JPH0127626Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、車体横巾方向最外側の分草具に対す
る前後方向に沿う杆状支持フレームを、その一部
が上方に突出するように屈曲形成すると共に、対
車体昇降操作可能な刈取部の対地高さを検出する
無接触型の高さ検出用センサーを、前記分草具の
先端の通常跡相当箇所の対地高さを検出させるよ
うに、正面視において前記分草具先端に対して車
体横巾方向略同位置に位置させる状態で、前記支
持フレームの上方突出部分に取付けた刈取収穫機
の刈高さ検出装置に関する。

上記装置は、茎稈のために誤検出が生じること
のないように、しかも、分草具支持フレームを有
効利用した簡単な構造で高さ検出用センサーを取
付けることができるようにしたものであるが、従
来では、支持フレームの上方突出部分を、正面視
において、他のフレーム部分に対して車体横巾方
向同一位置に位置させるように単に上方に向けて
突出させ、その上方突出部分の下部側に高さ検出
用センサーを取付けているため、高さ検出センサ
ーを、刈取部の横外側がわに位置する非刈取対象
茎稈が接触しないように、あるいは、他物が接当
しないように覆うべく、特別なカバー体を設けな
ければならず、そのために、部品点数の増大、あ
るいは、組付工数の増大を招く不利があり、改善
の余地があつた。

本考案は、上記実状に鑑みて為されたものであ
つて、その目的は、本来構成を有効利用した極め
て簡単な改造によつて、特別なカバー体を要せず
に、高さ検出センサーを非刈取対象茎稈や他物が
接触あるいは接当しないように覆うことができる
ようにする点にある。

本考案による刈取収穫機の刈高さ検出装置によ
る特徴構成は、前記支持フレームの上方突出部分
が、正面視において、他のフレーム部分に対して
車体横外側がわに偏位するように、前記支持フレ
ームを屈曲形成すると共に、前記高さ検出センサ
ーを、前記上方突出部分の車体内方側箇所に位置
させた点にある。

次に、本案特徴構成による作用効果を述べる。

すなわち、高さ検出センサーによつて、隣接す
る茎稈列の中央箇所の茎稈が存在しない部分の対
地高さを検出させて、茎稈のために誤検出を起す
ことを抑制する利点を活かしながらも、センサー
よりも車体横外側がわに位置するフレーム上方突
出部分そのものによつて、非刈取対象茎稈が接触
しないように、あるいは、他物が横外側方より接
当しないように高さ検出センサーを覆うことがで
きる。

従つて、支持フレームに対する屈曲形状を変更
し、それに対する高さ検出センサーの取付位置を
変更するだけの簡単な改造で、特別なカバー体を
設けること無しに、センサーを損傷を抑制するよ
うに覆うことができるのであり、実用上の利点大
である。

以下、本考案の実施例に基づいて説明する。

第１図及び第２図に示すように、車体横巾方向
に間隔をもつて並置された３個の分草具Sa，Sb，
Sc、横向き突出姿勢の左右一対の茎稈係止爪１
ａ，１ｂをその先端同志を対向させる状態で上方
に向つて駆動移動させるように備えた引起し装置
１，前記爪１ａ，１ｂよりも車体前方側で且つ車
体横巾方向横外側方に偏位した箇所において前向
突出姿勢の茎稈係止爪２ａを上方に向つて駆動移
動させるように備えた分草装置２、分草処理後の
茎稈を引起し用爪１ａ，１ｂに向けて案内供給す
る平面視において傾斜姿勢の板状案内具３、引起
し茎稈の株元を切断する刈刃４、刈取茎稈を合流
させる補助搬送装置５、及び、合流茎稈を車体後
方へ向つて搬送する装置６夫々を備えた引起し刈
取部Ａを設けると共に、左右一対の走行クローラ
７，７、脱穀装置８、及び、運転席９等を備えた
車体に対して前記引起し刈取部Ａを昇降操作する
流体圧シリンダ１０を設け、もつて、引起刈取部
Ａを刈高さ調節のために昇降操作自在なコンバイ
ンを構成してある。

