JPH0129125B2 - - Google Patents
Info
- Publication number
- JPH0129125B2 JPH0129125B2 JP19285183A JP19285183A JPH0129125B2 JP H0129125 B2 JPH0129125 B2 JP H0129125B2 JP 19285183 A JP19285183 A JP 19285183A JP 19285183 A JP19285183 A JP 19285183A JP H0129125 B2 JPH0129125 B2 JP H0129125B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- asbestos
- cement
- cement slurry
- felt
- wet mat
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
Links
- 239000004568 cement Substances 0.000 claims description 68
- 239000002002 slurry Substances 0.000 claims description 35
- 239000012783 reinforcing fiber Substances 0.000 claims description 34
- 238000010276 construction Methods 0.000 claims description 14
- 239000002699 waste material Substances 0.000 claims description 12
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 claims description 6
- 239000010425 asbestos Substances 0.000 description 24
- 239000010410 layer Substances 0.000 description 24
- 229910052895 riebeckite Inorganic materials 0.000 description 24
- 230000003014 reinforcing effect Effects 0.000 description 17
- 239000000047 product Substances 0.000 description 12
- 239000006185 dispersion Substances 0.000 description 11
- 101100495256 Caenorhabditis elegans mat-3 gene Proteins 0.000 description 10
- 239000000835 fiber Substances 0.000 description 7
- 239000000203 mixture Substances 0.000 description 7
- VYPSYNLAJGMNEJ-UHFFFAOYSA-N Silicium dioxide Chemical compound O=[Si]=O VYPSYNLAJGMNEJ-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 5
- 238000000034 method Methods 0.000 description 5
- XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N water Substances O XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 5
- 238000005452 bending Methods 0.000 description 4
- 239000011229 interlayer Substances 0.000 description 4
- 239000000463 material Substances 0.000 description 3
- 239000002245 particle Substances 0.000 description 3
- 239000000843 powder Substances 0.000 description 3
- 230000000052 comparative effect Effects 0.000 description 2
