JPH09505101A - 砥粒及びその製造方法 - Google Patents

砥粒及びその製造方法

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JPH09505101A JP7513909A JP51390994A JPH09505101A JP H09505101 A JPH09505101 A JP H09505101A JP 7513909 A JP7513909 A JP 7513909A JP 51390994 A JP51390994 A JP 51390994A JP H09505101 A JPH09505101 A JP H09505101A
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ディー. モンロー,ラリー
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ミネソタ マイニング アンド マニュファクチャリング カンパニー
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Abstract

(57)【要約】 結晶性セラミック、アルファアルミナ−ベースの砥粒及びその製造方法。この砥粒は、被覆された研磨材、結合された輪、及び三次元、低密度研磨材のような研磨製品に組み込むことができる。

Description

【発明の詳細な説明】 砥粒及びその製造方法 発明の分野 本発明は、アルファアルミナ−ベースのセラミック砥粒及びその製造方法に関 する。この砥粒は種々の研削・研磨製品のいずれにも組み入れることができる。 関連する技術の説明 初期の合成砥粒は溶融法により製造された。そのような方法に使用されるアル ミナ源は一般にボーキサイト又はバイヤー法アルミナであった。そのような方法 において、セラミック材料は炉中で溶融され、次いで冷却されて目の詰んだレン ガを形成するか、又は水中で急冷されて微細な結晶を形成する。 最近は、砥粒は種々の「ゾルゲル」法により調製されてきた。ゾルゲル法にお いて、水和された形態のアルミナ(即ち、アルファアルミナ一水和物又はベーマ イト)が、水及び酸と混合されて、コロイド分散液又はゾルを生ずる。ベーマイ トのコロイド分散液は、脱水されてレンガ粒子前駆体を形成し、これは一般には 焼成され、次いで焼結される。焼成の間に、ベーマイトは遷移アルミナに転化す る。焼結過程の間に砂微粒子状の遷移アルミナはアルファアルミナに変換し、次 いでこれは密度をあげる。ゾルゲル法は、例えば米国特許No.5035369 (Winklerら)、4770671(Monroeら)、及び431482 7(Leitheiserら)並びに5164348(Wood)に記載されて いる。 現在は、ゾルゲル法を利用してセラミック砥粒を製造する。この 方法においてベーマイトがキー成分である。それは、99〜100wt%の純度 のAlOOHを含む形で得られ、サブミクロンの粒子サイズを有する形で得るこ とができ、そしてそれは容易にコロイド状分散液を形成するからである。しかし ながら、ベーマイトはかなり高価な出発物質であり、従ってセラミックアルファ アルミナ−ベースの砥粒を与える適当な代替方法が探索されてきた。 発明の要約 本発明は、結晶性セラミック、アルファアルミナ−ベースの砥粒、を調製する 第1の方法を提供する。この方法は次のステップを含む: (a)液体媒体及び充分な量のアルミナ粒子を含む分散液を調製すること、但 し、この分散液は脱液して前駆体物質を与え、この物質は焼結して結晶性セラミ ック、アルファアルミナ−ベースの物質を与え、この物質は硬度少なくとも16 GPa(好ましくは、少なくとも18GPa、より好ましくは少なくとも19G Pa)、密度少なくとも3.58g/cm3(好ましくは、少なくとも3.78g /cm3、より好ましくは、少なくとも3.88g/cm3)、平均アルファアルミナ 結晶サイズ2マイクロメーター未満(好ましくは1.5マイクロメーター未満、 より好ましくは1マイクロメーター未満)、及び理論酸化物ベースで、この材料 の全重量を基準にして0.3wt%未満のSiO2及び0.4wt%以下のNa2 Oを有し;前記アルミナ粒子はアルファアルミナ粒子、10wt%未満の化学的 に結合した水を含む遷移アルミナ粒子、及びこれらの混合物からなる群から選ば れ、前記アルミナ粒子は平均サイズが2マイクロメーター未満(好ましくは、1 .5マイクロメーター未満、より好ましくは、1マイクロメーター未満)であり 、前記分散液は分散液 の重量マイナスこの分散液中に存在する液体媒体の全重量を基準として1wt% 以下のアルファアルミナ一水和物含む; (b)この分散液を脱液して前駆体物質を作ること;並びに (c)硬度少なくとも16GPa(好ましくは、少なくとも18GPa、より 好ましくは少なくとも19GPa)、密度少なくとも3.58g/cm3、平均ア ルファアルミナ結晶サイズ2マイクロメーター未満(好ましくは1.5マイクロ メーター未満、より好ましくは1マイクロメーター未満)、及び理論酸化物ベー スで、この砥粒の全重量を基準にして0.3wt%未満のSiO2及び0.4w t%以下のNa2Oを有する結晶性セラミック、アルファアルミナ−ベースの砥 粒を与えるに充分な温度及び時間、前記前駆体物質を焼結すること、但しここに 、前記焼結は1600.0℃以下の温度及び100.0気圧以下の圧力で行う; ここで、ステップ(c)に先立って、前駆体物質は砥粒前駆体の形で与えられ る。 好ましくは、前記セラミック砥粒は理論酸化物ベースで、0.4wt%以下の CaOを含む。ここで、理論酸化物ベースで物質の定義について言及するときは 、存在する相の特別な定義を意味するものではない。むしろ、この言及は物質収 支についてされる。 他の態様において、結晶性セラミック、アルファアルミナ−ベースの砥粒を調 製するための第2の方法を提供する。この方法は、次のステップを含む: (a)液体媒体、酸化イットリウム、酸化セリウム、酸化プラセオジム、酸化 サマリウム、酸化イッテルビウム、酸化ネオジム、酸化ランタン、酸化ガドリニ ウム、酸化ジスプロジウム、酸化エルビウム、それらの前駆体、及びそれらの混 合物からなる群から選ばれる充分な量の焼結助剤物質、並びに充分な量のアルミ ナ粒子を含む 分散液を調製すること、但しこの分散液は脱液して前駆体物質を提供し、この物 質は焼結して結晶性セラミック、アルファアルミナ−ベースの物質を提供でき、 このアルファアルミナベースの物質はY23、Ce23、Pr23、Sm23、 Yb23、Nd23、La23、Gd23、Dy23、及びEr23としての理 論酸化物ベースで少なくとも2wt%(好ましくは少なくとも2.5wt%、よ り好ましくは、少なくとも3wt%)の酸化イットリウム、酸化セリウム、酸化 プラセオジム、酸化サマリウム、酸化イッテルビウム、酸化ネオジム、酸化ラン タン、酸化ガドリニウム、酸化ジスプロジウム、酸化エルビウム、又はこれらの 組み合わせを含み、硬度が少なくとも16GPaで、密度が少なくとも3.58 g/cm3で、平均アルファアルミナ結晶サイズが2μm未満であり、そして、理論 的酸化物ベースで、前記アルミナ粒子は、アルファアルミナ粒子、10wt%未 満の化学的に結合した水を含む遷移アルミナ粒子、及びこれらの混合物からなる 群から選ばれ、前記アルミナ粒子は平均サイズが2μm未満であり、ここに、前 記分散液は前記分散液の全理論的Al23含量を基準として、少なくとも65w t%(好ましくは、少なくとも75wt%、より好ましくは、少なくとも約80 wt%)のアルミナ粒子を含む; (b)この分散液を脱液して前駆体物質を作ること;並びに (c)硬度少なくとも16GPa、密度少なくとも3.58g/cm3、平均ア ルファアルミナ結晶サイズ2マイクロメーター未満である結晶性セラミック、ア ルファアルミナ−ベースの砥粒を与えるに充分な温度及び時間、前記前駆体物質 を焼結すること、但しここに、前記焼結は1600.0℃以下の温度及び100 .0気圧以下の圧力で行う; ここで、ステップ(c)に先立って、前駆体物質は砥粒前駆体の 形で与えられる。 好ましくは、前記セラミック砥粒は理論酸化物ベースで、この砥粒の全重量を 基準にして0.3wt%未満のSiO2、0.4wt%以下のNa2O、及び0. 4wt%以下のCaOを有する。前記分散液は、更に、酸化ジルコニウム、酸化 ハフニウム、酸化クロム、これらの前駆体、及びこれらの組み合わせを更に含み うる。 本発明の更に他の態様は、結晶性セラミック、アルファアルミナ−ベースの砥 粒を調製する第3の方法を提供する。この方法は次のステップを含む: (a)液体媒体、充分な量のアルミナ粒子及び充分な量の焼結助剤を含む分散 液を調製すること、但し、前記充分な量とは、ステップ(b)及び(c)の後に 、結晶性セラミック、アルファアルミナ−ベースの砥粒を与え、この砥粒は硬度 少なくとも16GPa(好ましくは少なくとも18GPa、より好ましくは少な くとも19GPa)、密度少なくとも3.58g/cm3(好ましくは、少なくと も3.78g/cm3、より好ましくは、少なくとも3.88g/cm3)、平均アル ファアルミナ結晶サイズ2マイクロメーター未満(好ましくは1.5マイクロメ ーター未満、より好ましくは1マイクロメーター未満)、及び理論酸化物ベース で、この砥粒の全重量を基準にして0.3wt%未満のSiO2及び0.4wt %以下のNa2Oを有するものを与えるものであり、前記アルミナ粒子はアルフ ァアルミナ粒子、10wt%未満の化学的に結合した水を含む遷移アルミナ粒子 、及びこれらの混合物からなる群から選ばれ、前記アルミナ粒子は平均サイズが 2マイクロメーター未満(好ましくは、1.5マイクロメーター未満、より好ま しくは、1マイクロメーター未満)であり、前記分散液は分散液の重量マイナス この分散液中に存在する液体媒体の全重量を基準として1wt%以下のアルフ ァアルミナ一水和物含む; (b)この分散液を脱液すること;並びに (c)硬度少なくとも16GPa(好ましくは、少なくとも18GPa、より 好ましくは少なくとも19GPa)、密度少なくとも3.58g/cm3(好まし くは少なくとも3.78g/cm3、より好ましくは、少なくとも3.88g/cm3 )、平均アルファアルミナ結晶サイズ2マイクロメーター未満(好ましくは1. 5マイクロメーター未満、より好ましくは1マイクロメーター未満)、及び理論 酸化物ベースで、この砥粒の全重量を基準にして0.3wt%未満のSiO2及 び0.4wt%以下のNa2Oを有する結晶性セラミック、アルファアルミナ− ベースの砥粒を与えるに充分な温度及び時間、前記脱液した分散液を焼結するこ と、但しここに、前記焼結は1600.0℃以下の温度及び100.0気圧以下 の圧力で行う。 好ましくは、前記セラミック砥粒は理論酸化物ベースで、0.4wt%以下の CaOを含む。 ここで用いられる用語「焼結助剤物質」は、同じ程度の密度上昇を得るために は、それがなければ、密度が上昇しないか、又はより高い温度もしくは圧力が必 要となるセラミック体の密度上昇を促進する物質(又はその前駆体)をいう。好 ましい焼結助剤物質は、酸化鉄、酸化マグネシウム、酸化マンガン、酸化亜鉛、 酸化セリウム、酸化コバルト、酸化チタン、酸化ニッケル、酸化イットリウム、 酸化プラセオジム、酸化サマリウム、酸化イッテルビウム、酸化ネオジム、酸化 ランタン、酸化ガドリニウム、酸化ジスプロジウム、酸化エルビウム、それらの 前駆体、及びそれらの組み合わせを含む。より好ましくは、前記焼結助剤物質は 、(a)マグネシウムの前駆体塩並びに(b)セリウム、プラセオジム、サマリ ウム、イッテ ルビウム、ネオジム、イットリウム、ランタン、ガドリニウム、ジスプロジウム 、エルビウム、及びこれらの混合物からなる群から選ばれる金属の前駆体塩、の 組み合わせである。 本発明の他の態様は、結晶性セラミック、アルファアルミナ−ベースの砥粒を 調製する第4の方法を提供する。この方法は次のステップを含む: (a)液体媒体及び充分な量のアルミナ粒子を含む分散液を調製すること、但 し、前記充分な量とは、ステップ(b)〜(e)の後に、結晶性セラミック、ア ルファアルミナ−ベースの砥粒を与え、この砥粒が硬度少なくとも16GPa( 好ましくは少なくとも18GPa、より好ましくは少なくとも19GPa)、密 度少なくとも3.58g/cm3(好ましくは、少なくとも3.78g/cm3、より 好ましくは、少なくとも3.88g/cm3)、及び平均アルファアルミナ結晶サ イズ2マイクロメーター未満(好ましくは1.5マイクロメーター未満、より好 ましくは1マイクロメーター未満)を与えるに充分なものであり;前記アルミナ 粒子はアルファアルミナ粒子、10wt%未満の化学的に結合した水を含む遷移 アルミナ粒子、及びこれらの混合物からなる群から選ばれ、前記アルミナ粒子は 平均サイズが2マイクロメーター未満(好ましくは、1.5マイクロメーター未 満、より好ましくは、1マイクロメーター未満)であり、前記分散液は分散液の 重量マイナスこの分散液中に存在する液体媒体の全重量を基準として1wt%以 下のアルファアルミナ一水和物含む; (b)この分散液を脱液すること; (c)前記脱液した分散液を、充分な量の焼結助剤物質を含む含浸物質で含浸 させること、但しここに充分な量とは、ステップ(d)〜(e)の後、硬度少な くとも16GPa(好ましくは、少なく とも18GPa、より好ましくは少なくとも19GPa)、密度少なくとも3. 58g/cm3(好ましくは少なくとも3.78g/cm3、より好ましくは、少なく とも3.88g/cm3)、平均アルファアルミナ結晶サイズ2マイクロメーター 未満(好ましくは1.5マイクロメーター未満、より好ましくは1マイクロメー ター未満)の結晶性セラミック、アルファアルミナ−ベースの砥粒を与えるに充 分なものである; (d)含浸された脱液された分散液を焼成して焼成された材料を与えること; そして (e)硬度少なくとも16GPa(好ましくは、少なくとも18GPa、より 好ましくは少なくとも19GPa)、密度少なくとも3.58g/cm3(好まし くは少なくとも3.78g/cm3、より好ましくは、少なくとも3.88g/cm3 )、及び平均アルファアルミナ結晶サイズ2マイクロメーター未満(好ましくは 1.5マイクロメーター未満、より好ましくは1マイクロメーター未満)である 結晶性セラミック、アルファアルミナ−ベースの砥粒を与えるに充分な温度及び 時間、前記焼成された材料を焼結すること、但しここに、前記焼結は1600. 