JPH01313318A - トリクロロシランの製造方法 - Google Patents

トリクロロシランの製造方法

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JPH01313318A
JPH01313318A JP14167888A JP14167888A JPH01313318A JP H01313318 A JPH01313318 A JP H01313318A JP 14167888 A JP14167888 A JP 14167888A JP 14167888 A JP14167888 A JP 14167888A JP H01313318 A JPH01313318 A JP H01313318A
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reaction
trichlorosilane
silicon
molten salt
hydrogen
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JP14167888A
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Kaoru Inoue
薫 井上
Hiroji Miyagawa
博治 宮川
Noriyuki Yanagawa
紀行 柳川
Takaharu Abe
貴春 阿部
Masayoshi Ito
正義 伊藤
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は四塩化ケイ素と水素からトリクロロシランを製
造する方法に関する。
従来の技術 近年のエレクトロニクス産業の発展に伴い、多結晶シリ
コン、モノシランガス等の需要は2.激に増大しており
、今後袋々その需要は増加の一途を辿る事が見込まれて
いる。ここにおいてトリクロロシランは上記シリコン物
質の原料として最も大量に利用されているものである。
例えば高純度多結晶シリコンはトリクロロシランの熱分
解によって製造されており、現在全世界での高純度多結
晶シリコンの殆どがこの方法で製造されている。又最近
トリクロロシランの不均化反応によってモノンランが製
造される方法が実用化されつつあり、トリクロロシラン
需要は今後その重要性が極めて増大する。然し乍ら、こ
れらの方法においてはトリクロロシランが消費されると
共に大量の四塩化ケイ素が副生ずる0例えばトリクロロ
シランの熱分解による高純度多結晶シリコンの製造に於
ては、トリクロロシランの約60%が四塩化ケイ素とし
て副生じ、又トリクロロシランの不均化によるモノシラ
ンの製造に於ては、実質的にモノシランの3倍モルの四
塩化ケイ素が副生ずる事になる。従ってこの副生じた四
塩化ケイ素は例えばアエロジル等の原料として利用する
事で、トリクロロシランの生産コストを低減する方法等
が知られているが、実質上置も優れた四塩化ケイ素の利
用方法は、これを再びトリクロロンランに変換し、上記
方法の原料として再利用する事である0例えば四塩化ケ
イ素をトリクロロシランに変換する事によって、トリク
ロロシランの不均化によるモノシランの製造は、実質的
には金属ケイ素と水素によってモノシランを製造するプ
ロセスに帰着し、このプロセスは最近実用化されつつあ
る。
従って四塩化ケイ素をトリクロロシランに変換する技術
は極めて有用であり、特にこれを安価、かつ簡便かつ効
率よく行う事はプロセスの経済上極めて重要である。
従来、四塩化ケイ素をトリクロロシランに変換する方法
としては次の方法が知られている。
(1)四塩化ケイ素と水素を1000  ℃前後または
それ以上の温度で反応させトリクロロシランを製造する
方法。
(2)四塩化ケイ素、水素及び金属ケイ素を500°C
付近で反応させトリクロロシランを製造する方法。
(3)四塩化ケイ素、水素、金属ケイ素及び塩化水素を
