JPH01312054A - 磁気ディスク用アルミニウム合金及びその製造方法 - Google Patents
磁気ディスク用アルミニウム合金及びその製造方法Info
- Publication number
- JPH01312054A JPH01312054A JP14534388A JP14534388A JPH01312054A JP H01312054 A JPH01312054 A JP H01312054A JP 14534388 A JP14534388 A JP 14534388A JP 14534388 A JP14534388 A JP 14534388A JP H01312054 A JPH01312054 A JP H01312054A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- less
- rolling
- impurities
- machinability
- alloy
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
- 229910000838 Al alloy Inorganic materials 0.000 title claims abstract description 21
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 title claims abstract description 17
- 238000010438 heat treatment Methods 0.000 claims abstract description 19
- 238000005098 hot rolling Methods 0.000 claims abstract description 19
- 238000005096 rolling process Methods 0.000 claims abstract description 17
- 238000005097 cold rolling Methods 0.000 claims abstract description 16
- 239000012535 impurity Substances 0.000 claims abstract description 16
- 238000000034 method Methods 0.000 claims abstract description 16
- 238000000137 annealing Methods 0.000 claims abstract description 15
- 229910052804 chromium Inorganic materials 0.000 claims abstract description 6
- 229910052710 silicon Inorganic materials 0.000 claims abstract description 6
- 229910052719 titanium Inorganic materials 0.000 claims abstract description 6
- 229910052802 copper Inorganic materials 0.000 claims abstract description 5
- 229910052708 sodium Inorganic materials 0.000 claims abstract description 5
- 229910052725 zinc Inorganic materials 0.000 claims abstract description 5
- 229910052749 magnesium Inorganic materials 0.000 claims abstract 3
- 239000000956 alloy Substances 0.000 claims description 6
- 229910052782 aluminium Inorganic materials 0.000 claims description 6
- 229910045601 alloy Inorganic materials 0.000 claims description 5
- XAGFODPZIPBFFR-UHFFFAOYSA-N aluminium Chemical group [Al] XAGFODPZIPBFFR-UHFFFAOYSA-N 0.000 claims description 5
- 238000000265 homogenisation Methods 0.000 claims description 5
- 239000000203 mixture Substances 0.000 abstract description 11
- 230000001105 regulatory effect Effects 0.000 abstract description 3
- 229910052742 iron Inorganic materials 0.000 abstract description 2
- 229910052748 manganese Inorganic materials 0.000 abstract 2
- 239000000463 material Substances 0.000 description 17
- 238000005520 cutting process Methods 0.000 description 12
- 239000000126 substance Substances 0.000 description 12
- 230000000052 comparative effect Effects 0.000 description 11
- 238000001953 recrystallisation Methods 0.000 description 11
- 239000000758 substrate Substances 0.000 description 7
- 230000003746 surface roughness Effects 0.000 description 7
- 239000013078 crystal Substances 0.000 description 6
- 238000012360 testing method Methods 0.000 description 5
- 238000011156 evaluation Methods 0.000 description 4
- 239000007779 soft material Substances 0.000 description 4
- MUBZPKHOEPUJKR-UHFFFAOYSA-N Oxalic acid Chemical compound OC(=O)C(O)=O MUBZPKHOEPUJKR-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 3
- 230000015572 biosynthetic process Effects 0.000 description 3
- 238000005336 cracking Methods 0.000 description 3
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 3
- 229910000765 intermetallic Inorganic materials 0.000 description 3
- 238000007711 solidification Methods 0.000 description 3
- 230000008023 solidification Effects 0.000 description 3
- 150000001875 compounds Chemical class 0.000 description 2
- 230000001276 controlling effect Effects 0.000 description 2
- 238000007796 conventional method Methods 0.000 description 2
- 230000007547 defect Effects 0.000 description 2
- 238000009826 distribution Methods 0.000 description 2
- 238000001035 drying Methods 0.000 description 2
- 239000002245 particle Substances 0.000 description 2
- 238000011160 research Methods 0.000 description 2
- 238000011282 treatment Methods 0.000 description 2
- 238000007743 anodising Methods 0.000 description 1
