JPH09249448A - 摺動部材用アルミナ質焼結体 - Google Patents
摺動部材用アルミナ質焼結体Info
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- JPH09249448A JPH09249448A JP8084728A JP8472896A JPH09249448A JP H09249448 A JPH09249448 A JP H09249448A JP 8084728 A JP8084728 A JP 8084728A JP 8472896 A JP8472896 A JP 8472896A JP H09249448 A JPH09249448 A JP H09249448A
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- sintered body
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- C04—CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
- C04B—LIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
- C04B35/00—Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products
- C04B35/01—Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products based on oxide ceramics
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- C04B35/01—Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products based on oxide ceramics
- C04B35/10—Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products based on oxide ceramics based on aluminium oxide
- C04B35/111—Fine ceramics
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- C04B35/119—Composites with zirconium oxide
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16C—SHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
- F16C33/00—Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
- F16C33/02—Parts of sliding-contact bearings
- F16C33/04—Brasses; Bushes; Linings
- F16C33/043—Sliding surface consisting mainly of ceramics, cermets or hard carbon, e.g. diamond like carbon [DLC]
Abstract
(57)【要約】
【課題】 機械的強度と靭性が大であり、摩擦係数が小
さく摺動部の摩耗量が少ない摺動部材用アルミナ質焼結
体を得る。 【解決手段】 摺動部材用アルミナ質焼結体Ｍとして、
重量比で５０〜９２部のα型アルミナからなる母相２
に、５〜３０部の針状結晶質β型アルミナ３と、３〜２
０部の粒径が１０μｍ以下のセリア粒子４とを混在させ
る。β型アルミナにはCaAl12O19 、SrAl12O19 、BaAl12
O19 、LaAl11O18 の内から少くとも１種を選択する。
さく摺動部の摩耗量が少ない摺動部材用アルミナ質焼結
体を得る。 【解決手段】 摺動部材用アルミナ質焼結体Ｍとして、
