JP4708599B2 - 振動波モータ - Google Patents

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卓治 岡本
栄一 柳
義文 西本
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、振動波モータに関し、特に、内部の気密性を確保するためにモータハウジングとモータ出力軸との間にシール部材が配設されたタイプの振動波モータに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、電気−機械エネルギ変換素子に交流信号を印加することで振動体を励振させて駆動力を得るようにした振動波モータが、例えば特公平1−17354号公報等によって提供されている。
【0003】
こうした振動波モータにおいて、モータハウジングとモータ出力軸との間にシール部材を配設してモータ内部を外部から密閉したタイプのものが、例えば特開平10−225043号公報によって知られている。
【0004】
図5は、該シール部材が配設された従来の振動波モータの構成を示す断面図である。
【0005】
図中103は出力軸、104はハウジングである。101は振動体であり、電気−機械エネルギ変換素子と弾性体とから形成され、ハウジング104に取り付けられる。102は回転子であり、出力軸103と一体的に回転するとともに、加圧機構によって軸方向に付勢されて振動体101に摩擦接触する。105は軸受であり、ハウジング104に取り付けられて、出力軸103を回転支持する。106は円筒上のシール部材であり、出力軸103に固着され、軸方向の2つの端面がハウジング104と軸受105とに密着状態で接触している。
【0006】
こうした構成において、電気−機械エネルギ変換素子へ入力された電気エネルギが、振動体101と回転子102との間の接触摩擦力を介して、出力軸103から機械エネルギとして出力される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のシール部材が配設された従来の振動波モータには、次のような課題があった。
【0008】
すなわち、シール部材106の各端面において、ハウジング104と軸受105とから与えられる各摩擦トルクTは、次の式(1)によって算出される。
【0009】
摩擦トルクT=μ・R・P …(1)
ここで、μはハウジング104または軸受105と接する端面の摩擦係数、Rはハウジング104または軸受105と接する端面の摩擦部分の回転半径、Pはハウジング104または軸受105から端面に与えられる押圧力である。
【0010】
従来、ハウジング104及び軸受105と接する各端面の摩擦部分の回転半径は同一であったが、ハウジング104と接する端面の摩擦係数と、軸受105と接する端面の摩擦係数とは異なっていた。したがって、両端面に発生する摩擦トルクに差が生じていた。
【0011】
一方、シール部材106は高気密性、低摩擦損失、長寿命といった特性を要求されるため、その素材として主にゴム系の素材が使用される。このゴム系の素材はねじり剛性が小さいという性質を有する。そのため、両端面に発生する摩擦トルクの差分が、シール部材106にねじり弾性力としてチャージされる。
【0012】
ところで、このモータが通常の電磁モータであるならば、チャージされた状態で出力軸が停止しても、ねじり弾性力はシール部材の復元力として作用して、ねじり弾性力に見合った分だけ出力軸が回転し、その結果、シール部材はディスチャージ状態となり、何ら問題はない。
【0013】
しかしながら、振動波モータにおいては、振動体101と回転子102との摩擦接触力がシール部材106のねじり弾性力に比べて、はるかに大きいために、出力軸103が停止状態の時に、シール部材106はねじり弾性力をチャージした状態で停止している。
【0014】
図6は、出力軸103が停止したときに、シール部材106に働くねじり弾性力を示す図である。
【0015】
シール部材106における両端面において、軸受105側の端面の方がハウジング104側の端面より摩擦係数は小さいので、図6に示すように、出力軸103が停止前に回転していた回転方向D1とは反対方向D2に作用する復元力(ねじり弾性力)がシール部材106にチャージされている。
【0016】
このため、振動波モータが停止状態から再起動する際に、停止前と同一の回転方向D1に起動する場合は何ら問題はないが、停止前と反対の回転方向D2に起動する場合には、シール部材106の復元力の作用方向と一致するため、入力電気エネルギでは制御できない加速エネルギが出力軸103に作用してしまう。
