JPH0134245B2 - - Google Patents

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JPH0134245B2
JPH0134245B2 JP55115559A JP11555980A JPH0134245B2 JP H0134245 B2 JPH0134245 B2 JP H0134245B2 JP 55115559 A JP55115559 A JP 55115559A JP 11555980 A JP11555980 A JP 11555980A JP H0134245 B2 JPH0134245 B2 JP H0134245B2
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JP
Japan
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diketene
pva
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reaction
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JP55115559A
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English (en)
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JPS5740508A (en
Inventor
Koichi Kobayashi
Keizo Matsushiro
Yoshiaki Ito
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Nippon Synthetic Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Nippon Synthetic Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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Priority to JP11555980A priority Critical patent/JPS5740508A/ja
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  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はアセト酢酸エステル基含有ポリビニル
アルコール系樹脂の新規な製造法に関する。 ポリビニルアルコール(以下PVAと略記する)
系樹樹をジケテンと反応させてアセト酢酸エステ
ル基含有PVA(以下AA化PVAと略記する)系樹
脂を製造する方法に関する従来技術としては、酢
酸中にPVA系樹脂を分散させこれにジケテンを
添加反応させる方法、またジメチルホルムアミ
ド、ジオキサンなどの溶媒にPVA系樹脂を予め
溶解させておき、これにジケテンを添加反応させ
る方法などの分散系、均一系でのジケテンによる
アセト酢酸エステル化方法が知られている。 しかしながらかかる従来技術に於いては、反応
系から反応生成物を取得するために、反応生成物
に沈殿を加え生成物を沈殿させた後に生成物と母
液の分離、また分離した母液中から溶媒と沈殿剤
の回収、さらに分離された生成物からの溶媒及び
沈殿剤の除去、など多くの煩雑な工程が不可欠で
あり、かかる工程が必然的に製品コストに大きく
影響し工業化に際しては経済的不利を招くもので
ある。 しかして本出願人は従来技術に比してより容易
に安価にAA化PVA系樹脂を得る方法について鋭
意検討を重ねた結果、アセトン、メチルエチルケ
トン、ヘキサン、ベンゼン等のジケテンに対して
不活性であり、且つPVA系樹脂及びAA化PVA
系樹脂の非溶媒をPVA系樹脂が吸蔵し得る限度
内の量共存せしめて該PVA系樹脂とジケテンを
反応せしめるという固体−液体の不均一系での反
応方法を見い出し、先に特許出願をした。 該発明によれば以下の如き顕著な効果を奏しう
るものである。 (1) 未反応のジケテンは減圧下に脱気するか、不
活性ガスを通気するか、あるいはスチーミング
するという簡便な方法で除去が可能であり、そ