- 239000000945 filler Substances 0.000 description 2
- 238000009472 formulation Methods 0.000 description 2
- 230000002787 reinforcement Effects 0.000 description 2
- 239000000377 silicon dioxide Substances 0.000 description 2
- 238000005507 spraying Methods 0.000 description 2
- 238000010257 thawing Methods 0.000 description 2
- 229920000049 Carbon (fiber) Polymers 0.000 description 1
- 239000004677 Nylon Substances 0.000 description 1
- 239000004743 Polypropylene Substances 0.000 description 1
- 239000011398 Portland cement Substances 0.000 description 1
- 229920002978 Vinylon Polymers 0.000 description 1
- 239000000853 adhesive Substances 0.000 description 1
- 238000004026 adhesive bonding Methods 0.000 description 1
- 230000001070 adhesive effect Effects 0.000 description 1
- 239000011400 blast furnace cement Substances 0.000 description 1
- 239000004917 carbon fiber Substances 0.000 description 1
- 230000032798 delamination Effects 0.000 description 1
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 1
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 1
- 239000003822 epoxy resin Substances 0.000 description 1
- 239000012467 final product Substances 0.000 description 1
- 239000010419 fine particle Substances 0.000 description 1
- 239000010881 fly ash Substances 0.000 description 1
- 229920001778 nylon Polymers 0.000 description 1
- 229920000647 polyepoxide Polymers 0.000 description 1
- -1 polypropylene Polymers 0.000 description 1
- 229920001155 polypropylene Polymers 0.000 description 1
- 239000004576 sand Substances 0.000 description 1
- 238000000926 separation method Methods 0.000 description 1
- 239000007921 spray Substances 0.000 description 1
- 238000003860 storage Methods 0.000 description 1
- 238000004804 winding Methods 0.000 description 1
Landscapes
- Producing Shaped Articles From Materials (AREA)
Description
〔技術分野〕
本発明は屋根材などとして用いられる石綿セメ
ント系建築用板の製造法に関するものである。 〔背景技術〕 屋根材などとして用いられる石綿セメント系の
建築用板は従来より次のようにして作製されてい
る。すなわち、石綿を解綿してこれをセメント及
びシリカ粉などの充填材、パルプなど抄造助剤と
ともに水に分散させてスラリーを調製し、この石
