JPH01313317A - トリクロロシランの製造方法 - Google Patents

トリクロロシランの製造方法

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JPH01313317A
JPH01313317A JP14167788A JP14167788A JPH01313317A JP H01313317 A JPH01313317 A JP H01313317A JP 14167788 A JP14167788 A JP 14167788A JP 14167788 A JP14167788 A JP 14167788A JP H01313317 A JPH01313317 A JP H01313317A
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雅美 村上
Masayoshi Ito
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    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01BNON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
    • C01B33/00Silicon; Compounds thereof
    • C01B33/08Compounds containing halogen
    • C01B33/107Halogenated silanes

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は四塩化ケイ素と水素からトリクロロシランを製
造する方法に関する。
従来の技術 近年のエレクトロニクス産業の発展に伴い、多結晶シリ
コン、モノシランガス等の需要は2.激に増大しており
、今後袋々その需要は増加の一途を辿ることが見込まれ
ている。ここに於てトリクロロシランは上記シリコン物
質の原料として最も大量に利用されているものである0
例えば高純度多結晶シリコンはトリクロロシランの熱分
解によって製造されており、現在全世界での高純度多結
晶シリコンの殆どがこの方法で製造されている。又最近
トリクロロシランの不均化反応によってモノシランが製
造される方法が実用化されつつあり、トリクロロシラン
需要は今後その重要性が極めて増大する。然し乍ら、こ
れらの方法においてはトリクロロシランが消費されると
共に大量の四塩化ケイ素が副生ずる。例えばトリクロロ
シランの熱分解による高純度多結晶シリコンの製造に於
ては、トリクロロシランの約60%が四塩化ケイ素とし
て副生じ、又トリクロロシランの不均化によるモノシラ
ンの製造においては、実質的にモノシランの3倍モルの
四塩化ケイ素が副生ずる事になる。従ってこの副生じた
四塩化ケイ素は例えばアエロジル等の原料として利用す
る事で、トリクロロシランの生産価格を低減する方法等
が知られているが、実質上置も優れた四塩化ケイ素の利
用方法は、これを再びトリクロロシランに変換し、上記
方法の原料として再利用する事である0例えば四塩化ケ
イ素をトリクロロシランに変換する事によって、トリク
ロロシランの不均化によるモノシランの製造は、実質的
に金属ケイ素と水素によってモノシランを製造するプロ
セスに帰着し、このプロセスは最近実用化されつつある
従って四塩化ケイ素をトリクロロシランに変換する技術
は極めて有用であり、特にこれを安価、簡便かつ効率よ
く行う事はプロセスの経済上極めて重要である。
従来、四塩化ケイ素をトリクロロシランに変換する方法
としては次の方法が知られている。
(1)四塩化ケイ素と水素を1000℃又はそれ以上で
反応させトリクロロシランを製造する方法。
(2)四塩化ケイ素、水素及び金属ケイ素を500″C
付近で反応させトリクロロシランを製造する方法。
(3)四塩化ケイ素、水素、金属ケイ素及び塩化水素を
500℃付近で反応させトリクロロシランを製造する方
法。
(1)の方法に関しては、例えば特開昭57−3711
号に於ては1100〜1600℃で水素及び四塩化ケイ
素を上記温度の発熱体に吹き付ける方法で、トリクロロ
シランが約60%の収率で得られている。又特開昭57
−156318号では、第一段目で900℃の温度に於
