JPH01259051A - 帯電防止樹脂組成物 - Google Patents

帯電防止樹脂組成物

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JPH01259051A
JPH01259051A JP8577988A JP8577988A JPH01259051A JP H01259051 A JPH01259051 A JP H01259051A JP 8577988 A JP8577988 A JP 8577988A JP 8577988 A JP8577988 A JP 8577988A JP H01259051 A JPH01259051 A JP H01259051A
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博義 浜中
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の背景〕 (産業上の利用分野) 本発明は半導体関係の梱包・包装、電子回路基板の包装
、電子部品の包装、エレクトロニクス機器、医療機器、
精密機器などの包装及びカバー、更には医薬品、化粧品
、食用品の防塵包装、危険物の包装等を目的とした静電
気障害対策用樹脂組成物に関する。
(従来の技術および発明が解決しようとする課題)プラ
スチックは透明性、耐久性、軽量性等の優れた性質を有
することから幅広い分野にわたって使用されているが、
これは電気絶縁性の素材である為、使用法ないし用途に
よっては静電気による各種障害が発生して問題となる。
とりわけ、エレクトロニクス分野においては、静電気に
よるIC。
LSIの破壊、損傷が問題化しており、静電気対策は重
要かつ緊急なテーマである。
それには、周囲にある帯電荷を発生させ易い絶縁体祠料
自体の電気特性を改善する必要があり、今までに、金属
繊維、金属メツキ繊維等を練り込んだプラスチックや、
カーボンブラック、グラファイト、酸化スズ、酸化亜鉛
、酸化インジウムなどを配合したフィルム、シート等が
つくられてきた。しかしながら、それらの無機の導電化
剤は、マトリックス樹脂中に互いに接する程多量に混入
させなければ全体を帯電させない材料へと転換させるこ
とができず、コストアップになると共に基体材料のもつ
物性を著しく変化させてしまうという欠点があった。ま
た、これらの無機物質では透明な帯電防止成型物をつく
ることができないということも難点であった。
そのような意味では、界面活性剤を応用した内部練り込
み型帯電防止剤が、少量の添加量でよいこと、それ程極
端に基体材料の物性を変化させないこと及び透明成型品
をつくり得ること等から、簡便かつ低コストで加工でき
るので従来より主として塵埃の骨管防止を意図した静電
気対策用に広く使われてきた。
しかし、帯電防止剤は分子が基体材料の表面に移行する
ことによりはじめて効果が発現するものであり、しかも
表面に出たものは不安定で温度、湿度あるいは接触、摩
擦等の外部条件、因子によって乱されたり、取り除かれ
てしまい、また、内部にある分子もある時間を経るとほ
とんどのものが表面に移行して抜は出してしまうために
、効果の安定性も持続性も与えることができなかった。
さらに、その帯電防止機構自身が表面に存在する帯電防
止剤分子の親水基の部分がもたらすキャリア効果(イオ
ン伝導機構)によっているために、表面での帯電防止剤
分子の配向吸着状態に少しでも乱れが生じると、帯電荷
を100%減衰させることが不可能となってしまうもの
であった。
したがって、帯電防止剤はIC5LSI関連機能製品の
輸送時、使用時等において、周囲の静電気による影響を
排除できる手段であるとは厳密な意味で言えなかった。
〔発明の概要〕
(課題を解決するための手段) 本発明は、この問題点の解決を与えるものであって、エ
チレンとアクリル酸エステルおよび/またはメタクリル
