JPH0143832B2 - - Google Patents

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JPH0143832B2
JPH0143832B2 JP61305453A JP30545386A JPH0143832B2 JP H0143832 B2 JPH0143832 B2 JP H0143832B2 JP 61305453 A JP61305453 A JP 61305453A JP 30545386 A JP30545386 A JP 30545386A JP H0143832 B2 JPH0143832 B2 JP H0143832B2
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JP
Japan
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rolling
temperature
foil
alloy
intermediate annealing
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Application number
JP61305453A
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JPS63161148A (ja
Inventor
Tsutomu Moryama
Hideo Yoshida
Makoto Tsuchida
Norio Senda
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Light Metal Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Light Metal Industries Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野] 本発明は、強度と加工性に優れたアルミニウム
箔の製造方法に関し、更に詳しくは引張強さ、耐
力と深絞り、張出し性等の成形性、更に箔圧延性
に優れたアルミニウム箔の製造方法に関する。 [従来の技術] 近年アルミニウム箔の需要の増加に伴ない、コ
スト面から薄肉化が要求されており、しかも、そ
の圧廷性はもとより深絞り性や張出し性等の成形
性の優れた箔が要求されている。 従来、このような用途のアルミニウム箔には、
A1050、1N30、A1100合金等の純アルミニウム
が主に使われている。これらアルミニウム箔は、
鋳塊から熱間圧延、冷間圧延、中間焼鈍を経て最
終焼鈍を行なつて製造される。なお、熱間圧延前
に鋳塊を均質化処理を施すこともある。 [発明が解決しようとする問題点] 従来の製造方法によつて得られるアルミニウム
箔は、その強度、伸びがいずれも充分ではなく、
また圧延加工度の増加に伴ない加工硬化するため
その圧延性は必らずしも良いとはいえない。 本発明は、このような問題点が無く、強度と延
性に優れたアルミニウム箔の製造方法を提供する
ことを目的としている。 [問題を解決するための手段] 本発明による、強度と加工性に優れたアルミニ
ウム箔の製造方法は、前記の問題点を解決する手
段として、以下のとおりに構成する。 すなわち、Fe:0.5〜2.5%、Ti:0.003〜0.05%
を含み、残部は実質上Alであるが、不純物中特
に、Si:0.35%未満としたアルミニウムを使用し
て、その鋳塊を熱間圧延及び、冷間圧延してアル
ミニウム箔を製造するに当り、冷間圧延の工程
中、中間焼鈍を再結晶温度より低い温度で、少な
くとも1回行うものである。 以下、本発明の構成について詳しく説明する。 本発明は、Al−Fe−Ti合金の加工軟化現象を
箔圧延に利用し、箔圧延性及び、強度と延性を従
来の箔より向上させようとするものである。 通常、加工軟化現象とは、高温変形において変
形初期に変形とともに軟化する現象や、変形途中
で変形温度を高くしたりあるいは変形速度を遅く
したりするときに加工とともに強度が低下する現
象をいう。しかし、ここでの加工軟化現象は、冷
間加工度の増加に伴ない、強度が低下するかある
いはほとんど変化しない現象をいう。 使用するアルミニウム合金の組成において、
Fe量が0.5〜2.5%に限定されるのは、0.5%未満で
は、Al−Fe系化合物の析出量が少なく、加工軟
化しにくいためである。 2.5%より多い場合、化合物が粗大になりやす
く、薄箔圧延の際ピンホールが増えて箔圧延性が
低下する。 Ti量が0.003〜0.05%に限定されるのは、Tiは
鋳塊組織を微細均一にすることで、その後の圧延
における加工軟化を生じやすくする効果があり、
0.003%未満ではその効果が少なく、0.05%を越
えると粗大な化合物を生じやすくなり、薄箔圧延
の際、ピンホールが増えて箔圧延性が低下する。
Si量が0.35%未満であるのは、0.35%以上の場合、
Siの粒界偏析が起こりやすく、加工軟化しにくく
なるためである。 製造工程において鋳塊の均質化処理は実施しな
くてもよいが、実施する場合は500℃より低い温
度が好ましい。その理由は、Al−FeあるいはAl
−Ti化合物を微細に析出さるためである。500℃
以上の温度では、Al−FeあるいはAl−Ti化合物
が凝集化し粗大となり、溶質原子の大半が析出し
てしまうため好ましくない。 均質化処理温度の下限は400℃とするのが好ま
しい。この温度より低いと微細析出が十分に得ら
れない。 冷間圧延の工程中に1回以上の中間焼鈍を行な
うのであるが、このとき、再結晶に到達しない温
度で行なう。この温度は、好ましくは、300℃未
満、100℃以上であり、時間は1〜48時間が適当
である。 焼鈍温度を再結晶温度より低い温度とする理由
は、マトリクスと粒界から固溶している溶質原子
