JPH0143951Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はスライドドアを有する自動車のアツ
パレール部に於けるウエザストリツプゴム取付構
造に関するものである。

第１図のライトバンのように車体１の側部にス
ライドドア２を有する自動車のアツパレール部Ａ
に於いては、通常第２図に示すような構造を以つ
てその気密性を保持している。同図に於いて、３
は外側板４と内側板５の夫々の上下のフランジ部
４ａ，５ａ及び４ｂ，５ｂを衝合溶着した車体１
の前後方向に延びるボツクス断面構造のアツパレ
ールで、外側板４に形成した凹所６の上面壁８ａ
に下方を開口させた断面略コ字形のガイド７を締
着具８により締付固定している。９は外側板１０
と内側板１１の夫々の上下フランジ部１０ａ，１
１ａ及び１０ｂ，１１ｂを衝合溶着してボツクス
断面構造を形成させたスライドドア２のパネル
で、図面には示されていないが回転自在に装設し
たローラを前記ガイド７内に嵌装し、ガイド７を
ローラが転動してスライドドア２が開閉される構
造になつている。スライドドアパネル９は開いた
状態に於いては実線で示すように車体１の外壁面
より飛び出した位置にあり、閉じた状態に於いて
は１点鎖線で示すように車体１の外壁面と同一面
上の位置にある。１２は車体１の前後方向に沿つ
て開口側を上方に向けてアツパレール３に一体に
装着した凹溝状の雨水排水用ドリツプで、その水
平板部１２ａ上にルーフパネル１３の側方端縁１
３ａを衝合溶着してある。１４はアツパレール３
に差込式で装着されたインナウエザストリツプゴ
ムで、断面Ｕ字形の取付基部１４ａをアツパレー
ル３の下方フランジ部４ｂ，５ｂに挿し込み、取
付基部１４ａの両内側面に設けた抜止突条１４
a′で挾持することにより接着剤で接着しないで定
着することができる。１５はアツパレール３の外
側板４とドリツプ１２との間に上端縁を挾み込ん
で一体に装着したチヤンネル部材で、その下端縁
にアウタウエザストリツプゴム１６を差込式で装
着させている。アウタウエザストリツプゴム１６
は断面Ｕ字形の取付基部１６ａをチヤンネル部材
１５に挿し込んで抜止突条１６a′で定着させてい
る。

上記構成に於いて、スライドドア２を閉じると
１点鎖線で示すようにウエザストリツプゴム１
４，１６のシール部１４ｂ，１６ｂがスライドド
アパネル９に押圧されて該スライドドアパネル９
に変形密着し、これにより外部と室内との気密性
を保持している。

ところで、上記のようなアウタウエザストリツ
プゴム１６の取付構造であれば、アウタウエザス
トリツプゴム１６とアツパレール３の外側板４と
雨水排水用ドリツプ１２との間に挾み込んで３枚
で衝合溶着したチヤンネル部材１５に挿し込んで
アツパレール３へ取り付けている為、チヤンネル
部材１５の取付作業に手間と時間を要するととも
に、予めアウタウエザストリツプゴム１６を挿し
込んだ状態でチヤンネル部材１５をアツパレール
３へ溶接することが不可能な為、チヤンネル部材
１５をアツパレール３へ溶接後にアウタウエザス
トリツプゴム１６をチヤンネル部材を１５に挿し
込んでアツパレール３へ取り付けるから多大の取
付作業時間を要する欠点があつた。また、アウタ
ウエザストリツプゴム１６はその取付基部１６ａ
をチヤンネル部材１５に挿し込んでアツパレール
３へ取り付けるから、アウタウエザストリツプゴ
ム１６の取付基部１６ａが大きくなつて凹所１６
内に入り込み、その為に凹所１６を大きくとる必
要があつて室内スペース面で不利であつた。

また、第２図以外のアウタウエザストリツプゴ
ム１６の取付構造を開示するものとして、実開昭
56−382号公報が存在しているが、これはチヤン
ネル部材をアツパレールの凹所上面壁に取り付け
るようにしたもので、これも上記欠点は免かれな
い。

