JP2000345290A - 銅および銅合金用熱間圧延ロール - Google Patents
銅および銅合金用熱間圧延ロールInfo
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- copper alloy
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明は、圧延に使用する面の肌あれ、ヒー
トクラックおよび摩耗が少ない銅および銅合金用熱間圧
延ロールを提供すること。 【解決手段】 重量％で、Ｃ：０．２０〜０．６０％、
Ｓｉ：０．８０％未満、Ｍｎ：０．１〜２．０％、Ｃ
ｒ：２．０〜９．０％、ＭｏとＷを単独または複合で２
Ｍｏ＋Ｗ：３．５〜１２．０％およびＶ：０．０１〜
２．５％を含有し、残部がＦｅおよび不可避不純物から
なる組成を有し、硬さがＨＲＣ５７〜６２であることを
特徴とする銅および銅合金用熱間圧延ロール。 【効果】本発明の銅および銅合金用熱間圧延ロールは、
上記構成にしたことにより、使用面の肌あれ、ヒートク
ラックおよび摩耗が少なく、従来のものより約２〜２．
１倍の圧延に使用することができるという優れた効果を
奏する。
トクラックおよび摩耗が少ない銅および銅合金用熱間圧
延ロールを提供すること。 【解決手段】 重量％で、Ｃ：０．２０〜０．６０％、
Ｓｉ：０．８０％未満、Ｍｎ：０．１〜２．０％、Ｃ
ｒ：２．０〜９．０％、ＭｏとＷを単独または複合で２
Ｍｏ＋Ｗ：３．５〜１２．０％およびＶ：０．０１〜
２．５％を含有し、残部がＦｅおよび不可避不純物から
なる組成を有し、硬さがＨＲＣ５７〜６２であることを
特徴とする銅および銅合金用熱間圧延ロール。 【効果】本発明の銅および銅合金用熱間圧延ロールは、
上記構成にしたことにより、使用面の肌あれ、ヒートク
ラックおよび摩耗が少なく、従来のものより約２〜２．
１倍の圧延に使用することができるという優れた効果を
奏する。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、銅および銅合金用
熱間圧延ロールに関する。
熱間圧延ロールに関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、銅および銅合金用熱間圧延ロール
は、ＪＩＳのＳＫＤ６１（Ｃ：０．３２〜０．４２％、
Ｓｉ：０．８０〜１．２０％、Ｍｎ：０．５０％以下、
Ｐ：０．０３０％以下、Ｓ：０．０３０％以下、Ｃｒ：
４．５〜５．５０、Ｍｏ：１．００〜１．５０％、Ｖ：
０．８０〜１．２０％を含有し、残部がＦｅ）の熱間工
具鋼で製造され、硬度をＨＲＣ５５〜５６に調整したも
のが用いられていた。
は、ＪＩＳのＳＫＤ６１（Ｃ：０．３２〜０．４２％、
Ｓｉ：０．８０〜１．２０％、Ｍｎ：０．５０％以下、
Ｐ：０．０３０％以下、Ｓ：０．０３０％以下、Ｃｒ：
４．５〜５．５０、Ｍｏ：１．００〜１．５０％、Ｖ：
０．８０〜１．２０％を含有し、残部がＦｅ）の熱間工
具鋼で製造され、硬度をＨＲＣ５５〜５６に調整したも
のが用いられていた。
【０００３】しかし、このＳＫＤ６１を用いて製造した
銅および銅合金用熱間圧延ロールは、熱間圧延すると圧
延面の肌あれが激しく、ヒートクラックが発生し易く、
また摩耗も大きいため、５００〜６００ｔ程度の圧延を
すると圧延面を改削（圧延面の切削および研磨）する必
要があり、この改削を５〜７回行うと新しいロールに交
換する必要があった。
銅および銅合金用熱間圧延ロールは、熱間圧延すると圧
延面の肌あれが激しく、ヒートクラックが発生し易く、
また摩耗も大きいため、５００〜６００ｔ程度の圧延を
すると圧延面を改削（圧延面の切削および研磨）する必
要があり、この改削を５〜７回行うと新しいロールに交