0℃以下の温度及び100.0気圧以下の圧力で行う。 好ましくは、この方法で提供されたアルファアルミナベースの砥粒は、理論酸 化物ベースで、前記砥粒の全重量を基準として、0.3wt%未満のSiO2及 び0.4wt%以下のNa2Oを有する。より好ましくは、この方法で提供され たアルファアルミナベースの砥粒は、理論酸化物ベースで、前記砥粒の全重量を 基準として、0.3wt%未満のSiO2、0.4wt%以下のNa2O、及び0 .4wt%以下のCaOを有する。 本発明の他の態様は、結晶性セラミック、アルファアルミナ−ベ ースの砥粒を調製する第5の方法を提供する。この方法は次のステッブを含む: (a)液体媒体、第1の焼結助剤物質及び充分な量のアルミナ粒子を含む分散 液を調製すること、但し、前記充分な量とは、ステップ(b)〜(e)の後に、 結晶性セラミック、アルファアルミナ−ベースの砥粒を与え、この砥粒が硬度少 なくとも16GPa(好ましくは少なくとも18GPa、より好ましくは少なく とも19GPa)、密度少なくとも3.58g/cm3(好ましくは、少なくとも 3.78g/cm3、より好ましくは、少なくとも3.88g/cm3)、及び平均ア ルファアルミナ結晶サイズ2マイクロメーター未満(好ましくは1.5マイクロ メーター未満、より好ましくは1マイクロメーター未満)を与えるに充分なもの であり;前記アルミナ粒子はアルファアルミナ粒子、10wt%未満の化学的に 結合した水を含む遷移アルミナ粒子、及びこれらの混合物からなる群から選ばれ 、前記アルミナ粒子は平均サイズが2マイクロメーター未満(好ましくは、1. 5マイクロメーター未満、より好ましくは、1マイクロメーター未満)であり、 前記分散液は分散液の重量マイナスこの分散液中に存在する液体媒体の全重量を 基準として1wt%以下のアルファアルミナ一水和物含む; (b)この分散液を脱液すること; (c)前記脱液した分散液を、第2の焼結助剤物質を含む含浸物質で含浸させ ること、但しこの含浸は、ステップ(d)〜(e)の後、硬度少なくとも16G Pa(好ましくは、少なくとも18GPa、より好ましくは少なくとも19GP a)、密度少なくとも3.58g/cm3(好ましくは少なくとも3.78g/cm3 、より好ましくは、少なくとも3.88g/cm3)、平均アルファアルミナ結晶 サイズ2マイクロメーター未満(好ましくは1.5マイクロメー ター未満、より好ましくは1マイクロメーター未満)の結晶性セラミック、アル ファアルミナ−ベースの砥粒を与えるものである; (d)含浸された脱液された分散液を焼成して焼成された材料を与えること; そして (e)硬度少なくとも16GPa(好ましくは、少なくとも18GPa、より 好ましくは少なくとも19GPa)、密度少なくとも3.58g/cm3(好まし くは少なくとも3.78g/cm3、より好ましくは、少なくとも3.88g/cm3 )、及び平均アルファアルミナ結晶サイズ2マイクロメーター未満(好ましくは 1.5マイクロメーター未満、より好ましくは1マイクロメーター未満)である 結晶性セラミック、アルファアルミナ−ベースの砥粒を与えるに充分な温度及び 時間、前記焼成された材料を焼結すること、但しここに、前記焼結は1600. 0℃以下の温度及び100.0気圧以下の圧力で行う。 ここで、ステップ(a)及び(c)において、充分な量の第1及び第2の焼結 助剤物質が提供される。但し、この充分な量とは、ステップ(d)〜(e)の後 、硬度少なくとも16GPa(好ましくは、少なくとも18GPa、より好まし くは少なくとも19GPa)、密度少なくとも3.58g/cm3 (好ましくは 少なくとも3.78g/cm3、より好ましくは、少なくとも3.88g/cm3)、 平均アルファアルミナ結晶サイズ2マイクロメーター未満の結晶性セラミック、 アルファアルミナ−ベースの砥粒を与えるものである。好ましくは、この方法で 提供された砥粒は、理論酸化物ベースで、前記砥粒の全重量を基準として、0. 3wt%未満のSiO2及び0.4wt%以下のNa2Oを有する。より好ましく は、この方法で提供された砥粒は、理論酸化物ベースで、前記砥粒の全重量を基 準として、0.3wt%未満のSiO2、0.4wt%以下のN a2O、及び0.4wt%以下のCaOを有する。前記第1及び第2の焼結助剤 物質は同じものであってもよく、異なったものであってもよい。 本発明の他の態様は、結晶性セラミック、アルファアルミナ−ベースの砥粒を 調製する第6の方法を提供する。この方法は次のステップを含む: (a)液体媒体及び充分な量のアルミナ粒子を含む分散液を調製すること、但 し、前記充分な量とは、ステップ(b)〜(e)の後に、結晶性セラミック、ア ルファアルミナ−ベースの砥粒を与え、この砥粒が硬度少なくとも16GPa、 密度少なくとも3.58g/cm3、及び平均アルファアルミナ結晶サイズ2マイ クロメーター未満を与えるに充分なものであり;前記アルミナ粒子はアルファア ルミナ粒子、10wt%未満の化学的に結合した水を含む遷移アルミナ粒子、及 びこれらの混合物からなる群から選ばれ、前記アルミナ粒子は平均サイズが2マ イクロメーター未満であり、ここに前記分散液は、この分散液の全理論Al23 含量を基準として、少なくとも50.0wt%(好ましくは、少なくとも約60 wt%、より好ましくは、少なくとも約75wt%)のアルミナ粒子を含み、こ こに、この分散液は、この分散液の重量マイナスこの分散液中に存在する液体媒 体の全重量を基準として50.0wt%以下のアルファアルミナ一水和物含む; (b)この分散液を脱液すること; (c)前記脱液した分散液を、充分な量の焼結助剤物質を含む含浸物質で含浸 させること、但しここに充分な量とは、ステップ(d)〜(e)の後、硬度少な くとも16GPa、密度少なくとも3.58g/cm3、平均アルファアルミナ結 晶サイズ2マイクロメーター未満の結晶性セラミック、アルファアルミナ−ベー スの砥粒を与 えるに充分なものであること; (d)含浸された脱液された分散液を焼成して焼成された材料を与えること; そして (e)硬度少なくとも16GPa、密度少なくとも3.58g/cm3、及び平 均アルファアルミナ結晶サイズ2マイクロメーター未満(好ましくは1.5マイ クロメーター未満、より好ましくは1マイクロメーター未満)である結晶性セラ ミック、アルファアルミナ−ベースの砥粒を与えるに充分な温度及び時間、前記 焼成された材料を焼結すること、但しここに、前記焼結は1600.0℃以下の 温度及び100.0気圧以下の圧力で行う。 好ましくは、前記第6の方法における焼結助剤物質は、酸化鉄、酸化マグネシ ウム、酸化マンガン、酸化亜鉛、酸化セリウム、酸化コバルト、酸化チタン、酸 化ニッケル、酸化イットリウム、酸化プラセオジム、酸化サマリウム、酸化イッ テルビウム、酸化ネオジム、酸化ランタン、酸化ガドリニウム、酸化ジスプロシ ウム、酸化エルビウム、それらの前駆体、及びこれらの組み合わせからなる群か ら選ばれる。前記焼結助剤物質は、セリウム、プラセオジム、サマリウム、イッ テルビウム、ネオジム、ランタン、ガドリニウム、ジスプロシウム、エルビウム 、及びこれらの組み合わせからなる群から選ばれる金属の塩であり得る。他の好 ましい焼結助剤物質は、(a)マグネシウムの前駆体塩、及び(b)セリウム、 プラセオジム、サマリウム、イッテルビウム、ネオジム、イットリウム、ランタ ン、ガドリニウム、ジスプロシウム、エルビウム、及びこれらの組み合わせから なる群から選ばれる金属の前駆体塩の組み合わせである。 本発明方法により作った1つの好ましいアルファアルミナ−ベースの砥粒は、 隣接する微結晶に関してランダムに配向した(即ち、 隣接する微結晶板は±15%より大きく変化する)アルファアルミナ微結晶と、 アルファアルミナ微結晶の少なくとも幾つかの間に存在するマグネトプランバイ ト微小板(platelets)とを含み、この砥粒は硬度少なくとも16GP a(好ましくは、少なくとも18GPa、より好ましくは少なくとも19GPa )、密度少なくとも3.58g/cm3(好ましくは少なくとも3.78g/cm3、 より好ましくは、少なくとも3.88g/cm3)、及び平均アルファアルミナ結 晶サイズ2マイクロメーター未満(好ましくは1.5マイクロメーター未満、よ り好ましくは1マイクロメーター未満)である。更に、ここに記載された方法に よりこの好ましい砥粒を調製するにあたって、Na2O、SiO2、及びCaOに 設定されたどんな限定も超えることができるが、この砥粒は、理論酸化物ベース で、砥粒の全重量を基準として、0.3wt%未満のSiO2、0.4wt%以 下のNa2O、及び0.4wt%以下のCaOを有する。 好ましくは、この分散液は、全砥粒重量を基準として、少なくとも約85wt %(好ましくは、少なくとも約90wt%)のAl23含量(理論酸化物ベース で)を有するアルファアルミナ−ベースの砥粒を与えるに充分な「アルミナ粒子 」を含む。 ゾルゲル法から得られる従来法に較べて、本発明方法によって調製した砥粒は 、比較的粗い外表面を持ち、これは種々の接合剤又はバインダーの利用によって 基材への接着性を高める。 望みの結果を得るために、本発明方法は、一般に(有利には)次のものを使用 しない:アルファアルミナ一水和物又はベーマイトのコロイド分散液;溶融法; 及び電気泳動法。 ここに述べた砥粒は、被覆された研磨材、接合された研磨材、及び高い(lo fty)3次元研磨材のような研磨製品中に組み込む ことができる。 図面の簡単な説明 図1は、本発明による砥粒を添加した被覆された研磨製品の部分断面図である 。 図2は、本発明による砥粒を組み込んだ接合された研磨製品の透視図である。 図3は、本発明による砥粒を組み込んだ不織研磨製品の部分拡大概略図である 。 図4及び5は、本発明による砥粒の5000倍の走査型電子顕微鏡であり、後 者の顕微鏡写真は後方散乱電子を用いて映写したものである。 好ましい具体例の詳細な説明 1つの側面によれば、本発明は、アルミナの主たる原料としてベーマイトの使 用に依存しない方法で、主としてアルファアルミナ(α−Al23)を含む、密 度の高い、結晶性のセラミック砥粒を製造する方法に関する。本発明方法による 方法において、ベーマイトの使用を一般に避けているにも拘わらず、この方法は 、硬度少なくとも16GPa、好ましくは、少なくとも18GPa、一般には約 19GPa〜21GPa;密度少なくとも3.58g/cm3、好ましくは、そし て典型的には少なくとも3.78g/cm3、一般的には約3.80g/cm3〜3. 92g/cm3(ヘリウムステレオピクノメーター(helium stereo pycnometer)で測定);及び平均サイズ(最長寸法)一般に2μm未 満、好ましくは、1.5μm未満、より好ましくは、1μm未満を有する概して均 一な微結晶(高い角度境界(angle bounderi es))を含む微細構造を有する有用な研磨用セラミック砥粒を作るのに使用す ることができる。 砥粒における結晶サイズの不均一性は、特に出発物質がアルファアルミナであ るならば、一般に出発物質におけるアルミナ粒子の均一性に依存する。 アルミナの分散液の調製 最初に形成された分散液は無水アルミナ物質、例えばアルファアルミナ粒子、 遷移アルミナ粒子、又はこれらの両方を含む。当初の分散液における固体は、好 ましくは、重量基準で約1%以下(好ましくは、0.5%未満)のアルミナ水和 物(例えば、アルファ酸化アルミニウム一水和物(ベーマイト))を含み、本質 的にアルミナ水和物が存在しない(例えば、本質的にベーマイトが存在しない) 。ここで使用している用語「無水の」は、約10wt%(好ましくは約7wt% 以下)の化学的に結合した水を含むことをいう。好ましいアルファアルミナ材料 は、日本の住友化学から、商標「APK−50」の下に商業的に入手可能である 。 本発明方法に使用するに適した種々の遷移アルミナは、χ−アルミナ、γ−ア ルミナ、η−アルミナ、及びこれらの混合物を含むが、これらに限られない。χ −アルミナを含む適当な遷移アルミナは、例えばAlcan Corp.of Cleveland,OHから商標“AA100W”の下に、商業的に入手可能 である。 分散液を形成する粒状アルミナ材料は、約0.5wt%以下がサイズ(直径又 は最大長さ)で約2μm以下であり、好ましくは5.0wt%以下が1μmより大 きいような粒子サイズ分布を有する粉末状材料を含む。好ましくは、この粒子サ イズは少なくとも約75wt%が約0.7μm未満、より好ましくは、99wt %が約0. 7μm未満である。そのような粒状材料は、典型的には分散液を容易に形成する だけでなく、望みの焼結製品の有用な前駆体を提供する。好ましい範囲の粒子サ イズは、商業的に入手可能であり、また、例えばアルミナ原料を圧潰もしくはボ ールミル粉砕(湿式もしくは乾式)することによって調製することができる。 この分散液は更に溶解性アルミニウム塩、例えば塩基性炭酸アルミニウム、塩 基性硝酸アルミニウム、塩基性塩化アルミニウム、部分加水分解アルミニウムア ルコキサイド、及びこれらの混合物を含むことができる。例えば、塩基性アルミ ニウム塩の製造方法は、当技術分野において公知であり、米国特許No.395 7598(Merkl)、3340205(Hayes)、3983221(R ademachersら)、3927184(Hodgson)、347650 9(Jones)、及び2127504、並びに英国特許No.1193258に 開示されたものを含む。コストを考慮に入れるので、この分散液に加えられる溶 解性アルミニウム塩の量は、典型的には分散液の20wt%の(好ましくは、1 0wt%未満の)アルミニウム含量を与える。 この分散液の液体として、種々の液体媒体、有機又は無機の媒体が利用できる 。適当な液体は、水、アルコール(典型的にはC1〜C6アルコール)、ヘキサン 、及びヘプタンを含む。