JPH0126521Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の技術分野〕 本考案はカーペツト、特に自動車等の車両に用
いられるカーペツトに関するものである。

〔従来技術〕

従来、自動車のフロアに敷いたカーペツトに
は、第５，６図に示すものが知られている。同図
において、１は自動車のフロア２上に敷いたカー
ペツト本体、３はこのカーペツト本体１にあけた
取付け孔を示し、この取付け孔３は図示を省略し
たシート又はその他の機能部品をなじ固定するフ
ロア２の局部に形成した止着孔４に対応して配置
されている。５はカーペツト本体１の取付け孔３
の周囲に取付けられる金属製のスペーサを示し、
上記取付け孔３に対応する孔６を有するスペーサ
本体７と、このスペーサ本体７の両端から下方に
向けて扠状に折曲形成した取付け足８とからな
る。このスペーサ５は孔６の下方に向けて突出形
成された周壁９をカーペツト本体１の取付け孔３
に挿入し、取付け足８をカーペツト本体１にその
表面から貫通して裏面に突出した後、取付け足８
の扠状部を第５図に仮想線で示すように互違いに
折曲げることによつてカーペツト本体１に固定さ
れる。１０は上記フロア２上に取付けられるロア
レール１１と、このロアレール１１に前後方向に
移動自在に組付けられシートを支持するアツパレ
ール１２とからなるシート前後シフト機構を示
し、ロアレール１１の前後端に延設したブラケツ
ト１３の挿通孔１４を上記スペーサ５の孔６上に
一致させ、この挿通孔１４からボルト１５をスペ
ーサ５の孔６を通してフロア２の止着孔４にねじ
込むことにより、上記ブラケツト１３をねじ固定
してある。

しかし、上記従来構造においては、カーペツト
本体１の表面から差込んで裏面に突出したスペー
サ５の取付け足８を、カーペツト本体１を裏返し
にして折曲げ、これによつてスペーサ５をカーペ
ツト本体１に固着しているので、取付け作業が面
倒である。しかも、ロアレール１１をボルト１５
固定した場合には、カーペツト本体１がスペーサ
５の取付け足８のエツヂでカーペツト本体１が引
裂れてしまうことがある。

〔考案の概要〕

本考案はカーペツト本体の取付け孔に対応する
孔を有する平板状に形成したスペーサに、カーペ
ツト本体に止着されるタツカーを挿入する切込み
又は孔を形成し、タツカーでスペーサをカーペツ
ト本体に固着したことにより、上記欠点を除去す
るものであり、以下実施例を用いて詳細に説明す
る。

〔考案の実施例〕

第１，２図は本考案によるカーペツトの一実施
例を示すものであり、第５，６図と同じものには
同一符号を用いている。同図において、１６は鉄
板等のスペーサを示し、カーペツト本体１の取付
け孔３に対応する孔６を有する平板状に形成した
スペーサ本体１７と、上記孔６の周縁の裏面に突
設されカーペツト本体１の取付け孔３内に挿入配
置される周壁１８と、上記スペーサ本体１７の孔
６の両側に延設した部分に端部側から中央側に向
けて凹字状に切欠形成された切込み部１９とから
なる。２０は略Ｕ字形のタツカーを示し、一方の
ブラケツトを上記スペーサ１６の切込み部１９内
に位置させてカーペツト本体１に打込み、スペー
サ本体１７を跨いで他方のブラケツトをスペーサ
本体１７外方に位置するカーペツト本体１に打込
み、これによつてスペーサ１６をカーペツト本体
１に固着するように構成してある。

以上の構成によるカーペツトによれば、スペー
サ１６をカーペツト本体１に取付ける場合には、
カーペツト本体１の表面側にスペーサ１６を位置
決めした後、該表面側からタツカー２０を図示を
省略したタツカー打込み工具でスペーサ本体１７
を跨ぐようにして一方のブラケツトを切込み部１
９を通して打込むと共に他方のブラケツトをカー
ペツト本体１に直かに打込むことにより取付け作
業が終了するので、カーペツト本体１を裏返えす
面倒さもなく、取付け作業を容易かつ迅速に行な
うことができる。しかもタツカー２０の両ブラケ
ツトをスペーサ本体１６に直かに打込んでないの
で、スペーサ本体１７によるタツカー２０の折曲
を防ぎ、タツカー２０の打込み作業を容易かつ確
実に行なえる。一方、カーペツトを介してフロア
２上にシートやその他の機能部品をボルト１５固
定した場合には、ボルト１５の締付けによりスペ
ーサ１６が圧縮され、これに伴つてカーペツト本
体１がスペーサ本体１７とフロア２の取付け面と
の間に押圧支持されるので、スペーサ１６に対す
るカーペツト本体１の位置ずれを阻止し、カーペ
ツト本体１のスペーサ１６まわりの引裂かれやほ
つれを防止できる（第６図参照）。

第３図は本考案の他例を示すものであり、スペ
ーサ１６の孔６の両側部分に位置するスペーサ本
体１７にタツカー２０の一方ブラケツトを挿通す
るための孔１９Ａを開設してある。これによれば
タツカー２０でスペーサ１６をカーペツト本体１
に固着した場合、タツカー２０の一方のブラケツ
トが上記孔１９Ａ内に位置されるので、スペーサ
１６をより強固に支持することができる。

第４図は本考案の更に他の例を示すものであ
り、スペーサ１６の孔６の両側部分のスペーサ本
体１７の前後端に互いに向き合う凹状の切込み部
１９Ｂを切欠形成し、これら切込み部１９Ｂ間の
スペーサ本体１７にタツカー２０を跨がせ、タツ
カー２０の両ブラケツトを該切込み部１９Ｂ内に
位置させてカーペツト本体１に打込むようになつ
ている。これによれば、カーペツト本体１に対す
るスペーサ１６の回止めをより向上させて支持で
きる。

〔考案の効果〕

以上説明したように本考案によれば、カーペツ
トの取付け孔に対応する孔を有する平板状に形成
したスペーサに、カーペツト本体に止着されるタ
ツカーを挿入する切込み部又は孔を形成し、タツ
カーでスペーサをカーペツト本体に固着したの
で、カーペツト本体を裏返えすことなく、カーペ
ツト本体の表面側から取付けることができて、取
付け作業を容易かつ迅速に行なうことができ、し
かもタツカーの打込み時にスペーサによつてタツ
カーが折曲げられることも防止できて、タツカー
の打込み作業を容易かつ確実に行なうことができ
る。さらに、機能部品を取付けた場合にはスペー
サでカーペツト本体を押圧支持してカーペツト本
体の引きちぎれを防ぎ、取付け部分の見栄えを確
保できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案によるカーペツトの一実施例を
示す斜視図、第２図は第１図の−線断面図、
第３図および第４図は本考案の異なる他例を示す
斜視図、第５図は従来のスペーサを示す斜視図、
第６図は従来のカーペツトを使用した機能部品の
取付構造を示す断面図である。 １……カーペツト本体、３……取付け孔、６…
…孔、１６……スペーサ、１９，１９Ｂ……切込
み部、１９Ａ……孔、２０……タツカー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. カーペツト本体の取付け孔に対応する孔を有す
   るスペーサを設けたカーペツトにおいて、上記ス
   ペーサを切込み部又は孔を有する平板材から形成
   し、上記切込み部又は孔を介してカーペツト本体
   に止着されるタツカーで上記スペーサを固着した
   ことを特徴とするカーペツト。