JP2531537Y2 - 超音波モータ - Google Patents

超音波モータ

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JP2531537Y2
JP2531537Y2 JP2130290U JP2130290U JP2531537Y2 JP 2531537 Y2 JP2531537 Y2 JP 2531537Y2 JP 2130290 U JP2130290 U JP 2130290U JP 2130290 U JP2130290 U JP 2130290U JP 2531537 Y2 JP2531537 Y2 JP 2531537Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 a. 産業上の利用分野 本考案は超音波モータに関し、特に回転子の機械的共
振の追従性を変化させた超音波モータに関する。
b. 従来の技術 従来、この種の超音波モータの単体としては、例えば
特開昭59-122385号公報などにより公知になっている。
第6図はこの超音波モータの動作原理を説明するため
の一部拡大斜視図を示す。図において、金属等の弾性体
1に組込まれる超音波振動子2は、複数の電歪素子、ま
たは圧電素子、または磁歪素子a,b,c,dからなる。
該超音波振動子2の各素子a,b,c,dを順次、例えば90
°の位相差をもつ高周波電圧で励振すると、同図に示す
ように、各素子から発生される縦振動(縦振幅J)と横
振動(横振幅K)とが合成されて、前記弾性体1の表面
1aに、楕円状に振動する合成振動Sが発生する。同時
に、各素子a,b,c,dが90°の位相差で振動するので、前
記合成振動Sは順次、矢印R方向に運動しながら振動す
る。かくして、前記弾性体1の表面1a上に、矢印方向に
進行波Wが発生する。
この状態のもとに、前記弾性体1の表面1aに、移動可
能な動体3を力Fで押圧接触させると、該動体3は弾性
体1との摩擦力によって矢印M方向に駆動される。
今、金属等の弾性体1と動体3を円環状に形成し、超
音波振動子2の各素子a,b,c,dの配置を第7図に示すよ
うにすると、第8図に示すように、動体3は弾性体1に
対して回転される。このため、前記弾性体1側を固定子
に、前記動体3側を出力軸を有する回転子にして、超音
波モータを得ている。
第9図は前記動作原理に基づいて具体化された従来の
超音波モータの断面図である。同図において、この超音
波モータ4は、金属等の弾性体からなる固定子5に対し
回転子6を、例えば皿状ばね7により、ある押圧力で摩
擦摺動させ、回転子6に固着された出力軸8から機械的
出力を取り出している。なお、9は超音波振動子群,10
は薄いシート状のスライダ,11はシート状のゴム板,12は
軸受,13はケーシングである。
c.考案が解決しようとする課題 ところで、前記超音波モータ4には、その共振特性を
利用した動作に、所謂ヒステリシス現象がある。すなわ
ち、その現象を第10図に示すように、前記超音波モータ
4の駆動電源周波数に対する駆動振幅の関係を示す共振
特性曲線図を使用して説明する。同図において、駆動電
圧を一定として、該モータを周波数Fsで起動させた後、
駆動電源周波数を徐々に低くしてゆくと、図中の矢印に
示すように、機械的な駆動振幅の増加と共にモータ速度
は次第に上昇するが、ある速度以上には追従できず、脱
出周波数Foutで該モータは脱出して停止しる。その後、
該モータを再起動させるためには、図中の破線の矢印に
示すように、前記駆動電源周波数を前記引込周波数Fin
まで高くしなければならないというヒステリシス特性が
ある。そして、該超音波モータ4は、通常、図中の斜線
部分内で、前記引込周波数Finより高い駆動周波数Fd
おいて運転され、引込周波数Finのときのモータ速度よ
り低い速度で回転している。
しかしながら、前記引込周波数Finが駆動周波数Fd
り低く、かつ脱出周波数Foutが接近していると、前記超
音波モータ4が過負荷、または回転子拘束状態の場合、
該モータ4は、正常運転時の安定した共振状態から不安
定な共振状態になり、脱出周波数Foutと引込周波数Fin
とにおいて、脱出および引込共振を繰り返し、この共振
が止まらない。このため、固定子5と回転子6の摩擦摺
動面の摩耗が激しくなるという問題点があった。また、
同時に該モータ4の特定の回転域において、共振音が発
生するという問題点があった。
本考案はかかる点に鑑みなされたもので、その目的は
前記問題点を解消し、モータが過負荷、または回転子拘
束状態にあっても、前記引込周波数で共振が発生しない
超音波モータを提供することにある。
d. 課題を解決するための手段 前記目的を達成するための本考案の構成は、 環状に形成した弾性体に電気−超音波変換素子を接合
した固定子と、前記弾性体の表面に摩擦摺動する回転子
と、該回転子と前記弾性体との相互間を押圧する押圧手
段とから成る超音波モータにおいて、 前記回転子の前記弾性体と摩擦摺動する面を除いた部
分の単数、またはほぼ等分に配設された複数個所に切欠
部を設け、該回転子の機械的共振の追従性を変化させた
ことを特徴とする。
e. 作用 本考案は以上説明したように構成されているので、前
記回転子の単数、またはほぼ等分に配設された複数個所
に切欠部を設けて、該回転子自体の機械的共振周波数を
移動させ、前記固定子から該回転子への振動の伝搬を阻
