JPH0134534B2 - - Google Patents

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JPH0134534B2
JPH0134534B2 JP60218071A JP21807185A JPH0134534B2 JP H0134534 B2 JPH0134534 B2 JP H0134534B2 JP 60218071 A JP60218071 A JP 60218071A JP 21807185 A JP21807185 A JP 21807185A JP H0134534 B2 JPH0134534 B2 JP H0134534B2
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JP
Japan
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solution
film
minutes
polyamic acid
nmp
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JP60218071A
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Takuma Kanda
Toshikazu Matsuda
Keiko Sakazaki
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National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
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Agency of Industrial Science and Technology
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Publication date
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  • Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)
  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
  • Artificial Filaments (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野] 本発明は高強度・高弾性率であり、しかも耐熱
性の極めて高い成型品を与える、新規な全芳香族
コポリイミドに関するものである。 [従来の技術] 全芳香族ポリイミドは有機ポリマの中で最高級
の耐熱性を有しており、その特徴を生かしてすで
にフイルムなどの成型品で実用化されている。し
かしながら、それらの既存製品の引張特性はごく
ありふれたものであり、強度は弾性率は決して高
くない。高弾性率のポリイミド成型品を得た例と
して繊維では、特公昭57−37687号公報に剛直性
芳香族ジアミンと特定の芳香族テトラカルボン酸
二無水物からなるポリアミド酸の溶液を湿式紡
糸、延伸後、加熱してイミド基に閉環させる方法
が開示されているが、得られた繊維の引張特性は
あまり優れたものではない。 [発明が解決しようとする問題点] 従つて、繊維やフイルムなどの成型品に加工し
た場合に、極めて高い力学特性と優れた耐熱性を
与えるポリマは特に望ましいものである。本発明
者らは上記諸特性をもつ成型品を与えるポリマを
目標に鋭意検討した結果、特定の芳香族ジアミン
の混合物と無水ピロメリト酸からなる全芳香族コ
ポリイミドがこの目的に適していることを見出
し、本発明に到達した。 [問題点を解決するための手段] すなわち本発明は次の構成を有する。下記構造
単位Aと、構造単位B、C、Dの中から選ばれた
少くとも1種からなり、ポリマ鎖中の構造単位A
