JPH013008A - 易解砕性アルミナの製造方法 - Google Patents

易解砕性アルミナの製造方法

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JPH013008A
JPH013008A JP63-42921A JP4292188A JPH013008A JP H013008 A JPH013008 A JP H013008A JP 4292188 A JP4292188 A JP 4292188A JP H013008 A JPH013008 A JP H013008A
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原戸 卓雄
俊樹 古林
芦谷 俊夫
透 小川
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住友化学工業株式会社
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は粒度分布がンヤープな易解砕性アルミナ粉末の
製造法に関するものである。
〈従来技術の説明〉 アルミナ粉末は各種セラミック製品の製造用原料、研磨
剤、更には特殊耐火物製造用原料等として使用されてい
る。
近年IC基板等の電子材料セラミックスの技術的進歩は
著しく、原料アルミナ粉末に求められる品質も厳しくな
っている。
特に焼結体としての組織の均一性や生産性、更には製品
歩留まりの向上が原料アルミナ粉末に大きく寄因してい
るとして種々の物性の改良が要求されている。
例えば、焼結体組織の均一性や低温度の焼結で高密度の
焼結体を得るためにはアルミナの粒子が微粒で粒子活性
が均一、すなわち粒度分布がシャープで粒子が一個一個
揃っ°Cいることが望ましい。またアルミナは通常高い
成形密度の成形体を得ることを目的として焼成後のアル
ミナ粉末を粉砕し、凝集粒子(二次粒子)を凝集粒を形
成する個々の粒子(−次粒子)、或いはその近傍まで解
砕して用いるので、解砕に要する時間が短い、すなわち
易解砕性であることが好ましい。
また研摩剤として使用される場合にも、研摩速度や研摩
面の仕上り(スクラッチ)の点よりやはり粒度分布がシ
ャープなアルミナが要求されている。
しかしながら、従来使用されているセラミックス用アル
ミナはその大部分がバイヤー法によって得られた水酸化
アルミニウムをロータリーキルンや流動層式焼成装置あ
るいはトンネル式焼成炉等で焼成して得られた数μm〜
十数μrnの一次粒子が強固に集合した数μm〜m数百
μmの凝集粒子(二次粒子)であり、解砕に長時間を要
する上に解砕時粒子形状にそって解砕されず異形のα−
アルミナの破砕片を生成する。
そのため粒度分布がブロードとなり、結果として粒子活
性も不均一になる欠点を有する。
さらに得られたアルミナの粒子形状は母塩である水酸化
アルミニウムの晶癖を残した片手状のアスペクト比の高
いアルミナであり要求される物性を満足するアルミナ粉
末とは言い難いものであった。
〈本発明が解決しようとする課題〉 かかる事情下に鑑み、本発明者等は易解砕性で解砕後の
個々の粒子形状が均一で粒度分布がシャープなアルミナ
粉末を得る事を目的とし、鋭意検討した結果、焼成前の
水酸化アルミニウム或いは遷移アルミナに機械的衡撃エ
ネルギーを付与した後、焼成する場合には上記目的がす
べて達成し得る事を見出し本発明を完成するに至った。
く課題を解決するための手段〉 すなわち、本発明は平均二次粒子径が10μm以下のバ
イヤー法により得られた水酸化アルミニウム及び/また
は遷移アルミナに機械的衝撃エネルギーを加えた後、必
要により乾燥次いで焼成することを特徴とする易解砕性
アルミナ粉末の製造方法を提供するにある。
以下、本発明方法を更に詳細に説明する。
本発明で使用する水酸化アルミニウム及び/または遷移
アルミナ(以下水酸化アルミニウム及び/または遷移ア