- QVGXLLKOCUKJST-UHFFFAOYSA-N atomic oxygen Chemical compound [O] QVGXLLKOCUKJST-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 239000010953 base metal Substances 0.000 description 1
- 238000005266 casting Methods 0.000 description 1
- 238000004140 cleaning Methods 0.000 description 1
- 230000007797 corrosion Effects 0.000 description 1
- 238000005260 corrosion Methods 0.000 description 1
- 230000007423 decrease Effects 0.000 description 1
- 229910003460 diamond Inorganic materials 0.000 description 1
- 239000010432 diamond Substances 0.000 description 1
- 238000005553 drilling Methods 0.000 description 1
- 238000005530 etching Methods 0.000 description 1
- 238000000227 grinding Methods 0.000 description 1
- 238000005259 measurement Methods 0.000 description 1
- 230000008018 melting Effects 0.000 description 1
- 238000002844 melting Methods 0.000 description 1
- 229910052751 metal Inorganic materials 0.000 description 1
- 239000002184 metal Substances 0.000 description 1
- 235000006408 oxalic acid Nutrition 0.000 description 1
- 229910052760 oxygen Inorganic materials 0.000 description 1
- 239000001301 oxygen Substances 0.000 description 1
- 238000012545 processing Methods 0.000 description 1
- 238000004080 punching Methods 0.000 description 1
- 238000000746 purification Methods 0.000 description 1
- 238000007670 refining Methods 0.000 description 1
- 229920006395 saturated elastomer Polymers 0.000 description 1
- 238000005204 segregation Methods 0.000 description 1
- 238000005482 strain hardening Methods 0.000 description 1
Landscapes
- Manufacturing Of Steel Electrode Plates (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
(産業上の利用分野)
本発明は、磁気ディスク用アルミニウム合金に係り、特
に耐熱性の優れた磁気ディスク用アルミニウム合金素材
及びその製造方法に関する。 (従来の技術及び解決しようとする課題)近年、磁気デ
ィスクに対する高記録密度化の要求は益々強くなる傾向
にあり、1ビット当りの記録領域は益々微小化されつつ
ある。この目的のために、コンピューターメーカーから
求められているアルミ基盤の表面の凹凸に対する減少の
要求は、厳しいものとなっている。 この要求に対応して、金属間化合物の微細化が考えられ
てきた。これは、例えば、特公昭62−32266号に
開示されている如く、超高純度にして金属間化合物を極
めて微細にする方法である。 この方法は、特公昭56−39699号に開示されてい
る技術を発端とするものである。素材の製造分野におけ
るこのような手段は、金属間化合物が研削及び切削後に
脱落して穴になるか若しくは残存して突起になることに
より磁気ディスクにおける記録エラーとなることを防止
することを目的としている。 一方、従来は、磁気ディスク用アルミ素材としてAA5
086合金が長期にわたり使用されてきた。このアルミ
ニウム合金は、強度、耐熱性、耐蝕性、切削性に優れる
ために使用されてきたものであるが、高密度化を優先す
るあまり、上記高純度化の中で耐熱性・切削性が軽視さ
れていた。 本発明は、上記従来技術の欠点を解消し、高密度磁気デ
ィスク用として、特に切削性に優れ且つ耐熱性に優れる
アルミニウム合金を提供すること、並びにその製造方法
を提供することを目的とするものである。 (課題を解決するための手段) 前記目的を達成するために、本発明者らが鋭意研究した
結果、単なる高純度化だけでは磁気ディスクにおける高
記録密度化の要求には対応しきれ一3= ないことが究明された。 すなわち、これら高純度アルミ材はディスク製造工程中
の熱処理による影響を受は易く、工程中でフラットネス
が変化し易いという問題が生じ易い。また、高純度なる
が故に切削性も劣り、ツールマーク等の問題も発生し易
かった。 これらのうち、まず、切削性に関しては、材料がねばい
程、また晶出物が小さい程切削しにくいことを究明し、
高密度化に対しては若干不利ではあるが、■Mnを添加
して強度を上げることと共に、■晶出物サイズを特定範
囲内にコントロールすることが必要であることを見い出
した。また、高純度なるが故に再結晶粒径が大きく、切
削仕上げ表面にて結晶粒段差が形成され易く、結晶粒径
コントロールも必要であることも究明した。すなわち、
切削性を高めるためには、組成及び製造工程をコントロ
ールして強度を高め、晶出物サイズを特定し、また再結
晶粒径を微細にするという全てのことが必要であること
を究明したのである。 また、耐熱性に関しても、高純度とすることにより問題
が発生し易いことも究明した。すなわち、高純度材はも
ともと結晶粒径が大きいが、冷間加工率が大きいと、た
とえ軟質材であってもその後の熱処理により巨大再結晶
が形成され易い。この巨大再結晶は、仕上げ加工前に形
成されると切削後の表面粗度が極端に悪くなり、また磁
性膜形成後の熱処理で形成された場合、磁性特性が極端
に低下する。更に、熱間圧延条件等が不適当で圧延材の
表裏で組織差がある場合、この熱処理で基盤が歪み易く
、やはり磁性特性が低下する。したがって、表裏での組
織差をなくし、且つ巨大再結晶粒が形成されないように
製造工程をコントロールする必要がある。 以上の知見に基づき、更に詳細に実験研究を重ねて、こ
こに本発明をなしたものである。 すなわち、本発明は、Mg:3〜6%を含み、更にMn
:0.15−0.30%及びCr:0.02〜0゜05
%未満を含み、残部がAl及び不純物からなり、該不純
物のうちFe:0.005%以下、Si:0.005%
以下、Cu:0.005%以下、Zn:O。 01%以下、Ti:0.005%以下、Na:O,0O
O6%以下、その他の不純物が合計で0.005%以下
であることを特徴とする耐熱性及び切削性価れた磁気デ
ィスク用アルミニウム合金を要旨とするものである。 また、その製造法に係る本発明は、上記化学成分を有す
るアルミニウム合金につき、450〜b延終了温度を2
80℃以上とする熱間圧延を行い、更に25%以上60
%以下の圧延率で冷間圧延を行い、所定板厚とし、或い
は更に必要に応じて、更に中間焼鈍を施し、次いで25
%以上の圧延率で冷間圧延を行うことを特徴とする耐熱
性及び切削性に優れた磁気ディスク用アルミニウム合金
の製造方法を要旨とするものである。 以下に本発明を更に詳細に説明する。 まず、本発明における化学成分の限定理由を説明する。 Mg: Mgは強度付与に不可欠の元素であり、このためには3
%以上の添加が必須である。しかし、6%を超えて含有
されるとMgO等の酸化物が形成され易く、線状欠陥が
発生し易い。したがって、Mg量は3〜6%の範囲とす
る。 Mn: Mnは切削性の向上及び耐熱性の向上に必須の元素であ
り、この目的のためには0.15%以上の添加が必要で
ある。しかし、0.30%を超えて含まれると晶出物が
粗大化し易くなる。したがって、Mn量は0.15〜0
.30%の範囲とする。 Cr: Crは再結晶粒の微細化のために必要な元素であり、少
なくとも0.02%の添加が必要である。 しかし、0.05%以上含有されると晶出物が粗大化し
易くなる。したがって、Cr量は0.02%以上、0.