酸エステルよりなるエチレン系共重合体と、半極性結合
構造を保持しつつ、ホウ素原子が分子内に規則正しく組
み込まれている有機ホウ木高分子化合物とヒドロキシア
ルキルアミンとを反応させることによってつくられる高
分子電荷移動型結合体を組合せることにより、該エチレ
ン系共重合体の帯電性が取り除かれ、接触、摩擦、外部
電圧の印加等によって瞬間的に生じる帯電荷が素早く、
かつ、完全に漏洩され、上述の帯電防止剤と異なり、永
久的でしかも安定した無帯電製品をつくり得ることを見
いだし、本発明を完成した。
要旨 すなわち、本発明による帯電防止樹脂組成物は、下記の
成分(1)および成分(2)を含んでなるものである。
成分(1):エチレンと2〜30重量%のアクリル酸エ
ステルおよび/またはメタクリル酸エステルよりなるエ
チレン系共重合体。
成分(2):下記の一般式Iにて表わされる半極性向°
機ホウ素高分子化合物のIFI若しくは2種以上と、ヒ
ドロキシル基を少なくとも1個Hする合量1炭素数5〜
82の三級アミンの1種若しくは2種以上との、ホウ素
原子1g対塩基性窒素原子1個の割合の反応生成物であ
る高分子電荷移動型結合体(以下、所定の高分子電荷移
動型結合体と称する )。
〔式中、qは0または1で、Q−1の時、Aは−(X)
a−(Y)b−(Z)c−基(但し、XおよびZは1個
の末端エーテル残基をもつ炭素数合計100以下の含酸
素炭化水素基、Yは82の炭化水素基)もしくは 炭素数2〜13の炭化水素基)であり、a、b、Cは0
または1である。)であり、pは10〜1000である
。〕 効果 本発明による帯電防止樹脂組成物は、永久帯電防止樹脂
組成物と呼びうるほどに永続的な帯電防止効果を有する
すなわち、エチレンとアクリル酸エステルおよび/また
はメタクリル酸エステルよりなるエチレン系共重合体に
使用される本発明の所定の高分子電荷移動型結合体は、
配位結合型のイオン構造物質であり、極性の非常に大き
い高分子物質であるのにもかかわらず、該エチレン系共
重合体と良く融解混和するため、基体樹脂からはじき出
されることなく、シかも、フェルミ準位をなすかたちで
異種物質として作用するので、表面の帯電前だけを中和
する帯電防止剤の場合と違い、通常の条件において基体
樹脂を内部から永久的に非帯電性の材料とするだけでな
く、高電圧下で強制帯電させることを繰返しても常に1
00%電荷を漏洩させことができる。また、本発明の所
定の高分子電荷移動型結合体は、電子の運動性を呈する
導電性高分子である。したがって、電子伝導性を示すの
でイオン伝導機構に基く帯電防止剤と異なり、基体材料
の表面に存在しなくても、十分に帯電防止効果を発揮す
る。
なお、本発明の所定の高分子電荷移動型結合体は熱安定
性が極めて良好であるため、これを含有する樹脂組成物
は高い成形加工温度での取扱いにおいても熱劣化による
物性の低下が殆んどみられない。
〔本発明の詳細な説明〕
定義 本発明による帯電防止樹脂組成物は、成分(1)および
成分(2)を含んでなるものである。
ここで、「含んでなる」ということは、これらの必須二
成分の外に、本発明の趣旨を損なわない限り、補助的資
材(詳細後記)を含んでよいことを意味する。
成分(1) 本発明で用いるエチレン系共重合体とは、高圧ラジカル
重合によって製造されるエチレンと2〜30重量%のア
クリル酸エステルおよび/またはメタクリル酸エステル
(以下、(メタ)アクリル酸エステルという)よりなる
エチレン系共重合体である。ここで、(メタ)アクリル
酸エステルの含量は、エチレンとの合計量基準である。
(メタ)アクリル酸エステルとしては、アクリル酸また
はメタクリル酸のアルキルエステル、特に、CI””2
0アルキル、が適当である。ここで「アルキル」は、「
アラルキル」を包含するものとする(その場合の前記の
炭素数はアリール部分を含むものとする)。具体的には
、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アク