て水素と四塩化ケイ素をモル比Hz/SiClm=2で
反応させ、25%の収率でトリクロロシランを得ている
。特開昭59−45920号に於ては、プラズマ中で四
塩化ケイ素と水素を反応させてトリクロロシランを得て
いる。特開昭60−81010号に於ては、1200〜
1400 ’Cの温度範囲で四塩化ケイ素と水素を反応
させて、約30%の収率でトリクロロシランを得ている
(2)の方法は(1)の方法に比較して比較的低温で反
応が進行し熱的に有利な方法であるといえる。
又(2)の方法で更に有効に反応を進行させる為に塩化
水素ガスを使用する(3)の方法も、当然の享年ら同様
な特徴を存している。(2)及び(3)の方法に関して
は触媒を用いる事が有効であり、銅化合物又は金属銅を
触媒としている。例えば特開昭56−73617号に於
ては、銅粉を触媒として350〜600℃で流動床反応
を行いトリクロロシランを得ている。又特開昭58−1
1042号に於ては、銅担持又は銅及びニッケルを担持
した触媒を用いて反応を行いトリクロロシランを得てい
る。
これらの方法に於て例えば(1)の方法ではかなり高い
四塩化ケイ素の転化率でトリクロロシランが得られるが
、とりわけ30%以上の収率でトリクロロシランを得る
為には1000℃以上の高温で反応を行う為、これに費
やす熱量は真人なものである。
加えて高温反応である為、塩化ケイ素による反応器等の
腐食が激しく、更に望ましくない高分子量の塩化ケイ素
類が不可避的に副生ずる等の欠点を有しており、未だ実
用化には程遠い。
これに対し、(2)及び(3)の方法は熱力学的見地か
らもトリクロロシランの製造に有用な方法であり、前記
した様にトリクロロシランの不均化によるモノシランを
製造する方法で副生ずる四塩化ケイ素からトリクロロシ
ランを製造する事は、特に(2)の方法では実質的には
金属ケイ素と水素からモノシランを製造する事となる為
、非常に有用な方法であるといえる。尚、(3)の方法
に於てはトリクロロシランの収量は多いが、塩化水素は
四塩化ケイ素のトリクロロシランへの変換には関与せず
、実質的には金属ケイ素からトリクロロシランを合成す
る事となる。従って四塩化ケイ素の再利用という観点か
らすれば(2)の方法よりは幾分有用性は劣るが、一方
トリクロロシランの収量が多いという利点も有しており
、塩化水素を少量使用する事により、その特徴を発揮さ
せる事が望ましい。
更に、これら(2)及び(3)の方法を組合せたプロセ
スも知られている(特開昭60−36318号)1以上
の方法に於て四塩化ケイ素の有効再利用という観点から
すれば(2)の方法が最も優れており、又トリクロロシ
ランの生成という観点からすれば(3)の方法も優れた
方法であり捨て難い。即ち(2)又は(3)の方法は経
済性も高く、特に(2)の方法は現在本命の方法として
実用化されつつある。
然し乍ら、(2)の方法に於ては、反応は通常500〜
600℃で行われており、300℃程度の低温では反応
は殆ど進行せず、実質的にトリクロロシランが生成した
例はない。又この(2)の方法に於ては従来大量かつ連
続的にトリクロロシランを製造する場合には、気体一固
体相流動床装置が用いられている。然し乍ら、500〜
600℃と高い温度で行う為、原料塩化シランは高温領
域では腐食性が大きく、工業的にトリクロロシランを製
造するには装置の腐食が大きな問題となり、更には、高
温である為高分子量のクロロシラン類の生成によるトリ
クロロシランの選択率の低下、熱量の大量使用といった
、工業化の為には更に解決されるべき多くの欠点を有し
ている。
発明が解決しようとする課題 本発明の!I!題は、四塩化ケイ素と金属ケイ素及び水
素との反応でトリクロロシランを製造するに際し、従来
の触媒に比べて極めて反応活性の高い触媒を見出し、3
00″C程度の反応温度領域に於ても極めて有効にトリ
クロロシランを製造する経済的利点のある方法を提供す
ることにある。
課題を解決するための手段 本発明者らは、上記課題を達成するために鋭意検討した
結果、特定の触媒の存在下に、トリクロロシランの熱分
解による多結晶シリコンの製造又はトリクロロシランの
不均化反応によるモノシランの製造に於て副生する四塩
化ケイ素をトリクロロシランに変換し四塩化ケイ素を有
効に利用する極めて経済性の高い方法を見出し、本発明