そこで、この考案は、従来のウエザストリツプ
ゴムの取付構造の上記欠点に鑑み、アウタウエザ
ストリツプゴムを直接アツパレールに取り付ける
ことにより、チヤンネル部材を省略し、かつ、車
室スペースを有利にしたものである。

以下この考案のウエザストリツプゴム取付構造
を図面を参照して説明すると次の通りである。

第３図に於いて、第２図に示す従来のウエザス
トリツプゴム取付構造と同符号のものは同部材を
示すものである。この考案はアウタウエザストリ
ツプゴム１７が第４図及び第５図に示すように、
複数の取付穴１８を有するへ字形の平板状に形成
された板金製の取付平板部１７ａと、扉閉時にス
ライドドアパネル９に当接する舌片体１９及び装
着時にドリツプ１２に当接するリツプ２０を形成
し、上記取付平板部１７ａと一体形成された軟質
のスポンジゴム製のシール部１７ｂとからなり、
取付平板部１７ａをアツパレール３の凹所６の上
面壁６ａとガイド７との間に挾み込みガイド７と
一体にアツパレール３の凹所６の上面壁６ａに締
着具８により締付固定するようにしたものであ
る。

この考案の取付構造であれば、従来のように溶
接により取付ける必要が無いからアウタウエザス
トリツプゴム１７を取付平板部１７ａとシール部
１７ｂとを一体成形して形成し、しかもガイド７
とともにアツパレール３へ締付具８より締付固定
しているから、従来のようにアツパレール３に溶
着したチヤンネル部材に多大の取付時間を要して
アウタウエザストリツプゴムを取付けるという作
業を省くことができるとともに、チヤンネル部材
をアツパレール３の外側板４とドリツプ１２との
間に挾み込んで３枚で衝合溶着して取り付けると
いう手間と時間も省ける。また、アウタウエザス
トリツプゴム１７の取付部１７ａが凹所６の空間
に張り出すものでないから、凹所６のスペースを
大きくとる必要がない。仍つて、作業性の向上を
図ることができると共に、室内スペースを有利に
利用することができる。

以上説明したようにこの考案は自動車のスライ
ドドアのアツパレール外面にスライドドアに当接
するアウタウエザストリツプゴムを取り付ける構
造に於いて、上記アウタウエザストリツプゴムを
アツパレールに取付ける為の取付平板部と、スラ
イドドアに当接する舌片体を有するシール部とを
一体形成してなり、上記取付平板部をアツパレー
ルとガイドとの間に挾み込んで締付固定すること
によりアウタウエザストリツプゴムをガイドと一
体にアツパレールに取り付けたから、アウタウエ
ザストリツプゴムの取付作業性の向上を図ること
ができるとともに、取付スペースをそれほど必要
とせず、室内空間を有効利用することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はスライドドア付自動車の一例を示す斜
面図、第２図は従来のウエザストリツプゴム取付
構造を示す要部断面図、第３図はこの考案に係る
ウエザストリツプゴムの取付構造を示す要部断面
図、第４図及び第５図はアウタウエザストリツプ
ゴムを示す正面図及び縦断面図である。 ３……アツパレール、６……凹所、７……ガイ
ド、８……締着具、９……スライドドアパネル、
１７……アウタウエザストリツプゴム。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 自動車のスライドドアのアツパレール外面にス
   ライドドアに当接するアウタウエザストリツプゴ
   ムを取り付ける構造に於いて、上記アウタウエザ
   ストリツプゴムをアツパレールに取付ける為の取
   付平板部と、スライドドアに当接する舌片体を有
   するシール部とを一体形成してなり、上記取付平
   板部をアツパレールとガイドとの間に挾み込んで
   締付固定することによりアウタウエザストリツプ
   ゴムをガイドと一体にアツパレールに取り付けた
   ことを特徴とする自動車のスライドドア用ウエザ
   ストリツプゴム取付構造。