リル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エ
チルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチ
ル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタ
クリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ラウリル、
メタクリル酸トリデシル、メタクリル酸ステアリル、メ
タクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ベンジルなど
、を用いることができる。
またこれらは混合して用いることもできる。
中でも、炭素数4以下のもの、例えばアクリル酸メチル
、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸
n−ブチル、メタクリル酸メチル等、が好適であり、特
にアクリル酸メチル、アクリル酸エチルが好適である。
エチレン系共重合体の(メタ)アクリル酸エステルの含
量は2〜30ffi量%であり、好ましくは2〜18重
量%である。(メタ)アクリル酸エステルの含量が上記
範囲より少ないと、目的とする電気特性が得られず、ま
た上記含量より多いとフィルム加工性が劣るので好まし
くない。なお、本発明での成分(1)はエチレンと2〜
30重量%の(メタ)アクリル酸エステルよりなるもの
であるが、必要に応じて少量(一般的にはエチレン系共
重合体との合計量基準で30重量%以下)の第三単量体
をさらに共重合体させたものであってもよい。
エチレン系共重合体のMFRは、フィルム等の成形加工
性の点から好ましくは0.5〜30g/10分、特に好
ましくは0.8〜15g/10分である。
エチレンと(メタ)アクリル酸エステルよりなるエチレ
ン系共重合体は、合目的的な任意の製造法によって製造
することができる。
例えば、エチレンと(メタ)アクリル酸エステルのモノ
マー混合物を50〜3000気圧の高圧、150〜30
0℃の高温に保たれた重合条件下に入れ、同時に例えば
過酸化物のような遊離基型重合開始剤を加えるなどの方
法によって製造される。
重合系に不活性溶媒を用いてもよく、また実質的にバル
ク重合を行わせることもできる。
成分(2) 本発明で帯電防止材として用いる所定の高分子電荷移動
型結合体は、前記の式(1)の半極性有機ホウ素高分子
化合物の1種若しくは2M以上とヒドロキシル基含有三
級アミンの1種または2種以上との反応生成物(ただし
、ホウ素原子1個対塩基性窒素原子1個の割合の反応生
成物である)である。
前者の式(1)のホウ素化合物は、たとえば下記の(a
)または(b)の方法によって製造することができる。
(a)法ニー数式■ 〔式中、qは0または1で、Q−1の時、Aは−(X)
a−(Y)b−(Z)c−基(但し、XおよびZは1個
の末端エーテル残基をもつ炭素数合計100以下の含酸
素炭化水素基、Yは82、好ましくは6〜82、の炭化
水素基)もしR′は炭素数2〜13、好ましくは6〜1
3、の炭化水素基)であり、aSbおよびCはそれぞれ
0または1である。)である〕にて表わされる化合物の
1種若しくは28以上を合計1モルに対して、ホウ酸若
しくは炭素数4以下の低級アルコールのホウ酸トリエス
テルを1モルか、または無水ホウ酸を0.5モル反応さ
せてトリエステル化反応を行う。
(b)法ニジ(グリセリン)−ボラート若しくは中間に
ジ(グリセリン)−ボラート残基を含む炭素数合計20
6以下、好ましくは10〜100、のジオールの1種若
しくは2種以上についてポリエーテル化反応を行うか、
または、それらの1種若しくは2種以上を合計1モルに
対して、炭素数3〜84、好ましくは8〜84、のジカ