を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、 四塩化ケイ素と金属ケイ素を、水素又は水素及び塩化水
素と反応せしめてトリクロロシランを製造する方法にお
いて、該四塩化ケイ素を液体又は気体状態として、該反
応系を気体−液体一固体又は気体一固体の不均一相反応
とすると共に、該不均一反応を、酸化銅と金属酸化物の
存在下に行う事を特徴とするトリクロロシランの製造方
法である。
以下本発明の詳細な説明する。
本発明で行う四塩化ケイ素のトリクロロシランへの変換
は、基本的に次式 %式%([) で表わされる。この反応は、平衡反応であり、温度が高
い程、Hz/5iC14モル比が高い程、反応圧力が高
い程、右方向に進行する。又温度に関しては300℃程
度より高い際には、温度を高くした割には平衡組成は顕
著にトリクロロシランに有利とはならず、寧ろ熱量が過
大となる一Iの方が経済的に大きく影響する。従って出
来るならば400℃以下の低温領域で行う事が経済的と
なる。ここに於て令名に400℃前後の低温でトリクロ
ロシランを製造した例は知られていなかったが、本発明
に於ては、上記反応を酸化銅と金属酸化物の混合物の存
在下に行う事で、300℃程度の低温でさえもトリクロ
ロシランを製造する事を可能ならしめたものである。又
当然の事であるが、塩化水素ガスを本発明反応系内に加
える事によってトリクロロシランの収量を増大させる手
段を採用してもよい。
本発明に使用する金属ケイ素の純度は特に限定するもの
ではなく、冶金ケイ素の98%程度の低純度品でも高純
度ケイ素であっても構わない、経済的な観点からすれば
、前者でも充分好結果が得られる為これを使用する事が
好ましい、又金属ケイ素の形態は問わないが、反応速度
の観点から表面積の大きい粉末状で使用する事が推奨さ
れる。勿論、粒状等信の形態で使用することも可能であ
る。
又本発明に於て使用する酸化銅と金属酸化物について述
べる。
酸化銅については、特に純度等は限定する必要はなく、
通常市販のもので充分であり、更に沈殿銅等も使用する
ことが可能である。又形態に関しても待に限定しないが
、反応速度等の観点から粉末で使用することが好ましい
又本発明で使用する金属酸化物は、金属元素記号でCr
%Mo、、’A 、Fe、 Co、 Ni、 Zn、 
Ag及びA1の完全酸化物又は部分的に塩素化された酸
化物である。
本発明に於てはこれらの1種または2種以上の混合物と
酸化銅を混合させて使用する。
更にはこれら酸化銅と金属酸化物の混合物としてアルカ
リ共沈法により得られた共沈混合物を用いる事も可能で
ある。寧ろ均一な混合状態を得るには共沈法を用いる事
が可能な場合には好ましい。
次に本発明における銅と他の金属との共沈混合物のtJ
R製法について述べる。
共沈法による混合金属酸化物の調製には、−船釣に金属
の硝酸塩又は酢酸塩の水溶液を炭酸ナトリウム又はアン
モニア等でアルカリ処理して得られた共沈水酸化物を、
加熱焼成することによって調製される。従って銅と他の
金属との共沈法による混合金属酸化物の調製に関しては
、例えば以下の方法が推奨される。
既定量の硝#銅と他の一種又は二種以上の金属の硝酸塩
又は酢酸銅と他の一種又は二種以上の金属の酢酸塩の混
合水溶液を、好ましくは50℃以上、90’C以下に加
熱、撹拌する0次にこの水溶液中に含まれる硝酸根又は
酢酸根の全規定量と同規定量以上、好ましくは1割程度
過剰の炭酸ナトリウムを水溶液として、上記加熱攪拌し
た水溶液中にゆっくり添加し、混合金属水酸化物として
沈澱析出させる。炭酸ナトリウム添加終了後更に1時間
程度加熱撹拌を継続した後、室温まで冷却し析出した沈
澱をろ過し採取する。沈澱を純水で充分洗浄した後脱水
乾燥し、その、後電気炉中で150 ’C以上、好まし
くは300〜600℃で加熱し、鰐と他の金属との混合
酸化物とする等の方法で調製することができるが、本発
明においては熱論のことであるが、これらの方法に限定
されるものではない。
本発明においてはこれら酸化銅と金属酸化物の混合物を
反応に使用する前に、予め水素の存在下に加熱処理を行
う、加熱処理温度は150℃以上、好ましくは300〜
500℃である。この際には金属ケイ素と混合した後に
この処理を行っても差し支えはない。
次に本発明に於ける四塩化ケイ素のトリクロロシランへ
の変換方法について述べる。
変換方法は基本的には上記([)式に従って行われるが
