JPH0133884B2 - - Google Patents
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- JPH0133884B2 JPH0133884B2 JP57205846A JP20584682A JPH0133884B2 JP H0133884 B2 JPH0133884 B2 JP H0133884B2 JP 57205846 A JP57205846 A JP 57205846A JP 20584682 A JP20584682 A JP 20584682A JP H0133884 B2 JPH0133884 B2 JP H0133884B2
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- JP
- Japan
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- wire
- electric wire
- noise
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- wind
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Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02A—TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
- Y02A30/00—Adapting or protecting infrastructure or their operation
- Y02A30/14—Extreme weather resilient electric power supply systems, e.g. strengthening power lines or underground power cables
Landscapes
- Insulated Conductors (AREA)
- Non-Insulated Conductors (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野]
本発明は、電線の外周に特殊な付属部材を用い
ることなく風騒音さらには風圧を低減可能にな
る、新規な外形構造よりなる架空線に関するもの
である。
ることなく風騒音さらには風圧を低減可能にな
る、新規な外形構造よりなる架空線に関するもの
である。
[従来の技術と問題点]
鉄塔間に架線されている架空線は、つねに風圧
を受ける宿命にあり、風による騒音あるいはその
ための風圧振動が長年に亘つて問題視されてき
た。このために、先に出願人らにより、第1図に
示すように電線Wの外周にスパイラル素線Sを巻
回してなる低騒音電線が提案され、数多くの実績
によつてその効果が実証され、広く好評を博する
ところとなつた。しかし、この低騒音電線は、電
線Wとは別個にスパイラル素線Sを用意せねばな
らないという面倒があり、さらにこれを電線架線
後に宙乗機などにより電線外周に巻き付けるきわ
めて危険な作業が必要であつて、これの普及に対
しいま一歩の難があることは否めなかつた。
を受ける宿命にあり、風による騒音あるいはその
ための風圧振動が長年に亘つて問題視されてき
た。このために、先に出願人らにより、第1図に
示すように電線Wの外周にスパイラル素線Sを巻
回してなる低騒音電線が提案され、数多くの実績
によつてその効果が実証され、広く好評を博する
ところとなつた。しかし、この低騒音電線は、電
線Wとは別個にスパイラル素線Sを用意せねばな
らないという面倒があり、さらにこれを電線架線
後に宙乗機などにより電線外周に巻き付けるきわ
めて危険な作業が必要であつて、これの普及に対
しいま一歩の難があることは否めなかつた。
この他に解決を望まれる問題点として、超高圧
下での電気的特性に対しての問題がある。すなわ
ち、第1図のように電線Wの表面に素線Sが突出
する構造となるために、超高圧下でコロナ特性に
影響を与え、いわゆるオーデイブルノイズ発生に
対してなんらかの対策を考慮しなければならない
場合がある。さらに、かかるスパイラル素線を付
加すれば、それだけ電線の重量が重くなり鉄塔の
強度への影響が懸念される他、突出しているスパ
イラル素線Sのために電線に負荷される風圧荷重
の増大の問題も生ずる。などなどのなお解決の要