ルボン酸(以下、所定のジカルボン酸と称する。)若し
くは炭素数4以下の低級アルコールと所定のジカルボン
酸とのエステル若しくは所定のジカルボン酸のハライド
若しくは炭素数4〜15、好ましくは8〜15、のジイ
ソシアナート(以下、所定のジイソシアナートと称する
。)の1種若しくは2種以上を合計1モル反応させる。
このようにしてつくられる半極性有機ホウ素高分子化合
物(以下、所定の半極性有機ホウ素高分子化合物と称す
る。)の1種若しくは2種以上と、ヒドロキシル基を少
なくとも1個白゛する合計炭素数5〜82、好ましくは
5〜30、の三級アミン(以下、所定の三級アミンと称
する。)の1種若しくは2種以上とを、ホウ素原子1個
対塩基性窒素原子1個になるように仕組まれた割合で、
密閉若しくは開口型の反応器に仕込み、常圧下、20〜
200℃、好ましくは、50〜150℃、において反応
させれば、本発明の帯電防止剤(以下、所定の高分子電
荷移動型結合体という)が製造される。その際、アルコ
ール、エーテル、ケトン等の極性溶媒を共存させると、
より容品に反応を行なうことができる。
本発明の所定の高分子電荷移動型結合体とその中間体で
ある所定の半極性有機ホウ素高分子化合物を導くための
原料は、下記の通りである。
まず、所定の半極性有機ホウ素高分子化合物を導く(a
)法の原料である一般式■で表される化合物としては、
例えば、ジグリセリン、ジ(グリセリン)−I−マロナ
ート、ジ(グリセリン)−マレアート、ジ(グリセリン
)−アジパート、ジ(グリセリン)−テレフタラート、
ジ(グリセリン)−ドデカナート、ポリ(9モル)オキ
シエチレンージ(グリセリンエーテル)、ジ(グリセリ
ン)−トリレンジカルバマート、ジ(グリセリン)−メ
チレンビス(4−フェニルカルバマート)などを挙げる
ことができ、一方、(b)法における所定のジカルボン
酸としては、例えば、マロン酸、マレイン酸、コハク酸
、アジピン酸、セバシン酸、フタル酸、テレフタル酸、
ドデカン・二酸、リノール酸から誘導されたダイマー酸
、ドデシルマレイン酸、ドデセニルマレイン酸、オクタ
デシルマレイン酸、オクタデセニルマレイン酸、平均重
合度20のポリブテニル基を連結させているマレイン酸
等が挙げられ、また、所定のジイソシアナートとしては
、例えば、エチレンジイソシアナート、ヘキサメチレン
ジイソシアナート、トリレンジイソシアナートおよびメ
チレンビス(4−フェニルイソシアナート)等が挙げら
れる。
次ぎに、所定の半極性H機ホウ素高分子化合物と反応さ
せる所定の三級アミンとしては、例えば、ジエチル−ヒ
ドロキシメチルアミン 2ービトロキシプロピルアミン、メチルージ(2−ヒド
ロキシエチル−アミン、トリ (2−ヒドロキシエチル
)アミン、ヒドロキシプロルージ(2−ヒドロキシエチ
ル)アミン、ジベンジル−2−ヒドロキシプロピルアミ
ン、シクロヘキシルージ(2−ヒドロキシエチル)アミ
ン、ジ(ヘキサデシル)アミンのエチレンオキシド(1
〜25モル)付加体、およびモノラチルアミンのプロピ
レンオキシド(1〜26モル)付加体等が挙げられる。
なお、本発明に関連して、所定の半極性有機ホウ素高分
子化合物と反応させるアミン原料を所定の三級アミン以
外の種類、すなわち、−級若しくは二級アミンとしたも
のは、電荷移動型結合体が肖゛尾良くつくられず、また
、できたものも不安定な化合物となるので、導電性の発
現並びに保持に難があり、したがって、前記のエチレン
と(メタ)アクリル酸エステルからなるエチレン系共重
合体に対して、永久帯電防止性を付与し得ない。
また、ヒドロキシシル基をもたない三級アミンを使用し
た場合には、生成した高分子電荷移動型結合体間を多重
的水素結合によってつなぐことを行い得ず、したがって
個々の鎖の運動性を大きくさせてしまうために、基体材
料中の集合状態に変化を起こさせてしまい、電荷漏洩性
が不十分となるので好ましくない。