重量比で５０〜９２部のα型アルミナからなる母相２
に、５〜３０部の針状結晶質β型アルミナ３と、３〜２
０部の粒径が１０μｍ以下のセリア粒子４とを混在させ
る。β型アルミナにはCaAl12O19 、SrAl12O19 、BaAl12
O19 、LaAl11O18 の内から少くとも１種を選択する。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は機械的強度と靭性が
大であり、摩擦係数が小さく摺動部の摩耗量が少ない摺
動部材用アルミナ質焼結体に関するものである。
大であり、摩擦係数が小さく摺動部の摩耗量が少ない摺
動部材用アルミナ質焼結体に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】摺動部材には一般には鉄系材料が用いら
れ、耐摩耗性が必要とされる摺動部材にはアルミナ（Al
2O3 ）などのセラミツクスが用いられ、さらに機械的な
強度と靭性が求められる構造部材には、アルミナよりも
高価な窒化珪素やジルコニアが用いられている。
れ、耐摩耗性が必要とされる摺動部材にはアルミナ（Al
2O3 ）などのセラミツクスが用いられ、さらに機械的な
強度と靭性が求められる構造部材には、アルミナよりも
高価な窒化珪素やジルコニアが用いられている。
【０００３】鉄系材料は厳しい摺動条件下で凝着や移着
を起こし、摩耗が進行する。アルミナは耐摩耗性に優れ
るが、潤滑油を吸着しにくいために低摩擦性を期待でき
ず、また窒化珪素（Si3N4 ）やジルコニア（ZrO2）に比
べて靭性が劣る。１０〜６０vol％の針状La系β型アル
ミナを含むアルミナ焼結体（特開昭６３−１３４５５１
号公報参照）は靭性などの機械的特性に優れるが、潤滑
油を吸着しにくいために摩擦係数が大きく、３０ vol％
以上の針状物を含むと気孔が多くなり、強度が著しく低
下する。また、針状ホウ酸アルミニウムを前駆体として
用いたアルミナ焼結体（特開平３−１１５１６２号公報
参照）も、潤滑油を吸着しにくいために摩擦係数が大き
く、さらに原料が針状物であるために均一に混合するこ
とが難しく、したがつて、ＨＩＰ（熱間静水圧プレ
ス）、ＨＰ（ホツトプレス）などの高圧を利用する焼結
方法によらなければ、良好な焼結体が得られない。
を起こし、摩耗が進行する。アルミナは耐摩耗性に優れ
るが、潤滑油を吸着しにくいために低摩擦性を期待でき
ず、また窒化珪素（Si3N4 ）やジルコニア（ZrO2）に比
べて靭性が劣る。１０〜６０vol％の針状La系β型アル
ミナを含むアルミナ焼結体（特開昭６３−１３４５５１
号公報参照）は靭性などの機械的特性に優れるが、潤滑
油を吸着しにくいために摩擦係数が大きく、３０ vol％
以上の針状物を含むと気孔が多くなり、強度が著しく低
下する。また、針状ホウ酸アルミニウムを前駆体として
用いたアルミナ焼結体（特開平３−１１５１６２号公報
参照）も、潤滑油を吸着しにくいために摩擦係数が大き
く、さらに原料が針状物であるために均一に混合するこ
とが難しく、したがつて、ＨＩＰ（熱間静水圧プレ
ス）、ＨＰ（ホツトプレス）などの高圧を利用する焼結
方法によらなければ、良好な焼結体が得られない。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は上述の
問題に鑑み、機械的強度と靭性が大であり、摩擦係数が
小さく摺動部の摩耗量が少ない摺動部材用アルミナ質焼
結体を提供することにある。
問題に鑑み、機械的強度と靭性が大であり、摩擦係数が
小さく摺動部の摩耗量が少ない摺動部材用アルミナ質焼
結体を提供することにある。
【０００５】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の構成はα型アルミナ（α−Al2O3 ）からな
る母相にβ型アルミナ（β−Al2O3 ）を含み、さらに前
記母相に３〜２０wt％の粒径が１０μｍ以下のセリア
（CeO2）を含むことを特徴とする。
に、本発明の構成はα型アルミナ（α−Al2O3 ）からな
る母相にβ型アルミナ（β−Al2O3 ）を含み、さらに前
記母相に３〜２０wt％の粒径が１０μｍ以下のセリア
（CeO2）を含むことを特徴とする。
【０００６】