500°C付近で反応させトリクロロシランを製造する
方法。
(1)の方法に間しては、例えば特開昭57−3711
号に於ては、1100〜1600 ’Cで水素及び四塩
化ケイ素を上記温度の発熱体に吹き付ける方法で、トリ
クロロシランが約60%の収率で得られている。
また特開昭57−156318号では、第一段目で90
0°Cの温度に於て水素と四塩化ケイ素をモル比Hz/
5iCln−2で反応させ、25%の収率でトリクロロ
シランを得ている。また特開昭59−45920号に於
ては、プラズマ中で四塩化ケイ素と水素を反応させてト
リクロロシランを得ている。また特開昭60−8101
0号に於ては、1200〜1400℃の温度範囲で四塩
化ケイ素と水素を反応させて、約30%の収率でトリク
ロロシランを得ている。
(2)の方法は(1)の方法に比較して比較的低温で反
応が進行し、エネルギー的に有利な方法であるといえる
。又(2)の方法で更に有効に反応を進行させる為に塩
化水素ガスを使用する(3)の方法も、当然の平生ら同
様な特徴を有している。(2ン及び(3)の方法に関し
ては触媒を用いる事が有効であり、銅化合物又は金属銅
を触媒としている。
例えば特開昭56−73617号に於いては、銅粉を触
媒として350−600“Cで流動床反応を行いトリク
ロロシランを得ている。又特開昭58−11042号に
於ては、銅担持又は銅及びニッケル金属を担持した触媒
を用いて反応を行いトリクロロシランを得ている。
これらの方法に於て、例えば(1)の方法では、かなり
高い四塩化ケイ素の転化率でトリクロロシランが得られ
ているが、とりわけ30%以上の収率でトリクロロシラ
ンを得る為には1000°C以上の高温で反応を行わね
ばならず、これに費やす熱量は真人なものである。加え
て高温反応である為、塩化ケイ素による反応器等の腐食
が激しく、更に望ましくない高分子量のクロロシラン類
が不可避的に副生ずる等の欠点を有しており、未だ実用
化には程遠い。
これに対しく2)及び(3)の方法は熱力学的見地から
もトリクロロシランの製造に有用な方法であり、前記し
た様にトリクロロシランの不均化によるモノシランを製
造する方法で副生ずる四塩化ケイ素を変換しトリクロロ
シランを製造する、特に(2)の方法では実質的にケイ
素と水素からモノシランを製造する事となる為、非常に
有用な方法であるといえる。尚(3)の方法に於てはト
リクロロシランの収量は多いが、塩化水素は四塩化ケイ
素のトリクロロシランへの変換には関与せず、実質的に
金属ケイ素からトリクロロシランを合成するにすぎない
。従って四塩化ケイ素の再利用という観点からすれば(
2)の方法より幾分有用性は劣るが、一方トリクロロシ
ランの収量が多いという利点も有しており、塩化水素の
使用量を少量にしてその特徴を発揮させる事が望ましい
更に、これら(2)及び(3)の方法を組合せたプロセ
スも知られている(特開昭60−36318%) 。
以上の方法に於て、四塩化ケイ素のを効再利用という観
点からすれば(2)の方法が最も優れており、又トリク
ロロンランの生成という観点からすれば(3)の方法も
優れた方法であり捨て難い。即ち、(2)または(3)
の方法は経済性も高く、特に(2)の方法は現在本命の
方法として実用化されつつある。
然し乍ら、(2)の方法は反応温度は通常500〜60
0 ’Cで行われており、300 ’C程度の低温では
反応は殆ど進行せず、実質的にトリクロロシランが生成
した例はない、又この(2)の方法は従来大量かつ連続
的にトリクロロシランを製造する場合、気体一固体相流
動床装置が用いられている。然し乍ら500〜600 
’Cと高い、温度で行う為、原料ハロゲン化シランは高
温領域では腐食性が大きい。工業的にトリクロロシラン
を製造するには装置の腐食が大きな問題となり、更には
反応温度が高温である為高分子量のクロロシラン類の生
成によるトリクロロシランの選択率の低下、又熱量の大
量使用といった工業化の為には更に解決されるべき多く