の比率が90〜30モル%であり、かつ前駆重合体で
あるポリアミド酸の25℃のN−メチルピロリドン
中、0.5g/100mlの濃度で測定した固有粘度が
0.8以上であることを特徴とする全芳香族コポリ
ピロメリトイミド。 以下、本発明をさらに詳細に説明する。 本発明の全芳香族コポリピロメリトイミドから
なる成型品は以下に記すように極めて優れた力学
特性を有する。繊維の場合、強度14g/d以上、
弾性率1000g/d以上である。等方性フイルムで
は強度20Kg/mm2以上、弾性率1000Kg/mm2以上、ま
た、一軸延伸フイルムは延伸方向の強度50Kg/mm2
以上、弾性率5000Kg/mm2以上である。 本発明のコポリピロメリトイミドは一旦、つく
つてしまうともはや溶融しないし、また、それを
溶かす溶剤もない。したがつて、有機溶剤に可溶
な前駆重合体であるポリアミド酸を作り、賦型加
工後、適当な手段を用いてイミド基に閉環させね
ばならない。そこで、まず、ポリアミド酸の製造
方法について説明する。本発明で用いるジアミン
成分は2,2′−ジクロベンジジン(A)と、ベンジジ
ン(B)、3,3′−ジメチルベンジジン(C)および2−
クロルベンジジン(D)の中から選ばれた少なくとも
1種であり、シアミン中のAの比率は90〜30モル
%である。また、酸無水物成分には無水ピロメリ
ト酸を用いる。高性能の成型品を得るためには上
記組成のジアミン混合物を用いることが必要であ
り、上述範囲外のポリマ、たとえば、それぞれの
ホモポリマからは一般には高性能の成型品は得ら
れない。ただ、成型品をフイルムに限定した場
合、本発明者らが先に特開昭60−99132号公報で
開示したように2,2′−ジクロロベンジジンと無
水ピロメリト酸からのホモポリマも高性能フイル
ムを与える。 本発明で用いるモノマは記述のとおりである
が、約10モル%までの他のモノマを共重合させて
もかまわない。かかる共重合成分としてジアミン
ではm−フエニレンジアミン、p−フエニレンジ
アミン、4,4″−ジアミノ−p−ターフエニル、
2,7−ジアミノフルオレン、2,6−ジアミノ
ナフタリン、4,4′−ジアミノジフエニルエーテ
ル、3,4′−ジアミノジフエニルエーテル、1,
4−ビス(p−アミノフエノキシ)ベンゼンなど
がある。また、酸無水物成分としては、3,3′,
4,4′−ビフエニルテトラカルボン酸二無水物、
3,3′,4,4′−ジフエニルエーテルテトラカル
ボン酸二無水物、3,3′,4,4′−ベンゾフエノ
ンテトラカルボン酸二無水物などが挙げられる。 上記のジアミン混合物をアミド系溶媒に溶解さ
せ、ついでジアミン成分と実質的に等モルの無水
ピロメリト酸を加えて重縮合させると前駆重合体
であるポリアミド酸の溶液が得られる。生成する
ポリアミド酸の固有粘度(測定法は後述)は0.8
以上、好ましくは1.5以上である。重合に用いる
アミド系溶媒としては、N−メチルピロリドン
(NMP)、N,N−ジメチルアセトアミド、N,
N−ジメチルホルムアミドなどがある。 かくして得たポリアミド酸の溶液を用いて次に
繊維、フイルム、テープなどに成型する。その方
法は大別して湿式法と乾式法があるが、まず、湿
式法から説明する。湿式法で用いる原液は上記の
ポリアミド酸溶液そのものでよいが、本発明者ら
が先に特開昭59−157319号公報で提案したアミド
酸単位の一部を化学環化剤を使つて溶液中で環化
させた。部分環化ポリマ溶液を用いる方が透明
な、ボイドのない湿式成型物を与えるのでより好
ましい。かかる環化剤としては無水酢酸、無水プ
ロピオン酸などの脂肪族酸無水物が適している。
その添加量はアミド酸単位に対して約0.1当量〜
0.4当量である。この化学環化には、ピリジン、
3−メチルピリジン、3,5−ルチジン、キノリ
ンなどの有機塩基を触媒として用いてもよい。そ
の添加量は特に限定されない。 上記のポリアミド酸溶液あるいはアミド酸の一
部をイミド基に環化させたポリマ溶液をオリフイ
ス、スリツトダイなどを通じて水系凝固浴中に押
し出す。あるいは平面の板の上に流延して水系凝
固浴中に浸漬する。凝固浴としては水、重合溶媒
