JPS6110595Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は電気掃除機にホース及び延長管を介し
て接続して用いられる電動式床用吸込具に関する
ものである。

従来の技術 従来床面と接触する吸込口を備えた回転ブラシ
室の内壁面に、回転ブラシに付着した塵埃をすき
取るため回転ブラシと接触するように櫛を形成し
た電気掃除機があるが、床面からかき上げた塵埃
のうち、掃除機本体側へ吸塵されず、回転ブラシ
や回転ブラシ室内壁面にはじかれる塵埃につい
て、円滑に吸塵する手段を回転ブラシ室に設けた
掃除機あるいは吸込具はなかつた。

考案が解決しようとする問題点 従来の吸込具において、塵埃は回転ブラシによ
り吸込口から回転ブラシ室内にかき上げられる
が、塵埃の一部はホースを介して掃除機本体側へ
収塵されるが、他の一部は回転ブラシのブラシに
よつてはじき飛ばされ、回転ブラシ室の内壁面に
あたり、それがさらにブラシではじかれ、回転ブ
ラシ室の前部に移動して吸込口にもどり、また前
記と同様の作用を繰り返すことが多く、塵埃は回
転ブラシ室内を回つているだけで吸塵されず、吸
塵性能が低いという欠点があつた。

本考案は回転ブラシ室内にかき上げられた塵埃
がブラシによつてはじかれても回転ブラシ室に留
まらず、円滑に掃除機本体側へ吸引することので
きる吸込具を提供することを目的とするものであ
る。

問題点を解決するための手段 ベルトを介して伝達される整流子電動機回転力
により回転する回転ブラシを回転ブラシ室に内蔵
し、回転ブラシ室の後壁中央部近傍に連結ホース
を配設し、回転ブラシの回転中心よりも後部の回
転ブラシ室内面に下方に突出したリブを、回転ブ
ラシ室の全巾に亘つて形成し、この回転ブラシ室
の巾方向に設けたリブ中央は連結ホースの吸気口
と対応し、この中央の吸気口から側面へリブが遠
ざかるに従つて後方へ傾斜した略Ｖ字状とし、か
つ、前記リブの下端は回転ブラシの外周と接触し
ないように隙間が保持されている。

作 用 本考案は上記のような構成を採つたので、掃除
機の吸引力と回転ブラシによつて、回転ブラシ室
内にかき上げられた塵埃の一部は掃除機本体に吸
引され、他の塵埃の一部は回転ブラシによりはじ
かれ、回転ブラシ室の後壁に当たり前方へはね返
されるが、この時、塵埃はブラシ室内面上部に設
けられたリブに当たり、リブが略Ｖ字状に傾斜し
ているため、中央部にはね返り、かつ回転ブラシ
の回転時の風の影響で真下に落ず、回転ブラシ室
の後部下、すなわち連結ホースの吸気口近くに落
ち、連結ホースに吸い込まれる。

実施例 本考案の一実施例を図面に従つて説明する。１
は電動送風機や集塵袋等を内装した電気掃除機、
２は導電ホースで両端に接続部３，４を備えてい
る。接続部３には本体接続パイプを固着し、且
つ、導電ホース２と結線したコード付プラグ５を
有し、掃除機本体に配設したコンセント６に接続
される。また接続部４には延長管７と接続する略
くの字状の先端パイプ８を固着している。上記接
続部４にはコンセント９が設けられ、このコンセ
ント９は電動式床用吸込具１０（以下吸込具と略
す）に内蔵した整流子電動機１１のコード１２に
設けたプラグ１３が接続される。１４は走行用車
輪、１５は把手である。

