JPH0140906B2 - - Google Patents
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- JPH0140906B2 JPH0140906B2 JP4095683A JP4095683A JPH0140906B2 JP H0140906 B2 JPH0140906 B2 JP H0140906B2 JP 4095683 A JP4095683 A JP 4095683A JP 4095683 A JP4095683 A JP 4095683A JP H0140906 B2 JPH0140906 B2 JP H0140906B2
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- mold
- steel
- toughness
- skt4
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Landscapes
- Heat Treatment Of Steel (AREA)
- Forging (AREA)
- Mounting, Exchange, And Manufacturing Of Dies (AREA)
Description
この発明は、熱間型鍛造に使用する金型に適し
た低合金鋼に関する。 繰り返し使用されるこの種の金型には、耐久性
の観点から、次のような各種の性能求められる。 (1) 強度が高くて使用による変形が小さいこと。 (2) 使用時金型内部は200℃程度に保たれるが表
面は500℃前後にまで達するから、常温のみな
らず高温強度が良好で耐摩耗性にすぐれるこ
と。 (3) 耐熱亀裂性が良好であること。 (4) 靭性にすぐれ耐割損性が高いこと。 従来よりかかる用途に多用されてきた鋼に、低
Cr−Ni−Mo系のJISSKT4、高Cr−Mo−V系の
同SKT5がある。これらは主として、形状が複雑
であつたり、寸法精度の厳しい金型に用いられて
きた。すなわちこのような場合金型は、ごく僅か
の変形で使用不可となるが、したがつて例え何れ
の金型鋼を使用したとしても、寿命は変形によつ
て決定される結果となり、寿命に大差はない。こ
うしたことから、最も廉価に供給される上記
SKT4,5の採用が有利である、と云えるからで
ある。 ところが近年、歩留向上の見地から、型鍛造に
おいては、プレス圧を上げて、(具体的には6000
〜11000ton程度)いわゆるバリの発生量を極力減
じようとする動きが盛んで、これに呼応して金型
に対する要求性能も、とくに強と靭性について高
度化し、かかる傾向の中で、上記SKT4,5の性
能不足が指摘されるようになつた。すなわち
SKT4では、金型表面はともかく内部について十
分な硬度が得られず、このため一度使用済みの金
型を切削再生しようとしても、それが不可能であ
つたり、またそれができたとしても再度の焼入−
焼戻し処理の実施を余儀なくされコストが嵩む問
題がある。SKT5はNiを含有しないためもともと
靭性が劣る傾向にあり、プレス圧の高い条件下で
は小さな熱亀裂や場合によつてはプレス側に存在
する欠陥から割損する危険さえないとは云えな
い。 本発明は、上記SKT4,5の経済性を生かしし
かも上記のような性能不足を可及的に解消した低
合金系鍛造用金型鋼を提供するものである。 すなわち本発明鋼の特徴とするところは、
C0.50〜0.60%、Si0.05〜0.35%、Mn0.60〜1.00
%、Ni1.3〜2.0%、Cr1.0〜2.0%、Mo0.10〜0.25
%、B0.001〜0.003%、V0.05〜0.20%、A0.02
〜0.10%、P0.03%以下、S0.03%以下を含み、残
りFeおよび不可避的不純物からなる成分系にあ
る。この成分をもつ本発明鋼は、金型として6000
〜11000tonにも及ぶ高プレス力(以下、単に高プ
レス力と云えばこれを指すものとする)に耐える
強度を有し、とくに内部においてもすぐれた硬度
を示すことから、再切削後熱処理なしでも高プレ
ス力をかける金型として十分使用でき、しかも耐
熱亀裂性がSKT4より良好で割損の起点が出にく
いことにに加えて、靭性の点でもSKT4と同程度
にすぐれ、したがつて金型としての使用に伴う割
