JPH0333563Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、ウエザーストリツプの組付装置の改
良に関するものである。

従来、車体のドア開口部にウエザーストリツプ
を組付けるには、車体に直接接着するか、あるい
はフランジ等を利用して挟込むか、又はリテーナ
ーにより挟持する方法によるものと、その２種以
上を複合して行つていた。

しかしながら、リテーナーにより挟持する場
合、ウエザーストリツプとリテーナーとの間のシ
ール性を良好にするために、リテーナーによりウ
エザーストリツプを確実に拘束する必要がある。
そのため、ウエザーストリツプはリテーナーのフ
ランジ部に正しく挿入されなければならない。こ
のため、第１図に示す符号イ，ロに示すドア開口
部縁のコーナー部分はその作業性が悪く、多くの
工数を必要とするのみならず、ウエザーストリツ
プがリテーナーのフランジ部に確実に挿入されて
いるか否かのチエツクも困難であつた。

そこで本考案は、前記従来の問題点に鑑みて成
されたものであつて、作業性の悪い部分において
ウエザーストリツプをリテーナーのフランジ部に
挿入することなく、水密性が容易に得られ、作業
を容易にして組付け時間を短縮し、かつ、ウエザ
ーストリツプがリテーナーのフランジ部に挿入さ
れているか否かのチエツクを不要とするウエザー
ストリツプの組付装置を提供することを目的とす
るものである。

そのため本考案では該組付装置を、車体のドア
開口部縁のコーナーに装着されるウエザーストリ
ツプのコーナー部に、該ウエザーストリツプのコ
ーナー部を保持するサブリテーナーを、ウエザー
ストリツプの裏面側に、ウエザーストリツプと一
体に成形すると共に、該サブリテーナーの端部を
前記ウエザーストリツプの裏面側より突出させて
前記ドア開口部縁に沿つて延設し、該突出した端
部を前記ドア開口部縁に取付けた構造とすること
により所期の目的を達成するようにしたものであ
る。

以下、第１図乃至第７図に示した本考案の第１
実施例について説明する。

本実施例では第１図に示すようにドア開口部縁
３と連続したルーフ開口部縁２を有する車体１に
適用した例を示しており、ルーフ開口部縁２には
図示していない着脱式ルーフが装着可能になつて
いる。

第２図は第１図のイの部分を拡大したものであ
つて、ドア開口部縁３とルーフ開口部縁２には着
脱式ルーフ及び図示していないドアガラスとの間
の水密性を確保するため、ウエザーストリツプ１
１が装着される。該ウエザーストリツプ１１は、
ルーフ開口部縁２へはルーフ開口部縁２に形成さ
れたフランジ部２ａを挟込むことによつて装着さ
れるが、ドア開口部縁３へはリテーナー１３を介
して装着される。すなわち、リテーナー１３はド
ア開口部縁３にビス１７によつて取付けられる取
付面部１３ｂと、取付面部１３ｂの両側縁に形成
されたフランジ部１３ａ，１３ａとから成り、両
フランジ部１３ａ，１３ａ間にウエザーストリツ
プ１１を挿入することによつて該ウエザーストリ
ツプ１１を保持する。

リテーナ１３はドア開口部縁３のコーナー３ａ
近傍まで延設されている。ドア開口部縁３のコー
ナー３ａに装着されるウエザーストリツプ１１の
コーナー部１１ａには、該コーナー部１１ａを保
持するサブリテーナ１２がウエザーストリツプ１
１の裏面側に該ウエザーストリツプと一体に形成
されている。この一体成形は、ウエザーストリツ
プ１１の成形時に該ウエザーストリツプ１１のコ
ーナー部１１ａにサブリテーナ１２を埋込んで加
硫接着により行う。

前記サブリテーナー１２の端部１２ａはウエザ
ーストリツプ１１の裏面側より突出されてドア開
口部縁３に沿つて延設されており、該突出した端
部１２ａにはドア開口部縁３に取付けるためのビ
ス孔１４が穿設されている。

第５図は第１図のロ部分を拡大したものであつ
て、イ部分と同じ構成にはイ部分と同じ符号を附
してある。

サブリテーナ１２のドア開口部縁３のコーナー
３ａへの取付は、第３図、第７図に示すように、
先ず、予めリテーナ１３の背面及びウエザースト
リツプ１１の背面にウレタン発泡体等のシール材
１５，１６を接着しておく。そして、リテーナ１
３をビス１７によつてドア開口部縁３に取付け
る。