の欠点を有している。
発明が解決しようとする課題 本発明の課題は、四塩化ケイ素と金属ケイ素及び水素と
の反応でトリクロロシランを製造するに際し、従来の触
媒に比べて極めて反応活性の高い触媒を見出し、300
℃程度の反応温度領域に於てさえもトリクロロシランを
製造し且つ気相反応に於ても触媒成分の揮発のない極め
て経済的利点の高い方法を提供することにある。
課題を解決するための手段 本発明者らは、上記課題を達成するために鋭意検討した
結果、特定の触媒の存在下に、トリクロロシランの熱分
解による多結晶シリコンの製造又はトリクロロシランの
不均化反応によるモノシランの製造に於て副生ずる四塩
化ケイ素をトリクロロシランに変換し四塩化ケイ素を有
効に利用する極めて経済性の高い方法を見出し、本発明
を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、 四塩化ケイ素と金属ケイ素を、水素又は水素及び塩化水
素と反応せしめてトリクロロシランを製造する方法にお
いて、咳四塩化ケイ素を液体又は気体状態として、該反
応系を気体−液体一固体又は気体一固体の不均一相反応
とすると共に、該不均一反応を、金属銅及び/又は銅化
合物、ハロゲン化アルミニウムの溶融塩及び塩化ニッケ
ルの存在下に行う事を特徴とするトリクロロシランの製
造方法である。
以下本発明の詳細な説明する。
本発明で行う四塩化ケイ素のトリクロロシランへの変換
は、基本的に次式 %式%([) で表わされる。この反応は、平衡反応であり、温度が高
い程、Hz/5iC1nモル比が高い程、反応圧力が高
い程、反応が右方向に進行する。又温度に関しては30
0〜400℃程度より高い際は、温度を高くした割には
平衡組成はトリクロロシランに其程有利とはならず、寧
ろ熱量が過大となる事の方が経済的に大きく影響する。
従って出来るならば400°C以下の低温領域で反応を
行う事が経済的となる。ここに於て令名に300〜40
0℃前後の低温でトリクロロシランを製造した例は知ら
れていなかったが、本発明に於ては上記反応を金属銅及
び/又は銅化合物、塩化ニッケル及びハロゲン化アルミ
ニウムとアルカリ金属のハロゲン化物からなる溶融塩の
存在下に行う事で、300°C程度の低温でさえもトリ
クロロシランを製造する事を可能ならしめたものである
。又当然の事であるが、塩化水素ガスを本発明反応系内
に加えるという、明らかにトリクロロシランの収量を増
大させる結果をもたらす手段を採用してもよい。
ここに於て本発明で使用するハロゲン化アルミニウムの
溶融塩の有効性について述べる。
本発明に於てハロゲン化アルミニウムが反応に有効に関
与している事が当然推定される。然し乍ら、これらハロ
ゲン化アルミニウムの多くは通常の反応温度更にはそれ
以下の温度に於てさえも頗る揮発性が高い為に、反応系
に添加してもその系内から揮発して有効に反応に作用し
ない事がその反応形態によっては生じる欠点を有してい
る0例えば塩化アルミニウム及び臭化アルミニウムでは
、200℃以下で容易に揮発して、固体−気体の流通反
応に於てはこれらのハロゲン化アルミニウムは反応温度
を例え200 ’C以下にして行ったとしても有効に利
用され難い、これらの欠点は、本発明の如くハロゲン化
アルミニウムをアルカリ金属との溶融塩とする事で解消
され、その結果上記反応に関してそのハロゲン化アルミ
ニウムの効果を阻害する事なく且つハロゲン化アルミニ
ウムの揮発が完全に抑制され、前記反応は極めて効率的
に可能になった。
本発明に使用する金属ケイ素の純度は特に限定するもの
ではなく、冶金ケイ素の98%程度の低純度品でも高純
度ケイ素であっても構わない。経済的な観点からすれば
前者で充分好結果が得られる為これを使用する事が好ま
しい。これら金属ケイ素の形態は問わないが、反応速度
の観点から表面積の大きい粉末状で使用する事が推奨さ
れる。勿論、粒状等他の形態で使用する事も可能である
本発明に於ては、上記反応を金属銅及び/又は銅化合物
