JPH0139827Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は杆材を用いて箱枠状に形成した枠体の
上面及び前面を化粧板にて覆い前面の化粧板部に
便器を取付けたユニツト体を１乃至複数個並設
し、内部に共通の集合排水横枝管、集合給水横枝
管等を横引収納した便所ユニツトの改良に関す
る。

（従来の技術） 従来、この種の便所ユニツトにあつては、実開
昭52−5465号公報記載の如く、同一レベルに取付
けた便器の排水の性質上建築躯体内の排水本管へ
集合排水横枝管を傾斜状、即ち右流れ、或いは左
流れの状態で接続するために、便器の排便口と排
水横枝管の連絡口との接続に両端部を残して蛇腹
状に形成したフレキシブルな接続管を用い、一端
の接続口部を排水横枝管に取着せしめ、そして他
端を配管ユニツトの壁面に穿口した挿通口に挿通
し、該他端の接続口部の内面にシール材であるガ
スケツトを設けるとともに、便器の排便口を壁面
と便器背面との間で接続口部に嵌着せしめ、更に
その上方から締結バンドを用いて締結固定し、そ
の後便器を壁面に取付固定していた。

（考案が解決しようとする課題） しかし、上記従来技術は、接続口と排便口との
接続部分における水密性を図るために配管ユニツ
トの壁面に穿口された挿通口に挿通した接続管を
引つ張りながら接続口部内面にガスケツトを設け
なければならず、かつ該接続口部と便器の排便口
を接続する場合、前記壁面と便器背面との狭い隙
間で、手で接続管を支えつつ接続口部に排便口を
嵌着し、その後に前記便器を取付固定していたた
め、作業がシール作業、接続作業、便器取付作業
等の多工程に及び手間を要していた。

本考案は従来技術の有するこのような問題点に
鑑みなされたものであり、その目的とするところ
は、便器の排便口と接続管の接続口との接続部の
水密性及び接続を便器取付作業時の一工程で同時
になし、作業性の向上を図ることである。

（課題を解決するための手段） 上記目的を達成する為に本考案がなした技術的
手段は、ユニツト体内の集合排水横枝管と便器の
排便口とをフレキシブルな接続管をもつて接続し
てなり、接続管の上記排便口側端部には蛇腹部分
より上記便器取付板側へ向けて拡開する漏斗部を
突出形成すると共に便器取付板には挿通口を穿口
し、該挿通口には上記漏斗部に面係合する面を設
けた受部を形成してなり、該漏斗部を弾性的に収
縮変形せしめて受部に掛止すると共に漏斗部内周
面に外周面にＯリング状の弾性素材よりなるパツ
キン材を嵌着した排便管を水密状に嵌着したこと
である。

（作用） 上記せる技術的手段により、拡開状の漏斗部を
弾性的に収縮変形せしめて受部内側に挿入する
と、漏斗部が受部に圧接状に面係合され、その状
態で漏斗部内周面に排便管を沿わせて便器を取付
けると、排便管がその外周に嵌着したパツキン材
で内方へ狭まつている漏斗部内面に沿つて密接
し、かつ該排便管を嵌着しても接続管は受部に圧
接状に面係合されているため排水横枝管側へは移
動しない。

（実施例） 以下、本考案の実施例を図面に基いて説明す
る。

図中Ａは便所ユニツト本体で１乃至複数のユニ
ツト体１を建築躯体の壁面及び床面に添接した状
態において並設して形成され、そのユニツト体１
は、適宜断面形状の杆材２ａを用いて箱枠状に形
成された枠体２内に各ユニツト体１内を横引する
集合排水横枝管４、集合給水横枝管６、通気管７
等の必要配管を収納配設し、建築躯体壁面及び床
面に添接した状態においてその上面及び前面を化
粧板３にて覆うと共にその化粧板３前面部に便器
取付板８を介して便器Ｂを取付固定して形成す
る。

便器取付板８は、一方を開放した箱形状を呈
し、各ユニツト体１の化粧板３前面部の内面に配
されその中心部分には便器Ｂの排便口１Ｂと内部
の集合排水横枝管４とを接続する為の挿通口９を
化粧板３に穿口した通口１０同芯上に開口すると
共にその周辺には便器Ｂを取付固定する取付ボル
ト１１の取付孔１２を穿孔する。

また便器取付板８には、受部１３を取付固定し
てなる。受部１３は集合排水横枝管４に相対する
一端に鍔部１３ａを内方に向けて周設してその開
口部を挾めた略円筒状体１３ｂを呈し、挿通口９
ならびに通口１０に挿通して取付固定する。ま
た、側壁部分を鍔部１３ａから外方に拡開状にし
た略円錐台状であつてもよい。