05%未満の範囲とする。 以上の各元素を必須成分とするが、本発明においては、
以下の如く不純物を規制する必要がある。 すなわち、Fe、Si、Cu、Ti及びその他の不純物
は、晶出物粗大化の原因となり易く、それぞれ0.00
5%以下とする。 また、Znについては、やはり晶出物粗大化の原因とな
るが、その影響が小さく、0.01%以下であれば許容
される。 Naは、熱間圧延時に粒界割れの原因となり易く、した
がって、0.0006%以下とする。従来のAA508
6合金程度の純度では、0.0008%程度のNaが含
有されても熱間割れの原因とはならなかったが、本発明
の程度の純度では熱間圧延中の結晶粒粗大化現象が生じ
易く、したがって、Na量が大きく影響し、特に熱間圧
延開始直後の割れが顕著となるので、上記のようにNa
量を規制する。 次に、本発明の製造工程について説明する。 前述の如く本発明による方法においては、特に均質化処
理、熱間圧延、冷間圧延、更には場合により中間焼鈍後
の冷間圧延の各条件が規制されるものである。 まず、上記化学成分を有するアルミニウム合金は、常法
により溶解するが、この溶湯を厚み20O〜600ミリ
程度の鋳塊に鋳込むと、通常は2〜4μmの晶出物サイ
ズとなる。磁気ディスクの記録の高密度化のためには、
化合物サイズは小さいことが望ましいが、耐熱性及び切
削性の点よりMnを添加すると化合物サイズは若干粗大
化する。 また、不純物に起因する晶出物以外に、溶解時に形成さ
れる酸化物や、地金及び中間合金中に存在する酸化物に
起因する介在物は、常法に従いフィルターを用いて除去
するのが良い。 このような鋳塊を固剤後、均質化加熱、熱間圧延をする
。均質化加熱温度は、450℃未満では鋳造時のミクロ
偏析が除去しきれず、また550℃超ではバーニング等
の現象が発生するため、450〜550℃の範囲とする
。また保持時間は、1時間未満ではミクロ偏析除去の効
果が充分でなく、また30時間超ではもはや効果が飽和
してしまい、経済的でなくなるので、1〜30時間の範
囲とする。 熱間圧延においては、圧延終了温度が280℃未満では
再結晶が不充分若しくは不完全であり、冷間圧延後の製
品としての使用時、すなわち、完全軟質材であるサブス
トレート上に磁性膜形成後に乾燥若しくは性能付与のた
めに更に熱処理を施すが、この熱処理において変形が生
じ易いため、圧延終了温度を280℃以上とする。これ
は前記したように、熱間圧延終了時の再結晶が不均一で
あると冷間圧延終了後の軟質材においても組織不均一は
残存し、高温度での熱処理時に板の表裏での組織差に起
因して微小変形を起こすためである。 なお、圧延終了温度は380℃以下とすることが望まし
い、これは、380℃超では熱間圧延終了時に再結晶粒
が粗大化し易く、冷延後に軟質材とした際に微細な再結
晶粒が得にくいことがあるためである。 熱間圧延終了後の板は、更に冷間圧延を行い、その後、
軟質材として使用するが、再結晶粒微細化のため、圧延
率は高い方が望ましい。この目的のためには25%以上
の圧延率が必要である。しかし、あまり圧延率が高いと
高温での熱処理時に再結晶粒が粗大化し易くなるので、
60%以下とすることが望ましい。 また、熱間圧延終了板厚が最終板厚に比して厚く圧延率
が60%を超える場合には、冷間圧延の工程途中で中間
焼鈍を施し、更に冷間圧延を行う。 この中間焼鈍後の圧延率も25%以上とすることが必要
である。 冷間圧延終了後の板は、常法により、ブランク形状に打
抜き、更に歪み矯正のために半硬質焼鈍若しくは軟質焼
鈍を行う。これらのブランクは、粗切削を行った後、再
度の歪み取り焼鈍(軟質化焼鈍)を行い、仕上げ切削・
研削を行い、サブストレート(基盤)とする。 サブストレートは、表面清浄後に磁性膜を形成するか、
或いは陽極酸化処理後に磁性膜を形成する。磁性膜形成
工程では、その形成時に熱が発生するか、形成後の乾燥
若しくは性能付与のための焼鈍により加熱される。この
温度は高い場合には380℃にも達するが、本発明によ
り得られた素材の場合には耐熱性に問題はない。 (実施例) 以下に本発明の実施例を示す。 失凰桝よ 第1表に示す比較例1〜4及び本発明例1の組成のアル
ミニウム合金の鋳塊につき、固剤後、540℃で10時
間の均質化加熱を行い、そのまま熱間圧延を開始し33
0℃で終了した。熱間圧延終了板厚は4mmであった。 その後、2mm厚まで冷間圧延し、ブランク形状に打抜
き、340℃で4時間の歪み取り焼鈍を施した。この焼
鈍の段階での平均再結晶粒径を調べた。その結果を第2
表に示す。第2表より明らかな如く、本発明例1は結晶
粒が小さく優れていることがわかる。この点では比較例
3.4も同様である。 これらブランクを約0.1mmの削り代での粗切削、再
度の歪み取り焼鈍を行い、仕上げ切削を行って切削性を
調べた。その結果を第2表に示す。 なお、この切削には単結晶ダイヤモンドのバイトを用い
、切削性は、従来材であるAA5086合金を基準にし
、◎(AA5086合金なみ)、O(切削性は若干劣る
が大幅なバイト寿命の低減なし)、Δ(切削性が劣り大
幅なバイト寿命の低減あり)にて評価した。 第2表より、切削性に関しては、本発明例1及び比較例
3が優れていることがわかる。なお、比較例4は、Na
含有量が高い例であり、熱間圧延中に表面に割れが発生
し、その結果、ブランクの状態で表面に小割れが残存し
、切削を行っても表面不良が残存した。 更に、仕上げ切削表面で晶出物の分布につき測定した結
果を第2表に併記する。なお、晶出物の分布の測定は、
走査型電子顕微鏡にて1000倍で画像入力し、画像処
理装置にて計数し、0.5μm毎に分級した。第2表に
示した結果より、本発明例1は晶出物サイズが適度にコ
ントロールされているが、比較例3では、晶出物の最大
径が5゜0μmもあり、したがって、高密度用素材とし
て適していないことがわかる。 次に、仕上げ切削を行った基盤について、磁気ディスク
の製造工程で加わる可能性のある熱処理に対する耐熱性
を調べるため、更に370℃、385℃、400℃、4
15℃、430℃、445°C及び460℃と15℃お
きに各8時間保持し、巨大再結晶の形成される温度(巨
大再結晶温度)を調べた。その結果を第2表に併記する
。なお、この熱処理で昇温速度は約40℃/hrとし、
降温条件は特に管理しなかった。巨大再結晶の有無はマ