、塩化ニッケル及びハロゲン化アルミニウムとアルカリ
金属のハロゲン化物からなる溶融塩の存在下に行うが、
本発明で使用する金属銅は特に限定するものではなく、
通常市販の電解銅が用いられるが、その他還元銅も使用
可能である。
純度に関しては其程問題にする必要はない。金属銅の形
態は問わないが、反応速度の観点から表面積の大きい粉
末状で使用する事が推奨される。勿論、粒状等他の形態
で使用する事も可能である。
また銅化合物としては塩化物、FfiL酸塩及び硝酸塩
等が挙げられ、これらは特に純度等は問題にする必要は
なく、通常得られる工業品を用いて差し支えない、好ま
しくは無水物として用いる。
又本発明で使用するハロゲン化アルミニウムとアルカリ
金属のハロゲン化物からなる溶融塩は、ハロゲン化アル
ミニウムとアルカリ金属のハロゲン化物を規定量で混合
し加熱溶融させたものである。この時ハロゲン化アルミ
ニウムとアルカリ金属のハロゲン化物との割合は任意に
決定する事が可能であるが、ハロゲン化アルミニウムと
アルカリ金属ハロゲン化物とのモル比で5=1〜1:5
の範囲で行う事が推奨される。余りにも一方の化合物が
多い場合好ましい溶融状態を得ることは難しい。又アル
カリ金属のハロゲン化物はハロゲン化アルミニウムが揮
発しない程度の量を加える事が好ましい、然し乍ら本発
明に於てはこれらの組成を熱論限定するものではない。
次に本発明で使用するハロゲン化アルミニウムは、アル
ミニウムの弗化物、塩化物、臭化物及び沃化物であり、
塩化アルミニウムを用いる事が経済的、且つ設備の耐腐
食性の観点から推奨される。
又本発明に於てはこれらハロゲン化アルミニウムの一種
又は複数種から形成される溶融塩を用いて行う事も出来
る。
又本発明に於てハロゲン化アルミニウムと溶融塩に使用
するアルカリ金属のハロゲン化物は、元素記号でLi、
 Na、 K 、 Rb、 Cs、 Frで表わされる
金属の弗化物、塩化物、臭化物及び沃化物である。
更に好ましくは経済性、耐食性等の観点から塩化ナトリ
ウム、塩化カリウム等塩化物が推奨される。
又これらの一種若しくは二種以上を用いて本発明に提供
する事も可能である。
次に本発明における四塩化ケイ素のトリクロロシランへ
の変換方法について述べる。
変換方法は基本的には上記(1)弐に従って行われるが
、本発明に於て反応は、気体相−固体相等の不均一反応
系で行うが、又四塩化ケイ素の臨界温度以下で四塩化ケ
イ素が液体状態として気体−液体一固体の不均一反応を
行う事も可能である。
又反応に使用する水素は予め反応に不活性な媒体(気体
)、例えばアルゴン、ヘリウム及び/又は窒素等で稀釈
して用いても構わないが、反応平衡、反応速度及び経済
的な観点から水素単独で使用する事が好ましい。又通常
水素中に予期される不純物を含んでいても差し支えなく
、更には加圧反応を行う際には水素を同時に加圧媒体と
することが好ましい、又反応条件に於て原料、生成物及
び金属銅及び/又は銅化合物、ハロゲン化アルミニウム
、アルカリ金属のハロゲン化物に対して不活性な溶媒、
例えばn−ヘキサン、n−へブタンに代表される脂肪族
炭化水素、シクロヘキサン、シクロオクタンに代表され
る脂環式炭化水素及びベンゼン、トルエンに代表される
芳香族炭化水素等を使用する事も可能である。
又反応温度については敢えて規定はしないが、実質的に
反応を進行させる為には150°C以上、好ましくは2
00〜650℃で行うことが、反応平衡の観点から更に
は反応速度上の観点からも好ましい。
尚本反応を行うに際して原料として仕込む四塩化ケイ素
中に反応平衡量以下のトリクロロシランが混在していて
も構わなく、このことは反応によって生成したトリクロ
ロシランをg+1等により分離する際に四塩化ケイ素中
にトリクロロシランが残存していても使用可能であるこ
とを意味するが、反応平衡上なるべくトリクロロシラン
を含まない四塩化ケイ素を使用する事が、実質的にトリ
クロロシランの生成量が最も多くなる事となり望ましい
