JPH01255766A - 磁化可能な軸のためのパッキン - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、磁化可能な軸のためのパツキンに関し、特に
ケーシングと、半径方向に変位可能なポリマー材料製シ
ールリンプとを具備し；軸に接するシールリップの密封
面が、被密封チャンバとは反対側方向で、円錐面上に傾
斜した端面により画定され；前記端面と軸の軸線との間
の挟角が、軸方向反対側に形成された別の端面と軸の軸
線との間の挟角よりも小さく；さらに被密封チャンバの
反対側に前置パツキンが具備されて成る、パツキンに関
する。

〔従来の技術〕

上記種類のパツキンは西ドイツ特許第３３０５６４９号
により公知である。これによれば、被密封チャンバ側に
おいて、軸方向に密封面を画定する円錐面と軸の軸線と
の間の挟角は、被密封チャンバの反対側において相対す
る円錐円が同軸線と成す角よりも大きいく形成される。

そのため軸の回転中に被密封チャンバ側へ連続的な送り
作用が生じる。この送り作用により、被密封チャンバに
収容された媒質の封止を効果的に行うことが可能になる
が、しかしパツキンの外側に前置された区域に不断の吸
引作用が生じる。従って、空気と共に異物がシールリッ
プに入り込み、摩耗が増加するため、パンキンが早期に
使用不能になるおそれがある。また前置パツキン自体の
摩耗が激しく、そのため前置パツキン及びパツキンの寿
命も不十分である。

また強磁性流体パツキンについても、それ自体は公知で
あって、例えば西ドイツ特許出願公開第３５０１９３７
号に記載されている。間隔を１いて被密封軸を取囲む永
久磁石を使用し、上記の間隔によって形成されるギャッ
プに強磁性流体が配設される。このパツキンは主パツキ
ンとして使用され、圧力保持能力があるので、片側が大
気圧、他方の側が負圧を受ける場合に用いられる。

〔発明が解決しようとする課題〕

本発明の課題とするところは、密封効果を損なうことな
く、異物粒子の侵入に対しシールリップの良好に保護さ
れるように、上記種類のパツキンを改良するにある。

〔課題を解決するための手段〕

上記課題は、本発明によれば、ケーシングと、半径方向
に変位可能なポリマー材料製シールリンプとを具備し；
軸に接するシールリップの密封面が、被密封チャンバと
は反対側方向で、円錐面上に傾斜した端面により画定さ
れ；前記端面と軸の軸線との間の挟角が、軸方向反対側
に形成された別の端面と軸の軸線との間の挟角よりも小
さく；さらに被密封チャンバの反対側に前置パツキンが
具備されて成る、パツキンにおいて：前記前置パツキン
が環状磁石から成り；前記環状磁石が間隔を置いて軸を
取囲み；この間隔によって形成されるギヤングに強磁性
流体が配設されていることを特徴とする、磁化可能な軸
のためのパツキンにより解決される。

本発明は、ポリマー材料製シールリップを備えた公知の
軸パツキンが、被密封チャンバ方向への送り作用を有し
、この送り作用が公知の強磁性流体パンキンの圧力保持
能力の１．５ないし３倍に達するという知見に基づく。

この種の強磁性流体パツキンは、シールリップのための
前置パンキンとして使用され、強磁性流体パツキンと被
密封軸の表面に接するシールリップ部分との間には環状
緩衝チャンバが配設される。軸が回転すると、シールリ
ップの区域に送り作用が生じるため、この環状緩衝チャ
ンバに負圧が形成され、それがある時点で、前置パツキ
ンとして使用される強磁性流体パツキンの圧力保持能力
を超え、液状の強磁性流体を被密封軸の表面から短時間
の間浮き上がらせる結果となる。

このため大気圧の空気が緩衝チャンバに流入し、負圧を
解消し、それから液状の強磁性流体は被密封軸の全外周
において再び接触する。その後緩衝チャンバは再び軸方
向外側に対して閉鎖され、生じる負圧がやがて前置パツ
キンの圧力保持能力を再び超え、永久磁石と被密封軸の
表面との間に配設された強磁性流体の「開放」をもたら
す。

「開放」が行われる期間は数ミリ秒に限られているから
、外気に含まれる塵埃粒子は慣性の結果、吸引空気の運
動に追従することができない。従って困難な条件下で、
長期の使用後にも外気からの異物粒子の流入はほとんど
認められない。

強磁性流体が形成するリングにおいて、上記「開放」に
関与する部分の幾何学的外延が小さなセグメントに限定
され、回転運動を行う軸の表面に直接に隣接することが
、この点で更に重要である。この区域は流動技術的理由
から比較的無塵であり、セグメントは永久磁石の内面と
の間隔が相対的に最も大きな値に対する軸外周部分に生
じるようである。