損が有効に防止でき、またコスト的にみても
SKT4,5と較べ殆んど遜色ない利点を有してい
る。 上記本発明鋼とは要するに、高Cr−低Mo−Ni
−V−B系であり、つまり本発明はSKT4をベー
スに、 安価であつてしかも粒界強化を通して耐熱亀
裂割れ性改善に有効なBを使用すること。 上記Bによつて焼入れ性が向上する分、靭性
に対する影響がない高価なMoを節減するこ
と。 Moの低減に基く強度低下を、高温強度にも
役立つCrの使用で補う。このCrの使用は、靭
性に弊害が出ない範囲に止めること。 上記Bを極力有効に作用させるべく、Aの
添加をもつてNをANとして固定させるこ
と。 Vの添加により強度向上を図ること。 以上〜が特徴的である。 次に本発明鋼における成分限定の理由を、各成
分毎に説明する。 C:強度、耐摩耗性向上に有効であるが、0.50%
未満では十分な効果が得られない。他方0.60%
越えでは、耐熱亀裂性、耐割損性に弊害が生じ
る。 Si:脱酸元素として少なくとも0.05%は必要であ
るが、これが0.35%を越えると、靭性が劣化し
割損が生じ易くなる。 Mn:強度、靭性の両方に有効な元素であり、
0.60%以上の添加が効果的であるが、反面1.00
%を越えるとその効果は飽和する。 Ni:靭性、焼入れ性改善にすぐれた効果を発揮
するもので、1.3%以上の添加が必要であるが、
2.0%越えのNiは実際上金型用鋼としては不要
で徒らにコスト高のみ招くものである。 Cr:強度、更には高温強度向上にも寄与する元
素であつて、少なくとも1.0%は必要である。
しかしながら、2.0%を越えるとCrは靭性に悪
影響を及ぼす結果となるから、2.0%以下に止
めておくべきである。 Mo:焼入れ性とともに、高温強度を向上させる
元素であるる。その効果の点から0.10%以上の
添加が必要であるが、高価なため経済性を考慮
して0.25%を上限とした。 B:粒界を強化して耐熱亀裂性に寄与するととも
に、焼入れ性向上元素として有効であり、
0.001%以上で効果が著しいが、0.003%を越え
るとその焼入れ効果が激減する。 V:細粒化の作用があり、高温強度の対し寄与す
るもので、0.05%以上必要である。Vのかかる
効果はしかし、0.20%を越えるところでは飽和
するから、0.20%越えの添加に意味はない。 A:鋼中Nを固定して、前記Bの焼入れ性改善
の効果を有効に引き出すために使用するが、
0.02%未満ではそのような目的に対し十分でな
い。0.10%を越えるAは、鋼の清浄度を低下
させ好ましくない。 P:0.03%を越えると、靭性の低下や水素欠陥の
発生をもたらすから、0.03%以下に制限する必
要がある。 S:Sも0.03%を越えると、靭性を悪化させるの
で、0.03%以下にする必要がある。 以上に示した成分からなる金型鋼は、鍛造後、
Ac3点以上に加熱して油焼入れ−Ac1点以下で焼
戻しの熱処理を経て金型となすもので、同法によ
り、硬さをシヨアで55〜60程度として使用に供す
るものである。 次に、本発明の実施例について述べる。 〔実施例 1〕 第1表に示す各成分をもつ鋼を8ton電気炉に溶
製し、鍛造後、850℃に加熱して油焼入れ−550℃
にて焼戻し処理を行ない、金型を得た。金型寸法
は、300mm巾×250mm厚×750mm長である。第1表
中、(1)〜(6)は本発明鋼、(7)〜(9)は比較鋼で、(7)は
SKT4相当、(8)はSKT5相当、である。 得られた金型を、6000Tプレスにて実際の型鍛
造に供し、変形による寿命、耐熱亀裂性並びに耐
割損性を評価した。変形による寿命は、金型型彫
部の形状変形により型内に製品が密着し型鍛造継
続不能になつた時点の鍛造製品本数で評価した。
耐熱亀裂性は、目視による表面熱亀裂状況の比
較、また耐割損性は、割損の有無で、それぞれ判
定した。
た低合金鋼に関する。 繰り返し使用されるこの種の金型には、耐久性
の観点から、次のような各種の性能求められる。 (1) 強度が高くて使用による変形が小さいこと。 (2) 使用時金型内部は200℃程度に保たれるが表
面は500℃前後にまで達するから、常温のみな
らず高温強度が良好で耐摩耗性にすぐれるこ
と。 (3) 耐熱亀裂性が良好であること。 (4) 靭性にすぐれ耐割損性が高いこと。 従来よりかかる用途に多用されてきた鋼に、低