換する必要があった。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、使用面の肌
あれ、ヒートクラックおよび摩耗が少ない銅および銅合
金用熱間圧延ロールを提供することを課題としている。
あれ、ヒートクラックおよび摩耗が少ない銅および銅合
金用熱間圧延ロールを提供することを課題としている。
【０００５】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明者らは、銅および銅合金用熱間圧延ロール
（以下、「銅合金用熱間圧延ロール」という。）につい
て、成分組成、硬さなどについて鋭意研究していたとこ
ろ、ＳＫＤ６１よりＳｉ含有量を少なくするとともに、
硬度をＨＲＣ５７〜６２に調整すると、圧延面の肌あれ
およびヒートクラックの発生が少なく、また摩耗も小さ
くなるとの知見を得て本発明をなしたものである。
め、本発明者らは、銅および銅合金用熱間圧延ロール
（以下、「銅合金用熱間圧延ロール」という。）につい
て、成分組成、硬さなどについて鋭意研究していたとこ
ろ、ＳＫＤ６１よりＳｉ含有量を少なくするとともに、
硬度をＨＲＣ５７〜６２に調整すると、圧延面の肌あれ
およびヒートクラックの発生が少なく、また摩耗も小さ
くなるとの知見を得て本発明をなしたものである。
【０００６】すなわち、本発明の銅合金用熱間圧延ロー
ルにおいては、Ｃ：０．２０〜０．６０％、Ｓｉ：０．
８０％未満、Ｍｎ：０．１〜２．０％、Ｃｒ：２．０〜
９．０％、ＭｏとＷを単独または複合で２Ｍｏ＋Ｗ：
３．５〜１２．０％およびＶ：０．０１〜２．５％を含
有し、残部がＦｅおよび不可避不純物からなる組成を有
し、圧延面などの硬さをＨＲＣ５７〜６２にしたものと
することである。
ルにおいては、Ｃ：０．２０〜０．６０％、Ｓｉ：０．
８０％未満、Ｍｎ：０．１〜２．０％、Ｃｒ：２．０〜
９．０％、ＭｏとＷを単独または複合で２Ｍｏ＋Ｗ：
３．５〜１２．０％およびＶ：０．０１〜２．５％を含
有し、残部がＦｅおよび不可避不純物からなる組成を有
し、圧延面などの硬さをＨＲＣ５７〜６２にしたものと
することである。
【０００７】また、本発明の銅合金用熱間圧延ロールに
おいては、Ｃ：０．２０〜０．６０％、Ｓｉ：０．８０
％未満、Ｍｎ：０．１〜２．０％、Ｃｒ：２．０〜９．
０％、ＭｏとＷを単独または複合で２Ｍｏ＋Ｗ：３．５
〜１２．０％およびＶ：０．０１〜２．５％を含有し、
更にＮｂ：０．０１〜１．５％、Ｔａ：０．０１〜１．
５％、Ｚｒ：０．０１〜１．５％、Ｈｆ：０．０１〜
１．５％、Ｔｉ：０．０１〜１．５％、Ｓｃ：０．００
１〜１．５％、Ｙ：０．００１〜１．５％、Ｃｏ：１．
０〜１０．０％、Ｎｉ：０．０１〜２．０％、Ｃｕ：
０．２５〜１．０％、Ｂ：０．００１〜０．０５０％お
よびＲＥＭ：０．００１〜０．６０％の１種または２種
以上を含有し、残部がＦｅおよび不可避不純物からなる
組成を有し、圧延面などの硬さをＨＲＣ５７〜６２にし
たものとすることである。
おいては、Ｃ：０．２０〜０．６０％、Ｓｉ：０．８０
％未満、Ｍｎ：０．１〜２．０％、Ｃｒ：２．０〜９．
０％、ＭｏとＷを単独または複合で２Ｍｏ＋Ｗ：３．５
〜１２．０％およびＶ：０．０１〜２．５％を含有し、
更にＮｂ：０．０１〜１．５％、Ｔａ：０．０１〜１．
５％、Ｚｒ：０．０１〜１．５％、Ｈｆ：０．０１〜
１．５％、Ｔｉ：０．０１〜１．５％、Ｓｃ：０．００
１〜１．５％、Ｙ：０．００１〜１．５％、Ｃｏ：１．
０〜１０．０％、Ｎｉ：０．０１〜２．０％、Ｃｕ：
０．２５〜１．０％、Ｂ：０．００１〜０．０５０％お
よびＲＥＭ：０．００１〜０．６０％の１種または２種
以上を含有し、残部がＦｅおよび不可避不純物からなる
組成を有し、圧延面などの硬さをＨＲＣ５７〜６２にし
たものとすることである。
【０００８】
【発明の実施の形態】次に、本発明の銅合金用熱間圧延
