JPH0132616Y2

JPH0132616Y2 -

Info

Publication number: JPH0132616Y2
Application number: JP1984179643U
Authority: JP
Priority date: 1984-11-26
Filing date: 1984-11-26
Publication date: 1989-10-04
Also published as: JPS6193374U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）この考案は、自動車の車体前部へのバランスパ
ネル取付構造に関する。

（従来の技術）自動車の車体前下部には、一般に、フロントバ
ンパが設けられ、このフロントバンパの上方近傍
に左右一対のヘツドランプ、その他の部品が設け
られる（例えば、実開昭56−134280号公報）。

また、上記構成において、フロントバンパとヘ
ツドランプなどとの間の間隙を埋めるように車幅
方向に延びるバランスパネルが設けられる場合が
ある。この場合、通常、バランスパネルはその端
部がフロントフエンダの前端部にブラケツトを介
して取り付けられる。

（考案が解決しようとする問題点）ところで、車体に対するバランスパネルの取付
部の強度が低い場合には、走行時に振動などの不
都合を生じる。そのため、バランスパネルを強固
に車体に取り付けることが望まれるが、バランス
パネルの設けられるフロントバンパとヘツドラン
プなどとの間は限られた狭い空間であり、この狭
い空間内でバランスパネルの取付部に十分の強度
を持たせることは容易ではない。また、強度を向
上させるために別部材を設けるとバランスパネル
の取付部の構成が複雑になるという不都合もあ
る。

（考案の目的）この考案は、上記のような事情に注目してなさ
れたもので、狭い空間にあつてバランスパネルを
車体に対し強固にかつ簡単な構成で取り付けるこ
とができるようにすることを目的とする。

（考案の構成）上記目的を達成するためのこの考案の特徴とす
るところは、車体の前部に車幅方向に延びるバラ
ンスパネルを設け、このバランスパネルの各端部
を後方に向けて折り曲げ、この折り曲げ部の後端
を同上車体の車幅方向外端部にブラケツトを介し
て取り付ける自動車の車体前部へのバランスパネ
ル取付構造において、上記バランスパネルの折り
曲げ部に沿うようにブラケツトの一部を延出させ
て、これらバランスパネルの折り曲げ部とブラケ
ツトの一部とを互いに固着し、かつ、この固着部
を断面箱形にした点にある。

（作用）上記構成による作用は次の如くである。

バランスパネル１２を車体１側に取り付けるの
に際し、バランスパネル１２の各端部を後方に向
けて折り曲げ、この折り曲げ部１２ａの後端を車
体１側に取り付けた場合には、バランスパネル１
２はその自重による負荷でその折り曲げ部１２ａ
にねじりを受け易くなる。

そこで、この考案では、バランスパネル１２の
折り曲げ部１２ａに沿うようにブラケツト１１の
一部１１ａを延出させて、これらバランスパネル
１２の折り曲げ部１２ａとブラケツト１１の一部
１１ａとを互いに固着し、かつ、この固着部を断
面箱形にしたのであり、このため、上記折り曲げ
部１２ａの剛性はブラケツト１１を利用すること
により、比較的小さい断面形状で向上させられる
ことになる。

（実施例）以下、この考案の実施例を図面により説明す
る。

１は自動車の車体で、この車体１はその前部の
メーンフレームとしてフロントクロスメンバ２を
有している。

上記フロントクロスメンバ２にはラジエータサ
ポート３が上方に向つて突設され、このラジエー
タサポート３は図示しないラジエータを支持して
いる。また、車体１はその前部両側にそれぞれフ
ロントフエンダ４を有し、このフロントフエンダ
４はメーンフレーム側に支持される。５はボンネ
ツトである。

一方、上記フロントクロスメンバ２の前方近傍
にはフロントバンパ７が設けられ、このフロント
バンパ７は図示しないサイドメンバに支持される
と共に、このフロントバンパ７の端部は上記フロ
ントフエンダ４の前部にブラケツト８を介して連
結される。