本発明組成物 本発明の所定の高分子電荷移動型結合体のエチレンと(
メタ)アクリル酸エステルからなるエチレン系共重合体
への配合量は、目的に応じて種々光なるが、一般には共
重合体100重量部に対して0.01〜10重量部、好
ましくは0.05〜5重量部、特に好ましくは0.1〜
3重量部である。少なすぎると、本発明の目的である高
性能の帯電防止が得られない。他方、多すぎると着色や
ブリード等の問題を生じて好ましくない。
本発明の樹脂組成物には、必要に応じて無機フィラー、
有機フィラー、本発明のエチレン系共重合体とは異なる
他のポリオレフィン樹脂、エラストマー等のポリマー材
料を本発明の効果を損なわない範囲において配合して加
工性、剛性、柔軟性などを改善することもできる。上記
のポリマー材料は、本発明組成物の50重量%までの配
合量で配合することが好ましい。
また、上記成分以外に当然のことながらその他の配合剤
、例えば安定剤、酸化防止剤、滑剤、アンチブロッキン
グ剤等の加工助剤、難燃剤、各種の顔料、染料、紫外線
吸収剤等を適宜使用可能である。
本発明の樹脂組成物は、従来公知のあらゆる配合方法に
よって製造することができる。
例えば、混線法としてはオーブンロール、インテンシブ
ミキサー、コニーダー、単軸あるいは2軸スクリユ一押
出機などが用いられる。
具体例としては、粉状またはベレット状の本発明のエチ
レン系共重合体に所定の高分子電荷移動型結合体および
所望の付加的成分を配合し、ヘンシェルミキサー等で混
合したのち、−軸ないし二軸の押出機で溶融混合してベ
レット状組成物となす。配合成分は樹脂に混練途中で添
加されてもよく、また、マスターバッチ方式で添加され
てもよい。
得られたベレットを射出成形、押出し成形、中空成形、
圧空成形、フィルム成形、熱圧成形、紡糸等の各種成形
に供し、更には必要に応じて二次加工を加えて成形体製
品を得る。
フィルム、シートの押出成形、中空成形等の場合には、
他樹脂との多層化も可能であり、目的に応じて片面表層
に、あるいは両面表層に本発明の樹脂組成物を用いるこ
とができる。また、金属、金属酸化物あるいは炭素系導
電性フィラー含有樹脂からなる成形体表面に本発明の樹
脂組成物層を形成させて用いることもできる。
これらの成形体は、帯電防止、静電気除去を目的とした
多くの分野で利用される。例えば帯電防止の場合、IC
の運搬保管用包装資材(キャリア、トレイ、袋、ラック
、コンテナ等)、電子部品用パーツボックス、磁気テー
プ、オーディオテープのケース、スリップシート、火薬
類等危険物の包装資材などに適用される。また、静電気
除去としては除電ロール、シート等に、あるいは半導体
材料として情報記録紙、各種抵抗体等に適用される。
なお、本発明の樹脂組成物に対して、銀、銅、黄銅、鉄
等の粉体若しくは繊維状にしたもの、または、カーボン
ブラック若しくは錫コート酸化チタン、錫コートシリカ
等の導電性フィラーを共存させた成形体は、より精度の
高い電磁波シールド材料となる。
また、本発明の樹脂組成物は、フィルムにした場合、水
濡れ性が良いので、農業用ハウス材料や冷凍食品の包装
材料としても適する。
〔実施例等〕
以下に実施例を挙げて、さらに詳述する。これらの例に
おいて記載された「部」は重量部を意味し、「%」は重
量%を意味する。
また、各実施例において使用した所定の高分子電荷移動
型結合体は、下記の表1に記載の構造式をHする所定の
高分子電荷移動型結合体からなる。
また、本発明の樹脂組成物は、フィルムにした場合、水
濡れ性が良いので、農業用ハウス材料や冷凍食品の包装
材料としても適する。
実施例1 エチレン−アクリル酸メチル共重合体(アクリル酸メチ
ル含量−18重量%、MFR−6,5g/10分)10
0部に対して、本発明の所定の高分子電荷移動型結合体
をそれぞれ適量添加し、単軸押出機にて180℃で溶融
混練してベレットを得た。該ベレットを用いて160℃
でシート成形を行い、厚さ150μmのシートを得た。
