JPH0140310Y2 - - Google Patents

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JPH0140310Y2
JPH0140310Y2 JP12796184U JP12796184U JPH0140310Y2 JP H0140310 Y2 JPH0140310 Y2 JP H0140310Y2 JP 12796184 U JP12796184 U JP 12796184U JP 12796184 U JP12796184 U JP 12796184U JP H0140310 Y2 JPH0140310 Y2 JP H0140310Y2
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magnet
yoke
partition wall
ring
presser
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  • Iron Core Of Rotating Electric Machines (AREA)
  • Permanent Field Magnets Of Synchronous Machinery (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、磁石発電機の回転子に関し、特に、
永久磁石の固定構造に係り、例えば、オートバイ
等のような小型車両に搭載する磁石発電機に利用
して有効なものに関する。
〔従来の技術〕
一般に、オートバイ等の小型車両においては、
フエライトマグネツト等のような永久磁石(以
下、マグネツトという。)を利用した磁石発電機
が使用されることがある。この種の磁石発電機
は、ヨークの内周に複数個のマグネツトを等間隔
で配列固定されることにより構成されている回転
子と、コアにおける放射状の複数箇所にコイルを
巻装されることにより構成されている発電子とを
備えており、前記回転子が発電子の周囲を回転す
ることにより、発電子の各磁極コイルにおいて起
電力を誘起せしめるように構成されている。
従来、このような磁石発電機に使用される回転
子として、マグネツトと対応する形状の複数のマ
グネツト収容室を上部開放枠を環状に連結されて
形成され、かつ、隣り合う収容室間の各隔壁部に
凹部を形成されているケースがヨーク内に嵌入さ
れており、このケースの各収容室に前記マグネツ
トがポールピースを内面に配されてそれぞれ嵌入
され、さらに、前記ケースの上面に押さえリング
がこの下面に突設された凸部を前記凹部にそれぞ
れ嵌入して当接されて成り、前記上部開放枠の一
部で前記ポールピースを押圧して弾性変形させ、
この弾性力により前記マグネツトを前記ヨークの
内周面に押し着けて固定するようにしたものがあ
る(実開昭59−78877号参照)。
〔考案が解決しようとする問題点〕
このような磁石発電機の回転子においては、ポ
ールピースによる弾性付勢力を大きく設定するこ
とによつて、マグネツトに対する径方向の固定力
を高めようとした場合、ケースの強度が相対的に
弱くなるため、ケースの変形やマグネツトの割れ
が発生する可能性があり、また、ポールピースの
板厚増加に伴うマグネツトの体積減少によつて出
力特性が低下してしまうという危惧がある。
〔考案の目的〕
本考案の目的は、ポールピースの固定力を増強
しなくともマグネツトに対する固定力を高めるこ
とができる磁石発電機の回転子を提供することに
ある。
〔考案の概要〕
本考案は、収容室の側面に周方向押さえリブ
を、収容室の底面および前記押さえリングの下面
に径方向押さえリブをそれぞれ突設し、これら押
さえリブによつてマグネツトを押さえるように構
成することにより、ポールピースによる固定力を
補助するようにしたものである。
〔実施例〕
第1図は本考案の一実施例である磁石発電機の
回転子を示す分解斜視図、第2図はその組立状態
を示す縦断面図、第3図および第4図はその各要
部をそれぞれ示す各拡大部分斜視図、第5図、第
6図および第7図は作用を説明するための各部分
平面断面図である。
本実施例において、マグネツトユニツトとして
の回転子はヨーク1と、複数のマグネツト2と、
同数のポールピース3と、ケース4と、押さえリ
ング5とを備ている。
ヨーク1は磁性材料により上面が開口し、下面
が閉塞した略椀形状に一体成形されており、下面
の閉塞壁には軸孔6が、この回転子をエンジンの
回転軸に直結するためのボス部7を嵌合固定し得
るように開設されている。軸孔6の外方位置には
ケース3を回り止めするための回り止め孔8が複