の水溶液あるいは無機塩の水溶液にいずれでもよ
いが、重合溶媒の回収の容易さからみて、同じ溶
媒の水溶液がもつとも好ましい。凝固浴温は0〜
50℃が適当である。凝固した成型物は引続い延伸
してもよい。この延伸は水洗を兼ねて水中で行な
つてもよいし、また空気中で延伸してもかまわな
い。延伸温度は10〜90℃が好適であり、また延伸
倍率は1.2〜3.0倍である。 未延伸あるいは延伸した凝固成型物はそのまま
乾燥し、ついで熱環化に供するか、あるいは膨潤
したまま化学環化剤で処理しアミド酸をイミド基
に閉環させる。後者の場合に用いる環化剤および
触媒は、上記の溶液中での部分環化に使用する薬
品と同じであり、特に無水酢酸−ピリジンの組み
合せが好適である。なお、凝固成型物を化学環化
させる前に、活性水素をもたない、水と混ざる有
機溶剤で洗つて成型物中の水を抽出除去してもよ
い。かかる溶剤としてアセトン、テトラヒドロフ
ラン、ジオキサンなどが適している。また、化学
環化時に他の有機溶剤を希釈剤として用いてもよ
い。かかる希釈剤としてはジオキサン、ベンゼ
ン、トルエン、クロロホルム、四塩化炭素、アセ
トニトリルなどがある。化学環化の処理条件は温
度15〜50℃、また、処理時間は10分から1日ある
いはそれ以上である。化学環化させた成型物はつ
ぎに乾燥するが、その前に環化剤を除去すべく有
機溶剤で洗つてもよい。かかる洗浄剤としては上
記の希釈剤が適している。化学環化させた成型物
は環化剤あるいは洗浄剤で湿つたまま、なお延伸
する余地があれば延伸してもよい。また、NMP
のような膨潤剤に浸漬後、延伸してもかまわな
い。この場合、脱溶媒を兼ねて水中で延伸するの
が好ましく、延伸温度は20〜100℃、また、延伸
倍率は1.03〜1.3倍である。 化学環化させた、あるいは化学環化させない凝
固成型物はついで乾燥する。乾燥は熱風乾後、真
空乾燥あるいは加熱ドラムなどを用いる連続式乾
燥のいずれを採用してもよい。 乾燥した成型物は最後に熱延伸もしくは熱処理
に供する。化学環化させていない成型物は、この
工程でアミド酸がイミド基に熱環化する。最終製
品が繊維あるいは一軸延伸フイルムであつてポリ
アミド酸の段階で延伸していない場合は、この工
程で必ず延伸しなければならない。加熱手段とし
ては熱板あるいは加熱筒のいずれを用いてもよ
い。あるいはボビンまたはドラムに巻いたままバ
ツチ式で熱処理してもかまわない。また、熱延伸
もしくは熱処理は段階的に温度を上げて実施して
もよく、処理温度は最終的に400℃以上が好まし
い。また、その雰囲気は空気あるいは窒素などの
不活性ガスである。 つぎに乾式成型について説明する。この場合も
重合して得たポリアミド酸溶液をそのまま原液に
用いる方法と、実質的に環化が起らないような温
度条件(10℃以下)で化学環化剤を加えたポリマ
溶液を用いる方法がある。後者の場合、フイルム
などの形状に成型後、環化が起る温度に上げてゲ
ル化させ、形態保持性を与える。用いる化学環化
剤は湿式成型の部で述べたものと同じであり、そ
の添加量はアミド酸当量に対し1.0〜3.0倍が好ま
しい。 化学環化剤を加えた、あるいは加えないポリア
ミド酸溶液を平面の板の上に流延するか、あるい
はスリツトダイを通じてベルトまたはドラム上に
押し出してフイルム状に成型することができる。
ついで温度を上げて溶媒を蒸発させるとともに熱
環化を進める。化学環化剤を加えた溶液の場合に
は既述のように溶媒の蒸発よりも環化が先行す
る。また、ポリアミド酸溶液を口金を通じて高温
の空気流中に吐出し繊維をつくることもできる。
最終製品が繊維あるいは一軸延伸フイルムの場合
には、ついで延伸しなければならない。延伸は溶
媒の一部が残つている状態で実施してもよいし、
また、溶媒を完全に蒸発させた後、行なつてもよ
い。一般には、前者の方がより低温で延伸可能な
ので操作上やりやすい。この熱延伸および熱処理
の処方は既述の湿式成型物の場合とまつたく同じ
である。 [発明の効果] 本発明のコポリピロメリトイミドからなる成型
品は極めて優れた力学特性を有する。繊維を例に