ク・ロエッチングにて判定した。 第2表より、本発明例1及び比較例3が巨大再結晶温度
が高いことがわかる。 また、上記と同しく基盤の耐熱性を調べるため、仕上げ
切削後の基盤につき、5%蓚酸中で3A/dm2の電流
密度で10μmの陽極酸化を行い、更に研磨を行い、そ
の後380℃で4hrの熱処理を施し、熱処理前後での
面歪みの変化量を調べた。この面歪みの変化量を基盤変
形度と呼ぶが、この測定は測定器(商品名:ニブツク)
にて行った。なお、6μm以下は読み取り精度が低いた
め、単にレンジで示した。上記工程は耐熱性し3関する
磁気ディスク製造工程類似試験である。 この基盤変形度に関しても、第2表に示すとおり、変形
度は巨大再結晶温度が高いことと対応して小さくなって
おり、本発明例1及び比較例3が優れていることがわか
る。 これらの結果より総合評価をすると、本発明例1が優れ
ていることが明らかである。 また、上記各側についての機械的性質を第3表に示すが
、本発明例1は強度が高いことが明らかである。
に耐熱性の優れた磁気ディスク用アルミニウム合金素材
及びその製造方法に関する。 (従来の技術及び解決しようとする課題)近年、磁気デ
ィスクに対する高記録密度化の要求は益々強くなる傾向
にあり、1ビット当りの記録領域は益々微小化されつつ
ある。この目的のために、コンピューターメーカーから
求められているアルミ基盤の表面の凹凸に対する減少の
要求は、厳しいものとなっている。 この要求に対応して、金属間化合物の微細化が考えられ
てきた。これは、例えば、特公昭62−32266号に
開示されている如く、超高純度にして金属間化合物を極
めて微細にする方法である。 この方法は、特公昭56−39699号に開示されてい
る技術を発端とするものである。素材の製造分野におけ
るこのような手段は、金属間化合物が研削及び切削後に
脱落して穴になるか若しくは残存して突起になることに
より磁気ディスクにおける記録エラーとなることを防止
することを目的としている。 一方、従来は、磁気ディスク用アルミ素材としてAA5
086合金が長期にわたり使用されてきた。このアルミ
ニウム合金は、強度、耐熱性、耐蝕性、切削性に優れる
ために使用されてきたものであるが、高密度化を優先す
るあまり、上記高純度化の中で耐熱性・切削性が軽視さ
れていた。 本発明は、上記従来技術の欠点を解消し、高密度磁気デ
ィスク用として、特に切削性に優れ且つ耐熱性に優れる
アルミニウム合金を提供すること、並びにその製造方法
を提供することを目的とするものである。 (課題を解決するための手段) 前記目的を達成するために、本発明者らが鋭意研究した
結果、単なる高純度化だけでは磁気ディスクにおける高
記録密度化の要求には対応しきれ一3= ないことが究明された。 すなわち、これら高純度アルミ材はディスク製造工程中
の熱処理による影響を受は易く、工程中でフラットネス
が変化し易いという問題が生じ易い。また、高純度なる
が故に切削性も劣り、ツールマーク等の問題も発生し易
かった。 これらのうち、まず、切削性に関しては、材料がねばい
程、また晶出物が小さい程切削しにくいことを究明し、
高密度化に対しては若干不利ではあるが、■Mnを添加
して強度を上げることと共に、■晶出物サイズを特定範
囲内にコントロールすることが必要であることを見い出
した。また、高純度なるが故に再結晶粒径が大きく、切
削仕上げ表面にて結晶粒段差が形成され易く、結晶粒径
コントロールも必要であることも究明した。すなわち、
切削性を高めるためには、組成及び製造工程をコントロ
ールして強度を高め、晶出物サイズを特定し、また再結
晶粒径を微細にするという全てのことが必要であること
を究明したのである。 また、耐熱性に関しても、高純度とすることにより問題
が発生し易いことも究明した。すなわち、高純度材はも
ともと結晶粒径が大きいが、冷間加工率が大きいと、た
とえ軟質材であってもその後の熱処理により巨大再結晶
が形成され易い。この巨大再結晶は、仕上げ加工前に形
成されると切削後の表面粗度が極端に悪くなり、また磁
性膜形成後の熱処理で形成された場合、磁性特性が極端
に低下する。更に、熱間圧延条件等が不適当で圧延材の
表裏で組織差がある場合、この熱処理で基盤が歪み易く
、やはり磁性特性が低下する。したがって、表裏での組
織差をなくし、且つ巨大再結晶粒が形成されないように
製造工程をコントロールする必要がある。 以上の知見に基づき、更に詳細に実験研究を重ねて、こ
こに本発明をなしたものである。 すなわち、本発明は、Mg:3〜6%を含み、更にMn
:0.15−0.30%及びCr:0.02〜0゜05
%未満を含み、残部がAl及び不純物からなり、該不純
物のうちFe:0.005%以下、Si:0.005%
以下、Cu:0.005%以下、Zn:O。 01%以下、Ti:0.005%以下、Na:O,0O
O6%以下、その他の不純物が合計で0.005%以下
であることを特徴とする耐熱性及び切削性価れた磁気デ
ィスク用アルミニウム合金を要旨とするものである。 また、その製造法に係る本発明は、上記化学成分を有す
るアルミニウム合金につき、450〜b延終了温度を2
80℃以上とする熱間圧延を行い、更に25%以上60
%以下の圧延率で冷間圧延を行い、所定板厚とし、或い
は更に必要に応じて、更に中間焼鈍を施し、次いで25
%以上の圧延率で冷間圧延を行うことを特徴とする耐熱
性及び切削性に優れた磁気ディスク用アルミニウム合金
の製造方法を要旨とするものである。 以下に本発明を更に詳細に説明する。 まず、本発明における化学成分の限定理由を説明する。 Mg: Mgは強度付与に不可欠の元素であり、このためには3
%以上の添加が必須である。しかし、6%を超えて含有
されるとMgO等の酸化物が形成され易く、線状欠陥が
発生し易い。したがって、Mg量は3〜6%の範囲とす
る。 Mn: Mnは切削性の向上及び耐熱性の向上に必須の元素であ
り、この目的のためには0.15%以上の添加が必要で
ある。しかし、0.30%を超えて含まれると晶出物が
粗大化し易くなる。したがって、Mn量は0.15〜0
.30%の範囲とする。 Cr: Crは再結晶粒の微細化のために必要な元素であり、少
なくとも0.02%の添加が必要である。 しかし、0.05%以上含有されると晶出物が粗大化し
易くなる。したがって、Cr量は0.02%以上、0.