しかる後、該シートを23℃、50%RHの恒温恒湿条
件にて3日間、30日間静置させ、表面固有抵抗と帯電
減衰率(ただし、試料表面にl0KVの電圧を印加して
強制帯電させた後、印加を除き、2分後の残留電荷の有
無を調べて換算したもの)を測定した。また、比較とし
て、公知の帯電防止剤のN、N−ジ(2−ヒドロキシエ
チル)ステアリルアミンを選び、同様の試験に供した。
ここで、本実施例において使用された所定の高分子電荷
移動型結合体の具体的製造方法を、例えば、所定の高分
子電荷移動型結合体(1)及び(2)について示すと、
次の通りである。
すなわち、所定の高分子電荷移動型結合体(1)は、撹
拌棒、温度計、N2ガス流入管及び検水管を備えた四ツ
目フラスコに、ジ(グリセリン)ボラート1モルとアジ
ピン酸1モルを仕込み、N2ガスの流入下、220〜2
30℃で4時間を要して、2モル分の脱水を得るまで反
応させる。その後溶融粘度の上昇を確認した後、70℃
まで冷却させ、生成物とはり同量のメチルエチルケトン
を注入して、均一溶液としたところで、ポリ(25モル
)オキシエチレンージヘキサデシルアミン1モルを投入
して、1時間70〜75℃で反応させ、つづいて、15
0mmHgの減圧下、120〜130℃で2時間を要し
て、希釈溶媒のメチルエチルケトンを系外に留出させる
ことにより、得られるものである。
また、所定の高分子電荷移動型結合体(5)は、ポリ(
9モル)オキシエチレンージ(グリセリンエーテル)1
モルとホウ酸1モルを仕込み、N2気流下、150〜2
30℃にて5時間を要して、3モル分の脱水を得るまで
反応させ、溶融粘度の上昇を確認した後、70℃まで冷
却させる。その後生成物とはV同量のイソプロピルアル
コールを注入して、均一溶液としたところで、ベヘニル
ージ(2−ヒドロキシフェネチル)アミン1モルを投入
して、1時間75〜80℃で反応させ、つづいて、常圧
下、150〜160”Cで3時間を要して、希釈溶媒の
イソプロピルアルコールを系外ニ留出させることにより
、得られるものである。なお、他の所定の高分子電荷移
動型結合体の製造方法もはり上述の方法と同様である。
試験結果は表2に示す通りであるが、本発明の所定の高
分子電荷移動型結合体が均質分散されたエチレン系共重
合体シートは全く帯電向を残さず、しかも経時的に性能
が低下するという現象も殆ど見られないということがわ
かった。
実施例2 エチレン−アクリル酸エチル共重合体(アクリル酸エチ
ル含jit−8重量%、MFR−13g/10分)10
0部に対して、本発明の所定の高分子電荷移動型結合体
とアンチブロッキング剤およびスリップ剤をそれぞれ適
量添加し、単軸押出機にて180℃で溶解混練してペレ
ットを得た。該ペレットを用いてTダイ成形機にて19
0℃でフィルム成形を行い、厚さ80μmのフィルムを
得た。これらのフィルムの電気特性について、実施例1
と同様の方法で測定を行なった。
また、比較として、高圧重合法による低密度ホモポリエ
チレン(密度−0,92”Hg/lri、 MFR−2
,8g/10分)、エチレン−アクリル酸共重合体(ア
クリル酸含量−7重量%、VFR−5g/10分)、エ
チレン−メタクリル酸共重合体(メタクリル酸含ff1
−12重量%、MFR−8g−/10分)および無水マ
レイン酸変性低密度ポリエチレン(無水マレイン酸含量
−0,7%。
MFR−2g/10分)を用いて同様の試験を実施した
試験結果は表3に示す通りであるが、本発明の組成物に
よるフィルムは全く帯電向を残さず優れた電気特性を有
することが確認された。一方、比較例の系では、帯電減
衰が十分でなく、本発明の目的性能が得られなかった。
実施例3 実施例2の組成物とポリエチレン(密度−0,920g
/cd、MFR−2g/10分)を用いて、多層フィル
ム成形機にて200”Cでダイラミネーション成形を実
施し、本発明の組成物/ポリエチレン/本発明の組成物