あるいは不純物原子を排除し、その後の加工で加
工軟化を起こしやすくするためである。 つまり、再結晶温度より低い温度で焼鈍するこ
とで、転位セル又は亜粒界上に溶質原子あるいは
不純物原子が析出し凝集化する。 そして回復の促進により亜粒界が成長し、粒内
に析出物が残存する。その結果、マトリクスと粒
界から溶質原子あるいは不純物原子が排除され
る。 一方、再結晶温度で焼鈍すると、安定な粒界に
溶質原子あるいは不純物原子が析出してしまい、
その後の加工で加工軟化してしまう。 このようにして中間焼鈍した板を冷間圧延する
と、加工軟化し、圧延性がよく薄箔圧延が可能
で、しかも強度と延性は従来の純アルミニウム箔
よりすぐれた箔ができる。 最終冷間圧延後、必要に応じて最終焼鈍を行な
う。その温度は200℃〜350℃が好ましい。時間は
1〜48時間が適当である。 以下、本発明の実施例について、比較例と対比
して述べる。 [実施例] 第1表に示すとおりの、0.5〜2.5%のFe、0.003
〜0.05%のTi、0.35%未満のSiを含む合金No.1〜
7およびTi量が範囲外の合金No.8(Ti:0.08%)、
合金No.9(Ti:0.001%)の各種アルミニウム合金
の鋳塊それぞれを使用して、同表に伴せて示す各
製造工程に従つて、14.5μmのアルミニウム合金
箔を製造した。 得られた各アルミニウム合金箔について、その
機械的性質を試験した。その結果を同表に伴せて
示す。
【表】
【表】 合金No.1〜4の鋳塊は実施例に係るものであ
り、合金No.5〜9の鋳塊は比較例に係るものであ
る。 すべての鋳塊に対して、熱間圧延板の板厚は5
mmtである。また、中間焼鈍を1回行なつた例で
は、3mmt、冷間圧延板に対して、2回行なつた
例では、3mmtと、0.08mmtの冷間圧延板に対し
てそれぞれ行なつた。最終板厚は14.5μmtであ
り、最終焼鈍を300℃とした。 合金No.1は均質化処理を実施せず、中間焼鈍は
再結晶温度より低い275℃で1回実施した。 合金No.2は480℃で均質化処理を実施し、中間
焼鈍は2回、再結晶温度より低い275℃、150℃で
実施した。 合金No.3は、480℃で均質化処理を実施し、中
間焼鈍は再結晶温度より低い275℃で1回実施し
た。 合金No.4は、400℃で均質化処理を実施し、中
間焼鈍は2回、再結晶温度より低い275℃、150℃
で実施した。 合金No.5は、均質化処理を実施しないで中間焼
鈍温度以上の350℃で1回実施した。 合金No.6は、600℃で均質化処理を実施し、中
間焼鈍温度以上の350℃で1回実施した。 合金No.7は均質化処理を実施しないで、中間焼
鈍は1回目を再結晶温度より低い250℃で、2回
目を再結晶温度以上の300℃で実施した。 合金No.8は、Tiの含有量を0.05%より多い0.08
%とし、480℃で均質化処理を実施し、中間焼鈍
は再結晶温度より低い250℃で1回実施した。 合金No.9はTiの含有量を0.003%より少ない
0.001%とし、480℃で均質化処理を実施し、中間
焼鈍は再結晶温度より低い250℃で1回実施した。 実施例に係る合金No.1〜4の最終焼鈍材の機械
的性質(σB、δ)は、すべて比較例に係る合金No.
5〜9のそれより向上している。 更に、前記各例の製造工程により、14.5μmt
の最終材の箔までに圧延した際の、各厚さにおけ
る圧延先進率を各例について第1図に示す。 ここで圧延先進率とは第2図に示す如く、圧延
後の圧延材1のに速度をV2、圧延ロール2の周
速をVとした場合、下記式で表される。 圧延先進率(%)=(V2−V)/V×100 これによれば、実施例に従つた箔の圧延先進率
は、比較例によつた箔のそれより上回つており、
本発明による箔の圧延性の良いことが分かる。 なお、箔以外の板厚(0.1mmt以上)に対して
も、前述の加工軟化現象を利用することで、従来
の純アルミニウム板よりも強度と延性を向上させ
ることができる。 [発明の効果] 本発明の効果を要約すると、次のとおりであ
る。 (1) 本発明の製造方法により、得られるアルミニ
ウム合金箔の強度と延性を向上させることがで
きる。 (2) 本発明の製造方法によれば、箔の圧延先進率
が大きく、従つて圧延性の優れたアルミニウム
合金箔を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例と比較例において、14.5μmの
最終箔まで圧延した際の箔の圧延先進率を、厚さ
80μmから14.5μmまでの厚さにおいて示した図
表、第2図は圧延先進率の説明図である。 1……圧延材、2……圧延ロール。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 Fe:0.5〜2.5%(重量%、以下同じ)、Ti:
    0.003〜0.05%を含み、残部は実質上アルミニウ
    ムであり、不純物中特に、Si:0.35%未満とした
    アルミニウム鋳塊を熱間圧延及び、冷間圧延し
    て、アルミニウム箔を製造する方法において、冷
    間圧延の工程中、中間焼鈍を再結晶温度より低い
    温度で、少なくとも1回行なうことを特徴とする
    強度と加工性に優れたアルミニウム箔の製造方
    法。 2 中間焼鈍を100℃以上300℃未満の温度で行な
    う、特許請求の範囲第1項記載のアルミニウム箔
    の製造方法。 3 熱間圧延に先立つて、アルミニウム鋳塊を
    500℃より低い温度で均質化処理する、特許請求
    の範囲第1項又は第2項記載のアルミニウム箔の
    製造方法。
JP30545386A 1986-12-23 1986-12-23 強度と加工性に優れたアルミニウム箔の製造方法 Granted JPS63161148A (ja)

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