綿セメントスラリーを丸網式抄造シリンダーなど
によつて抄き上げてフエルト上に転写することに
よりウエツトマツトをフエルト上に抄き上げるよ
うにし、このウエツトマツトをメーキングロール
に数重に巻き付けてグリーンシートとなし、この
グリーンシートを適当な厚みになつた時点でメー
キングロールより切り離し、プレスして脱水する
と共に必要に応じて波付けや凹凸模様付けを行な
い、これを養生したのち仕上げ加工して製品化す
るものである。そしてこの場合、建築用板の強度
の補強は石綿によつてなされているが、石綿は石
綿セメントスラリーが抄造される際に抄造方向
(抄造シリンダーの回転方向)に配向してしまう
ことになる。従つて建築用板は抄造方向と平行な
割れに対する補強がほとんど期待できず、踏み圧
力によつてこのような割れが生じ易いという問題
がある。そこで従来よりフエルト上のウエツトマ
ツトの上に有機繊維など補強繊維を分散させたセ
メントスラリーをブラシロールなどで散布させて
補強層を形成させ、ウエツトマツトによる層の間
に補強層がサンドイツチされた建築用板を作成す
るようにしていた。すなわち補強層は補強繊維を
分散したセメントスラリーを散布して形成するた
めに、補強層において補強繊維はランダムな向き
を向くことになつて、この補強繊維によつて建築
用板の抄造方向と平行な割れに対する補強を行な
うことができるのである。そしてこの場合、有機
繊維など補強繊維をセメントスラリーに分散させ
て使用する場合、この補強繊維はセメントスラリ
ーに対して分散しにくく散分する際に凝集した状
態でウエツトマツト上に散分されてしまい易く、
またこの補強繊維はセメントの保持力が弱くてブ
ラシロールによる散布の際にセメントから分離さ
れた状態で補強繊維は散布されてしまうことにな
る。従つてこれらの場合には補強繊維の散布むら
や補強繊維とウエツトマツトによる層との間の密
着強度の低下が生じ、補強効果が十分でなくなる
と共に建築用板に層間剥離が生じるという問題が
ある。これらの問題を解決するために、有機繊維
などの補強繊維を分散するセメントスラリーに石
綿を分散助剤として配合することが従来より行な
われている。石綿をこのように分散助剤としてセ
メントスラリーに配合することによつて上記問題
の解決は行なわれるものの、近時石綿の資源問
題、公害問題によつて石綿の使用量を低減するこ
とが要望されているところである。 〔発明の目的〕 本発明は上記の点に鑑みてなされたものであつ
て、石綿を分散助剤として用いるような必要なく
有機繊維などの補強繊維をセメントスラリーに良
好に分散させた状態で散布を行なうことができる
石綿セメント系建築用板の製造法を提供すること
を目的とするものである。 〔発明の開示〕 しかして本発明に係る石綿セメント系建築用板
の製造法は、石綿セメントスラリー1を抄き上げ
てフエルト2上に転写し、このフエルト2上のウ
エツトマツト3をメーキングロール4に数重に巻
き付けたのち、ウエツトマツト3が複数層積層さ
れたグリーンシート5をメーキングロール4から
切り出してこのグリーンシート5をプレス養生す
ることにより石綿セメント系建築用板を製造する
にあたつて、補強繊維を分散させ石綿セメント系
製品の廃材の粉砕物を配合したセメントスラリー
6をフエルト2上のウエツトマツト3上に散布す
ることを特徴とするものであり、以下本発明を詳
細に説明する。第1図は本発明に用いる装置の一
例を示すもので、フエルト2は無限帯状に形成さ
れロール10によつて走行駆動される。また抄造
バツト11内には石綿セメントスラリー1が常に
供給されて充満されているもので、抄造バツト1
1はフエルト2の下側に複数設けられ、各抄造バ
ツト11内には丸網式などの抄造シリンダー12
が回転駆動自在に設けてある。またフエルト2の
一部に接触しつつ回転駆動されるメーキングロー
ル4が設けてある。そしてフエルト5の上方位置
には散布装置9が配設してある。散布装置9は補
強繊維を分散したセメントスラリー6を充満させ
る散布バツト13と回転駆動自在な散布用ブラシ
ロール14とで構成されるものである。 しかして、石綿セメントスラリー1は、石綿を
解綿してこれをセメント及び硅砂粉などの充填
材、パルプなど抄造助剤とともに水に分散させて
調製されるもので、必要に応じてガラス繊維、有
機繊維、炭素繊維などの補強繊維が分散配合され
る。そして石綿セメントスラリー1は抄造シリン
ダー12によつて抄き上げられてフエルト2の表
面に転写される。このようにフエルト2の表面に
抄き上げられたウエツトマツト3はフエルト2の
走行及びメーキングロール4の回転によつてメー
キングロール4の外周に巻き付けられる。ウエツ