数、周方向に略等間隔に配されて開設されてお
り、ヨーク1の上端部には巻かしめ代部9が外周
を切削加工されることにより形成されている。
マグネツト2はヨーク1の深さ以下の高さHを
有し、幅Wの方向においてヨーク1の内周に沿つ
て湾曲した円弧形状を有する略直方体に一体成形
されている。このマグネツト2の円弧形状の内向
面(以下、腹面という。)10の両端部には傾斜
部12が外向面(以下、背面という。)11に近
づくようにそれぞれ形成されている。両側の立ち
上がり側面13と13、上面14と下面15とは
それぞれ平行に形成されている。
ポールピース3は円弧の長さが15〜20mmの場合
で厚さが0.3〜0.8mmの略矩形状の薄板に金属板プ
レス加工により成形されている。ポールピース3
の高さおよび幅はマグネツト2の高さHおよび幅
Wと略等しく設定されており、その幅方向におい
てマグネツト2の腹面10に沿つて湾曲した円弧
形状をなしている。また、ポールピース3はケー
ス4に対して組付後、圧入代が構成されるような
寸法関係になつている。ポールピース3の幅方向
の両端部には屈曲部16が外側に行くにしたがつ
て背側に出るように傾斜されてそれぞれ形成され
ており、かつ、屈曲部16はその折り線が上下方
向において下方に行くにしたがつて中央に近づく
ようにテーパを与えられている。このテーパのた
め、ケース3との圧入代は組付初期には生じない
ようになつている。屈曲部16の下端部には切欠
部17がそれぞれ形成されている。
ケース4は非磁性の合成樹脂を用いて一体成形
されており、全体的に見てヨーク1の内周に密着
して嵌合する略円筒形状に形成されている。ケー
ス4の筒壁20には複数の収容室21が略等間隔
で周方向に配列されて形成されており、その天井
面と腹面と背面の中央部とはそれぞれ開放されて
いる。したがつて、ケース4は上部が開放した枠
を複数個環状に連結してなる形状に形成されてい
ることになる。
各収容室21の床面壁部22、すなわち、各上
部開放枠の横部片は互いに隣り合つて一連のリン
グ23を形成している。このリング23の下面に
は複数個の突起24が、ヨーク1の回り止め孔8
に嵌入するように円周方向に配されて突設されて
おり、この突起24はヨーク1の回り止め孔8に
対して先端は挿入状態になり、中央部付近から根
元までは圧入状態になるようにテーパ状に形成さ
れている。また突起24の根元におけるリング2
3の下面には環状溝24aが、ケース4の切屑を
収容し得るスペースを形成するように没設されて
いる。
隣り合う収容室21,21間のそれぞれには、
前記上部開放枠の各縦部片に相当する隔壁部25
が柱体状に立ち上がるように形成されている。隔
壁部25の腹面の一部には押さえ爪部26が収容
室21の開口した腹面の一部を閉塞するようにそ
れぞれ突設されており、この押さえ爪部26は断
面略三角形状に形成され、収容室21に接した面
が開放側(突出して行く方向)に行くにしたがつ
て腹面に近づく斜辺を形成するようになつてい
る。また、押さえ爪部26は上下方向において下
方に行くにしたがつて背面方向に厚さを次第に増
加するテーパ形状に形成されており、これによ
り、第2図に示されているように、一隔壁部25
の一対の押さえ爪部26,26の縁辺は下方に行
くにしたがつて互いに近づくように筒心に対して
傾斜していることになる。
隔壁部25の上面には凹部としての透孔27が
筒心と略平行方向にそれぞれ開設されており、透
孔27は下方に行くにしたがつて次第に小径にな
る略台形柱形状の中空に形成されている。
隔壁部25における周方向の両側面には、収容
室21の内部へ周方向に突出する周方向押さえリ
ブ28が収容室21における背面寄りの位置に配
されて上下方向に延在するように突設されてい
る。この周方向押さえリブ28はその形状が上端
部において細長い略三角錐に、下端部において細
長い略三角柱になるように形成されており、三角
形の一角部が収容室21の内側を指向するように
配設されている。
また、押さえ爪部26の下端位置には、収容室
21の内部へ径方向に突出する径方向押さえリブ
29が押さえ爪部26の壁面と略直角になるよう
に突設されている。この径方向押さえリブ29は
その形状がその上部において背の低い略三角錐
に、下端部において背の低い略三角柱になるよう
に形成されており、三角形の一角部が収容室21
の背面を指向するように配設されている。
収容室21の底面における両端部、すなわち、
隔壁部25と押さえ爪部26とを含む領域には、
凹部30が周方向押さえリブ28と径方向押さえ
リブ29とを包囲するように没設されており、凹