ロールの成分およびその含有量を限定した理由を説明す
る。 Ｃ：０．２０〜０．６０％ Ｃは、銅合金用熱間圧延ロールに必要な強度、硬さおよ
び耐摩耗性を確保するために含有させる元素である。そ
の含有量が０．２０％より少ないと上記性質が得られ
ず、また０．６０％を超えると靱性および加工性が低下
するので、その含有量を０．２０〜０．６０％とする。
ロールの成分およびその含有量を限定した理由を説明す
る。 Ｃ：０．２０〜０．６０％ Ｃは、銅合金用熱間圧延ロールに必要な強度、硬さおよ
び耐摩耗性を確保するために含有させる元素である。そ
の含有量が０．２０％より少ないと上記性質が得られ
ず、また０．６０％を超えると靱性および加工性が低下
するので、その含有量を０．２０〜０．６０％とする。
【０００９】Ｓｉ：０．８０％未満 Ｓｉは、鋼の製造時に脱酸剤として添加する元素である
が、焼入性を向上させるとともに、基地を強化し、降伏
点を高め、高温での表面酸化を阻止するとともに疲労限
を向上させるのに有効な元素である。しかし、多量にな
ると熱伝導性を低下させるとともに靱性を劣化させて銅
合金用熱間圧延ロールの寿命を短縮するので、その含有
量を０．８０％未満とする。
が、焼入性を向上させるとともに、基地を強化し、降伏
点を高め、高温での表面酸化を阻止するとともに疲労限
を向上させるのに有効な元素である。しかし、多量にな
ると熱伝導性を低下させるとともに靱性を劣化させて銅
合金用熱間圧延ロールの寿命を短縮するので、その含有
量を０．８０％未満とする。
【００１０】Ｍｎ：０．１〜２．０％ Ｍｎは、脱酸および脱硫剤として作用して鋼の清浄度を
高めるとともに、焼入性を向上させるので、そのために
含有させる元素である。その効果を得るためには０．１
％以上含有させる必要があるが、２．０％を超えると熱
間加工性を低下させるので、その含有量を０．１〜２．
０％とする。 Ｃｒ：２．０〜９．０％ Ｃｒは、強度、特に高温強度を高くさせるとともに、耐
熱衝撃性を高くさせるので、そのために含有させる元素
である。その効果を得るためには２．０％以上含有させ
る必要があるが、９．０％を超えると靱性および加工性
を低下させるので、その含有量を２．０〜９．０％とす
る。
高めるとともに、焼入性を向上させるので、そのために
含有させる元素である。その効果を得るためには０．１
％以上含有させる必要があるが、２．０％を超えると熱
間加工性を低下させるので、その含有量を０．１〜２．
０％とする。 Ｃｒ：２．０〜９．０％ Ｃｒは、強度、特に高温強度を高くさせるとともに、耐
熱衝撃性を高くさせるので、そのために含有させる元素
である。その効果を得るためには２．０％以上含有させ
る必要があるが、９．０％を超えると靱性および加工性
を低下させるので、その含有量を２．０〜９．０％とす
る。
【００１１】ＭｏとＷを単独または複合で２Ｍｏ＋Ｗ：
３．５〜１２．０％ ＭｏおよびＷは、Ｃと結合して炭化物を形成して熱処理
硬さおよび耐摩耗性を向上させ、またＷは高温強度を高
くし、Ｍｏは靱性高くするので、そのために含有させる
元素である。その効果を得るためには単独または複合で
２Ｍｏ＋Ｗ：３．５％以上含有させる必要があるが、１
２．０％を超えると靱性を低下させるとともに、粗大炭
化物も多くなり、疲労特性に悪影響を与えるので、その
含有量をそれぞれ０．１〜６．０％とする。
３．５〜１２．０％ ＭｏおよびＷは、Ｃと結合して炭化物を形成して熱処理
硬さおよび耐摩耗性を向上させ、またＷは高温強度を高
くし、Ｍｏは靱性高くするので、そのために含有させる
元素である。その効果を得るためには単独または複合で
２Ｍｏ＋Ｗ：３．５％以上含有させる必要があるが、１
２．０％を超えると靱性を低下させるとともに、粗大炭
化物も多くなり、疲労特性に悪影響を与えるので、その
含有量をそれぞれ０．１〜６．０％とする。
