JPH0127249Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、ケーシングを有しており、該ケーシ
ング内において案内スリーブ上に励磁コイルを備
えたコイル支持体が取付けられていてかつ励磁コ
イル内に接極子が案内されており、さらに前記ケ
ーシングの端面側に、戻しばねの力に抗して接極
子を引張る磁心が配置されており、さらに磁心に
固定されていてかつ接点圧着ばねと接点圧着ばね
に支持されていて接触片を有する接触片支持体と
を支持していてかつキヤツプによつて被われてい
る切換え室内に延びている切換えピンを収容する
孔を有しており、前記キヤツプには切換え室内に
突入しかつ接触片に対抗して位置する２つの主電
流接点が配置されている形式の電磁スイツチに関
する。

従来の技術 前述の形式のスイツチのばあいに接触片支持体
は、静止位置において、接極子に当接する接点圧
着ばねによつてのみ支持されている。さらに、切
換えピンと不動に結合する接極子は、所定の静止
位置で接極子戻しばねと接点圧着ばねとの間でや
はり弾性的にのみ保持されている。処で、自動車
の始動装置は内燃機関の短時間の始動のためにし
か使用されないので、電磁スイツチは、内燃機関
運転時には所定の静止位置にある。しかしこのば
あい、このような静止位置に保持された可動部分
は前記両ばねによつて常に振動にさらされてい
る。一般的には、両ばねのばね力設定及び配置形
式によつて、スイツチの可動部分の静止位置が維
持されるようになつているけれども、自動車を乱
暴に運転するさいには、可動部分が所定の静止位
置から振り動かされてしまうことになる。このこ
とにより、不都合な騒音が発生したり、始動装置
を損傷させたりする。

考案が解決しようとする課題 本考案の課題は前記のこのような欠点を排除す
るために、自動車の荒運転の際にも可動部分が所
定の静止状態で振動されないようにすることであ
る。

課題を解決するための手段 前述の課題を解決するために本考案では、切換
えピンには締付けブツシユが可動に配置されてお
り、該締付けブツシユがスリーブ状の端部区分を
有していて、この端部区分に接点圧着ばねが支持
されており、さらに端部区分に接続された締付け
区分において、切換え室内に突入しかつ接極子の
静止位置で磁心の孔内に支持されしかもスリツト
を形成されたことにより半径方向で弾性的である
締付けセグメントを有しており、さらに締付けブ
ツシユが締付けセグメントの端面で以て接触片支
持体に支持されているようにした。

考案の効果 本考案により、簡単な締付けブツシユが磁心に
押付けられるので、弾性的に支持された可動部分
は、静止位置で振動しないように保持されること
ができる。

さらに有利には、締付けブツシユが粘弾性プラ
スチツクから成つており、さらに締付けセグメン
トは必要な負荷能力に応じて、締付けセグメント
全長にわたつて均一な横断面を形成されており、
あるいは締付けセグメントの内径が均一のばあい
には締付けセグメントの基部から自由端部の方へ
拡大する横断面を有して形成されている。

実施例 以下に図面の実施例につき本考案を説明する。

電磁スイツチはヨーク１を有しており、該ヨー
クの端面側に磁心２が当接している。磁心２の段
部に黄銅製のスリーブ３が取付けられており、該
スリーブの他端部が、ヨーク１から突出していて
かつヨーク１の外側に位置する円板４及び案内ス
リーブ５を支持している。磁心２、円板４及び案
内スリーブ５はケーシング６によつて結合されて
おり、該ケーシングの縁は磁心２及び案内スリー
ブ５のフランジに上方から係合する。案内スリー
ブ５上に支承フランジ７が取付けられており、該
支承フランジ内に、シールスリーブ８及び戻しば
ね９の端部並びにシールリング１０が図示されな
い駆動支承部の接続開口部のシールのために収容
されている。シールスリーブ８及び戻しばね９の
他端部が接極子１２のプランジヤ１１に配置され
ており、プランジヤ１１はスリーブ３内で案内さ
れている。このばあい戻しばね９は接極子１２を
第１図に示される静止状態に保持するようにす
る。ケーシング６に固定ブラケツト１３が設けら
れており、該固定ブラケツトによつて電磁スイツ
チが、図示されない始動モータのケーシングに固
定されている。スリーブ３に、ヨーク１の内側で
コイル支持体１４が取付けられていて、該コイル
支持体に引張巻線と保持巻線とから成るコイル１
５が収容されている。