ルミナを単に原料粉末と称する場合がある。)はバイヤ
ー法により得られた平均二次粒子径が約10μm以下、
より好ましくは約8μm以下のものが用いられる。
本発明方法に於いて、遷移アルミナとは、水酸化アルミ
ニウムを乾燥、焼成することにより得られるχ、に、θ
、ρ、δ、T等の未だα−アルミナに結晶転移する前の
中間アルミナであり工業的にはバイヤー工程から得られ
る水酸化アルミニウムを約400〜1200℃の熱ガス
に通常数分の1〜10秒間接触させたり、或いは水酸化
アルミニウムを減圧下で約250〜約900℃に通常1
分〜4時間加熱保持することにより得ることができる約
0.5〜約15重量%の灼熱減量を有するもの等が挙げ
られる。
これら原料粉末の平均二次粒子径が10μmより大きい
場合には当然焼成後得られるα−アルミナの粒子も大き
くなり、またバイヤー法により得られた原料粉末は通常
平均粒子径が小さい原料粉末に比較し、平均粒子径(二
次粒子径)の大きい原料粉末は該二次粒子を構成する一
次粒子中に、大きい一次粒子径のものを内在している場
合が極めて多く、この−次粒子が近接する一次粒子の結
晶面との整合(接合)点において粒子同士が融合成長し
、一体化して更に大きいα晶を形成し、個々の粒子形状
を不揃いにするとか、粒度分布のブロード化等の原因と
なる。
しかもこの現象はバイヤー法で得た原料粉末中に不可避
的に含有されるソーダにより、粒子同士の融合成長が著
しく促進され、得られる。
−アルミナの粒度分布を更に不均一にするので好ましく
ない。
水酸化アルミニウム或は遷移アルミナに機械的衝撃エネ
ルギーを加える方法としては該原料粉末にできる限り均
一にエネルギーが加えられる方法であれば特にその方法
を限定するものではないが、通常粉砕媒体攪拌型の粉砕
装置、例えばアトライター、ボールミル等の粉砕媒体を
用いる装置が使用される。
粉砕媒体を用いる方法に於いては乾式、湿式のいずれの
方法も採用可能であるが、湿式法によるほうがより均一
に機械的衡撃エネルギーを粉体に加えることができるの
で好ましい。
粉砕媒体としてはボール径が1〜50叩φ、好ましくは
2〜30+n+nφより好ましくは2〜5mmφのアル
ミナボールを使用すればよい。
これら装置を使用しての粉末に加える機械的衝撃エネル
ギーの程度は、被粉砕物の物性、粉砕装置の種類、容量
、粉砕装置内に充填されている粉砕媒体の種類、量、更
には粉砕装置の回′転数等の操業条件等の種々の条件に
より変更し得るので一義的に記述する事はできないが、
機械的衝撃エネルギーを加える前の原料粉末のX線回折
(110)面のピーク強度を100%とし、処理後のピ
ーク強度が95%以下、好ましくは90%以下、すなわ
ち(110)面のピーク強度を少くとも5%以上、好ま
しくは10%以上低下せしめる条件であればよく、これ
ら条件は適用する装置を決定すれば予備実験により容易
に設定し得る。
例えば、平均二次粒子径1.0μm〜1.4μmの原料
水酸化アルミニウム(ギブサイト)を2哩φ〜5化φの
アルミナボール約8kgを充填した約5βの容量を有す
るアトライターを使用して機械的衝撃を付与する場合に
は通常1時間以上、好ましくは3〜24時間処理すれば
よい。
原料粉末に加える機械的衝撃エネルギーが小さい場合に
は、次いで焼成して得られるα−アルミナは易解砕性の
ものとはならず、−個一個の粒子の揃った粒度分布の狭
いアルミナを得る事は出来ない。
他方長時間処理しても処理時間に見合う著しい効果の発
現は見られないので経済性より適宜決定すればよい。
このようにして得られた機械的filエネルギーを加え
た原料粉末は次いでそのまま或いは乾燥後焼成されるが
、乾燥、焼成に際し、機械的衝撃エネルギーを加えた原
料粉末を水溶液中に分散、混合しスラリー状とした後粘
度を100〜1000センチボイズに調整し、次いで該
スラリーを噴霧乾燥し、得られた乾燥粉末を焼成する場
合には、更に一個一個の粒子の揃った粒度分布のンヤー
