JPH0430167Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、塵芥収集車の積込安全装置に関す
る。

〔考案の概要〕 塵芥積込ゲートの回転板及び押込板の一連の動
作を開始させる積込釦に関連してキープリレーを
設け、積込釦の非操作位置で上記キープリレーを
セツトして、セツト状態のとき積込釦の操作出力
でもつて１サイクルの積込動作を開始させ得るよ
うにし、動作終端でキープリレーをリセツトし
て、１サイクルごとに積込釦を非操作位置に戻さ
なければ、リセツト状態が続いて、次に新たな１
サイクル動作に入らないようにしたものであつ
て、これにより危険な連続動作は電気的手段によ
つて禁止される。

〔従来の技術〕

第３図ａ〜ｅは、周知の塵芥収集車のテールゲ
ート（ホツパー）の動作を説明するもので、ゴミ
１をホツパー２内に投入して、テールゲートの積
込釦を押すと、ａ〜ｄのように回転板３が回転し
てゴミ１をボデー入口まで押上げる。同時に押込
板４がｄの位置まで後退し、次にｅのように押込
板４がゴミ１をボデー内に押込む。この一連の動
作は積込釦を押すごとに１サイクルのみ自動的に
行われる。

第４図及び第５図は車内の操作盤５及びテール
ゲートの操作盤６の概略図で、車内操作盤５に
は、押込／排出のメーンスイツチ７、テールゲー
ト上／下のスイツチ８、ボデー上／下のスイツチ
９が、操作解除釦１０及びパイロツトランプ１１
と共に設けられている。

テールゲート操作盤６には、上述の自動操作用
の積込釦１２と共に独立操作用の回転板３の逆転
釦１３、押込板４の押込釦１４、押込板４の戻し
釦１５が配置され、また運転者と連絡するための
ブザー釦１６が設けられている。

〔考案が解決しようとする問題点〕

上述のように一連の積込サイクルは積込釦１２
を操作するごとに起動されるようになつていて、
安全確保のため連続動作用釦は設けられていな
い。ところが収集作業の効率を上げるために、第
５図のテールゲート操作盤６の積込釦１２をゴム
バンド、ヒモ、ボルト、ナツト等を用いて押込み
続け、連続回転させるようなことが行われてい
た。また積込釦１２が故障して押した状態から元
に戻らなくなると、同様に危険な連続動作とな
る。

本考案は上述の問題にかんがみ、連続積込動作
が生じ得ないような構成を簡単な回路手段で達成
することを目的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案の塵芥収集車の積込安全装置は、プツシ
ユ式の積込釦１２（第５図）の操作出力に応答し
て塵芥収集車の積込ゲートにおける回転板３及び
押込板４を順次駆動して１リサイクルの塵芥積込
動作を行わせるようにした制御回路（第１図）
に、セツトコイル２９ａ及びリセツトコイル２９
ｂ及びセツト時オンでリセツト時オフとなるリレ
ー接点２９ｃを備えたキープリレー２９と、上記
積込釦の１２非操作位置で、上記セツトコイル２
９ａに電流を流すセツト用電流通路２９Ｓと、上
記積込釦の操作位置で、セツト状態の上記リレー
接点２９ｃを通じて上記積込釦１２の操作出力を
上記１サイクルの積込動作を起動するために導出
する起動用電流通路STと、１サイクルの積込動
作の終端検出に基き、上記リセツトコイル２９ｂ
に電流を流して上記キープリレー２９をリセツト
するリセツト用電流通路２９Ｒとを設けてある。
上記キープリレーのリセツト状態では、上記積込
釦を非操作位置に戻して上記セツト状態にしない
限り、新たな１サイクル動作に入らないように成
されている。

〔作 用〕

積込釦１２を押したままでは、次の積込サイク
ルが起動されないので、１回の積込サイクルごと
に積込釦１２を操作する必要があり、危険な連続
動作は生じない。

〔実施例〕

第１図は本考案による安全装置の付いた塵芥収
集車の積込制御回路で、第２図はテールゲートの
詳細図である。ホツパー２内の回転板３の駆動軸
３ａには位置検出用のカム板１７が取付けられ、
これに対向してリミツトスイツチSW1（押込板４
の戻し開始用）、リミツトSW３（回転板３の回
転開始及び押込板４の押込開始用）が設けられて
いる。またシリンダ１８によつて駆動される押込
板４の回転軸４ａには位置検出用カム板１９が取
付けられ、これに対向してリミツトスイツチ
SW2（押込板４の戻り位置検出用）及びリミツト
スイツチSW4（押込板４の押込位置の検出用）が
夫々設けられている。

第１図の積込制御回路は、上述のリミツトスイ
ツチSW1〜SW4の状態及び第５図の各操作釦
（積込釦１２、逆転釦１３、押込釦１４、戻り釦
１５）に対応したスイツチSW１２〜SW１５に
応答して動作する。制御要素は制御リレー２２及
び各スイツチの接点を結ぶネツトワーク２３から
成る。ネツトワーク２３は要部のみが示されてい
る。制御対象は、回転板油圧モータの正転用ソレ
ノイドバルブ２４、逆転用ソレノイドバルブ２
５、押込板４の戻し用ソレノイドバルブ２６、押
込用ソレノイドバルブ２７及びエンジン出力制御
用のロータリソレノイド２８である。

安全動作を得るために積込釦スイツチSW１２
に関連したキープリレー２９が設けられている。
このキープリレー２９はセツトコイル２９ａ、リ
セツトコイル２９ｂを備えていて、積込釦１２を
押すとセツトになつて積込サイクルを開始するこ
とが可能になり、また１回の積込サイクルが終了
すると、リセツトになり、再び積込釦１２を押さ
ない限り、積込サイクルが開始しないようになつ
ている。

