JPH0138937Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はカウンター等の操作部を有する計器等
の表面に装着する防塵カバーを着脱自在にした防
塵カバーに関するものである。

一般にカウンターは、埃の多い工場や、機械油
等が飛散する工場のような悪条件下で使用される
ことが多いが、通常のカウンターは、機構上、気
密構造となつていないため、埃や油がカウンター
の前面より内部に侵入しやすいといつた欠点があ
つた。

上記欠点を除去するため、従来から脱着自在な
防塵カバーの付いたカウンターがある。この種の
防塵カバーには、透明な硬質合成樹脂を用いたも
のと、透明な軟質合成樹脂を使用したものとがあ
る。上記透明な硬質合成樹脂からなる防塵カバー
は、カウンターへの着脱は比較的容易であるが、
カウンターの表面に設けたリセツト釦や設定釦を
操作する時に、その都度、防塵カバーをカウンタ
ーから取外さねばならず不便であつた。又透明な
軟質合成樹脂を使用した防塵カバーの場合は、カ
ウンターの表面に突出したリセツト釦等の押釦は
防塵カバーを取外すことなく防塵カバーの表面か
ら操作することができるが、設定釦のように回転
式の操作部を操作する時は、やはり防塵カバーを
カウンターから取外す必要があつた。この時防塵
カバーを軟質合成樹脂によつて構成しておくと、
防塵カバーのカウンターへの脱着時に、防塵カバ
ーが変形し、しかも、節度感がなく、取付け及び
取外しに手間がかかるといつた欠点があつた。

本考案は上記従来の欠点に鑑み、表面に操作部
を有する計器あるいは機器の表面に、防塵カバー
を着脱自在に取付ける防塵カバー装置であつて、
計器本体前面の外周に取付フランジを設けると共
に、該取付フランジの左右両側縁に前部がテーパ
ー状をなす凹溝を設け、上記防塵カバーを、角筒
状で内周面に補強用フランジを有し、補強用フラ
ンジ並びに内周面の、上記計器本体の取付フラン
ジの凹溝と対向する部位に、窓孔と後面がテーパ
ーのフツクとを有する硬質合成樹脂の剛性材料か
らなる取付枠と、周縁部を上記取付枠に圧入、又
は、接着により一体となるように取り付け、か
つ、上記取付枠の前面を一定間隔で覆い、かつ、
透明性、柔軟性及び弾力性を有する材料で形成し
た前面カバーとで構成した防塵カバー装置を提供
するものであり、以下本考案の詳細を図面に示す
実施例に従つて詳述すると次の通りである。

第１図は本考案に係る防塵カバーＡを装着する
カウンター本体Ｂを示す図面であり、当該カウン
ター本体Ｂは前面にリセツト釦１、計数表示窓２
及び設定カバー３を有し、設定カバー３の内方に
は設定釦（図示せず）が内蔵してある。又カウン
ター本体Ｂの前面の外周には後述する防塵カバー
Ａを装着するための取付けフランジ４が設けてあ
り、当該取付フランジ４の左右両側縁には、後述
する防塵カバーＡに設けたフツク９と係合する凹
溝５が設けてある。尚、この凹溝５の形状は第２
図及び第３図に示す如く、その前部がテーパ状を
しており、フツク９の係合及び離脱が容易に行え
るようにしてある。

Ａはカウンター本体Ｂの前面に脱着自在に装着
する防塵カバーであり、当該防塵カバーＡは、硬
質合成樹脂の剛性を有する材料によつて形成され
た取付枠６と、軟質ビニール、合成ゴム等の透明
性が良く、且つ柔軟性及び弾力性を有する材料で
形成された前面カバー７とによつて構成されてい
る。上記取付枠６は、第４図乃至第６図に示す如
く角筒状をしており、内周面には補強のためのフ
ランジ８が設けてある。又取付枠６内周端縁の上
記取付フランジ４に設けた凹溝５と対向する位置
には、凹溝５と嵌合するフツク９が設けてある。
フツク９と対向するフランジ４には窓孔１０を穿
設し、フツク９の周辺部の取付枠６が弾性変形で
きるようにするとともに、フツク９の後面をテー
パ状に形成することにより、フツク９と凹溝５と
が容易に結合できるようにしておく。前面カバー
７は第７図及び第８図に示す如く、取付枠６の前
面を一定間隔で覆う形状をしており、この前面部
が薄肉状となるように構成してある。又、その周
縁部は取付枠６と係合する形状をしている。そし
て上記取付枠６と前面カバー７との結合は、取付
枠６に前面カバー７の周縁を圧入してもよいし、
又両者を接着剤等によつて接着してもよい。