プな易解砕性アルミナを得ることができる。
この場合、水溶液に対する原料粉末の分散、混合量は次
いで実施する噴霧乾燥条件により一義的ではないが、通
常約200 g/β〜約20約200ア 200g/jl!の範囲で実施すればよい。
分散、混合方法としては水溶液中に原料粉末が均一に分
散し得る方法であればよく、例えば攪拌機による機械攪
拌、或いはボールミルやアトライター等による湿式混合
等の方法が挙げられる。
原料粉末を分散した水溶液は分散剤の添加の有無にもよ
るが通常数10センチポイズ以下なのでそのスラリーの
粘度を約100センチポイズ〜約1000センチボイズ
、好ましくは約200〜約800センチポイズに粘度調
整した後、噴霧乾燥に供する。
スラリー粘度が上記範囲より低い場合には得られた粉末
順粒を用い焼成しても得られたアルミナ粉末が噴霧乾燥
しない方法に比較して、解砕後もより一個一個の粒子の
揃った粒度分布のソヤーブなアルミナ粉末となりにくい
他方高い場合には噴霧時均一な液滴が形成され難く、結
果として所望の粒度分布のシャープなアルミナ粉末が得
難い。
粘度調整方法としては、焼成後得ろれるアルミナを著し
く汚染する可能性のない方法であれば特に制限されるも
のではないが、例えばアンモニア水やアルミナの成形時
に使用するポリビニルアルコール、カルボキシメチルセ
ルロース、メチルセルロース、ポリメチルメタアクリレ
ートのようなアクリロル樹脂等の結合剤、更にはCa、
Mg等の塩化物及び炭酸塩等の使用が挙げられるが、焼
成時焼失しアルミナ中に残存しないアンモニア水及び/
またはポリビニルアルコール等の結合剤の使用が推奨さ
れる。
また、ポリビニルアルコール等の結合剤を使用する場合
には噴霧乾燥後のサイクロン等における乾燥粉体の回収
率を高める効果を有する。
噴霧乾燥に使用される噴霧法としては回転ディスク法、
加圧ノズル法、2流体ノズル法等いずれの方法を採用し
てもよいが、得られる粉末の粒度分布が最もシャープな
回転ディスク法の適用が好ましい。
噴霧乾燥により得る粉体顆粒の粒径は特に制限されない
が、通常平均粒径約20μm〜約200μmの範囲であ
る。
目的とする粉体の粒径は使用する噴霧乾燥粉末によって
異なるが、回転ディク法の場合には噴霧乾燥に供するス
ラリーの濃度、ディスクに供給するスラリー量、ディス
ク回転数、気体の流速さらには乾燥速度を調整すること
により得られる。
本発明方法においては、焼成は塩素含有物質の存在下で
実施することが好ましい。
塩素含有物質としては焼成時塩素または塩化水素を発生
するものであれば、特にその種類は制限されるものでは
ないが、通常、塩酸、塩素ガス、塩化アルミニウム、塩
化マグネ/ラム、塩化カルシウム等の塩素化合物さらに
は塩素含有高分子化合物等が使用される。
塩素含有高分子化合物としては塩化ビニル単独重合体、
塩化ビニルと共重合可能なエチレン系不飽和単量体との
共重合体(グラフト共重合体、ブロック共重合体を含む
。)塩化ビニリデン重合体或いは塩化ビニリデンと共重
合可能なエチレン系不飽和単量体との共重合体等が挙げ
られる。 水酸化アルミニウムまたは遷移アルミナに対
する塩素含有物質の添加存在量は塩素含有物質の保有す
る或いは熱分解等によって発生する塩素あるいは塩化水
素の量によって異なり一義的には決定しがたいが、通常
、水酸化アルミニウムまたは遷移アルミナ中のアルミナ
(乾量基準)に対して塩素換算量で約0.1〜約10重
量%、好ましくは約1〜約5重量%の範囲で実施される
添加量が約0.1重量%未滴の場合には得られた粉末の
アスペクト比の改良効果が少なく、他方の10重量%を
越える場合には添加量に見合うアスペクト比の改良効果
が見られないばかりか装置腐食の問題も生起し、加えて
塩素含有高分子化合物を用いた場合には焼成時に分解に
よる残存炭素が増加し得られるアルミナ粉末の純度低下
を招く等の不都合を生じる。