環状磁石はシールリップを担持するケーシングに、例え
ば後で互いに締付けることにより固定することができる
。この場合ケーシングとシールリップの形状は任意の公
知の軸パツキンの形状に相当する。

別の実施態様によれば、環状磁石がシールリップに固定
され、シールリップと共にケーシングに対して相対的に
可動であるように構成される。これによって被密封軸の
表面に関してシールリップの良好な半径方向案内が得ら
れるから、運転に基づく半径方向相対変位の際のシール
リップの摩耗を減少することができる。

環状磁石と被密封軸の表面との間にあって強磁性流体を
収容するギャップは、半径方向幅より大きい軸方向長さ
を持たなければならない。

この場合は強磁性流体の若干の部分量が失われても、全
体として有効な信頬性が大幅に損なわれることはない。

上記の観点から軸方向長さがギャップの半径方向幅の約
３倍ないし６倍であることが好ましい。

特殊な用途で与えられる空間的条件によっては、環状磁
石が軸に臨む側に磁極片を具備することが好ましい。か
かる構成により、強磁性流体を保持する磁界を特に好適
に軸の表面に配属し、近接させることができる。

環状磁石及び／又は磁極片は、磁化可能なプラスチック
により形成することもできる。この場合は耐食性の改善
と共に重量の減少が生じる。

これも特定の用途にとって有利である。

〔実施例〕

以下に本発明の好適な実施例について、添付図面を参照
しながら説明する。

第１図による実施例は、鋼板製ケーシング２を具備する
。ケーシングは山形輪郭を有し、半径方向内向きの側辺
部にゴム製のシールリップ３が配設される。シールリッ
プは直接流し造成形し、加硫結合し、硬化することによ
り形成される。

シールリップ３は、製造段階においては、互いに交わる
２つの円錐面４，５上に形成された密封縁を具備する。

しかし、図示の使用可能状態においては、シールリップ
は外側に取付けた環状コイルばねの弾性予圧により軸１
の表面に押圧され、そのため、密封縁は弾性変性を生じ
、被密封軸１の表面に帯域Ａの範囲で面接触する。

帯域Ａは被密封チャンバＭの方向に円錐面５によって画
定される。円錐面５と被密封軸１の軸線との間の角度は
、軸方向反対方向の円錐面４と同軸線との間の角度より
も広角に形成される。

このため、通常の使用条件下では、軸１の回転により、
被密封チャンバＭ方向への送り作用が生じる。

ケーシング２の被密封室Ｍと反対側には、穴開き円を形
成するように内側へ突出する磁極片８を具備する環状磁
石６が配設される。磁極片８は被密封軸１の表面に至近
まで近接する。こうして両者の間にギャップ７が形成さ
れる。強磁性流体がここに収容される。磁極片８と軸１
の間に生じる、永久磁石６の磁力線によって強磁性流体
がギャップ７に保持される。

次に本発明のパツキンの作用を、第１図に示す実施例に
基づき説明する。

軸が回転すると、シールリップ３の密封縁の区域に被密
封チャンバＭ方向への連続的送り作用が生じる。その結
果、シールリップ３と強磁性流体パツキンの間の緩衝チ
ャンバには増加する負圧が形成される。この負圧の増加
につれ、遂には、磁極片８の内面と被密封軸１の外面と
の間の強磁性流体が形成する液体リングの周囲の一部が
、短時間の間、被密封軸１の表面から浮き上がり、大気
圧の空気を緩衝チャンバへ再び流入される。かくして緩
衝チャンバ内の負圧が除去され、続いて直ちに強磁性流
体が形成する液体リングと被密封軸１との間に、新たな
連続する液体接触が回復する。使用状態においては、か
かるサイクルが繰り返される。

第２図には、本発明に基づくパツキンの別の実施例を示
す。永久磁石である環状磁石６がシールリップ３と一体
に結合され、シールリップ３と共に、被密封軸ｌの表面
に配属されている点において、実施例１に示したものと
相違する。

シールリップ３とケーシング２の輪郭の半径方向内向き
側辺部との間には、隔膜状に形成された中間片が配設さ
れる。中間片はＺ影輪郭を有し、隅角区域には膜継手が
配設され、輪郭の剛直な区域同士を連結している。かか
る校正により、シールリップの良好な軸方向案内と共に
半径方向への良好な相対運動が可能になる。

