⊥)分布の測定に用いた干渉縞のパターンの一
例である。第2図は本発明の不織シートを得るた
めの代表的な製造装置を模式的に示す概略図であ
る。 1……繊維、2……封入剤による干渉縞、3…
…繊維による干渉縞、11……紡糸口金、12…
…エアーサツカー、13……コンベアネツト、1
4……冷風チヤンバ、15……フイラメント群、
16……ウエブ、L……吹出し幅、A……吹出し
角度。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ポリエチレンテレフタレート長繊維不織布で
    あつて、その構成繊維断面が半径Rの円形断面を
    有し、その中心部の平均屈折率をn‖(0)、中心か
    ら0.8Rの距離の部分における平均屈折率をn‖(0.
    8)とすると、1.600≦n‖(0)≦1.670,{n‖(0.8)

    (0)}≧5×10-3かつ{n‖(0.8)−n‖(-0.8)}≦10
    ×
    10-3を満す、繊度0.5デニール以上のフイラメン
    トからなり、15μ以上の粒子捕集率が80%以上で
    ある繊維密度と50%以上の弾性回復率を有すると
    共に150℃における収縮率が5%以下で、その温
    度での破断伸度が70%以上のニードルパンチ加工
    で交絡された不織布。 2 破断強度の大なる方向をD1とし、それと直
    角の方向をD2とし、該D1またはD2の方向での同
    一伸度でのそれぞれの応力をσD1,σD2として応力
    比σD1/σD2を不織布のその伸度における異方性と
    した場合に、該異方性が伸長領域10%〜30%の範
    囲で0.8〜3.0である特許請求の範囲第1項記載の
    不織布。
JP59050186A 1984-03-17 1984-03-17 弾性を有する嵩高性不織布 Granted JPS60199958A (ja)

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KR1019850001637A KR860001835B1 (ko) 1984-03-17 1985-03-14 열열화의 개선된 고신도를 갖는 부직시트
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