、本発明に於ては、反応は気体相−固体相の所謂気−固
相の不均一反応系で行う、又四塩化ケイ素の臨界温度以
下で四塩化ケイ素が液体状態として気体−液体一固体の
不均一反応を行う事も可能である。又反応に使用する水
素は予め反応に不活性な媒体(気体)、例えばアルゴン
、ヘリウム及び/又は窒素等で稀釈して用いても構わな
いが、反応平衡、反応速度及び経済的な観点から水素単
独で使用することが好ましい。又通常水素中に予期され
る不純物を含んでいても差し支えなく、更には加圧反応
を行う際には水素を同時に加圧媒体とする事が好ましい
、又反応条件に於いて原料、生成物、及び金属銅、ハロ
ゲン化アルミニウム、アルカリ金属のハロゲン化物等に
対して不活性(反応を起こさない)な溶媒、例えばn−
ヘキサン、n−へブタンに代表される脂肪族炭化水素、
シクロヘキサン、シクロオクタンに代表される脂環式炭
化水素及びベンゼン、トルエンに代表される芳香族炭化
水素等を使用する事も可能である。
又反応温度については敢えて規定はしないが、実質的に
反応を進行させる為には150 ”C以上、好ましくは
200〜650 ”Cで行う事が反応平衡の観点から更
には反応速度上の観点からも好ましい、尚本反応を行う
に際して原料として仕込む四塩化ケイ素中に反応平衡量
以下のトリクロロシランが混在していても構わなく、こ
の事は反応によって生成したトリクロロシランを蒸留等
により分離する際に四塩化ケイ素中にトリクロロシラン
が残存していても使用可能である事を意味するが、好ま
しくは反応平衡上トリクロロシラン含有量ができるだけ
少ない四塩化ケイ素を使用する事が、実質的にトリクロ
ロシランの生成量が多くなり望ましい。
次に本発明における原料、酸化銅及び金属酸化物の使用
量について述べる0本発明に於ける金属ケイ素の使用量
は特に限定はしないが、バンチ式で行う場合は四塩化ケ
イ素に対して1重量%以上用いて反応を行う事が好まし
く、この個未満であると、反応と共に金属ケイ素が消費
され、有効に反応が行えなくなる恐れがある。又酸化銅
に関してはその量は特に限定はしないが、仕込金属ケイ
素に対する金属原子比(g−a Lss/g−a tm
s)を0.5%以上として反応を行う事が、又仕込金属
ケイ素に対する金属酸化物は0.5%以上の原子比で反
応を行う事が好ましい、これ以下の量で反応を行っても
特に支障はないが、反応に添加した効果は顕著に現れ難
くなる。
又本発明に於ては酸化銅と金属酸化物の混合物は予め水
素によって加熱還元処理をする事が好ましい。この理由
としては酸化鋼は本発明に於ける反応に於て水素によっ
て還元され、原料及び反応生成物であるクロロシラン類
を分解する水を生成するので、予め反応を実施する前に
還元処理を行う事が好ましい、然し乍らこれら混合物を
大量に使用しない場合にはそれほどこの操作は必要はな
い。また還元に際しては水素は単独若しくはこれらの金
属に不活性な媒体(気体など)で稀釈して行っても構わ
ない、更には還元を行う温度は通常反応を行う温度が好
ましい。
次に本発明を実施するための具体的な態様について述べ
る。前記した様に本発明における反応は150℃以上で
行うことが好ましく、更に加圧(水素加圧が好ましい)
状態で行われることが好ましく、また流通反応法若しく
はバッチ式反応の何れかの方法で行うことも可能である
本発明における実施方法に関しては特に限定はしないが
、実施し易い方法として以下の方法が挙げられる。この
場合にはなるべ(反応等に悪影響を及ぼさないように酸
化銅と金属酸化物の混合物は、水素により加熱還元処理
を行った後使用する事が好ましい、勿論これらの方法に
本発明は限定されるものではない。
(1)オートクレーブ中に所定量の四塩化ケイ素、金属
ケイ素、予め混合した酸化銅及び金属酸化物を入れた後
、所定の圧力に水素で加圧しその後加熱撹拌反応を行う
方法。
(2)予め所定温度、及び水素で所定圧に保たれた加圧
反応器中に所定量の四塩化ケイ素、金属ケイ素、予め混
合した酸化銅及び金i酸化物を連続的に導入し反応を行
う方法。
(3)予め金属ケイ素及び予め混合した酸化銅と金属酸
化物を反応器中に入れ、所定温度に保ち乍ら、水素加圧
で四塩化ケイ素及び水素を連続的に導入し且つ生成ガス
を連続的に抜出し乍ら反応を行い、必要に応じて金属ケ
イ素、酸化銅及び金属酸化物を間歇的もしくは連続的に