一般に、水(最も好ましくは、脱イオン水)が好ましく 、主として便利さとコストの故に、最も広く利用される液体媒体である。更に、 水は、種々の添加剤又は補助物質の便利で望ましい液体媒体を提供する。 一般に、液体媒体対粉末状にしたアルミナの比は、それが粉末状にした材料の 表面積に関連するので粒子サイズ分布に関連する。もし、水が使用されるときは 、一般に重量比が約1:6(即ち、液体媒体対粉末状の原料)〜15:1の範囲 が使用できる。もっとも、 この範囲の外側でも使用できる。後続の脱液の程度を最小にするために過剰の液 体の使用を避けるのが一般には好ましい。しかしながら、充分に混合された分散 液を、例えば注入、サイフォンでの吸い上げ、ポンプによるくみ出し、押し出し により容易に取り扱い又は移動させられるようにするために、充分な量の液体を 使用する必要がある。 もし、アルミナが比較的高い表面積、例えば、約200〜300m2/g(例え ば、Alcanから商標“AA100W”の下に商業的に入手可能なもの)を有 するときは、水対粉末の重量比約5:1〜10:1が好ましい(約6:1〜9: 1が最も好ましい)。しかしながら、もし、このアルミナが、例えば約20m2/ g未満の比較的低い表面積(例えば、Alcoaから商標“A16”の下に商業 的に入手可能なもの)を有するときは、重量比約1:6〜2:1が好ましい。 好ましくは、この分散液の固体含量は最大化され、固体(即ち、粒子)はその 中に均質に分散される。好ましくは、前記分散液から乾燥される材料中の孔のサ イズは最小化される。更に、孔サイズの分布はできるだけ狭いのが好ましい。 一般に、液体媒体、分散されたアルミナ、焼結助剤物質、及び、もしあれば、 他の任意の成分は均質なスラリー又は安定な分散液が形成されるまで混合される 。この混合物は、ここでは「安定なスリップ」と呼ぶことがあるが、概して、ス ラリーの固体は、目視検査では、2時間放置したとき、分離又は沈降を始めるよ うには見えない(このスラリーの粘度のためであると考えられる)。アルミナ、 分散助剤、並びにもしあれば他の原料及び添加剤を液体媒体中に充分に混合し、 得られる分散液が均質で、個々のアルミナ(粉末)粒子がサイズ及び分布におい て実質的に均一となるまで、この分散液 中の粒子のサイズを下げるか及び/又は凝集を分解することによって、安定な分 散液が得られる。混合のために適当な方法は、ボールミル粉砕、振動粉砕、磨砕 粉砕及び/又は高剪断混合(コロイドミル)を含む。ペブル(例えば、ボール、 振動、磨砕)ミル法は、一般に最も好ましい。なぜなら、それらはアルミナ出発 物質のサイズを容易に減らせるからである。 本発明方法により調製された分散液は、一般にはチキソトピー性である。ここ に言う「チキソトピー性」とは、応力がないときは粘稠であるが、剪断力(例え ば、混合)がかかると粘度が低くなることをいう。それは、一般に、容易に注入 したり攪拌したりできるが、2時間以内に何らの沈降も起こらない程度に充分に 粘稠である灰白色の又はミルク様の液体からなる。ここに述べた(例を含む)方 法により調製した分散液又はスリップは、一般にラテックスペイントのコンシス テンシーにほぼ等しいコンシステンシーを有する。望ましくない塊の多い又は不 均質な混合物は不適切な混合から生ずる。この分散液を余りに長く混合すること は一般には不可能である。 焼結助剤 本発明による第4、第5、又は第6の方法において、前記分散液の脱液及び/ 又は焼成の後に砥粒前駆体中に焼結助剤物質を含浸させる。そのような方法を、 脱液法の記述の後に更に述べる。ここに用いた「砥粒前駆体」は、この分散液を 脱液して得られる乾燥材料又は焼成された材料のことを言う。ここに、前記分散 液の「脱液」は、この分散液の液体から固体を「分離すること」をいうことがあ る。 焼結助剤物質は、アルミナ物質の分散液から最初に形成される分散液に投入す ることによりセラミック砥粒前駆体中に添加すること ができる。そのような導入は、変性剤の粒子又はゾルをアルミナの分散液に直接 に加えることを含む。好ましくは、そのような粒子又はゾルを形成する粒子は、 平均粒子サイズが1μm未満である。この文脈における用語「分散液」は、アル ミナ、焼結助剤物質、及びその中にコロイド状に分散された何らかの他の補助剤 又は変性剤の性質を識別しようとするものである。焼結助剤の適当な前駆体は、 水和物又は塩を含む。硝酸塩、硫酸塩、酢酸塩、及び塩化物を含む種々のそのよ うな前駆体が使用できる。 好ましくは、本発明方法は充分な好ましい焼結助剤物質を焼結される物質中に 添加し、約15wt%(より好ましくは約10wt%まで、更に好ましくは約1 〜約8wt%)の1又はそれ以上の酸化物を有する結晶性セラミック、アルファ アルミナ−ベースの砥粒を与える。前記酸化物は、鉄、マグネシウム、マンガン 、亜鉛、コバルト、チタン、ニッケル、イットリウム、プラセオジム、サマリウ ム、イッテルビウム、ネオジム、ランタン、ガドリニウム、ジスプロシウム、エ ルビウム、セリウムの酸化物、及びこれらの混合物(それぞれ、Fe23,Mg O,MnO,ZnO,CoO,TiO2,NiO,Y23,Pr23,Sm23 ,Yb23,Nd23,La23,Gd23,Dy23,Er23,及びCe2 3としての理論酸化物ベースで計算して)である。 焼結助剤物質として有用な他の物質は、酸化ユーロピウム、酸化テルビウム、 酸化ホルミウム、酸化ルテチウム、酸化ツリウム、これらの組み合わせ、及びこ れらの前駆体を含む。 この分散液に加えるのに適した適当なセリアゾルは、例えば、国際出願No.P CT/US93/08987及び国際公開No.WO94/07970に記載され ている。 ある種の希土類酸化物及び2価の金属カチオンは焼結の間にアル ミナと反応して次式で表される六方晶系の希土類アルミン酸塩を形成する: LnMAl1119, ここに、Lnは、ランタナイド希土類、例えばLa3+,Nd3+,Ce3+,Pr3+ ,Sm3+,Gd3+,又はEu3+であり;そして Mは2価の金属、例えばCa2+,Mg2+,Mn2+,Zn2+,Ni2+,又はCo2+ である。 そのような六方晶系の希土類アルミン酸塩は、一般にマグネトプランバイトと 呼ばれる。マグネトプランバイトは一般に、生じる焼結物質の微細構造中におい て微小板となる。これらの微小板は、典型的には長さが約0.5〜3μmで、厚 さが約0.1μmである。そのような微小板は、一般には改善された靭性のよう な特性を有する。一般に、最終焼結砥粒においてマグネトプランバイトを与える ために、理論ベースで、少なくとも約1%(好ましくは約3%〜約5%を与えれ ば、有利な効果を与えるのに充分である。 分散液を形成する成分は最初に相互に混合される。混合方法は、好ましくは、 均一で均質な分散液を得られる方法であればどんな方法であってもよい。そのよ うな混合方法は、高剪断混合、超音波混合、低剪断混合、ボールミル処理、又は 他のいずれかの従来法を使用できる。ボールミル処理は、例えば、アルミナ又は ジルコニアのボールで達成できる。混合の間又は後に分散液上の圧力を減らして 望ましくない気泡を除くのは本発明の範囲に属する。 他の補助剤又は変性剤 この分散液に加えられ及び/又は砥粒前駆体中に含浸される他の補助剤又は変 性剤は、酸化ジルコニウム、酸化クロム、酸化ハフニウム、これらの前駆体、及 びこれらの組み合わせを含む。そのよう な材料は、最終焼結セラミック砥粒中に添加してもよい。それは、例えば、以下 の1又はそれ以上の理由による:得られたセラミックの硬度を増すこと;得られ たセラミックの靭性を増すこと;及び/又は結晶構造(従って、粉砕性能)を変 性すること。 前記分散液に加えるのに適当なジルコニアゾルは、例えば、国際出願No.PC T/US93/08988及び国際公開No.WO94/07809に記載されて いる。 補助剤又は変性剤の適当な前駆体は、水和物又は塩を含む。種々のそのような 前駆体として使用できるものは、硝酸塩、硫酸塩、酢酸塩、及び塩化物を含む。 更に、アルミナ前駆体、例えばベーマイト、可溶性アルミニウム塩(例えば、 塩基性炭酸アルミニウム、塩基性硝酸アルミニウム、塩基性塩化アルミニウム、 部分的に加水分解されたアルミニウムアルコキサイド、及びこれらの組み合わせ )、及びこれらの組み合わせも、分散液に加え及び/又は砥粒前駆体中に含浸さ せることができる。 分散助剤 前記分散液又はスラリーのコンシステンシー又は安定性を改善するために、分 散助剤を用いることができる。分散助剤は、スラリーの沈降を妨げるか又は最小 にし、また大きな凝集物の崩壊を助けることによってスラリーの均質な性質を改 善するのを助ける傾向がある。 好ましい分散助剤は、強酸(例えば、硝酸)及び塩基(例えば、水酸化アンモ ニウム)、ポリ陰イオンポリマー、例えばカルボン酸官能性ポリマー(例えば、 ポリアクリル酸、ポリアクリル酸コポリマー、及びポリアクリル酸塩)、並びに 塩基性アルミニウム塩、例 えば、塩基性塩化アルミニウム、及び塩基性硝酸アルミニウムを含む。適当なカ ルボン酸官能性ポリマーは、例えば、Johnson Wax,Inc.of Racine,WIから商標“JONCRYL”の下に;B.F.Goodri ch Co.of Cleveland,OHから商標“CARBOPOL”の 下に;ICI Resins US of Wilmington,MAから商 標“NOECRYL”の下に;及びAir Products and Che micals,Inc.,of Allentown,PAから商標“VINA C”の下に入手可能である。 望みの量の分散助剤は、分散されるべき粒子の表面積に依存すると考えられる 。一般に、分散助剤の好ましい量は、粒子のサイズが増すに連れて増加する。 一般に、強い酸又は塩基を分散助剤として用いる分散液については、充分な分 散助剤を用いてpHを、それぞれ、約6未満(好ましくは、約2〜3)又は約8超 (好ましくは、約8〜10)にする。 最も好ましい強酸性分散剤は、典型的には硝酸である。分散剤として硝酸を用 いる分散液は、分散液の全固体含量を基準として好ましくは約2〜15wt%の 硝酸を含む。そのような分散液の安定性はこの分散液の熱処理、例えば、それを オートクレーブ加熱することにより、改善することができる。 ポリマー物質又は塩基性アルミニウム塩物質を分散剤として用いる分散液は、 好ましくは、この分散液の全固体含量を基準として、約0.1〜約4wt%のそ のような分散剤を含む。 脱泡剤 粉砕過程の便宜のために、分散液に脱泡剤を添加してもよい。脱泡剤はさもな ければ粉砕又は攪拌の間に生ずるであろう泡立ちを減らすのを助ける。適当な脱 泡剤はクエン酸及びその塩である。脱泡剤は分散液中に存在する酸化アルミニウ ム(理論酸化物ベースで)の約1wt%に対応する量で、典型的に用いられる。 この分散液中に他の添加剤、例えば有機バインダー(例えば、ポリエチレング リコール、例えばUnion Carbide of Akron,OHから商 標“CARBOWAX”の下に商業的に入手可能なもの)及び有機溶媒(例えば 、トルエン及びヘキサン)を加えることも本発明の範囲に属する。これらの物質 の量は、望みの物性(例えば、加工の容易性、改善された固体の乾燥性、改善さ れた素地強度、及び泡立ちの減少)を与えるように選ばれる。 分散液及び得られた固体において一般に避けるべき物質 以下の記載から明らかになるように、好ましいセラミック製品を与えるため、 又は焼結過程の促進のため、分散液中に広範な種々の物質が添加され得る。しか しながら、ある種の物質の存在は最小に するか、避ける。 例えば、第1、第3、第4、及び第5の方法の脱液した分散液から得られる固 体材料は、前記分散液の全固体含量を基準にして、1wt%以下の(好ましくは 、0.5wt%未満の)アルファアルミナ一水和物、及び好ましくは1wt%以 下の(より好ましくは、0.5wt%未満の)結晶性アルミナ水和物(即ち、約 10wt%超の化学的に結合した水を含むアルミナ)を含む。避けるべき水和し たアルミナ物質は、ベーマイト、ギブサイト、及び/又はヒガリライト(hyg arillite)を含む。それは、本発明の具体例の目的は、コロイド状ベー マイト分散液又はゾルの発生を一般に必要とするベーマイト法の代替法を提供す ることであるからである。 シリカ(SiO2)は、ある種のアルミナ原料(例えば、ボーキサイト)中の 汚染物質又は成分である。アルミナと共に焼結されると、シリカは一般にアルミ ナと反応してムライト(3Al23・2SiO2)を形成する。一般に、ムライ トはセラミック砥粒中の望ましくない成分である。なぜならば、それは望ましく ない物性(即ち、硬度の減少)をもたらす傾向があるからである。それ故、この 分散液は好ましくは充分に少量のシリカ(又はその前駆体)を含み、最終セラミ ック砥粒が、SiO2として計算する理論的酸化物ベースで、0.3wt%未満 の(より好ましくは、約0.1wt%未満の)シリカを含むようにするのが好ま しい。一般に、この限定は、分散液に分散され得る種々の固体から、少なくとも 意味のある量のボーキサイトのようなアルミナ原料物質を排除する。 本発明によって調製された最終の焼結したセラミック砥粒は、好ましくは酸化 カルシウム含量(CaOとしての理論酸化物ベースで計算して)が、この砥粒の 全重量を基準として、0.4wt%未満(好ましくは、約0.1wt%未満)で ある。更に、前記焼結され た砥粒は、好ましくは酸化ナトリウム含量(Na2Oとしての理論酸化物に基づ いて計算して)が、この砥粒の全重量を基準として、0.4wt%未満(より好 ましくは、約0.1wt%未満)である。酸化カルシウム及び酸化ナトリウム( 又はそれらの前駆体)は、液体媒体から、分散された固体中に導入されるので、 その中に存在する酸化カルシウム、酸化ナトリウム、及び/又はそれらの前駆体 は最小にされるのが好ましい。例えば、もし液体媒体が水であるときは、脱イオ ン水が好ましい。一般に、酸化ナトリウム又は酸化カルシウムが焼結粒子中に、 理論酸化物ベースで約0.2wt%より多く存在するときは、望ましくない性質 、即ち比較的低い硬度及び/又は密度、ナトリウム研削性能がそれに伴われる。 