焼成雰囲気下に塩素含有物質を存在せしめる方法として
は、噴霧乾燥前の原料粉末水溶液中に添加混合する方法
、噴霧乾燥粉末に添加混合する方法或いは焼成時焼成炉
内に塩素含有物質を導入し水酸化アルミニウム或いは遷
移アルミナと接触させる方法等が挙げられるが、何れの
方法を採用、或いは併用してもよい。
焼成時における塩素含有物質の存在は、上述の効果の他
に水酸化アルミニウム或いは遷移アルミナがソーダ分を
含有している場合には当然のことながら該原料粉末から
の脱ソーダ効果をも有する。
しかしながら、塩素含有物質を添加せず、他の脱ソーダ
剤、例えばフッ化す) IJウム等や或いはフッ化ナト
リウム等にシリカ系物質を併用した場合においては、脱
ソーダ効果は得られるものの粒子アスペクト比が小さく
、粒度分布のシャープな低ソーダアルミナを得る効果は
小さくなる。
原料としての水酸化アルミニウム或いは遷移アルミナ中
のソーダ含有量が高い場合には焼成時、シリカ系含有物
質を添加し、アルミナ中に含まれるソーダ分の減少を促
進させる方法を採用してもよい。
このようなンリカ系含有物質としては、ケイ石、石英、
ケイ砂、/ヤモット、ムライト、シリマナイト、マグネ
シウムシリケート、アルミナ/リケード等が用いられる
これらシリカ系物質の使用方法は適用する焼成装置によ
っても異なる。
焼成装置としてトンネル式焼成炉を用いる場合には、こ
れら材質から成る焼成用匣鉢として、あるいは匣鉢中に
これら材質から成る5〜10mmφ程度のボールとして
添加して使用することが出来る。
ロータリーキルンを用いる場合にはさらに小さいシリカ
系物質よりなるボールやケイ砂を添加するのが好適であ
る。
この時水酸化アルミニウム粒いは遷移アルミナの焼成の
間に発生するソーダ分がシリカ系物質に吸収され、アル
ミナの低ソーダ化が促進される。
シリカ系物質の存在必要璽はアルミナ(乾量基$)に対
して1重量%(S+Oz換算)以上、好ましくは5〜1
0重量%程度である。
本発明方法の実施に際し焼成条件は使用する焼成装置に
よっても異なり、一義的では無いが、通常約1000℃
以上、好ましくは約1100〜約1500℃の温度範囲
で焼成される。
焼成に要する時間は焼成装置によって異なるが、流動層
や瞬間仮焼式焼成装置の場合には該温度での滞留時間は
数分〜数十分以内であり、トンネル式焼成炉の場合では
数時間程度である。
滞留時間と保持温度の間係は希望する製品アルミナのα
−アルミナ粒子径の大きさによって適宜選定される。
当然のことながら滞留時間が長く、保持温度が高いほど
得られるα−アルミナの粒子径は大きくなる。
使用される焼成装置の形式については上記焼成温度、滞
留時間が得られるものであればその種類、形式は特に制
限されるものでは無いが、ロータリーキルン、ローラー
ハースキルン、トンネル式焼成炉、気流式焼成装置、流
動層式焼成装置、瞬間仮焼式焼成装置、電気炉焼成装置
等公知の装置が用いられる。
このようにして焼成されたアルミナは冷却されそのまま
、或いは篩によってシリカ系物質を分離することにより
、易解砕性て解砕後の一次粒子径が約5μm以下、好ま
しくは約3μm以下で粒度分布がンヤープで、かつ塩素
含有物質の存在下焼成したものは、粒子アスペクト比の
小さなアルミナが得られる。
本発明方法を採用することにより何故得られるアルミナ
の粒度分布が均一で易解砕性のアルミナとなるのかその
理由は詳らかではないが、溶液中より沈積した粒子を傾
潟或は濾過等により固液分離し、これを乾燥するという
従来法ではこの過程で水酸化アルミニウム粒子の再凝集
が生起し、隣接する一次粒の結晶面が接合し、これが焼
成時α晶として成長し、粒子の粗大化ならびに粒度分布
の不均一化を招来するが、本発明に於いては ■ 原料粉末の平均二次粒子径を限定したため、異常に
大粒径の一次粒子径を有する原料粉末を使用することが
なく、原料に寄因する粒度分布のバラツキが少なくなる
こと。
■ 原料粉末に機械的衝撃を加えることにより焼成時α