れによつて反応生成物は即製品となる。 (2) 非溶媒を使用した場合でも、その量が少ない
ので未反応のジケテンを除去する際に同時に回
収され再使用が可能となる。 (3) 公知の方法に比して触媒量が少量でよい。 (4) 反応工程及び後処理工程が非常に簡略化され
ているから、低コストの製品が得られる。 しかしながら、本発明者等が更に検討をつづけ
たところ、上記方法においてはAA化PVAの着色
性の改善、及び不溶解物の生成の回避の二点で更
に改良する必要があることが判明した。 しかるに本発明者等は鋭意研究の結果、PVA
系樹脂に吸蔵し得る限度内の有機酸の共存下で
PVA系樹脂とジケテンを反応させる時は、前記
(1)〜(4)の条件を充分満足する上、白色のAA化
PVAが容易に得られ、かつ水に不溶性の不純物
の副生がないという顕著な効果を奏し得ることを
見出し本発明を完成するに至つた。 本発明を実施するに当つては有機酸をPVA系
樹脂粉末あるいは成型物に予め吸着吸蔵せしめた
後、好ましくは不活性ガス雰囲気下で液状のジケ
テンを噴霧するか、または有機酸と液状ジケテン
の混合物を噴霧するなどの方法が用いられる。 有機酸としては酢酸が最も有利であるが、これ
のみに限られるものではなく、プロピオン酸、酪
酸、イソ酪酸等も任意に使用される。 有機酸の量は反応系内の樹脂が吸着及び吸蔵し
うる限度内の量、換言すれば反応系内の樹脂と分
離した有機酸が存在しない程度の量が好ましい。
具体的にはPVA系樹脂100重量部に対して0.1〜
80重量部、普通0.1〜30重量部好ましくは0.5〜20
重量部の有機酸を共存させるのが適当である。
0.1重量%以下では本発明の効果は得難く、一方
30重量%の過剰の有機酸が存在すると不均一な生
成物が得られやすく未反応のジケテンが多くなる
傾向がある。 有機酸をPVA系樹脂に均一に吸着、吸蔵する
には、有機酸を単独でPVA系樹脂に噴霧する方
法、適当な溶剤に有機酸を溶解しそれを噴霧する
方法等、任意の手段が実施可能である。 PVA系樹脂とジケテンとの反応条件としては、
有利には前述の如くPVA系樹脂粉末に液状ジケ
テンを噴霧等の手段によつて均一に吸着、吸収せ
しめた後に、好ましくは不活性ガス雰囲気下、温
度20〜120℃に加温し所定の時間撹拌あるいは流
動化を継続する。 反応の触媒としては酢酸ソーダ、酢酸カリウ
ム、第一アミン、第二アミン、第三アミンなどの
塩基性化合物が有効であり該触媒量は公知の反応
方法に比して少量でよくPVA系樹脂粉末に対し
0.1〜1.0重量%である。PVA系樹脂粉末は通常酢
酸ソーダを含んでいるので触媒を追加しなくとも
よい場合が多い。触媒量が多すぎるとジケテンの
副反応が起りやすく好ましくない。 本発明に於けるPVA系樹脂としてはポリ酢酸
ビニルの低級アルコール溶液をアルカリなどのケ
ン化触媒によつてケン化して得られたポリビニル
アルコールやその誘導体、さらに酢酸ビニルと共
重合性を有する単量体と酢酸ビニルとの共重合体
のケン化物である。 該単量体としては(無水)マレイン酸、フマー
ル酸、クトロン酸、イタコン酸、(メタ)アクリ
ル酸、などの不飽和カルボン酸及びそのエステル
類、エチレン、プロピレンなどのα−オレフイ
ン、(メタ)アリルスルホン酸、エチレンスルホ
ン酸、スルホン酸マレートなどのオレフインスル
ホン酸、(メタ)アリルスルホン酸ソーダ、エチ
レンスルホン酸ソーダ、スルホン酸ソーダ(メ
タ)アクリレート、スルホン酸ソーダ(モノアル
キルマレート)、ジスルホン酸ソーダアルキルマ
レート、などのオレフインスルホン酸アルカリ
塩、N−メチロールアクリルアミド、アクリルア
ミドアルキルスルホン酸アルカリ塩などのアミド
基含有単量体、さらにN−ビニルピロリドン、N
−ビニルピロリドン誘導体などがあげられる。 該PVA系樹脂は粉末状、なかんずく粉径が小
さく粒度分布が狭くかつ多孔性であるものが、ジ
ケテンの均一吸着、吸収による反応の均一化及び
ジケテンの反応率の向上を寄与するので好まし
い。粒度としては50〜450メツシユ、好ましくは
80〜320メツシユのものである。粉末状以外に
PVA系樹脂成型物やPVA系樹脂塗被膜等のアセ
ト酢酸エステル化反応も実施可能である。 該PVA系樹脂の製品には製造工程中のアルコ
ール類、エステル類及び水分を数%含んでいるも
のもあり、これらの成分中にはジケテンと反応し
てジケテンを消費しジケテンの反応率を低下せし
めるので、反応に供する際には、加熱、減圧操作