【発明の実施の形態】本発明による摺動部材用アルミナ
質焼結体は、アルミナを母相とし、該母相中に５〜３０
wt％のCaAl12O19 どの針状結晶物と、３〜２０wt％のセ
リアとを含むものである。分散相であるセリアは潤滑油
を吸着しやすいので、本発明による摺動部材用アルミナ
質焼結体は、従来のアルミナや従来の針状結晶物を含む
アルミナよりも摩擦係数が小さい。また、分散相である
CaAl12O19 などの針状結晶物やセリアにより外力による
亀裂の方向が妨げられて偏向ないし迂回するので、本発
明による摺動部材用アルミナ質焼結体は従来のアルミナ
や従来の針状結晶物を含むアルミナに比べて靭性が高
い。
質焼結体は、アルミナを母相とし、該母相中に５〜３０
wt％のCaAl12O19 どの針状結晶物と、３〜２０wt％のセ
リアとを含むものである。分散相であるセリアは潤滑油
を吸着しやすいので、本発明による摺動部材用アルミナ
質焼結体は、従来のアルミナや従来の針状結晶物を含む
アルミナよりも摩擦係数が小さい。また、分散相である
CaAl12O19 などの針状結晶物やセリアにより外力による
亀裂の方向が妨げられて偏向ないし迂回するので、本発
明による摺動部材用アルミナ質焼結体は従来のアルミナ
や従来の針状結晶物を含むアルミナに比べて靭性が高
い。
【０００７】
【実施例】図１に示すように、本発明による摺動部材用
アルミナ質焼結体Ｍは、微細な粒子状のα型アルミナ
（Al2O3 ）からなる母相２に、針状結晶をなすβ型アル
ミナ３と、粒径が１０μｍ以下の球状のセリア（CeO2）
粒子４とが混在することを特徴とする。具体的には、重
量比で５０〜９２部のα型アルミナからなる母相に、５
〜３０部のβ型アルミナと、３〜２０部の粒径が１０μ
ｍ以下のセリアとが混在する。β型アルミナにはCaAl12
O19 、SrAl12O19 、BaAl12O19 、LaAl11O18 の内から少
くとも１種を選択する。
アルミナ質焼結体Ｍは、微細な粒子状のα型アルミナ
（Al2O3 ）からなる母相２に、針状結晶をなすβ型アル
ミナ３と、粒径が１０μｍ以下の球状のセリア（CeO2）
粒子４とが混在することを特徴とする。具体的には、重
量比で５０〜９２部のα型アルミナからなる母相に、５
〜３０部のβ型アルミナと、３〜２０部の粒径が１０μ
ｍ以下のセリアとが混在する。β型アルミナにはCaAl12
O19 、SrAl12O19 、BaAl12O19 、LaAl11O18 の内から少
くとも１種を選択する。
【０００８】［実施例１］本発明による摺動部材用アル
ミナ質焼結体Ｍを得るために、α型アルミナ粉末と、セ
リア粉末と、CaAl12O19 の前駆体とを配合し、ボールミ
ルにて約２４時間粉砕しながら混合した。得られた粉末
から成形体を加圧成形した後、温度約１６００℃の空気
中で約３時間焼成した。
ミナ質焼結体Ｍを得るために、α型アルミナ粉末と、セ
リア粉末と、CaAl12O19 の前駆体とを配合し、ボールミ
ルにて約２４時間粉砕しながら混合した。得られた粉末
から成形体を加圧成形した後、温度約１６００℃の空気
中で約３時間焼成した。
【０００９】得られた摺動部材用アルミナ質焼結体Ｍに
ついて組織を調べた結果、粒径が３μｍ以下のアルミナ
粒子の内部に、アスペクト比（細長比）が３〜１０であ
りかつ長さが５〜２０μｍのCaAl12O19 針状物が分散し
ており、さらに粒径が５μｍ以下のほぼ球状をなすセリ
ア粒子が均一に分散していた。本発明による摺動部材用
アルミナ質焼結体Ｍに含まれるα型アルミナとセリアと
CaAl12O19 との重量比（体積比と比重から求めたもの。
以下同様）は、α型アルミナが７５wt％、セリアが１０
wt％、CaAl12O19 が１５wt％であつた。
ついて組織を調べた結果、粒径が３μｍ以下のアルミナ
粒子の内部に、アスペクト比（細長比）が３〜１０であ
りかつ長さが５〜２０μｍのCaAl12O19 針状物が分散し
ており、さらに粒径が５μｍ以下のほぼ球状をなすセリ
ア粒子が均一に分散していた。本発明による摺動部材用
アルミナ質焼結体Ｍに含まれるα型アルミナとセリアと
CaAl12O19 との重量比（体積比と比重から求めたもの。
以下同様）は、α型アルミナが７５wt％、セリアが１０