部30はその容積を、後述するように両押さえリ
ブ28,29が削られることによつて生ずる切屑
を収容することができるスペースを形成するよう
に設定されている。
押さえリング5は前記ケース4と同じ材料を用
いて一体成形されており、ケース4の円筒形状と
略等しい円形のリングに形成されている。このリ
ング5の下面にはケース4の透孔7に嵌合する凸
部としての柱部31が複数本、各透孔7に対応す
るように周方向に配列されて突設されており、柱
部31は透孔7に略相似する台形柱体に形成さ
れ、テーパが下方に向かつて次第に細くなるよう
に与えられている。
押さえリング5の下面における柱部31の両脇
位置には径方向押さえリブ32が収容室21に突
出し得るようにそれぞれ突設されている。この径
方向押さえリブ32は略直角三角柱体に形成され
ており、直角を挟む一面において下面に接し、ケ
ース4への取り付け状態において、直角を挟む他
面が押さえ爪部26に略対向することになるよう
な向きに配されて突設されている。またケース4
への取り付け状態において、径方向押さえリブ3
2の斜面はマグネツト2における傾斜部12の下
縁に接し得るように配設されており、しかも、そ
の当接状態において、径方向押さえリブ32の斜
面はケース4の隔壁部25およびポールピース3
の傾斜部16に干渉することがないように配され
ている。
押さえリング5の下面における径方向リブ32
の根元には、略円形形状の凹部33が径方向リブ
32の柱部31と反対側の略半分の領域を包囲す
るように没設されており、凹部33はその容積
を、後述するように押さえリブ32が削られるこ
とによつて生ずる切屑を収容することができるス
ペースを形成するように設定されている。
押さえリング5の下面における柱部31の腹側
位置には、略矩形状の凹部34が両脇の径方向リ
ブ32,32間にかけて没設されている。
押さえリング5の外周上端部にはヨーク1のか
しめ代部9とのなじみをよくするための面取り部
35が環状に切設されている。
次に組付作業を説明する。
ヨーク1内にケース4を嵌入し、ヨーク1の閉
塞壁の回り止め孔8にケース4下面の各突起24
をそれぞれ嵌合させる。これにより、ケース4は
ヨーク1に一体回転するように取り付けられたこ
とになる。
突起24が回り止め孔8に嵌入される際、突起
24の外周面が回り止め孔8の開口縁で切削さ
れ、その切屑がヨーク1の底面とケース4の下面
との間に挟み込まれることがある。切屑が接合面
間に挟み込まれると、接合面が密着しなくなるば
かりでなく、ヨーク1とケース4との巻かしめ代
が変動するため、ヨーク1に対するケース4の固
定が不充分になる危険が発生する。
しかし、前記構成にかかる突起24において
は、その根元に没設されている環状溝24aの内
部に切屑が取り込まれるように逃げるため、切屑
がヨーク1の底面とケース4の下面との間に挟み
込まれることはない。したがつて、両者1と4と
の接合面は確実に密着し、巻かしめ代は変動せず
にかしめ精度が向上するため、ケース4はヨーク
1に強力にかしめ固定されることになる。
続いて、ケース4の各収容室21にマグネツト
2とポールピース3とを上方からそれぞれ挿入し
て行く。このとき、マグネツト2とポールピース
3との挿入はいずれが先でも両方一緒でもよい
が、マグネツト2の腹面10にポールピース3の
背面が当接するように配する必要がある。
マグネツト2とポールピース3とを挿入して行
くと、ケース4の押さえ爪部26が収容室21を
下方に向かつて狭くするようにテーパを与えられ
ているため、挿入初期には圧入とはならないが、
挿入が進んだある時点からマグネツト2およびポ
ールピース3と収容室21とは圧入関係になり、
押し込み力を加えない限り、マグネツト2および
ポールピース3は途中の高さで停止する。
次いで、ケース4に押さえリング5を整合させ
てケース4の透孔27にリング部31を嵌入させ
た状態で、押さえリング5に均等な押し下げ力を
加えて押さえリング5をケース4に対して押し下
げて行く。この押さえリング5の押し下げによ
り、途中の高さで停止しているマグネツト2およ
びポールピース3は各収容室21内にそれぞれ圧
入されて行くことになる。
ここで、マグネツト2およびポールピース3と
収容室21との相関関係は圧入関係になるように
設定されているため、ケース1の隔壁部25には
内方向に押し倒そうとする力が作用することにな
る。しかし、第5図に示されているように、隔壁
部25の透孔27には押さえリング5の柱部31
が嵌入され、この柱部31が押し倒し力に抗する
力F1で隔壁部25を支えるため、隔壁部25は
