JPH0130787Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、水晶振動子、プリント基板、セラミ
ツク等の気密端子ベースに関する。

従来の金属ベースに気密端子リード線を封入す
る場合、金属ベースの凹所に封入した粉末焼結ガ
ラスは金属ベースの開放口側では押型にて押圧さ
れて平らな表面になるが、金属ベースにあけたリ
ード線挿通孔におけるガラスは加圧されることが
ないためにリード線に自由にはい上ることとな
る。そのためリード線が衝撃等により横に振れる
とリード線に附着したガラスのはい上り部分より
クラツクが入りガラスに損傷を来すこととなる。
そしてこれを長期にわたり使用するとクラツクが
益々大きくなり素子側の気密性が失われることに
なり、気密性が失われるに至る欠点があつた。

本考案は前記の欠点を無くしたものであつて、
リード線の上端部にリード線の直径よりも遥かに
大きい直径を有する鑞付しろを一体に形成し、リ
ード線と鑞付しろとの境界面を〓形に形成し、こ
の鑞付しろの境界面を金属ベースの上面に近づけ
てリード線を金属ベースのリード線挿通孔に挿通
してリード線を粉末焼結ガラスにて金属ベースに
封着してリード線挿通孔よりはい上ろうとするガ
ラスをリード線と鑞付しろとの間で抑止し鑞付し
ろとリード線との境目附近を部厚なガラスにて封
止してリード線または鑞付しろに衝撃が加わつて
もリード線のまわりのガラスが濫りに破壊するこ
とのない気密端子ベースを提供することを目的と
するものである。

本考案のその他の目的、構成、作用および効果
を実施例の図面について説明する。１は円形、角
形等の小径部Ｄを有する鑞付しろ、３は鑞付しろ
１の下端部と鑞付しろ１と一体に接続した小径部
ｄを有するリード線４との間に形成したガラスの
はい上りを抑止するための〓形段部、５は鑞付し
ろ１およびリード線４よりなる端子、６は断面凹
型金属ベース９の天板９ａにあけたリード線挿通
孔、７は金属ベース９の凹部８に充てんしたリー
ド線４を封入した粉末焼結ガラス、１０は水晶振
動子、電子部材等の素子である。

本考案は前記したように、小径のリード線の上
端部に一体に大径の鑞付しろを形成したことによ
り、鑞付しろを金属ベースの天板に接近してリー
ド線を金属ベースのリード線挿通孔に挿通しリー
ド線を金属ベースに粉末焼結ガラスにて封着する
ときは、金属ベースのリード線挿通孔よりリード
線に沿つてはいつたガラスは鑞付しろとリード線
との接合部の〓形段縁すなわち鑞付しろの下面に
押えられてそれ以上はい上らず肉厚の塊状とな
る。従つて鑞付しろに電子機器等の素子を鑞付け
るとき加わる外力にてリード線が動揺しようとし
ても、〓形段縁に部厚く附着したガラスが破壊さ
れず、強固なガラス封着状態を保持することがで
きると共に素子の保持強度向上を図ることができ
る。また、本考案はリード線に特にコイルスプリ
ングや鑞付部材を鑞付、溶接等により接続しない
ために、リード線とサポータの製作が簡単となり
自動機にて機械的に製作することができて省力化
を図ることができるとともに組立作業能率を著し
く増進することができる等の効果がある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示す。第１図は、縦断
側面図、第２図は一部の縦断拡大側面図、第３図
は端子の拡大正面図である。 １……鑞付しろ、３……〓形段縁、４……リー
ド線、５……端子、６……リード線挿通孔、７…
…粉末焼結ガラス、８……金属ベースの凹部、９
……金属ベース、１０……素子。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上端部に大径部Ｄを有する鑞付しろ１を設け鑞
   付しろ１の下端部にガラスのはい上りを抑止する
   ための形段縁３を形成した小径部ｄを有するリ
   ード線４よりなる端子５と、天板９ａにリード線
   挿通孔６を設け内側にガラス７を封入する凹部８
   を設けた断面凹型金属ベース９よりなり、金属ベ
   ース９の凹部８に粉末焼結ガラス７にてリード線
   ４を封入し端子５の鑞付しろ１の形段縁３を断
   面凹型金属ベース９の天板９ａに接近位置させて
   リード線挿通孔６よりはい上るガラスをリード線
   ４の形段縁３にて抑止し鑞付しろ１に水晶振動
   子、電子部材等の素子１０を接着してなる水晶振
   動子等の機密端子ベースの構造。