Cr−Ni−Mo系のJISSKT4、高Cr−Mo−V系の
同SKT5がある。これらは主として、形状が複雑
であつたり、寸法精度の厳しい金型に用いられて
きた。すなわちこのような場合金型は、ごく僅か
の変形で使用不可となるが、したがつて例え何れ
の金型鋼を使用したとしても、寿命は変形によつ
て決定される結果となり、寿命に大差はない。こ
うしたことから、最も廉価に供給される上記
SKT4,5の採用が有利である、と云えるからで
ある。 ところが近年、歩留向上の見地から、型鍛造に
おいては、プレス圧を上げて、(具体的には6000
〜11000ton程度)いわゆるバリの発生量を極力減
じようとする動きが盛んで、これに呼応して金型
に対する要求性能も、とくに強と靭性について高
度化し、かかる傾向の中で、上記SKT4,5の性
能不足が指摘されるようになつた。すなわち
SKT4では、金型表面はともかく内部について十
分な硬度が得られず、このため一度使用済みの金
型を切削再生しようとしても、それが不可能であ
つたり、またそれができたとしても再度の焼入−
焼戻し処理の実施を余儀なくされコストが嵩む問
題がある。SKT5はNiを含有しないためもともと
靭性が劣る傾向にあり、プレス圧の高い条件下で
は小さな熱亀裂や場合によつてはプレス側に存在
する欠陥から割損する危険さえないとは云えな
い。 本発明は、上記SKT4,5の経済性を生かしし
かも上記のような性能不足を可及的に解消した低
合金系鍛造用金型鋼を提供するものである。 すなわち本発明鋼の特徴とするところは、
C0.50〜0.60%、Si0.05〜0.35%、Mn0.60〜1.00
%、Ni1.3〜2.0%、Cr1.0〜2.0%、Mo0.10〜0.25
%、B0.001〜0.003%、V0.05〜0.20%、A0.02
〜0.10%、P0.03%以下、S0.03%以下を含み、残
りFeおよび不可避的不純物からなる成分系にあ
る。この成分をもつ本発明鋼は、金型として6000
〜11000tonにも及ぶ高プレス力(以下、単に高プ
レス力と云えばこれを指すものとする)に耐える
強度を有し、とくに内部においてもすぐれた硬度
を示すことから、再切削後熱処理なしでも高プレ
ス力をかける金型として十分使用でき、しかも耐
熱亀裂性がSKT4より良好で割損の起点が出にく
いことにに加えて、靭性の点でもSKT4と同程度
にすぐれ、したがつて金型としての使用に伴う割
損が有効に防止でき、またコスト的にみても
SKT4,5と較べ殆んど遜色ない利点を有してい
る。 上記本発明鋼とは要するに、高Cr−低Mo−Ni
−V−B系であり、つまり本発明はSKT4をベー
スに、 安価であつてしかも粒界強化を通して耐熱亀
裂割れ性改善に有効なBを使用すること。 上記Bによつて焼入れ性が向上する分、靭性
に対する影響がない高価なMoを節減するこ
と。 Moの低減に基く強度低下を、高温強度にも
役立つCrの使用で補う。このCrの使用は、靭
性に弊害が出ない範囲に止めること。 上記Bを極力有効に作用させるべく、Aの
添加をもつてNをANとして固定させるこ
と。 Vの添加により強度向上を図ること。 以上〜が特徴的である。 次に本発明鋼における成分限定の理由を、各成
分毎に説明する。 C:強度、耐摩耗性向上に有効であるが、0.50%
未満では十分な効果が得られない。他方0.60%
越えでは、耐熱亀裂性、耐割損性に弊害が生じ
る。 Si:脱酸元素として少なくとも0.05%は必要であ
るが、これが0.35%を越えると、靭性が劣化し
割損が生じ易くなる。 Mn:強度、靭性の両方に有効な元素であり、
0.60%以上の添加が効果的であるが、反面1.00
%を越えるとその効果は飽和する。 Ni:靭性、焼入れ性改善にすぐれた効果を発揮
するもので、1.3%以上の添加が必要であるが、
2.0%越えのNiは実際上金型用鋼としては不要
で徒らにコスト高のみ招くものである。 Cr:強度、更には高温強度向上にも寄与する元
素であつて、少なくとも1.0%は必要である。
しかしながら、2.0%を越えるとCrは靭性に悪
影響を及ぼす結果となるから、2.0%以下に止
めておくべきである。 Mo:焼入れ性とともに、高温強度を向上させる
元素であるる。その効果の点から0.10%以上の
添加が必要であるが、高価なため経済性を考慮