直立状態を維持することになる。
そして、隔壁部25が直立状態を維持すると、
収容室21への圧入に伴い、ポールピース3には
両端部の屈曲部16,16に、第5図に示されて
いるような押力F2が押さえ爪部26のテーパに
したがつて相対的に付勢されることになるため、
ポールピース3は弾性変形して蓄力状態になる。
このようにして蓄力状態になつたポールピース
3によりマグネツト2は径方向に押されることに
より、その背面21をヨーク1の内周面に強く押
し着けられて固定されることになる。
ここで、押さえリング15の柱部31が下方に
向かつてテーパ形状に形成されているため、隔壁
部25が若干内方向に押し倒された状態になつて
いても柱部31を透孔27に嵌入させ易く、か
つ、所要の押し戻し力F1が得られることにな
る。また、ポールピース3の屈曲部16が上下方
向のテーパを与えられているため、畜力状態にな
つた時に、ポールピース3の円弧部がヨーク1の
中心に向かつて変形し、ロータ内径が小さくなつ
てしまうことは防止されることになる。
その後、ヨーク1の上端部におけるかしめ代部
9に巻かしめ加工を施して内方向に押し倒すこと
により、ヨーク1、ケース4および押さえリング
5がかしめ着けられて一体化される。このかしめ
着けによる一体化により、マグネツト2およびポ
ールピース3とケース4の収容室21との圧入関
係は押さえリング5を介して固定的に維持される
状態になる。
ところで、マグネツト2はポールピース3の弾
性変形に伴う弾性付勢力によりヨーク1の内周面
に押し着けられて固定されるのであるから、マグ
ネツト2に対する固定力を高めるためには、ポー
ルピース3の弾性変形量を大きく設定するか、小
さな変形量でも大きな弾性付勢力が得られるよう
にポールピース3自体のばねを大きく設定する必
要があることになる。
しかし、そのようにして、ポールピース3のマ
グネツト2に対する固定力を高めた場合、相対的
に、ケース4およびマグネツト2の強度が弱くな
るため、ケース4の過度の変形による破損やマグ
ネツト2の割れ等が発生する可能性が高くなる。
また、ポールピース3のばね力の増強によつてポ
ールピース3の板厚が厚くなつた場合、その分、
マグネツト2の体積が減少されることになるた
め、マグネツト2の磁束が減少し、磁石発電機の
出力特性の低下を招来することになる。
そのため、本実施例においては、収容室21お
よび押さえリング5にそれぞれ突設した周方向押
さえリブ28および径方向押さえリブ29,32
によつてマグネツト2を挟圧して固定するように
構成することにより、ポールピース3によるマグ
ネツト2の固定を補助し、ポールピース3のマグ
ネツト2に対する固定力の過度の増強を抑制しつ
つ、マグネツト2に対する固定力を増強するよう
にしている。
すなわち、マグネツト2の圧入に伴つて、第6
図に示されているように、隔壁部25の側面下部
において収容室21に突出している周方向押さえ
リブ28はマグネツト2の側面13の下縁により
マグネツト2の寸法に倣うように削り込まれつ
つ、マグネツト2の側面13に押接して行く。そ
して、両側の周方向押さえリブ28,28はマグ
ネツト2の周方向の両側側面を互いに対向する向
きに押すことになるため、この対向する押し力に
より、マグネツト2は周方向において相対的に挟
持固定されることになる。
さらに、マグネツト2の圧入に伴つて、押さえ
爪部26の下端において収容室21に突出してい
る径方向押さえリブ29にマグネツト2の傾斜部
12の下縁が当接すると、第6図に示されている
ように、この周方向押さえリブ29は傾斜部12
の下縁によりマグネツト2の寸法に倣うように削
り込まれつつ、マグネツト2の傾斜部12に押接
して行く。そして、両側の径方向押さえリブ2
9,29がマグネツト2の傾斜部12,12を略
直角に押すことになるため、両押し力の合力によ
つてマグネツト2は径方向に押されることにな
り、その結果、マグネツト2はその背面11をヨ
ーク1の内周面に強く押し着けられて相対的に固
定されることになる。
ヨーク1の巻かしめ代部9が巻かしめられるこ
とにより、押さえリング5がケース4に向けて押
し下げられると、径方向押さえリブ32は、押さ
えリング5の下面においてポールピース3および
ケース4の隔壁部25に干渉しないように配され
て収容室21に突出しているため、第7図に示さ
れているようにマグネツト2の傾斜部12の上縁
に当接することになる。そして、押さえリング5
が押し下げられるのに伴つて、この径方向押さえ
リブ32は傾斜部12の上縁によりマグネツト2
の寸法に倣うように削り込まれつつ、マグネツト
2の傾斜部12に押接して行く。両側の径方向押