導入する方法。
実施例 以下本発明を実施例によって具体的に説明する。
実施例1 触媒の調製 実施例1で用いた触媒は以下のようにXIi製した。
硝酸第二銅と種々の金属硝酸塩の水溶液(等モル混合液
)を、85℃に加熱撹拌し乍ら、全硝酸根に対して等規
定量の炭酸ナトリウムを、この水溶液に徐々に添加した
。添加終了後更に約1時間85℃に保ち、撹拌を継続し
た後、室温に冷却した。
冷却後析出沈殿をろ過分離し、ろ別固体を純水でよく洗
浄した後、100℃で乾燥した。この後更に150℃か
ら徐々に加熱し、最終的に400℃で3時間加熱を行い
焼成した。これを触媒として用いた。
下部にガラスフィルターを取付は固体を保持できるよう
にした内径11m5のパイレックス製反応管に、ケイ素
(純度98%、約200メノシエ)に酸化銅と種々の金
属酸化物との焼成物焼成混合物を、ケイ素に対して10
wt%となるように混合し、この反応管に2.1 d充
填し、この混合物をシリカウールで押さえ固定した0反
応管内をヘリウムでよく置換した後、反応管をsoo 
”cに加熱し乍ら水素を導入して、触媒成分の還元操作
を1時間行った後、四塩化ケイ素を0℃に保ち、所定流
量の水素によってバブリングさせ、水素とともに混合ガ
スとして反応管に導入した(四塩化ケイ素の蒸気圧から
計算したH2/SiC14mol比は9.3であった。
)。反応管を所定温度に保持してトリクロロシランの生
成反応を行った。
反応結果は反応管排出ガスのガスクロマトグラフ分析に
より求めた。
第1表に示したように低温反応に於ても非常に優れた反
応成績が得られた。尚、反応生成ガス組成は反応が定常
になった後の値を掲げている。又原料混合ガスを理想気
体とし、昇温による体積膨張を計算し、混合ガスの所定
温度に於ける流量計算を行い、この流量で固体体積を割
った値を便宜上接触時間とした。
第1表 触媒  反応温度 接触時間 TCS/(TC3+5T
C)CuO−CrzOs  500  ℃2,0sec
    26.7 not%Cu0−CrzOx  5
00   1.0    26.6CuO−CiOz 
 400   2.3    18.9CuO−Crz
Oi  400   1.4    16.5CuO−
ZnO5002,026,4 CuO−ZnO5001,026,5 CuO−ZnO4002,323,8 CuO−Zn0  400   1.4    21.
2CuO−Co0   400    2.3    
  17.9CuO−Co0   400    1.
4      14.2CuO−Ni0   400 
   2.3      19.2CuO−NiO40
01,417,7 Cub−Fears  400    2.3    
  18.3Cub−Fezes  400    1
.4       15.9TC5・トリクロロシラン
、STC・四塩化ケイ素TC3/(TC5+5TC)s
o1%=生成ガス中のトリクロロシランの濃度(水素は
除外した値) 実施例2 銅、クロミウム及び亜鉛の硝酸塩を各々等モル加えた水
溶液から実施例1と同様に三成分で沈殿させて、更に実
施例1と同様に焼成して三成分の等モル混合酸化物を調
製し、これを金属ケイ素に対して10−t%の組成に混
合し、実施例1と同一の反応装置、同一の反応方法によ
ってトリクロロシランの生成反応を行った。
第2表に示したように三成分混合酸化物を用いてもよい
反応活性が認められた。
第2表 反応温度  接触時間  TC5/ (TCS+5TC
)400  ℃   1.4sec     24.7
 mo1%400     0.8     24.9
300     6.5     12.8300  
   2.8      7.4比較例1 ケイ素に対して各々lQwt%となるように酸化銅又は
酸化クロミウム(CuO又はCrJ:+)をそれぞれ添
加した固体混合物を、実施例1と同一の反応管に同一容
量充填し、実施例1と同一の反応方法によってトリクロ
ロシランの生成反応を行いブランクテストを行った。
第3表に掲げたように実施例1及び2の結果に比較して
極めて低い活性を示し、本発明の触媒成分がこの反応に
有効である事がわかる。但し酸化物は実施例1と同一の
方法によって沈殿焼成したものを用いた。
第3表 添加物 反応温度 接触時間 TC3/ (TC3+S
TC)Cu0  500℃4,7sec    25.