(厚みは各々25150/25μm)の三層構成のフィ
ルムを作成した。該多層フィルムの電気特性を実施例1
と同様の方法で測定した。なお、比較として公知の帯電
防止剤のN、 N−ジ(2−ヒドロキシエチル)ステア
リルアミンを選び、同様の試験に供した。
試験結果は表4に示す通りであるが、本発明の所定の高
分子電荷移動型結合体が均質分散されたエチレン系共重
合体を表層に形成させた多層フィルムの電気特性は、経
時的にも安定していることが確認された。
実施例4 実施例1の組成物を用いて、クラフト紙(厚み100μ
m)の片面に250℃で厚み20μmの押出コーティン
グを実施した。得られたコーテイング紙の電気特性を実
施例1と同様の方法で評価した。試験結果は表5に示す
通りである。
実施例5 エチレン−メタクリル酸エチル共重合体(メタクリル酸
エチル含量−11重量%、MFR8g/10分)100
部に対して、本発明の所定の高分子電荷移動型結合体を
それぞれ適量添加し、実施例1と同様にしてシートを得
た。更に、実施例1と同様の電気特性についての試験を
行った。
試験結果は表6に示す通りであるが、本発明の所定の高
分子電荷移動型結合体が均質分散されたエチレン系共重
合体シートは全く帯電向を残さず、しかも経時的に性能
が低下するという現象も殆ど見られないということが確
認された。
手続補正書 平成1年1月31日

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 下記の成分(1)および成分(2)を含んでなる帯電防
    止樹脂組成物。 成分(1):エチレンと2〜30重量%のアクリル酸エ
    ステルおよび/またはメタクリル酸エステルよりなるエ
    チレン系共重合体。 成分(2):下記の一般式 I にて表わされる半極性有
    機ホウ素高分子化合物の1種若しくは2種以上と、ヒド
    ロキシル基を少なくとも1個有する合計炭素数5〜82
    の三級アミンの1種若しくは2種以上との、ホウ素原子
    1個対塩基性窒素原子1個の割合の反応生成物である高
    分子電荷移動型結合体。 ▲数式、化学式、表等があります▼・・・ I 〔式中、qは0または1で、q=1の時、Aは−(X)
    a−(Y)b−(Z)c−基(但し、XおよびZは1個
    の末端エーテル残基をもつ炭素数合計100以下の含酸
    素炭化水素基、Yは ▲数式、化学式、表等があります▼基(但し、Rは炭素
    数1〜 82の炭化水素基)もしくは ▲数式、化学式、表等があります▼基(但し、R′は 炭素数2〜13の炭化水素基)であり、a、b、および
    cはそれぞれ0または1である。)であり、pは10〜
    1000である。〕
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999052970A1 (fr) * 1998-04-14 1999-10-21 Nippon Zeon Co., Ltd. Feuille et procede de production correspondant
JP2014193949A (ja) * 2013-03-28 2014-10-09 Kaneka Corp 発泡成形体

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WO1999052970A1 (fr) * 1998-04-14 1999-10-21 Nippon Zeon Co., Ltd. Feuille et procede de production correspondant
JP2014193949A (ja) * 2013-03-28 2014-10-09 Kaneka Corp 発泡成形体

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