【００１２】Ｖ：０．０１〜２．５％ Ｖは、Ｃと結合して固溶しにくい炭化物を多量に形成
し、耐摩耗性および耐焼付性を向上させ、かつ焼入れ時
に溶解した炭化物が焼戻し時に微細な炭化物として析出
して高温における軟化抵抗を大きくさせるので、そのた
めに含有させる元素である。その効果を得るためには
０．０１％以上含有させる必要があるが、２．５％を超
えると靱性が低下するとともに、粗大炭化物も多くな
り、疲労特性に悪影響を与えるので、その含有量を０．
０１〜２．５％とする。
し、耐摩耗性および耐焼付性を向上させ、かつ焼入れ時
に溶解した炭化物が焼戻し時に微細な炭化物として析出
して高温における軟化抵抗を大きくさせるので、そのた
めに含有させる元素である。その効果を得るためには
０．０１％以上含有させる必要があるが、２．５％を超
えると靱性が低下するとともに、粗大炭化物も多くな
り、疲労特性に悪影響を与えるので、その含有量を０．
０１〜２．５％とする。
【００１３】Ｎｂ：０．０１〜１．５％、Ｔａ：０．０
１〜１．５％、Ｚｒ：０．０１〜１．５％、Ｈｆ：０．
０１〜１．５％、Ｔｉ：０．０１〜１．５％、Ｓｃ：
０．００１〜１．５％、Ｙ：０．００１〜１．５％ Ｎｂ、Ｔａ、Ｚｒ、Ｈｆ、Ｔｉ、ＳｃおよびＹは、いず
れも炭化物を生成して熱処理硬さおよび耐摩耗性を向上
させるのに有効であるので、そのために含有させる元素
である。その効果を得るためには０．０１％以上または
０．００１％以上含有させる必要があるが、１．５％を
超えると靱性を低下させるので、その含有量をそれぞれ
０．０１〜１．５％または０．００１〜１．５％とす
る。
１〜１．５％、Ｚｒ：０．０１〜１．５％、Ｈｆ：０．
０１〜１．５％、Ｔｉ：０．０１〜１．５％、Ｓｃ：
０．００１〜１．５％、Ｙ：０．００１〜１．５％ Ｎｂ、Ｔａ、Ｚｒ、Ｈｆ、Ｔｉ、ＳｃおよびＹは、いず
れも炭化物を生成して熱処理硬さおよび耐摩耗性を向上
させるのに有効であるので、そのために含有させる元素
である。その効果を得るためには０．０１％以上または
０．００１％以上含有させる必要があるが、１．５％を
超えると靱性を低下させるので、その含有量をそれぞれ
０．０１〜１．５％または０．００１〜１．５％とす
る。
【００１４】Ｃｏ：１．０〜１０．０％、Ｎｉ：０．０
１〜２．０％、Ｃｕ：０．２５〜１．０％、Ｂ：０．０
０１〜０．０５０％およびＲＥＭ：０．００１〜０．６
０％ Ｃｏ、Ｎｉ、Ｃｕ、ＢおよびＲＥＭは、いずれも基地を
強化して強度、耐衝撃性、耐ヒートクラック性を高め、
またＢは焼入性を高めるとともに鋼中のＮをＢＮの形で
固定してＮの悪影響をなくすのに有効であるので、その
ために含有させる元素である。その効果を得るためには
Ｃｏは１．０％以上、Ｎｉは０．０１％以上、Ｃｕは
０．２％以上、ＢおよびＲＥＭは０．００１％以上含有
させる必要があるが、多過ぎると靱性を低下させたり、
焼戻し硬さを必要以上に高くさせたりするので、その上
限を上記のとおりする。
１〜２．０％、Ｃｕ：０．２５〜１．０％、Ｂ：０．０
０１〜０．０５０％およびＲＥＭ：０．００１〜０．６
０％ Ｃｏ、Ｎｉ、Ｃｕ、ＢおよびＲＥＭは、いずれも基地を
強化して強度、耐衝撃性、耐ヒートクラック性を高め、
またＢは焼入性を高めるとともに鋼中のＮをＢＮの形で
固定してＮの悪影響をなくすのに有効であるので、その
ために含有させる元素である。その効果を得るためには
Ｃｏは１．０％以上、Ｎｉは０．０１％以上、Ｃｕは
０．２％以上、ＢおよびＲＥＭは０．００１％以上含有
させる必要があるが、多過ぎると靱性を低下させたり、
焼戻し硬さを必要以上に高くさせたりするので、その上
限を上記のとおりする。
【００１５】硬さをＨＲＣ５７〜６２にする理由を説明
する。硬さがＨＲＣ５７より低くなると、肌あれおよび
耐摩耗性が大きくなり、また硬さが低くなると強度も低