とると強度14g/d以上、弾性率1000g/d以上
である。また、等方性フイルムでは強度20Kg/mm2
以上、弾性率1000Kg/mm2以上、一軸延伸フイルム
では延伸方向の強度50Kg/mm2以上、弾性率5000
Kg/mm2と高性能である。さらに、いずれの製品形
態においても耐熱性、耐薬品性が非常に優れてい
る。従つて、多くの用途に有用であり、たとえ
ば、繊維ではゴム、樹脂などの補強用に使われ
る。また、フイルムは磁気テープのベースフイル
ム、耐熱電絶用途、ICなどの半導体関連用途に
用いられる。また、積層したフイルムを構造材と
して用いることもできる。 [実施例] 以下の実施例および比較例により、本発明をさ
らに詳細に説明する。 例中のポリアミド酸の固有粘度(ηioh)はポリ
マ0.5g/溶媒100mlの割合になるよう、ポリマ溶
液をNMPで希釈して25℃で測定したものであ
る。 また、引張特性は東洋ボールドウイン(株)製
テンシロンを用いて測定した。繊維の場合、試料
は単糸であり、試長100mm、引張10mm/minであ
る。また、フイルムでは試料幅5mm、試長100mm、
引張速度10mm/minの条件で測定した。なお、装
置系のコンプライアンスの影響は無視した。 実施例 1 本実施例はジアミン成分が2,2′−ジクロルベ
ンジジン(Di−Cl−Bz)80モル%、ベンジジン
(Bz)20モル%であり、酸無水物成分が無水ピロ
メリト酸(PMDA)からなるコポリイミドの製
糸結果(化学環化法および熱環化法)を示す。 脱水したNMP104mlにDi−Cl−Bz6.278g
(24.8ミリモル)およびBz1.142g(6.2ミリモル)
を溶解させ、20℃の水浴で冷却し、激しく撹拌し
ながらPMDA6.796g(31.2ミリモル)を添加し
た。引続いて室温下で5時間重合を続け、ポリマ
濃度12.0%、ηioh2.20のポリアミド酸溶液を得た。
このポリアミド酸溶液を氷水で冷却し、撹拌下に
無水酢酸1.59g、ピリジン1.23g(いずれもアミ
ド酸単位の0.25当量)およびNMP2mlからなる混
合物を30分かけて滴下し、ついで25℃で5時間反
応を続けた。得られた部分環化ポリアミド酸溶液
の粘度4080poise(ポリマ濃度11.6%)であつた。 この溶液を0.08mmφ、6ホールの口金から
NMP/水(体積比25/75)からなる25℃の凝固
浴中に湿式紡糸し(紡糸速度13m/min)、つい
で25℃の水中で1.4倍に延伸した。この凝固糸条
(A)をガラスボビンに巻いたまま、ただちに無水酢
酸/ピリジン(体積比70/30)に浸漬し室温で一
夜放置して残りのアミド酸を化学環化させた。こ
の化学環化系(B)を室温のシルエンに90分浸漬後、
巻きなおして、100℃で真空乾燥した(C)。一方、
Bを室温のNMPに1時間浸漬後、90℃の水中で
1.2倍に延伸し、ついで100℃で真空乾燥した(D)。
C、Dの糸質は以下のとおりであつた。
【表】 ついで、C、Dを窒素をゆるく通した、長さ30
cmのガラス製円筒管を用い、550℃で熱延伸した
(給糸速度3.0m/min)。延伸倍率と熱延伸糸の
糸質は以下に示すとおりで、極めて高強度かつ高
弾性率であつた。
【表】 一方、上記の水中延伸糸(A)を60℃で30分間、真
空乾燥後、200℃の熱板を用いて1.07倍に延伸し、
ボビンに巻いたまま280℃のエアオーブン中で30
分間熱処理して熱環化を進めた(E)。Eを窒素下、
400℃で定長処理し(F)、さらに500℃で処理し(G)、
最後に550℃あるいは575℃で定長処理した(Hあ
るいはI)。なお、処理時間はいずれも6秒であ
る。各段階の熱処理糸の糸質を表1に一括して示
した。
【表】 実施例2〜5および比較例1〜2 本実施例および比較例はDi−Cl−Bz/Bz/
PMDA系において、ジアミン成分の比率をいろ
いろ変えて重合し、化学環化法を用いて製糸した
結果を示す。 実施例1の処方に準じて、NMP中で対応ジア
ミンとPMDAを重合してポリアミド酸溶液をつ
くり、ついでアミド酸単位の一部に相当する無水
酢酸を添加して溶液中で部分環化させた。つぎに