また、上記フロントバンパ７の上方近傍には左
右一対のヘツドランプ９，９が設けられると共
に、このヘツドランプ９，９間にラジエータグリ
ル１０が設けられる。そして、上記フロントバン
パ７と、ヘツドランプ９およびラジエータグリル
１０との間隙を埋めるように車幅方向に延びるバ
ランスパネル１２が設けられる。そして、このバ
ランスパネル１２はその各端部がブラケツト１１
を介して上記フロントフエンダ４の前端部に取り
付けられる。

以下、上記フロントフエンダ４に対するバラン
スパネル１２の取付構造につき説明する。

上記フロントフエンダ４の前端部は、フロント
フエンダ４の本体部前端から車幅方向内方に延び
る第１取付片１３を有し、また、この第１取付片
１３に一端が溶接され、他端が前方に延びる第２
取付片１４を有している。

一方、前記バランスパネル１２は断面がコの字
状に形成され、その車幅方向中間部は車幅方向に
向つてほぼ直線形状とされ、各端部は後方に向つ
て折り曲げられている。また、上記ブラケツト１
１はその一部１１ａが上記バランスパネル１２の
折り曲げ部１２ａに沿うよう前方に向つて延出さ
れ、かつ、この一部１１ａは断面がコの字状に形
成されている。そして、上記折り曲げ部１２ａ内
に上記ブラケツト１１の一部１１ａが嵌め込まれ
て、これらバランスパネル１２の折り曲げ部１２
ａとブラケツト１１の一部１１ａとが溶接により
互いに固着されている。また、この場合、上記折
り曲げ部１２ａとブラケツト１１の一部１１ａと
の固着部は断面箱形に形成されている。

また、上記ブラケツト１１は上記第１取付片１
３に対面する第１突出片１６と、第２取付片１４
に対面する第２突出片１７とを有している。

そして、上記ラジエータサポート３の前面にフ
ロントフエンダ４の第１取付片１３が接合される
と共に、この第１取付片１３の前面にバランスパ
ネル１２の第１突出片１６が接合され、これらラ
ジエータサポート３、第１取付片１３、第１突出
片１６が第１ボルト１９により共締めされて連結
される。また、これと共に、フロントフエンダ４
の第２取付片１４とバランスパネル１２の第２突
出片１７とが車幅方向から接合され、これら両者
が第２ボルト２０により締結される。

また、図示しないが、上記バランスパネル１２
はその車幅方向中途部が他のブラケツト２１を介
してラジエータサポート３に連結される。

（考案の効果）この考案によれば、バランスパネルの折り曲げ
部に沿うようにブラケツトの一部を延出させて、
これらバランスパネルの折り曲げ部とブラケツト
の一部とを互いに固着し、かつ、この固着部の断
面が箱形となるようにしたのであり、このため、
上記折り曲げ部の剛性は比較的小さい断面形状で
向上させられることになる。従つて、例えばフロ
ントフエンダとヘツドランプとの間に挟まれた狭
い空間においても、車体に対しバランスパネルを
強固に取り付けることができる。

しかも、上記の場合、バランスパネルの折り曲
げ部の剛性の向上はバランスパネルを車体に取り
付けるためのブラケツトを利用してなされるた
め、上記のように車体に対するバランスパネルの
取り付けを強固にした場合でも、これを簡単に構
成することができる。

【図面の簡単な説明】

図はこの考案の実施例を示し、第１図は車体前
部の展開斜視図、第２図は車体の斜視図、第３図
は第１図の部分拡大図、第４図はフロントフエン
ダにバランスパネルを取り付けた部分の平面図で
ある。１……車体、４……フロントフエンダ、１１…
…ブラケツト、１１ａ……一部、１２……バラン
スパネル、１２ａ……折り曲げ部。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

車体の前部に車幅方向に延びるバランスパネル
を設け、このバランスパネルの各端部を後方に向
けて折り曲げ、この折り曲げ部の後端を同上車体
の車幅方向外端部にブラケツトを介して取り付け
る自動車の車体前部へのバランスパネル取付構造
において、上記バランスパネルの折り曲げ部に沿
うようにブラケツトの一部を延出させて、これら
バランスパネルの折り曲げ部とブラケツトの一部
とを互いに固着し、かつ、この固着部を断面箱形
にしたことを特徴とする車体前部へのバランスパ
ネル取付構造。