上記吸込具１０は裏面から見て、前部にじゆう
たん面を掃除する回転ブラシ１６を有する回転ブ
ラシ室１７を備え、その後部右側に整流子電動機
１１を配置し、この整流子電動機１１と結線した
コード１２をその後壁から出している。１８は弾
性を有する平ベルトで、回転ブラシ１６と整流子
電動機１１のプーリー１９に張架され、整流子電
動機１１の回転を回転ブラシ１６に伝達し、第３
図、第４図に示す矢印方向に回転させるようにし
た。吸込具１０の中央部には吸気口を有する可撓
性の連結ホース２０が配され、一端は回転ブラシ
室１７と他端は軸２１を中心に回動自在に設けら
れた接続パイプ２２と連結している。２３は走行
用車輪で、軸２１に枢支されている。２４は押え
板で整流子電動機１１を固定している。２５は軸
押えである。２６は裏板で吸込口２７を有し回転
ブラシ１６、整流子電動機１１、連結ホース２０
等を覆うように吸込具１０の裏面に固着してい
る。

前記回転ブラシ室１７の内面上部には下方向に
突出し、回転ブラシ室１７の全巾に連続的に形成
したリブ２８を配し、回転ブラシ１６が回転した
時の外周とほぼ一定の隙間を有する高さにしてい
る。さらに、前記リブ２８は第３図、第４図に示
すように回転ブラシ１６の回転中心より後部に位
置させ、連結ホース２０の吸気口に相対した位置
を起点として、吸込具１０の側部になるに従い略
Ｖ字状になるよう回転ブラシ室１７の後部へ傾斜
している。

回転ブラシ１６により吸込口２７から回転ブラ
シ室１７内へかき上げられたじゆうたん面のゴミ
の一部は連結ホースの吸気口から掃除機１に吸込
まれるが、残りのゴミは回転ブラシ１６によりは
じかれ、回転ブラシ室１７の後壁にはね返され、
更にリブ２８にあたつてはねかえり、回転ブラシ
室１７の後部下に落ち、掃除機１に内装した電動
送風機の吸引により吸気口を経て連結ホースに吸
込まれる。即ち、前記リブ２８は回転ブラシ１６
の回転中心より後部に位置しており、このリブ２
８に当つてはねかえるゴミは、回転ブラシ１６が
回転する時の風の影響もあり、真下に落ず回転ブ
ラシ室１７の後部に落ることになる。さらに、前
記リブ２８は略Ｖ字状に傾斜し、このリブに当る
ゴミは吸気口のある中央部の吸塵し易い位置には
ねかえるよう構成されている。

考案の効果 本考案は上記のような構成及び作用を有するの
で、回転ブラシが回転ブラシ室内にかき上げたゴ
ミをリブによつて効率よく落すことができ、吸気
口によつてほとんど吸塵できるので吸塵性能は一
段と向上する。また、回転ブラシはリブに接触さ
せていないので、接触させた場合の擦過音を防止
し、回転ブラシに損傷を与えることもない等の効
果がある。また、リブは略Ｖ字状に傾斜していた
ので、ゴミを吸気口によせる効果以外に回転ブラ
シ室の後部両側の断面積が小さくなつており、吸
引の流速が速く、吸気口部へ塵埃が集まり易い等
の実用的効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例として示した電気掃
除機と電動式床用吸込具の斜視図、第２図は電動
式床用吸込具の拡大裏面図、第３図は同吸込具の
拡大断面図、第４図は同吸込具の要部拡大断面
図。 １０……電動式床用吸込具、１１……整流子電
動機、１６……回転ブラシ、１７……回転ブラシ
室、１８……平ベルト、２０……連結ホース、２
８……リブ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 前部に回転ブラシを有する回転ブラシ室を備
   え、この回転ブラシにベルトを張架して回転させ
   る駆動源である整流子電動機をその後部に配置し
   た電動式床用吸込具において、前記回転ブラシ室
   の内面上部から下方向に突出するリブを回転ブラ
   シの回転中心より後部に配設し、このリブ先端と
   回転ブラシの外周間に隙間を設け、かつ、前記リ
   ブは回転ブラシ室の後壁中央部近くに配置した連
   結ホースの吸気口に相対すると共に吸気口から側
   面に遠ざかるに従つて後方へ傾斜した略Ｖ字状
   に、回転ブラシ室の全巾に亘つて形成したことを
   特徴とする電動式床用吸込具。