請される問題点がないとはいえない。
下での電気的特性に対しての問題がある。すなわ
ち、第1図のように電線Wの表面に素線Sが突出
する構造となるために、超高圧下でコロナ特性に
影響を与え、いわゆるオーデイブルノイズ発生に
対してなんらかの対策を考慮しなければならない
場合がある。さらに、かかるスパイラル素線を付
加すれば、それだけ電線の重量が重くなり鉄塔の
強度への影響が懸念される他、突出しているスパ
イラル素線Sのために電線に負荷される風圧荷重
の増大の問題も生ずる。などなどのなお解決の要
請される問題点がないとはいえない。
従つて、風音防止手段として、第1図に示した
ように電線の外周面から局部的に突出する風音防
止用の別部材を取付ける方法によらず、電線自体
の形状になんらかの工夫を施し、電線そのものに
風音防止効果を付与せしめ得れば、上記の諸問題
は一気に解消することとなるのである。
ように電線の外周面から局部的に突出する風音防
止用の別部材を取付ける方法によらず、電線自体
の形状になんらかの工夫を施し、電線そのものに
風音防止効果を付与せしめ得れば、上記の諸問題
は一気に解消することとなるのである。
[発明の目的]
本発明は、上記のような知見に立つてなされた
ものであり、電線の外周に別個にスパイラルロツ
ドを添設することなく風騒音を防止可能になる特
殊形状の電線を提供しようとするものであつて、
かかる特殊形状の電線を、研究の結果すでに解明
可能となつている風騒音発生危険地区に架線する
ことで、もつとも効果的に風騒音防止効果を発揮
せしめようとするものである。
ものであり、電線の外周に別個にスパイラルロツ
ドを添設することなく風騒音を防止可能になる特
殊形状の電線を提供しようとするものであつて、
かかる特殊形状の電線を、研究の結果すでに解明
可能となつている風騒音発生危険地区に架線する
ことで、もつとも効果的に風騒音防止効果を発揮
せしめようとするものである。
[発明の概要]
すなわち、本発明の要旨は、電線の最外層を肉
厚の異なるセグメント素線により構成し、当該最
外層にスパイラル状の段差表面を形成し、段差表
面の中心角を選定することにより電線の外周に別
個にスパイラルロツドを添設することなく電線の
風騒音を低減せしめたことにある。
厚の異なるセグメント素線により構成し、当該最
外層にスパイラル状の段差表面を形成し、段差表
面の中心角を選定することにより電線の外周に別
個にスパイラルロツドを添設することなく電線の
風騒音を低減せしめたことにある。
[実施例]
以下に実施例に基いて説明する。
第3および4図は、本発明に係る低騒音電線1
0の2様の実施例を示す断面図である。図に示す
ように、本発明に係る電線は、すくなくとも最外
層素線がセグメント素線により構成される。ここ
にセグメント素線とは、当業者間において慣用さ
れている素線の断面形状を指称するものであつ
て、断面が通常の素線のように円形断面でなく、
例えば図示されるように扇形断面よりなり、いわ
ゆる充実撚が可能な素線を称するものである。
0の2様の実施例を示す断面図である。図に示す
ように、本発明に係る電線は、すくなくとも最外
層素線がセグメント素線により構成される。ここ
にセグメント素線とは、当業者間において慣用さ
れている素線の断面形状を指称するものであつ
て、断面が通常の素線のように円形断面でなく、
例えば図示されるように扇形断面よりなり、いわ
ゆる充実撚が可能な素線を称するものである。
このような最外層を構成するセグメント素線
は、厚肉素線1,1と薄肉素線2,2との各別の
ブロツク構成をもつてなり、それぞれの素線ブロ
ツクにより、電線の外周に多径段差表面10aと
小径段差表面10bが素線の撚に応じたスパイラ
ル状の段差表面に形成され、電線外周の輪郭が長
手方向に円形断面をもつて均一化するのを妨げた
構造となつている。
は、厚肉素線1,1と薄肉素線2,2との各別の
ブロツク構成をもつてなり、それぞれの素線ブロ
ツクにより、電線の外周に多径段差表面10aと
小径段差表面10bが素線の撚に応じたスパイラ
ル状の段差表面に形成され、電線外周の輪郭が長
手方向に円形断面をもつて均一化するのを妨げた
構造となつている。
電線が風騒音を発生するのは、電線が長手方向
に均一な円形断面を有しているからであり、かか
る同一断面を有する電線の外周に流れる空気流体
の電線よりの剥離に際して、騒音となるのであ
る。第1図に示したスパイラル素線Sは、かかる
電線の外周に流れる空気流体の剥離現象に影響を
