JPH0247611B2 - - Google Patents
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- Publication number
- JPH0247611B2 JPH0247611B2 JP58225484A JP22548483A JPH0247611B2 JP H0247611 B2 JPH0247611 B2 JP H0247611B2 JP 58225484 A JP58225484 A JP 58225484A JP 22548483 A JP22548483 A JP 22548483A JP H0247611 B2 JPH0247611 B2 JP H0247611B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- coil
- cross
- ellipse
- wire
- spring
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
- 230000007423 decrease Effects 0.000 description 3
- 238000000034 method Methods 0.000 description 3
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 2
- 230000005484 gravity Effects 0.000 description 2
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- 239000013585 weight reducing agent Substances 0.000 description 2
- 238000012935 Averaging Methods 0.000 description 1
- 230000000052 comparative effect Effects 0.000 description 1
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- 239000000463 material Substances 0.000 description 1
Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16F—SPRINGS; SHOCK-ABSORBERS; MEANS FOR DAMPING VIBRATION
- F16F1/00—Springs
- F16F1/02—Springs made of steel or other material having low internal friction; Wound, torsion, leaf, cup, ring or the like springs, the material of the spring not being relevant
- F16F1/04—Wound springs
- F16F1/042—Wound springs characterised by the cross-section of the wire
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Springs (AREA)
Description
(産業上の利用分野)
この発明はコイルばね、特に素線断面がほぼ卵
形のコイルばねの改良に関する。 (従来技術) 従来、コイルばねは断面円形の素線によつて作
られるのが普通であるが、この円形断面コイルば
ねに軸荷重Pが作用すると、周知のように、コイ
ル素線が湾曲している影響と、直接せん断力によ
り、断面周上の発生応力τはコイル内側で大き
く、エネルギー効果が悪いだけでなく、折損の原
因となるクラツクが生じ易い等の問題があつた。 この最大応力τnaxはワールの式によつて求めら
れ、次のようである。 τnax=8DP/πd3(4C−1/4C−4+0.615/C)…
…(1) Cはばね指数と呼ばれるものは、コイル平均径
をD、素線の直径をdとしたとき、 C=D/d である。 このような最大応力が増大する欠点を改良した