次に本発明における原料、金属銅及び/又は銅化合物、
ハロゲン化アルミニウムおよびアルカリ金属のハロゲン
化物等の添加物の使用量について述べる8本発明におけ
る、金属ケイ素の使用量は特に限定はしないが、バッチ
弐で行う場合は四塩化ケイ素に対して1重■%以上で行
うことが好ましく、これ未満であると反応と共に金属ケ
イ素が消費され、有効に反応が行いえなくなる恐れがあ
る。又金属鋼及び/又は銅化合物に間しても添加量は特
に限定はしないが、仕込金属ケイ素に対する金属原子比
軸−atms/g−atms)を0.5%以上として反
応を行う事が好ましい、又仕込金属ケイ素に対するハロ
ゲン化アルミニウムの原子比を0.1%以上として反応
を行う事が好ましい、更には使用溶融塩を反応溶媒的、
つまりは金属ケイ素に対して重量比で数倍又はそれ以上
使用する事も可能である。
更に本発明で使用する塩化ニッケルについてはその純度
、形態等は特に限定する必要はなく、通常市販のもので
あれば構わないが、なるべくならば結晶水を有していな
い無水の塩化ニッケルを使用する事が好ましい、この理
由は、反応に用いる四塩化ケイ素等反応原料及び反応生
成物は結晶水等の水によって分解しシリカ等となり、こ
の結果反応を阻害したり更には原料の反応選択率の低下
を引き起し、経済性等に影響を及ぼす恐れが考えられる
為であるが、実施に際して脱水を特に厳密に行う必要は
無く、又結晶水を含んでいたとしても実施不可能ではな
い、又本発明の実施にあたり塩化ニッケルの使用量は特
に限定されるものではないが、上記した様にケイ素及び
金属銅の使用に際してと同様に余りにも少量で行えばそ
の効果は小さい。従って金属銅と同様に仕込金属ケイ素
に対する原子比を0.5%以上として反応を行う事が好
ましい、然し乍ら本発明に於てはこれらの量を限定する
のではない事は熱論である。
次に本発明を実施する具体的な態様について述べる。
前記した様に本発明に於ける反応は150 ’C以上で
行う事が好ましく、更に加圧(水素加圧が好ましい)状
態で行われる事が好ましく、又流通反応若しくはバッチ
式反応の何れかの方法で行われる。
本発明に於ける実施方法に関しては特に限定はしないが
、実施し易い方法として以下の方法が挙げられる。勿論
これらの方法に本発明は限定されるものではない。
(1)オートクレーブ中に所定量の四塩化ケイ素、金属
ケイ素、金属銅及び/又は銅化合物、ハロゲン化アルミ
ニウムとアルカリ金属ハロゲン化物からなる溶融塩及び
塩化ニッケルを所定量大れた後、所定の圧力に水素で加
圧し、その後加熱撹拌反応を行う方法。
(2)予め所定温度、及び水素で所定圧に保たれた加圧
反応器中に、所定量の四塩化ケイ素、銅及び/又は銅化
合物、ハロゲン化アルミニウムとアルカリ金属ハロゲン
化物との溶融塩及び塩化二。
ケルを連続的に導入し反応を行う方法。
(3)予め金属ケイ素、銅及び/又は銅化合物、ハロゲ
ン化アルアミニウムとアルカリ金属のハロゲン化物から
なる溶融塩及び塩化ニッケルを反応器中に入れ、所定温
度に保ちながら、水素加圧で四塩化ケイ素及び水素を連
続的に導入し且つ生成ガスを連続的に抜出し乍ら反応を
行い、必要に応じて金属ケイ素、金属銅及び/又は銅化
合物及び溶融塩を間歇的もしくは連続的に導入する方法
実施例 以下本発明を実施例によって具体的に説明する。
実施例1 下部にガラスフィルターを取りつけ固体を保持できるよ
うにした内径11mmのパイレンクス製反応管に、ケイ
素(純度98%、約200メンシユ)、金属銅粉末(化
学用、約200メツシユ)、塩化ニッケル(化学用一級
品)及び塩化ナトリウムと塩化アルミニウムの溶融塩(
AICI z/NaCI=1モル比、溶融温度200℃
)の混合物(M成Cu/Si=1(1wt%、N1CI
z/Cu−AICIt/CuJ、5モル比)を2.1m
充填し、この固体混合物をシリカウールではさみ固定し
た。
この反応管内をヘリウムでよく置換した後、四塩化ケイ