wt％、CaAl12O19 が１５wt％であつた。
【００１０】次に、本発明による摺動部材用アルミナ質
焼結体Ｍから寸法６５×１５×１０mmのブロツク状の摺
動試験用板を切り出し、かつ摺動面の表面粗さRzを０．
４μｍ以下に加工した。また、比較材としてセリアを添
加していないアルミナと片状黒鉛鋳鉄とからそれぞれ同
様の摺動試験用板を作製した。一方、相手材として球状
黒鉛鋳鉄から外径８ｍｍ、長さ２３ｍｍの摺動試験用ピ
ンを製作し、摺動試験用ピンの一端部を半球状（ＳＲ１
８）に加工した。往復動型摺動試験機にて上述の摺動試
験用板に摺動試験用ピンを垂直に押し付けて相対摺動さ
せ、摩擦係数を測定した。摺動条件は平均摺動速度を
０．２ m/sec、摺動試験用ピンの押付荷重を０．２〜１
５ kgf，温度を１００℃とし、摺動部の潤滑にデイーゼ
ル機関用潤滑油（潤滑油Ａという）を用いた。図２に示
すストライベツク曲線から、上述の摺動試験結果によれ
ば、本発明による摺動部材用アルミナ質焼結体Ｍは比較
材よりも摩擦特性に優れていることが分かる。
焼結体Ｍから寸法６５×１５×１０mmのブロツク状の摺
動試験用板を切り出し、かつ摺動面の表面粗さRzを０．
４μｍ以下に加工した。また、比較材としてセリアを添
加していないアルミナと片状黒鉛鋳鉄とからそれぞれ同
様の摺動試験用板を作製した。一方、相手材として球状
黒鉛鋳鉄から外径８ｍｍ、長さ２３ｍｍの摺動試験用ピ
ンを製作し、摺動試験用ピンの一端部を半球状（ＳＲ１
８）に加工した。往復動型摺動試験機にて上述の摺動試
験用板に摺動試験用ピンを垂直に押し付けて相対摺動さ
せ、摩擦係数を測定した。摺動条件は平均摺動速度を
０．２ m/sec、摺動試験用ピンの押付荷重を０．２〜１
５ kgf，温度を１００℃とし、摺動部の潤滑にデイーゼ
ル機関用潤滑油（潤滑油Ａという）を用いた。図２に示
すストライベツク曲線から、上述の摺動試験結果によれ
ば、本発明による摺動部材用アルミナ質焼結体Ｍは比較
材よりも摩擦特性に優れていることが分かる。
【００１１】また、本発明による摺動部材用アルミナ質
焼結体Ｍから作製した寸法４×３×４０ｍｍのブロツク
状の強度試験片を用い、４点曲げ強度と破壊靭性値をそ
れぞれ測定した。図４に示すように、上述の試験結果に
よれば、本発明による摺動部材用アルミナ質焼結体（試
料１３）は、４点曲げ強度が従来のアルミナ（試料２
０）とほぼ等しく、破壊靭性値が従来のアルミナよりも
高いことが分かる。
焼結体Ｍから作製した寸法４×３×４０ｍｍのブロツク
状の強度試験片を用い、４点曲げ強度と破壊靭性値をそ
れぞれ測定した。図４に示すように、上述の試験結果に
よれば、本発明による摺動部材用アルミナ質焼結体（試
料１３）は、４点曲げ強度が従来のアルミナ（試料２
０）とほぼ等しく、破壊靭性値が従来のアルミナよりも
高いことが分かる。
【００１２】［実施例２］実施例１の場合と同様にし
て、α型アルミナ粉末と、セリア粉末と、各種のβ型ア
ルミナ（CaAl12O19, SrAl12O19, BaAl12O19 など）の前
駆体とを、図５に示す重量比に配合し、ボールミルにて
約２４時間粉砕しながら混合した。得られた粉末から成
形体を加圧成形した後、温度約１６００℃の空気中で約
３時間焼成して摺動部材用アルミナ質焼結体を得た。
て、α型アルミナ粉末と、セリア粉末と、各種のβ型ア
ルミナ（CaAl12O19, SrAl12O19, BaAl12O19 など）の前
駆体とを、図５に示す重量比に配合し、ボールミルにて
約２４時間粉砕しながら混合した。得られた粉末から成
形体を加圧成形した後、温度約１６００℃の空気中で約
３時間焼成して摺動部材用アルミナ質焼結体を得た。
【００１３】得られた摺動部材用アルミナ質焼結体Ｍか
ら、実施例１の場合と同様の摺動試験用板と強度試験片
をそれぞれ作製した。上述の摺動試験用板を用いて、実
施例１の場合と同様の摺動条件で、往復動型摺動試験機
にて摩擦係数を測定した。図３に示すように、上述の摺
動試験結果によれば、本発明による摺動部材用アルミナ
質焼結体Ｍは、原料総量に対するセリアの添加量が３wt
％以上になると摩擦係数が小さくなり、原料総量に対す
るセリアの添加量が２０wt％を超えると摩擦係数が大き