次に、サブリテーナ１２の端部１２ａをリテー
ナ１３の端部に重ね、ビス孔１４からビス１７
を、ドア開口部縁３に貫通して取付ける。その
後、ウエザーストリツプ１１をリテーナ１３のフ
ランジ部１３ａ，１３ａ間に挿入する。

第８図、第９図は本考案の第２実施例を示すも
ので、ルーフに開口部を有しない通常のルーフ構
造の車体に本考案を適用した場合を示したもので
ある。

サブリテーナ１２の一方の端部１２ａはウエザ
ーストリツプ１１の裏面側より突出されて、車両
の高さ方向に延在するドア開口部縁３に沿つて延
設され、サブリテーナ１２の他方の端部１２ｂは
ウエザーストリツプ１１の裏面側より突出されて
車両の前後方向に延在するドア開口部縁３１に沿
つて延設されている。

前記サブリテーナ１２のドア開口部縁３，３１
のコーナー３ａへの取付けは、先ず、ドア開口部
縁３に取付けられるリテーナ１３とドア開口部縁
３１に取付けられるリテーナ２３の背面及びウエ
ザーストリツプ１１の背面にウレタン発泡体等の
シール材１５，１６を接着しておく。そして、リ
テーナ１３，２３をドア開口部縁３，３１にそれ
ぞれ取付ける。

次に、サブリテーナ１２の一方の端部２ａをリ
テーナ１３の端部に、他方の端部１２ｂをリテー
ナ２３の端部にそれぞれ重ねてビス１７によりド
ア開口部縁３，３１に取付ける。そして、ウエザ
ーストリツプ１１をリテーナ１３のフランジ部１
３ａ，１３ａ間及びリテーナ２３のフランジ部２
３ａ，２３ｂ間に挿入する。

以上述べたように本考案によれば、車体のドア
開口部縁のコーナーに装着されるウエザーストリ
ツプのコーナー部に、該ウエザーストリツプのコ
ーナー部を保持するサブリテーナーを、ウエザー
ストリツプの裏面側に、ウエザーストリツプと一
体に成形すると共に、該サブリテーナーの端部を
前記ウエザーストリツプの裏面側より突出させて
前記ドア開口部縁に沿つて延設し、該突出した端
部を前記ドア開口部縁に取付けたので、作業性の
悪いコーナー部分において、ウエザーストリツプ
をリテーナーのフランジ部へ挿入する必要がな
く、作業が容易になり組付け時間を短縮すること
ができ、かつ、確実にシールすることができるた
め、水密性を完全に保持し、品質を向上させるこ
とができるだけではなく、ウエザーストリツプが
リテーナーのフランジ部に確実に挿入されている
か否かのチエツクも省略することができる等の効
果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の第１実施例によるウエザース
トリツプの取付け状態を示す自動車の一部の斜視
図、第２図は第１図イ部分の構成を示す拡大斜視
図、第３図は第２図のＡ−Ａ線断面図、第４図は
第１図イ部分の斜視図、第５図は第１図ロ部分の
構成を示す拡大斜視図、第６図は第１図ロ部分の
斜視図、第７図は第６図のＢ−Ｂ線拡大断面図、
第８図は本考案の第２実施例を示す自動車の一部
の斜視図、第９図は第８図ハ部分の構成を示す拡
大斜視図である。 １は車体、３はドア開口部縁、１１はウエザー
ストリツプ、１１ａはウエザーストリツプ１１の
コーナー部、１２はサブリテーナー、１２ａはサ
ブリテーナー１２の端部、１３はリテーナー、１
４はビス孔、１７はビス。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 車体のドア開口部縁のコーナーに装着されるウ
   エザーストリツプのコーナー部には、該ウエザー
   ストリツプのコーナー部を保持するサブリテーナ
   が、ウエザーストリツプの裏面側に、ウエザース
   トリツプと一体に成形されていると共に、該サブ
   リテーナーの端部は前記ウエザーストリツプの裏
   面側より突出されて前記ドア開口部縁に沿つて延
   設され、該突出した端部は前記ドア開口部縁に取
   付けられていることを特徴とするウエザーストリ
   ツプの組付装置。