トマツト3は一般に3重〜10重(3プライ〜10プ
ライ)メーキングロール4に巻き付けられるもの
であるが、メーキングロール4に巻き付けられる
ウエツトマツト3の一部上に散布装置9によつて
補強繊維を分散したセメントスラリー6が散布さ
れる、ここで、補強繊維としては、ビニロン、ナ
イロン、ポリプロピレンなど有機繊維を用いるも
ので、この補強繊維は長さが3〜15mm、繊度が1
〜3デニール(d)、引張強度が5g/d以上のもの
を使用するのがよい。そしてこの補強繊維と普通
ポルトランドセメント、高炉セメント、フライア
ツシユセメントなどのセメントとを水に分散させ
てセメントスラリー6を調製するものであるが、
このとき本発明にあつては石綿セメント系製品の
廃材の粉砕物を補強繊維の分散助剤として配合分
散させる。石綿セメント系製品としては石綿とセ
メントとより製造されたものであれば何でもよ
く、通常廃棄されてしまう廃材を用いる。この石
綿セメント系製品の廃材の粉砕物はその表面に石
綿が露出すると共に石綿が一部セメントから分離
されることになるため、この石綿によつてセメン
トスラリーに対する補強繊維の分散助剤としての
機能が発揮されることになるものである。石綿セ
メント系製品の廃材の粉砕物の粒子の大きさは
100〜3000μm(0.1〜3mm)のもの、より好まし
くは100〜2000μm(0.1〜2mm)のものが良好で
ある。セメントスラリー6の配合は、セメント
170〜250重量部、石綿セメント製品の廃材の粉砕
物20〜50重量部、補強繊維2〜6重量部、水150
〜200重量部に設定するのがよい。そして、補強
繊維を分散したセメントスラリー6はメーキング
ロール4へ巻き付けられるウエツトマツト3の巻
き始めの部分又は巻き終りの部分にのみ散布され
るよう、散布装置9を断続的に作動させるもので
あり、このようにフエルト2上のウエツトマツト
3の上に散布された補強繊維分散セメントスラリ
ー6はウエツトマツト3がメーキングロール4に
巻き取られる際に第2図のように補強層15とし
てウエツトマツト3間に積層されることになる。
メーキングロール4に適当な厚みになるまでウエ
ツトマツト3が巻き付けられると、グリーンシー
ト5としてはメーキングロール4より切り出し、
このグリーンシート5をプレスして脱水すると共
に必要に応じて波付けや凹凸模様付けをし、さら
に養生・仕上げ加工して最終製品とするものであ
る。 そして、上記のように補強繊維分散セメントス
ラリー6を散布する際に石綿セメント製品の廃材
の粉砕物が分散助剤としての働きをなくしている
ために、補強繊維は均一にランダムな向きを向い
た状態でセメントスラリー6とともにウエツトマ
ツト3上に散布されることになる。また上記石綿
セメント製品の廃材の粉砕物は骨材としての作用
もなし、加えてこの粉砕物によつて補強層15の
表面は凹凸化し、この凹凸面によつて補強層15
とウエツトマツト3との層間接着性を向上させる
ことができるものである。尚、石綿セメント製品
の廃材の粉砕物の粒子の大きさが100〜3000μm
であるのが好ましいのは上記した通りであるが、
100μm未満であると細粒ばかりとなつて石綿も
粉化してしまうことになり分散助剤や骨材として
の機能が十分に発揮されないことになるものであ
り、3000μmを超えるとセメントマトリツクスよ
りの石綿の分離が不十分で分散助剤としての機能
が不十分であると共に粒子が粗大すぎて補強層1
5とウエツトマツト3の層との層間接着力が低下
することになるものである。 次に本発明を実施例によつて説明する。 実施例 1 第1表に示す配合物を水に分散させて石綿セメ
ントスラリーを調製し、この石綿セメントスラリ
ーを第1図の装置を用いて抄造した。一方、第2
表の配合によつて調製した補強繊維分散セメント
スラリーを第1図の装置において散布した。この
ようにして4層のウエツトマツトが積層され3層
目と4層目のウエツトマツトの間に補強層がサン
ドイツチされたグリーンシートを得た。このグリ
ーンシートを切り出して80Kg/cm2、1.5秒の条件
でプレスし、60℃、95%RH、10時間の条件で一
次養生したのち室内で二次養生して、板厚が5.6
mmで補強層の厚みが0.2mmの石綿セメント系建築
用板を得た。 実施例 2 補強繊維分散セメントスラリーとして第2表の
配合のものを用いた他は実施例1と同様にして、
板厚が5.5mmで補強層の厚みが0.1mmの石綿セメン
ト系建築用板を得た。 実施例 3 補強繊維分散セメントスラリーとして第2表の
配合のものを用いた他は実施例1と同様にして、
板厚が5.6mmで補強層の厚みが0.2mmの石綿セメン
ト系建築用板を得た。 従来例 補強繊維分散セメントスラリーとして第2表の