与え、前記騒音の発生を防止するものである。
に均一な円形断面を有しているからであり、かか
る同一断面を有する電線の外周に流れる空気流体
の電線よりの剥離に際して、騒音となるのであ
る。第1図に示したスパイラル素線Sは、かかる
電線の外周に流れる空気流体の剥離現象に影響を
与え、前記騒音の発生を防止するものである。
本発明に係る上記段差表面は、上記の電線外周
に流れる空気流体に影響を与えるものであり、第
1図のスパイラル素線とその役目は同じである。
しかし、その最大相違点は、第1図のように電線
の外表面から突出する部分を形成することなく、
電線の外表面に逆に凹部をスパイラル状に形成し
たことにあり、しかもそれだけで第1図の構成を
取つた場合と同等の騒音防止効果を発揮せしめ得
たという点である。しかも、凹部を形成する構成
要素がセグメント素線であり、電線の外周面は円
形素線の撚合せよりなる電線に比べて平滑であつ
て、かかる平滑表面を流れる空気流体に対して表
面に形成されている凹部は、きわめて有効な効果
を発揮するのである。かかる意味合いからして、
本発明の場合、凹部表面を形成する一つの段差だ
けでも騒音低減効果は十分期待できる。しかし、
第3あるいは4図にみるように対に対称的な段差
を形成することによつてスパイラル状の凹部を形
成すれば、その騒音防止効果は増大され、電線自
体の機械的な均衡もより安定化されて、製造や延
線作業における取扱性をも一層容易にするという
効果がある。
に流れる空気流体に影響を与えるものであり、第
1図のスパイラル素線とその役目は同じである。
しかし、その最大相違点は、第1図のように電線
の外表面から突出する部分を形成することなく、
電線の外表面に逆に凹部をスパイラル状に形成し
たことにあり、しかもそれだけで第1図の構成を
取つた場合と同等の騒音防止効果を発揮せしめ得
たという点である。しかも、凹部を形成する構成
要素がセグメント素線であり、電線の外周面は円
形素線の撚合せよりなる電線に比べて平滑であつ
て、かかる平滑表面を流れる空気流体に対して表
面に形成されている凹部は、きわめて有効な効果
を発揮するのである。かかる意味合いからして、
本発明の場合、凹部表面を形成する一つの段差だ
けでも騒音低減効果は十分期待できる。しかし、
第3あるいは4図にみるように対に対称的な段差
を形成することによつてスパイラル状の凹部を形
成すれば、その騒音防止効果は増大され、電線自
体の機械的な均衡もより安定化されて、製造や延
線作業における取扱性をも一層容易にするという
効果がある。
第2図は、上記のように構成される本発明に係
る架空線10の断面の輪郭を示す輪郭図である。
電線10の大径段差表面10aの外径がD1、小
径段差表面10bの外径がD2、大径段差表面1
0aの円弧がつくる中心角がθ、小径段差表面1
0bの円弧がつくる中心角がαにより表わされて
いる。従つて、電線外周に形成される段差h=1
(D1−D2)/2である。なお、大径段差表面10
aの端部曲面Rは、電線のコロナ特性あるいは空
気流体特性を考慮して適宜選定すればよい。
る架空線10の断面の輪郭を示す輪郭図である。
電線10の大径段差表面10aの外径がD1、小
径段差表面10bの外径がD2、大径段差表面1
0aの円弧がつくる中心角がθ、小径段差表面1
0bの円弧がつくる中心角がαにより表わされて
いる。従つて、電線外周に形成される段差h=1
(D1−D2)/2である。なお、大径段差表面10
aの端部曲面Rは、電線のコロナ特性あるいは空
気流体特性を考慮して適宜選定すればよい。
第5図は、本発明に係る電線の一例としてD1
=40mmでかつh=1.5mmとなるように構成し、大
径段差表面の中心角θをさまざまに変化せしめた
電線を製造し、風洞を用いてそれぞれ風速10、
15、20m/sでの風騒音発生実験を行つた結果を
示す線図である。風騒音低減効果の評価は、θ=
180°、すなわち線径40mmで外表面に凹部の形成の
ない電線の風音レベルを基準にとり、これとの相
対的風音レベルをもつて評価した。
=40mmでかつh=1.5mmとなるように構成し、大
径段差表面の中心角θをさまざまに変化せしめた
電線を製造し、風洞を用いてそれぞれ風速10、
15、20m/sでの風騒音発生実験を行つた結果を
示す線図である。風騒音低減効果の評価は、θ=
180°、すなわち線径40mmで外表面に凹部の形成の
ない電線の風音レベルを基準にとり、これとの相
対的風音レベルをもつて評価した。
因みに、1979年1月にBruel&KJAER社より