下し、耐ヒートクラック性も低下するので、硬さをＨＲ
Ｃ５７以上にする必要がある。しかし、硬さがＨＲＣ６
２を超えると、硬くなり過ぎて靱性が低下して耐ヒート
クラック性が低下するので、硬さをＨＲＣ５７〜６２に
する。本発明の銅合金用熱間圧延ロールの圧延面などの
硬さをＨＲＣ５７〜６２にするには、例えば焼入れを１
１００〜１１８０℃から油冷却し、焼戻しを５００〜６
００℃から空冷することによって行うことができる。
する。硬さがＨＲＣ５７より低くなると、肌あれおよび
耐摩耗性が大きくなり、また硬さが低くなると強度も低
下し、耐ヒートクラック性も低下するので、硬さをＨＲ
Ｃ５７以上にする必要がある。しかし、硬さがＨＲＣ６
２を超えると、硬くなり過ぎて靱性が低下して耐ヒート
クラック性が低下するので、硬さをＨＲＣ５７〜６２に
する。本発明の銅合金用熱間圧延ロールの圧延面などの
硬さをＨＲＣ５７〜６２にするには、例えば焼入れを１
１００〜１１８０℃から油冷却し、焼戻しを５００〜６
００℃から空冷することによって行うことができる。
【００１６】以下、本発明の実施例を説明する。
【実施例】下記表１に示す発明例および比較例の鋼を真
空誘導炉によって溶製した後、鋳造してインゴットを得
た。このインゴットを分塊鍛造および鍛造して鋼材と
し、この鋼材を機械加工して外径２０４ｍｍ、内径１３
３ｍｍ、幅７３ｍｍで、外周の中央に幅８．２ｍｍ、深
さ３．６ｍｍの断面が円弧状の溝を有する銅合金用熱間
圧延ロール（カリバーロール）を作成した。この銅合金
用熱間圧延ロールを下記表２に記載した条件で熱処理
し、下記表２に記載した硬さにした。
空誘導炉によって溶製した後、鋳造してインゴットを得
た。このインゴットを分塊鍛造および鍛造して鋼材と
し、この鋼材を機械加工して外径２０４ｍｍ、内径１３
３ｍｍ、幅７３ｍｍで、外周の中央に幅８．２ｍｍ、深
さ３．６ｍｍの断面が円弧状の溝を有する銅合金用熱間
圧延ロール（カリバーロール）を作成した。この銅合金
用熱間圧延ロールを下記表２に記載した条件で熱処理
し、下記表２に記載した硬さにした。
【００１７】上記工程で製造した銅合金用熱間圧延ロー
ルをロールシャフトに組み立てて銅合金を熱間圧延し、
改削をする必要になった時点までの圧延量（１回の改削
当たりの圧延量）を測定するとともに、その時点での表
面状態を観察した。その結果を下記表２の圧延量および
使用後の状況の欄に記載した。
ルをロールシャフトに組み立てて銅合金を熱間圧延し、
改削をする必要になった時点までの圧延量（１回の改削
当たりの圧延量）を測定するとともに、その時点での表
面状態を観察した。その結果を下記表２の圧延量および
使用後の状況の欄に記載した。
【００１８】
【表１】
【００１９】
【表２】
【００２０】これらの結果より、本発明の実施例の銅合
金用熱間圧延ロールは、１回の改削当たりの圧延量が９
４０〜１０１０Ｔであったのに対して、比較例１の従来
のＳＫＤ６１製のものは、実施例のものの約１／２．０
〜１／２．１の４８５Ｔであり、ＭｏおよびＳｉが少な
い比較例２のものは、実施例の約１／１．２〜１／１．
３の８００Ｔであった。また、使用後の銅合金用熱間圧
延ロールの使用面の状況は、実施例と比較例２のもの
は、ヒートクラックによる微細なクラックを生じ、これ
が肌あれとなったのに対して、比較例１のものは、ヒー
トクラックにより深さ２ｍｍ程度のクラックを生じた。
金用熱間圧延ロールは、１回の改削当たりの圧延量が９
４０〜１０１０Ｔであったのに対して、比較例１の従来
のＳＫＤ６１製のものは、実施例のものの約１／２．０
〜１／２．１の４８５Ｔであり、ＭｏおよびＳｉが少な
い比較例２のものは、実施例の約１／１．２〜１／１．
３の８００Ｔであった。また、使用後の銅合金用熱間圧
延ロールの使用面の状況は、実施例と比較例２のもの