くなることが分かる。セリアを添加することにより摩擦
係数が小さくなるのは、アルミナ質焼結体Ｍに対する潤
滑油の吸着性が向上することによるものと考えられる。
また、セリアの添加量が２０wt％を超えると摩擦係数が
大きくなるのは、アルミナ質焼結体Ｍに気孔が増加し、
該気孔によりアルミナ質焼結体Ｍの表面（摺動面）に凸
凹が生じることによるものと考えられる。
ら、実施例１の場合と同様の摺動試験用板と強度試験片
をそれぞれ作製した。上述の摺動試験用板を用いて、実
施例１の場合と同様の摺動条件で、往復動型摺動試験機
にて摩擦係数を測定した。図３に示すように、上述の摺
動試験結果によれば、本発明による摺動部材用アルミナ
質焼結体Ｍは、原料総量に対するセリアの添加量が３wt
％以上になると摩擦係数が小さくなり、原料総量に対す
るセリアの添加量が２０wt％を超えると摩擦係数が大き
くなることが分かる。セリアを添加することにより摩擦
係数が小さくなるのは、アルミナ質焼結体Ｍに対する潤
滑油の吸着性が向上することによるものと考えられる。
また、セリアの添加量が２０wt％を超えると摩擦係数が
大きくなるのは、アルミナ質焼結体Ｍに気孔が増加し、
該気孔によりアルミナ質焼結体Ｍの表面（摺動面）に凸
凹が生じることによるものと考えられる。
【００１４】また、上述の強度試験片を用い、実施例１
の場合と同様に４点曲げ強度と破壊靭性値をそれぞれ測
定した。図４に示すように、上述の試験結果によれば、
原料総量に対するCaAl12O19 の重量比が５〜３０wt％の
場合に、４点曲げ強度と破壊靭性値が向上することが分
かつた。この理由は、CaAl12O19 の重量比が５wt％以下
ではクラツクの抑止効果が得られず、また、CaAl12O19
の重量比が３０wt％を超えるとアルミナ質焼結体Ｍの気
孔が増加することによるものと考えられる。
の場合と同様に４点曲げ強度と破壊靭性値をそれぞれ測
定した。図４に示すように、上述の試験結果によれば、
原料総量に対するCaAl12O19 の重量比が５〜３０wt％の
場合に、４点曲げ強度と破壊靭性値が向上することが分
かつた。この理由は、CaAl12O19 の重量比が５wt％以下
ではクラツクの抑止効果が得られず、また、CaAl12O19
の重量比が３０wt％を超えるとアルミナ質焼結体Ｍの気
孔が増加することによるものと考えられる。
【００１５】以上の試験結果から、本発明による摺動部
材用アルミナ質焼結体Ｍの組成重量比は、α型アルミナ
を５０〜９２部、β型アルミナを５〜３０部、セリアを
３〜２０部とする時、優れた摩擦特性と機械的特性が得
られることが分かつた。
材用アルミナ質焼結体Ｍの組成重量比は、α型アルミナ
を５０〜９２部、β型アルミナを５〜３０部、セリアを
３〜２０部とする時、優れた摩擦特性と機械的特性が得
られることが分かつた。
【００１６】
【発明の効果】上述のように、本発明による摺動部材用
アルミナ質焼結体は、α型アルミナからなる母相にβ型
アルミナを含み、さらに前記母相に粒径が１０μｍ以下
のセリアを３〜２０wt％含むものであり、セリアを添加
したことにより潤滑油の吸着性（なじみ）が改善され、
機械的強度と靭性が大きく、摩擦係数が小さく、摺動部
の摩耗量が少ない摺動部材用アルミナ質焼結体を安価に
提供できる。
アルミナ質焼結体は、α型アルミナからなる母相にβ型
アルミナを含み、さらに前記母相に粒径が１０μｍ以下
のセリアを３〜２０wt％含むものであり、セリアを添加
したことにより潤滑油の吸着性（なじみ）が改善され、
機械的強度と靭性が大きく、摩擦係数が小さく、摺動部
の摩耗量が少ない摺動部材用アルミナ質焼結体を安価に
提供できる。
【図１】本発明に係る摺動部材用アルミナ質焼結体の組
織断面を表す模式図である。
織断面を表す模式図である。
【図２】同摺動部材用アルミナ質焼結体の摩擦特性を示
す線図である。
す線図である。
【図３】同摺動部材用アルミナ質焼結体におけるセリア
の添加量と摩擦係数の関係を表す線図である。
の添加量と摩擦係数の関係を表す線図である。
【図４】本発明に係る摺動部材用アルミナ質焼結体と従
来の摺動部材用アルミナ質焼結体の機械的強度を表す説
明図である。
来の摺動部材用アルミナ質焼結体の機械的強度を表す説
