JPH0144067Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 この考案は、冷凍されたパン生地等の低温保存
過程、および発酵過程の機能を有するドウコンデ
イシヨナーに関する。

(ロ) 従来の技術 ドウコンデイシヨナーは、一般に冷凍されたパ
ン生地を低温保存過程を行う機能（リターダー）
と、同一庫内において、その温度を上げて発酵過
程を行う機能（プルフアー）を有しており、それ
ぞれの過程の時間設定のため、低温保存用タイマ
ー装置と、発酵用タイマー装置を別個に設けた
り、あるいは「冷凍からリターダーに移行する時
間を設定するタイマー」、「リターダーからプルー
フアーに移行する時間を設定するタイマー」を設
けているものが知られていた。

しかし、それらの設定した時間を演算する装
置、特に一度設定した発酵終了時刻や、発酵時間
を基準にして、低温保存時間を調整する演算部を
有するドウコンデイシヨナーは知られていなかつ
た。

(ハ) この考案が解決しようとする問題点 従来のドウコンデイシヨナーであると、低温保
存用タイマー装置と発酵用タイマー装置とが別個
に設けてあり、使用者はそれらを操作して発酵が
終わる時刻を設定していた。

発酵時刻を設定するためには、低温保存用タイ
マー装置の設定時間と、そのパン生地の種類や、
重量に合つた発酵用タイマー装置の設定時間を足
し、さらにそれに設定を行なう時刻（現在時刻）
を加える必要があるが、それらを表示する装置お
よび演算する装置がない為、使用者は複雑な操作
を行う間に感違い等を起こし易く、生地を過発酵
や発酵不足にしてしまい易いという問題点があつ
た。

(ニ) 問題点を解決するための手段 この考案、現時刻表示装置と、低温保存用タイ
マー設定キーによつて表示される低温保存用タイ
マー設定時間表示装置と、発酵用タイマー設定キ
ーによつて表示される発酵用タイマー設定時間表
示装置と、発酵終了時刻表示装置とを有するドウ
コンデイシヨナーにおいて、現時刻と低温保存用
タイマー設定時間と発酵用タイマー設定時間とを
演算する演算部を有し、演算部が設定した発酵終
了時刻と発酵時間に合わせて低温保存用時間を調
整する制御機能を有する演算部であることを特徴
とするドウコンデイシヨナーを提案することによ
つて上述の問題点を解決する。

(ホ) 作用 発酵終了時刻は、低温保存用タイマー設定キー
によつて任意に設定される時間と、発酵用タイマ
ー設定キーによつて任意に設定される時間と、現
時刻とを演算部で加算し、発酵終了時刻表示装置
に表示される。このとき、低温保存用タイマー設
定時間は、低温保存用タイマー設定時間表示装置
に表示され、発酵用タイマー設定時間は、発酵用
タイマー設定時間表示装置に表示される。

この設定は、予め発酵終了時刻と、そのパン生
地に合わせた発酵時間を入力記憶させておくこと
により、設定時間が異なつても、演算部により自
動的に演算され、希望する時刻に発酵が適切に終
了する。

(ヘ) 実施例 この考案を実施例図面に基づいて説明する。第
１図はドウコンデイシヨナーの正面図、第２図は
ドウコンデイシヨナーの操作表示部の拡大説明図
である。

１はドウコンデイシヨナーであり、その前面上
部に操作表示部２を設ける。

３は現時刻（時計表示）を表示する現時刻表示
装置であり、時刻はデジタルに表示され、曜日表
示装置１８をも含む。この実施例では現時刻表示
装置３は、現時刻発酵終了時刻切換えスイツチ４
を切換えることによつて、発酵終了時刻を表示す
る発酵終了時刻表示装置５に変換されこれらを兼
用する構成であるが、別個に構成してもよい。６
は現時刻あわせスイツチ、７は現時刻あわせキー
である。現時刻あわせスイツチ６をオン状態にし
て現時刻あわせキー７を操作して現時刻を設定す
る。８はヒートコントロール切換キー、９はヒー
トコントロール表示装置である。１０は低温保存
用タイマー設定時間表示装置、１１は発酵用タイ
マー設定時間表示装置であり、それぞれデジタル
に表示される。

低温保存用タイマー設定時間表示装置１０は低
温保存用タイマー設定キー１２によつて設定さ
れ、発酵用タイマー設定時間表示装置１１は発酵
用タイマー設定キー１３によつて設定される。１
４は低温保存用タイマー設定温度湿度切換スイツ
チ、１５は発酵用タイマー設定温度湿度切換スイ
ツチである。１６は、庫内温度湿度表示、１７は
設定確認キーである。

発酵終了時刻を設定するためには、低温保存用
タイマー設定キー１２および発酵用タイマー設定
キー１３を操作すると演算部（図示せず）によつ
て現時刻が加算され、発酵終了時刻表示装置５に
発酵終了時刻が表示される。このとき、現時刻発
酵時間切換えスイツチ４によつて現時刻表示装置
３を発酵時刻表示装置５に変換しておく。

発酵終了時刻は、使用者の希望する時刻が得ら
れるまで、低温保存用タイマー設定キー１２と発
酵用タイマー設定キー１３の操作を繰り返す。こ
の設定によつて得られた設定時刻は、記憶装置に
よつて記憶される。このように希望する発酵終了
時刻および発酵時間を記憶装置に記憶させておく
と任意の時刻に制御動作開始信号を入力しても、
発酵用タイマー設定時間を期準として、適宜に低
温保存時間を減じた残りの低温保存時間が低温保
存用タイマー設定時間表示装置１０に表示され、
発酵用タイマー設定時間は変わることがない。そ
のため、発酵（プルーフアー）過程はタイマー設
定時刻から設定した時間どうりに作動し、希望の
時刻に発酵は終了する。

(ト) 考案の効果 したがつて、この考案によれば、発酵終了時刻
および低温保存用タイマー設定時間および発酵用
タイマー設定時間が表示され、発酵終了時刻が自
動的に演算され、かつ表示されるとともに、発酵
終了時刻と、発酵時間を予め決めておくことによ
り、末経験者でもそのパン生地に合つた適切な発
酵ができ、過発酵や発酵不足を起こすおそれがな
いという効果がある。

また、希望する発酵終了時刻と、あるパン生地
に合わせた発酵時間を予め入力記憶させておくこ
とにより、操作開始の日時が異なつても、正確に
そのパン生地に合つた希望時刻に、適切な発酵が
終了することができるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案のドウコンデイシヨナーの正
面図、第２図はドウコンデイシヨナーの操作表示
部の説明図である。 １……ドウコンデイシヨナー、２……操作表示
部、３……現時刻表示装置、５……発酵終了時刻
表示装置、１０……低温保存用タイマー設定時間
表示装置、１１……発酵用タイマー設定時間表示
装置、１２……低温保存用タイマー設定キー、１
３……発酵用タイマー設定キー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 現時刻表示装置と、低温保存用タイマー設定キ
   ーによつて表示される低温保存用タイマー設定時
   間表示装置と、発酵用タイマー設定キーによつて
   表示される発酵用タイマー設定時間表示装置と、
   発酵終了時刻表示装置とを有するドウコンデイシ
   ヨナーにおいて、現時刻と低温保存用タイマー設
   定時間と発酵用タイマー設定時間とを演算する演
   算部を有し、演算部が設定した発酵終了時刻と発
   酵時間に合わせて低温保存用時間を調整する制御
   機能を有する演算部であることを特徴とするドウ
   コンデイシヨナー。