発刊された「ACOUSTIC NOISE
MEASUREMENTS」(邦訳版:騒音測定ハンド
ブツク)によれば、騒音レベルにおいて3dBの変
化があれば主観的にその変化を認識でき、5dBの
変化によりその差異をはつきりと認識でき、
10dBの変化があれば大きさで2倍の変化に感ず
るとされている。してみると、騒音低減効果も、
3dBの変化では未だ十分とはいえず、5dBをもつ
て効果ありとすべきである。かかる見地より第5
図を評価すれば、θ=150°では効果なく、θ=
135°で効果ありということができる。
発刊された「ACOUSTIC NOISE
MEASUREMENTS」(邦訳版:騒音測定ハンド
ブツク)によれば、騒音レベルにおいて3dBの変
化があれば主観的にその変化を認識でき、5dBの
変化によりその差異をはつきりと認識でき、
10dBの変化があれば大きさで2倍の変化に感ず
るとされている。してみると、騒音低減効果も、
3dBの変化では未だ十分とはいえず、5dBをもつ
て効果ありとすべきである。かかる見地より第5
図を評価すれば、θ=150°では効果なく、θ=
135°で効果ありということができる。
なお、θ=0°では、逆に騒音レベルが高くなつ
ているが、θ=0°とは本実験例の場合円形断面で
かつ線径が37mmの電線ということであり、基本と
された出発供試材が線径40mmであるから電線が細
くなつたことと同じである。電線が細くなること
により、騒音の突出周波数は高くなり、疳高い騒
音レベルが上つたためである。これを逆にθ=0°
側を基準に考えると、線径37mmの電線に中心角が
20°で高さが1.5mmの突出部を形成することによ
り、騒音レベルは10dB以上低下することを意味
することでもある。この効果は、まさに従来の第
1図に示したスパイラル素線の巻き付け効果と同
じ効果の現れを意味する。しかし、本発明の場
合、θ=20°という値では大径段差部分の幅がき
わめて小さなものとなり、恰も第1図同様に電線
外表面に突出部を作つた形となり、本発明が解決
すべき課題としている電線表面よりの突出部の排
除という命題からはやや離れることになる。架空
地線のように電圧のかからないものにおいては適
用できても、超高圧送電線への適用には問題があ
る。本発明に係る電線を超高圧送電線に適用する
こととなると、θ=40°前後以上にとるのが妥当
であろう。
ているが、θ=0°とは本実験例の場合円形断面で
かつ線径が37mmの電線ということであり、基本と
された出発供試材が線径40mmであるから電線が細
くなつたことと同じである。電線が細くなること
により、騒音の突出周波数は高くなり、疳高い騒
音レベルが上つたためである。これを逆にθ=0°
側を基準に考えると、線径37mmの電線に中心角が
20°で高さが1.5mmの突出部を形成することによ
り、騒音レベルは10dB以上低下することを意味
することでもある。この効果は、まさに従来の第
1図に示したスパイラル素線の巻き付け効果と同
じ効果の現れを意味する。しかし、本発明の場
合、θ=20°という値では大径段差部分の幅がき
わめて小さなものとなり、恰も第1図同様に電線
外表面に突出部を作つた形となり、本発明が解決
すべき課題としている電線表面よりの突出部の排
除という命題からはやや離れることになる。架空
地線のように電圧のかからないものにおいては適
用できても、超高圧送電線への適用には問題があ
る。本発明に係る電線を超高圧送電線に適用する
こととなると、θ=40°前後以上にとるのが妥当
であろう。
しかも、実験によれば、θ=40°を境にθ≧40°
で騒音低減効果が著しくなつている。
で騒音低減効果が著しくなつている。
すなわち、θが、40°≦θ≦135°の範囲が本発
明の目的を果すに十分な範囲であり、さらに低騒
音効果の大きい範囲は、60°≦θ 120°である。
明の目的を果すに十分な範囲であり、さらに低騒
音効果の大きい範囲は、60°≦θ 120°である。
一方、本発明に係る電線は、電線の表面に段差
hを形成するものであるから、hの値が余りに小
さいのでは、段差がないに等しくなる。第6図
は、かかる段差hの騒音低減効果に及ぼす効果を
プロツトしたものである。hの値を様々に変えて
風洞実験を行つた結果、h≧1mmが望ましく、h
<1mmでは相対騒音レベルが急激に増加すること
がわかつた。しかして、この傾向は商用の電線サ
イズにわたり同様であることも判明した。
hを形成するものであるから、hの値が余りに小
さいのでは、段差がないに等しくなる。第6図
