JPH0133709Y2

JPH0133709Y2 -

Info

Publication number: JPH0133709Y2
Application number: JP1982174515U
Authority: JP
Priority date: 1982-11-17
Filing date: 1982-11-17
Publication date: 1989-10-13
Also published as: JPS5978441U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は、建築、構築物の出隅の化粧パネル、
特にパネル装着には固定具を使用せず、パネル自
体の弾力性を利用した係合によつて装着すると共
に、連結を容易にしたコーナ用パネルに関するも
のである。

従来における住宅、物置、仮設ハウス等での出
隅は、Ｌ字状のコーナ用パネルをその化粧面から
釘等を脳天打ちして固定した構造となつていた。
その結果、化粧面は打設により凹凸したり、損傷
して塗膜が破損し、錆たりする欠点があつた。さ
らに、防水性は化粧面に釘頭が露出しているた
め、その釘孔部分から水等が侵入して釘、化粧パ
ネル、および下地材を腐食する不利があつた。ま
た、コーナ用パネルを連結する際には、単に重合
する構造のため防水性を低下させるだけではな
く、外観をも損なう結果となつていた。

本考案はこのような欠点を除去するため、コー
ナ用パネル自体は釘等を使用しての打設による装
着とはせずに、弾性を利用した係合構造とし、装
着、および連結が容易で、かつ打痕もなく、その
上防水性、防食性にすぐれ、さらに外観もよいコ
ーナ用パネルを提案するものである。

以下に、図面を用いて本考案に係るコーナ用パ
ネル（以下、単にパネルという）の一実施例につ
いて詳細に説明する。第１図は上記パネルの一例
を示す斜視図であり、１はパネルで弾性を有する
長尺板体、例えば表面処理鋼板、アルミニウム
板、ガルフアン、ステンレス板、ばね板、銅板、
合成樹脂板からなり、これを成形して長方形状の
化粧片２，３をほぼ直角（θ₁＝90゜）に配設して
化粧面部４を形成し、その両側端縁に内方に屈曲
しフツク状横断面とした係合部５を設けたもので
ある。さらに説明すると、化粧面部４は出隅の化
粧面のほかに弾性変形して係合部５を図示しない
取付具に弾力下で係止するのに役立ち、長さＬを
100〜3636mm位、幅W₁，W₂を20〜100mmでW₁＝
W₂，W₁W₂に形成し、２等辺山形状、もしく
は不等辺山形状（図示せず）に形成したものであ
る。また、係合部５は側片６と係合片７とからな
り、側片６は化粧片２，３の表面からθ₂、例えば
60゜、もしくは直角（図示せず）などに形成し、
高さＨを３〜30mm位としたものである。さらに、
係合片７は化粧片２，３と平行に内方へ、所謂化
粧面部４の角部に向つて側片６の側端縁を内方に
延長したものであり、その長さΔWは図示しない
取付具との相対関係によつて定まるが、約３〜20
mm位である。８は重合用連結部で係合部５の上下
端のうち少なくとも一端から他端に向つて長さｌ
に亘つて係合片７の全部と側片６の係合片７から
の続きを傾斜させ、第２図ａにおいて展開図で示
すように、もしくは第２図ｂにおいて展開図で示
すように直線で切除した切り欠き９とからなり、
主にパネル１を接続する際にその接続を容易にさ
せ、外観を美しく保ち、さらに連結部におけ防水
性確保に役立つものである。なお、第２図ａ，ｂ
において示す１点鎖線は折り曲げ線である。

次に施工例につき説明する。

いま、第３図に示すような出隅を構成すると仮
定する。そこで、角柱Ａに胴縁Ｂを固定した躯体
に雄、雌構造の外装材Ｃを例えば縦張りして図の
ような出隅下地を形成する。次に、係止具Ｄを釘
Ｅを介して上記下地に450mmのピツチで固定する。
一方、パネル１，１′としては第１図に示す形状
のものを用意し、これをパネル１の上端部にパネ
ル１′の下端部（第１図において２点鎖線で示す）
に重合し、第４図において２点鎖線で示すように
その一端部の係合部を係止具Ｄの一端に係合し、
次にここを中心にして矢印Ｆで示すように回転
し、パネル１，１′を実線で示すように固定する。
なお、このように構成した出隅（第３図）をイ−
イ線で切断して示すと第５図のように装着されて
いた。

以上、説明したのは本考案に係るパネルの一実
施例にすぎず、パネル１の断面は第６図ａ〜ｇに
示すように形成することができる。すなわち、ａ
図はフリー端の端部を再び外方へ屈曲したパネ
ル、ｂ図は化粧面の途中にリブを設けたパネル、
ｃ図は支持側面にリブを設けたパネル、ｄは側片
のθ₂を90゜にしたパネル、ｅ図は側片のθ₂を鈍角
にしたパネル、ｆ，ｇ図は化粧面部の角部を曲面
と面取り状としたパネルである。また、図示しな
いが、前記した材料を用いて押出し成形し、板体
を折り曲げ成形したと同様の形状に形成すること
も可能である。なお、重合用連結部８は成形後に
切断する。さらにエンボス加工板を用いて成形す
ることも容易である。

上述したように本考案に係るパネルによればパ
ネルを山形状の横断面に形成すると共に、その両
側端部に取付具と係合容易な係合部と上下方向の
１つの端部に重合用連結部を設けた簡単な構造の
ため、ロール成形、押出し成形が可能で低コスト
で大量に生産できる特徴がある。また、係合には
弾性変形と弾力性を利用する形状としたため、化
粧面に釘頭も現われず、かつ、防水性、防食性も
改善でき、その上装着が容易であり、しかも離脱
もしない特徴がある。さらに、パネルの連結が極
めて容易で、しかも重合用連結部の外観が美し
く、その上防水性にすぐれた連結部となる特徴が
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るコーナ用パネルの一実施
例を示す斜視図、第２図は上記パネルの連結用重
合部の一実施例を示す展開図、第３図はコーナ用
パネルを連結した状態で施工した状態を示す説明
図、第４図はコーナ用パネルの施工順序を示す説
明図、第５図は第３図イ−イ線における切断面
図、第６図ａ〜ｇは上記パネルのその他の実施例
を示す横断面図である。１……コーナ用パネル、２，３……化粧片、５
……係合部、８……重合用連結部。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

弾性を有する材料を用いて、長方形状の化粧片
をほぼ直角に配設した等辺、または不等辺の化粧
面を形成した化粧面部と、該化粧面部の両側端縁
に内方に屈曲しフツク状横断面に形成した側片と
係合片からなる係合部とを備え、また上記係合部
の上下端の少なくとも一端から他端に向かつて重
合幅に対応した長さに側片の一部と係合片の全部
を切り欠いて、この端部を重合用連結部としたこ
とを特徴とするコーナ用パネル。