ものとして特公昭27−3261号及び米国特許第
2998242号が知られている。前者は素線断面を卵
形状としたものであり、後者はその形状を半円と
半楕円の組合せと、より明確にしたものである。
そして、その素線の長径Wと短径tとの関係を次
式で決定されるとしている。 W/t=1+1.2/C、C=D/W ……(2) 一方、最近自動車の軽量化が図られる中で、エ
ンジンの弁ばねやクラツチのトーシヨンばね等に
おいて、限られたスペース内で、しかも軽量なば
ねを設計する必要が生じてきた。これは、ばね圧
縮時の密着長を出来るだけ小にし、しかも一定量
のエネルギーを吸収する重量を小さくすること、
すなわちエネルギー効率を向上させることを意味
している。 ばねの密着長HSは一般に次式により算出され
る。 HS=(N−0.5)t ……(3) ここでNはコイルの総巻数、tは素線の縦方向
寸法である。 すなわち、密着長を低くするには総巻数Nを少
なくし、素線の縦方向を小さくすればよい。また
エネルギー効率を向上させるには、断面周上の応
力を均一化し、最大応力τnaxを低くすればよい。 上記の半円と半楕円の組合せによる素線形状
は、素線断面を偏平にすることによつて密着長を
低くでき、最大応力を低下させている点で上記の
要求に合致し、最近にわかに注目を浴び始めた。 (この発明が解決しようとする問題点) 従来の材料力学的解法では、任意断面形状の応
力解析は非常に困難であり、解析が可能な素線形
状は比較的簡単なものに限られていた。しかし近
年、断面外周境界を多数の素線に分割し、各素線
に沿つてフーリエ展開を行い、それを境界全域に
拡張するという弾性力学的解法(フーリエ展開境
界値平均法)が確立され、任意形状の応力解析が
可能となつた(例えば機械学会論文集第51巻470
号長屋幸助著「任意形状断面を有する円筒コイル
ばねの応力解析」)。 その結果によれば、上記公知の半円・半楕円断
面形状は応力の均一化及び最大応力の低減の点で
必ずしも十分ではないことが明らかになつた。 この発明は、上記の解析に基づき、最大応力を
低下させ、応力を出来るだけ均一化させることの
出来る断面形状を見出し、コイルばねの密着長の
減少とエネルギー効率の向上を計ろうとするもの
である。 (問題を解決するための手段) この発明のコイルばねは、コイル素線の断面形
状がほぼ卵型であるコイルばねであつて、そのワ
イヤ断面のコイルスプリングの軸方向の最大径を
t、半径方向の最大径をwとしたとき、その曲率
半径の大きい側がコイル外側であり、 上記ワイヤの内側の断面論郭が、長軸長をa、
短軸長をbとして a/b=(2w/t)−1 で表される半楕円と、 上記外側の半円を接する2本の平行線と該平行
線に接するa/b=1.1の半楕円とで形成される
輪郭との間にあることを特徴とする。 (作 用) 従来公知の改良された素線断面形状は、第1図
に示すように、コイル中心線3に対し外側の部分
1は点4を中心とする半円、内側の部分2は半楕
円である。従つてこの半楕円の長径をa0、短径を
b0とすれば、長径、短径比a0/b0は a0/b0=2W/t−1 ……(4) で表される。そして、その応力分布は、第2図に
コイル内側を0゜、コイル外側を180゜とし、重心点
5における角度ψの関数として曲線Bで示すよう
に、ほぼ55゜あたりに最大応力点が表われる。な
お、第3図中のA、Bは変曲点を示す。 この発明のコイル素線においては、短径t位置
よりも内側の断面形状を改良し、この最大応力点
近傍にいわば肉盛りした形として最大応力を低下
させるものである。すなわち具体的には、コイル
素線の断面形状が、ほぼコイル軸線方向に短径
t、これと直角方向に長径Wを有し、短径tは素
線断面のW/2よりもコイル外側にあるコイルば
ねにおいて、その長径と短径との交点から表面に
到る長さLが、L0<L、かつコイル軸方向の寸
法がtを越えず、これと直角な方向の寸法がWを
越えないようにしたものである。但しL0は、従
来の半円、半楕円によつて構成される素線断面に
おける半楕円の長径をa0、短径をb0としたとき a0/b0=(2W/t)−1 で表わされる楕円の中心から表面に到る長さであ
り、換言すれば、ほぼコイル軸線方向に短径t、
これと直角方向に長径Wを有し、短径tは素線断
面のW/2よりもコイル外側にあるコイルばねに