便器Ｂは、後部に上記取付孔１２と同位置に通
孔１２ａを穿孔している。

集合排水横枝管４は連立式便所の如く汚水を集
合して排水するもので一方を開栓して一方方向に
のみ流れるように形成され、その要所々の便器Ｂ
の排便口１Ｂと相対する箇所には嵌合管部４ａを
取付固定してなり、それ等排便口１Ｂと嵌合管部
４ａをフレキシブルな接続管５で接続する。

接続管５は中央部の蛇腹部５ａと、その蛇腹部
５ａを境にして一端に形成した排便口１Ｂに外嵌
する外嵌筒部５ｂと、他端に形成され内周面に環
状突部５ｃを複数列突出形成した嵌合管部４ａに
外嵌する取付筒部５ｄとから構成する。

外嵌筒部５ｂは蛇腹部５ａ先端より外方へ突出
するフランジ部５b′と、そのフランジ部５b′より
排便口１Ｂ側へ突出する漏斗部５b″とで形成す
る。

而してまずユニツト体１内における嵌合管部４
ａ個々に取付筒部５ｄを密着状に外嵌装着する。
而る後接続管５他端の外嵌筒部５ｂのフランジ部
５b′を弾性的に収縮変形せしめて筒状体１３ｂ内
を通過せしめた後その筒状体１３ｂの鍔部１３ａ
を面係合せしめる。その際、漏斗部５b″は外方へ
拡がろうとする力で受部に圧接する。

そして外周面にＯリング状の弾性素材よりなる
パツキン材１５を外嵌せしめた排便管２Ｂを接続
管５の漏斗部５b″内面に水密状に嵌着して排便口
１Ｂと集合排水横枝管４とを接続管５を介して接
続し、通孔１２ａと取付孔１２とにわたつて取付
ボルト１１を挿通締結固定して便器Ｂを便器取付
板８に取付固定する。

この時接続管５は集合排水横枝管４の傾斜に伴
う排便口１Ｂと嵌合管部４ａの高さの関係の相違
に対応して自在に長さ及び傾斜角度をかえて両者
１Ｂ，４ａを確実に接続する。

また、第４図に示す如く外嵌筒部５ｂを蛇腹部
５ａ先端より外方へ拡開する漏斗部５b″のみにて
構成した場合には、便器取付板８に形成した受部
１３は上記漏斗部５b″の外面に沿う漏斗状（面係
合面）となし、弾性的に収縮変形された漏斗部５
b″が外方へ拡がろうとする力で受部（面係合面）
に圧接状に面係合することで排便管２Ｂ嵌着時に
おける漏斗部５b″の横枝管４側への移動を阻止す
るようにする。

（考案の効果） 本考案は上記せる如き構成を有するので下記の
効果を奏する。

便器を取付ける時に、受部に面係合されている
漏斗部内面に排便管を沿わせて便器を便器取付板
にネジ止めすれば、自動的に排便管は内方に向け
て狭まつている漏斗部内面に沿つて、その外周に
嵌着されているパツキン材により圧着されつつ接
続されるので簡単かつ確実に水密性及び接続が同
時に図れ作業性が向上し有用である。

また、漏斗部が受部に圧接状に面係合されてい
るため、排便管を嵌着する際に便器背面の狭い隙
間に手を入れて接続管を支えつつ作業をする必要
もなく容易に接続ができ有用である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案便所ユニツトの正面図、第２図
は同平面図、第３図は要部の拡大平面図で一部切
欠して示す、第４図は要部の他の実施例を示す部
分拡大断面図である。 尚図中、Ａ……便所ユニツト本体、Ｂ……便
器、１……ユニツト体、１Ｂ……排便口、２……
枠体、２Ｂ……排便管、３……化粧板、４……集
合排水横枝管、５……接続管、５b′……フランジ
部、５b″……漏斗部、１３……受部、１３ａ……
鍔部、１３ｂ……筒状体、１５……パツキン材
（Ｏリング）。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 適宜杆材を用いて箱枠状に形成した枠体を建築
   躯体壁面と床面とに添接固定した状態において、
   その上面及び前面を化粧板で覆うと共に内部に必
   要な配管を横引収納し前面の化粧板部分に内設し
   た便器取付板を介して便器を取付けたユニツト体
   を１乃至複数個並設して形成した便所ユニツトで
   あつて、上記ユニツト体内の集合排水横枝管と便
   器の排便口とをフレキシブルな接続管をもつて接
   続してなり、接続管の上記排便口側端部には蛇腹
   部分より上記便器取付板側へ向けて拡開する漏斗
   部を突出形成すると共に便器取付板には挿通口を
   穿口し、該挿通口には上記漏斗部に面係合する面
   を設けた受部を形成してなり、該漏斗部を弾性的
   に収縮変形せしめて受部に掛止すると共に漏斗部
   内周面に外周面にＯリング状の弾性素材よりなる
   パツキン材を嵌着した排便管を水密状に嵌着して
   なる便所ユニツト。