化生成の核となる活性エネルギー集中点が粒子表面に人
為的に導入されα−アルミナへの核発生数が著しく増大
し、隣接する粒子接点よりのα晶の成長が減少する。
■ 原料粉末に機械的衝撃を加えることにより生じた粒
子表面の凹凸が、凝集粒を構成する一次粒子の殆んどを
隣接する粒子同士と融合成長することなくα化せしめる
等の種々の要因が相俟って微粒子で易解砕性で個々の粒
子が均一で、かつ粒度分布がシャープなα晶アルミナが
得られるものと推測される。
また、原料粉末をスラリー状とし、粒子を分散せしめた
状態で、これを瞬時に噴霧乾燥する方法を合わせ採用す
る場合には、乾燥粉末の−次粒子の凝集程度が低く、焼
成後も、粒子接合によるα晶の成長が少なくなるため、
上述の効果が更に促進されるものと思われる。
加えて、本発明方法に於いて焼成を塩素含有物質の存在
下で実施する場合には、焼成時原料アルミナのC軸方向
の粒成長を促進し、結果として粒子アスペクト比が小さ
く個々の粒子が均一で粒度分布のシャープなα晶アルミ
ナが得られる利点も有する。
〈本発明の効果〉 以上詳述した本発明方法によってα−アルミナを製造す
ると、得られたアルミナは簡単な粉砕(解砕)で通常平
均二次粒子径3μm以下、好ましくは2μm以下の微粒
でかつ粒度分布がシャープな易解砕性アルミナとなり、
これを用いて成形体を形成し、焼結せしめる場合には、
組織が均一で高密度、高強度の焼結体を得ることが出来
るため、電子材料セラミックス等各種セラミックス用は
勿論のこと工業的価値は頗る大なるものである。
〈実施例〉 以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本
実施例は本発明方法の一実施態様を示すものであり、こ
れによって本発明が制約されるものでは無い。
尚、本実施例及び比較例に於いて得ちれたアルミナ粉末
の存するNa20a度、5%、50%、95%の累積重
量%における粒度及びこのアルミナ粉末3gを20φの
金型で圧縮成形し、更に静水圧プレス成t(lton)
L、これを1600℃×2時間焼結し得られた焼結体の
焼結密度を測定した。
その結果を第1表に示す。
また、平均粒子径が1μm前後の微粒アルミナに於いて
粒子アスペクト比は走査電子顕微鏡写真では感覚的にし
か判読しがたいので、本実施例では同一粉砕条件におけ
る粉砕時間に対するBET比表面積の関係よりこれを定
量化した。
〔この考え方は、α−アルミナ晶を粉砕したとき薄い板
状(アスペクト比が大)のα−アルミナ晶は割れやすい
ので粉砕時間に対するBET比表面積の増加が急である
こと、逆にアスペクト比が小さいα−アルミナ晶は割れ
がたく、粉砕時間に対するBET比表面積の増加が緩や
かであるとの実験結果に基づくものである。〕実施例及
び比較例に於ける粒度の測定はセディグラフ法を、また
スラリー粘度の測定は東京計器@B型粘度計(魚20−
ター、30回転、室温)を用いた。
実施例1 バイヤー法によって得られたソーダ含有機(NaiO換
算)0.2重量%の第1図に示す粒度分布ならびに第2
図の走査電子顕微鏡写真で示される粒径を有する水酸化
アルミニウム1.8kgと水1,9Ilを4.91アト
ライター(三井三池化工機製)に粉砕媒体として2mm
φのアルミナボール8.5 kgと同時に投入し、24
時間稼働した。
アトライター停止後の水酸化アルミニウムを脱水処理し
、X線回折(110)面のピーク強度を測定したところ
粉砕前に比較して79%であった。
次いでアトライター処理後の水酸化アルミニウム180
0gを10%溶液の塩酸360ccを添加した2450
ccの水中に分散混合し、更にポリビニルアルコール(
PVA201■クラレ製)の10%水溶液180gを添
加した後25%アンモニア水溶液を30−添加してスラ
リー粘度を200センチポイズに調整した。
このようにして得たスラリーを回転ディスク型噴霧乾燥
機(MM型、デンマーク、二ロ社製)に供給し瞬間乾燥