害させる。これにより、前記超音波モータが過負荷また
は回転子拘束時の不安定な共振状態において、該回転子
は、この共振から脱出し易く、かつ引き込みされ難くさ
れている。このように、該回転子の不安定な共振への追
従性を変えると、第5図に示されるように、起動時の引
込周波数Finが駆動周波数Fdより高い周波数に移動す
る。このため、前記超音波モータが過負荷、または回転
子拘束状態の場合、該モータは共振が不安定になると同
時に共振がはずれ、脱出周波数Foutに移行して共振する
ことはない。
一方、モータの温度上昇とともに脱出周波数Fout、駆
動周波数Fd、引込周波数Finの各周波数は低周波側に移
動する。移動量はFout<Fd≪Finの関係になっており、
モータが高温になるとFinがFdを越えて低周波側に移動
し、従来のモータと同様、第10図の位置関係となる。そ
の場合でも、ある温度までは回転子拘束時に共振から脱
出できるのは、回転子の切欠部によって機械的共振の追
従性が低下しているためと考えられる。
f. 実施例 以下、図面に基づいて本考案の好適な実施例を例示的
に詳しく説明する。
第1図および第2図は本考案の超音波モータの一実施
例を示す図で、第1図は断面図、第2図は第1図のA部
を拡大した切欠部の斜視図であり、第9図と同一部材に
は同一符号を付して、その説明を省略する。
第1図および第2図において、回転子16の円周部16a
の固定子5との摩擦摺動面16bを除いた部分、すなわち
図上で円周部16aの上部の一個所に立方形状の切欠部17
を設けたものである。この切欠部17を設けることによ
り、回転子16の系の機械的共振の追従性を変化させてい
る。
前記切欠部17は、前記単数のほか、回転子16の円周部
16a上で、かつ出力軸8に対してバランスする位置に複
数個を等分に配設するのが好ましい。
第3図および第4図は回転子16の円周部16aに設けら
れる他の切欠部18,19の例を示し、第3図は一部円柱形
状の切欠部18を、第4図は一部球形状の切欠部19をそれ
ぞれ示す。
第5図は、第10図と同様に本実施例における前記超音
波モータの駆動電源周波数に対する駆動振動の関係を示
す片側の共振特性曲線図である。同図において、該モー
タの駆動電圧一定のとき、引込周波数Finが、駆動電源
の周波数Fdを超えて、高い方に移動すると、図中の矢印
の経路で示されるように、そのヒステリシス幅が従来の
もの(第10図)より大きいヒステリシス現象を示す。
このため、前記超音波モータが過負荷、または回転子
拘束状態の場合、該モータは駆動電源の周波数Fdで共振
が不安定になると同時に共振がはずれ、脱出周波数Fout
に移行し、駆動電流の振幅が零近くなり共振することは
ない。従って、固定子5と回転子16との接触摺動面の摩
耗が防止される。
このように本考案によれば、超音波モータの定格トル
ク付近におけるモータ特性を変えることなく、共振音の
抑制、起動時の異音抑制,温度に対する回転数変化の減
少,過負荷および回転子拘束時のモータ保護などが可能
になる。
なお、本考案の技術は前記実施例における技術に限定
されるものではなく、同様な機能を有する他の態様の手
段によってもよく、また本考案の技術は前記構成の範囲
内において種々の変更,付加が可能である。
g. 考案の効果 以上の説明から明らかなように、本考案の超音波モー
タによれば、その回転子の機械的共振の追従性を変化さ
せたので、該モータの引込周波数を前記駆動電源の周波
数から高い方に移動することができる。このため、該超
音波モータが過負荷、または回転子拘束状態の場合、該
モータは共振が不安定になると同時に、共振からはずれ
脱出する。
従って、前記状態における超音波モータには引込周波
数での共振の発生はなく、固定子と回転子との摩擦摺動
面の摩耗が防止され、かつ共振音の発生もなくなる。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は本考案の超音波モータの一実施例
を示す図で、第1図はその断面図、第2図は第1図のA
部を拡大した切欠部の斜視図、第3図および第4図は切
欠部の他の例を示す斜視図、第5図は本実施例における
超音波モータの駆動電源の周波数に対する駆動振幅の関
係を示す共振特性曲線図、第6図は超音波モータの動作
原理を説明する一部拡大斜視図、第7図は超音波振動子
の配置図、第8図は超音波モータの回転原理図、第9図
は従来の超音波モータの断面図、第10図は従来の超音波
モータの駆動電源の周波数に対する駆動振幅の関係を示
す共振特性曲線図である。 5……固定子、16……回転子、16b……摩擦摺動面、17,
18,19……切欠部。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】環状に形成した弾性体に電気−超音波変換
    素子を接合した固定子と、前記弾性体の表面に摩擦摺動
    する回転子と、該回転子と前記弾性体との相互間を押圧
    する押圧手段とから成るモータにおいて、 前記回転子の前記弾性体と摩擦摺動する面を除いた部分
    の、単数、またはほぼ等分に配設された複数個所に切欠
    部を設け、該回転子の機械的共振の追従性を変化させた
    ことを特徴とする超音波モータ。
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