9 mo1%Cu0  500   2.0    2
3.6CuO5001,020,l CuO4005,014,2 CuO4002,312,0 CuO3006,52,2 CuO3002,51,3 Crx(h  500   4.7     4.5比
較例2 ケイ素に対して金属銅又は塩化銅がlQwt%となる固
体混合物を、実施例1と同一の反応管に実施例1と同一
容量充填し、実施例1と同一の反応方法でトリクロロシ
ランの生成反応を行った。
第4表に示したように本発明の触媒に比較して非常に活
性が低く、本発明の触媒の優れている事がわかる。
第4表 添加物 反応温度 接触時間 TCS/ (TC5+5
TC)Cu         500  ℃    4
.7sec         26.4  so1%C
u     500   2.0     23.8C
u     500   1.0     20.IC
u     400   5.0     14.6C
u     400   2..3     12.0
Cu     300   6.5      2.6
Cu     300   2.5      1.5
CuC1z   500   4.7     26.
6CuC1g   500   2.0     23
.3CuCl z   500   1 、0    
 20 、2CuCIz   400   5.0  
   14.2CuC1z   400   2.3 
    12.3実施例3 実施例2と同一の三成分酸化物の添加量を、ケイ素に対
しそれぞれ5及び2wt%とじ触媒量を減らし、その他
は全〈実施例2と同一の方法でトリクロロシランの生成
反応を行った。
第5表に示したように触媒量を(1/2)にしても反応
成績には全く影響しない、又(115)にしても余り大
きく影響しないで本発明が実施される事が判明した。
尚、比較の為実施例2の結果も掲げた。
第5表 触媒量* 反応温度 接触時間TCS/ (TC5+5
TC)1400℃1,4sec   24.7 no1
%1    400   0.8   24.91  
  300   6.5   12.81/2   4
00   1.4   25.11/2   400 
  0.8   24.91/2   300   6
.5   13.2115   400   1.4 
  23.1115    400    0.8  
  21.9115    300    6.5  
  10.2*:実施例2に対する割合 実施例4 酸化銅(Cub)、酸化亜鉛(ZnO)及び酸化クロミ
ウム(CrzOz)のそれぞれ化学用市販試薬を、等モ
ル量乳鉢でよく混合した後、この混合酸化物をケイ素に
対して10−1%となるようにケイ素粉末と混合したも
のを、実施例1〜3と同一の反応管に同一容量充填し、
実施例1〜3と同様に水素還元した後、同様の反応方法
によってトリクロ、ロンランの生成反応を行った。
第6表に示したように良い成績でトリクロロシランの生
成が認められた。
第6表 反応温度  接触時間  TC5/(TCS+5TC)
500℃1,0sec     26.8 mo1%4
00    1.4     24.5400    
0.8     23.9300    6.5   
  11.3実施例5 実施例4と同様に酸化銅、酸化アルミニウム(Ah(h
)及び酸化モリブデン(Moat)を各々金属原子当り
等量となるように乳鉢で充分混合したもの、及び酸化鋼
、酸化アルミニウム及び酸化二ンケルを各々金属原子当
り等量となるように混合したものを、それぞれケイ素に
対して10w t%となるように混合した後、それぞれ
実施例1〜4と同一の反応管に同一容量充填し、同一の
還元繰作及び同一の反応方法によって各々トリクロロシ
ランの生成反応を行った。
第7表に示したようにそれぞれの触媒でよい反応成績か
えられた。
第7表 触媒  反応温度 接触時間 TC3/ (TC3+S
TC)Cu−AI−Mo  400℃1,4sec  
 22.7 mo1%Cu−Al−Mo  400  
 0.8   21.2Cu−AI−Ni  400 
   L、4   24.1Cu−AI−Ni  40
0   0.8   22.9実施例6 銅、クロミウム及び亜鉛の硝酸塩を用いて、実施例2と
同様に沈殿焼成して三成分混合酸化物を調製し、これを
各々ケイ素に対して10−t%なるようにケイ素とそれ
ぞれ混合した。触媒組成の異なる混合物を用いて、実施
例2と同様にそれぞれ還元処理を行った後、実施例2と
同一の反応方法によってトリクロロシランの生成反応を
行った。
第8表に示すように各組成に関して広い範囲で良い触媒
活性を示した。尚、比較のため実施例2の結果も一部掲
げた。
第8表(反応温度300℃) 組成Cu/Cr/Zn    接触時間 TC5/ (