し平均粒径30μmの頚粒粉体を得た。(スラリー供給
速度2β/Hr、スラリー濃度677g/Lディスク回
転数10000r、p、m 、乾燥温度110℃)次い
でこの粉体をムライト製の鞘に充填し箱型電気炉にて1
300℃×2時間焼成し、更にボールミルで2時間粉砕
しアルミナ粉末を得た。
得られたアルミナ粉末の粒度分布を第3図、走査電子顕
微鏡写真を第4図として示す。
比較例1 実施例1で用いたと同じ水酸化アルミニウムをアトライ
ター処理は行わないこと以外は実施例1と同様の処理を
行った。
得られたアルミナをボールミルで2時間解砕した。
アルミナ粉末の粒度分布を第5図、走査電子顕微鏡写真
を第6図として示す。
実施例2.3及び比較例2 実施例1において第1表に示す量のポリビニールアルコ
ール及び25%アンモニア水溶液ヲ添加しスラリー粘度
を変えた他は実施例1と同様の方法で噴霧乾燥し、焼成
した。
得られた粉末の物性を第1表に示す。
実施例4 実施例1で用いた水酸化アルミニウムを予め500℃で
4時間焼成し、得られた仮焼アルミナ粉末(X線回折に
よる結晶構造はギブサイトを主成分としベーマイト、r
−アルミナ、χアルミナが検出され、灼熱原料は10重
量%であった。)を実施例1と同様にアトライター処理
しく (110)面のピーク強度測定結果は粉砕前に比
較して92%であった。)更にスラIJ −化、粘度調
整した。
このようにして得られたスラリーを実施例1と同様に処
理を行い低ソーダアルミナを得た。
得られたアルミナの物性を第1表に示す。
実施例5 実施例1において、アトライターの処理時間を6時間と
した。アトライター停止後の水酸化アルミニウムを脱水
処理し、X線回折(110)面のピーク強度を測定した
ところ粉砕前に比較して90%であった。
次いでこの水酸化アルミニウムを実施例1と同じ条件で
処理しアルミナ粉末を得た。
得られたアルミナの物性を第1表に示す。
実施例6 実施例1において焼成温度を1250℃に変えた以外は
実施例1と同様の処理を行った。
得られたアルミナ粉末の物性を第1表に示す。
比較例3 原料水酸化アルミニウムとしてバイヤー法によって得ら
れたソーダ含有!(NazO換算)0.2重量%の第7
図に示す粒度分布ならびに第8図の走査電子顕微鏡写真
で示される平均二次粒子径15μmの原料粉末を用いた
他は実施例1と同一方法でアルミナ粉末を得たくアトラ
イター処理後の水酸化アルミニウムのX線回折(110
)面のピーク強度は粉砕前に比較して48%であった。
) 得られたアルミナ粉末の粒度分布を第9図走査電子顕微
鏡写真を第10図として示す。
比較例4 実施例1において用いたと同じ水酸化アルミニウムをア
トライター処理、塩酸の添加、粘度調整及び噴霧乾燥を
せずに濾過、乾燥後、直接ムライト製の鞘中に充填し実
施例1と同様に焼成した。
得られた粉末の物性を第1表に示す。
実施例7 実施例1に於いてアトライター処理は行うが粘度調整、
噴霧乾燥をせず、スラリーを濾過し110℃、2時間エ
アバス中で乾燥後、ムライト製の鞘中に充填し実施例1
と同様に焼成した。
得られた物性を第1表に示す。
比較例5 実施例1に於いてアトライター処理を行わない他は実施
例1と同様に焼成した。
得られた粉末の物性を第1表に示す。
実施例8 実施例4に於いて粘度調整、噴霧乾燥をせず、スラリー
を濾過し、110℃、2時間エアバス中で乾燥後、ムラ
イト製の鞘中に充填し実施例1と同様に焼成したつ 得られた物性を第1表に示す。
実施例9 実施例1に用いた水酸化アルミニウムを予め500℃で
4時間焼成し、得られた堺焼アルミナ粉末(X線回折に
よる結晶構造はギブサイトを主成分とし、ベーマイト、
T−アルミナ、χ−アルミナが検出され、灼熱減量は1
0重量%であった。)を実施例1と同様にアトライター
処理C(110)面のピーク強度測定結果は粉砕に比較
して92%であった。〕した後、濾過し、これをエアー