05%未満の範囲とする。 以上の各元素を必須成分とするが、本発明においては、
以下の如く不純物を規制する必要がある。 すなわち、Fe、Si、Cu、Ti及びその他の不純物
は、晶出物粗大化の原因となり易く、それぞれ0.00
5%以下とする。 また、Znについては、やはり晶出物粗大化の原因とな
るが、その影響が小さく、0.01%以下であれば許容
される。 Naは、熱間圧延時に粒界割れの原因となり易く、した
がって、0.0006%以下とする。従来のAA508
6合金程度の純度では、0.0008%程度のNaが含
有されても熱間割れの原因とはならなかったが、本発明
の程度の純度では熱間圧延中の結晶粒粗大化現象が生じ
易く、したがって、Na量が大きく影響し、特に熱間圧
延開始直後の割れが顕著となるので、上記のようにNa
量を規制する。 次に、本発明の製造工程について説明する。 前述の如く本発明による方法においては、特に均質化処
理、熱間圧延、冷間圧延、更には場合により中間焼鈍後
の冷間圧延の各条件が規制されるものである。 まず、上記化学成分を有するアルミニウム合金は、常法
により溶解するが、この溶湯を厚み20O〜600ミリ
程度の鋳塊に鋳込むと、通常は2〜4μmの晶出物サイ
ズとなる。磁気ディスクの記録の高密度化のためには、
化合物サイズは小さいことが望ましいが、耐熱性及び切
削性の点よりMnを添加すると化合物サイズは若干粗大
化する。 また、不純物に起因する晶出物以外に、溶解時に形成さ
れる酸化物や、地金及び中間合金中に存在する酸化物に
起因する介在物は、常法に従いフィルターを用いて除去
するのが良い。 このような鋳塊を固剤後、均質化加熱、熱間圧延をする
。均質化加熱温度は、450℃未満では鋳造時のミクロ
偏析が除去しきれず、また550℃超ではバーニング等
の現象が発生するため、450〜550℃の範囲とする
。また保持時間は、1時間未満ではミクロ偏析除去の効
果が充分でなく、また30時間超ではもはや効果が飽和
してしまい、経済的でなくなるので、1〜30時間の範
囲とする。 熱間圧延においては、圧延終了温度が280℃未満では
再結晶が不充分若しくは不完全であり、冷間圧延後の製
品としての使用時、すなわち、完全軟質材であるサブス
トレート上に磁性膜形成後に乾燥若しくは性能付与のた
めに更に熱処理を施すが、この熱処理において変形が生
じ易いため、圧延終了温度を280℃以上とする。これ
は前記したように、熱間圧延終了時の再結晶が不均一で
あると冷間圧延終了後の軟質材においても組織不均一は
残存し、高温度での熱処理時に板の表裏での組織差に起
因して微小変形を起こすためである。 なお、圧延終了温度は380℃以下とすることが望まし
い、これは、380℃超では熱間圧延終了時に再結晶粒
が粗大化し易く、冷延後に軟質材とした際に微細な再結
晶粒が得にくいことがあるためである。 熱間圧延終了後の板は、更に冷間圧延を行い、その後、
軟質材として使用するが、再結晶粒微細化のため、圧延
率は高い方が望ましい。この目的のためには25%以上
の圧延率が必要である。しかし、あまり圧延率が高いと
高温での熱処理時に再結晶粒が粗大化し易くなるので、
60%以下とすることが望ましい。 また、熱間圧延終了板厚が最終板厚に比して厚く圧延率
が60%を超える場合には、冷間圧延の工程途中で中間
焼鈍を施し、更に冷間圧延を行う。 この中間焼鈍後の圧延率も25%以上とすることが必要
である。 冷間圧延終了後の板は、常法により、ブランク形状に打
抜き、更に歪み矯正のために半硬質焼鈍若しくは軟質焼
鈍を行う。これらのブランクは、粗切削を行った後、再
度の歪み取り焼鈍(軟質化焼鈍)を行い、仕上げ切削・
研削を行い、サブストレート(基盤)とする。 サブストレートは、表面清浄後に磁性膜を形成するか、
或いは陽極酸化処理後に磁性膜を形成する。磁性膜形成
工程では、その形成時に熱が発生するか、形成後の乾燥
若しくは性能付与のための焼鈍により加熱される。この
温度は高い場合には380℃にも達するが、本発明によ
り得られた素材の場合には耐熱性に問題はない。 (実施例) 以下に本発明の実施例を示す。 失凰桝よ 第1表に示す比較例1〜4及び本発明例1の組成のアル
ミニウム合金の鋳塊につき、固剤後、540℃で10時
間の均質化加熱を行い、そのまま熱間圧延を開始し33
0℃で終了した。熱間圧延終了板厚は4mmであった。 その後、2mm厚まで冷間圧延し、ブランク形状に打抜
き、340℃で4時間の歪み取り焼鈍を施した。この焼
鈍の段階での平均再結晶粒径を調べた。その結果を第2
表に示す。第2表より明らかな如く、本発明例1は結晶
粒が小さく優れていることがわかる。この点では比較例
3.4も同様である。 これらブランクを約0.1mmの削り代での粗切削、再
度の歪み取り焼鈍を行い、仕上げ切削を行って切削性を
調べた。その結果を第2表に示す。 なお、この切削には単結晶ダイヤモンドのバイトを用い
、切削性は、従来材であるAA5086合金を基準にし
、◎(AA5086合金なみ)、O(切削性は若干劣る
が大幅なバイト寿命の低減なし)、Δ(切削性が劣り大
幅なバイト寿命の低減あり)にて評価した。 第2表より、切削性に関しては、本発明例1及び比較例
3が優れていることがわかる。なお、比較例4は、Na
含有量が高い例であり、熱間圧延中に表面に割れが発生
し、その結果、ブランクの状態で表面に小割れが残存し
、切削を行っても表面不良が残存した。 更に、仕上げ切削表面で晶出物の分布につき測定した結
果を第2表に併記する。なお、晶出物の分布の測定は、
走査型電子顕微鏡にて1000倍で画像入力し、画像処
理装置にて計数し、0.5μm毎に分級した。第2表に
示した結果より、本発明例1は晶出物サイズが適度にコ
ントロールされているが、比較例3では、晶出物の最大
径が5゜0μmもあり、したがって、高密度用素材とし
て適していないことがわかる。 次に、仕上げ切削を行った基盤について、磁気ディスク