シールリップ３は、第１図の実施例と同様の方法により
形成され、使用時に変形する密封縁を有する。しかしシ
ールリップ３の外気に臨む区域には、密封縁から軸方向
間隔を置いて環状磁石６が配設される。環状磁石の内面
と被密封軸１の表面との間にはギャップ７が形成され、
このギャップ７に強磁性流体が配設され、第１図の実施
例に関し説明したように、通常の運転状況下、前置パツ
キンとして機能する。さらにギャップ７に配設された強
磁性流体が液体であることから、強磁性流体の半径方向
幅は、軸１の全周にわたって一定に保たれる。従ってシ
ールリップ３と被密封室軸１の表面との相互関係も常に
一定に保たれる。かかる構成により、特に作動時に半径
方向変位が生じた場合でも、良好な密封を得ることが可
能である。またこの場合にも密封縁と軸のとの相互関係
に、不利な変動が生じるおそれはない。

第３図に示す実施例は、環状磁石６がパツキンのケーシ
ング２の空欠部に直接固定されている点において、上記
の実施例と相違している。

その内径は狭い半径方向間隔を残して被密封軸１の表面
に近接する。こうして形成されたギャップ７に強磁性流
体が収容される。

被密封チャンバＭに臨む側において、ケーシング２の輪
郭の半径方向内向き側辺部には、ポリ四フッ化エチレン
製シーリングワッシャが加硫により配設される。シーリ
ングワッシャの内径区域は被密封チャンバＭの方向に予
め湾曲されており、密封面Ａを含む僅かな軸方向伸張の
区域において被密封軸１の表面に接している。

第３図に示す実施例の場合も、圧力側と反対の方向にお
いて密封縁Ａに続く端面４が、被密封軸１の軸線との間
に成す角は、軸方向反対側の　４端面５が同軸線との間
で成す角よりも小さい。

従って通常の運転条件下にあっては、被密封室Ｍの方向
への送り作用は、上述の実施例の場合と同様である。ま
た前置パツキンの機能に関しても、上述の実施例の場合
と同様である。

〔発明の効果〕

本発明は以上のような構成を有しているために、本発明
に基づくパツキンによれば、密封効果を損なうことなく
、異物粒子の侵入に対しシールリップが良好に保護され
、従ってシールリップ及び／又はパンキンの寿命を大幅
に延ばすことができる。また本発明に基づくパツキンは
比較的簡単に製造することができ、しかも公知、の個別
部品により製造が可能である９公知の構造と比較して寿
命が著しく改善され、パツキンの外側に隣接する大気区
域による汚染を解消可能な点に特に優れた効果である。

この点に関し、例えば本発明に基づくパツキンを医療や
電気機械分野で使用する場合に、特に好便である。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明に基づくパツキンの半裁断面図であり
： 第２図は、本発明に基づくパツキンの別の実施例に関す
る半裁断面図であり； 第３図は、本発明に基づくさらに別の実施例に関するパ
ツキンの半裁断面図である。 １・・・軸 ２・・・ケーシング ３・・・シールリップ ４．５・・・円錐面 ６・・・環状磁石 ７・・・ギャップ ８・・・磁極片 Ａ・・・面接触帯域 Ｍ・・・被密封チャンバ

Claims (7)

【特許請求の範囲】
1. （１）ケーシングと、半径方向に変位可能なポリマー材
   料製シールリップとを具備し；軸に接するシールリップ
   の密封面が、被密封チャンバとは反対側方向で、円錐面
   上に傾斜した端面により画定され；前記端面と軸の軸線
   との間の挟角が、軸方向反対側に形成された別の端面と
   軸の軸線との間の挟角よりも小さく；さらに被密封チャ
   ンバの反対側に前置パッキンが具備されて成る、パッキ
   ンにおいて： 前記前置パッキンが環状磁石（６）から成り；前記環状
   磁石が間隔を置いて軸（１）を取囲み；この間隔によっ
   て形成されるギャップ（７）に強磁性流体が配設されて
   いることを特徴とする、磁化可能な軸のためのパッキン
   。
2. （２）前記環状磁石が、ケーシング（２）に固定されて
   いることを特徴とする、請求項１に記載のパッキン。
3. （３）前記環状磁石（６）が、シールリップ（３）に固
   定されていることを特徴とする、請求項１に記載のパッ
   キン。
4. （４）前記ギャップ（７）が、半径方向幅より大きな軸
   方向長さを有することを特徴とする、請求項１乃至３の
   いずれかに既製のパッキン。
5. （５）前記軸方向長さが半径方向幅の３倍乃至６倍であ
   ることを特徴とする、請求項４に記載のパッキン。
6. （６）前記環状磁石（６）が、軸（１）に臨む側に磁極
   片（８）を具備することを特徴とする、請求項１乃至５
   のいずれかに記載のパッキン。
7. （７）前記環状磁石（６）及び／又は前記磁極片（８）
   が磁化可能なプラスチックから成ることを特徴とする、
   請求項１乃至６に記載のパッキン。