【0017】
この結果、振動波モータに対して滑らかに起動加速駆動を行おうとしても、図3に示す波形C1のように、速度指令値に対してオーバシュート気味に加速してしまい、所望の起動動作を実現できない。図3は、振動波モータの起動時における回転速度の時間変化を示す特性図である。
【0018】
また、振動波モータに対してパルス入力によるステップ駆動を行う場合にも、図4に示す波形C3のように、起動時にオーバシュート気味の加速となるので、目標回転角(位置)に対してオーバランすることとなり、所望の動作を実現できない。図4は、振動波モータに対してパルス入力によるステップ駆動を行った場合(A)における回転速度の時間変化(B)を示す特性図である。
【0019】
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであって、制御指令に対して忠実に追従する振動波モータを提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明による振動波モータは、電気−機械エネルギ変換素子に交流信号を印加することで振動体を励振させて駆動力を得るようにした振動波モータにおいて、前記振動波モータの出力軸が貫通するモータハウジングと、前記出力軸と前記モータハウジングとの間に設けられた軸受と、内周面が前記出力軸に前記軸受よりも内側で固着され、軸方向の2つの端面のうち一方が前記軸受に接触し、他方が前記モータハウジングに接触するゴム系の素材からなるシール部材を有し、前記シール部材が接触する前記軸受の端面の摩擦係数は、前記シール部材が接触する前記モータハウジングの端面の摩擦係数よりも小さく、前記シール部材と前記軸受の接触による摩擦トルクと、前記シール部材と前記モータハウジングの接触による摩擦トルクが略均等となるように、前記シール部材の前記軸受に接触する端面側における外周面の半径は前記シール部材の前記モータハウジングに接触する端面側における外周面の半径よりも大きく構成されていることを特徴とする。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
【0024】
(第1の実施の形態)
図1は、本発明に係る振動波モータの第1の実施の形態の構成を示す断面図である。
【0025】
図中3は振動波モータの出力軸、4は出力軸3が貫通するハウジングである。1は振動体であり、電気−機械エネルギ変換素子と弾性体とから形成され、ハウジング4に取り付けられる。2は回転子であり、出力軸3と一体的に回転するとともに、加圧機構によって軸方向に付勢されて振動体1に摩擦接触する。5は軸受であり、ハウジング4に取り付けられて、出力軸3を回転支持する。
【0026】
7はシール部材であり、内周半径が同一で、外周半径が異なる2つの円筒状部材を一体化した構成を備えている。なお、外周半径が大きい方の円筒状部材を軸受5側に、外周半径が小さい方の円筒状部材をハウジング4側に配置する。そして、内周側が出力軸3に固着され、軸方向の2つの端面のうち、外周半径が大きい側の端面に軸受5が、外周半径が小さい側の端面に軸受5が密着状態でそれぞれ接触している。
【0027】
前述したように、シール部材6の各端面において、ハウジング4と軸受5とから与えられる各摩擦トルクTは、次の式(2)によって算出される。
【0028】
摩擦トルクT=μ・R・P …(2)
なお、μはハウジング4または軸受5と接する端面の摩擦係数、Rはハウジング4または軸受5と接する端面の摩擦部分の回転半径、Pはハウジング4または軸受5から端面に与えられる押圧力である。
【0029】
ここで、シール部材6の両端面における摩擦部分の回転半径は、上記のように軸受5が接触する側の回転半径が、ハウジング4が接触する側の回転半径よりも大きい。一方、シール部材6の両端面における摩擦係数は、軸受5側の端面の方がハウジング4側の端面より小さい。したがって、上記各外周半径を適切に設定さえすれば、シール部材6の各端面における各摩擦トルクは、略均等になる。
【0030】
これにより、制御指令に対して忠実に追従する振動波モータを提供することができる。すなわち、振動波モータに対して起動加速駆動を行ったとき、図3に示す波形C2のように、オーバシュートすることなく、速度指令値に対して忠実に追従する振動波モータを提供することができる。図3は、振動波モータの起動時における回転速度の時間変化を示す特性図である。
【0031】