おいて、その長径と短径との交点を中心点とする
短半径がt/2、長半径がその交点から最もコイ
ル軸線側の点までの距離とした半楕円における、
半楕円の中心から表面に到る長さである。そし
て、(L−L0)がいわば肉盛り量となり、この部
分の応力を低下させる。 (実施例) 第3図に示す実施例は、半円6と楕円8とこれ
らに接する大円7によつて形成される断面形状を
しており、素線の長径W、短径tを(2)式で与えた
とき、大円7の半径R及び楕円8の長径をa、短
径をbとすれば、その形状は次式で与えられてい
る。 R=3t ……(5) a/b=7/8(2W/t−1) ……(6) 図中9はコイル軸線を示す。この形状において
は、長径と短径との交点10から外周面に到る長
さLは、同一座標θに対する第1図のL0に対し
て長く、L0<Lとなる。その応力分布は第2図
中曲線Aで示すように25゜〜75゜にわたつてほぼ均
一となり、最大応力τmaxも低下する。 一般にばね寿命は断面周上の最大応力によつて
決定づけられるため、この発明のばねは半円と半
楕円のばねより高寿命となることが明らかであ
る。また、最大応力を同じとすれば、素線の細線
化が可能となり、ばねの密着長の短縮と重量軽減
が図れることとなる。 次表はこのような細線化を図つた具体的事例を
示し、比較のため円形断面ばね、半円と半楕円断
面ばねも示してある。
形のコイルばねの改良に関する。 (従来技術) 従来、コイルばねは断面円形の素線によつて作
られるのが普通であるが、この円形断面コイルば
ねに軸荷重Pが作用すると、周知のように、コイ
ル素線が湾曲している影響と、直接せん断力によ
り、断面周上の発生応力τはコイル内側で大き
く、エネルギー効果が悪いだけでなく、折損の原
因となるクラツクが生じ易い等の問題があつた。 この最大応力τnaxはワールの式によつて求めら
れ、次のようである。 τnax=8DP/πd3(4C−1/4C−4+0.615/C)…
…(1) Cはばね指数と呼ばれるものは、コイル平均径
をD、素線の直径をdとしたとき、 C=D/d である。 このような最大応力が増大する欠点を改良した
ものとして特公昭27−3261号及び米国特許第
2998242号が知られている。前者は素線断面を卵
形状としたものであり、後者はその形状を半円と
半楕円の組合せと、より明確にしたものである。
そして、その素線の長径Wと短径tとの関係を次
式で決定されるとしている。 W/t=1+1.2/C、C=D/W ……(2) 一方、最近自動車の軽量化が図られる中で、エ
ンジンの弁ばねやクラツチのトーシヨンばね等に
おいて、限られたスペース内で、しかも軽量なば
ねを設計する必要が生じてきた。これは、ばね圧
縮時の密着長を出来るだけ小にし、しかも一定量
のエネルギーを吸収する重量を小さくすること、
すなわちエネルギー効率を向上させることを意味
している。 ばねの密着長HSは一般に次式により算出され
る。 HS=(N−0.5)t ……(3) ここでNはコイルの総巻数、tは素線の縦方向
寸法である。 すなわち、密着長を低くするには総巻数Nを少
なくし、素線の縦方向を小さくすればよい。また
エネルギー効率を向上させるには、断面周上の応
力を均一化し、最大応力τnaxを低くすればよい。 上記の半円と半楕円の組合せによる素線形状
は、素線断面を偏平にすることによつて密着長を
低くでき、最大応力を低下させている点で上記の
要求に合致し、最近にわかに注目を浴び始めた。 (この発明が解決しようとする問題点) 従来の材料力学的解法では、任意断面形状の応
力解析は非常に困難であり、解析が可能な素線形
状は比較的簡単なものに限られていた。しかし近
年、断面外周境界を多数の素線に分割し、各素線
に沿つてフーリエ展開を行い、それを境界全域に
拡張するという弾性力学的解法(フーリエ展開境
界値平均法)が確立され、任意形状の応力解析が
可能となつた(例えば機械学会論文集第51巻470
号長屋幸助著「任意形状断面を有する円筒コイル
ばねの応力解析」)。 その結果によれば、上記公知の半円・半楕円断
面形状は応力の均一化及び最大応力の低減の点で
必ずしも十分ではないことが明らかになつた。 この発明は、上記の解析に基づき、最大応力を
低下させ、応力を出来るだけ均一化させることの
出来る断面形状を見出し、コイルばねの密着長の