明図である。
【図５】本発明に係る摺動部材用アルミナ質焼結体の組
成比を示す表図である。
成比を示す表図である。
Ｍ：摺動部材用アルミナ質焼結体 ２：粒子状のα型ア
ルミナからなる母相 ３：針状結晶質のβ型アルミナ
４：球状のセリア粒子
ルミナからなる母相 ３：針状結晶質のβ型アルミナ
４：球状のセリア粒子
Claims (4)
- 【請求項１】α型アルミナからなる母相にβ型アルミナ
を含み、さらに前記母相に３〜２０wt％の粒径が１０μ
ｍ以下のセリアを含むことを特徴とする、摺動部材用ア
ルミナ質焼結体。 - 【請求項２】前記α型アルミナの含有量が５０〜９２wt
％であり、前記β型アルミナの含有量が５〜３０wt％で
ある、請求項１に記載の摺動部材用アルミナ質焼結体。 - 【請求項３】前記β型アルミナがCaAl12O19 、SrAl12O
19 、BaAl12O19 の内から選択された少くとも１種であ
る、請求項１に記載の摺動部材用アルミナ質焼結体。 - 【請求項４】前記β型アルミナがLaAl11O18 である、請
求項１に記載の摺動部材用アルミナ質焼結体。
Priority Applications (4)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8084728A JPH09249448A (ja) | 1996-03-13 | 1996-03-13 | 摺動部材用アルミナ質焼結体 |
| DE69704983T DE69704983T2 (de) | 1996-03-13 | 1997-03-10 | Keramische Körper mit geringen Reilungskoeffizienten für Gleitmittel |
| EP97301573A EP0802171B1 (en) | 1996-03-13 | 1997-03-10 | Low frictional ceramic material for sliding member |
| US08/813,443 US5866491A (en) | 1996-03-13 | 1997-03-10 | Low frictional ceramic material for sliding member |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8084728A JPH09249448A (ja) | 1996-03-13 | 1996-03-13 | 摺動部材用アルミナ質焼結体 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09249448A true JPH09249448A (ja) | 1997-09-22 |
Family
ID=13838758
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8084728A Pending JPH09249448A (ja) | 1996-03-13 | 1996-03-13 | 摺動部材用アルミナ質焼結体 |
Country Status (4)
| Country | Link |
|---|---|
| US (1) | US5866491A (ja) |
| EP (1) | EP0802171B1 (ja) |
| JP (1) | JPH09249448A (ja) |
| DE (1) | DE69704983T2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6559579B2 (en) | 1999-11-29 | 2003-05-06 | Ngk Spark Plug Co., Ltd. | Alumina-based sintered body insulator for spark plugs |
Families Citing this family (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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