磁心２の外側端面側が切換え室１６を制限し、
該切換え室はキヤツプ１７によつて被われてい
る。キヤツプ１７は公知の形式で電磁スイツチに
固定されている。キヤツプ１７には２つの主電流
接点１８，１９が固定されていて、該主電流接点
は切換え室１６内に突入し、かつキヤツプ１７か
ら突出する接続ピンを有している。

接極子１２に切換えピン２０の端部が固定され
ている。切換えピン２０は磁心２の孔２１を通つ
て突出しかつ切換え室１６内に延びている。接極
子１２に向かう側において孔２１がホツパ状の端
部区分を備えている。切換え室１６に制限される
孔２１の縁２２が丸くされている。孔２１の円筒
状範囲において、孔２１が切換えピン２０より著
しく大きい直径を有している。

切換えピン２０に接点圧着ばね２３が配置され
ており、該接点圧着ばねの一端部が接極子１２に
支持されている。接点圧着ばね２３の他端部が締
付けブツシユ２５のスリーブ状の端部区分２４に
当接しており、該締付けブツシユは同様に切換え
ピン２０に可動に配置されている。締付けブツシ
ユ２５は粘弾性的な絶縁プラスチツクから成つて
いる。締付けブツシユが締付けセグメント２６を
備えた締付け区分を有している。締付けブツシユ
２５は磁心２の孔２１を通つて延びており、この
ばあい締付けセグメント２６を備えた締付け区分
が切換え室１６にまで突入している。切換えピン
２０には、締付けブツシユ２５の端面２８に接続
していて絶縁プラスチツクから成る接触片支持体
２９が可動に支承されている。接触片支持体２９
の突起３０に主接触片３１が取付けられている。
接触片支持体２９の近くに絶縁円板３２及びスト
ツパ円板３３が配置されており、該ストツパ円板
は切換えピン２０のストツパリング３４に、接点
圧着ばね２３の作用下で当接する。

締付けブツシユ２５は、円周上で均一に分配し
て配置された３つの締付けセグメント２６を有し
ており、該締付けセグメントと円筒状の締付けセ
グメント２７とは交互に配置されている。締付け
セグメント２６は、締付けブツシユ２５の長手軸
線に対して鋭角で外方に延びている。締付けセグ
メント２６は、その全長にわたつて横断面は変化
しない。しかし締付けセグメント２６の長さは端
面２８を備えた円筒状の締付けセグメント２７よ
り短い。このことによつて締付けセグメント２６
は、締付けブツシユのスリーブ状の端部区分２４
が接点圧着ばね２３に、かつ締付けセグメント２
７の端面２８が接触片支持体２９に支持されてい
るので、軸方向の圧力から解放されている。