10wt%未満の化学的に結合した水を含有するアルファアルミナ(無水)、及 びカイアルミナは、商業的に入手可能である(例えば、Alcoa Co.から 商標“A16”の下に入手可能なアルファアルミナは、0.1wt%未満のSi O2、0.2wt%未満のNa2O及び0.2wt%未満のCaOを含む)。 脱液又は乾燥 一般に、前記分散液は乾燥されて(脱液されて)固体にされ、粒状物質が圧潰 され又は砕かれて、砂状材料又は砥粒前駆体になることを可能にする。即ち、固 体は分散液から分離される。分離し、乾燥し、又は脱液する(例えば、ろ過、沈 殿及びデカンテーション、ロート蒸発(rotoevaporating)、及 び遠心分離)ために、従来法を使用できる。種々の押し出し法だけでなく、空気 乾燥ステップを用いうる。乾燥は、例えば強制空気循環炉中、約50℃〜約20 0℃(好ましくは、約75℃〜約125℃)の範囲の温度で達成できる。一般に 、分散液は、泡立ちを防ぎ、割れを減ら すために、乾燥している間、ゆっくりと加熱する。典型的には、この分散液は脱 液して、分散液を形成するために使用される液体媒体の少なくとも95wt%を 除く。 一般に、乾燥(脱液)前に分散液中に捕捉された空気又はガスの量を最小にし 、又は減らすことは、泡立ちの可能性を減らす傾向がある。捕捉されるガスが少 なければ、孔の少ない微小構造に関連し、それが望ましい。脱ガスは、例えば、 約130cmHg(25psi)のオーダーに吸引して、分散液を真空の下に置くこ とにより行える。 この材料が充分に脱液され、それが砂に砕くことができるようになると、それ は種々の手段のいずれかによって圧潰され又は成形される。例えば、それはハン マーミル、ボールミル、又はロールクラッシャーを用いて圧潰できる。固体をよ り小さな粒子に砕くどんな方法も用いることができ、用語「圧潰」はそのような 全ての方法のことを言うものとする。篩い及び/又は空気分級のような分級方法 が、選択された粒子サイズ又は粒群を得るために利用できる。圧潰の後、粒子サ イズは約2mm〜0.5μm、典型的には1mm〜10μmの範囲にわたりうる。 分散液の任意の成形 充分に濃い又は部分的に脱液されれば、分散液は、乾燥して砂の形にする前に 、従来の方法、例えばプレス、成形、被覆、押し出し、切断、又はこれら方法の 何らかの組み合わせにより成形できる。それは段階的に行うことができ、例えば 、最初に部分的に乾燥されたスラリーの可塑性塊を押し出しにより成形し、次い で得られた可塑性塊を何らかの都合のよい方法で造形し、最後に乾燥して望みの 形状、例えば、軸、ピラミッド、円盤、ダイヤモンド、三角形、又 は円筒を作る。 もし、砥粒前駆体が軸に造形されるときは、この軸のアスペクト比は、少なく とも約0.5:1、典型的には1:1、好ましくは少なくとも2:1、より好ま しくは少なくとも4:1、最も好ましくは少なくとも5:1であるべきである。 この軸の断面は円形、長方形、三角形、六角形、等であり得る。この軸は、例え ば米国特許No.5090968(Pellow)に記載されたようにして作るこ とができる。他の好ましい形状は、三角形、長方形、円形、又は他の幾何学的形 状の薄い物体である。そのような薄い研磨体は全面及び背面を有し、その両方が 実質的に同じ幾何学的形状を持つ。これら面はこの粒子の厚みによって分離され ている。そのような砥粒の最も短い面の長さ対その厚さの比は、少なくとも1: 1、好ましくは少なくとも2:1、より好ましくは少なくとも5:1、そして最 も好ましくは少なくとも6:1である。そのような薄い形状の砥粒は米国特許N o.5201916(Bergら)に記載されている。 砥粒前駆体の焼結助剤物質及び任意の補助剤又は変性剤による含浸 焼結助剤物質及び任意の補助剤又は変性剤(例えば上に引用したもの)は、脱 液又は乾燥の後に砂材料中に添加できる。例えば、種々の金属酸化物の前駆体は 、含浸により砥粒前駆体中に含浸により添加できる。焼成された材料は、典型的 には直径約500〜3000Åの粒子間孔を有する。更に、遷移アルミナを含む 焼成材料は、遷移アルミナ中に、半径40〜80Åの粒子内孔を有する。この含 浸は、例えば、金属酸化物前駆体(例えば、塩)の液体溶液を砥粒前駆体物質と 混合することにより、達成することができる。一般に、約15mL又はそれ以上の 液体キャリヤーで、その中に金属酸化物 前駆体を溶解したものを、各砥粒前駆体物質100gに混合する。その中に金属 酸化物を溶解した液体キャリヤーの好ましい体積は、砥粒前駆体物質の孔体積に 依存する。砥粒前駆体物質100g当たり、金属酸化物前駆体をその中に溶解し て有する液体キャリヤーの好ましい比は、典型的には100gあたり15〜70 mLの範囲にある。好ましくは、全ての溶解された酸化物前駆体は、砥粒前駆体物 質に含浸する(impregnates)(即ち、過剰の溶液は、好ましくは避 けられる)。一般に、この方法が変性剤前駆体を砂の中に添加されるときは、こ の変性剤は砥粒の外側部分に優先的に分配される。多くの場合、不溶性の変性剤 又は変性剤前駆体を当初に形成される分散液中に混合することにより、より均一 な分布が得られる。 例えば、もし利用される液体媒体が砂材料を溶解したり軟化させるものでない ならば、圧潰の後に、分散液からの乾燥された砂の上に直接に含浸を行うことが できる。例えば、もし分散液に用いられる液体媒体が水であれば、乾燥砂の含浸 のための含浸溶液用の液体媒体として非極性有機溶剤を用いることができる。こ れに代えて、特に、もし砂材料が含浸ステップの前に焼成されるならば、キャリ ヤーとして、水が使用でき、それも好ましく用いられる。 多孔性砥粒前駆体の含浸に関する更なる詳細のためには、米国特許No.516 4348(Wood)を参照のこと。 前記含浸溶液に無機粒子を添加し、含浸分散液を作るのも本発明の範囲に属す る。その様な無機粒子は、サイズが約20μm未満、典型的には約10μm未満、 好ましくは約5μm未満であり、約1μm未満であってもよい。含浸の間に、大き 過ぎて焼成された砥粒前駆体の孔中に進入できない無機粒子は、砥粒前駆体の表 面上に残る。焼成の間に、これらの無機粒子は自溶的に砥粒の表面に結合し 、表面積を増大させる。この過程及び生じた被膜は更に米国特許No.52139 51(Celikkayaら)に記載されている。 本発明により砥粒上に表面被膜を作りだす他の方法は、無機突出部塊(典型的 にはサイズ約25μm未満)を比較的大きな乾燥砥粒前駆体粒子又は焼成された 砥粒前駆体粒子と接触させることである。次いで、焼結の間に、前記小さな無機 突出部塊は砥粒の表面に自溶的に砥粒の表面に結合する。この方法及び得られる 砥粒は、更に米国特許No.5011508(Waldら)に記載されている。 焼成 一般には、脱液された材料は焼結の前に焼成される。焼成の間に、約400℃ 〜約1200℃(好ましくは約600℃〜約1100℃)の範囲の温度に加熱す ることにより、本質的に全ての揮発性物質及び無機添加物は前駆体から除かれる 。自由水及び好ましくは90wt%の全ての結合された揮発性物質は除かれるま で、材料はこの温度範囲内に保持される。焼成は、任意の含浸ステップの前又は 任意の含浸ステップの後、又はこの両方で行うことができる。一般に、好ましい 加工は焼結の直前又は焼結の前の最後のステップで焼成することを含む。 砥粒前駆体の焼結 種々の酸化物及び全ての変性剤を含む材料は砥粒前駆体を含む。焼結すると、 砥粒前駆体はセラミック砥粒を形成する。 粒子の焼結は種々の従来法により達成できる。典型的には、焼結は、ロータリ ーキルン中で、約1200℃〜1600℃の範囲の温度で、焼結されたセラミッ ク砥粒への転化が完了するに充分な時間行われる。材料が焼結温度に曝されるべ き時間の長さは、セラミッ ク前駆体及び焼結温度のような因子に依存して変化するが、一般に焼結は数秒〜 120分以内に達成することができ、またすべきである。過剰の粒子成長を抑制 し、また好ましい微細構造を得るために、比較的短い時間及び比較的低い焼結温 度が、一般に好ましい。焼結は酸化性雰囲気(例えば、空気)又は非酸化性雰囲 気(例えば、アルゴン、窒素、又は水素/窒素)中で行われる。焼結はまた、静 止型キルン中で行うことができる。典型的には、クロム物質を含む砥粒前駆体は 、好ましくは還元性の雰囲気(例えば、水素/窒素)中で焼結される。 焼結は100.0気圧、好ましくは約10気圧未満の圧力下で行われる。典型 的には、焼結は約大気圧(即ち、約1気圧)で行われる。 本発明による好ましい砥粒は、図4及び5の走査電子顕微鏡(SEM)顕微鏡 写真に示されており、後者は後方散乱電子を用いて映写したものである。このS EMサンプルは見出し“Hardness.”の下に記載された例に記載されて いるようにして砥粒を載せ、磨くことにより調製した。更に、この磨かれたサン プルは、沸騰するポリリン酸中で3分エッチングした。アルファアルミナ微結晶 40は隣接する結晶に関してランダムに配向されている。幾つかのアルファアル ミナ微結晶40の間に微小板42がある。微小板は、典型的には希土類金属カチ オン、2価金属カチオン、及びアルミニウムカチオンからなる。この微小板の結 晶相は、典型的にはマグネトプランバイト構造を持つ。微小板42は不規則な形 をしているように見え、長さ対幅の比が約3:1〜1:1である。微小板40の 厚みは約0.1μmに見える。この微小板は幾つかの微結晶の長さにわたり、あ るものは3μmに及ぶ。 好ましくは、本発明による、そして本発明により作られた砥粒は 、10%未満の多孔性、及び少なくとも19GPaの硬度を有する。マグネトプ ランバイトを形成するための反応体が使用されるときは、焼結は、好ましくはマ グネトプランバイト微小板が形成されるまで行われる。この微小板は、典型的に は厚さ約0.1μm、長さ約0.5〜3μmである。 本発明方法により作った砥粒は、典型的には約0.1〜約1500μm、通常 は約1〜1000μmに亘る粒子サイズを有する。 本発明方法により作った砥粒は、研磨用凝集塊に利用できる。凝集用砥粒は、 相互に接合して一定の形状の塊を形成した個々の砥粒の集合体からなる。研磨用 凝集塊は、米国特許No.4311489(Kressner)、4652275 (Bloecherら)、及び4799939(Bloecher)に、更に記 載されている。 本発明方法によって作った砥粒は、被覆された研磨材、接合された研磨材、不 織研磨材及び研磨ブラシのような研磨・研削(以下単に研磨ということがある) 製品に組み込むことができる。一般には、研磨製品又は研磨物品はバインダーと 複数の砥粒(この砥粒は前記研磨物品中にバインダーで固定される)を含む。 被覆された研磨材は一般にバッキング(backing)、砥粒、及び少なく とも1つのバインダーを含み、前記バインダーは前記砥粒を前記バッキングに保 持する。 被覆された研磨材製品の例を図1に、引用番号1で示す。この図を参照すると 、バッキング(基材)2は研磨材層3を有し、この層はメークコート(make coat)5及びサイズコート(size coat)6によってバッキング 2の主表面に固定された砥粒4を含む。場合によっては、図示していないが、ス ーパーサイズコート(supersize coat)を使用してもよい。 前記バッキングは布、ポリマーフィルム、繊維、不織布、紙、これらの組み合 わせ、及びこれらの処理されたものであってよい。前記バッキングは、例えば米 国特許No.5316812(Stoutら)に記載されているように、熱可塑性 バッキングで補強されていてもよい。前記バインダーは無機のバインダーでも有 機のバインダーでもよい。前記砥粒は被覆された研磨材の2つの層中に存在して もよい。被覆された研磨材を作る好ましい方法は、米国特許No.4734104 (Broberg)及び4737163(Larkey)に記載されている。 前記被覆された研磨材のバッキングは、その裏面に取り付け手段を持っていて 、生じた被覆された研磨材を支持パッド又はバックアップパッドに固定するよう にしてもよい。この取り付け手段は、粘着剤であってもよく、またフック及びル ープ取り付け用のループ布であってもよい。これに代えて、米国特許No.520 1101(Rouserら)に記載されているように、かみ合わせ取り付け装置 があってもよい。 前記研磨物品の裏側は、スリップ抵抗性又は摩擦性の被膜を含んでいてもよい 。そのような被膜の例は、接着剤の中に分散された無機微粒子(例えば、炭酸カ ルシウム又は石英)を含む。 接合された研磨製品は、典型的には有機の、金属の、又はガラス質のバインダ ーによって相互に保持された砥粒の造形された塊からなる。この接合された研磨 材は、輪、例えばカットオフ・ホイールを含む研削砥石の形をしていてもよく、 砥石の形をしていてもよく、又は他のありふれた接合された研磨材の形状をして いてもよい。この接合された研磨材は、好ましくは研削砥石の形をしている。図 2において、研削砥石10は、輪の形に成形され、ハブ12の上に載せられた研 削砥石からなるように描かれている。研削砥石の調製 についての追加の詳細は、例えば、米国特許No.4997461(Markho ff−Matheny)を参照のこと。前記ガラス質のバインダーは、比較的低 い温度(例えば、1100℃未満)又は比較的高い温度(例えば、1200℃超 )で焼成することができる。前記ガラス質のバインダーは、典型的には20%〜 100%のフリット(frit)から構成されるが、より低い量も使用可能であ る。 不織研磨製品は、典型的には開孔性の嵩高いポリマーのフィラメント構造体を 含み、この構造体は本発明の砥粒がこの構造体の全体にわたって分布され、有機 バインダーによりこの中に接合されている。フィラメントの例は、ポリエステル 繊維、ポリアミド繊維、及びポリアラミド繊維を含む。図3に、約100倍に拡 大した典型的な不織研磨物品の概略図を示す。この物品は、繊維状マット50を 含み、その上に砥粒52がバインダー54によって接合されている。不織研磨製 品の調製に関する追加の詳細については、例えば米国特許No.2958593( Hooverら)を参照のこと。 研磨粒子上の表面被覆をすることも本発明の範囲に属する。この表面被膜は多 数の異なった機能を有する。