バス中110℃、2時間乾燥した。
次いでこのようにして得た乾燥サルミナ粉末に粉末状塩
化ビニル樹脂(体皮化学製、スミリット樹脂)をアルミ
ナ100重量部に対し2.0重量部と平均粒径2mの石
英を5.0重量部添加した後、均一に成るよう撹拌し、
箱型電気炉にて1300℃×2時間焼成し、更にボール
ミルで2時間粉砕しアルミナ粉末を得た。得られたアル
ミナ粉末の物性を第1表に示す。
比較例6 実施例9においてアトライター処理を行わない他は同様
にしてアルミナ粉末を得た。得られたアルミナ粉末の物
性を第1表に示す。
表中tlc1は10%塩酸水溶液、PVAは10%ポリ
ビニルアルコール水溶i、NH3は25%アンモニア水
溶液、0.、 D5゜、D3.は5%、50%、95%
の累積重量における粒度(μm)、F、Dは焼結密度軸
/cm’) 、Na2011はアルミナ中のソーダ含有
量(重量%)を示す。
本粘度を1200cmpに調整したものは噴霧乾燥に於
ける収率が著しく低下した。
実施例10 粒子アスペクトの比較を目的とし以下のアルミナ粉末の
ボールミル粉砕時における粉砕時間とBET比表面積を
測定した。
この結果を第11図に示す。
試料1:実施例1で得られたアルミナ粉末。
試料2:実施例1において水酸化アルミニラ分散せしめ
る水中に塩酸を添加しない 他は実施例1と同様の処理によって得 られた粉末(Dsol、0μm、 Ds 0.4μm、
 Dss2. l Alm、 F−D3.60 g/a
m3、NaaO量0.13%)。
゛ 試料3:実施例1において水酸化アルミニウムを分
散せしめる水中に塩酸水溶液に 代え1%NaF水溶液320ccを添加した他は実施例
1と同様の処理によっ て得られた粉末(Dsol、3μm、 DsO,5t、
tmSD952.2 μm、 F −D3.70g/C
m’ 、Na2010.02%)。
【図面の簡単な説明】
第1図、第3図、第5図、第7図及び第9図は水酸化ア
ルミニウム及びアルミナの粒度分布、第2図、第4図、
第6図、第8図および第10図は水酸化アルミニウム及
びアルミナの粒子構造を示す走査電子顕微鏡写真、第1
1図はアスペクト比の相違によるボールミル粉砕時にお
ける粉砕時間とBET比表面積の関係を示したものであ
る。 粒子径 (μm) 第1図 第2図 オ之子イ子   j’ G  :丁1)第  3  図 2μm ←← ス50’O0 第4図 第5図 2μm ←−→  X5000 第6図 杓子径 (μm) 第  7  口4 第8図 粒子径  (μm) 第9図 第10図

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)平均二次粒子径が10μm以下であるバイヤー法
    により得られた水酸化アルミニウムおよび/または遷移
    アルミナに機械的衝撃を加えた後、必要により乾燥し、
    次いで焼成することを特徴とする易解砕性アルミナの製
    造方法。
  2. (2)水酸化アルミニウムおよび/または遷移アルミナ
    に加える機械的衝撃が、処理前の水酸化アルミニウムお
    よび/または遷移アルミナのX線回折(110)面のピ
    ーク強度を5%以上低下せしめるものであることを特徴
    とする特許請求の範囲第1項記載の製造方法。
  3. (3)水酸化アルミニウムおよび/または遷移アルミナ
    に機械的衝撃を加えた後、水溶液中に分散しスラリー状
    となし、次いで粘度を約100〜約1000センチポイ
    ズに調整した後、該スラリーを噴霧乾燥し、得られた乾
    燥粉末を焼成することを特徴とする特許請求の範囲第1
    項記載の製造方法。
  4. (4)噴霧乾燥により得られた乾燥粉末を塩素含有物質
    の存在下に焼成することを特徴とする特許請求の範囲第
    3項記載の製造方法。
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