JPH0146140B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、電気掃除機の吸込空気流によりター
ビンを回転させ、この回転によりブラシを駆動せ
しめる床用吸込具に関する。

（従来の技術） 従来タービンにより駆動される回転ブラシを備
えた電気掃除機の床用吸込具においては、床面よ
り吸込具を離し無負荷状態とした場合、タービン
及びブラシの回転数が増して騒音が高くなるとい
う欠点があつた。そのために回転ブラシが位置す
る吸込口のほかにタービンの後方に別個の吸気孔
を設けてこの吸気孔を床面との接触及び非接触に
応じて閉じたり開いたりしている。しかしながら
床面との接触状態に応じて吸気孔を開閉しなけれ
ばならず、そのための開閉機構が複雑でコスト的
に高くつき、また故障しやすいという欠点があつ
た（特公昭46−18675号公報参照）。

（発明が解決しようとする問題点） 本発明は上記の点に鑑みてなされたもので、簡
単な構成により吸込具本体を掃除面より持上げた
際に騒音の低い床用吸込具を提供することを目的
とする。

（問題点を解決するたのの手段） 本発明の床用吸込具は、吸込口に回転自在に支
持されるブラシと、前記吸込口からの空気流を区
画室の前面壁に設けたノズル口を介して吹付けら
れるタービンと、該タービンの回転をブラシに伝
達するベルトを内蔵した吸込具本体と、前記区画
室に回動自在に枢支される円筒形回転体と一体形
成されて前記吸込具本体の後部に位置する連結パ
イプとを備え、前記円筒形回転体は前記タービン
を同心的に内蔵すると共にその前壁には前記連結
パイプの回動に伴い前記ノズル口の開口面積を変
更する開口を形成してなるものである。

（作用） 本発明は上記の構成により、連結パイプを持ち
上げて吸込具本体を掃除面より離すと本体が自重
で回動し、タービンの前方に位置するノズル口の
開口面積が実質的に広くなり、その結果タービン
の回転数が低下する。

（実施例） １は床用吸込具本体で該本体は合成樹脂により
成形された上ケース２と下ケース３とにより構成
されている。４は前記本体１の前部下面の吸込口
５の臨んで回転自在に支持された回転ブラシで該
ブラシはベルト６を介してタービン７の回転軸８
に連結されている。前記回転軸８は下ケース３の
上面にゴム座９，９を介して取付板１０により固
定された筒状軸受１１により枢支されている。１
２は前記吸込具本体１の後部に回動可能に設けた
連結パイプで該パイプは円筒形回転体１３を介し
て前記上ケース２と下ケース３の間に形成した円
筒状区画室１４に枢支されている。すなわち前記
円筒形回転体１３は後面部に連結パイプ１２を接
続すると共に左右両側部には前記区画室１４の対
向側壁１５，１５に設けた透孔１６，１６に挿入
される支軸１７，１７を突設している。前記ター
ビン７は円筒形回転体１３の一側寄りに収納され
てその回転軸８は前記円筒形回転体１３の支軸１
７を貫通して同心軸となつている。

而して前記区画室１４の前面壁１８には吸込口
５に連通する矩形状のノズル口１９を形成すると
共に前記円筒形回転体１３の前壁２０には連結パ
イプ１２の回動に連動して前記ノズル口１９の開
口面積を可変とするＬ字状開口２１を形成してい
る。

次に上記の構成において動作を説明する。

まず連結パイプ１２に電動送風機及び集塵フイ
ルター等を内蔵した掃除機本体（図示せず）を接
続して前記連結パイプ１２が第３図の点線状態に
ある使用時には吸込具本体１の下面はじゆうたん
面に接触しており、区画室１４の前面壁１８のノ
ズル口１９は円筒形回転体１３により約1/2の開
口面積となるから、吸込口５より流入した空気流
は狭くなつたノズル口１９で絞られてほとんど全
てがタービン７の下部に集中的に吹付けられるこ
とになりその結果前記タービン７は高速回転をす
る。この回転力はベルト６を介してブラシ４に伝
達されるので、ブラシ４によつてかき出されたご
みは連結パイプ１２を経由して掃除機本体に吸込
まれてゆく。

また吸込具本体１をじゆうたん面より持ち上げ
て離した時は、吸込具本体１の自重によつて連結
パイプ１２は第３図実線で示す様な状態となるの
で区画室１４の前面壁１８のノズル口１９は円筒
形回転体１３のＬ字状開口２１と略合致して全開
に近い開口面積となる。そのため吸込口５より流
入した空気流の一部はタービン７にあたらないで
直接連結パイプ１２に吸込まれてタービン７の回
転数は減少し低速回転となる。これによりタービ
ン７の高速回転時の騒音を下げることが出来る。

ここで本発明により得られる効果をまとめると
次のようになる。

じゆうたん上で使用時にはノズル口の開口面
積が小さくなるのでタービンに直撃する細い空
気流が得られ、それによつてタービンが高速回
転しじゆうたんからごみをかき出す効果が大き
い。

またじゆうたんから離した状態では、吸込具
本体が自重で回動して連結パイプとの角度が変
わつてノズル口の開口面積が大きくなると同時
に連結パイプの吸気孔に直通する位置に開口が
広がるためタービンの回転数が減じタービン高
速回転時の騒音が小さくなる。

更に、じゆうたん上での使用時には連結パイ
プの吸気孔がノズル口から遠い位置にあるため
タービンは風の力を充分に受けて効率のよい回
転ができると共にじゆうたんから持上げて離し
た状態では連結パイプの吸気孔がノズル内に近
ずくため直接吸気孔に流れる風量が増えタービ
ン回転にかかわる風の影響が減少しタービンの
回転数が落ちやすい。

（発明の効果） 本発明による床用吸込具は上述の如く構成した
ものであるから、床用吸込具の使用時と不使用時
の連結パイプと吸込具本体の角度が本体の自重に
より自動的に変わりそれによつてじゆうたん上か
ら吸込具本体を離すとタービン高速回転時の騒音
がすみやかに低減し静音化が可能となる。また使
用時のタービン高速回転も効率よく行うことが出
来じゆうたんからごみをかき出す効果も大きい。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による床用吸込具の斜面図、第
２図は上ケースを除去した要部断面せる平面図、
第３図及び第４図は第２図のＡ−Ａ及びＢ−Ｂに
相当する要部断面図、第５図イ及びロは第３図の
要部分解説明図、第６図は使用時の要部説明図、
第７図は不使用時の要部説明図である。 １……吸込具本体、４……ブラシ、５……吸込
口、６……ベルト、７……タービン、１２……連
結パイプ、１３……円筒形回転体、１４……円筒
状区画室、１９……ノズル口、２１……Ｌ字状開
口。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 吸込口に回転自在に支持されたブラシと、前
   記吸込口からの空気流を区画室の前面壁に設けた
   ノズル口を介して吹付けられるタービンと、該タ
   ービンの回転をブラシに伝達するベルトを内蔵し
   た吸込具本体と、前記区画室に回動自在に枢支さ
   れる円筒形回転体と一体形成されて前記吸込具本
   体の後部に位置する連結パイプとを備え、前記円
   筒形回転体は、前記タービンを同心的に内蔵する
   と共にその前壁には前記連結パイプの回動に伴い
   前記ノズル口の開口面積を変更する開口を形成し
   てなることを特徴とする床用吸込具。