幾つかの例を挙げれば、この表面被膜はバインダー への接着性を増し、又は砥粒の磨滅特性を変える。表面被膜の例は、カップリン グ剤、ハロゲン化物塩、シリカを含む金属酸化物、耐熱性金属窒化物、耐熱性金 属炭化物、等を含む。金属酸化物の例は、アルミナ、ジルコニア、マグネシア、 イットリア、ハフニア、セリア、及び酸化ランタンを含む。 砥粒用のバインダーは、熱硬化性有機ポリマーであり得る。熱硬化性樹脂には 2つの主たる種類がある。縮合硬化性樹脂及び付加重合性樹脂である。付加重合 性樹脂は、カチオン機構又はラジカル機構を通して重合できる。利用されるエネ ルギー源及びバインダー前 駆体の化学的性質に依存して、硬化剤、開始剤、又は触媒が、重合を開始するの を助けるために好まれる場合がある。 典型的なバインダーの例は、フェノール樹脂、尿素ホルムアルデヒド樹脂、メ ラミンホルムアルデヒド樹脂、アクリル化ウレタン、アクリル化エポキシ、エチ レン性不飽和化合物、ペンダントなα,β−不飽和カルボニル基を有するアミノ プラスト誘導体、少なくとも1つのペンダントなアクリレート基を有するイソシ アネート誘導体、少なくとも1つのペンダントなアクリレート基を有するイソシ アネート誘導体、ビニルエーテル、エポキシ樹脂、及びこれらの組み合わせを含 む。 フェノール樹脂は、それらの熱特性、入手の容易性、及びコストの故に、研磨 物品バインダーに広く使用される。2つのタイプのフェノール樹脂がある。レゾ ール及びノボラックである。レゾール型フェノール樹脂は、ホルムアルデヒド対 フェノールのモル比が1:2以上、典型的には1.5:1.0〜3.0:1.0 である。ノボラック樹脂はホルムアルデヒド対フェノールのモル比が1:1未満 である。 前記アミノプラスト樹脂は、1分子又は1オリゴマー当たり少なくとも1つの ペンダントなα,β−不飽和カルボニル基を有する。これらの不飽和カルボニル 基はアクリレート基、メタクリレート基、又はアクリルアミド型の基であり得る 。そのような物質の例は、N−(ヒドロキシメチル)−アクリルアミド、N,N ’−オキシジメチレンビスアクリルアミド、オルト−及びパラ−アクリルアミド メチル化フェノール、アクリルアミドメチル化フェノールノボラック、及びこれ らの組み合わせを含む。これらの物質は、更に米国特許No.4903440(L arsonら)及び5236472(Kirkら)に更に記載されている。 この研磨物品及び/又は研磨バインダースラリーは、更に任意の添加剤、例え ば充填材(研削助剤を含む)、繊維、減磨剤、湿潤剤、チキソトロピック物質、 界面活性剤、顔料、染料、静電防止剤、カップリング剤、可塑剤、及び懸濁剤を 含み得る。これらの材料の量は望みの性質を与えるように選ばれる。 有用な充填材の例は、金属炭酸塩(例えば、炭酸カルシウム(チョーク、方解 石、泥灰岩、湖生白亜、大理石及び石灰石)、炭酸カルシウムマグネシウム、炭 酸ナトリウム、炭酸マグネシウム)、シリカ(例えば、石英、ガラスビーズ、ガ ラス中空球及びガラス繊維)、ケイ酸塩(例えば、タルク、粘土、(モンモリロ ナイト)長石、雲母、ケイ酸カルシウム、メタケイ酸カルシウム、アルミノケイ 酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム)、金属硫酸塩(例えば、硫酸カルシウム、硫 酸バリウム、硫酸ナトリウム、硫酸アルミニウムナトリウム、硫酸アルミニウム )、石膏、バーミキュライト、木粉、アルミニウムトリハイドレート(alum inum trihydrate)、カーボンブラック、金属酸化物(例えば、 酸化カルシウム(生石灰)、酸化アルミニウム、二酸化チタン)、及び亜硫酸金 属(例えば、亜硫酸カルシウム)を含む。 充填材なる用語は、研磨・研削産業において研削助剤として公知の材料も包含 する。研削助剤は、その添加が磨耗の化学的及び物理的過程に大きな影響を与え 、改善された性能をもたらす微小粒状材料と定義される。研削助剤の化学的群の 例は、ロウ、有機ハロゲン化物化合物、ハロゲン化物塩、硫黄及び硫黄化合物、 並びに金属及び金属の合金を含む。前記有機ハロゲン化物化合物は、典型的には 、研削の間に分解し、ハロゲン酸又はガス状ハロゲン化物化合物を放出する。そ のような物質の例は、塩素化化合物、例えばテトラクロロナフタレン、ペンタク ロロナフタレン、及びポリ塩化ビニルを 含む。ハロゲン化物塩の例は、塩化ナトリウム、カリウム氷晶石、ナトリウム氷 晶石、アンモニウム氷晶石、テトラフルオロホウ酸カリウム、テトラフルオロホ ウ酸ナトリウム、フッ化ケイ素、塩化カリウム、及び塩化マグネシウムを含む。 金属の例は、錫、鉛、ビスマス、コバルト、アンチモン、カドミウム、鉄、及び チタンを含む。他の種々雑多な研削助剤は、硫黄、有機硫黄化合物、黒鉛及び金 属硫化物を含む。 静電防止剤の例は、黒鉛、カーボンブラック、酸化バナジウム、及び保湿剤を 含む。これらの静電防止剤は、米国特許No.5061294(Harmerら) 、5137542(Buchananら)、及び5203884(Buchan anら)に開示されている。 カップリング剤は結合橋(association bridge)を、バイ ンダー前駆体と充填材粒子又は砥粒との間に提供できる。カップリング剤の例は シラン、チタネート、及びジルコアルミネートを含む。 上記の研磨物品は、100%の本発明の砥粒を含み得る。更に、前記研削物品 は、本発明の砥粒と、従来の砥粒又は希釈粒子との混合物を含んでいてもよい。 前記砥粒はモース硬度が少なくとも8であることが好ましく、より好ましくは9 超である。そのような研磨粒子の例は溶融酸化アルミニウム(これは、褐色酸化 アルミニウム、熱処理酸化アルミニウム、及び白色酸化アルミニウムを含む)、 ゾルゲル法により作ったセラミック酸化アルミニウム、グリーン(green) 炭化ケイ素、炭化ケイ素、クロミア(chromia)、アルミナジルコニア、 ダイヤモンド、セリア、立方晶窒化ホウ素、炭化ホウ素、ガーネット、二ホウ化 チタン、炭化チタン、及びこれらの組み合わせを含む。本発明による砥粒は、希 釈粒子(例え ば、大理石、石膏、石灰石、火打ち石、シリカ、ガラス中空球、ガラスビーズ、 酸化鉄、ケイ酸アルミニウム、及びガラスと混合することができる。本発明によ る砥粒は、研磨凝集塊と組み合わせることもできる。研磨凝集塊の例は、米国特 許No.4652275(Bloecherら)に記載されている。しかしながら 、研磨製品の粒子の少なくとも15wt%、好ましくは50〜100wt%は、 ここに述べたタイプであるべきである。 本発明の目的と利点を以下の例により更に説明するが、これらの例に記載され ている特別な材料と量、並びに他の条件及び詳細は、本発明を不当に制限するも のと解釈されるべきでない。全ての部及び%は特に断らない限り、重量基準であ る。 例 以後を通じて、以下の略語及び商品名を用いる: ASB:ドイツ国のCondeaから商標“DISPERAL”の下に商業 的に入手可能なアルファアルミナ一水和物(ベーマイト)粉末; I01:酸化水酸化鉄、FeOOH、水分散液、酸化鉄7%(Fe23とし ての理論酸化物ベースで計算して)、その約90〜95%は鱗鉄鉱(平均粒子サ イズ約0.05〜0.1μm;長さ対直径又は幅の比は約1:1〜2:1); I02:酸化水酸化鉄、FeOOH、水分散液、酸化鉄4.7%(Fe23 としての理論酸化物ベースで計算して)、その約90〜95%は鱗鉄鉱(平均粒 子サイズ約0.05〜0.1μm;長さ対直径又は幅の比は約1:1〜2:1) ; I03:酸化水酸化鉄、FeOOH、水分散液、酸化鉄4.2%(Fe23 としての理論酸化物ベースで計算して)、その約9 0〜95%は鱗鉄鉱(平均粒子サイズ約0.05〜0.1μm;長さ対直径又は 幅の比は約1:1〜2:1); I04:酸化水酸化鉄、FeOOH、水分散液、酸化鉄3.3%(Fe23 としての理論酸化物ベースで計算して)、その約90〜95%は鱗鉄鉱(平均粒 子サイズ約0.05〜0.1μm;長さ対直径又は幅の比は約1:1〜2:1) ; I05:酸化水酸化鉄、FeOOH、水分散液、酸化鉄3%(Fe23とし ての理論酸化物ベースで計算して)、その約90〜95%は鱗鉄鉱(平均粒子サ イズ約0.05〜0.1μm;長さ対直径又は幅の比は約1:1〜2:1); AS1:α−アルミナ(Alcoa Co.,Bauxite,ARから商 標“39 SG ALUMALUX”の下に商業的に入手可能); AS2:α−アルミナ(日本の住友化学から商標“AKP−50”の下に商 業的に入手可能;α−アルミナ99.995wt%;不純物含量:9ppm Si, 4ppm Na,3ppm Mg,>1ppm Ca,及び19ppm Fe;表面積:11m2/ g;平均粒子サイズ:0.2μm); AS3:三水和物アルミナ(ギブサイト)(Alcoa Co.から商標“ CV−3503”の下に商業的に入手可能)を500℃で静止式炉中、約14時 間加熱することにより得たχ−アルミナ; AS4:三水和物アルミナ(ギブサイト)(Alcoa Co.から商標“ C−331”の下に商業的に入手可能)を600℃で静止式炉中、約14時間加 熱することにより得たχ−アルミナ; AS5:χ−アルミナ(Alcan Corp.of Cleveland ,OHから商標“AA100W”の下に商業的に入手 可能); AS6:予備焼成アルミナゾルゲル法から得られたγ−アルミナ、調製方法 は後に記載する; AS7:α−アルミナ(Alcoa Co.から商標“A16 SG”の下に商業的に入手可能); AS8:α−アルミナ(Alcoa Co.から商標“A16”の下に商業 的に入手可能); AS9:三水和物アルミナ(ギブサイト)(Alcoa Co.から商標“ HYDRAL PGA”の下に商業的に入手可能)を600℃で静止式炉中、約 14時間加熱することにより得たχ−アルミナ; AS10:γ−アルミナ(表面積:150m2/g;LaRche Chem ical of Baton Rouge,LAから商標“V−GH”の下に商 業的に入手可能); AS11:γ−アルミナ(表面積:284m2/g;LaRoche Che micalから商標“V−GL”の下に商業的に入手可能); AS12:γ−アルミナ(表面積:300m2/g;LaRoche Che micalから商標“V−GH”の下に商業的に入手可能); AS13:α−アルミナ粉末(Reynolds Metals Co.o f Bauxite,AKから、商標“ERC−DBM”の下に商業的に入手可 能); DHO:脱イオン水; ZRS:ジルコニアゾル、Nyacol of Ashland,MAから 商標“NYACOL ZIRCONIA”の下に商業的に入手可能;DHO中濃 度20%;100nm、ロットII 36 14); AFA:蟻酢酸アルミニウム溶液(Al23としての理論酸化物ベースで計 算して9wt%)、米国特許No.5185299の例3に記載されているように 、還流条件下に酢酸−蟻酸溶液中でアルミニウム粉末を温浸する(digest )ことにより調製、ここでAl対カルボン酸の比は1:1。蟻酢酸アルミニウム ); クエン酸:クエン酸一水和物、濃度100%; 硝酸:硝酸、HNO3、濃度70%; EXR:Dow Chemical Co.of Midland,MIか ら商標“DOWEX HCR−W2−H”の下に商業的に入手可能な合成イオン 交換樹脂; MGN:硝酸マグネシウム溶液(11%Mg(NO33・6H2O;Mal linckrodt Chemical of Paris,KY)から入手可 能;並びに REO:硝酸ランタン、硝酸ネオジム、及び硝酸イットリウムの溶液(20 .5%のLa(NO33・6H2O,20.1%のNd(NO33・6H2O,2 6.1%のY(NO33・6H2O;Molycorp of Lourvie rs,COから入手可能)を、充分な量のMGN及び硝酸コバルト(15%のC o(NO32・6H2O;Hall Chemical of Wicklif fe,OHから入手可能)に混合し、約5.8%のLa(NO33・6H2O, 約5.8%のNd(NO33・6H2O,約7.1%のY(NO33・6H2O, 約14.4%のMg(NO32・6H2O,約0.4%のCo(NO32・6H2 O,及び残り脱イオン水の溶液を作ることにより調製される溶液。 AS6の調製過程 高剪断ミキサーを用いて、次のものを分散させた:69.8部の約60℃のD HO、2.3部の硝酸、及び28.5部のASB。得られたゾルを、約100℃ から出発して温度を約180℃に増しつつ24時間かけて乾燥した。乾燥後に、 このゾルは脆い固体であり、これは次いで従来のハンマーミル及びロール粉砕装 置を用いて圧潰し、その後篩にかけた。篩にかけた粒子は1mmの開孔を有する篩 を通過したが、0.125mmの開孔を有する篩上に残った。この篩にかけた粒子 をロータリーキルンで焼成した。このキルンは直径約15cm、長さ約1.1mで あり、加熱ゾーンは約650℃であり、滞留時間約1分であり、結合された揮発 分を実質的に除いた。炭化ケイ素管は仰角約2.5°の傾きであった。 一般的な粒子調製方法 幾つかの例については、リストに挙げた成分を8.8リットルのボールミルジ ャー(高アルミナ磁器ミル;Norton Co.of Worchester ,MAから入手可能)に入れ、表に掲げた時間分散した。このミルジャーは約9 000gの6.35mmアルミナ軸粉砕媒体(Coors Ceramic of Golden,COから商標Stock No.#74549の下に商業的に 入手可能)を含んでいた。これは、特別の例において特に断らない限り使用され た方法であった。各例に分散方法及び粉砕時間を示す。粉砕の後、スラリーをア ルミニウム、プラスター、又はパイレックスのトレー中に注入し、数時間又は一 夜100℃で乾燥した。この乾燥したスラリーを2つの相対する板で、1つは回 転し、1つは静止しているものを有する微粉砕機(Braun Corp.of Los Angeles,CAから商標“BRAUN P ULVERIZER TYPE VA−53”の下に商業的に入手可能)で圧潰 した。得られた砂をロータリーキルン中で焼成し、このキルンは直径が約15cm で、長さが1.1cmで、加熱帯は650℃であり、滞留時間約2〜3分であった 。