配合のものを用いた他は実施例1と同様にして、
板厚が5.6mmで補強層の厚みが0.2mmの石綿セメン
ト系建築用板を得た。 比較例 補強繊維分散セメントスラリーとして第2表の
配合のものを用いた他は実施例1と同様にして、
板厚が5.5mmで補強層の厚みが0.1mmの石綿セメン
ト系建築用板を得た。
ント系建築用板の製造法に関するものである。 〔背景技術〕 屋根材などとして用いられる石綿セメント系の
建築用板は従来より次のようにして作製されてい
る。すなわち、石綿を解綿してこれをセメント及
びシリカ粉などの充填材、パルプなど抄造助剤と
ともに水に分散させてスラリーを調製し、この石
綿セメントスラリーを丸網式抄造シリンダーなど
によつて抄き上げてフエルト上に転写することに
よりウエツトマツトをフエルト上に抄き上げるよ
うにし、このウエツトマツトをメーキングロール
に数重に巻き付けてグリーンシートとなし、この
グリーンシートを適当な厚みになつた時点でメー
キングロールより切り離し、プレスして脱水する
と共に必要に応じて波付けや凹凸模様付けを行な
い、これを養生したのち仕上げ加工して製品化す
るものである。そしてこの場合、建築用板の強度
の補強は石綿によつてなされているが、石綿は石
綿セメントスラリーが抄造される際に抄造方向
(抄造シリンダーの回転方向)に配向してしまう
ことになる。従つて建築用板は抄造方向と平行な
割れに対する補強がほとんど期待できず、踏み圧
力によつてこのような割れが生じ易いという問題
がある。そこで従来よりフエルト上のウエツトマ
ツトの上に有機繊維など補強繊維を分散させたセ
メントスラリーをブラシロールなどで散布させて
補強層を形成させ、ウエツトマツトによる層の間
に補強層がサンドイツチされた建築用板を作成す
るようにしていた。すなわち補強層は補強繊維を
分散したセメントスラリーを散布して形成するた
めに、補強層において補強繊維はランダムな向き
を向くことになつて、この補強繊維によつて建築
用板の抄造方向と平行な割れに対する補強を行な
うことができるのである。そしてこの場合、有機
繊維など補強繊維をセメントスラリーに分散させ
て使用する場合、この補強繊維はセメントスラリ
ーに対して分散しにくく散分する際に凝集した状
態でウエツトマツト上に散分されてしまい易く、
またこの補強繊維はセメントの保持力が弱くてブ
ラシロールによる散布の際にセメントから分離さ
れた状態で補強繊維は散布されてしまうことにな
る。従つてこれらの場合には補強繊維の散布むら
や補強繊維とウエツトマツトによる層との間の密
着強度の低下が生じ、補強効果が十分でなくなる
と共に建築用板に層間剥離が生じるという問題が
ある。これらの問題を解決するために、有機繊維
などの補強繊維を分散するセメントスラリーに石
綿を分散助剤として配合することが従来より行な
われている。石綿をこのように分散助剤としてセ
メントスラリーに配合することによつて上記問題
の解決は行なわれるものの、近時石綿の資源問
題、公害問題によつて石綿の使用量を低減するこ
とが要望されているところである。 〔発明の目的〕 本発明は上記の点に鑑みてなされたものであつ
て、石綿を分散助剤として用いるような必要なく
有機繊維などの補強繊維をセメントスラリーに良
好に分散させた状態で散布を行なうことができる
石綿セメント系建築用板の製造法を提供すること
を目的とするものである。 〔発明の開示〕 しかして本発明に係る石綿セメント系建築用板
の製造法は、石綿セメントスラリー1を抄き上げ
てフエルト2上に転写し、このフエルト2上のウ
エツトマツト3をメーキングロール4に数重に巻
き付けたのち、ウエツトマツト3が複数層積層さ
れたグリーンシート5をメーキングロール4から
切り出してこのグリーンシート5をプレス養生す
ることにより石綿セメント系建築用板を製造する
にあたつて、補強繊維を分散させ石綿セメント系
製品の廃材の粉砕物を配合したセメントスラリー
6をフエルト2上のウエツトマツト3上に散布す
ることを特徴とするものであり、以下本発明を詳
細に説明する。第1図は本発明に用いる装置の一
例を示すもので、フエルト2は無限帯状に形成さ
れロール10によつて走行駆動される。また抄造
バツト11内には石綿セメントスラリー1が常に
供給されて充満されているもので、抄造バツト1
1はフエルト2の下側に複数設けられ、各抄造バ
ツト11内には丸網式などの抄造シリンダー12
が回転駆動自在に設けてある。またフエルト2の
一部に接触しつつ回転駆動されるメーキングロー
ル4が設けてある。そしてフエルト5の上方位置
には散布装置9が配設してある。散布装置9は補
強繊維を分散したセメントスラリー6を充満させ