して0.25%を上限とした。 B:粒界を強化して耐熱亀裂性に寄与するととも
に、焼入れ性向上元素として有効であり、
0.001%以上で効果が著しいが、0.003%を越え
るとその焼入れ効果が激減する。 V:細粒化の作用があり、高温強度の対し寄与す
るもので、0.05%以上必要である。Vのかかる
効果はしかし、0.20%を越えるところでは飽和
するから、0.20%越えの添加に意味はない。 A:鋼中Nを固定して、前記Bの焼入れ性改善
の効果を有効に引き出すために使用するが、
0.02%未満ではそのような目的に対し十分でな
い。0.10%を越えるAは、鋼の清浄度を低下
させ好ましくない。 P:0.03%を越えると、靭性の低下や水素欠陥の
発生をもたらすから、0.03%以下に制限する必
要がある。 S:Sも0.03%を越えると、靭性を悪化させるの
で、0.03%以下にする必要がある。 以上に示した成分からなる金型鋼は、鍛造後、
Ac3点以上に加熱して油焼入れ−Ac1点以下で焼
戻しの熱処理を経て金型となすもので、同法によ
り、硬さをシヨアで55〜60程度として使用に供す
るものである。 次に、本発明の実施例について述べる。 〔実施例 1〕 第1表に示す各成分をもつ鋼を8ton電気炉に溶
製し、鍛造後、850℃に加熱して油焼入れ−550℃
にて焼戻し処理を行ない、金型を得た。金型寸法
は、300mm巾×250mm厚×750mm長である。第1表
中、(1)〜(6)は本発明鋼、(7)〜(9)は比較鋼で、(7)は
SKT4相当、(8)はSKT5相当、である。 得られた金型を、6000Tプレスにて実際の型鍛
造に供し、変形による寿命、耐熱亀裂性並びに耐
割損性を評価した。変形による寿命は、金型型彫
部の形状変形により型内に製品が密着し型鍛造継
続不能になつた時点の鍛造製品本数で評価した。
耐熱亀裂性は、目視による表面熱亀裂状況の比
較、また耐割損性は、割損の有無で、それぞれ判
定した。
【表】
【表】
上表において、本発明鋼は耐熱亀裂性が、
SKT4(7)やSKT5(8)よりもすぐれ、変形による寿
命の点でも同(7)、(8)と同等乃至はこれらを凌ぐ性
能を示している。 〔実施例 2〕 前出第1表に示した鋼(1)〜(9)を、50Kg高周波溶
解炉(インゴツトサイズ:156mm×140mm×
370mm長)にて溶解してインゴツトとなし、これ
を70mm巾×40mm厚に鍛伸し、次いで850℃に加熱
し焼入れした後550℃で焼戻しする熱処理を行つ
た。上記熱処理の焼入れ条件は、〔実施例1〕で
使用した実際サイズの金型(300mm巾×250mm厚×
750mm長)の焼入れ(850℃から油焼入れ)操作に
よつて得られる金型内部(深さ:1/4×250mm(厚
み))における焼入冷却速度をシユミレートした
ものである。 熱処理後、機械加工し、試験片を作成し、種々
の温度での機械的性質を調査した。結果は第3表
に示したとおりである。 第3表の比較から、本発明鋼は強度、硬度(金
型内部の特性)の点でSKT4に勝り、SKT5と較
べても同等以上の高性能を備え、絞り、靭性にお
いても金型として十分な性能を示している。
SKT4(7)やSKT5(8)よりもすぐれ、変形による寿
命の点でも同(7)、(8)と同等乃至はこれらを凌ぐ性
能を示している。 〔実施例 2〕 前出第1表に示した鋼(1)〜(9)を、50Kg高周波溶
解炉(インゴツトサイズ:156mm×140mm×
370mm長)にて溶解してインゴツトとなし、これ
を70mm巾×40mm厚に鍛伸し、次いで850℃に加熱
し焼入れした後550℃で焼戻しする熱処理を行つ
た。上記熱処理の焼入れ条件は、〔実施例1〕で
使用した実際サイズの金型(300mm巾×250mm厚×
750mm長)の焼入れ(850℃から油焼入れ)操作に
よつて得られる金型内部(深さ:1/4×250mm(厚
み))における焼入冷却速度をシユミレートした
ものである。 熱処理後、機械加工し、試験片を作成し、種々
の温度での機械的性質を調査した。結果は第3表
に示したとおりである。 第3表の比較から、本発明鋼は強度、硬度(金
型内部の特性)の点でSKT4に勝り、SKT5と較
べても同等以上の高性能を備え、絞り、靭性にお
いても金型として十分な性能を示している。
【表】