素を所定流量の水素によって室温(18”c)でバブリ
ングさせ、水素と四塩化ケイ素との混合ガスとして反応
管に導入した(この時四塩化ケイ素の蒸気圧(171,
4msHg)から計算した原料ガス組成はH1/5iC
14・3.43モル比である。)0反応管を所定温度に
昇温保持してトリクロロシランの生成反応を行った。所
定流量、所定温度での反応結果はガスクロマトグラフィ
ー分析によって行った。
結果を第1表に示した。尚反応生成ガス組成は反応が定
常になった後の値を掲げた。又混合原料ガスを理想気体
とし、昇温による体積膨張を計算し、混合ガスの所定温
度に於ける流量計算を行い、この流量で混合固体体積を
割った値を便宜上接触時間とした。
第1表 反応温度  接触時間   TC5/ (TCS+5T
C)”Csee      mo1% 500    11.0      18.8500 
    4.4      18.8500     
1.7      18.7500     0.9 
     17.2450    11.8     
 18.0450     4.7      16.
9450     1.0       !1.540
0    12.7      14.1400   
  5.1      9.4350    13.7
      7.8TC5・トリクロロシラン、 ST
C・四塩化ケイ素TC5/ (TC3+5TC) =反
応生成ガス中(7)TC5&u成実施例2 実施例1に於て銅粉末を塩素化銅に代え、この金属鋼を
Cu/Si=10wt%とし、更にAICIz/Cu、
NtCI□/ Cu&I成を実施例Iと同一にしたケイ
素混合物を、実施例1と同量充填し、実施例1と同一の
反応装置及び反応方法によってトリクロロシランの生成
反応を行った。結果は第2表に示したように金属銅を塩
素化銅に変換しても良い反応活性を海した。
第2表 塩化銅 反応温度 接触時間 TC3/ (TCS+5
TC)CuCIz   500°C1,7sec   
18.8 +1Io1%CuC1g   500   
0.9   17.5CuC1g   450   1
1.8   17.9CuC1z   450   4
.7   17.1CuC1z   450   1.
0   11.3CLICI!   350   13
.7    8.2CuzC1z  500   1.
7   18.9CuzCIz  500   0.9
   17.1CuzC1z  450   11.8
   17.7CuzClz   450     4
.7     16.6CutC1g   450  
  1.0    11.5Cu*C1t   350
    13.7     7.9比較例1 実施例1と同一の反応管にケイ素と銅粉末のみ(M成は
Cu/SL=10wt%)、ケイ素、銅粉末及び塩化ニ
ッケル(組成はCu/Si=lOwt%、)J+Cl7
Cu・0.5aol比)及びケイ素、銅粉末及び塩化ア
ルミニウムと塩化ナトリウムの等モル溶融塩(溶融温度
200°C)の混合物(組成はCu/Si=lOwt%
、atC+。
/Cu=0.5mol比)を、各々2d実施例1と同様
に充填し、四塩化ケイ素を実施例1と同一の方法で水素
と共に500℃に保持された反応管に導入して、各々ブ
ランクテストを行った。
第2表に示した様に、明らかに金属銅−塩化ニッケルー
塩化アルミニウム溶融塩添加による反応活性の向上が認
められ、これろのどの成分が欠けても活性の低下が認め
られた。
第2表 添加物     接触時間 TC5/(TC5+5TC
)sec           mo1%Cuのみ  
   9.9     18.9Cuのみ     4
.5     16.9Cuのみ     2.2  
   15.5Cuのみ     1.4     1
3.8Cu+lliCIg     4.2    1
&、7Cu+NiC1g     2.0    17
.4Cu+NiCIg     1.2    16.