また、振動波モータに対してパルス入力によるステップ駆動を行う場合にも、図4に示す波形C4のように、目標回転角(位置)に対してオーバランすることなく、所望の動作を実現できる。図4は、振動波モータに対してパルス入力によるステップ駆動を行った場合(A)における回転速度の時間変化(B)を示す特性図である。
【0032】
(第2の実施の形態)
図2は、本発明に係る振動波モータの第2の実施の形態の構成を示す断面図である。図中、第1の実施の形態における構成と同一部分には同一の参照符号を付してその説明を省略する。
【0033】
第2の実施の形態では、6は円筒状のシール部材であり、出力軸3に固着され、軸方向の2つの端面のうち一方が軸受5に密着状態で接触している。シール部材6の他方の端面とハウジング4との間には、ワッシャ部材8が配置され、シール部材6の他方の端面は、ワッシャ部材8を介してハウジング4に密着する。
【0034】
ワッシャ部材8は、低摩擦係数の素材(例えば、ポリ四フッ化エチレン(PTFE)等)から構成される。これにより、シール部材6の両端面における摩擦係数が略均等になり、上記式(2)によって表されるシール部材6の各端面における各摩擦トルクは、略均等になる。
【0035】
なお、ワッシャ部材8を使用せずに、ハウジング4のシール部材6と接触する面に、PTFE等の低摩擦係数の素材をコーティングするようにしてもよい。
【0036】
これにより、第1の実施の形態と同様に、振動波モータに対して起動加速駆動を行ったとき、図3に示す波形C2のように、オーバシュートすることなく、速度指令値に対して忠実に追従する振動波モータを提供することができる。
【0037】
また、振動波モータに対してパルス入力によるステップ駆動を行う場合にも、図4に示す波形C4のように、目標回転角(位置)に対してオーバランすることなく、所望の動作を実現できる。
【0041】
【発明の効果】
本発明によれば、出力軸の回転が停止したとき、シール部材のねじり弾性力(復元力)のチャージがないため、加速駆動時においても、ステップ応答駆動時においても、制御指令に対して忠実に追従する振動波モータを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る振動波モータの第1の実施の形態の構成を示す断面図である。
【図2】本発明に係る振動波モータの第2の実施の形態の構成を示す断面図である。
【図3】振動波モータの起動時における回転速度の時間変化を示す特性図である。
【図4】振動波モータに対してパルス入力によるステップ駆動を行った場合(A)における回転速度の時間変化(B)を示す特性図である。
【図5】シール部材が配設された従来の振動波モータの構成を示す断面図である。
【図6】出力軸が停止したときに、シール部材に働くねじり弾性力を示す図である。
【符号の説明】
1 振動体
2 回転子
3 出力軸
4 ハウジング(モータハウジング)
5 軸受
6 シール部材
7 シール部材
8 ワッシャ部材

Claims (1)

  1. 電気−機械エネルギ変換素子に交流信号を印加することで振動体を励振させて駆動力を得るようにした振動波モータにおいて、
    前記振動波モータの出力軸が貫通するモータハウジングと、
    前記出力軸と前記モータハウジングとの間に設けられた軸受と、
    内周面が前記出力軸に前記軸受よりも内側で固着され、軸方向の2つの端面のうち一方が前記軸受に接触し、他方が前記モータハウジングに接触するゴム系の素材からなるシール部材を有し、
    前記シール部材が接触する前記軸受の端面の摩擦係数は、前記シール部材が接触する前記モータハウジングの端面の摩擦係数よりも小さく、
    前記シール部材と前記軸受の接触による摩擦トルクと、前記シール部材と前記モータハウジングの接触による摩擦トルクが略均等となるように、前記シール部材の前記軸受に接触する端面側における外周面の半径は前記シール部材の前記モータハウジングに接触する端面側における外周面の半径よりも大きく構成されていることを特徴とする振動波モータ。
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Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01255766A (ja) * 1988-03-10 1989-10-12 Carl Freudenberg:Fa 磁化可能な軸のためのパッキン
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