は、ヒートクラックによる微細なクラックを生じ、これ
が肌あれとなったのに対して、比較例１のものは、ヒー
トクラックにより深さ２ｍｍ程度のクラックを生じた。
【００２１】
【発明の効果】本発明の銅および銅合金用熱間圧延ロー
ルは、上記構成にしたことにより、使用面の肌あれ、ヒ
ートクラックおよび摩耗が少なく、従来のものより約２
〜２．１倍の圧延に使用することができるという優れた
効果を奏する。
ルは、上記構成にしたことにより、使用面の肌あれ、ヒ
ートクラックおよび摩耗が少なく、従来のものより約２
〜２．１倍の圧延に使用することができるという優れた
効果を奏する。
Claims (4)
- 【請求項１】 重量％で（以下同じ）、Ｃ：０．２０〜
０．６０％、Ｓｉ：０．８０％未満、Ｍｎ：０．１〜
２．０％、Ｃｒ：２．０〜９．０％、ＭｏとＷを単独ま
たは複合で２Ｍｏ＋Ｗ：３．５〜１２．０％およびＶ：
０．０１〜２．５％を含有し、残部がＦｅおよび不可避
不純物からなる組成を有し、硬さがＨＲＣ５７〜６２で
あることを特徴とする銅および銅合金用熱間圧延ロー
ル。 - 【請求項２】 Ｃ：０．２０〜０．６０％、Ｓｉ：０．
８０％未満、Ｍｎ：０．１〜２．０％、Ｃｒ：２．０〜
９．０％、ＭｏとＷを単独または複合で２Ｍｏ＋Ｗ：
３．５〜１２．０％およびＶ：０．０１〜２．５％を含
有し、更にＮｂ：０．０１〜１．５％、Ｔａ：０．０１
〜１．５％、Ｚｒ：０．０１〜１．５％、Ｈｆ：０．０
１〜１．５％、Ｔｉ：０．０１〜１．５％、Ｓｃ：０．
００１〜１．５％およびＹ：０．００１〜１．５％の１
種または２種以上を含有し、残部がＦｅおよび不可避不
純物からなる組成を有し、硬さがＨＲＣ５７〜６２であ
ることを特徴とする銅および銅合金用熱間圧延ロール。 - 【請求項３】 Ｃ：０．２０〜０．６０％、Ｓｉ：０．
８０％未満、Ｍｎ：０．１〜２．０％、Ｃｒ：２．０〜
９．０％、ＭｏとＷを単独または複合で２Ｍｏ＋Ｗ：
３．５〜１２．０％およびＶ：０．０１〜２．５％を含
有し、更にＣｏ：１．０〜１０．０％、Ｎｉ：０．０１
〜２．０％、Ｃｕ：０．２５〜１．０％、Ｂ：０．００
１〜０．０５０％およびＲＥＭ：０．００１〜０．６０
％の１種または２種以上を含有し、残部がＦｅおよび不
可避不純物からなる組成を有し、硬さがＨＲＣ５７〜６
２であることを特徴とする銅および銅合金用熱間圧延ロ
ール。 - 【請求項４】 Ｃ：０．２０〜０．６０％、Ｓｉ：０．
８０％未満、Ｍｎ：０．１〜２．０％、Ｃｒ：２．０〜
９．０％、ＭｏとＷを単独または複合で２Ｍｏ＋Ｗ：
３．５〜１２．０％およびＶ：０．０１〜２．５％を含
有し、更にＮｂ：０．０１〜１．５％、Ｔａ：０．０１
〜１．５％、Ｚｒ：０．０１〜１．５％、Ｈｆ：０．０
１〜１．５％、Ｔｉ：０．０１〜１．５％、Ｓｃ：０．
００１〜１．５％およびＹ：０．００１〜１．５％の１
種または２種以上を含有し、またＣｏ：１．０〜１０．
０％、Ｎｉ：０．０１〜２．０％、Ｃｕ：０．２５〜
１．０％、Ｂ：０．００１〜０．０５０％およびＲＥ
Ｍ：０．００１〜０．６０％の１種または２種以上を含
有し、残部がＦｅおよび不可避不純物からなる組成を有
し、硬さがＨＲＣ５７〜６２であることを特徴とする銅
および銅合金用熱間圧延ロール。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11157744A JP2000345290A (ja) | 1999-06-04 | 1999-06-04 | 銅および銅合金用熱間圧延ロール |
Applications Claiming Priority (1)
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-
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