減少とエネルギー効率の向上を計ろうとするもの
である。 (問題を解決するための手段) この発明のコイルばねは、コイル素線の断面形
状がほぼ卵型であるコイルばねであつて、そのワ
イヤ断面のコイルスプリングの軸方向の最大径を
t、半径方向の最大径をwとしたとき、その曲率
半径の大きい側がコイル外側であり、 上記ワイヤの内側の断面論郭が、長軸長をa、
短軸長をbとして a/b=(2w/t)−1 で表される半楕円と、 上記外側の半円を接する2本の平行線と該平行
線に接するa/b=1.1の半楕円とで形成される
輪郭との間にあることを特徴とする。 (作 用) 従来公知の改良された素線断面形状は、第1図
に示すように、コイル中心線3に対し外側の部分
1は点4を中心とする半円、内側の部分2は半楕
円である。従つてこの半楕円の長径をa0、短径を
b0とすれば、長径、短径比a0/b0は a0/b0=2W/t−1 ……(4) で表される。そして、その応力分布は、第2図に
コイル内側を0゜、コイル外側を180゜とし、重心点
5における角度ψの関数として曲線Bで示すよう
に、ほぼ55゜あたりに最大応力点が表われる。な
お、第3図中のA、Bは変曲点を示す。 この発明のコイル素線においては、短径t位置
よりも内側の断面形状を改良し、この最大応力点
近傍にいわば肉盛りした形として最大応力を低下
させるものである。すなわち具体的には、コイル
素線の断面形状が、ほぼコイル軸線方向に短径
t、これと直角方向に長径Wを有し、短径tは素
線断面のW/2よりもコイル外側にあるコイルば
ねにおいて、その長径と短径との交点から表面に
到る長さLが、L0<L、かつコイル軸方向の寸
法がtを越えず、これと直角な方向の寸法がWを
越えないようにしたものである。但しL0は、従
来の半円、半楕円によつて構成される素線断面に
おける半楕円の長径をa0、短径をb0としたとき a0/b0=(2W/t)−1 で表わされる楕円の中心から表面に到る長さであ
り、換言すれば、ほぼコイル軸線方向に短径t、
これと直角方向に長径Wを有し、短径tは素線断
面のW/2よりもコイル外側にあるコイルばねに
おいて、その長径と短径との交点を中心点とする
短半径がt/2、長半径がその交点から最もコイ
ル軸線側の点までの距離とした半楕円における、
半楕円の中心から表面に到る長さである。そし
て、(L−L0)がいわば肉盛り量となり、この部
分の応力を低下させる。 (実施例) 第3図に示す実施例は、半円6と楕円8とこれ
らに接する大円7によつて形成される断面形状を
しており、素線の長径W、短径tを(2)式で与えた
とき、大円7の半径R及び楕円8の長径をa、短
径をbとすれば、その形状は次式で与えられてい
る。 R=3t ……(5) a/b=7/8(2W/t−1) ……(6) 図中9はコイル軸線を示す。この形状において
は、長径と短径との交点10から外周面に到る長
さLは、同一座標θに対する第1図のL0に対し
て長く、L0<Lとなる。その応力分布は第2図
中曲線Aで示すように25゜〜75゜にわたつてほぼ均
一となり、最大応力τmaxも低下する。 一般にばね寿命は断面周上の最大応力によつて
決定づけられるため、この発明のばねは半円と半
楕円のばねより高寿命となることが明らかであ
る。また、最大応力を同じとすれば、素線の細線
化が可能となり、ばねの密着長の短縮と重量軽減
が図れることとなる。 次表はこのような細線化を図つた具体的事例を
示し、比較のため円形断面ばね、半円と半楕円断
面ばねも示してある。
【表】
表中、密着長短縮率、重量軽減率はコイル内
径、ばね定数、荷重を一定とし、最大応力を同一
とした場合に円形断面ばねに対する比率を示した
ものであり、半円・半楕円形状のものに比べても
大幅な改善がなされている。 上記のようにこの発明は、例えば第3図の長径
と短径との交点10からコイル内側素線表面まで
の長さLを第1図の半円・半楕円の場合の長さ
L0に比して大きくしたことにより、最大応力を
低下させるものであることは先に説明した。前掲
の表に示す例においては、半円・半楕円形状のも
のの楕円の長径・短径比a0/b0は(4)式により1.6
であり、本発明の実施例ではその断面形状は半円
と楕円とこれらに接する大円より形成され、その
内接する楕円の長径・短径比a/bは(6)式により