は、かかる段差hの騒音低減効果に及ぼす効果を
プロツトしたものである。hの値を様々に変えて
風洞実験を行つた結果、h≧1mmが望ましく、h
<1mmでは相対騒音レベルが急激に増加すること
がわかつた。しかして、この傾向は商用の電線サ
イズにわたり同様であることも判明した。
また、第7図は、本発明に係る電線の段差表面
のスパイラルピツチPと電線に吹付ける風の吹付
け角度γとの関係をみたものである。図にみるよ
うに、γ=0°すなわち電線に対して風が水平に吹
付ける場合には、風の吹付け角度の影響は余りな
いが、γ=15°あるいは30°ではP>15D1では明確
に騒音レベルが増大し、しかも角度が大きくなる
ほど増大度合も大きくなる。P=5D1で風音レベ
ルが大幅に増大することと併せ考慮すると、風の
吹付け角度に関係なく騒音低減効果を発揮するピ
ツチPの範囲は10D1〜15D1ということがいえる。
のスパイラルピツチPと電線に吹付ける風の吹付
け角度γとの関係をみたものである。図にみるよ
うに、γ=0°すなわち電線に対して風が水平に吹
付ける場合には、風の吹付け角度の影響は余りな
いが、γ=15°あるいは30°ではP>15D1では明確
に騒音レベルが増大し、しかも角度が大きくなる
ほど増大度合も大きくなる。P=5D1で風音レベ
ルが大幅に増大することと併せ考慮すると、風の
吹付け角度に関係なく騒音低減効果を発揮するピ
ツチPの範囲は10D1〜15D1ということがいえる。
さらに、第8図は、上記騒音低域効果とは別に
本発明に係る電線の風圧低減効果をみたものであ
る。同図は、従来型の電線である810mm2ACSRと、
これにほぼ外径が同等なD1=38mmでh=1.7mmの
本発明に係る電線とを用いて抵抗係数を測定し、
その結果を比較した線図である。ここに抵抗係数
CDとは、次式により表される値である。
本発明に係る電線の風圧低減効果をみたものであ
る。同図は、従来型の電線である810mm2ACSRと、
これにほぼ外径が同等なD1=38mmでh=1.7mmの
本発明に係る電線とを用いて抵抗係数を測定し、
その結果を比較した線図である。ここに抵抗係数
CDとは、次式により表される値である。
CD=D/1/2ρ・V2・A
ρ:密度(Kg・S2/m4)
V:風速(m/S)
A:投影面積(m2)
D:風圧抵抗(Kg)
第8図によつて明らかなように、本発明に係る
電線は、前記した風音低減効果のみではなく、従
来の810mm2ACSRに比較して、風速が大になるほ
ど抵抗係数が顕著に低下し、大きな風圧低減効果
をも併せ有することがわかつた。
電線は、前記した風音低減効果のみではなく、従
来の810mm2ACSRに比較して、風速が大になるほ
ど抵抗係数が顕著に低下し、大きな風圧低減効果
をも併せ有することがわかつた。
以上に詳記した数々の風洞実験は、上記の具体
的供試材のほかに種々なるサイズ、形状にわたり
実施したが、結果はほぼ同様のものであつた。
的供試材のほかに種々なるサイズ、形状にわたり
実施したが、結果はほぼ同様のものであつた。
[発明の効果]
以上、本発明に係る電線は、従来のスパイラル
素線の巻き付けのように電線の外周に突出部を形
成することなく風騒音を顕著に低減するものであ
り、従来とかく問題となつたオーデイブルノイズ
の発生を抑止しつつ低風音化できた意義は特筆に
値するものであつて、風圧低減効果とも併せ、送
電線業界に及ぼす本発明の効用は高く評価さるべ
きものがある。
素線の巻き付けのように電線の外周に突出部を形
成することなく風騒音を顕著に低減するものであ
り、従来とかく問題となつたオーデイブルノイズ
の発生を抑止しつつ低風音化できた意義は特筆に
値するものであつて、風圧低減効果とも併せ、送
電線業界に及ぼす本発明の効用は高く評価さるべ
きものがある。
第1図は従来の低騒音電線を示す説明図、第2
図は本発明に係る電線の断面輪郭図、第3および
4図は本発明に係る電線の2様の実施例を示す断
面図、第5〜8図は本発明に係る電線の諸特性の
風洞実験結果を示す線図である。
図は本発明に係る電線の断面輪郭図、第3および
4図は本発明に係る電線の2様の実施例を示す断
面図、第5〜8図は本発明に係る電線の諸特性の
風洞実験結果を示す線図である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 すくなくとも撚線の最外周撚線層を電線半径
方向の肉厚の異なるセグメント素線により構成
し、電線の外周面に前記肉厚の差に基く段差表面