TC3+5TC)1/1/l(a+ol ratio)
   6.5sec   12.8 s+o1%2/1
/2       6.5   13.72/2/l 
       6.5   12.51/2/2   
    6.5   12.92/l/l      
  6.5   13.93/1/1       6
.5   13.23/l/3       6.5 
  13.74/l/l        6.5   
12.24/4/l        6.5   12
.8410/1       6.5   12.24
/I10       6.5   11.910/l
/1       6.5   10.2実施例7 実施例2と全く同一の方法および同一の三成分からなる
混合酸化物を調製し焼成した後、ケイ素と混合しないで
予め水素で500℃S 1時間の還元処理を行った後(
還元処理による重量減少は17.5wt%)、これをケ
イ素に対して還元処理前の重量として10wt%となる
ようにケイ素と混合した後、実施例2と同一の反応方法
でトリクロロシランの生成反応を行った。
第9表に示したように実施例2の結果とほぼ同゛−の成
績であった。従って触媒還元処理に関しては必ずしもケ
イ素と混合した後に行う必要はない。
第9表 反応温度  接触時間 TC5/ (TC5+5TC)
400℃1,4sec   24.4 mo1%400
    0.8    24.8 300    6.5    13.1” 300  
  2.8    7.7実施例8 200 dのオートクレーブに、実施例7と同一の成分
及び組成および同一の方法で調製還元処理した銅、クロ
ミウム及び亜鉛の混合酸化物を8.2g、98%ケイ素
を30.0g及び四塩化ケイ素を90g入れ、水素で6
0Kg/cm”Gに加圧した後、500rp@の撹拌速
度で撹拌しながら220℃に昇温し、四塩化ケイ素を液
体状態のままとして、220 ’Cで2時間のトリクロ
ロシランの生成反応を行った。反応終了後オートクレー
ブを5℃に冷却しながら反応液を取り出し分析した。
TCS/(TCS+5TC)=5.2  mo1%でト
リクロロシランの生成が認められた。
発明の効果 本発明は、四塩化ケイ素をトリクロロシランへ経済的に
変換する極めて有効な方法であり且つ該変換反応を有効
に遂行させ得る触媒を提供するものである。
従来四塩化ケイ素のトリクロロシランへの変換反応は、
500〜600℃の高温で行うことを余儀なくされてい
たが、本発明を遂行することにより、その高い反応活性
を有する触媒を使用するため、かってない300〜40
0 ”C程度の低温領域においても円滑に且つ有効に該
変換反応が可能となった。
更に驚くべきことには本発明においては、該反応を四塩
化ケイ素をその臨界温度以下の液体状態として行うこζ
も可能である。
又当然のことながら、低温での該反応を可能としたこと
から、反応装置等の腐食も大幅に抑制することが可能と
なった。
以上のように本発明を実施することにより、その高い反
応活性の観点から反応設備の縮小、小型化、その低温高
活性の観点から従来法に比較して大幅なエネルギーの低
減化、更には低温反応の遂行による腐食の抑制の観点か
ら材料費の低減化且つ耐用年数の長期化等、経済的にも
更には工業的にも極めて有益に該反応を遂行することが
可能となる。
特許出願人  三井東圧化学株式会社

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 四塩化ケイ素と金属ケイ素を、水素又は水素及び塩
    化水素と反応せしめてトリクロロシランを製造する方法
    において、該四塩化ケイ素を液体又は気体状態として、
    該反応系を気体−液体−固体又は気体−固体の不均一相
    反応とすると共に、該不均一反応を、酸化銅と金属酸化
    物の存在下に行う事を特徴とするトリクロロシランの製
    造方法。 2 金属酸化物が鉄、ニッケル、コバルト、クロミウム
    、モリブデン、タングステン、アルミニウム、銀又は亜
    鉛の酸化物である請求項1に記載の方法。 3 酸化銅と金属酸化物が300〜500℃で水素の存
    在下に加熱処理を行ったものである請求項1に記載の方
    法。 4 酸化銅と金属酸化物がアルカリ共沈したものである
    請求項1に記載の方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015536298A (ja) * 2013-09-30 2015-12-21 エルジー・ケム・リミテッド 卜リクロロシラン製造方法

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