JPH0138083Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、塵芥収集車の制御装置に関するもの
である。

（従来の技術） 従来の塵芥収集車において、塵芥積込手段を作
動させて塵芥を塵芥投入箱から塵芥収容箱に積込
作動している際、塵芥投入箱と塵芥収容箱の固縛
手段が不意に外れ、塵芥投入箱が少しでも開回動
すると、塵芥収容箱と塵芥投入箱との間に設けた
位置検出器が直ちに検出し、塵芥積込手段を停止
させるようにしている。

（考案が解決しようとする問題点） しかしながら、位置検出器により塵芥投入箱の
開回動を検出し、電気的に塵芥積込手段を停止さ
せても、塵芥積込手段に供給される油圧ポンプは
作動していることから、電気回路の不良で通電が
遮断されなかつた場合など、塵芥積込手段は依然
として作動を継続することになり、必ずしも安全
とはいいがたい。

本考案は上記の点に対応してなされたもので、
簡単な構造でより安全な塵芥収集車を提供するも
のである。

（問題点を解決するための手段） 本考案は、車枠上に塵芥収容箱を搭載し、該塵
芥収容箱の後端開口部に連接した塵芥投入箱を傾
動自在に枢支し、該塵芥投入箱の内部に塵芥積込
手段を配設した塵芥収集車において、塵芥収集車
のエンジン動力を伝達する動力取出装置に電磁ク
ラツチを介して塵芥積込手段の油圧ポンプを接続
し、前記塵芥積込手段を一定の順序で作動させる
電気制御回路には、電磁クラツチ断作動用スイツ
チ、積込制御回路ブロツク及び塵芥収容箱と塵芥
投入箱との開閉状態を検出する位置検出器を設
け、前記塵芥積込手段の作動時、前記塵芥投入箱
が開回動すると、位置検出器が切換わり、積込制
御回路ブロツクへの通電を停止するとともに、前
記電磁クラツチ断作動用スイツチを断作動し、塵
芥積込手段の油圧ポンプを停止するようにしたこ
とを特徴とするものである。

（作用） まず、エンジンを駆動してスイツチを接操作す
ると、電磁クラツチを介して油圧ポンプが作動す
る。次に積込排出切換スイツチを積込側に操作す
ると、積込制御回路ブロツクに通電され、油圧ポ
ンプからの圧油が塵芥積込手段に供給され作動を
開始する。塵芥積込手段の作動時、塵芥投入箱が
開回動すると、塵芥投入箱の位置を検出していた
位置検出器が切換わり、積込制御回路ブロツクへ
の通電が断たれて塵芥積込手段が停止する一方、
電磁クラツチが断作動して油圧ポンプの作動も停
止する。

（実施例） 以下、本考案の実施例について図面に基づいて
説明すると、塵芥収集車１の後部車枠２上には塵
芥収容箱３が搭載され、該収容箱３は後端下部が
車枠２にピン４により枢支されて後方へ傾動自在
に構成されると共に、後端開口には塵芥投入箱５
が上端部にて回動自在にピン６により枢支されて
いる。投入箱５は後部に投入口７が開設されると
共に、内部には塵芥積込手段８が装設され、下部
には収容箱３との間に固縛手段９が設けられてい
る。

前記塵芥積込手段８は、投入箱５内の下部に軸
１０によつて枢支された掻上板１１と、該掻上板
１１の上方に軸１２によつて枢支された押込板１
３とより構成されている。掻上板１１は油圧モー
タ（図示省略）が連係されて回転駆動するもの
で、他方、押込板１３は油圧シリンダ１４が連結
されて前後方向に往復回動するもので、投入箱５
内の塵芥は掻上板１１の一回転により掻上げら
れ、続いて押込板１３の前方回動によつて収容箱
３に押込まれる。

一方、塵芥収集車１の走行用エンジン１５には
トルクコンバータ１６、変速機１７が順に接続さ
れ、該変速機１７が駆動軸に連係されている。

更に、走行用エンジン１５のフライホイールに
はフライホイール式動力取出装置１８、電磁クラ
ツチ１９、油圧ポンプ２０が順に接続され、エン
ジン１５の動力によつて油圧ポンプ２０が駆動さ
れ、この油圧ポンプ２０は油圧モータ及び油圧シ
リンダ１４等に圧油を供給するものである。

前記塵芥積込手段８、電磁クラツチ１９等は電
気制御回路２１に連繁されて制御されており、こ
の制御回路２１は、第１図に示すように、電源２
２、ブザー２３、ブザースイツチ２４、塵芥積込
手段８の積込排出切換スイツチ２５、電磁クラツ
チ１９を操作するスイツチ２６、塵芥収容箱３と
塵芥投入箱５との開閉状態を検出する位置検出器
としてのリミツトスイツチ２７、塵芥積込手段８
の作動を強制的に停止する停止スイツチ２８、パ
イロツトランプ２９、リレーＲ１，Ｒ２，Ｒ３及
びリレースイツチｒ１，ｒ２，ｒ３の他、積込制
御回路ブロツク３０、排出制御回路ブロツク３１
を備え、これらが配線接続されて構成されたもの
である。そして、リミツトスイツチ２７は投入箱
５が閉鎖されている際には下方に切換えられてい
る。