以上に詳述した如く本発明の鍛造用金型鋼は、
表面のみならず内部においてもすぐれた硬度を示
すことから、再切削後熱処理なしのままで高プレ
ス圧力による型鍛造に使用可能な金型を得ること
ができ、しかも耐熱亀裂性、耐割損性が良好にし
て、割損防止にきわめて有効でることに加え、
SKT4等と大差ない経済性を有しており、したが
つてとくに複雑な鍛造形状や高い寸法精度が要求
される型鍛造用金型材料としてきわめて有用なも
のである。
表面のみならず内部においてもすぐれた硬度を示
すことから、再切削後熱処理なしのままで高プレ
ス圧力による型鍛造に使用可能な金型を得ること
ができ、しかも耐熱亀裂性、耐割損性が良好にし
て、割損防止にきわめて有効でることに加え、
SKT4等と大差ない経済性を有しており、したが
つてとくに複雑な鍛造形状や高い寸法精度が要求
される型鍛造用金型材料としてきわめて有用なも
のである。
Claims (1)
- 1 C0.50〜0.60%、Si0.05〜0.35%、Mn0.60〜
1.00%、Ni1.3〜2.0%、Cr1.0〜2.0%、Mo0.10〜
0.25%、B0.001〜0.003%、V0.05〜0.20%、A
0.02〜0.10%、P0.03%以下、S0.03%以下を含み、
残りFeおよび不可避的不純物からなることを特
徴とする低合金系鍛造用金型鋼。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4095683A JPS59166657A (ja) | 1983-03-11 | 1983-03-11 | 低合金系鍛造用金型鋼 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4095683A JPS59166657A (ja) | 1983-03-11 | 1983-03-11 | 低合金系鍛造用金型鋼 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS59166657A JPS59166657A (ja) | 1984-09-20 |
JPH0140906B2 true JPH0140906B2 (ja) | 1989-09-01 |
Family
ID=12594935
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4095683A Granted JPS59166657A (ja) | 1983-03-11 | 1983-03-11 | 低合金系鍛造用金型鋼 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS59166657A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2021059526A1 (ja) * | 2019-09-27 | 2021-04-01 | 日本電気株式会社 | 情報処理装置、情報処理方法及び記録媒体 |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104480400B (zh) * | 2014-12-18 | 2016-08-24 | 钢铁研究总院 | 一种c-n-b复合硬化高耐磨冷作模具钢 |
CN107151759B (zh) * | 2017-06-02 | 2018-10-16 | 重庆大学 | 一种用于制备高温重载条件下大型热锻模具的特种铸钢及其制备方法 |
-
1983
- 1983-03-11 JP JP4095683A patent/JPS59166657A/ja active Granted
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2021059526A1 (ja) * | 2019-09-27 | 2021-04-01 | 日本電気株式会社 | 情報処理装置、情報処理方法及び記録媒体 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS59166657A (ja) | 1984-09-20 |
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