第１図において、電磁スイツチが遮断状態にあ
る静止位置で示されている。この静止位置で、今
や、コイル１５が励磁されると、接極子１２は戻
しばね９の力に抗してスリーブ３内を磁心２の方
へ引張られる。このばあい、接極子１２に固定さ
れた切換えピン２０は、接点圧着ばね２３、締付
けブツシユ２５、接触片支持体２９及び主接触片
３１を一緒に、該主接触片３１が主電流接点１
８，１９に当接するまで切換え室１６内で移動さ
せる。しかし、主接触片３１がすでに主電流接点
１８，１９に接触した時に、接極子１２はまだ磁
心２に当接していない。従つて、接極子１２は、
接点圧着ばね２３の力に抗して磁心２に当接する
までさらに引張られる。このばあい接極子１２は
切換えピン２０を、締付けブツシユ２５及び接触
片支持体２９に対して相対的に切換え室１６内で
さらに移動させる。つまり、主接触片３１がすで
に主電流接点１８，１９に接触していて、かつ接
触片支持体２９が締付けブツシユ２５のための定
置のストツパとして役立つので、締付けブツシユ
２５及び接触片支持体２９は切換えピン２０と一
緒に運動しない。このことにより、接点圧着ばね
２３は、接極子の引張り運動の最終区間で圧縮さ
れる。さらに、接触片支持体２９に常に支持され
た締付けブツシユ２５は接点圧着ばね２３のため
の定置ストツパとして役立つので、接点圧着ばね
２３は緊縮状態で主接触片３１を主電流接点１
８，１９に圧着保持する。接極子が磁心２に当接
するさいに、図示されないターンピニオンのかみ
合い過程が、やはり図示されない内燃機関の歯車
リム内で終わつている。閉じられた主電流接点１
８，１９，３１を介して始動装置の図示されない
モータが接続される。モータと摩擦接続しかつ歯
車リムにかみ合うターンピニオンを介して内燃機
関は公知の図示しない形式で始動される。

内燃機関が始動すると、電磁スイツチへの電流
供給が遮断される。接極子１２が戻しばね９によ
つて磁心２から再び遠ざけられる。同時に切換え
ピン２０は、ストツパリング３４がストツパ円板
３３及び絶縁円板３２を介して主接触片３１及び
接触片支持体２９に圧着しかつ接極子１２及び切
換えピン２０の戻し運動のさいに主接触片３１が
主電流接点１８，１９から外されるまで、接触片
支持体２９及び締付けブツシユ２５を通つてもど
される。同時に接点圧着ばね２３が、主接触片３
１を有する接触片支持体２９並びに締付けブツシ
ユ２５を切換えピン２０における出発位置に戻
す。接極子１２及びこれに固定された切換えピン
２０が静止位置にもどされると、締付けブツシユ
２５の締付けセグメント２６が磁心２の孔２１の
丸くされた縁２２に押し付けられる。このことに
よつて主接触片３１は、ばね９，２３に支持され
ていて切換えピン２０を有する接極子１２と同様
に静止位置に振動せずに保持されている。

締付けブツシユ２５の変化実施例が第４図及び
第５図に示されている。このばあい締付けブツシ
ユ３５がスリーブ状の端部区分３６を有してい
る。端部区分に、軸方向で接触片支持体２９に向
かつて延びる締付けセグメント３７として均一に
区分された締付け区分が接続されており、該締付
け区分において締付けセグメント３７はスリツト
３８によつて互いに区分されており、従つて締付
けセグメントは半径方向で弾性的に構成されてい
る。個々の締付けセグメント３７によつて形成さ
れた締付け区分は、スリーブ状の端部区分３６と
同じ内径を有している。一方、締付けセグメント
３７は縦断面において不等辺四辺形に形成されて
いる。このことによつて、締付けセグメント３７
は、スリーブ状の端部区分３６において制限され
た締付けセグメントの基底から自由端面３９へ均
一に連続的に拡大する横断面を有している。締付
けブツシユ３５は、前述の実施例の締付けブツシ
ユ２５と同様に切換えピン２０に、接点圧着ばね
２３と接触片支持体２９との間で可動に配置され
ている。電磁スイツチの静止位置では締付けセグ
メント３７がやはり磁心２の孔２１の丸くされた
縁２２上に締付けられる。このことによつて、主
接触片３１並びに接極子１２が切換えピン２０と
揺動不能に静止位置に保持される。