第１図及至第３図に示すように、前記３個の分
草具Sa・・のうちの左端のものSa及び前記分草
装置２に対する前後方向に沿う杆状支持フレーム
１５を、その一部が上方に突出するように、且
つ、その上方突出部分１５Ａが正面視において他
のフレーム部分に対して車体横外側がわに偏位す
るように屈曲形成してある。そして、地面に向け
て超音波を所定時間おきに投射する発信器１１
ａ、及び、前記超音波のうち地面反射したものを
受ける受信器１１ｂからなる無接触型の高さ検出
センサー１１を、前記左端分草具Saの先端の通
過跡相当箇所の対地高さを検出させるように、正
面視において前記分草具先端に対して車体横巾方
向略同位置に位置させる状態で、且つ、前記フレ
ーム１５の上方突出部分１５Ａの車体内方側箇所
に位置させる状態で、フレーム上方突出部分１５
Ａに取付け、もつて、茎稈による誤検出を生じ難
い状態で対地高さを検出できるように、且つ、上
方突出部分１５Ａにて対地高さ検出センサー１１
を覆つて、非刈取対象茎稈や他物がセンサー１１
に接触あるいは接当することを抑制できるように
してある。

そして、第４図に示すように、マイクロコンピ
ユータからなる制御演算装置１２からのタイミン
グ信号によつて前記発信器１１ａを上述の如く間
欠的に動作させると共に、それから投射された超
音波が受信器１１ｂに到達する時間を刈取部Ａの
対地高さとして、制御演算装置１２によつて判別
させるようにしてある。引続き、制御演算装置１
２は、対地高さ判別結果と対地高さ設定器１３に
設定された信号とを比較して、昇降不要、上昇
要、不降要のいずれかを判別すると共に、その判
別結果に基づいて、前記流体圧シリンダ１０に対
する電磁操作型制御弁１４の駆動回路１６を作動
させるように構成してあり、もつて、刈取部Ａの
対地高さ、つまり、刈高さを設定範囲内に維持さ
せるように自動昇降させるように構成してある。

本考案を実施するに、超音波を利用して高さを
検出するセンサー１１に代えて、光を利用して高
さを検出するセンサーが使用でき、それらを無接
触型の高さ検出センサーと総称する。

又、高さ検出結果を利用するに、自動昇降制御
に用いる他、実際の高さを表示する等、各種の目
的に利用できるものである。そして、自動昇降制
御を行なう場合において、所定時間おきに検出さ
れる対地高さの複数の平均値を演算させ、その演
算結果を設定対地高さと比較させながら昇降制御
を行なわせるようにしてもよい。

又、本案は、分草装置２を備えない形式の刈取
部Ａの高さ検出に利用する等、対象とする刈取部
Ａの具体構成は各種変更できる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る刈取収穫機の刈高さ検出装
置の実施例を示し、第１図はコンバイン前部の側
面図、第２図は刈取部の概略平面図、第３図はセ
ンサー装着部の背面図、第４図は昇降制御の具体
構成を示すブロツク図である。 １１……対地高さ検出センサー、１５……支持
フレーム、１５Ａ……上方突出部分、Ａ……刈取
部、Sa……分草具。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 車体横巾方向最外側の分草具Saに対する前後
   方向に沿う杆状支持フレーム１５を、その一部が
   上方に突出するように屈曲形成すると共に、対車
   体昇降操作可能な刈取部Ａの対地高さを検出する
   無接触型の高さ検出用センサー１１を、前記分草
   具Saの先端の通過跡相当箇所の対地高さを検出
   させるように、正面視において前記分草具先端に
   対して車体横巾方向略同位置に位置させる状態
   で、前記支持フレーム１５の上方突出部分１５Ａ
   に取付けた刈取収穫機の刈高さ検出装置であつ
   て、前記支持フレーム１５の上方突出部分１５Ａ
   が、正面視において、他のフレーム部分に対して
   車体横外側がわに偏位するように、前記支持フレ
   ーム１５を屈曲形成すると共に、前記高さ検出セ
   ンサー１１を、前記上方突出部分１５Ａの車体内
   方側箇所に位置させてある刈取収穫機の刈高さ検
   出装置。