1.4である。この内接する楕円の長径・短径比
a/bをH=1.4、S=1.3、F=1.2、G=1.1と
した場合の断面形状の拡大比較図を第4図に示
す。なおZ=1.6は上記のように従来の半円と半
楕円のものであり、a0/b0=a/b=1.6である。
またその応力分布を第5図に示す。a/bの低下
に従い50゜近辺の応力は低下するが、その均一性
は、むしろ悪化する。 一方、LがL0より大となるに従い、素線断面
積は増加し、ばね重量は増加する。第6図は同一
断面積の円形断面のものとの応力比α、すなわ
ち、同一断面積に基準化した場合を示す。これに
よれば、a/bが1.1程度で最大応力は公知の半
円・半楕円形状のものと同程度に達し、最大応力
を低下させるというこの発明の目的を達すること
が出来なくなることを示している。 従つて、この発明においては従来公知のばね素
線における楕円の長径・短径比をa0/b0とすれば 1.1<a/b<2W/t−1=a0/b0 の範囲をとるのがよいこととなる。この範囲にお
いて、素線形状は実施例に示した半円と部分楕円
とこれらに接する大円とで形成されるだけでな
く、半円と半楕円と直線との組合せでもよい。ま
た半円とこれにより小径の円とこれらに接する大
円によつて形成されても応力は低下できる。ま
た、中空状の素線とすることによつて更に重量軽
減率を増大させることが出来る。 第7図は、半円と半楕円をつなぐのに平行平面
すなわち、半径∞の大円を用いたものであり、こ
の場合、短径tの位置は、平面の最もコイル軸線
から遠い位置に取られる。第8図は、大小の円を
大円でつないだ形状を持つ実施例である。 更に、このような断面形状では、コイルの長さ
方向の断面曲率が円形断面のものに比して小さい
ので、例えば非線形荷重特性を得るためにばねの
一部のコイルを故意に接触させるときに発生する
面圧、あるいは通常発生するばねの座巻部と有効
コイルの接触部の面圧等が減少し、該部分の摩耗
が少なくなり、ばねの長寿命化が図りうるという
利点もある。
径、ばね定数、荷重を一定とし、最大応力を同一
とした場合に円形断面ばねに対する比率を示した
ものであり、半円・半楕円形状のものに比べても
大幅な改善がなされている。 上記のようにこの発明は、例えば第3図の長径
と短径との交点10からコイル内側素線表面まで
の長さLを第1図の半円・半楕円の場合の長さ
L0に比して大きくしたことにより、最大応力を
低下させるものであることは先に説明した。前掲
の表に示す例においては、半円・半楕円形状のも
のの楕円の長径・短径比a0/b0は(4)式により1.6
であり、本発明の実施例ではその断面形状は半円
と楕円とこれらに接する大円より形成され、その
内接する楕円の長径・短径比a/bは(6)式により
1.4である。この内接する楕円の長径・短径比
a/bをH=1.4、S=1.3、F=1.2、G=1.1と
した場合の断面形状の拡大比較図を第4図に示
す。なおZ=1.6は上記のように従来の半円と半
楕円のものであり、a0/b0=a/b=1.6である。
またその応力分布を第5図に示す。a/bの低下
に従い50゜近辺の応力は低下するが、その均一性
は、むしろ悪化する。 一方、LがL0より大となるに従い、素線断面
積は増加し、ばね重量は増加する。第6図は同一
断面積の円形断面のものとの応力比α、すなわ
ち、同一断面積に基準化した場合を示す。これに
よれば、a/bが1.1程度で最大応力は公知の半
円・半楕円形状のものと同程度に達し、最大応力
を低下させるというこの発明の目的を達すること
が出来なくなることを示している。 従つて、この発明においては従来公知のばね素
線における楕円の長径・短径比をa0/b0とすれば 1.1<a/b<2W/t−1=a0/b0 の範囲をとるのがよいこととなる。この範囲にお
いて、素線形状は実施例に示した半円と部分楕円
とこれらに接する大円とで形成されるだけでな
く、半円と半楕円と直線との組合せでもよい。ま
た半円とこれにより小径の円とこれらに接する大
円によつて形成されても応力は低下できる。ま
た、中空状の素線とすることによつて更に重量軽
減率を増大させることが出来る。 第7図は、半円と半楕円をつなぐのに平行平面
すなわち、半径∞の大円を用いたものであり、こ
の場合、短径tの位置は、平面の最もコイル軸線