実施例1と同じ装置および方法で湿式紡糸し、室
温の無水酢酸/ピリジン(70/30)の一夜浸漬し
て化学環化させた後、トルエン置換し、ついで真
空乾燥した。さらに、これらの化学環化糸を窒素
中で熱延伸した。得られた結果を表2にまとめて
記した。
【表】 表2から、実施例2〜5の繊維は強度14g/d
以上、弾性率1000g/d以上の性能を軽く満たし
ているのに対し、比較例1、2の繊維はいずれも
上記性能に達していないことがわかる。 実施例 6 本実施例はジアミン成分がDi−Cl−Bz80モル
%、3,3′−ジメチルベンジジン20モル%からな
るコポリピロメリトイミドの化学環化法による製
糸結果を示す。 NMP中でDi−Cl−Bz、3,3′−ジメチルベン
ジジンおよびPMDAを上記比率で重合させ、ηioh
4.85、ポリマ濃度8.5%のポリアミド酸溶液を得
た。ついで、アミド酸単位の0.25当量の無水酢酸
およびピリジン、さらに適当量のNMPからなる
混合物を添加し、ポリマ濃度5.7%、溶液粘度
6600poiseの部分環化ポリマ溶液を得た。 この溶液を実施例1と同じ装置で湿式紡糸し、
25℃の水中で1.5倍に延伸後、室温の無水酢酸/
ピリジン(70/30)に一夜浸漬して化学環化さ
せ、ついでNMPに1時間浸漬後、90℃の水中で
1.07倍に延伸し、真空乾燥した。この化学環化系
を窒素下、525℃で1.17倍に延伸して得られた繊
維の糸質は単糸繊度2.0d、強度18.5g/d、伸度
1.4%、弾性率1400g/dであつた。 実施例 7 本実施例はジアミン成分がDi−Cl−Bz50モル
%、2−クロベンジジン(Cl−Bz)50モル%か
らなるコポリイミドの製糸結果(化学環化法)を
示す。 NMP中でDi−Cl−Bz、Cl−BzおよびPMDA
を上記割合で重合させ、ポリマ濃度15.0%、ηioh
2.14のポリアミド酸溶液をつくり、ついでアミド
酸単位の0.25当量の無水酢酸およびピリジン、さ
らに適当量のNMPを添加してポリマ濃度10.0%、
溶液粘度1220poiseの部分環化ポリマ溶液を得た。
この溶液を実施例1と同じ処方で湿式紡糸し、25
℃の水中で1.5倍に延伸後、室温の無水酢酸/ピ
リジン(70/30)に一夜浸漬して化学環化させ
た。この化学環化系(A)を室温のトルエンに90分漬
けて環化剤を抽出後、真空乾燥した(B)。一方、A
を室温のNMPに1時間浸漬後、90℃の水中で1.1
倍に延伸し、真空乾燥した(C)。ついで、B、Cを
窒素下、550℃で熱延伸した。延伸倍率と熱延伸
糸の糸質を以下に示す。
【表】 実施例 8 本実施例はDi−Cl−Bz/Bz/PMDA(80/
20/100)の乾式熱環化法による等方性フイルム
の製膜結果を示す。 実施例1と同じ処方で、NMP中Di−Cl−Bz、
BzおよびPMDAを重合させ、ηioh2.34、ポリマ濃
度10.0%のポリアミド酸溶液を得た。 この溶液を約200μ厚になるようにガラス板上
に流延し、90℃のオーブン中で20分間加熱し、ポ
リマ濃度65%のポリアミド酸フイルムを得た。つ
いで、このフイルムをガラス板からはがし、15cm
角のアルミ枠に固定し、オーブン中210℃で10分、
280℃で30分、さらに420℃で3分間熱処理した。
この等方性フイルム(18μ厚)の引張特性は強度
38Kg/mm2、伸度3.9%、弾性率1930Kg/mm2と極め
て高性能であつた。 実施例 9 本実施例はDi−Cl−Bz/Cl−Bz/PMDA
(85/15/100)の化学環化乾式法による等方性フ
イルムおよび一軸延伸フイルムの製膜結果を示
す。 NMP中でDi−Cl−Bz、Cl−BzおよびPMDA
を上記比率で重合させ、ηioh3.32、ポリマ濃度
12.1%のポリアミド酸溶液を得た。 この溶液66.0gをとり、NMP47mlを加えて希
釈後、ドライアイス−アセトン浴(−15℃)で冷
却し、無水酢酸4.2g(アミド酸単位の1.2当量)、
ピリジン1.6gおよびNMP3mlからなる混合物を
約20分かけて滴下し、さらに10分間撹拌を続けた
(ポリマ濃度6.5%)。この溶液をガラス板上に流