る散布バツト13と回転駆動自在な散布用ブラシ
ロール14とで構成されるものである。 しかして、石綿セメントスラリー1は、石綿を
解綿してこれをセメント及び硅砂粉などの充填
材、パルプなど抄造助剤とともに水に分散させて
調製されるもので、必要に応じてガラス繊維、有
機繊維、炭素繊維などの補強繊維が分散配合され
る。そして石綿セメントスラリー1は抄造シリン
ダー12によつて抄き上げられてフエルト2の表
面に転写される。このようにフエルト2の表面に
抄き上げられたウエツトマツト3はフエルト2の
走行及びメーキングロール4の回転によつてメー
キングロール4の外周に巻き付けられる。ウエツ
トマツト3は一般に3重〜10重(3プライ〜10プ
ライ)メーキングロール4に巻き付けられるもの
であるが、メーキングロール4に巻き付けられる
ウエツトマツト3の一部上に散布装置9によつて
補強繊維を分散したセメントスラリー6が散布さ
れる、ここで、補強繊維としては、ビニロン、ナ
イロン、ポリプロピレンなど有機繊維を用いるも
ので、この補強繊維は長さが3〜15mm、繊度が1
〜3デニール(d)、引張強度が5g/d以上のもの
を使用するのがよい。そしてこの補強繊維と普通
ポルトランドセメント、高炉セメント、フライア
ツシユセメントなどのセメントとを水に分散させ
てセメントスラリー6を調製するものであるが、
このとき本発明にあつては石綿セメント系製品の
廃材の粉砕物を補強繊維の分散助剤として配合分
散させる。石綿セメント系製品としては石綿とセ
メントとより製造されたものであれば何でもよ
く、通常廃棄されてしまう廃材を用いる。この石
綿セメント系製品の廃材の粉砕物はその表面に石
綿が露出すると共に石綿が一部セメントから分離
されることになるため、この石綿によつてセメン
トスラリーに対する補強繊維の分散助剤としての
機能が発揮されることになるものである。石綿セ
メント系製品の廃材の粉砕物の粒子の大きさは
100〜3000μm(0.1〜3mm)のもの、より好まし
くは100〜2000μm(0.1〜2mm)のものが良好で
ある。セメントスラリー6の配合は、セメント
170〜250重量部、石綿セメント製品の廃材の粉砕
物20〜50重量部、補強繊維2〜6重量部、水150
〜200重量部に設定するのがよい。そして、補強
繊維を分散したセメントスラリー6はメーキング
ロール4へ巻き付けられるウエツトマツト3の巻
き始めの部分又は巻き終りの部分にのみ散布され
るよう、散布装置9を断続的に作動させるもので
あり、このようにフエルト2上のウエツトマツト
3の上に散布された補強繊維分散セメントスラリ
ー6はウエツトマツト3がメーキングロール4に
巻き取られる際に第2図のように補強層15とし
てウエツトマツト3間に積層されることになる。
メーキングロール4に適当な厚みになるまでウエ
ツトマツト3が巻き付けられると、グリーンシー
ト5としてはメーキングロール4より切り出し、
このグリーンシート5をプレスして脱水すると共
に必要に応じて波付けや凹凸模様付けをし、さら
に養生・仕上げ加工して最終製品とするものであ
る。 そして、上記のように補強繊維分散セメントス
ラリー6を散布する際に石綿セメント製品の廃材
の粉砕物が分散助剤としての働きをなくしている
ために、補強繊維は均一にランダムな向きを向い
た状態でセメントスラリー6とともにウエツトマ
ツト3上に散布されることになる。また上記石綿
セメント製品の廃材の粉砕物は骨材としての作用
もなし、加えてこの粉砕物によつて補強層15の
表面は凹凸化し、この凹凸面によつて補強層15
とウエツトマツト3との層間接着性を向上させる
ことができるものである。尚、石綿セメント製品
の廃材の粉砕物の粒子の大きさが100〜3000μm
であるのが好ましいのは上記した通りであるが、
100μm未満であると細粒ばかりとなつて石綿も
粉化してしまうことになり分散助剤や骨材として
の機能が十分に発揮されないことになるものであ
り、3000μmを超えるとセメントマトリツクスよ
りの石綿の分離が不十分で分散助剤としての機能
が不十分であると共に粒子が粗大すぎて補強層1
5とウエツトマツト3の層との層間接着力が低下
することになるものである。 次に本発明を実施例によつて説明する。 実施例 1 第1表に示す配合物を水に分散させて石綿セメ
ントスラリーを調製し、この石綿セメントスラリ
ーを第1図の装置を用いて抄造した。一方、第2
表の配合によつて調製した補強繊維分散セメント
スラリーを第1図の装置において散布した。この
ようにして4層のウエツトマツトが積層され3層
目と4層目のウエツトマツトの間に補強層がサン
ドイツチされたグリーンシートを得た。このグリ