を行なうなどして可及的に減少せしめてから使用
することが望ましい。 本発明を実施する際の反応装置としては加温が
可能で撹拌機の付いた装置であれば充分である。
例えばニーダー、ヘンシエルミキサー、その他各
種ブレンダー、撹拌乾燥器などである。 本発明に依つて得られたAA化PVA系樹脂は、
ゲル体の製造用、写真感光材料、キレート交換樹
脂、成型材料、紙力増強剤、などの広汎な用途に
用いられる。 次に実施例によつて本発明を具体的に説明す
る。尚例中特にことわりのない限り「部」とある
のは「重量部」、「%」とあるのは「重量%」を示
す。 実施例 1 酢酸ソーダを0.3%含有するPVA粉末(ケン化
度88モル%、重合度1700粒度80メツシユ以下)を
ニーダーに5000部仕込み、回転数20rpmで撹拌し
ながら、60℃に昇温後ジケテン740部と酢酸100部
との混合液を30分間にわたつて噴霧添加した。60
℃にて30分間反応させたところ、アセト酢酸エス
テル基の含有量が6.0モル%のAA化PVA樹脂が
得られた。生成物の4%水溶液の色相はAPHA
表示で20であつた。又4%水溶液に水溶解分は全
く認められなかつた。 実施例 2 酢酸ソーダ0.5%を含む重合度1700の完全ケン
化ポリビニルアルコールをニーダーに200部仕込
み撹拌しながら室温で酢酸20部を10分間にわたつ
て噴霧添加し、65℃に昇温後次いでジケテン37部
を30分間にわたつて添加した。この温度で30分間
反応させたところ、アセト酢酸エステル基の含有
量が6.9モル%のAA化PVA樹脂が得られた。生
成物の4%水溶液の色相はAPHA表示で10であ
り、又不溶解分も全く認められなかつた。 実施例 3 アリルスルホン酸ソーダ2モル%を含有しケン
化度97モル%のアリルスルホン酸ソーダ/酢酸ビ
ニル共重合体ケン化物をニーダーに200部仕込み、
撹拌しながら室温でプロピオン酸20部を10分間に
わたつて添加し、60℃に昇温後、ジケテン37部を
30分間にわたつて添加した。この温度で30分間反
応させたところアセト酢酸エステル基含有量が
5.2モル%のAA化PVA樹脂が得られた。生成物
の4%水溶液の色相はAPHA表示で30であり、
不溶解分は0.2%であつた。 対照例 1 酢酸の使用を省略した以外は実施例1と同一の
方法を行つた。得られたAA化PVA(アセト酢酸
エステル基の含有量は5.6モル%)の4%水溶液
の色相はAPHA表示で80であつた。 対照例 2 酢酸の使用を省略した以外は実施例2と同一の
方法を行つた。得られたAA化PVA(アセト酢酸
エステル基の含有量は2.0モル%)の4%水溶液
の色相はAPHA表示で120であり、又不溶解分が
10%存在した。 対照例3〜5 酢酸に代えてアセトン(対照例3)、メチルエ
チルケトン(対照例4)、ヘキサン(対照例5)
を使用した以外は実施例2と同一の方法を行つ
た。その結果を第1表に示す。 【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ポリビニルアルコール系樹脂とジケテンとを
    反応させてアセト酢酸エステル基含有ポリビニル
    アルコール系樹脂を製造するに際して、ポリビニ
    ルアルコール系樹脂粉末に吸蔵し得る限度内の有
    機酸を吸着せしめ、該樹脂粉末にジケテンを添加
    して、粉末状態を保ちながら反応を実施すること
    を特徴とするアセト酢酸エステル基含有ポリビニ
    ルアルコール系樹脂の製造法。 2 ポリビニルアルコール系樹脂粉末100重量部
    に対し0.1〜80重量部の有機酸を吸着せしめるこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の製造
    法。 3 ポリビニルアルコール系樹脂粉末100重量部
    に対し0.1〜30重量部の有機酸を吸着せしめるこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の製造
    法。
JP11555980A 1980-08-21 1980-08-21 Production of polyvinyl alcohol resin containing acetoacetic ester groups Granted JPS5740508A (en)

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