の製造工程で加わる可能性のある熱処理に対する耐熱性
を調べるため、更に370℃、385℃、400℃、4
15℃、430℃、445°C及び460℃と15℃お
きに各8時間保持し、巨大再結晶の形成される温度(巨
大再結晶温度)を調べた。その結果を第2表に併記する
。なお、この熱処理で昇温速度は約40℃/hrとし、
降温条件は特に管理しなかった。巨大再結晶の有無はマ
ク・ロエッチングにて判定した。 第2表より、本発明例1及び比較例3が巨大再結晶温度
が高いことがわかる。 また、上記と同しく基盤の耐熱性を調べるため、仕上げ
切削後の基盤につき、5%蓚酸中で3A/dm2の電流
密度で10μmの陽極酸化を行い、更に研磨を行い、そ
の後380℃で4hrの熱処理を施し、熱処理前後での
面歪みの変化量を調べた。この面歪みの変化量を基盤変
形度と呼ぶが、この測定は測定器(商品名:ニブツク)
にて行った。なお、6μm以下は読み取り精度が低いた
め、単にレンジで示した。上記工程は耐熱性し3関する
磁気ディスク製造工程類似試験である。 この基盤変形度に関しても、第2表に示すとおり、変形
度は巨大再結晶温度が高いことと対応して小さくなって
おり、本発明例1及び比較例3が優れていることがわか
る。 これらの結果より総合評価をすると、本発明例1が優れ
ていることが明らかである。 また、上記各側についての機械的性質を第3表に示すが
、本発明例1は強度が高いことが明らかである。
【以下余白1
ヌ11」隙
第1表中の比較例1及び本発明例1の組成のアルミニウ
ム合金鋳塊につき、固剤後、550℃で6時間の均質化
加熱を施し、その後熱間圧延を行い310℃で熱間圧延
を終了して6.5mmとし、更に4mm厚に冷間圧延を
行い、ブランク形状に打ち抜き、370℃で2hrの歪
み取り焼鈍を施し、更に仕上げ切削を行った。このとき
の結晶粒組織及び切削後の表面粗度を第4表に示す。 同表より、比較例1の組成ではすでに巨大再結晶が発生
しており、その結果、表面粗度が本発明例1の組成のも
のに比べて非常に大きくなっていることが明らかである
。 このことより、巨大再結晶粒の形成されない本発明例1
は優れた切削性を有することがわかる。 【以下余白】 =20− 去】11工 第1表に示した本発明例2、比較例5〜7の組成のアル
ミニウム合金鋳塊につき、固剤後、均質化加熱を500
℃で10hr施し、圧延終了温度360℃で熱間圧延を
終了して4mm厚とし、更に2mm厚まで冷間圧延を行
い、ブランク形状に打抜き、360℃で2hrの歪み取
、り焼鈍を施した。 これらにつき、性能評価を行った結果を第5表に示す。 同表より、本発明例2は、上記実施例にて説明した如く
、結晶粒径、切削性及び最大晶出物の点で優れることは
明らかである。 【以下余白1 実施例4 第1表にて実施例4と示した組成のアルミニウム合金鋳
塊につき、開削後、510℃で12時間の均質化加熱を
施し、更に第6表に示す工程にて熱間圧延及び冷間圧延
を行い、ブランク形状とし、340℃で2時間の歪み取
り焼鈍を施した。 これらの性能評価の結果を第7表に示す。なお、ここで
表面粗度変化と称するのは、耐熱性評価のための基盤変
形度評価試験と同一の試験条件であり、ここでは熱処理
前後の表面粗度の測定を行ったものである。この工程は
耐熱性に関する磁気ディスク製造工程類似試験である。 同表より、各側とも結晶粒径及び切削性は大差がないこ
とがわかる。 しかし、本発明例3.4は巨大再結晶温度が高く、また
これに対応して表面粗度の変化が少なく、耐熱性の点で
も本発明工程が優れていることが明らかである。すなわ
ち、せっかく精密切削を行った表面が磁性膜形成条件に
類似した条件で粗くなってしまうような素材(比較例8
.9)であっては、−22= 高密度用素材として明らかに不適正であるが、本発明例
3.4とも磁性膜形成工程を経ても表面粗度の変化が少
ない。 【以下余白) (発明の効果) 以上詳述した如く、本発明に係る磁気ディスク用アルミ
素材は、特定成分の含有量と不純物規制により成分調整
し、製造工程をコントロールして得られるので、切削性
及び耐熱性に優れ、高密度磁気ディスク用として好適で
ある。 特許出願人 株式会社神戸製鋼所 代理人弁理士 中 村 尚 、25−
ム合金鋳塊につき、固剤後、550℃で6時間の均質化
加熱を施し、その後熱間圧延を行い310℃で熱間圧延
を終了して6.5mmとし、更に4mm厚に冷間圧延を
行い、ブランク形状に打ち抜き、370℃で2hrの歪
み取り焼鈍を施し、更に仕上げ切削を行った。このとき
の結晶粒組織及び切削後の表面粗度を第4表に示す。 同表より、比較例1の組成ではすでに巨大再結晶が発生
しており、その結果、表面粗度が本発明例1の組成のも
のに比べて非常に大きくなっていることが明らかである
。 このことより、巨大再結晶粒の形成されない本発明例1
は優れた切削性を有することがわかる。 【以下余白】 =20− 去】11工 第1表に示した本発明例2、比較例5〜7の組成のアル
ミニウム合金鋳塊につき、固剤後、均質化加熱を500
℃で10hr施し、圧延終了温度360℃で熱間圧延を
終了して4mm厚とし、更に2mm厚まで冷間圧延を行
い、ブランク形状に打抜き、360℃で2hrの歪み取
、り焼鈍を施した。 これらにつき、性能評価を行った結果を第5表に示す。 同表より、本発明例2は、上記実施例にて説明した如く
、結晶粒径、切削性及び最大晶出物の点で優れることは
明らかである。 【以下余白1 実施例4 第1表にて実施例4と示した組成のアルミニウム合金鋳
塊につき、開削後、510℃で12時間の均質化加熱を
施し、更に第6表に示す工程にて熱間圧延及び冷間圧延
を行い、ブランク形状とし、340℃で2時間の歪み取
り焼鈍を施した。 これらの性能評価の結果を第7表に示す。なお、ここで
表面粗度変化と称するのは、耐熱性評価のための基盤変