【図面の簡単な説明】

第１図は電磁スイツチを部分的に破断して示す
縦断面図、第２図は締付けブツシユの縦断面図、
第３図は第２図による締付けブツシユを矢印の
方向で見た端面図、第４図は締付けブツシユの変
化実施例を示す縦断面図、第５図は第４図による
締付けブツシユを矢印の方向で見た端面図であ
る。 １……ヨーク、２……磁心、３……スリーブ、
４……円板、５……案内スリーブ、６……ケーシ
ング、７……支承フランジ、８……シールスリー
ブ、９……戻しばね、１０……シールリング、１
１……プランジヤ、１２……接極子、１３……固
定ブラケツト、１４……コイル支持体、１５……
コイル、１６……切換え室、１７……キヤツプ、
１８，１９……主電流接点、２０……切換えピ
ン、２１……孔、２２……縁、２３……接点圧着
ばね、２４……端部区分、２５……締付けブツシ
ユ、２６，２７……締付けセグメント、２８……
端面、２９……接触片支持体、３０……突起、３
１……主接触片、３２……絶縁円板、３３……ス
トツパ円板、３４……ストツパリング、３５……
締付けブツシユ、３６……端部区分、３７……締
付けセグメント、３８……スリツト、３９……自
由端面。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ ケーシングを有しており、該ケーシング内に
   おいて案内スリーブ上に励磁コイルを備えたコ
   イル支持体が取付けられていてかつ励磁コイル
   内に接極子が案内されており、さらに前記ケー
   シングの端面側に、戻しばねの力に抗して接極
   子を引張る磁心が配置されておりさらに磁心に
   固定されていてかつ接点圧着ばねと接点圧着ば
   ねに支持されていて接触片を有する接触片支持
   体とを支持していてかつキヤツプによつて被わ
   れている切換え室内に延びている切換えピンを
   収容する孔を有しており、前記キヤツプには切
   換え室内に突入しかつ接触片に対抗して位置す
   る２つの主電流接点が配置されている形式の電
   磁スイツチにおいて、切換えピン２０には締付
   けブツシユ２５；３５が可動に配置されてお
   り、該締付けブツシユ２５；３６がスリーブ状
   の端部区分２４；３６を有していて、この端部
   区分に接点圧着ばね２３が支持されており、さ
   らに端部区分に接続された締付け区分におい
   て、切換え室１６内に突入しかつ接極子１２の
   静止位置で磁心３の孔２１，２２内に支持され
   しかもスリツトを形成されたことにより半径方
   向で弾性的である締付けセグメント２６，２
   ７；３７を有しており、さらに前記締付けブツ
   シユ２５；３６が締付けセグメント２７；３７
   の端面２８；３９で以て接触片支持体２９に支
   持されていることを特徴とする電磁スイツチ。 ２ 締付けブツシユ２５；３５が粘弾性プラスチ
   ツクから成つている実用新案登録請求の範囲第
   １項記載の電磁スイツチ。 ３ 締付けブツシユ２５の締付けセグメント２６
   が、該締付けセグメントの全長にわたつて均一
   な横断面を有している実用新案登録請求の範囲
   第１項記載の電磁スイツチ。 ４ 両方の締付けセグメント２６，２７が締付け
   ブツシユ２５の周囲において交互に配置されて
   おり、かつ一方の締付けセグメント２６の長さ
   が、接触片支持体２９に支持される端面２８を
   有する他方の締付けセグメント２７より短い実
   用新案登録請求の範囲第３項記載の電磁スイツ
   チ。 ５ 締付けブツシユ３５の締付けセグメント３７
   が、端部区分３６に向かう基部から端面３９の
   方へ拡大する横断面を有している実用新案登録
   請求の範囲第１項記載の電磁スイツチ。 ６ 締付けブツシユ３５が、スリーブ状端部区分
   ３６及び締付けセグメント３７の範囲に均一な
   直径を有する縦孔を有している実用新案登録請
   求の範囲第５項記載の電磁スイツチ。