ーンシートを切り出して80Kg/cm2、1.5秒の条件
でプレスし、60℃、95%RH、10時間の条件で一
次養生したのち室内で二次養生して、板厚が5.6
mmで補強層の厚みが0.2mmの石綿セメント系建築
用板を得た。 実施例 2 補強繊維分散セメントスラリーとして第2表の
配合のものを用いた他は実施例1と同様にして、
板厚が5.5mmで補強層の厚みが0.1mmの石綿セメン
ト系建築用板を得た。 実施例 3 補強繊維分散セメントスラリーとして第2表の
配合のものを用いた他は実施例1と同様にして、
板厚が5.6mmで補強層の厚みが0.2mmの石綿セメン
ト系建築用板を得た。 従来例 補強繊維分散セメントスラリーとして第2表の
配合のものを用いた他は実施例1と同様にして、
板厚が5.6mmで補強層の厚みが0.2mmの石綿セメン
ト系建築用板を得た。 比較例 補強繊維分散セメントスラリーとして第2表の
配合のものを用いた他は実施例1と同様にして、
板厚が5.5mmで補強層の厚みが0.1mmの石綿セメン
ト系建築用板を得た。
【表】
【表】
上記実施例1〜3及び従来例、比較例で得た石
綿セメント系建築用板について、層間接着強度、
曲げ破壊強度、曲げ剛性を測定した。層間接着強
度の測定は2.5cm×2.5cmのサンプルの表裏両面に
エポキシ樹脂接着剤によつて治具を接着し、両治
具に荷重を掛けて引き離すことにより行ない、曲
げ破壊強度の測定は20cm×20cmのサンプルを用い
スパン15cmの条件によつて行ない荷重は補強層と
反対側から掛けるようにし、また曲げ剛性は44cm
×60cmのサンプルを用いスパン50cmの条件によつ
て行ない荷重は補強層と反対側から掛けるように
した。結果を第3表に示す。
綿セメント系建築用板について、層間接着強度、
曲げ破壊強度、曲げ剛性を測定した。層間接着強
度の測定は2.5cm×2.5cmのサンプルの表裏両面に
エポキシ樹脂接着剤によつて治具を接着し、両治
具に荷重を掛けて引き離すことにより行ない、曲
げ破壊強度の測定は20cm×20cmのサンプルを用い
スパン15cmの条件によつて行ない荷重は補強層と
反対側から掛けるようにし、また曲げ剛性は44cm
×60cmのサンプルを用いスパン50cmの条件によつ
て行ない荷重は補強層と反対側から掛けるように
した。結果を第3表に示す。
上述のように本発明によれば、石綿セメント系
製品の廃材の粉砕物を分散助剤として用いること
により、補強繊維をセメントスラリーに良好に分
散させることができるものであり、石綿を分散助
剤として用いるような必要なく省資源上有効なも
のである。しかも石綿セメント系製品の廃材は通
常廃棄されてしまうものであるため、安価に入手
できてコストダウンを図れると共に資源の再生利
用ともなるものである。
製品の廃材の粉砕物を分散助剤として用いること
により、補強繊維をセメントスラリーに良好に分
散させることができるものであり、石綿を分散助
剤として用いるような必要なく省資源上有効なも
のである。しかも石綿セメント系製品の廃材は通
常廃棄されてしまうものであるため、安価に入手
できてコストダウンを図れると共に資源の再生利
用ともなるものである。
第1図は本発明に用いる装置の概略図、第2図
は同上の一部の拡大図である。 1は石綿セメントスラリー、2はフエルト、3
はウエツトマツト、4はメーキングロール、5は
グリーンシート、6は補強繊維分散セメントスラ
リーである。
は同上の一部の拡大図である。 1は石綿セメントスラリー、2はフエルト、3
はウエツトマツト、4はメーキングロール、5は
グリーンシート、6は補強繊維分散セメントスラ
リーである。
Claims (1)
- 1 石綿セメントスラリーを抄き上げてフエルト
上に転写し、このフエルト上のウエツトマツトを
メーキングロールに数重に巻き付けたのち、ウエ
ツトマツトが複数層積層されたグリーンシートを
メーキングロールから切り出してこのグリーンシ
ートをプレス養生することにより石綿セメント系
建築用板を製造するにあたつて、補強繊維を分散
させ石綿セメント系製品の廃材の粉砕物を配合し
たセメントスラリーをフエルト上のウエツトマツ
ト上に散布することを特徴とする石綿セメント系
建築用板の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19285183A JPS6083808A (ja) | 1983-10-15 | 1983-10-15 | 石綿セメント系建築用板の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19285183A JPS6083808A (ja) | 1983-10-15 | 1983-10-15 | 石綿セメント系建築用板の製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6083808A JPS6083808A (ja) | 1985-05-13 |