6Cu+NiC1z     O,815,5Cu+A
ICIz溶融塩  ?、4    16.1(:11+
AICh19融塩  3.5     7.8比較例2 塩化アルミニウムと塩化ナトリウムの溶融塩を塩化アル
ミニウムに代えた以外は、固体混合物組成(Cu/Si
 、 N1CIz/Cu、 AlCl5/Cu) 、固
体充填量等総て実施例1と同一のケイ素混合物を、実施
例1と同一の反応管に充填し、実施例1と同一の反応方
法及び分析方法でトリクロロシランの生成反応を行った
この反応実施時に於て500°C迄の昇温途中から反応
管上部非加熱部分に白色固体が析出付着したのが認めら
れた。定常反応時の結果は第3表に掲げたように、実施
例1の結果に比較して、活性低下が認められ、また比較
例1に於ける溶融塩を除いたCu+NiCIgをケイ素
に添加した結果とほぼ同等であった。このことは塩化ア
ルミニウムが揮発し反応系内から除去されたためと思わ
れる。
第3表   (反応温度500℃) 接触時間    TC5/ (TC3+5TC)sec
         go1% 4.5        18.9 2・1        17.8 1.2        16.4 実施例2 溶融塩をにC1−C1−AlCl5(50150比)と
し、固体混合物のCu/Si 、 NiC1z/Cu、
  AlCl3/Cuの組成は実施例1と同一とし、実
施例1と同一の固体充填量、同一の反応装置及び同一の
反応方法によって、トリクロロシランの生成反応を50
0℃で行った。
第4表に示したようにKCI との溶融塩を用いても良
い反応活性を示した。
第4表 接触時間(sec)   TC5/(TC5+5TC)
 (mo1%)6.0        18.7 2.4        18.2 1.4        17.6 0.9        16.8 実施例3 200dのオートクレーブに、98%ケイ素を30.O
g、Cu粉末を8.19g 、 N1CIz を7.2
9g、NaC1−AlCl3?#融塩(1:l  ll
1ol 比、熔融温度200°C)を10.8g及び四
塩化ケイ素を90g入れ、この後水素30にg/cm”
Gオートクレーブに圧入した後、500rρmの速度で
撹拌し乍ら300°Cに昇温した。その後30分反応を
継続した後、オートクレーブ内の反応ガスをパージし、
生成ガス中のクロロシラン類を一70°Cに冷却したト
ルエン中に溶解捕集した後、このトルエンン容ン夜をガ
スクロマトグラフィー法によって分析した。この後オー
トクレーブ内のガス成分を完全にパージし、再度四塩化
ケイ素90gおよび水素30Kg/cs”Gのみオート
クレーブに仕込み、同様に300℃で30分間反応を行
い生成ガスを分析した。これを更に繰り返し、合計四回
反応を行った。結果を第4表に示した。
第5表(数値はTC3/ (TC5+5TC)生成ガス
s+o1%反応回数  1  2  3  4 ↑C5mo1%  17.4    16.8    
16.9    17.1このように反応を繰り返して
もその反応活性は低下せず、反応が触媒的に進行してい
ることがわかる。
比較例3 実施例3と同一の反応器に、実施例3の固体仕込から塩
化ニッケル及び溶融塩を除いて、又、溶融塩のみを除い
て、その他は全〈実施例3と同一の反応仕込、反応条件
でトリクロロシラン生成反応を行った。
第6表に示したように反応活性は実施例3より共に低く
なった。
第6表 添加物(固体)   反応成績 (ケイ素子)    TC5/(TC5+STC)mo
1%Cuのみ       8.9 Cu+NiC1z       11.3実施例4 実施例3と同一の反応器に、溶融塩以外の固体および四
塩化ケイ素を、実施例3と同一量充填し、更に塩化アル
ミニウムが281 mmo l となるようにNaC1
及びにC1との溶融塩をそれぞれ組成を変え、仕込み水
素を60にg/cm”に正大したのち、220°Cに昇
温し、その温度で2時間撹拌し液相反応を行った後、5
°Cにオートクレーブを冷却して反応液を取り出し、こ
れをガスクロマトグラフィーによって分析した。結果を
第6表に示した。