延し、密閉容器中、室温で一夜放置して化学環化
を進めた。得られたゲル化フイルムをガラス板か
らはがし、20cm角のアルミ枠に固定後、オーブン
中70℃で1時間、280℃で30分、さらに420℃で3
分間熱処理した。この等方性フイルム(13μ厚)
の引張特性は以下のとおりであつた。 強度52Kg/mm2、伸度2.9%、弾性率2860Kg/mm2。 一方、上記の化学環化剤を添加した溶液をガラ
ス板上に流延後、70℃のオーブン中で1時間加熱
しポリマ濃度72%の化学環化フイルムを得た。こ
のフイルムをガラス板からはがし、90mm幅に切断
後、手動延伸機を用いて空気中、170℃で1.22倍
に延伸した。ついで、このフイルムを幅フリーの
条件で、オーブン中210℃で10分、280℃で30分、
さらに420℃で3分間熱処理した(幅は50mmに減
少した)。この一軸延伸フイルム(16μ厚)の延
伸方向に引張特性は強度65Kg/mm2、伸度0.7%、
弾性率9800Kg/mm2であつた。 実施例 10 本実施例はDi−Cl−Bz/Cl−Bz/PMDA
(50/50/100)の浸漬法化学環化による等方性フ
イルムの製膜結果を示す。 実施例7に記したDi−Cl−Bz/Cl−Bz/
PMDA(50/50/100)の部分環化溶液をガラス
板上に流延し、無水酢酸/ピリジン(70/30)に
室温で一夜浸漬して化学環化させた。ついで、こ
のフイルムを室温のNMPに一夜漬けた後、15cm
角のアルミ枠にとりつけ、オーブン中90℃で30
分、280℃で30分、さらに420℃で3分間熱処理し
た。得られた等方性フイルム(16μ厚)の引張特
性は以下の通りであつた。 強度43Kg/mm2、伸度9.8%、弾性率2210Kg/mm2。 比較例 3 本比較例はBz・PMDAホモポリマの化学環化
乾式法による等方性フイルムの製膜結果を示す。 NMP中、BzとPMDAを重合させ、ηioh5.84、
ポリマ濃度6.0%のポリアミド酸溶液を得た。こ
の溶液の一部をとり、NMPで希釈後、−15℃に
冷却しアミド酸単位の1.2当量の無水酢酸および
0.6倍当量のピリジンを滴下した(ポリマ濃度3.5
%)。この溶液をガラス板上に流延し、70℃のオ
ーブン中で90分処理して得たフイルムをガラス板
からはがし、15cm角のアルミ枠に固定後、オーブ
ン中、210℃で10分、300℃で30分熱処理した。オ
ーブンからとりだしたフイルムは破れており、ま
た、その破片はほとんど手で触れないほど脆かつ
た。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 下記構造単位Aと、構造単位B、C、Dの中
    から選ばれた少くとも1種からなり、ポリマ鎖中
    の構造単位Aの比率が90〜30モル%であり、かつ
    前駆重合体であるポリアミド酸の25℃のN−メチ
    ルピロリドン中、0.5g/100mlの濃度で測定した
    固有粘度が0.8以上であることを特徴とする全芳
    香族コポリピロメリトイミド。
JP21807185A 1985-10-02 1985-10-02 全芳香族コポリピロメリトイミド Granted JPS6279227A (ja)

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JPS6279227A JPS6279227A (ja) 1987-04-11
JPH0134534B2 true JPH0134534B2 (ja) 1989-07-19

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JPS5827068A (ja) * 1981-08-12 1983-02-17 Toshiba Corp 油入電器の油中溶存ガス自動監視装置
JPS58205780A (ja) * 1982-05-26 1983-11-30 Toshiba Corp 感熱印字ヘツド

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