JPH0129125B2 true JPH0129125B2 (ja) | 1989-06-08 |
Family
ID=16298024
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19285183A Granted JPS6083808A (ja) | 1983-10-15 | 1983-10-15 | 石綿セメント系建築用板の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6083808A (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01215504A (ja) * | 1988-02-24 | 1989-08-29 | Matsushita Electric Works Ltd | 繊維セメント板の製造方法 |
HUP0303345A3 (en) * | 2001-03-02 | 2004-05-28 | James Hardie Int Finance Bv | A method and apparatus for forming a laminated sheet material by spattering |
-
1983
- 1983-10-15 JP JP19285183A patent/JPS6083808A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6083808A (ja) | 1985-05-13 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
AT391445B (de) | Akustisch poroeses verbundmaterial fuer bauzwecke sowie verfahren zu dessen herstellung | |
US4378405A (en) | Production of building board | |
RU2265700C2 (ru) | Способ изготовления изолирующего изделия и изолирующее изделие из минерального волокна | |
CH368740A (de) | Verfahren und Anlage zur Herstellung von Baukörpern | |
JPH0129125B2 (ja) | ||
JPS6243795Y2 (ja) | ||
WO1980000960A1 (en) | A fiber-reinforced composite material and a fibrillated tow and a reinforcing web for use therein | |
JPH0153606B2 (ja) | ||
EP0756647B1 (en) | A mineral wool insulation board and a method for producing the same | |
JPS58222809A (ja) | 繊維強化セメント板の製法 | |
JPS6040209A (ja) | 石綿セメント系建築用板の製造法 | |
JPS5822120A (ja) | セメント系建築用板の製造方法 | |
JPH0446749B2 (ja) | ||
JPS6021203A (ja) | 建築用板及びその製造法と製造装置 | |
JPH03120013A (ja) | 無機質軽量パネルの製造方法 | |
JP2560311Y2 (ja) | コンクリート型枠材 | |
JPS6083807A (ja) | 石綿セメント系建築用板の製造法 | |
JPH0250844B2 (ja) | ||
JP4813646B2 (ja) | 繊維補強無機質抄造板の製造方法 | |
JPS58209513A (ja) | 繊維強化セメント板の製法 | |
WO2000006849A1 (en) | Building board and its production | |
JPH0330666B2 (ja) | ||
JPH0142803B2 (ja) | ||
JPH0214168B2 (ja) | ||
JPH10156813A (ja) | 無機質セメント板の製造方法 |