カウンター本体Ｂの前面に装着する防塵カバー
Ａを上記の如く構成しておけば、取付枠６と前面
カバー７とを一体に結合した防塵カバーＡを、カ
ウンター本体Ｂの取付フランジ４に着脱すること
が容易になる。例えば、防塵カバーＡをカウンタ
本体Ｂの取付フランジ４に装着するときは、窓孔
１０によつて、取付枠６が弾性変形するととも
に、フツク９がテーパ状であることから、取付フ
ランジ４に設けた凹溝５に、適当な節度感をもつ
て係合することができる。また、カウンター本体
Ｂに設けた設定カバー３を開いてその内部に収納
した設定釦等を操作する時には、窓孔１０によつ
て取付枠６が弾性変形するとともに、凹溝５の前
部がテーパ状であることから、取付枠６の前面カ
バー７とを一体に結合した防塵カバーＡを容易に
取外すことができる。又、防塵カバーＡの前面カ
バー７は、柔軟性及び弾力性を有するため、カウ
ンター本体Ｂの前面に突設したリセツト釦１を押
す時等は、防塵カバーＡを取外すことなく、防塵
カバーＡを取付けたままでリセツト釦１を押すこ
とができる。

第９図は本考案に係る防塵カバーＡの第２の実
施例を示す図面であり、この図に示す実施例は、
前面カバー７の周縁部にヒダ７ａを形成してお
き、防塵カバーＡをカウンター本体Ｂに装着した
時、前面カバー７がカウンター本体Ｂの表面に密
着するようにしたものである。

以上説明したように、本考案はカウンター本体
の前面に装着する防塵カバーを、剛性を有する材
料で形成した取付枠と、透明性がよく且つ柔軟性
及び弾力性を有する材料で形成した前面カバーと
によつて構成したから、カウンター本体の前面に
突出したりリセツト釦等の押釦は、防塵カバーを
取外すことなく防塵カバーの前面から操作するこ
とができる。又設定釦を操作するため防塵カバー
を取り外す時には、前面カバーと一体に結合され
ている取付枠が剛性を有する材料によつて形成さ
れており、かつ、取付枠の内周面に設けたフラン
ジに、テーパ状フツクと対応して、窓孔を穿設
し、取付枠が弾性変形できるようにしたことによ
り、フツクと取付フランジの凹溝とが容易に離脱
し、また、係合することも容易であるから、防塵
カバーとカウンタ本体との取外し及び取付を簡単
に行える。しかも、前面カバーは取付枠の前面を
一定間隔で覆う形状をしていることから、カウン
タ本体の前面に突出したリセツト釦等の位置、形
状数等に関係なく、本防塵カバーをカウンタ本体
に取付けられる。即ち、本防塵カバーは汎用性に
優れる。

又上記説明は防塵カバーをカウンターに接着し
た例について説明したが、本考案に係る防塵カバ
ーはカウンタ以外の計器や機器にも適用できる。

【図面の簡単な説明】

第１図はカウンターの斜視図、第２図はカウン
ターに防塵カバーを装着した状態を示す部分断面
図、第３図は第２図の部分拡大図、第４図は取付
枠の背面図、第５図は第４図−線断面図、第
６図は第４図−線断面図、第７図は前面カバ
ーの正面図、第８図は第７図−線断面図、第
９図は本考案の第２の実施例を示す断面図であ
る。 Ａ……防塵カバー、Ｂ……カウンター本体、４
……取付フランジ、５……凹溝、６……取付枠、
７……前面カバー、８……フランジ、９……フツ
ク、１０……窓孔。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 表面に操作部を有する計器あるいは機器の表面
   に、防塵カバーを着脱自在に取付ける防塵カバー
   装置であつて、 計器本体の前面外周に取付フランジを設けると
   共に、該取付フランジの左右両側縁に前部がテー
   パー状をなす凹溝を設け、 上記防塵カバーを、 角筒状で内周面に補強用フランジを有し、補強
   用フランジ並びに内周面の、上記計器本体の取付
   フランジの凹溝と対向する部位に、窓孔と後面が
   テーパーのフツクとを有する硬質合成樹脂の剛性
   材料からなる取付枠と、 周縁部を上記取付枠に圧入、又は、接着により
   一体となるように取り付け、かつ、上記取付枠の
   前面を一定間隔で覆い、かつ、透明性、柔軟性及
   び弾力性を有する材料で形成した前面カバーとで
   構成したことを特徴とする防塵カバー装置。