炭化ケイ素管は仰角約2.5°の傾きであった。焼成温度を各例について以下 に述べる。 もし、出発物質が、AS1、AS2、AS7、及びAS8であるときは、この 物質を更にロータリーキルンで焼成した。このキルンは、直径が8.9cm(3. 5インチ)、長さが137cm(54インチ)であり、加熱帯域は約30.5cm( 12インチ)で、約1100℃であった。滞留時間は約5分であった。前記炭化 ケイ素管は仰角約2.5°の傾きであった。 幾つかの例については、焼成した砂をREO含浸溶液で含浸させた。特に断ら ない限り、含浸は、100gの焼成した材料あたり60mLの含浸溶液を混合する ことにより行った。含浸の後、砂を再びロータリーキルンで、通常最初の焼成ス テップと同じ温度で焼成した。 焼成の後、砂を焼成過程1、2、又は3に従って焼結した。焼結過程、時間及 び温度を各例の記載において以下に与える。 焼結法1 焼結法1として、約10〜15gの焼成された粒子を白金ルツボ中に入れ、次 いでこれを所定の温度の従来の箱型炉に入れた。 焼結法2 焼結法2として、焼成した粒子をロータリーキルン中に入れた。このロータリ ーキルンは直径が8.9cm(3.5インチ)、長さが137cm(54インチ)の 炭化ケイ素管であり、加熱帯域約30. 5cm(12インチ)であった。この炭化ケイ素管は仰角約2.5°の傾きであっ た。特に断らない限り、このキルンの回転は約3rpmであり、これは滞留時間 約30〜40分に対応する。 焼結法3 焼結法3として、約10〜15gの焼成された粒子を白金ルツボ中に入れ、次 いでこれを冷たい従来の箱型炉に入れた。次いで、この炉の温度を焼結温度に上 昇させた。 一般的な円盤調製法 以下の一般的な手順は、被覆された研磨繊維円盤を試験のためにどのようにし て作ったかを記載する。直径17.8cmで、2.2cmの中心孔を有する厚さ0. 8mmの加硫された繊維円盤上に、ある型樹脂を被覆した。この型樹脂は48wt %のレゾール型フェノール樹脂及び52wt%の炭酸カルシウムからなり、水及 びグリコールエーテル溶剤で固形分81%に希釈した。この湿った型樹脂の重量 は150g/m2であった。この型コートを適用して後直ぐに、砥粒、グレード3 6を静電気的に被覆した。得られた構造体を77℃で15分、次いで93℃で9 0分加熱し、部分的に硬化させて型樹脂を作った。次いで、サイズ樹脂を砥粒/ 型コートに、平均重量約670g/m2となるように被覆した。このサイズ樹脂は 32%のレゾール型フェノール樹脂及び68%の氷晶石からなり、これを水及び グリコールエーテル溶剤で固形分78%に希釈した。このサイズ樹脂を77℃で 1時間硬化し、次いで102℃で16時間硬化させた。この繊維円盤を試験の前 に曲げた。 密度 特に断らない限り、ヘリウムステレオピクノメーター(Micromerit ics Corp.of Norcross,GAから商標“ACCUPYC 1330”の下に商業的に入手可能)を用いて砥粒の密度を測定した。その結果 を立方センチメートル当たりのグラム(g/cm3)で報告する。 硬度 このセラミック粒子の硬度をを、500gの荷重を用いてビッカース押し込み により測定した。これらの値をGPa(キガパスカル)で報告する。 特に、砥粒を従来の成形化合物(Buehler,Ltd.of Evans ton,ILから商標“EPOMET”の下に商業的に入手可能)に、直径2. 5cm(1インチ)のステンレススチール成形ラム(mold rams)中で、 配合した。この粒子及び成形化合物を次いで27.6MPa(4000psi) でプレスし、従来のマウンティングプレス(mounting press)( Buehler,Ltd.から商標“BUEHLER PNEUMET I M OUNTING PRESS”の下に商業的に入手可能)中で約150℃に同時 に加熱した。次いで、この成形化合物を約150℃で約5分保持して硬化させた 。次いで、この硬化させた成形化合物を室温に冷却した。 次いで、前記配合された砥粒を研磨領域に研磨スラリーを小出しするマイクロ プロセッサー制御装置(Buehler,Ltd.から商標“METLAP I ”の下に商業的に入手可能)を有する研磨装置(Buehler,Ltd.から 商標“DIALOG”の下に商業的に入手可能)を用いて研磨した。この研磨は 以下の連続的段階(ステージ)に従って行った: ステージ1 研磨表面(polishing surface):アルミナ圧盤、直径2 0.3cm(Buehler,Ltd.から商標“METLAP 10”の下に商 業的に入手可能) 研磨材タイプ及びサイズ:30μmダイヤモンドスラリー(Buehler ,Ltd.から商標“METADI DIAMOND SLURRY”の下に商 業的に入手可能) 研磨時間:3分、又は表面が平坦になるまで 力:22.2N/サンプル(5ポンド/サンプル) スピード設定:240rpm 小出しの連続性:1秒間スプレー継続:10秒間スプレー停止 相対的回転:時計方向 ステージ2 研磨表面:直径20.3のアルミニウム圧盤(Buehler,Ltd.か ら商標“METLAP”の下に商業的に入手可能)の上に固定された研磨布(B uehler,Ltd.から商標“TEXMET POLISHING CLO TH”の下に商業的に入手可能) 研磨材タイプ及びサイズ:6μmダイヤモンドスラリー(Buehler, Ltd.から商標“METADI DIAMOND SLURRY”の下に商業 的に入手可能) 研磨時間:10分 力:22.2N/サンプル(5ポンド/サンプル) スピード設定:120rpm 小出しの連続性:1秒間スプレー継続;10秒間スプレー停止 相対的回転:時計方向 ステージ3 研磨表面:直径20.3のアルミニウム圧盤(“METLAP”)の上に固 定された研磨布(“TEXMET POLISHING CLOTH”) 研磨材タイプ及びサイズ:1μmダイヤモンドスラリー(Buehler, Ltd.から商標“METADI DIAMOND SLURRY”の下に商業 的に入手可能) 研磨時間:30分 力:22.2N/サンプル(5ポンド/サンプル) スピード設定:120rpm 小出しの連続性:1秒間スプレー継続;10秒間スプレー停止 相対的回転:時計方向 この砥粒のヴィッカース微小硬度(Vickers microhardne ss)は、ダイヤモンド圧子を有する従来の微小硬度試験機(Leitz of Germanyから商標“MINILOAD 2 MICROHARDNES S TESTER”の下に入手可能)を用いて測定した。この圧子(高度に磨い た尖った正方ピラミッドダイヤモンドで、すくい角(face angle)1 36°を有するもの)を、測定すべきサンプルに徐々に且つ穏やかに接触させた 。所定の荷重は500グラムであった。報告した硬度値は、5回の測定値の平均 値である。 研削性能試験法1 試験法1は、鉱物の切削速度及び12分間に除かれた金属の量を測定するよう に設計した。被覆された研磨円盤を面取りしたアルミニウム支持パッドの上に載 せ、これを用いて、1.25cm×18cmの1018軟鋼被加工物の面を研削した 。この円盤を5500rpmで運転し、この支持パッドの面取りした端を覆う円 盤の部分を約6kgの荷重で被加工物に接触させた。別々の被加工物を1分間の間 隔をおいて合計で12分間研削した。初期研削は研削の最初の1分間の切削で除 かれた金属の量であった。同様に、最終切削は切削の最後の1分間に除かれた金 属の量であり、全切削は試験を通じて除かれた量の合計であった。殆どの例にお いて、砥粒の性能は対照に対する%として記述した。即ち、対照例で除かれた金 属の全量を100%とし、例の砥粒は、この100%に比較して測定した。 研削性能試験法2 試験法2は、使用された試験片が304ステンレススチールであることを除い て、試験法1と同じであった。 (比較例A〜J及びL〜M) 比較例A〜Iのスラリーを作るのに用いた原料を以下の表1に示す。これらの 比較例は全てASB(即ち、ベーマイト)を含む。 比較例A〜Iについての焼成、含浸、及び焼結の情報を以下の表2に示す。 比較例A〜J及びL〜Mの砥粒の密度値及び硬度値を、以下の表3に示す。 比較例Mのアルファアルミナ−ベース粒子は、約1%のFe23,4.5%の MgO、及び94.5%のAl23(理論的酸化物ベースで計算した)を含み、 アルファアルミナ表面被膜を有し、米国特許No.4744802(Schwab el)及び4964883(Morrisら)に従って作った。 (例1〜6) 例1〜6のスラリーを作るのに使用した原料を、以下の表4に示す。 例1〜6の焼成、含浸、及び焼結の情報を、以下の表5に示す。 例1〜5の砥粒の密度値及び硬度値を、以下の表6に示す。 例2並びに比較例D,E及びJの砥粒の密度及び研削性能のデータを、以下の 表7に示す。 例5及び6並びに比較例Dの研削性能を、以下の表8に示す。 (例7〜11) 例7〜11は、異なった粉砕時間及びスラリーへのジルコニア添加剤を比較し た。例7〜11のスラリーを作るのに使用した原料を、以下の表9に掲記する。 例7〜11の焼成、含浸、及び焼結の情報を、以下の表10に示す。 例7〜10の砥粒の密度値を、以下の表11に示す。 例7〜11及び比較例Lの砥粒の研削性能のデータを、以下の表12に示す。 (例12〜19) 例12〜19は異なった微粉砕時間及び酸化物添加物を比較した。以下の表1 3に示す微粉砕時間以外は例10の方法に従ってスラリーを調製した。焼成時間 は1100℃であった。例15、16及び17については、以下の表13に示す 酸化鉄の量を与えるに充分な量のI03を、各スラリーに加えた。例18につい ては、以下の表13に示す酸化鉄の量を与えるに充分な量の酸化鉄(商標“KR ONA RED IRON OXIDE,C.I.PIGMENT RED 1 00”の下にPfizer Pigments,Inc.,of New Yo rk,NYから入手可能)を。更に、以下の表13に報告する量の酸化鉄及び酸 化ランタンを与えるのに充分な量の硝酸鉄(10.5%Fe(NO33 ・6H2 O;Shepard Chemical of Cincinnati,OH )、及び充分な量の硝酸ランタン溶液La(NO33・6H2O;Molyco rpから入手可能)を例19のスラリーに添加した。 例12〜19及び比較例Lの砥粒の密度及び研削性能のデータを、以下の表1 4に示す。 (例20〜25) 例20〜25は、異なった加工温度及び時間を示す。以下の表15に示した各 スラリーについての原料を約72時間粉砕した。AFAを加えた例21〜24を 除き、諸スラリーは同じであった。例21及び22については1つのバッチの材 料を用い、例23及び24については他のバッチを用いた。 例21〜25の焼成、含浸、及び焼結の情報を、以下の表16に示す。 例20〜25の砥粒の密度値を、以下の表17に示す。 (例26〜28) 例26〜28のスラリーは、1040部のAS8、20.8部のクエン酸、2 0.8部の硝酸、10.4部のI01、及び1470部のDHOを用い、72時 間微粉砕して作った。乾燥及び圧潰の後、この砂を1100℃で焼成した。次い で、この焼成した砂を金属硝酸塩溶液で含浸し、以下の表18に掲記した%を得 た。この砂を、以下の表18に記載した温度で方法1に従って120分間焼結し た。 例26〜28の砥粒の密度値を以下の表19に示す。 (例29〜41) 例29〜41はイオン交換樹脂、EXR、を用い、アルミナ粉末又は他の原料 物質中に存在する全てのイオン性不純物を除いた。例29〜41のスラリーを作 るのに使用した原料を以下の表20に掲記する。例29〜31は2リットルのウ レタンでライニングを施したボールミルジャー(U.S.Stoneware of Arkon,OH)中で微粉砕した。このジャーは他の全ての例において 用いたアルミナ媒体の代わりに、約3450gのジルコニア微粉砕媒体(6.3 5mm円柱;U.S.Stonewareから商業的に 入手可能)を含んでいた。 例29〜41の焼成、含浸、及び焼結の情報を、以下の表21に示す。 例29〜41の砥粒の密度値を、以下の表22に示す。 (例42〜46) 例42〜46は、種々の焼結法を比較したものである。例42〜46のスラリ ーは、906部のAS8、13.5部の硝酸、58.2部の硝酸ランタン溶液( La(NO33・6H2O;Molycorpから入手可能)、58.2部の硝 酸ネオジム溶液(28%のNd(NO33・6H2O;Molycorpから入 手可能)、85.7部の硝酸第二鉄溶液(10.5%のFe(NO33・ 6H2O;Shepard Chemicalから入手可能)、79.4部のM GN、51部のNH4OH、及び1278部のDHOを用いて作った。これを7 2時間微粉砕(mill)した。このスラリーを脱水し、圧潰し、そして砂を6 00℃で焼成したが、これは含浸させなかった。得られた砂の理論的組成は、理 論酸化物ベースで、94.7%のAl23、0.9%のFe23、1.7%のN d23、1.7%のLa23、及び0.9%のMgOであ った。例42〜46の焼結の情報を以下の表24に示す。 例42〜46及び比較例Mの砥粒の密度及び研削性能値を、以下の表25に示 す。 (例47〜49) 例47〜49は種々のχ−アルミナ粉末原料を比較する。例47〜49のス ラリーに使用される原料を、以下の表26に示す。 例47及び48の焼成及び含浸、並びに例49の焼成、含浸、及び焼結の情報 を、以下の表27に示す。 (例50〜54) 例50〜57は、焼結方法を比較する。例50〜54のスラリーを800部の AS6、15部のクエン酸、1980部のDHO、及びpHを約8.5〜9.0に するのに充分な量のNH4OHを用いて作った。各スラリーを約20時間微粉砕 した。始めの焼成温度は650℃であった。焼成の情報を、以下の表28に示す 。 例49〜54の密度及び硬度値を、以下の表29に示す。 (例55〜67) 380リットル(100ガロン)のボールミル(Al23のタイルでライニン グしたミル;Paul O.Abbe of Little Falls,NJ から商標“ABBE 6PM PEBBLE MILL”の下に入手可能)を用 いて、例55〜67のスラリーを調製した。