形度評価試験と同一の試験条件であり、ここでは熱処理
前後の表面粗度の測定を行ったものである。この工程は
耐熱性に関する磁気ディスク製造工程類似試験である。 同表より、各側とも結晶粒径及び切削性は大差がないこ
とがわかる。 しかし、本発明例3.4は巨大再結晶温度が高く、また
これに対応して表面粗度の変化が少なく、耐熱性の点で
も本発明工程が優れていることが明らかである。すなわ
ち、せっかく精密切削を行った表面が磁性膜形成条件に
類似した条件で粗くなってしまうような素材(比較例8
.9)であっては、−22= 高密度用素材として明らかに不適正であるが、本発明例
3.4とも磁性膜形成工程を経ても表面粗度の変化が少
ない。 【以下余白) (発明の効果) 以上詳述した如く、本発明に係る磁気ディスク用アルミ
素材は、特定成分の含有量と不純物規制により成分調整
し、製造工程をコントロールして得られるので、切削性
及び耐熱性に優れ、高密度磁気ディスク用として好適で
ある。 特許出願人 株式会社神戸製鋼所 代理人弁理士 中 村 尚 、25−
Claims (3)
- (1)重量で(以下、同じ)、Mg:3〜6%を含み、
更にMn:0.15〜0.30%及びCr:0.02〜
0.05%未満を含み、残部がAl及び不純物からなり
、該不純物のうちFe:0.005%以下、Si:0.
005%以下、Cu:0.005%以下、Zn:0.0
1%以下、Ti:0.005%以下、Na:0.000
6%以下、その他の不純物が合計で0.005%以下で
あることを特徴とする耐熱性及び切削性に優れた磁気デ
ィスク用アルミニウム合金。 - (2)Mg:3〜6%を含み、更にMn:0.15〜0
.30%及びCr:0.02〜0.05%未満を含み、
残部がAl及び不純物からなり、該不純物のうちFe:
0.005%以下、Si:0.005%以下、Cu:0
.005%以下、Zn:0.01%以下、Ti:0.0
05%以下、Na:0.0006%以下、その他の不純
物が合計で0.005%以下であるアルミニウム合金に
つき、450〜550℃×1〜30hrの均質化加熱を
施した後、圧延終了温度を280℃以上とする熱間圧延
を行い、更に25%以上60%以下の圧延率で冷間圧延
を行い、所定板厚とすることを特徴とする耐熱性及び切
削性に優れた磁気ディスク用アルミニウム合金の製造方
法。 - (3)Mg:3〜6%Mgを含み、更にMn:0.15
〜0.30%及びCr:0.02〜0.05%未満を含
み、残部がAl及び不純物からなり、該不純物のうちF
e:0.005%以下、Si:0.005%以下、Cu
:0.005%以下、Zn:0.01%以下、Ti:0
.005%以下、Na:0.0006%以下、その他の
不純物が合計で0.005%以下であるアルミニウム合
金につき、450〜550℃×1〜30hrの均質化加
熱を施した後、圧延終了温度を280℃以上とする熱間
圧延を行い、更に25%以上60%以下の圧延率で冷間
圧延を行った後、中間焼鈍を施し、次いで25%以上の
圧延率で冷間圧延を行うことを特徴とする耐熱性及び切
削性に優れた磁気ディスク用アルミニウム合金の製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14534388A JPH01312054A (ja) | 1988-06-13 | 1988-06-13 | 磁気ディスク用アルミニウム合金及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14534388A JPH01312054A (ja) | 1988-06-13 | 1988-06-13 | 磁気ディスク用アルミニウム合金及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01312054A true JPH01312054A (ja) | 1989-12-15 |
Family
ID=15382987
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14534388A Pending JPH01312054A (ja) | 1988-06-13 | 1988-06-13 | 磁気ディスク用アルミニウム合金及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH01312054A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH02115337A (ja) * | 1988-10-24 | 1990-04-27 | Kobe Steel Ltd | 精密切削性が優れた感光体基盤用アルミニウム材料 |
JPH02205651A (ja) * | 1989-02-06 | 1990-08-15 | Furukawa Alum Co Ltd | 磁気ディスク基板用アルミニウム合金 |
CN104046855A (zh) * | 2013-03-15 | 2014-09-17 | 中国钢铁股份有限公司 | 耐弯曲高强度铝镁合金制造方法 |
WO2018187406A1 (en) * | 2017-04-05 | 2018-10-11 | Novelis Inc. | Anodized quality 5xxx aluminum alloys with high strength and high formability and methods of making the same |
TWI646205B (zh) * | 2018-09-10 | 2019-01-01 | 中國鋼鐵股份有限公司 | 鋁鎂合金及其製作方法 |
-
1988
- 1988-06-13 JP JP14534388A patent/JPH01312054A/ja active Pending