を、撚線の撚ピツチに従つてスパイラル状に形成
してなる低騒音電線において、大径段差表面の中
心角θが40°≦θ≦135°であることを特徴とする
低騒音電線。 2 表面の段差が対称的な対に構成されてなる特
許請求の範囲第1項記載の低騒音電線。 3 表面の段差が1mm以上である特許請求の範囲
第1または2項記載の低騒音電線。 4 表面段差のスパイラルピツチPは、大径段差
表面の外径をD1としたときに、P=10D1〜15D1
となるように構成してなる特許請求の範囲第1あ
るいは2項記載の低騒音電線。 5 大径段差表面の中心角θが60°≦θ≦120°で
あることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載
の低騒音電線。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP57205846A JPS5996603A (ja) | 1982-11-24 | 1982-11-24 | 架空送電線 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP57205846A JPS5996603A (ja) | 1982-11-24 | 1982-11-24 | 架空送電線 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5996603A JPS5996603A (ja) | 1984-06-04 |
JPH0133884B2 true JPH0133884B2 (ja) | 1989-07-17 |
Family
ID=16513675
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP57205846A Granted JPS5996603A (ja) | 1982-11-24 | 1982-11-24 | 架空送電線 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5996603A (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6144708U (ja) * | 1984-08-28 | 1986-03-25 | 株式会社フジクラ | 架空裸電線 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS574108B2 (ja) * | 1976-04-05 | 1982-01-25 | ||
JPS5753005A (en) * | 1980-09-17 | 1982-03-29 | Kansai Electric Power Co | Transmission line |
JPS5767215A (en) * | 1980-10-15 | 1982-04-23 | Sumitomo Electric Industries | Low noise wire |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4980369U (ja) * | 1972-10-31 | 1974-07-11 | ||
JPS574108U (ja) * | 1980-06-07 | 1982-01-09 |
-
1982
- 1982-11-24 JP JP57205846A patent/JPS5996603A/ja active Granted
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS574108B2 (ja) * | 1976-04-05 | 1982-01-25 | ||
JPS5753005A (en) * | 1980-09-17 | 1982-03-29 | Kansai Electric Power Co | Transmission line |
JPS5767215A (en) * | 1980-10-15 | 1982-04-23 | Sumitomo Electric Industries | Low noise wire |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5996603A (ja) | 1984-06-04 |
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