以下に詳細な動作を説明すると、まず第４図に
示した車内操作盤５のメーンスイツチ７を積込側
にすると、主電源からスイツチSW１３〜SW１
４を通つて制御リレー２２の接点２２ａに電圧が
与えられる。更に、接点２２ａの実線側から積込
釦１２のノーマルオン接点１２ａを通るセツト用
電流通路２９Ｓを介して、キープリレー２９のセ
ツトコイル２９ａに電流が流れる。これによりリ
レー接点２９ｃがｐ位置からｑ位置に切り換わつ
て、電源電圧が制御リレーのコイル２２ｂに供給
さることが可能となる。

積込釦１２を押すと、そのメーク接点１２ｂ及
びキープリレーのｑ接点を通る起動用電流通路
STを介して、制御リレー２２のコイル２２ｂに
電流が流れ、接点２２ａ、２２ｃが夫々点線側に
切換えられる。するとリミツトスイツチSW３及
びSW４の実線側接点を通つて回転板３の正転ソ
レノイドバルブ２４に電流が流れて回転板３が正
転する。なお回転板３が一定量回転すると、リミ
ツトスイツチSW３が点線位置になつて、ダイオ
ードＤ１，Ｄ２を通じてリレーコイル２２ｂ及び
回転板正転ソレノイドバルブ２４に給電が続けら
れ、自己保持状態となる。また制御リレー２２の
接点２２ｃが点線側になつている。ときには、ロ
ータリーソレイド２８が通電されて、エンジン出
力が増強される。

更に、回転板３が第３図ｂの位置まで回転する
と、リミツトスイツチSW１が点線位置になつ
て、押込板戻し用のソレノイドバルブ２６が通電
され、押込板４の戻しが始まる。このときリミツ
トスイツチSW４は点線位置に切換わる。押込板
４が第３図ｃの戻し位置に達すると、リミツトス
イツチSW２が点線位置になつてソレノイドバル
ブ２６の通電が断たれる。

回転板３が更に第３図ｄの位置まで回転する
と、リミツトスイツチSW３が実線位置に切換わ
り、回転板３の回転が止まる。これと共にリミツ
トスイツチSW４の点線側接点を通じて押込板４
の押込用４用ソレノイドバルブ２７に通電が行わ
れ、押込板４が前進される。このときダイオード
Ｄ３を通じて制御リレー２２のコイル２２ｂに保
持電流が流されている。

またこのときリミツトスイツチSW４の点線側
接点を通るリセツト用電流通路２９Ｒを介して、
キープリレー２９のリセツトコイル２９ｂに電流
が流され、接点２９ｃはｐ側に戻る。（リセツ
ト）。

最後に押込板４が押込の終端に達すると、リミ
ツトスイツチSW４が実線位置に切換わつて、リ
レー２２のSW４による自己保持は無くなる。こ
の状態で１サイクルの積込み動作が完了する。

ここで積込釦１２を何らかの手段で押し続けて
いても、キープリレーがリセツト状態であり、そ
の接点２９ｃがｐ側であるから、制御リレー２２
のコイル２２ｂが通電されることが無く、従つて
次の新たな積込サイクルに入ることは無い。積込
釦１２を離してキープリレー２９のセツトコイル
２９ａに通電を行えば、接点２９ｃがｑ側となつ
て、既述のように積込釦１２の操作で制御リレー
２２のコイル２２ｂに電流を流して次の積込サイ
クルを行わせることが可能になる。

〔考案の効果〕

上述の如く、本考案によれば、積込釦１２を非
操作位置に戻さない限り、キープリレー２９はリ
セツト状態を保ち、新たな積込サイクルに入るこ
とが出来なくなる。従つて積込釦１２をゴムバン
ド、ヒモ、ボルト、ナツトなどを用いて強制的に
押し続けて連続積込動作をさせる不安全行為は電
気的に禁止されることになり、作業安全が実効的
に確保される。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す安全装置付き
塵芥収集車の積込制御回路図、第２図はテールゲ
ートの詳細を示す断面図、第３図は回転板及び押
込板の動作を示す図、第４図は車内操作盤の概略
図、第５図はテールゲート操作盤の概略図であ
る。 なお、図面に用いた符号において、３……回転
板、４……押込板、１２……積込釦、１７，１９
……カム板、１８……シリンダ、２２……制御リ
レー、２３……ネツトワーク、２４，２５，２
６，２７……ソレノイドバルブ、２８……ロータ
リーソレノイド、２９……キープリレー、２９ａ
……セツトコイル、２９ｂ……リセツトコイル、
SW１〜SW４……リミツトスイツチである。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 プツシユ式の積込釦の操作出力に応答して塵芥
   収集車の積込ゲートにおける回転板及び押込板を
   順次駆動して１リサイクルの塵芥積込動作を行わ
   せるようにした制御回路に、 セツトコイル及びリセツトコイル及びセツト時
   オンでリセツト時オフとなるリレー接点を備えた
   キープリレーと、 上記積込釦の非操作位置で、上記セツトコイル
   に電流を流すセツト用電流通路と、 上記積込釦の操作位置で、セツト状態の上記リ
   レー接点を通じて上記積込釦の操作出力を 上記
   １サイクルの積込動作を起動するために導出する
   起動用電流通路と、 １サイクルの積込動作の終端検出に基き、上記リ
   セツトコイルに電流を流して上記キープリレーを
   リセツトするリセツト用電流通路とを設け、 上記キープリレーのリセツト状態では、上記積
   込釦を非操作位置に戻して上記セツト状態にしな
   い限り、新たな１サイクル動作に入らないように
   した塵芥収集車の積込安全装置。