から遠い位置に取られる。第8図は、大小の円を
大円でつないだ形状を持つ実施例である。 更に、このような断面形状では、コイルの長さ
方向の断面曲率が円形断面のものに比して小さい
ので、例えば非線形荷重特性を得るためにばねの
一部のコイルを故意に接触させるときに発生する
面圧、あるいは通常発生するばねの座巻部と有効
コイルの接触部の面圧等が減少し、該部分の摩耗
が少なくなり、ばねの長寿命化が図りうるという
利点もある。
第1図は公知のばね素線の断面図、第2図は応
力分布図、第3図はこの発明のばね素線の1実施
例の断面図、第4図は他の実施例の断面図、第5
図、第6図はその応力分布図、第7図、第8図は
更に他の実施例の断面図。 1,6:半円部、2:半楕円部、3,9:コイ
ル軸線、4,10:長径と短径の交点、5,1
1:断面重心点、6:長径と短径との交点、7:
大円部、8:部分楕円部。
力分布図、第3図はこの発明のばね素線の1実施
例の断面図、第4図は他の実施例の断面図、第5
図、第6図はその応力分布図、第7図、第8図は
更に他の実施例の断面図。 1,6:半円部、2:半楕円部、3,9:コイ
ル軸線、4,10:長径と短径の交点、5,1
1:断面重心点、6:長径と短径との交点、7:
大円部、8:部分楕円部。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 コイル素線の断面形状がほぼ卵型であり、ワ
イヤ断面のコイル外側輪郭が半円であるコイルば
ねにおいて、そのワイヤ断面のコイルスプリング
の軸方向の最大径をt、半径方向の最大径をwと
したとき、 コイル内側輪郭のうち前記軸方向の最大径およ
び前記半径方向の最大径をあたえる位置以外の部
分が、 長軸長a=2w−t、 短軸長b=t で表される半楕円の外側にあり、かつ、前記部分
が上記外側輪郭の半円に接する2本の平行線と、
該平行線と前記半楕円に接する、 長軸長a=1.1t、 短軸長b=t で表される半楕円とで形成される境界の内側にあ
ることを特徴とするコイルばね。
Priority Applications (7)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP58225484A JPS60121333A (ja) | 1983-12-01 | 1983-12-01 | コイルばね |
AU31485/84A AU3148584A (en) | 1983-12-01 | 1984-08-03 | Coiled spring |
EP84305710A EP0143515B1 (en) | 1983-12-01 | 1984-08-22 | Coiled spring |
DE8484305710T DE3480419D1 (en) | 1983-12-01 | 1984-08-22 | Coiled spring |
US07/009,041 US4735403A (en) | 1983-12-01 | 1987-01-28 | Wire for coiled spring |
AU26308/88A AU626188B2 (en) | 1983-12-01 | 1988-11-28 | Coiled spring |
US07/378,678 US4953835A (en) | 1983-12-01 | 1989-07-12 | Wire for coiled spring |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP58225484A JPS60121333A (ja) | 1983-12-01 | 1983-12-01 | コイルばね |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS60121333A JPS60121333A (ja) | 1985-06-28 |
JPH0247611B2 true JPH0247611B2 (ja) | 1990-10-22 |
Family
ID=16830045
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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