JPH0127607Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、圃場に作溝すると共に形成した溝に
肥料供給する施肥具を設け、下降作動に伴い泥土
を植付苗側に押圧移動させる土寄せ具を、上下に
往復駆動される状態で設けて、苗植え作業と共に
施肥作業ができるように構成すると共に、機体進
行のために植付爪によつて植付苗の後方に形成さ
れる泥土掻き取り孔を埋めることにより、植付苗
の前記掻き取り孔に起因する倒伏を防止するよう
に構成した施肥装置付き田植機に関する。

上記田植機において、従来、圃場にワラ屑等の
夾雑物が散在している場合、その夾雑物が施肥具
に引掛かつたり、付着したままになつて、付着物
の量が機体進行に伴つて多くなり、この付着物の
ために、巾広い溝が形成されて施肥後における溝
の埋め戻しが十分にできなくなるとか、多量の泥
土が押し流されて既植苗が倒伏される等のトラブ
ルの発生することがあつた。

本考案の目的は、施肥具に多量の夾雑物が付着
したままになることを、本来構成を有効利用した
簡単な改造でもつて効果的に回避できるようにす
ることにある。

本考案の特徴構成は、冒記した田植機におい
て、前記土寄せ具の先端が前記施肥具の下端部の
横近くで前記施肥具の下端よりも下方まで下降す
る状態に前記土寄せ具と前記施肥具とを近接配置
してあることにあり、その作用及び効果は次のと
おりである。

すなわち、土寄せ具を前記配置構成にすること
により、土寄せ具が下降作動する際に、施肥具に
付着している夾雑物を施肥具から強制的に引き離
すように、夾雑物の施肥具から横側方に突出して
いる部分を押圧操作する。従つて、夾雑物が施肥
具に多量に付着したままになることを効果的に防
止でき、肥料流れや苗倒伏等のトラブルが発生し
にくいようにできた。しかも、付着夾雑物を除去
するための特別な構成を設けなくとも、土寄せ具
と施肥具の配置構成を合理的なものに変更するだ
けで済み、経済面で有利にできた。

以下に、本考案の実施例を図面に基いて説明す
る。

第１図に示すように、伝動ケース１に、リンク
機構２を介して、植付アーム３を植付爪４が上下
に循環作動する状態に駆動揺動されるように取付
け、植付アーム３に苗供給する苗のせ台５を植付
アーム３の後方に配設すると共に、接地フロート
６を、揺動アーム７を介して支軸８に連結した状
態で伝動ケース１の下方に設け、そして、肥料タ
ンク９、このタンク９から肥料を繰出す装置１
０、及び、この肥料繰出し装置１０にホース１１
を介して肥料供給されるように接続した施肥具１
２等から成る施肥装置の前記施肥具１２を、苗植
付け箇所の近くにおいて圃場に作溝すると共に形
成した溝に肥料供給するように配置した状態でブ
ラケツト１３を介して前記接地フロート６に取付
けて、施肥装置付歩行型田植機の苗植付部を構成
してある。

第１図及び第２図に示すように、土寄せ具１４
を一体回転自在に有した回転軸１５を、ブラケツ
ト１６を介して伝動ケース１に架設すると共に、
リンク機構１７を介して前記リンク機構２を構成
する駆動回動リンク２ａに連動連結して、植付爪
４の作動に連動して一定範囲内で往復駆動される
ように構成して、土寄せ具１４が植付爪４に連動
して上下に往復駆動されるように、かつ、下降作
動するに伴い植付苗の後方の泥土を植付苗側に押
圧移動させ、植付爪４によつて植付苗の後方に形
成された泥土掻き取り孔を埋めるように構成して
ある。

第１図ないし第３図に示すように、前記施肥具
１２の前方に位置するワラ屑等の夾雑物を下端傾
斜の作用によつて施肥具１２の下方に案内する板
体１８を、施肥具１２に付設すると共に、前記土
寄せ具１４の先端が施肥具１２の下端部の横近く
で施肥具１２の下端よりも下方まで下降作動する
状態に施肥具１２と土寄せ具１４を近接配置し、
もつて、板体１８の作用により、夾雑物が施肥具
１２の接地フロート６から下方への突出部に引掛
かることを防止するように、かつ、この防止対策
にもかかわらず、施肥具１２と板体１８とで形成
される隅部に泥土が付着し、この付着泥土に起因
する等して、施肥具１２に夾雑物が引掛かつた
り、付着しても、土寄せ具１４が下降する際に、
付着夾雑物の施肥具１２から横側に突出している
部分に押圧作用して、付着夾雑物を施肥具１２か
ら強制的に引き離すように構成して、施肥具１２
に夾雑物が付着したままになることの防止を図つ
てある。

尚、第１図に示す操作レバー１９は、前記アー
ム７を上下に揺動調節すると共に調節位置に固定
して、接地フロート６の取付け高さを変更するた
めのものである。又、第１図に示すブラシ２０
は、肥料繰出し回転体１０ａの肥料取出し凹部に
入り込む肥料の量が一定になるように掻き取り作
用すると共に、前記回転体１０ａとタンク９の隙
間を埋めて、この隙間からの肥料こぼれを防止す
るためのものである。そして、このブラシ２０の
両側には、第４図に示すように、ブラシ２０とタ
ンク壁との隙間を埋めて、この隙間からの肥料こ
ぼれを防止するための壁部材２１が設けられてい
る。

本考案を実施するに当り、前記板体１８を設け
ておくと、夾雑物付着の防止がより効果的にでき
るが、板体１８を設けない構成を採用してもよ
い。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る施肥装置付き田植機の実施
例を示し、第１図は歩行型田植機苗植付部の側面
図、第２図は土寄せ具配設部の一部切欠き背面
図、第３図は土寄せ具配設部の一部切欠き平面
図、第４図は肥料繰出し装置の断面図である。 １２……施肥具、１４……土寄せ具。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 圃場に作溝すると共に形成した溝に肥料供給す
   る施肥具１２を設け、下降作動に伴い泥土を植付
   苗側に押圧移動させる土寄せ具１４を、上下に往
   復駆動される状態で設けた施肥装置付き田植機で
   あつて、前記土寄せ具１４の先端が前記施肥具１
   ２の下端部の横近くで前記施肥具１２の下端より
   も下方まで下降する状態に前記土寄せ具１４と前
   記施肥具１２とを近接配置してある施肥装置付き
   田植機。