このミルに409kg(900lbs .)のアルミナ媒体(1/4インチ;Coors of Golden,COか ら入手可能)を充填した。このミルを臨界速度の61%で運転した。例55〜6 7のスラリーの原料を、以下の表30に示す。 例55〜67の焼成及び焼結の情報を、以下の表31に示す。 例55〜59及び比較例Lの砥粒の密度、硬度及び研削性能値を、以下の表3 2に示す。 例60〜67及び比較例Lの砥粒の密度、硬度及び研削性能値を、以下の表3 3に示す。 (例68〜70) 例68〜70は、種々の含浸剤を比較する。例68〜70のスラリーの原料は 、120部のAS6、6部の硝酸、及び600部のDHOであった。このスラリ ーをそれぞれ48時間微粉砕した。このスラリーを脱空気し、乾燥し、次いで圧 潰して砂を形成した。この砂を650℃で焼成し、以下のようにして含浸した。 例68の焼成材料をREOで含浸した。例69用の含浸溶液は、5gの硝酸マン ガン溶液(50%Mn(NO33;Mallinckrodt Chemica l)あたり、60mLの溶液を与えるに充分な量のDHOを加えることによって調 製した。例70用の溶液は、14.3gの硝酸ランタン溶液(28%La(NO33 ・6H2O)、9.1gのMGN、及び2gの硝酸マンガン溶液(50% Mn(NO32)あたり、60mLの溶液を与えるに充分な量のDHOを加えるこ とによって調製した。次いで、この含浸した砂を再び650℃で焼成し、次いで 焼結法1に従って、1425℃で20分焼結させ た。 例68〜70の砥粒に対する密度及び硬度値を、以下の例34に示す。 (例71〜81) 例71〜81は、アルミナ源としてγ−アルミナの使用を示す。各例71〜8 1の各々について使用された原料を、以下の表35に示す。 例71〜81の含浸及び焼成の情報を、以下の表36に示す。例71〜81を 650℃で焼成し、次いでそこに掲記した条件に従って焼結した。 例71〜81の砥粒の密度及び硬度値を、以下の表37に示す。 例81/Kを、例81対比較例Kの比42:58として作った。比較例L/ Kを、比較例L対比較例Kの比42:58として作った。CaCO3を含むサイ ズ(size)を円盤に用いた。研削性能データを、以下の表38に示す。 (例82) 2リットルの、ゴムでライニングしたボールミルに、4600gのジルコニア 微粉砕媒体(直径1.3cmの円柱;Stoneware Corp.of M ahwah,NJから入手可能)、600gのAFA及び10.0gのAS2を 仕込んだ。このボールミルを70rpmで24時間回転した。得られた分散液を ロータリーエバポレーターで蒸発させ(60℃、アスピレーター圧力)粘稠な残 留物を得た。この粘稠な残留物を80℃で乾燥し粒状(granular)粒子 (particles)を得た。 この粒状粒子を、従来の箱型炉中で室温から600℃に2時間かけて加熱する ことにより焼成した(次いで、室温に冷却した)。二ケイ化モリブデン加熱要素 (CM,Inc.,of Bloomfield,N.J.から入手可能)を用 いて、この焼成された物質を急速加熱箱型炉中で焼結した。この焼成された物質 を、空気中で室温から1400℃に8分未満で加熱し、次いで1400℃に5分 維持した。冷却後、得られた砂はきらきらしており緻密であった。 この砂の圧潰した小片を、走査型電子顕微鏡(SEM)で調べたところ、焼い た物質は、理論密度の少なくとも95%の密度を持っており、アルファアルミナ 微結晶は平均微結晶直径が0.5μm未満であった。 (例83) 2リットルの攪拌式オートクレーブ(Paar Instrument Co .of Moline,ILから入手可能)に600gのDHOを仕込んだ。従 来のホモジナイザー(OMNI International,Inc.of Waterbury,CTから商標“OMNI 5000 HOMOGENIZ ER”の下に入手可能)で急速に攪拌しながら、1000gのAS7を40gづ つ加えた。次いで、10mLの硝酸を加え、この混合物を高速度で5分間混合した 。得られた分散液を190℃で1時間オートクレーブ加熱した。この分散液を冷 却した後大きなビーカーに注入し、覆い、3週間沈降させた。少し濁った上澄み (約150mL)をデカンテーションにより分離した。残った分散液を85℃で 3日乾燥した。 得られた乾燥したケーキを従来の箱型炉中で、以下のスケジュールに従って焼 成した: 室温から100℃へ、10℃/分で; 100℃から1000℃へ、5℃/分で;そして この炉中で室温へ冷却した。 焼成されたケーキを圧潰し、例82(上記)に述べたように、1450℃又は 1500℃で焼いた。1450℃で焼いた砂の圧潰された小片をSEMにより調 べたところ、平均微結晶サイズ1μm未満のアルファアルミナ微結晶を持ってい ることが明らかとなった。更に、1450℃で焼いた材料の破面をSEMで調べ たところ、トランスグラニュラー(transgranular)破壊が優勢で あることが分かった。アルキメデス法で測定した密度は、理論密度の約90%よ りも大きかった。 1500℃で焼いた砂は、1450℃で焼いた材料よりも遥に硬く、圧潰する のが困難であった。1500℃で焼いた砂の圧潰片のSEMを調べたところ、平 均微結晶サイズ1.0〜1.5μmを有するアルファアルミナ微結晶を持ってい ることが明らかとなった。アルキメデス法で測定した密度は、理論密度の約92 %よりも大きかった。 (例84) 水中の高濃度アルミナを以下のようにして調製した。ビーカーに181.88 gのDHO及び約1.44gのアクリル酸−イタコン酸コポリマー(AA−IC A)(アクリル酸モノマー対イタコン酸モノマーの比は2:1)分散液であって 米国特許No.5130347の例3(その記載をここに引用して記載に含める) に記載された方法で調製したもの(但し、溶媒としてTHFの代わりにジメチル ホルムアミドを使用した)を仕込んだ。従来のホモジナイザー(“OMNI 5 000 HOMOGENIZER”)で急速に攪拌しつつ、178.88gのA S7を、この水/分散液混合物に加えた。次いで追加の1.44gの前記分散液 (AA−ICA)を加え、その後追加の178.88gのAS7を加えた。5. 73gの分散液(“AA−ICA”)及び712.5gのAS7が、181.8 8gの水中によく混合して分散液を与えるまで、このプロセスを繰り返した。 得られた分散液を浅いアルミニウムのトレーに注入し、85℃で一夜乾燥した 。得られた乾燥した固体を以下のスケジュールに従って焼成した: 室温から100℃へ、10℃/分で; 100℃から1000℃へ、5℃/分で;そして この炉中で室温へ冷却した。 焼成されたケーキを圧潰し、例82(上記)に述べたように、1400℃又は 1450℃で焼いた。1400℃で焼いた砂の圧潰された小片をSEMにより調 べたところ、平均微結晶サイズ0.8μm未満のアルファアルミナ微結晶を持っ ていることが明らかとなった。更に、1400℃で焼いた材料の破面をSEMで 調べたところ、トランスグラニュラー破壊が優勢であることが分かった。アルキ メデス法で測定した密度は、理論密度の約88%よりも大きかった。 1450℃で焼いた砂は、1400℃で焼いた材料よりも遥に硬く、圧潰する のが困難であった。1450℃で焼いた砂の圧潰片のSEMを調べたところ、平 均微結晶サイズ0.8μm未満を有するアルファアルミナ微結晶を持っているこ とが明らかとなった。1450℃で焼いた材料中に存在する多孔度は、殆ど三重 点に位置する直径0.1μm未満の複数の孔の形で存在した。更に、1450℃ で焼いた材料の破面をSEMで調べたところ、トランスグラニュラー破壊が優勢 であることが分かった。アルキメデス法で測定した密度は、理論密度の約90% よりも大きかった。 (例85) 3.75gの分散剤(“AA−ICA”)を用いて、652gのAS13を1 30gのDHO中に分散した他は例84に記載したのと同様にして分散液を調製 した。この分散液の一部を浅いアルミニウムトレーに注ぎ込み、時計皿でゆるく 覆い、、85℃で一夜乾燥した。乾燥した固体を例84に示したスケジュールに 従って焼成した。焼成した材料の一部を圧潰し、例82(上述)に記載したよう にして1400℃又は1450℃で焼いた。 1400℃で焼いた砂の圧潰された小片をSEMにより調べたところ、理論的 密度の約90%より大きな密度及び平均微結晶サイズ0.5μm未満のアルファ アルミナ微結晶を持っていることが明らかとなった。更に、1400℃で焼いた 材料の破面をSEMで調べたところ、イントラグラニュラー(intragra nular)破壊が優勢であることが分かった。 1450℃で焼いた砂は、1400℃で焼いた材料よりも遥に硬く、圧潰する のが困難であった。1450℃で焼いた砂の圧潰片のSEMを調べたところ、理 論的密度の約93%より大きな密度及び平均微結晶サイズ0.5μm未満を有す るアルファアルミナ微結晶を持っていることが明らかとなった。更に、1450 ℃で焼いた材料の破面をSEMで調べたところ、イントラー及びトランスグラニ ュラー破壊の両方が見出された。 (例86) 2.0gの分散剤(“AA−ICA”)を用いて、200gのAS7を198 gのDHO中に分散した他は例84に記載したのと同様にして例86を調製した 。得られた分散液をかき乱さないようにして1週間沈降させた。次いで、この分 散液を95℃で乾燥し、例84に示されたスケジュールに従って焼成した。この 焼成した材料の一部を圧潰し、例82(上述)に記載したようにして1400℃ で10分間焼いた。 この焼いた砂は硬く、圧潰が困難であった。焼いた砂の圧潰された小片をSE Mにより調べたところ、理論密度の約90%より大きな密度を持っており、多数 の小片が理論密度の95%より大きな密度を持っていた。アルファアルミナ微結 晶の平均直径は1.0μm未満であった。 本発明の範囲及び精神から離れることなく、当業者には本発明の 修飾と変形が明らかとなるであろう。そして、本発明はここに述べた具体例に不 当に限定されるべきでないことが理解されるべきである。
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Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.結晶性セラミック、アルファアルミナ−ベースの砥粒、を調製する方法で あって、次のステップを含むもの: (a)液体媒体及び充分な量のアルミナ粒子を含む分散液を調製すること、但 し、この分散液は脱液して前駆体物質を与え、この物質は焼結して結晶性セラミ ック、アルファアルミナ−ベースの物質を与え、この物質は硬度少なくとも16 GPa、密度少なくとも3.58g/cm3、平均アルファアルミナ結晶サイズ2 マイクロメーター未満であり、前記アルミナ粒子はアルファアルミナ粒子、10 wt%未満の化学的に結合した水を含む遷移アルミナ粒子、及びこれらの混合物 からなる群から選ばれ、そして理論酸化物ベースで、この材料の全重量を基準に して0.3wt%未満のSiO2及び0.4wt%以下のNa2Oを有し;前記ア ルファアルミナ粒子は平均サイズが2マイクロメーター未満であり、前記分散液 は分散液の重量マイナスこの分散液中に存在する液体媒体の全重量を基準として 1wt%以下のアルファアルミナ一水和物含む; (b)この分散液を脱液して前駆体物質を作ること;並びに (c)硬度少なくとも16GPa、密度少なくとも3.58g/cm3、平均ア ルファアルミナ結晶サイズ2マイクロメーター未満、及び理論酸化物ベースで、 この砥粒の全重量を基準にして0.3wt%未満のSiO2及び0.4wt%以 下のNa2Oを有する結晶性セラミック、アルファアルミナ−ベースの砥粒を与 えるに充分な温度及び時間、前記前駆体物質を焼結すること、但しここに、前記 焼結は1600.0℃以下の温度及び100.0気圧以下の圧力で行うこと; ここで、ステップ(c)に先立って、前駆体物質は砥粒前駆体の 形で与えられる。 2.前記分散液が、更に次のものからなる群から選ばれる焼結助剤を含む請求 項1に記載の方法: 酸化マグネシウム、酸化マンガン、酸化亜鉛、酸化セリウム、酸化コバルト、酸 化チタン、酸化ニッケル、酸化イットリウム、酸化プラセオジム、酸化サマリウ ム、酸化イッテルビウム、酸化ネオジム、酸化ランタン、酸化ガドリニウム、酸 化ジスプロジウム、酸化エルビウム、それらの前駆体、及びそれらの混合物。 3.ステップ(b)及び(c)の間に焼成のステップを含む請求項2に記載の 方法。 4.請求項2の方法による砥粒。 5.次のものを含む研磨物品: (a)バインダー;及び (b)前記バインダーにより前記物品に固定された請求項2に記載の複数の砥 粒。 6.結晶性セラミック、アルファアルミナ−ベースの砥粒を調製する方法であ って、次のステップを含むもの: (a)液体媒体、充分な量のアルミナ粒子及び充分な量の焼結助剤を含む分散 液を調製すること、但し、前記充分な量とは、ステップ(b)及び(c)の後に 、結晶性セラミック、アルファアルミナ−ベースの砥粒を与え、この砥粒は硬度 少なくとも16GPa、密度少なくとも3.58g/cm3、平均アルファアルミ ナ結晶サイズ2マイクロメーター未満を有し、前記アルミナ粒子はアルファアル ミナ粒子、10wt%未満の化学的に結合した水を含む遷移アルミナ粒子、及び これらの混合物からなる群から選ばれ、そして理論酸化物ベースで、この砥粒の 全重量を基準にして0.3wt%未満のSiO2及び0.4wt%以下のNa2O を有するものを与えるも のであり、前記アルファアルミナ粒子は平均サイズが2マイクロメーター未満で あり、前記分散液は分散液の重量マイナスこの分散液中に存在する液体媒体の全 重量を基準として1wt%以下のアルファアルミナ一水和物含む; (b)この 分散液を脱液すること;並びに (c)硬度少なくとも16GPa、密度少なくとも3.58g/cm3、平均ア ルファアルミナ結晶サイズ2マイクロメーター未満、及び理論酸化物ベースで、 この砥粒の全重量を基準にして0.3wt%未満のSiO2及び0.4wt%以 下のNa2Oを有する結晶性セラミック、アルファアルミナ−ベースの砥粒を与 えるに充分な温度及び時間、前記脱液した分散液を焼結すること、但しここに、 前記焼結は1600.0℃以下の温度及び100.0気圧以下の圧力で行う。 