さえリブ32,32がマグネツト2の傾斜部1
2,12を略直角に押すことになるため、両押し
力の合力によつてマグネツト2は径方向に押され
ることになり、その結果、マグネツト2はその背
面11をヨーク1の内周面に強く押し着けられて
相対的に固定されることになる。
なお、マグネツト2によつて削られた周方向押
さえリブ28および径方向押さえリブ29の切屑
は、これらリブ28および29の根元に没設され
ている凹所30に取り込まれるようにして逃げる
ため、切屑が収容室21の底面とマグネツト2の
下面との間に挟み込まれることはない。また、押
さえリング5の径方向押さえリブ32の切屑は、
押さえリング5に没設されている凹所33,34
に同様に逃げるため、切屑が押さえリング5とマ
グネツト2の上面14との間に挟み込まれること
はない。
万一、切屑がマグネツト2と収容室21との間
に挟み込まれていると、時間の経過に伴う切屑の
遊動や変形によつてマグネツト2に対する固定力
が変動する事態が発生するが、押さえリブ28,
29,32の切屑は収容室21および押さえリン
グ5の壁面とマグネツト2との間に挟み込まれる
ことがないため、マグネツト2は切屑の介在に悪
影響されることなく、常に所期の固定力をもつて
安定した固定状態を維持されることになる。
本実施例によれば、収容室および押さえリング
に周方向押さえリブおよび径方向押さえリブをそ
れぞれ突設することにより、これらリブによりマ
グネツトを挟持固定することができるため、ポー
ルピースによるマグネツトの固定を補助すること
ができる。
したがつて、ポールピースのマグネツトに対す
る固定力を軽減化することにより、ポールピース
の過大な固定力を相対的に負担することによつて
生ずるケースやマグネツトの破損事故を未然に防
止することができる。
また、ポールピースの固定力を軽減化すること
により、ポールピース、並びに、この固定力を相
対的に受けるマグネツト、ケースおよびヨークに
ついて寸法公差を緩和することができるため、生
産性を向上させることができる。
さらに、各押さえリブにより固定力を補助され
た分だけポールピースの厚板を薄肉化することに
より、マグネツトの体積を増加させて磁力を大き
く設定することができるため、発電機の出力特性
を高めることができる。
周方向押さえリブおよび径方向押さえリブはマ
グネツトに倣うように削られて押接することによ
り、マグネツトを挟圧固定するように構成されて
いるため、マグネツトおよびこれを固定的に保持
するケースについての寸法公差を緩和することが
できる。
ケースに形成された各収容室にマグネツトとポ
ールピースとをそれぞれ挿入し、押さえリングで
それらを圧入することにより組み立てる構造であ
るため、ビス止めまたはリベツト止め等の手間を
要する作業を省略することができ、生産性を高め
ることができる。
固定状態において、マグネツトはケースおよび
ポールピースにより全周を包囲されるため、万
一、マグネツトが破損してとしても、破片が飛散
することはなく、回転子の回転に伴う破片の飛散
による二次的障害の発生を未然に防止することが
できる。
なお、本考案は前記実施例に限定されるもので
はなく、その要旨を逸脱しない範囲において、
種々変更可能であることはいうまでもない。
例えば、周方向押さえリブおよび径方向押さえ
リブの形状は前記実施例における形状に限定され
るものではなく、要は、マグネツトに倣うように
押接し得る形状であればよい。
〔効果〕
以上説明したように、本考案によれば、収容室
21およびリングにそれぞれ突設した周方向押さ
えリブおよび径方向押さえリブによつてマグネツ
ト2を挟圧して固定する構成であるため、ポール
ピースによるマグネツトの固定を補助してマグネ
ツトを確実に固定することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図a,b,c,d,eは本考案の一実施例
である磁石発電機の回転子を示す分解斜視図、第
2図はその組立状態を示す縦断面図、第3図およ
び第4図はその各要部をそれぞれ示す各拡大部分
斜視図、第5図、第6図および第7図は作用を説
明するための各部分平面断面図である。 1……ヨーク、2……マグネツト、3……ポー
ルピース、4……ケース、5……押さえリング、
6……軸孔、7……ボス部、8……回り止め孔、
9……巻かしめ代部、10……腹面、11……背
面、12……傾斜部、13……側面、14……上
面、15……下面、16……屈曲面、17……切
欠部、20……筒壁、21……収容室、22……
底面壁部、23……リング、24……突起、25