第6表 溶融塩 AICh(t8融塩中組成) 反応成績モル%
  TC3/(TCS+5TC)NaCI−AICIs
     50     4.2NaC1−AICIs
     67     4.8MCl−AlCl3 
   50     7.8MCl−AlCl□   
 67     4.6比較例4 固体として溶融塩および塩化ニンケルを加えなかった以
外は、総て実施例4と同一の仕込量、仕込圧、反応温度
および反応時間でトリクロロシラン生成反応を行った。
反応終了後反応液を同様に分析したところTC5/(T
C5+5TC)4.6so1%であった。従って液相反
応においてもトリクロロシラン生成反応に銅、塩化ニッ
ケル及び塩化アルミニウムの溶融塩がを効である事がわ
かる。
発明の効果 本発明は、四塩化ケイ、素をトリクロロシランへ経済的
に変換する極めて有効な方法であり、且つ該変換を有効
に遂行させ得る触媒を提供するものである。
従来四塩化ケイ素のトリクロロシランへの変換反応は5
00〜600℃の高温で行うことを余儀なくされていた
が、本発明を遂行することにより、その高い反応活性を
有する触媒を使用するため、かってない300〜400
°C程度の低温領域においても円滑に且つ有効に該変換
反応を遂行することが可能となった。加えて本発明にお
いては、その触媒成分の揮発を防止することにより、該
変換反応を高効率且つ定常的に遂行することが可能とな
った。
更に驚くべきことには、本発明においては該反応を四塩
化ケイ素の臨界温度以下の液体状態としても行うことが
できる。
又当然のことながら、低温領域で該変換反応を可能とし
た結果、反応装置等の腐食も大幅に抑制することが可能
となる。
以上のように本発明を実施することにより、この高い反
応活性の観点から従来方法に比較して反応設備の縮小、
小型化、その低温高活性の観点から従来方法に比較して
大幅なエネルギー(用役)の低減、低温反応遂行による
装置等の腐食の抑制の観点から材料費の低減且つ耐用年
数の長期化、加えて触媒成分等の揮発の抑制による原料
費等の低減化且つプロセス上のトラブルの抑制等、経済
的にも工業的にも掻めて有益に該変換反応を遂行するこ
とが可能となる。
特許出願人  三井東圧化学株式会社

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 四塩化ケイ素と金属ケイ素を、水素又は水素及び塩
    化水素と反応せしめてトリクロロシランを製造する方法
    において、該四塩化ケイ素を液体又は気体状態として、
    該反応系を気体−液体−固体又は気体−固体の不均一相
    反応とすると共に、該不均一反応を、金属銅及び/又は
    銅化合物、ハロゲン化アルミニウムの溶融塩及び塩化ニ
    ッケルの存在下に行う事を特徴とするトリクロロシラン
    の製造方法。 2 ハロゲン化アルミニウムの溶融塩がハロゲン化アル
    ミニウムとアルカリ金属のハロゲン化物から構成される
    請求項1に記載の方法。 3 ハロゲン化アルミニウムが塩化アルミニウムである
    請求項2に記載の方法。 4 アルカリ金属のハロゲン化物がナトリウム又ぴカリ
    ウムの塩化物である請求項2に記載の方法。 5 銅化合物が塩素化銅である請求項1に記載の方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013540689A (ja) * 2010-10-27 2013-11-07 ジーティーエイティー・コーポレーション ハイドロクロリネーションのための加熱装置およびそれに関連する方法
JP2015536298A (ja) * 2013-09-30 2015-12-21 エルジー・ケム・リミテッド 卜リクロロシラン製造方法
EP3173380A4 (en) * 2014-07-22 2018-03-28 Hanwha Chemical Corporation Trichlorosilane preparation method

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