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH02115337A (ja) * | 1988-10-24 | 1990-04-27 | Kobe Steel Ltd | 精密切削性が優れた感光体基盤用アルミニウム材料 |
JPH0570698B2 (ja) * | 1988-10-24 | 1993-10-05 | Kobe Steel Ltd | |
JPH02205651A (ja) * | 1989-02-06 | 1990-08-15 | Furukawa Alum Co Ltd | 磁気ディスク基板用アルミニウム合金 |
CN104046855A (zh) * | 2013-03-15 | 2014-09-17 | 中国钢铁股份有限公司 | 耐弯曲高强度铝镁合金制造方法 |
WO2018187406A1 (en) * | 2017-04-05 | 2018-10-11 | Novelis Inc. | Anodized quality 5xxx aluminum alloys with high strength and high formability and methods of making the same |
CN110475882A (zh) * | 2017-04-05 | 2019-11-19 | 诺维尔里斯公司 | 具有高强度和高成形性的阳极氧化质量5xxx铝合金和其制备方法 |
JP2020513063A (ja) * | 2017-04-05 | 2020-04-30 | ノベリス・インコーポレイテッドNovelis Inc. | 高強度および高成形性を備えた陽極酸化品質5xxxアルミニウム合金およびその製造方法 |
JP2022037039A (ja) * | 2017-04-05 | 2022-03-08 | ノベリス・インコーポレイテッド | 高強度および高成形性を備えた陽極酸化品質5xxxアルミニウム合金およびその製造方法 |
US11821061B2 (en) | 2017-04-05 | 2023-11-21 | Novelis Inc. | Anodized quality 5XXX aluminum alloys with high strength and high formability and methods of making the same |
TWI646205B (zh) * | 2018-09-10 | 2019-01-01 | 中國鋼鐵股份有限公司 | 鋁鎂合金及其製作方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5325472B2 (ja) | 磁気ディスク用アルミニウム合金基板およびその製造方法 | |
JP6998305B2 (ja) | 磁気ディスク基板用アルミニウム合金板及びその製造方法、並びに磁気ディスク | |
JP5767384B1 (ja) | 磁気ディスク用アルミニウム合金板、磁気ディスク用アルミニウム合金ブランク及び磁気ディスク用アルミニウム合金サブストレート | |
JP4174524B2 (ja) | アルミニウム合金厚板の製造方法およびアルミニウム合金厚板 | |
JP2020029595A (ja) | 磁気ディスク用アルミニウム合金ブランク及びその製造方法、ならびに、当該磁気ディスク用アルミニウム合金ブランクを用いた磁気ディスク及びその製造方法 | |
JP4174526B2 (ja) | アルミニウム合金厚板の製造方法およびアルミニウム合金厚板 | |
JP3286982B2 (ja) | 金型素材 | |
JPH01312054A (ja) | 磁気ディスク用アルミニウム合金及びその製造方法 | |
JPS6253586B2 (ja) | ||
JP2007308769A (ja) | アルミニウム合金厚板の製造方法およびアルミニウム合金厚板 | |
JP2018159122A (ja) | 磁気ディスク用アルミニウム合金板、磁気ディスク用アルミニウム合金ブランクおよび磁気ディスク用アルミニウム合金サブストレート | |
JPH11315338A (ja) | ジンケート処理性に優れた磁気ディスク用アルミニウム合金 | |
JP3794930B2 (ja) | 磁気ディスク用アルミニウム合金及び磁気ディスク用基板 | |
JPH07195150A (ja) | Hdd用アルミニウム合金の鋳造方法 | |
JPS634050A (ja) | 磁気デイスク用アルミニウム合金基板の製造法 | |
JP2006152404A (ja) | 磁気ディスク用アルミニウム合金板の製造方法、磁気ディスク用アルミニウム合金板、および磁気ディスク用アルミニウム合金基板 | |
JPS6056415B2 (ja) | 磁気デイスク用Al合金板の製造方法 | |
JPH07331397A (ja) | 磁気ディスク基板用アルミニウム合金板の製造方法 | |
JP2945178B2 (ja) | 成形用アルミニウム合金板の製造方法 | |
JPH07197170A (ja) | 薄肉ディスク用アルミニウム合金板とその製造方法 | |
JP7252395B2 (ja) | 磁気ディスク用アルミニウム合金板、磁気ディスク用アルミニウム合金ブランクおよび磁気ディスク用アルミニウム合金サブストレート | |
JPH04341535A (ja) | 高密度コーティング型磁気ディスク用アルミニウム合金基板 | |
JPH02159340A (ja) | 優れたメッキ性を有するディスク用アルミニウム合金板 | |
JP2018059138A (ja) | 磁気ディスク用Al−Mg系合金板、磁気ディスク用Al−Mg系合金ブランク及び磁気ディスク用Al−Mg系合金サブストレート | |
JP2000054045A (ja) | 薄箔用アルミニウム箔地及びその製造方法 |