リレーＲ１は電磁クラツチ１９のスイツチ２６
を接操作すると励磁されてリレースイツチｒ１を
接作動してパイロツトランプ２９を点灯する。リ
レーＲ３は積込排出スイツチ２５の積込位置に操
作した際に励磁され、リレースイツチｒ３を接作
動する。また、リレーＲ２はリミツトスイツチ２
７が上方に切換えられた際に前記リレースイツチ
ｒ３を介して励磁され、電磁クラツチ断作動用ス
イツチとしてのリレースイツチｒ２を断作動す
る。

尚、積込排出切換スイツチ２５は２組が連動す
るもので積込位置、排出位置及び中間位置の３位
置に操作され、積込位置への操作時には前記リレ
ーＲ３に接続されるほか下方に切換えられたリミ
ツトスイツチ２７、停止スイツチ２８を介して積
込制御回路ブロツク３０に接続される。さらに、
積込排出切換スイツチ２５の排出位置への操作時
には排出制御回路ブロツク３１に接続される。

次に、作用について説明する。先ず、塵芥収集
車１の走行時などにおいて、積込排出切換スイツ
チ２５は中間位置に操作されており、また電磁ク
ラツチ１９のスイツチ２６も接操作されていない
から、前記電気制御回路２１には通電されないほ
か、動力取出装置１８と油圧ポンプ２０とは接続
されず、塵芥積込手段８等は作動不能状態となつ
ている。

続いて、停車時に前記電磁クラツチ１９のスイ
ツチ２６を投入すると、電磁クラツチ１９が接作
動するほか、リレーＲ１が励磁され、その接点ｒ
１を接作動する。その後、積込排出切換スイツチ
２５を積込側に投入すると、リレーＲ３が励磁さ
れ、その接点ｒ３を接作動するとともに、リミツ
チスイツチ２７を介して積込制御回路ブロツク３
０にも通電され、油圧ポンプ２０から圧油が供給
された塵芥積込手段８は一定順序で作動し、塵芥
投入箱５底部に投入された塵芥を塵芥収容箱３に
積込むことができる。

この状態において、前記塵芥投入箱５の固縛手
段９が何らかの原因で解除され、塵芥投入箱５が
少しでも開回動すると、リミツトスイツチ２７が
この現象を検出し、上方に切換えられる。する
と、前記積込制御回路ブロツク３０への通電は停
止し、さらに、リレーＲ２が励磁され、その接点
ｒ２を断作動するから電磁クラツチ１９も断作動
し、油圧ポンプ２０は圧油の供給を停止する。

（考案の効果） 以上のように本考案によれば、塵芥積込手段が
作動している際、塵芥投入箱が何らの原因を少し
でも開回動すると、位置検出器がこの現象を検出
して塵芥積込手段の電気制御を直ちに停止し、さ
らに電磁クラツチを断作動させ、油圧ポンプも停
止されるため、従来のものに比べより以上の安全
が期待できる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施態様を例示するものであ
り、第１図はその電気制御回路図、第２図は塵芥
収集車の側面図である。 １……塵芥収集車、２……車枠、３……塵芥収
容箱、５……塵芥投入箱、８……塵芥積込手段、
１８……動力取出装置、１９……電磁クラツチ、
２０……油圧ポンプ、２１……電気制御回路、２
７……リミツトスイツチ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 車枠上に塵芥収容箱を搭載し、該塵芥収容箱の
   後端開口部に連接した塵芥投入箱を傾動自在に枢
   支し、該塵芥投入箱の内部に塵芥積込手段を配設
   した塵芥収集車において、塵芥収集車のエンジン
   動力を伝達する動力取出装置に電磁クラツチを介
   して塵芥積込手段の油圧ポンプを接続し、前記塵
   芥積込手段を一定の順序で作動させる電気制御回
   路には、電磁クラツチ断作動用スイツチ、積込制
   御回路ブロツク及び塵芥収容箱と塵芥投入箱との
   開閉状態を検出する位置検出器を設け、前記塵芥
   積込手段の作動時、前記塵芥投入箱が開回動する
   と、位置検出器が切換わり、積込制御回路ブロツ
   クへの通電を停止するとともに、前記電磁クラツ
   チ断作動用スイツチを断作動し、塵芥積込手段の
   油圧ポンプを停止するようにしたことを特徴とす
   る塵芥収集車の制御装置。