7.前記結晶性セラミック、アルファアルミナ−ベースの砥粒が理論酸化物ベ ースで、0.4wt%以下のCaOを含む請求項6に記載の方法。 8.前記焼結助剤物質が次のものからなる群から選ばれる請求項7に記載の方 法: 酸化マグネシウム、酸化マンガン、酸化亜鉛、酸化セリウム、酸化コバルト、酸 化チタン、酸化ニッケル、酸化イットリウム、酸化プラセオジム、酸化サマリウ ム、酸化イッテルビウム、酸化ネオジム、酸化ランタン、酸化ガドリニウム、酸 化ジスプロジウム、酸化エルビウム、それらの前駆体、及びそれらの混合物。 9.ステップ(b)及び(c)の間に焼成のステップを含む請求項7に記載の 方法。 10.請求項6の方法による砥粒。 11.次のものを含む研磨物品: (a)バインダー;及び (b)前記バインダーにより前記物品に固定された請求項10に記載の複数の 砥粒。 12.結晶性セラミック、アルファアルミナ−ベースの砥粒を調製する方法で あって、次のステップを含むもの: (a)液体媒体及び充分な量のアルミナ粒子を含む分散液を調製すること、但 し、前記充分な量とは、ステップ(b)〜(e)の後に、結晶性セラミック、ア ルファアルミナ−ベースの砥粒を与え、この砥粒が硬度少なくとも16GPa、 密度少なくとも3.58g/cm3、及び平均アルファアルミナ結晶サイズ2マイ クロメーター未満を与えるに充分なものであり、前記アルファアルミナ粒子は平 均サイズが2マイクロメーター未満であり、前記アルミナ粒子はアルファアルミ ナ粒子、10wt%未満の化学的に結合した水を含む遷移アルミナ粒子、及びこ れらの混合物からなる群から選ばれ、前記分散液は分散液の重量マイナスこの分 散液中に存在する液体媒体の全重量を基準として1wt%以下のアルファアルミ ナ一水和物を含む; (b)この分散液を脱液すること; (c)前記脱液した分散液を、充分な量の焼結助剤物質を含む含浸物質で含浸 させること、但しここに充分な量とは、ステップ(d)〜(e)の後、硬度少な くとも16GPa、密度少なくとも3.58g/cm3、平均アルファアルミナ結 晶サイズ2マイクロメーター未満の結晶性セラミック、アルファアルミナ−ベー スの砥粒を与えるに充分なものである; (d)含浸された脱液された分散液を焼成して焼成された材料を与えること; そして (e)硬度少なくとも16GPa、密度少なくとも3.58g/ cm3、及び平均アルファアルミナ結晶サイズ2マイクロメーター未満である結晶 性セラミック、アルファアルミナ−ベースの砥粒を与えるに充分な温度及び時間 、前記焼成された材料を焼結すること、但しここに、前記焼結は1600.0℃ 以下の温度及び100.0気圧以下の圧力で行う。 13.前記結晶性セラミック、アルファアルミナベースの砥粒が、理論酸化物 ベースで、前記砥粒の全重量を基準として、0.3wt%未満のSiO2及び0 .4wt%以下のNa2Oを有する請求項12に記載の方法。 14.前記結晶性セラミック、アルファアルミナベースの砥粒が、理論酸化物 ベースで、前記砥粒の全重量を基準として、0.4wt%以下のCaOを有する 請求項13の方法。 15.前記焼結助剤物質が次のものからなる群から選ばれる請求項12に記載 の方法: 酸化マグネシウム、酸化マンガン、酸化亜鉛、酸化セリウム、酸化コバルト、酸 化チタン、酸化ニッケル、酸化イットリウム、酸化プラセオジム、酸化サマリウ ム、酸化イッテルビウム、酸化ネオジム、酸化ランタン、酸化ガドリニウム、酸 化ジスプロジウム、酸化エルビウム、それらの前駆体、及びそれらの混合物。 16.ステップ(b)及び(c)の間に焼成のステップを含む請求項12に記 載の方法。 17.請求項12の方法による砥粒。 18.次のものを含む研磨物品: (a)バインダー;及び (b)前記バインダーにより前記物品に固定された請求項17に記載の複数の 砥粒。 19.結晶性セラミック、アルファアルミナ−ベースの砥粒を調 製する方法であって、次のステップを含むもの: (a)液体媒体、第1の焼結助剤物質及び充分な量のアルミナ粒子を含む分散 液を調製すること、但し、前記充分な量とは、ステップ(b)〜(e)の後に、 結晶性セラミック、アルファアルミナ−ベースの砥粒を与え、この砥粒が硬度少 なくとも16GPa、密度少なくとも3.58g/cm3、及び平均アルファアル ミナ結晶サイズ2マイクロメーター未満を与えるに充分なものであり、前記アル ミナ粒子は平均サイズが2マイクロメーター未満であり、前記アルミナ粒子はア ルファアルミナ粒子、10wt%未満の化学的に結合した水を含む遷移アルミナ 粒子、及びこれらの混合物からなる群から選ばれ、前記分散液は分散液の重量マ イナスこの分散液中に存在する液体媒体の全重量を基準として1wt%以下のア ルファアルミナ一水和物含む; (b)この分散液を脱液すること; (c)前記脱液した分散液を、第2の焼結助剤物質を含む含浸物質で含浸させ ること、但しこの含浸は、ステップ(d)〜(e)の後、硬度少なくとも16G Pa、密度少なくとも3.58g/cm3、平均アルファアルミナ結晶サイズ2マ イクロメーター未満の結晶性セラミック、アルファアルミナ−ベースの砥粒を与 えるものである; (d)含浸された脱液された分散液を焼成して焼成された材料を与えること; そして (e)硬度少なくとも16GPa、密度少なくとも3.58g/cm3、及び平 均アルファアルミナ結晶サイズ2マイクロメーター未満である結晶性セラミック 、アルファアルミナ−ベースの砥粒を与えるに充分な温度及び時間、前記焼成さ れた材料を焼結すること、但しここに、前記焼結は1600.0℃以下の温度及 び100.0 気圧以下の圧力で行う; ここで、ステップ(a)及び(c)において、充分な量の第1及び第2の焼結 助剤物質が提供されること、但し、この充分な量とは、ステップ(d)〜(e) の後、硬度少なくとも16GPa、密度少なくとも3.58g/cm3、平均アル ファアルミナ結晶サイズ2マイクロメーター未満の結晶性セラミック、アルファ アルミナ−ベースの砥粒を与えるものである。 20.前記結晶性セラミック、アルファアルミナベースの砥粒が、理論酸化物 ベースで、前記砥粒の全重量を基準として、0.3wt%未満のSiO2及び0 .4wt%以下のNa2Oを有する請求項19に記載の方法。 21.前記結晶性セラミック、アルファアルミナベースの砥粒が、理論酸化物 ベースで、前記砥粒の全重量を基準として、0.4wt%以下のCaOを有する 請求項20の方法。 22.前記焼結助剤物質が次のものからなる群から選ばれる請求項20に記載 の方法: 酸化マグネシウム、酸化マンガン、酸化亜鉛、酸化セリウム、酸化コバルト、酸 化チタン、酸化ニッケル、酸化イットリウム、酸化プラセオジム、酸化サマリウ ム、酸化イッテルビウム、酸化ネオジム、酸化ランタン、酸化ガドリニウム、酸 化ジスプロジウム、酸化エルビウム、それらの前駆体、及びそれらの混合物。 23.ステップ(b)及び(c)の間に焼成のステップを含む請求項19に記 載の方法。 24.請求項19の方法による砥粒。 25.次のものを含む研磨物品: (a)バインダー;及び (b)前記バインダーにより前記物品に固定された請求項24に 記載の複数の砥粒。 26.結晶性セラミック、アルファアルミナ−ベースの砥粒を調製する方法で あって、次のステップを含むもの: (a)液体媒体、酸化イットリウム、酸化セリウム、酸化プラセオジム、酸化 サマリウム、酸化イッテルビウム、酸化ネオジム、酸化ランタン、酸化ガドリニ ウム、酸化ジスプロジウム、酸化エルビウム、それらの前駆体、及びそれらの混 合物からなる群から選ばれる充分な量の焼結助剤物質、並びに充分な量のアルミ ナ粒子を含む分散液を調製すること、但しこの分散液は脱液して前駆体物質を提 供し、この物質は焼結して結晶性セラミック、アルファアルミナ−ベースの物質 を提供でき、このアルファアルミナベースの物質はY23、Ce23、Pr23 、Sm23、Yb23、Nd23、La23、Gd23、Dy23、及びEr2 3としての理論酸化物ベースで少なくとも2wt%の酸化イットリウム、酸化 セリウム、酸化プラセオジム、酸化サマリウム、酸化イッテルビウム、酸化ネオ ジム、酸化ランタン、酸化ガドリニウム、酸化ジスプロジウム、酸化エルビウム 、又はこれらの組み合わせを含み、硬度が少なくとも16GPaで、密度が少な くとも3.58g/cm3で、平均アルファアルミナ結晶サイズが2μm未満であり 、そして、前記アルミナ粒子は、理論的酸化物ベースで、アルファアルミナ粒子 、10wt%未満の化学的に結合した水を含む遷移アルミナ粒子、及びこれらの 混合物からなる群から選ばれ、前記アルミナ粒子は平均サイズが2μm未満であ り、ここに、前記分散液は前記分散液の全理論的Al23含量を基準として、少 なくとも65wt%(好ましくは、少なくとも75wt%、より好ましくは、少 なくとも約80wt%)のアルミナ粒子を含む; (b)この分散液を脱液して前駆体物質を作ること;並びに (c)硬度少なくとも16GPa、密度少なくとも3.58g/cm3、平均ア ルファアルミナ結晶サイズ2マイクロメーター未満である結晶性セラミック、ア ルファアルミナ−ベースの砥粒を与えるに充分な温度及び時間、前記前駆体物質 を焼結すること、但しここに、前記焼結は1600.0℃以下の温度及び100 .0気圧以下の圧力で行う; ここで、ステップ(c)に先立って、前駆体物質は砥粒前駆体の形で与えられ る。 27.前記分散液が少なくとも約75wt%の前記アルファアルミナ粒子を含 む請求項26の方法。 28.前記砥粒が、理論酸化物ベースで、前記砥粒の全重量を基準として、0 .3wt%未満のSiO2及び0.4wt%以下のNa2Oを有する請求項27に 記載の方法。 29.前記砥粒が、理論酸化物ベースで、前記砥粒の全重量を基準として、0 .3wt%未満のSiO2及び0.4wt%以下のNa2O、及び0.4wt%以 下のCaOを有する請求項27の方法。 30.ステップ(b)及び(c)の間に焼成のステップを含む請求項27に記 載の方法。 31.結晶性セラミック、アルファアルミナ−ベースの砥粒を調製する方法で あって、次のステップを含むもの: (a)液体媒体及び充分な量のアルミナ粒子を含む分散液を調製すること、但 し、前記充分な量とは、ステップ(b)〜(e)の後に、結晶性セラミック、ア ルファアルミナ−ベースの砥粒を与え、この砥粒が硬度少なくとも16GPa、 密度少なくとも3.58g/cm3、及び平均アルファアルミナ結晶サイズ2マイ クロメーター未満を与えるに充分なものであり、前記アルミナ粒子は平均サイズ が2マイクロメーター未満であり、前記アルミナ粒子はアルファアルミナ粒子、 10wt%未満の化学的に結合した水を含む遷移アルミナ粒子、及びこれらの混 合物からなる群から選ばれ、ここに前記分散液は、この分散液の全理論Al23 含量を基準として、少なくとも50.0wt%のアルミナ粒子を含み、そしてこ こに、この分散液は、この分散液の重量マイナスこの分散液中に存在する液体媒 体の全重量を基準として50.0wt%以下のアルファアルミナ一水和物含む; (b)この分散液を脱液すること; (c)前記脱液した分散液を、充分な量の焼結助剤物質を含む含浸物質で含浸 させること、但しここに充分な量とは、ステップ(d)〜(e)の後、硬度少な くとも16GPa、密度少なくとも3.58g/cm3、平均アルファアルミナ結 晶サイズ2マイクロメーター未満の結晶性セラミック、アルファアルミナ−ベー スの砥粒を与えるに充分なものであること; (d)含浸された脱液された分散液を焼成して焼成された材料を与えること; そして (e)硬度少なくとも16GPa、密度少なくとも3.58g/cm3、及び平 均アルファアルミナ結晶サイズ2マイクロメーター未満である結晶性セラミック 、アルファアルミナ−ベースの砥粒を与えるに充分な温度及び時間、前記焼成さ れた材料を焼結すること、但しここに、前記焼結は1600.0℃以下の温度及 び100.0気圧以下の圧力で行う。 32.前記分散液が少なくとも約60wt%の前記アルファアルミナ粒子を含 む請求項108の方法。 33.前記焼結助剤物質が次のものからなる群から選ばれる請求項32に記載 の方法: 酸化マグネシウム、酸化マンガン、酸化亜鉛、酸化セリウム、酸化コバルト、酸 化チタン、酸化ニッケル、酸化イットリウム、酸化プラセオジム、酸化サマリウ ム、酸化イッテルビウム、酸化ネオジム、酸化ランタン、酸化ガドリニウム、酸 化ジスプロジウム、酸化エルビウム、それらの前駆体、及びそれらの混合物。 34.前記砥粒が、理論酸化物ベースで、前記砥粒の全重量を基準として、0 .3wt%未満のSiO2及び0.4wt%以下のNa2Oを有する請求項32に 記載の方法。 35.前記砥粒が、理論酸化物ベースで、前記砥粒の全重量を基準として、0 .3wt%未満のSiO2及び0.4wt%以下のNa2O、及び0.4wt%以 下のCaOを有する請求項32に記載の方法。 36.ステップ(b)及び(c)の間に焼成のステップを含む請求項32に記 載の方法。 37.隣接する微結晶に関してランダムに配列されたアルファアルミナ微結晶 、及び前記アルファアルミナ微結晶の少なくともいくらかの間に存在するマグネ トプランバイト微小板を含むアルファアルミナ−ベースの砥粒であって、硬度少 なくとも16GPa、密度少なくとも3.58g/cm3、及び平均アルファアル ミナ微結晶サイズ2μm未満を有するもの。 38.前記アルファアルミナ微結晶が平均結晶サイズ1μm未満である請求項 37に記載のアルファアルミナ−ベースの砥粒。 39.理論酸化物ベースで、前記砥粒の全重量を基準として、0.3wt%未 満のSiO2及び0.4wt%以下のNa2Oを有する請求項38に記載のアルフ ァアルミナ−ベースの砥粒。 40.理論酸化物ベースで、0.4wt%以下のCaOを有する請求項39に 記載のアルファアルミナ−ベースの砥粒。 41.前記マグネトプランバイト微小板が0.1μmの厚さ及び約0.5〜約 3μmの範囲の長さを有する請求項37に記載のアルファアルミナ−ベースの砥 粒。
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