……隔壁部、26……押さえ爪部、27……透孔
(凹部)、28……周方向押さえリブ、29……径
方向押さえリブ、30……凹部、31……柱部
(凸部)、32……径方向押さえリブ、33……凹
部、34……凹部、35……面取り部。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 椀形状に形成され、その上端部に巻かしめ代部
    9が形成されているヨーク1と、 このヨーク1に嵌入されており、円形に形成さ
    れたリング23の上面に隔壁部25が複数、周方
    向に間〓を置かれて配されて直角かつ一体的にそ
    れぞれ突設されているとともに、隣合う隔壁部2
    5,25間のそれぞれにマグネツト収容室21が
    形成されているケース4と、 円弧形状にそれぞれ形成されており、前記ケー
    ス4のマグネツト収容室21のそれぞれに前記ヨ
    ーク1の内周面に当接するように配されて、隣合
    う隔壁部25,25間に挟持されている複数個の
    マグネツト2と、 薄板により円弧形状にそれぞれ形成されてお
    り、前記収容室21のそれぞれに前記マグネツト
    2の腹面に当接するように配されて、隣合う隔壁
    部25,25により押圧されて弾性変形されるこ
    とにより、マグネツト2を前記ヨーク1の内周面
    に押圧させている複数枚のポールピース3と、 円形リング形状に形成されており、マグネツト
    2群の上に当接するように配されて前記ヨーク1
    に挿入されている押さえリング5とを備えてお
    り、 前記ヨーク1の巻かしめ代部9が径方向内向き
    に巻かしめ加工されて前記押さえリング5上に押
    接されている磁石発電機の回転子であつて、 前記マグネツト2にはその腹面両端部に傾斜部
    12,12が周方向外側に行くにしたがつて円弧
    形状の背面11に近ずくようにそれぞれ形成され
    ており、 前記ポールピース3にはその幅方向両端部に折
    曲部16,16が、その折り線が前記収容室21
    の底方向に行くにしたがつて狭くなるようにテー
    パをつけられて、かつ、前記マグネツト2の傾斜
    部12との間に圧入代となるギヤツプが形成され
    るようにそれぞれ形成されており、 前記各隔壁部25の上面には凹部27が軸心方
    向に延在するようにそれぞれ形成されており、 前記各隔壁部25の腹面両端部には押さえ爪部
    26,26が前記マグネツト収容室21の開口し
    た腹面の一部を閉塞するようにそれぞれ突設され
    ているとともに、この押さえ爪部26のそれぞれ
    はその厚さが前記収容室21の底方向に行くにし
    たがつて厚くなり、前記ポールピース3の折曲部
    16と協働して圧入関係になるようにテーパをつ
    けられてそれぞれ形成されており、 前記各隔壁部25の周方向両側面には、前記収
    容室21の内部へ周方向に突出する周方向押さえ
    リブ28が上下方向に延在するようにそれぞれ突
    設されて、収容室21に挿入された前記マグネツ
    ト2の側面部13にそれぞれ当接されており、 前記押さえ爪部26のそれぞれには前記収容室
    21の内部へ径方向に突出する径方向押さえリブ
    29が、押さえ爪部26の下端位置にそれぞれ配
    されて突設され、収容室21に挿入されたマグネ
    ツト2の前記傾斜部12にそれぞれ当接されてお
    り、 前記押さえリング5の下面には複数本の凸部3
    1が前記隔壁部25とそれぞれ対応するように、
    周方向に間〓を置かれて配されて、直角かつ一体
    的にそれぞれ突設されているとともに、これら凸
    部31は下方に行くにしたがつて次第に細くなる
    テーパを有する柱形状にそれぞれ形成されて、各
    隔壁部25に形成された前記凹部27にそれぞれ
    圧入されており、 また、押さえリング5の下面における前記凸部
    31の両脇には径方向押さえリブ32が前記収容
    室21に突出するようにそれぞれ突設され、これ
    ら径方向押さえリブ32は収容室21に圧入され
    たマグネツト2の前記傾斜部12にそれぞれ当接
    されていることを特徴とする磁石発電機の回転
    子。
JP12796184U 1984-08-22 1984-08-22 磁石発電機の回転子 Granted JPS6143774U (ja)

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